「S」と一致するもの

interview with Kenichi Hasegawa - ele-king


長谷川健一
423

Pヴァイン

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 2010年の『震える牙、震える水』はうたものあるいは弾き語り“群”、といういい方が正しいかはわからないが、在京都のシンガー・ソングライター、長谷川健一は、そろそろそうなりつつあった歌手たちのなかでも異彩を放っていた。静かで美しく透き通った歌の数々に、私はその3年前の〈map/comparenotes〉からの2枚同時リリースのミニアルバム「凍る炎」「星霜」を見過ごしていたのを悔やみつつ、まだこんな歌い手がいるのか、京都という街はまことに底知れぬものよ、と詠嘆調で独りごちたのである。そこから2年、長谷川健一のセカンド『423』は、初期集成的な位置づけの前作からさらに進んだ歌の地平にある。世界観とかいう知った顔の言葉ではない、奥行きのある情景があり、歌のなかに暮らすひとびとの目からそれを描く。目に映る光景は移動していくが、ロード・ムーヴィ的というのではなく、1曲目のタイトルにもなっている“あなたの街”が歌のなかに突如現れるような感じである。音楽は前作よりも、余白をつくり、石橋英子(ピアノ)、山本達久(ドラムス)、波多野敦子(ヴァイオリン)、石橋英子ともう死んだ人たちの面々が色を、しかし淡色の色を添える。プロデュースはジム・オルーク。今回、インタヴューして、長谷川健一の音楽遍歴を知って聴き返すと、前作から今回にかけて、多大な影響を受けたというジェフ・バックリィやフリージャズの要素は完全に声と音と言葉の響き合いに昇華されていることに気づく。そしてやがてそれらさえ歌になってふりそそぐのである。

基本というヘンですが、何かが足りないからひとりというのではなくて、ひとりでつねに100パーセントという感じを、ジェフ・バックリィに感じたので、ひとりでやることに抵抗はなかったです。

長谷川さんの前作『震える牙、震える水』を拝聴しまして、めずらしいタイプのシンガーだと思いました。こと日本においては、といういいかたをしていいかはわかりませんが、昨今のフォーク・ブームには長谷川さんはあまりそぐわない存在なんじゃないか、と思いました。

長谷川:だと思います(笑)。

歌の歌い方にしろ、歌に描かれている世界にしろ、そういうものがどこから来たのか気になりました。歌いはじめたのはいつくらいからだったんですか?

長谷川:大学出るころなので、15年くらい前ですかね。

1976年生まれですよね。

長谷川:そうです。もともと歌謡曲だったり、そういうものは聴いていたんですけど、フリージャズとか即興とか、わりとそういう音楽にのめりこんだ時期があって、それが二十歳すぎとかですかね。

フリージャズというと、ジャズの十月革命とか〈ESP〉とか、そういった感じですか?

長谷川:阿部薫がすごいなと思ったんです。そういうひとたちをたどっていって、現役のフリージャズのミュージシャンを観に行ったりしました。高木元輝さんとか、観に行ったちょっと後に亡くなったり、そういったこともありました。

フリージャズを聴いて弾き語りをはじめるのもめずらしいと思いますが、ちなみにハセケンさんはそのとき楽器をやられていたんですか?

長谷川:オヤジがずっとクラシック・ギターをやっていて、中学2年のころ、ガット・ギターをもらったんです。家にさだまさしの本があって、弾いてみたいんですよ。“秋桜(コスモス)”だったと思うんですが、あんまりおもしろくなかった。それでちょうど高1のころに尾崎豊が死んだんです。それまで知らなかったんですが、聴いてみたら、気に入って、『弾き語り全曲集』を買ってきたら、シンプルにつくっている曲が多かったんですが、なかには本人が歌ったものに、アレンジャーか何かがピアノで合わせたんじゃないかな、という曲もあるんですね。そういった曲のコードを全部ギターに置き換えているものもあるので意外と複雑だったりもする。和音をひと通りそこで覚えて、そうしているうちに曲をつくりたいなと思うようになったんですが、フリージャズも聴いていたので、好きな音楽とやりたい音楽をどう折衷するか、という課題がめばえました。いま思えば、折衷しなくてもいいんですけど(笑)。

たしかに(笑)。

長谷川:若かったのかもしれません(笑)。それまで僕は宅録していたんですね。ベースとかほかの楽器も全部自分で入れていたんですけど、バンドは組んでいませんでした。それで、テープをあげたひとに、ライヴやらないんですか、といわれて、じゃあやろうか、と。消極的に(笑)、はじめたんです。人前で歌ったことがないので、恥ずかしいし、技術もなかったので、ムチャクチャ練習しました。そのころから、ファルセットを使っていたんですね。ジェフ・バックリィはご存知ですか?

もちろんです。

長谷川:僕はジェフ・バックリィが大好きなんですね。他にはブラック・ミュージックとかが好きなので、男の裏声って好きだったんですけど、いざ弾き語りとか、うたものを聴いているひとの前で出て歌ったときに、なんだこれは、という反応があったんです。15年前ですから、平井堅とか森山直太朗とかがラジオで流れる時代でもなかった。そのときから声質は変わりましたが、スタイルはあまり変わっていないんですね。

好きな音楽の影響から自然とそうなった?

長谷川:家で音楽を聴きながら歌ったりしているうちに、わりと普通にそうなりました。自分でも曲をつくっているうちに自然にできたというか。そこはあまり意識してはいなかったです。高いところを歌うから高い声を出すんだ、という単純なものでした。

曲のイメージに身体を合わせていったんですね。

長谷川:身体を改造していくというか(笑)。

ジェフ・バックリィの『グレース』が出たのは90年代前半(1994年)ですよね。

長谷川:はっきり憶えていないんですけど、ジェフ・バックリィがデビューしたとき、テレビで“グレース”が少しだけ流れたんですね。7時54分とか、番組の合間の数分の音楽番組だったと思います。それを聴いて、不思議な音楽だな、と思ったんです。高校生のときは『ロッキング・オン』を読んでいて、そこに情報が載っていたので、CDを買って聴いてみたら、すごかった。彼はバンド・サウンドでもやっていますけど、彼の弾き語りがすごい表現力だと思ったんです。ひとりでこういった世界観がつくれるんだ、と。そういうのが最初にあったので、出発がひとりだったんです。

それが指針になった?

長谷川:基本というヘンですが、何かが足りないからひとりというのではなくて、ひとりでつねに100パーセントという感じを、ジェフ・バックリィに感じたので、ひとりでやることに抵抗はなかったです。

バンドを組む必然性は感じなかったということですね。

長谷川:バンドというよりも、まわりには即興をやっているひとが多かったんですよね。バンドを組んで、歌ものをやっているひととはあまりつきあいがなかったんですよ。

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京都にずっと住んでいるからできた歌だという気はします。空気というかテンポというかリズムというか......ほかの土地に住んだことがないのでわからないですけど、大阪に住んでいたらこの歌はではなかったような気がしますし、東京でもちがったと思います。


長谷川健一
凍る炎

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長谷川健一
星霜

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長谷川健一
震える牙、震える水

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2007年に〈map/comparenotes〉から「凍る炎」「星霜」を出されましたが、これは小田(晶房)さんから声がかかったんですか?

長谷川:その前に船戸(博史)さんとライヴすることが多くなったんです。

船戸さんと知り合われたのは?

長谷川:僕が好きで観に行っていたんです。最初に観たのは、船戸さんと羽野昌二さんとサビア・マティーン(SABIR MATEEN)という黒人のリード奏者のライヴを観に行ったんですね。

「ふちがみとふなと」ではなく。

長谷川:そうなんですよ(笑)。そっちのほうがポピュラーだと思いますが、最初の認識はむしろフリージャズの船戸さんでした。僕はろくでなし(JAZZ IN ろくでなし/京都のジャズ・バー)によく行っていて、そこで船戸さんと登敬三(サックス)との演奏を観たりしていたんですね。そのとき、聴いてみてください、といって自作のCD-R渡したんです。船戸さんのファンだったので、いっしょにできたらいいな、と思ったんですね。CD-Rを渡したら、じゃあ今度いっしょにやる、といってもらったので、そこからですね、船戸さんといっしょに演奏するようになったのは。船戸さん経由で小田さんに伝わったみたいですね。

憧れのミュージシャンといきなり演奏するのも大変じゃなかったですか?

長谷川:誰かといっしょに演奏したのが、船戸さんがはじめてだったんですよ。どうしたらいいかな、と思ったんですが、船戸さんは合わすところは合わせてくれるし、合わさないところは合わさないで、ただまあ(僕の歌は)コード・チェンジが細かいので、合わないと気持ち悪い部分も出てくるんですね。そこは失敗もありましたし、ちょっと練習をして解消した部分もありました。

フリージャズの素養が自由な合奏スタイルに役に立った、と。

長谷川:きっちりしたポップスをやりたいという思いもなかったですからね。それなら、船戸さんにお願いする必要もありませんから。

それから順調にライヴをやるようになっていくんですよね。

長谷川:2002年とか2003年ですかね。そのころ、ライヴは月1回はやっていたんですけど、じっさい仕事もしていたのでいろんな地方に自由に行ける感じではありませんでした。やっぱり前のアルバムが知名度というか、ほかの地方に行くきっかけにもなったとは思います。

前作『震える牙、震える水』はそれまで培ってきたものを見せる集成的なものだったのかと思ったんですが。

長谷川:そうですね。曲も小田さんのところから出したアルバムと重複していてもいいから集大成的にしましょう、という意図はありました。

その次となると、『423』では逆にいえばリセットをしたともいえるわけですよね。『423』をつくるにあたって、最初に考えたのはどういうことなでしょうか?

長谷川:このアルバムは去年の夏に録音して、その前の夏には、バンド・メンバーの(石橋)英子さんたちに渡そうと思って自分でデモを録っていたんですね。曲自体は前のアルバムを録音し終わったときからつくっていて、歌いこむ時間もありました。デモをつくって、その後にジム(・オルーク)さんとやろうかという話になったんで、環境を整えるのに時間がかかったんです。レコーディングをどうするか、どこでするのか、プロデュースをジムさんにほんとうにお願いするかどうか、そういうことを考えるのにすこし時間がかかりました。

『423』には『震える牙、震える水』からひきつづき、石橋英子さんや山本達久さんが参加していますが、彼らと知り合ったのはどういう経緯ですか?

長谷川:〈map〉のアルバムを出したときに、東京でライヴをして、そのときに来てくれたお客さんにディスク・ユニオンで働いている男の子がいるんですけど、彼が突然僕のライヴを企画してくれたんです。その内容というのが、英子さんと(山本)達久くんといっしょに僕の曲を演奏する、というものだったんです。僕はそれまでふたりに面識はなかったので、どうなるのかなと思っていたんですけど、なんとかなるだろう、と。当日東京に行ってリハをしてライヴするみたいな感じだったんです。彼らも合わせるというとなんですけど、なんとでもしてくれるひとたちじゃないですか(笑)。船戸さんもそうですけど。そのときにはアルバム(『震える~』)をつくる話があったので、じゃあいっしょにやってくれませんか、ということになったんですね。

その編成が長谷川さんのなかでしっくりくるものがあった?

長谷川:ピアノが入るというのが初めての経験だったし、ああやっぱりいいな、と思いました。

それは装飾的な音があるといい、ということですか? それとも和声的な意味で?

長谷川:そのときははっきりわからなかったんですけど、ずっとひとりでライヴしているので、完結しているんですよ、やっぱり。弾いている和音もそれで完結しているんです。そこにピアノで同じコードを弾かれても、僕は自分でも、開放弦を多く使ってわりと微妙なコードを弾いているので、合わない部分もあるんですね。英子さんは自分で歌も歌っているし作曲もする方なので、フレーズをその都度作曲しながら入れてくるような感覚でおもしろかったんです。奥行きが生まれるんですよね。

英子さんにしろ達久くんにしろ、歌を咀嚼し即興しますからね。

長谷川:はじめて演奏した曲でいろんなことができましたから。すごい早いなって(笑)。僕がはじめてやっている曲もすぐに合わせてきて、それがかたちになるのがすごいな、と思いました。これでちゃんとリハーサルしたら、もっとすごいものになるな、という手ごたえはありました。前のアルバムはその段階だとしたら、『423』ではアレンジャー、プロデュースするひとがいたほうがいいんじゃないかということで、ジムさんにお願いしたんですね。

ジムさんには事前にどういった話し合いをしたんですか?

長谷川:事前にはとくにはなかったです。レコーディング中にいわれたのは、演奏が呼吸をしていない、といわれたことが二度ほどあって、それはどういう意味なんだろう、と思ったことはありました。漠然とした表現じゃないですか? 自分なりにこういうことかな、と思って、もう一度やったらOKだったので、「ああ、合ってたんだ」と思ったことはありました。ジムさんとしては、個人のもっているリズムが訛っているところを自然と出すようなことなのかな、と自分なりに解釈したんですが。

録音はスムースに進みましたか?

長谷川:準備が1日と録音が3日でした。

収録曲はデモの段階のものがすべてなんですか?

長谷川:全部そうです。

ある程度の期間、ライヴで歌いこまれた曲というわけですね。

長谷川:そうですね。

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ゴスペルとか賛美歌が好きで、賛美歌なんかは日本語のものとかをライヴで歌ったりするんですけど、宗教とか祈りというものと切り離せない音楽というのはいまとちがう高みに連れて行ってくれるような気がするんです。


長谷川健一
423

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いろんなひとに訊かれたと思ったんですが、アルバムのタイトル“423”は由来はどういうところにあるんですか? 同名の楽曲も収録していますが。

長谷川:アルバム・タイトルは曲名からとろうと思っているんです。曲名は曲を書いてから決めるんですけど、なんとなく、ひとが生きることという漠然とそういう意味合いがある歌かなと思って、“人生”とかつけると重苦しい、というか演歌みたいなので(笑)、スフィンクスのナゾナゾってあるじゃないですか?

ああ、ハイハイする赤ん坊から成人になって、杖をつく老人になるというあれですね。

長谷川:その答えが「人間」じゃないですか。そうやって数字で表したら重苦しい意味から逃れられると思ったんですね。

長谷川さんの言語感覚は、私はすごくおもしろいと思うんですね。ハセケンさんの歌は世界というか何かの塊のようなものをもっていて、そのなかに登場人物が複数いて視点が切り替わる、その移動の仕方が自由だし多様だと思うんです。最初にもいいましたが、そこがほかのシンガー・ソングライターとは異質だと思うんです。それはどういったところで培われた、とご自分では思われますか?

長谷川:その質問は今日はじめてですね(笑)。

俗な質問ですが、好きな本や作家などいますか?

長谷川:僕はあまり本は読まないですが、いっとき中上健次は読みました。即興をよく聴いていたときは、哲学とか......間章のライナーノーツとかわけわかんないじゃないですか(笑)。でも何が書いてあるのか知りたいと思ったので、アルトーとかセリーヌとか、あんまりわかんないんでけど(笑)、読んでみたことはありました。まわりに現代詩をやっているひともいて、そういう本に載せてもらったこともあるんですが、いいのかな、とは思っていました(笑)。僕にとっての歌詞は発声してなんぼのものなんです。詩でもあるんですが、完全に意味が通っている必要もないだろうと思っていて、どこかしら余白があって、聴いているひとが意味付けをして、聴くひとの数だけ歌があればいいと思っています。井上陽水さんなんかもそうだと思うんですが、なんのことかはわからないけど、でも強烈なイメージがはっきりある。

井上陽水さんの歌詞はそれでもイメージの像は結びやすいと思うんですね。ハセケンさんの歌詞はもうちょっと散文的だと思います。聴いてみると美しく清澄なものとして通り過ぎるひともいると思うんですね。

長谷川:そうですね。

その言葉を自分のなかで噛みしめていくとナゾが深まる、そういった歌だと思いました。

長谷川:ありがとうございます(笑)。でもそういった意図はあまりないです。でも、なんていうんでしょう、京都にずっと住んでいるんですが、京都にずっと住んでいるからできた歌だという気はします。空気というかテンポというかリズムというか......ほかの土地に住んだことがないのでわからないですけど、大阪に住んでいたらこの歌はではなかったような気がしますし、東京でもちがったと思います。ただ、京都に住んで自然に書いたらこうなった、というだけのものではあるので、どういうふうにしてやろうというのはないですね。

京都への愛着と反対に嫌いな部分はないですか?

長谷川:好きも嫌いもないんですよ(笑)。これからもずっと住むと思うんで。それでも観光客のひとたちが見ない部分は見ているんだろうし、京都市内にもいろいろややこしい地域もありますからね。排他的な部分もありますから。

東京に出てくる、といういいかたは好きではありませんが、そういった気持ちはないんですか?

長谷川:そうですね。

そうするとなにかが変わってしまう?

長谷川:そこまでかたくなに思っているものはないんですけど、このペースで歌を書いてきたので、この先もこういう感じでいくんだろうな、という漠然とした思いです。

土地ということで思いだしたんですが、私は奄美の出ですが、奄美のシマ唄は裏声を多用するんですね。そういったロックとかポップスとか以外の音楽からの影響はありますか?

長谷川:そこまでコアに音楽は聴いていなかったですが(笑)、ゴスペルとか賛美歌が好きで、賛美歌なんかは日本語のものとかをライヴで歌ったりするんですけど、宗教とか祈りというものと切り離せない音楽というのはいまとちがう高みに連れて行ってくれるような気がするんです。そうじゃないひとももちろんいると思うんですけど。そういう部分がやっていてもつくっていても、意識しているのかもしれませんね。

歌詞のなかにも「神」という言葉が出てきますが、それは宗教心なんでしょうか? それとも、ゴスペルや賛美歌からの影響の名残りでしょうか?

長谷川:僕が賛美歌に興味をもったのはあくまでも音楽の形態として、なんですね。でもそこになにかただの音楽じゃないものがくっついている気がして。「神様」という単語はちらほら出てきますが、キリスト教徒でもないですし、神がどうのこうの、という話できる人間でもないんですけど、なにか大きなものがあるんじゃないかな、という気持ちはあります。人間がわからない大きな存在があるかもしれない、それくらいの思いはあります。

歌を歌っているときは、そういうものの存在と向き合っているんでしょうか?

長谷川:歌っていて恍惚とする瞬間はありますが、分析していくと、昨日下北沢のleteというお店でライヴをしたんですが、そこではマイクを使わないんですね。ヴォーカルをどうするか、どうしたらよく聞こえるか、と考えたんです。そこで定期的に2年以上やっているんですが、最初はあまりやり方もわからないんです。ライヴハウスにはかならずマイクがありますし、それに頼ってきているんです、どうしても。でもナマでふとやると、どうしたもんかな、というところを考えたんですよ。で、やっぱりナマなので、出ているものしか聞こえないですし、単純にマイクがないということは音が小さいものだということで、声を張るんですけど、だからといってそれがいいわけでもないし、小さくたって聴かせ方はあると思うんですね。そこでライヴを続けているうちに、声の響かせ方、身体をどういう向きにしたら声が通るかとか、そういうことを考えるようになったんです。

マイクがあるとそういったことをあまり考えないですからね。

長谷川:そうなんですよ。モニターもありますし。出ている音というものも、部屋でやっているのと同じようにしか聞こえません。僕の地声は倍音成分がわりと出ていると思うんですよ。で、何回か感じたんですけど、頭蓋骨がものすごく響いている感覚がありとても恍惚となった瞬間があったんです(笑)。

それはオフ・マイクになったときの歌というのを一度考えないとたどりつかない境地かもしれませんね。

長谷川:そうですね。勉強になるというか。ためになりますね、ナマでやっているのは。ギターも声もナマだし、コンディションがすごく出ますし。

音楽の最先端の技術はごまかす方向にも転用できますからね。

長谷川:波形から変えられますからね(笑)。

さっきのジムさんの話もそうだと思うんですよ。音楽が「呼吸」する感覚。その点について、あらためてどうお考えになりますか?

長谷川:生きている呼吸ってひとそれぞれだと思うんですよ。自分のものは自分のもので、換えられないじゃないですか。ブラック・ミュージックをそのままやったって、それはつくったものだし、借りてきたスタイルだし。自分なりのテンポだったり訛りだったり呼吸でしかできないことはありますよね。借りてきたものだとおもしろくないし、自分を出さないと意味がない、と思うんです。そこは隠す、というか、直さなくていいんだな、ということはコーディングで感じました。

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呼吸ってひとそれぞれだと思うんですよ。自分のものは自分のもので、換えられないじゃないですか。ブラック・ミュージックをそのままやったって、それはつくったものだし、借りてきたスタイルだし。自分なりのテンポだったり訛りだったり呼吸でしかできないことはありますよね。


長谷川健一
423

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立ち入った質問になりますが、『423』に“子供の国”という曲があります。お子さんはいらっしゃいますか?

長谷川:(しばし沈黙し)はい。(子どもが)いるといないとでは視点がちがうと思うんです。自分と世界があるという関係から、さらにもうひとつちがう視点が生まれて、そこから見ると、この広い世界を僕を通じて見ているように感じるんですよ。それは自分の世界が広がることだと思うんですよね。そうすると言葉もやっぱり変わってきますし、震災以降、現実的な問題として、食べ物ひとつとってもどうしたらいいんだろうということがありますし、それをそのまま歌ってもしょうがないので、自分なりにそれまでやってきたスタイルでなにかできないかな、と思って、いちばん出ているのがそれだと思います。

まだできたばかりで恐縮ですが、今度こういうものをつくっていきたいというのはありますか?

長谷川:これ以降も曲は書いているんですけど、次は自分でもアレンジをやってみたいと思います。ジムさんにお願いして、アレンジしてこんなに曲が変わるんだ、奥行きやふくらみがあるんだということがすごく勉強になったので、自分でもやってみたいなと思います。歌は大きくは変わらないと思いますけどね。

それは楽しみですね。

長谷川:失敗するかもしれませんけど(笑)。

フリージャズとフォークを合体させて、三上寛+山下洋輔みたいになったりしませんかね(笑)?

長谷川:(笑)そのへん、浅川マキさんなんかすごく上手にやっていたと思いますけどね。フリージャズと歌謡曲というか歌唱というか。

浅川マキさんはそうなんですよね。浅川マキさんは情念深いイメージですがーー

長谷川:そこをみんな好きで聴いていると思うんですよ。

でもすごく洒脱なんですよね。本多俊之さんとかとやっていたときとか。

長谷川:船戸さんとやったときも、そういうのは頭にあったんですよ。歌とジャズでかっこいい音楽として。

わかります(笑)。ちなみに、いまは弾き語りをやっているミュージシャンは多いですが、ハセケンさんがそのなかで共感をもてるひとは誰かいますか?

長谷川:大阪にASAYAKE 01というひとがいて、このひとは弾き語りでブラック・ミュージック的な音楽をやるんですけど、オリジナリティがあって、すごいと思います。歌もすごい上手だしブレないし、ヒップホップみたいなものをギターで演奏して歌も歌うんですが、キワモノで終わっていなくて、うたものとしてものすごくいいんですよ。メロディもいいし。でも全然評価されていなくて、もったないと思いました。

ハセケンさんのギターのスタイルの影響はーー

長谷川:それもジェフ・バックリィが大きいですね。チューニングだったり、カポの位置とか。でも弾き方は我流なんですよ。わりと3、4弦が鳴らないような弾き方をすることが多いんです。歌と即興をやっていたときは、ギターの弦を5、6弦だけにして、演奏していたことが一時期あったんです。ギターの2弦とヴォーカルがあるので、いちおう三和音ができますよね。メジャーもマイナーもできる。それで聴くに堪える曲を書けているだろうか、と自分を試すつもりだったんですけど、あまりにストイックすぎておもしろくなくなってきて(笑)、結局また弦を6本張ったんですけど、その経験から必要な音、そうじゃない音がわかるようになったんです。ベースがこれだからこれを鳴らしてとか。ギターの弦が6本あるから、つねにそれを全部鳴らさないといけないわけでもない。弾き語りってムダな音が意外と多いと思うんです。ジャガジャガやっているだけといいますか。そこから必要な音だけ鳴らせばいいというので、なんとなく、1、2、5、6弦を弾くスタイルができたんです。むかしの古いブルースで同じ弾き方をしているものがありました。あとポール・マッカートニーと同じ弾き方だといわれたことがありました。

ティムよりジェフ・バックリィなんですね。

長谷川:僕はわりとそうですね。わかりやすさではジェフのほうが上だと思いますね。お父さんのほうは新しいサウンドをめざしたひとなんじゃないかな、と思います。息子は完全にギター一本で歌ってどうだ、というわかりやすさが魅力ですね。

ご自分のなかでは新しいサウンドより、自分の歌を追求していきたい?

長谷川:そうですね。いい曲を書きたい欲求のほうが高いです。

いい曲とはどういう曲ですか?

長谷川:ひとそれぞれだと思うんですが、自分がいちばん好きで美しいと思っている曲で、ライヴをやるので、何度歌っても飽きない歌ですね。

われわれはアルバムの取材だと、よくコンセプトといいますが、ハセケンさんの場合、それよりも1曲1曲を大切にしていきたいということですね?

長谷川:そうですね。自分がいいと思った曲をまとめて出したい、聴いてほしい、という感じです。

★本作発売を記念したリリースツアースケジュールも一挙発表!
チケット詳細や各出演者情報等、随時更新予定!是非チェック!

423 Release Tour
3.10(日) 京都 UrBANGUILD
3.23(土) 京都 タワーレコード京都店(インストアライブ)
3.24(日) 豊橋 grand space quark
3.30(土) 東京 タワーレコード新宿店(インストアライブ)
4.7(日) 名古屋 K.D ハポン
4.13(土) 広島 眠り猫
4.19(金) 富山  nowhere
4.20(土) 福井 gecko cafe
4.21(日) 松本 瓦レコード
5.2(木) 東京 青山CAY
5.11(土) 山形
5.12(日) 青森
and more...

 マン・マンというバンドをご存じだろうか? 日本ではあまり知名度はないかもしれないが、アメリカではけっこう有名だ。彼らはフィラデルフィア出身、中年男5人組のエクスペリメンタル・ロック・バンド、結成は2003年だ。
 ドラマーのパウ・パウは、インディ好きにはたまらない、ニード・ニュー・ボディアイシー・デモンズなどのバンド他、ボアドラム、チボマットの羽鳥美保氏とも共演している歴の長い凄腕のドラマーである。
 長年追いかけているパウ・パウを通じてマン・マンを知った。彼が参加するバンドなら間違いないと軽く見に行くと、メイン・プロジェクトかと勘違いするほどの人気の高さと、インディ・ロック・ファンだけでなく、一般の人もすんなり入ることのできる許容範囲の広さに驚く。
 ブルックリンを歩くとそこかしこの壁やお店のトイレなどにタグ付けされているし、大手スポンサーのフェスティヴァルやショーにも頻繁に出演している、お茶の間でも人気のあるバンドなのである。詳しい経歴はこちらを参照
 最近、ネコ・ケースも所属する〈アンタイ〉から作品を出している。

 マーク・デマルコ、シャウト・アウト・ラウド、スターズ、ジェイミー・リデル、マーニー・ステーン、ジョニー・マー(!)級のバンドがプレイする、ミュージック・ホール・オブ・ウィリアムスバーグという、東京で言えば、フィーヴァーぐらいの規模の会場はソールドアウト。マン・マンは、すでに10数回見ているが、いち度たりとも「今回はまあまあだったな」というときがない。
 1回1回全力疾走である。そういう意味ではオブ・モントリオールとかぶるところがあるが、マン・マンはもっと男臭い。オーディエンスは80%男だ。以前、〈ブルックリン・ボウル〉という会場にマン・マンを見に行き、別の日に同じ会場にヤング・フレッシュ・フェロウズ(80年代、シアトルで結成されたオルタナティブ・バンド)を見に行ったらお客さんが、かなりかぶっていた。マン・マンは数あるUSインディ・バンドのなかでも実力派なのだ。

 メンバー全員がさまざまな楽器(ピアノ、クラリネット、ムーグ、サックス、トランペット、フレンチホーン、ドラム、フレンチホーン・ジャズベース、バリトンギター、鉄琴、マリンバ、メロディカなど)を演奏し、曲により楽器を変えるフレキシブルさ。鍋やヤカン(やお客さんの頭)が打楽器として演奏されるときもある。

 キーボードとドラムが前、後ろにギター、ベース、キーボード(やその他)という形態。ヴォーカルのライアンはキーボードを弾いたり、スタンド・アップ・マイクでドラムの上に立って歌ったり、船長さんになったり、エイリアンのマスクを被ったり、エンターテイメントに決して手を抜かない。さらにドラムセットのアートペイント、ドラムやマイクにつけられたクリスマス・ライト、ステージの装飾、歌も演奏もとてもマン・マンらしく個性的で、ショーを見たあとは、運動会を見に行った後のような、心地良い疲労感がある。

 アメリカで人気のあるバンドは、大抵がライヴの良いバンドだと思う。こちらのオーディエンスはライヴが悪かったら即座に反応する(悪ければすぐに帰ったり、演奏は無視してしゃべりだす)、ライヴが良いバンドは演奏力はもちろん、エンターテイメント性、ユーモアのセンス、そしてコマーシャル的でなく、心から「良い!」と思えるのが共通点である。
 言葉で説明しても、ヴィデオで少し見ても、そのバンドを実際見たことにはならない。百聞は一見にしかず。日本で人気があるインディ・バンド、たとえばダーティー・プロジェクターズ、アニマル・コレクティヴ、ディアフーフ、この並びにマン・マンも入ることは間違いないのだが、やっぱり中年男5人ではダメなのだろうか......。

CORNELIUS - ele-king

 NHKの番組のことは知らないので、純粋に1枚のCDとして、コーネリアスの新作として聴いた。家でかけていたら妻が知っていた。たまに子供と一緒に番組を見ていたらしい。CDは名目上は「デザインあ」という、子供向けのテレビ番組のサウンドトラックとなっている。

 コーネリアスと子供の相性は抜群だ。コーネリアスの音楽、とくに『69/96』~『ファンタズマ』あたりには、ぬぐい去ることのできない子供っぽさがある。そして、それら作品の魅力は、子供性にあると言ってもいい。それは、消費文化の渦中で、ブルース・ハーク(60年代、子供と電子音楽をつなげた先達)をレアグルーヴとして聴いてきた世代の感性による賜物であり、あるいは、そう、一時期のエイフェックス・ツインとも近しい感覚でもある。
 この20年、とくにエレクトロニック・ミュージックにおいては、子供は重要な主題となっている。アシッド・ハウス~テクノ~トリップホップと聴いてきた世代がボーズ・オブ・カナダを過大に評価した理由は、みんなそろそろいい歳になりかけているとき、そのまま順当に大人になってしまうことへの抗いがあったからだろう。つまり、90年代はコアなテクの・レーベルとして一目置かれていた〈ファット・キャット〉がアニマル・コレクティヴを発見したのは必然だったのだ。彼らは、自分のなかの子供性が人生の苦難を乗り切る際にどれほど役に立ったのかを知っているので、それを自分の手札として取っておきたかったに違いない。

 『NHK「デザインあ」』は......コーヘイ・マツナガとコーネリアスのコラボではない。この組み合わせは、両者の子供性と国際性から見ても、あっても良いとは思うのだが、そこまで日本の音楽シーンに流動性はないので、嶺川貴子、大野由美子、salyu × salyu、やくしまるえつこ......といった小山田圭吾と親しい人たちが参加している。
 『NHK「デザインあ」』は......彼のお手の物といった、器用な、声のチョップド&ルーピング&エディティング、ちょっとファンキーで、軽快なエレクトロニック・ダンス・ミュージック、温かいアンビエント、そしてマルとかシカクとか、音とかリズムとかメロディについて歌っているシンセ・ポップ、アコースティック・ギターの揺らめき......クラフトワークで言えば『アウトバーン』のB面、あれを子供番組のためにアレンジしたような感じ......ではない。あれをコーネリアス流に展開した......と説明したほうが正確だ。聴き手を年齢で制限する作品ではない。
 小山田圭吾ならではの清潔感と緻密な音細工がある。基本的にこのアルバムは『ポイント』と(そしてsalyu × salyuと)同類だとも言える。空間を愛して、瑞々しい世界にときめいている。その証拠にアルバムのいたるところには、「あ」「あ」「あ」と、驚きなのか陶酔なのか、「あ」という発語が聞こえる。いろいろな「あ」がある。「あ」は子供にはフックとして通じる。

 先日僕は、アナログ・フィッシュという社会派ロック・バンドの取材をした。話の最後のほうで、理想とする社会はなんでしょうか? という問いを彼=下岡晃に投げた。僕自身そのときは、老人が安心して過ごせる社会とかなんとか、もっともらしいことを言った。
 それからその晩、吉祥寺で、こだま和文、水越真紀、松村正人と会った。奇しくもこまだ和文から「野田が理想とする社会はなんだ?」と訊かれた。酔っていたので、倉本諒の合法化と国籍の自由化という無責任なことを言った。水越真紀から倉本諒の合法化について突っ込まれた。
 それでは、コーネリアスが理想とする社会を考えたとき、何が思い浮かぶのだろう......、子供が幸せな社会か......ある意味「いい人」になっている小山田圭吾は、本気でそう言うかもしれない。
 『NHK「デザインあ」』はそういうアルバムだ。彼自身の子供性は、ここでは、子供たちとの共生に注がれている。デトロイト・テクノもいまでは子供のために人肌脱いでいる段階に来ているわけだが、かつてブルース・ハークが発見したように、エレクトロニック・ミュージックに子供へのアプローチのしやすさがあるのはたしかだ。
 『マダガスカル』や『カンフー・パンダ』を見ても(その内容はともかく)共通しているのは、子供を育てるのは生みの親ではなく社会だという認識なので、アメリカではこれからも、子供と電子音の文化は拡大していくんじゃないだろうか。そのことを考えてみても、コーネリアスが思いつきでこのアルバムを作ったとは思えないのだ。

monotronの表情(かお) - ele-king


KORG コルグ 手の平サイズ アナログ・シンセサイザー monotron

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KORG コルグ ディレイ搭載 手の平サイズ シンセサイザー monotron DELAY

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KORG コルグ 2オシレーター搭載 手の平サイズ シンセサイザー monotron

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エクストルーパーズ ザ・バウンデッド サウンドトラック

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 2010年にコルグ社より発売された手のひらサイズのアナログ・シンセサイザー「monotron」、そして翌年に発売されたその兄弟機「monotron DUO」と「monotron DELAY」。大きさも価格も手軽ながら本格的な機能を備えている点が人気を呼び、ネット上でもユーザーによる多数の動画レヴューを観ることができる。

 だが、その実作への応用をリアルに理解できる動画・紹介記事はこれをおいて他にはないだろう。コルグ公式ウェブサイトにおいて現在公開されている「KORG x CAPCOM」コラボ記事だ。

 ここでは株式会社カプコンでゲーム・ミュージックの制作を担当する北川保昌氏と青木征洋氏のインタヴューを読むことができるのだが、そのなかで「monotron」の使用について具体的に触れてられていておもしろい。

 使用されている作品は、「マンガデモ」など斬新な演出でも話題を呼ぶゲーム『エクストルーパーズ』。両氏がROCK-MENとして手がけた同作だが、「monotron」の使用がゲームの展開自体にいかに表情をつけているのかがよくわかる。「pitchblack+」や「KAOSS PAD QUAD」への言及もあり、ゲーム・ファンのみならず、機材ファンや実作者にも興味深い内容ではないだろうか。

 カプコンの公式サイトでは、ゲーム内の該当シーンと音、そして実際にどのような操作がなされているのかを動画でも確認することができる。「自分にもやれるんじゃ......!?」という興奮とともに、あなたも通販サイトでポチッとやってしまうかもしれない。

■SOUNDBYTES : KORG X CAPCOMインタビュー|KORG INC.
https://www.korg.co.jp/SoundMakeup/SoundBytes/capcom/


とくに下記サイトで観られる動画では「monotron」をリアルに感じることができるだろう。

■KORG × CAPCOM ‹ CAP'STONE|カプコンサウンドチーム 公式WEB
https://www.capcom.co.jp/sound/topics/korg-x-capcom/


株式会社コルグ
https://www.korg.co.jp

アナログ・リボンシンセサイザー「monotron」
https://www.korg.co.jp/Product/Dance/monotron/

エクストルーパーズ公式サイト
https://www.capcom.co.jp/ext/

エクストルーパーズ ザ・バウンデッド サウンドトラック
https://www.capcom.co.jp/sound/discography/cpca-10280/

Chart - JET SET 2013.03.04 - ele-king

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1

Autechre - Exai (Warp)
ご存じ名門Warpを代表する重鎮デュオAutechre。'10年リリースの前作『Oversteps』以来となる待望の新作が遂に登場です。なんとAutechre流トラップやジュークも搭載っ!!

2

Jamie Lidell - S/T (Warp)
名門Warpが誇る説明不要のエレクトロ・ファンク天才Ssw Jamie Lidellが、Beckをプロデューサーに迎えた傑作『Compass』以来3年振りとなる5th.アルバムを完成

3

Blue Hawaii - Untogether (Arbutus)
ご存じGrimsらのリリースでお馴染み、カナダはモントリオールを代表するレーベルArbutusから、美麗ハーモニーを得意とする男女デュオBlue Hawaiiによる強力2nd.アルバムが登場です!!

4

New York Ska-jazz Ensemble - Step Forward (Brixton)
ニューヨークのジャズ・スカ・バンドNysjeの人気盤が嬉しすぎるアナログ化。"Take Five"等のジャズ名曲カヴァーからヴォーカル曲まで、全11曲を収録!

5

Carmen Villain - Lifeissin (Smalltown Supersound)
Smalltown Supersound発のニューリリースは、一流モデルとしても知られるCarmen Villainのデビュー作!B面にPrins Thomasリミックスを収録。

6

Bell Towers - Tonight I'm Flying (Internasjonal)
Roman Warfers名義での活動でも知られるメルボルンを拠点に活動を繰り広げるBell Towersによる久々となる最新作が、Prins Thomas主宰"Internasjonal"より待望のリリース!

7

Spirit Of The Black 808 - Dirty Jointz (Eargasmic)
現行シカゴ・ディープハウス・シーンを代表する人気レーベル"Eargasmic Recordings"からの最新作17番、地元シカゴで暗躍してきたというSpirit Of The Black 808なるミステリアス・アクトによる'97年制作楽曲を12"リリース!

8

V.a. - Movin 2 Fast (Whiskey Disco)
Sleazy Mcqueenが指揮するニューディスコ/リエディット~ビートダウン系人気レーベル"Whiskey Disco"の2013年第一弾リリースは、リエディット・シーン新旧気鋭4組によるワイルドなディスコ・ロック~ビートダウン・ハウスを主体とした即戦力リエディッツ!

9

K-def - One Man Band (Redefinition)
11年発表のアルバム『Night Shift』や、Slice Of Spiceからの蔵出し音源3部作も話題となったJuice Crew出身のビートメイカー・K-defが、またしても素晴らしいインスト作を届けてくれました!

10

Mayer Hawthorne - How Do You Do?-12x7" Box Set (Universal Republic / Fat Beats)
傑作アルバム『How Do You Do』の限定7インチBoxセットが登場。12枚の7インチにアルバム収録曲12曲、B面にはそのインスト・ヴァージョンを収録。さらに並べると1枚の写真になるピクチャー・スリーヴ仕様で、ディスプレイ用のシートも付属という豪華仕様!!完全限定盤です。

Cankun - ele-king

 松村正人が愛してやまないレコメン系という音楽がありますが、プログレッシヴ・ロックが複雑骨折を起こしたまま頭だけはどんどんよくなって、いまひとつ爽快感には欠けることも意に介さず、やがて月日は流れ去っていくうちに、当然のことながら時代の迷子と化していったものが、なぜか〈ノット・ノット・ファン〉と結びついてトロピカル・モードで蘇ったのがカンクンことヴァンセン・ケレの4作目といえるでしょう。奥歯にモノがはさまったような南国のイメージから思いがけない楽園の諸相が浮かび上がり、いってみればティピカルな表現は使わずにいつのまにかトロピカル・ムードが構築されていく。どこことなく植民地的で、さらりとアンニュイな気分。こんな説明でなるほどーと思ったあなたはちょっとおかしいですが、知識のある方はヘンリー・カウやエトロン・フー・ルルブランがサン・アローのカヴァーをやっているところを想像してみましょう。マスタリングはサン・アローとコンゴスのジョイントにも参加していたM・ゲッデス・ジェングラス。レーベルはコーラの新作やデス・アンド・ヴァニラをリリースした〈ハンズ・イン・ザ・ダーク〉です。そう、サン・アローは、さすがにもうワン・パターンね~とか言いはじめた人には、これこそネクスト・レヴェルといえるでしょう。フランスからエスプリを交えたサン・アローへの回答というか。



 アーチャーズ・バイ・ザ・シーの名義ではアンビエント・ミュージックもやっているので不思議というほどのものではないんだけれど、これまでカンクンの名義ではサン・アローが悪魔の沼に沈んだようなことをやっていたので、ここへ来て、そうか、あの混沌とした音の渦の中心にはサン・アローがいたのかということがようやく判明できるだけのスキルに達したということであって(あー、でも、それがわかってくると、いままでの意味不明なおとぼけムードが、急に愛おしい試行錯誤の連続だったと感じられてきたりして)、ようやくスタート地点に来たと思ったら、いっきにサン・アローも飛び越していたと。そして、いいがかりでもつけるようにトロピカル・ファンクに絡みつくレコメン系のムダな装飾音がいちいち音響の快楽を増幅させ、まるでキッド・クリオール&ココナツからコーティ・ムンディがパレ・シャンブールのセカンド・アルバム『ルーパ』をプロデュースした、その先を見せたくれたような錯覚に陥るのである。サン・アローよりもドラミングが乾いていて、全体にスウィング感のあるところは〈ZEレコーズ〉も彷彿させる。大人の遊びですよね、つまり。サン・アローにはそこはかとなくある求道的なシリアスさもきれいに薄まっています。

 アベノミクスが輸入盤の価格をじょじょに押し上げ、大量の失業者を置き去りにするかどうかというご時勢に、トロピカルといえば〈ノー・ペイン・イン・ポップ〉からデビューしたLAの新人も悪くなかった。そう、ヴァイナル・ウイリアムスなのに僕はCDを買ってしまった(アナログは売り切れだった)。ははは。これは、リヴァーブをかけまくったキュアーか、南国気分のハウ・トゥ・ドレス・ウェルなのか。「チルウェイヴ通過後のサイケデリック・ロック」とポップには書いてあったけれど、なるほど最後の方ではサイケデリック・ロックを剥き出しにする部分もなくはない。しかし、ほとんど全編が重量感のないノイ!(か、むしろラ・デュッセルドルフ)が煙のなかを疾走していくスタイル。カンクンのような抑制は一切なく、うっとりとした演奏が続くあたりはやはりアメリカである。バカみたいだけど、やはりこういうのも楽しい。それは否定できない。



 オープニングは「東京->スマトラ」。オリヴァー・ストーン監督『野蛮なやつら』を観ていたら、インドネシアが楽園のイメージとして強くプッシュされていて、中国から引き上げられた資本が現在はインドネシアや東南アジアに振り向けられているので、かつての映画産業が持っていた観光の要素としては正しいイメージの配布が行われているなと思ったりもしたけれど、ライオネル・ウイリアムスが宅録でつくりあげた音楽もすべてがその楽園のイメージを補完するものになっている。植民地というよりは宗主国で、アンニュイではなく単に甘酸っぱいアドレッセンスの放出。「アラブの春」はいつのまにか「アラブの冬」に変わり、今年は「アラブの夏」がやってくるとかいわれてるけれど、ウエスト・コーストを覆ったバリアリック・ムーヴメントはぜんぜん波の引く気配がない。もう、4年ぐらい続いている。

BO NINGEN × COMANECHI - ele-king


BO NINGEN
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コマネチ
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 グローバルな現代において、海外に音楽を届けること自体は簡単なことのかもしれない。ただ、実際に足を運び、さらに海外を拠点に活動をするとなると、そう簡単にはいかない。
 だからこそ、ボー・ニンゲンとコマネチがイギリスを拠点に活動し、『NME』からも評価され、ザ・ホラーズやザ・ドラムスなどからも認められているという事実に、僕たちはもっと注目すべきだろう。ボー・ニンゲンに関しては、新作『ライン・ザ・ウォール』の国内リリースが2月27日に決定しているので、今後、日本でもより幅広く注目されることになりそうだ。

 ロンドンを拠点に活動をしているアキコは、近年、ザ・ビッグ・ピンクを辞め、コマネチの活動に専念。2月14日には、セカンド・アルバム、『ユー・オゥ・ミー・ナッシング・バット・ラヴ』をリリースしている。グランジからの影響を強く感じさせ、ボディソニック・ビートとヘヴィなギターがいろんな角度から飛んでくる。ノイジーで、ハードで、パンキッシュだが、多くのリスナーがアプローチしやすい音楽でもある。
 スタイリッシュだが型にまったくはまらないクールさという点では、ボー・ニンゲンと似ているのかもしれない。

 去る2月、同時期に新作もリリースし、共通点も多いボー・ニンゲンとコマネチが日本でツアーした。これは、バンドでヴォーカルを務めるボー・ニンゲンのタイゲン、そしてコマネチのアキコとの対談。言いたい放題過ぎるふたりの対談、どうぞ、お楽しみください。

やっぱね、人生、リスク背負った方がええよ。理由つけて親があかんとかお金ないとかそんなんばっかり。たしかに現実問題で無理なんかも知らんけど、ほんまにそれくらい真剣に考えてんやったら、飛び出せっ!!!

イギリスを拠点に活動をする日本人、そしてリリースもほぼ同じタイミングということで共通点の多いおふた方ですが、せっかくの機会なので、今日はおふたりが普段あまり話せないことや、訊けないことを対談という形式でやれたらと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。早速なのですが、イギリスの嫌いな点を思いつくだけ挙げてください。

タイゲン:うわ、それたぶん100個くらい出てくる! だってコマネチのイギリス人のふたりが言ってたもんね(笑)。

アキコ:そう、だってドラムのチャーリーなんか日本に住める言うてたよ。

(笑)

タイゲン:とりあえず皆パッて言うのは、間違いなくご飯。

アキコ:ご飯! 例えば、今回帰って気づくんは、24時以降とか、お腹空いたらイギリスやとケバブかチップスしかないのよ。 お惣菜とかおにぎり一個食べたいなとかそういうのがないもん。

タイゲン:あとイギリスってライヴ後の打ち上げにご飯を食べにいくっていう文化がなくて、飲むだけみたいな。

アキコ:わかる!

タイゲン:そのくせにあんまり飲まないし。

アキコ:そうそう。 あれ疲れるよなぁ、結構。

タイゲン:あと単純にイギリス・ツアーしててもご飯の替えがない。どこ行っても同じっていうか。

アキコ:そう。 名古屋やったら、うなぎとか、手羽先とか、あるでしょ? 大阪やったら、たこ焼き、お好み焼きとかさ、そういうのないもん!

タイゲン:まったくないね。コマネチのイギリス人のふたりも、日本に着いてサービス・エリアの時点で感動してたからね(笑)。

アキコ:なんか、「なんでこんな美味しいの!」って、いままで朝ご飯っていったらベーコン・エッグしか知らんかったとか言うてたわ。

(笑)

タイゲン:食文化っていうのがまずあって、バンドで言うと僕はあれですね、イギリスって怠く演奏するのがかっこいいみたいなの多くない?

アキコ:たしかに。

タイゲン:日本のバンドはイギリスに比べるとまじめじゃん?

アキコ:それはある!

タイゲン:まじめすぎるのは良くないにしろ、テクニック、モチベーション、アティチュードにしろ、心持ちというか、音楽に対する向かい方というかさ、なんか惰性的な気がする......。

イギリスで活動をするということは、必然的に同業者はイギリス人が多いわけですよね。実際、日本人とイギリス人の相性みたいなものはどうなんですか?

タイゲン:意外と合う......かな? どっちもシャイだよね。

アキコ:うん。 シャイ。

長く滞在するうえで、人間関係などはあまり苦にならないのですか?

アキコ:いやでも、なんていうか......。

タイゲン:雑だよね。

アキコ:めっちゃ雑!!

タイゲン:時間ルーズだし、適当......。

では逆に、イギリスの良い点はなんでしょうか?

アキコ:え、ちょっと待って、あたしらまだ2個しか言うてないやん。

(笑)

アキコ:あとはね、汚い。

タイゲン:汚いねー(笑)。

アキコ:道も汚いし、バスも汚いし、食べたゴミとかポイ捨てするし、こっち帰って来たら、ゴミなんか絶対捨てたくないって思うもん!

タイゲン:紳士の国と言われていますが、紳士の割合は相当低い! あと教育が行き届いてないですね。

アキコ:マナーとか礼儀みたいな。

タイゲン:格差もある。親が金持ちでプライヴェート・スクールというか、それと公立とのね。

アキコ:食べ物も凄いよ。

タイゲン:また食べ物になっちゃうけど(笑)。

しかし、おふたりはそんなイギリスに拠点を置いて実際に生活しているわけであって(笑)、良いところももちろんありますよね?

タイゲン:うん(笑)。とりあえず音楽活動に関しては、凄いやりやすい。

アキコ:やりやすい! やりやすい!

具体的にどういったところがですか?

タイゲン:例えば、日本だとノルマというものがあって、えっと、ちなみにアキコちゃんは日本で活動してた?

アキコ:してない。 ちなみにノルマってどういう意味?

タイゲン:「ペイ・トュー・プレイ」。

アキコ:うそー!!! 自分らでお金払って演奏させて貰うの?!

タイゲン:というか、チケットが売れないと自分たちで払うの。

アキコ:えーーーーーー!!!!!  あ、でもイギリスにもそういうセコいプロモーターおるよね。

タイゲン:セックス・ピストルズがDJするからとか言って釣ってくる奴とかいるけど、でもだいたいはないじゃん? ちょっとはお金貰えるかもしれないし、赤にはならない気がする。

アキコ:たしかになー。

タイゲン:あと人がよく混ざってライヴに来るよね。ホラーズがぽつっと来たりさ、ファッションの人とか、アートの人とかが普通にお客さんとして観に来てくれて、それがコラボに繋がったりするし。

アキコ:日本やったら、上下関係みたいなのあるでしょ? そんなん関係ないもん、イギリス。日本だとあれがあるじゃん、えーっと、ほら、あれ、なんやったっけ?

タイゲン:ごますり?

アキコ:そうそう。

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うちらがやってるようなアンダーグラウンドとメインストリームがちゃんと繋がってるよね、階段が架かってるというか。バンドのノルマとかもないから、最初は1回のライヴ20ポンドみたいなところからはじまって、だんだん50~100くらいに上がってって、っで、メジャーになっていくっていうかさ。

堅苦しくないという意味では、イギリスは良いと。

タイゲン:そうそう! 砕けてるっていうか、友だちみたいな感じでお客さんがライヴ後に話しかけてくれるし、そういうアーティストとお客さんの関係みたいなものは凄くいいなって思って。日本だと、物販で本人が手売りしてたけど、申し訳なくなって、家帰った後にアマゾンでCDポチった(購入)とかツイッターで書いてあったりして(笑)。

アキコ:あー! それ私も言われた。前回コマネチで日本ツアーした時に、なんか7インチのシングル買って、サインして貰いたいから会場に持ってきたのに恥ずかしくて頼まれへんかったって!

でもそれ凄いわかりますけどね(笑)。

タイゲン:あとイギリスの良い点でいうと、日本だとどうしてもアーティストとプロモーター、会社の人でも、イコールに成りづらいというか、上から見てくるか、下から見てくるかどっちかになっちゃうかなっていう感じがする。イギリスは結構そういった意味では対等っていうかさ。

アキコ:イギリスやとお客さんとアーティストが一緒みたいな感じやけど、こっちやったらファンの人が崇めてるような感じがあるもんね。

タイゲン:そこらへんに関しては凄く自然体だよね。あと音楽的にも、うちらがやってるようなアンダーグラウンドとメインストリームがちゃんと繋がってるよね、階段が架かってるというか。さっきも言ったけど、バンドのノルマとかもないから、最初は1回のライヴ20ポンドみたいなところからはじまって、だんだん50~100くらいに上がってって、っで、メジャーになっていくっていうかさ。

アキコ:そうそう! 繋がってる、繋がってる。

タイゲン:日本だとメジャーになるときに、凄いステップ・アップがあって、ノルマが無くなるまでがまず大変っていうか、めちゃくちゃジャンプしなくちゃダメで、しかもそこからギャラが出るまでがあって、ギャラがあってから食えるようになるまでがまたあって、凄い階段が一段一段デカいんだけど、イギリスだと逆に一段一段、じょじょに上がっていく感じというか。

アキコ:うん、わかる。

タイゲン:だからイギリスに関しては、まず音楽活動がやりやすいっていうのがあるかなーって僕は思うけどね。


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先ほど、コラボまでの流れもイギリスだと自然だと仰っていましたが、例えば、ボー・ニンゲンの"Nichijyou"という曲ではサヴェイジズのヴォーカル、ジェニー・ベスがフューチャリングで参加しています。あのコラボはどういった成り立ちで生まれたものなのでしょうか?

タイゲン:もともと凄い前に、彼女が以前やってたプロジェクトで対バンしてて、うちのレーヴェルとも仲良かったからたまに話してて、っでゲスト・ヴォーカル探してる時に、彼女は? って言われて、いいかもねって。普通に友だちのノリで聞いてみて、じゃあやるよって。本当そんな感じ。

アキコ:そういうのよくあるよ。お金払うからリミックスしてくださいとかさ、そういう風に頼んでやるんじゃなくて、「レッツ!」 ていうかさ、一緒にやろう! みたいなね。

タイゲン:うんうん!

以前、たいげん君がエレキングのインタヴューで、海外(イギリス)を拠点に活動をする理由に対して、「日本にいないからこその日本人らしさや日本の良さをちゃんと見ることが出来るから」って言ってたのが凄く印象に残っているのですが、アキコさんにとっての海外を拠点に活動する理由ってなんですか?

アキコ:単純に世界に飛び出したいと思ったからかな。日本で活動してたら日本語で歌わなきゃとかやっぱり思うし、でもイギリスやったら、まあロックの発祥地やし、自由に音楽やりやすそうなイメージはあったし、さっきの話じゃないけど、もっと広がりやすいかなって、おっきく世界に。日本で活動するんもええんやけど、あたしはそれが嫌やった。

タイゲン君も、まず高校を卒業した時点で、日本という選択肢はなかったと言ってましたよね。

タイゲン:うん。

アキコ:あたしもそうやった。日本出たときに、帰らへんって思ってたから。そういう気持で行ったからね。例えば日本で売れて、おっきくなっても、あたしにとってそれは成功じゃないから、他の国の人、このバンド知ってんの? ってなるでしょ。

なるほど。では次に、逆に日本の良い点はなんだと思いますか? これも思いつくだけ挙げてください。

タイゲン:飯はもういろいろ話尽くしたから(笑)、音楽的にいったら、お客さん凄い観てくれるよね?

アキコ:うーん......、でもノリ悪くない?

タイゲン:まぁ、そういう場所もあるけど(笑)、いやでも場所次第だと思うよ。さっきの姿勢の話じゃないけど、日本の場合は全体的に、音楽をやることに対してのストイックさみたいなものは、イギリスにはなかなか無い点だと思う。ノルマ制度があるからこその敷居の高さみたいなものは実際ある気がするし、下手だったらライヴ・ハウスで演奏出来ないんじゃないか? みたいな、いい意味での争いがあるよね。

"海外に出ていない"と仮定するとしたら、現在どのように日本で活動しますか? そもそも、日本で活動しますか?

タイゲン:うーん......、してるとは願いたい(笑)。

アキコ:ねぇねぇ、あたし、たいげん君に質問したいねんけど?

あ、どうぞ!(笑)

アキコ:イギリス行ったときに、日本人のメンバー探してた?

タイゲン:ううん。

アキコ:じゃあ、なんで日本人だけのメンバーになったの?

タイゲン:僕、最初バンドを5個くらいやってたんだけど、ちなみに担当は全部ベースで、イギリス人やらフランス人やら、いろんな国の人と活動してた中で、ギターのこうへい君にまず出会って、外人とジャムってるうちに、ギターのゆうきに出会って、もんちゃんに出会って、っで気づいたらこの形になってたっていう(笑)。でも別に日本人を募集してたわけじゃないよ。イギリス人と一緒にやってたバンドとかも、引き続き活動はしてたんだけど、解散したり、国に帰ったり、そうこうしてるうちにボー・ニンゲンが忙しくなってった感じかな。

逆に、アキコさんはどうだったんですか?

アキコ:あたしは海外に出て、向こうの音楽やりたいってなったから、日本人と組む気はなかったね。って、なんかレイシストっぽいかな?(笑)。

タイゲン:いやいや(笑)、日本出てきたわけだから、それは普通じゃん?

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日本出たときに、帰らへんって思ってたから。そういう気持で行ったからね。例えば日本で売れて、おっきくなっても、あたしにとってそれは成功じゃないから、他の国の人、このバンド知ってんの? ってなるでしょ。


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コマネチ
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ちなみに、タイゲン君とアキコさんとの出会いはどのような感じだったんですか?

タイゲン:スタジオだ!!

アキコ:違う! 前から知っとったんやで。

タイゲン:うそ!

アキコ:スクリーミング・ティー・パーティが〈ストールン・レコーディングス〉で頑張ってたときに、コマネチで対バンしたのよ。っで仲良くなって、スクリーミング・ティー・パーティのマイスペース見たら、ボー・ニンゲンがトップ・フレンドに入っとって(笑)。

マイスペース懐かしいですね(笑)。

タイゲン:マイスペースっていい時代だったよね(笑)

アキコ:いい時代やった(笑)。そんでクリックしたら、もう一発で気に入って。

タイゲン:ああ、ありがとう(笑)。

アキコ:そんとき流れたのが、"人生一度きり"で、そんでこのバンドむっちゃええ! ってなって、まわりの友だちとかにも言っとった。あたしがビッグ・ピンクやってたときとかも、サポートはボー・ニンゲンがいいってお願いしてたもん。 実現せえへんかったけど。

タイゲン:でも最初に会ったのはスタジオだよね?

アキコ:うん、スタジオ(笑)。別のバンドやっとったときにスタジオで会って、あたし写真撮るの好きやから、写真撮らせて貰って

タイゲン:いきなり第一声にして、「あれやろ? "人生一度きり"やろ?」 って言われたの覚えてる(笑)。

アキコ:「歌詞もめっちゃいいし、わかるわ~!!!」言うて(笑)。

タイゲン:ははははははは!

(笑)

タイゲン:なんか、スタジオとかでもさ、日本だと同じスタジオで練習してるバンドとあんまり仲良くなったりしない気がするんだけど、だってスタジオの紹介でチャーリーもコマネチに入ったんでしょ?

アキコ:うん。なんかそういう場所での対抗意識はないよね!

タイゲン:うんうん! 友だちの紹介とか、スタジオで知り合ったとかさ、そういう人間関係がいい意味で軽いノリっていうか。

アキコ:軽いノリ。だから「バンドやんねん!」とかそういうことを深刻に考えるんじゃなくてね。あっ、そうそう、話が逸れるけど、この間ね、とある人があたしに、LAに住んでる日本人の友だちがバンドはじめたいって言ってんねんけど、どうしたらいいんかアキコちゃん、アドヴァイスしてあげてくれませんか? って、え? アドヴァイスするようなことちゃうやん! って、バンドやりたかったら普通に友だちとか、音楽好きな子らとかと話したりして、この子らこんな音が好きやねんなって、それでじゃあバンドやってみーへんってなるやん。

(笑)。

タイゲン:ギターのこうへい君と出会ったとき、まだギター歴2年とかだったし、こうへい君に出会えたのがイギリスだったっていうのは大きかったのかなってたまに思う。お互い。

おふたりは、ヤックのマリコさんともお知り合いなんですよね? 現地のシーンにも、日本人のコミュニティみたいなものがあるんでしょうか?

タイゲン:とくにはないかな。イギリス人、日本人関係なく、音楽とか人柄とかで共鳴しあってるだけだと思うし、たまたまそこが日本人だったっていうだけで、日本人だから連むっていうわけではないかな。

アキコ:まぁ、家が近いからっていうのもあるよね(笑)。でもそういうのはまったくないよ。気が合うから。

タイゲン:日本のシーンの良い点は、いわゆる、何々系って言われるくらい、イギリスと比べたら、実際めっちゃたくさんかっこいいシーンで溢れてる印象だけど、逆に閉鎖的な気もする。コマネチもボー・ニンゲンも、あとヤックとかもさ、音は違うけど、ちゃんと交流があるし、対バンもするじゃん。

アキコ:なんか、自分らのやってるジャンルじゃなくても、みんな他の音楽も気に入って観に行ったりするし、イギリスは観に行きやすいよね。安いし、いろんなところでライヴがあるし、皆、オープン!

コマネチで言えば、ザ・ドラムスとのツアーが記憶に新しいのですが、彼らとのツアーもまさにそういう感じで動き出したんですか?

アキコ:そうなんですよ。昔はあたしも閉鎖的で、聴く耳を持たないときもあってんねんけど、先入観というかね、でもビッグ・ピンクやってたときに、『NME』ツアーで仲良くなって、そんときも音が全然ちゃうし、最初ドラムスのことはそんなに良いとか思ってなかったんけど、聴くたんびに好きになって、ポップやなぁ~思て、コマネチでやるときも、ほんまに、ブッキング・エージェンシーなく、今度こっち来んねんてね! サポートしていい? って連絡したらすぐオーケー出て、ベス・ディットーのゴシップもそうやし。彼らは昔からツアーを頑張ってて、そんときからあたしよくライヴ観に行ったりしてて、コマネチでも小さい会場のときからサポートもしてたんけど、いまでも、イギリス帰って来たらコマネチでサポートしてって、どんなにおっきくなっても向こうから連絡来る。見捨てへん、うちらのこと。

タイゲン:地に足ついてるバンド多いよね。ホラーズも本当にそうだし、めっちゃ良い奴らだよね!

アキコ:なんかあたしいまレストランでバイトしてんねんけど、そこに毎日来るんですよ、ホラーズ(笑)。

ははははははははは

タイゲン:売れっ子のロック・スター感ゼロだよね! なんか初めてうちらのライヴ観に来てくれたときも、すげー良かったってベースのリースが言ってきてくれたんだけど、オレもバンドやってるんだって、最初から偉そうな感じじゃなくて、僕がどんなバンドやってんの? って聞いてから、ちゃんと、ホラーズって凄く丁寧に答えてくれて。

アキコ:電話番号も向こうからくれるし、それで今度お好み焼き作るから食べにおいでって言うたら、ほんまに来てん(笑)。

タイゲン:はははははははは

アキコ:うちに(笑)。

タイゲン:共鳴しあって、単純に何かやろうってときに、少なからずの壁みたいなものが無いからこその、やりやすさみたいなものはやっぱりあるかな。それはイギリスの良い点、だね。

イギリスとその他ヨーロッパの違いはどのように感じていますか?

タイゲン:国によって反応は違うけど

アキコ:違う! でも他のヨーロッパより、イギリスのほうが音楽を発信してるよね。

タイゲン:やっぱり、他のヨーロッパのバンドもイギリスに来たがってるし、逆にイギリスは来られ成れてるから、まぁホスピタリティーは最悪なんだけど(笑)、でもさっきも言ったけど、チャンスが多い環境があるからね、イギリスには。イギリスの音楽業界、僕は健康だと思うんだよね。

アキコ:うん。

現在のアメリカのシーンについてはどう思いますか?

タイゲン:最近ジュークっていうのが流行ってるでしょ、知ってる?

アキコ:知らん。

タイゲン:僕も知らなくて、それでツイッター見て、あれはアメリカだよね。

アキコ:ジュークって日本のあの......

タイゲン:違います! 違います! うちのドライヴァーと同じジョークを言わないでくれ(笑)!

(笑)

タイゲン:あとイー・ディー・エムとか。イギリスだとあんまり聞かないけどね。なんかでも影響的な部分で言ったら、アメリカが強くなってきてるのかなってちょっと感じるけどね。日本はとくに。

以前、イギリスのティースやザ・ビッチズなどのバンドは、イギリス・シーンの不満を吐露し、ティースに関しては実際にアメリカに拠点を移しました。現状としては、個人的に、僕もアメリカの方がシーンが活発な印象を受けているのですが、それに関してはどう思いますか?

タイゲン:残念だね、でもアメリカはまだ行ったことがないからなぁ~。なんとも言えないんだけど、コマネチは行ったことある?

アキコ:コマネチの前のバンドで行った!

タイゲン:どうだった?

アキコ:うーん......、シーンとかはよくわからんけど、活動をするうえでは大変やよ、辛い! なんかやりにくかったなぁ、アメリカはデカイから、移動が12時間やったり。

タイゲン:なるほどね。

では、海外のバンドとしっかりコンタクトを取りながらも、日本でのツアーもしっかりこなし、非常に上手いヴァランスで活動をされているおふた方ですが、これから海外に活動を展開しようと思っている日本のバンドやアーティストにメッセージを送るとしたら、どんな言葉を送りますか?

タイゲン:とりあえず、出て、やるしかない(笑)。

アキコ:それしかないやろ(笑)。やっぱね、人生、リスク背負った方がええよ。理由つけて親があかんとかお金ないとかそんなんばっかり。たしかに現実問題で無理なんかも知らんけど、ほんまにそれくらい真剣に考えてんやったら、飛び出せっ!!! 

Blue Hawaii - ele-king

 グライムスを生んだカナダのD.I.Yなアート・スペース〈アルバタス〉から、ブルー・ハワイのセカンド・アルバムが届けられた。彼らの名は2010年のデビュー作(『ブルーミング・サマー』)において、当時ピークを迎えつつあったチルウェイヴの一端として知った方も多いのではないだろうか。2013年を迎えるいま、その多くは次の方向を模索しながら、あるいはアンビエントへ、あるいはハウスへ、R&Bへ等々とさまざまに拡散する状況を迎えているが、たとえばトロ・イ・モワハウ・トゥ・ドレス・ウェル、そしていくつかのレーベルがそうであるように、より自らのアイデンティティを深く彫り出しながらテクニックの洗練を目指すものが多いことは間違いない。

 ブルー・ハワイもまたその例外ではない。彼らの場合は、〈4AD〉的な幽玄、スタンデルプレストンのアシッディなヴォーカルに焦点が絞られつつある印象だ。エレクトロニックなアシッド・フォークと言ってしまってよいかもしれない。"デイジー"のようにミニマルなビートを追求したダンス・トラックもあるが、リンダ・パーハックスのポスト・チルウェイヴ版といった趣もある。要するに、歌もの志向を強めたエレクトロニックなサイケ・アルバムに仕上がっており、迷いないディレクションがなされていると感じる良盤だ。

 さて、ブルー・ハワイは男女デュオであるが、今作『アントゥゲザー』のジャケット写真には多少驚かされる。いや、これが映画DVDのアートワークならば驚くには当たらず、「何か恋人たちの物語なのだろう」で終了なのだが、アー写から判断するにこれは本人たち自身なのである(ですよね?)。加工が施されているとはいえ、モデルではなく自身らが抱き合うフォトグラフを用いるのは、それなりに勇気を必要とすることではないだろうか。しかもトリオ以上の編成におけるふたりならともかく、デュオ中のふたりという他者性を容れない関係性や、視点が相互の間で完結する抱擁のコンポジションが意味するところは、本作が愛をめぐるコンセプチュアルなアルバムであるか、彼らがとにかく愛しあっているか、しかない。そこで急に男女デュオという編成が気になりはじめる。

 インディ・シーンにおいて男女や夫婦のユニットは多く見かけるが、ピーキング・ライツやハラランビデスのようにドープなフィーリングを持った夫婦デュオの一方には、ピュリティ・リングやハウシーズのようにペアかどうか曖昧な、そのあたりみずみずしい微妙さを残した年若いアーティストたちもいる。男女デュオがパートナー同士であることは、そうでない場合とはやはり異なってくるのではないだろうか。男女ペアで過度な接触を生みながら行われるアイス・ダンスなどを見ていると、競技者同士がつきあっている場合、互いをプライヴェートに知るからこそ生まれる表現やアドバンテージがあったりするのではないかという気がしてくる。デイデラスとそのパートナー、ローラ・ダーリントンによるユニット、ザ・ロング・ロストなどは、非常にインティメットで睦まじいムードのドリーム・ポップ作品をリリースしている。彼らのアルバムほどラブラブであることが全面化されていて、かつそれがストレートに音を研磨している作品は珍しいが、ブルー・ハワイの今作には、色合いは違えどそれに近いものを感じる。

 と思っていたら、国内盤のライナーにふたりがカップルであることが明記されていたので膝を打った。しかも、トラックメイカーであるアレックス・アゴー・コワン(男性側)が、ラファエル・スタンデルプレストンに片思いをしていたという顛末まであえて明記されているから素晴らしい。ナイスな解説だ。このことは、ゴシップであるようでいてじつは本質的なトピックなのだ。スタンデルプレストンのヴォーカルをいかにコワンのトラックがサポートし、彼女が光となるように注意を払っているか、そのことを裏付けるようなエピソードである。もともとブレイズのヴォーカルとしても知られる存在だが、キャリアの有無を超えて、コワンの音やビートメイクには彼女への憧れや優しさのようなものがにじんでいる。自らは影として、歌がより自由に、より遠くまで届くためにふるまうときに最大値を示す、というような......。トラックメイカーのエゴは相応には必要なものだが、サポートするという非エゴイスティックな行為に全エゴが振り向けられるというあり方は、やはりカップルならではの持ち味ではないかと思う。前作よりもエディット感が出ていて、ベース・ミュージックからの影響もスマートに消化され、かなりテクニカルなものではあるのだが、この「出すぎない美」の正体はなるほど相手への想いであったかと納得した。

 そのわりにタイトルが『アントゥゲザー』、詞がいやに暗鬱な調子を帯びているところもなかなか好みだ。さまざまに拒絶と保留の態度を描写し、「刑務所の愛」とまで形容しながら、「わたしはもっとあなたを愛しに来た」と結ぶなんというヤンデレ。グライムスが天を舞う小悪魔だとすれば、スタンデルプレストンは地を這う天使というところだろうか。「アン」をつけることでしか「トゥゲザー」を表現できない彼女の詞は、彼女のヴォーカルのなかにほんとうによく表現されている。

ふたたび浮かび上がる巨影 - ele-king

 明日はいよいよアンディ・ストット東京公演を目撃することができるわけだが、マンチェスターのアンダーグラウンド・ヒーロー、デムダイク・ステアの再来日もまた外すわけにはいかない。〈ファンダーズ・キーパーズ〉の一員でもあるショーン・キャンティ、ドーター・オブ・ザ・インダストリアル・レヴォリューションとしても知られるペンドル・コーヴンの片割れMLZによる同ユニット。行き過ぎた音の発掘屋と絶対零度なドローンの使い手が、われわれに見せてくれる風景とは......。
 紙ele-kingも絶賛準備中の次号は「新工業主義(ニュー・インダストリアル)」特集。ちょうど1年前にも本誌ではきっちりと記事を組んでいるが、ひきつづき彼らの活躍やその意義を次号の特集内にてもキャプチャーしていきたい。シーンに横たわる黒々とした巨影、デムダイク・ステアふたたびの公演を見逃すな!

2013.03.19 TUE
root&branch/UNIT presents DEMDIKE STARE

<UNIT>
DEMDIKE STARE (MODERN LOVE, UK) LIVE A/V
DJ NOBU (BITTA/FUTURE TERROR)
MLZ (MODERN LOVE, UK)
STEVEN PORTER (10LABEL/SEMANTICA RECORDS/ WEEVIL NEIGHBOURHOOD) LIVE

<SALOON>
COMPUMA
Shhhhh

OPEN/START : 23:00
CHARGE : ADV 3,000yen / DOOR 3,500yen(TIL 24:00 3,000yen)
※未成年者の入場不可・要顔写真付きID

TICKET : 【一般発売】3/3(SUN) on sale
Lawson Ticket / e+ / CLUBBERIA ONLINE SHOP / TECHNIQUE

INFO : 代官山UNIT 03-5459-8630

Andy Stott、DeepChird等と並びUK、Modern Loveレーベル所属の代表アーティストとしてマニアから絶大なる指示を得るDemdike Stare。2011年末からリリースを開始した1000枚限定のアナログ4部作をコンパイルしたダブル・アルバム『Elemental』も話題のダーク・エクスペリメンタルなエレクトロニック・ミュージックの最先鋒の再来日が決定。
当日はDemdike Stareのライブに加え、Demdike Stare、Pendle Covenのメンバーでありソロでも数多くの作品をリリースしているMLZがDJとしてもプレイ。日本からはFuture Terror、Bittaを主宰し現在最もその動向が注目されるDJ NOBUのDJとSuvrecaの主宰するSemantica Recordsのカタログにも名を連ねるSteven Porterが貴重なLive Setで参加。更に階下のSaloonではワールド・ミュージックから現代音楽までを網羅するCompumaとShhhhhが特異な空間を演出する。





コーネリアスの「あ」 - ele-king

教育テレビ......といまは言わないのだろうか、NHK Eテレにて放送中の教育番組「デザインあ」が東京ミッドタウン内21_21 DESIGN SIGHTに出現している。同番組の内容が展覧会として再組織されており、番組が掲げる「デザインマインドの育成」というテーマに沿って、音や映像を中心にさまざまな展示がなされた楽しい空間だ。ディレクターには総合指導を行なう佐藤卓、番組制作にかかわる中村勇吾に加え、コーネリアスの名も見える。音をめぐってコーネリアスが2つのコーナーを手掛けていることもあり、音楽ファンにも楽しめそうな場所である。館内では撮影も可能。いちはやく春休みを迎えたかたは行ってみられたい。


企画展「デザインあ展」

■会期 : 2013年2月8日(金)〜2013年6月2日(日)

■休館日 : 火曜日(4月30日は開館)

■開館時間 : 11:00〜20:00(入場は19:30まで)
*3月23日(土)は六本木アートナイト開催に合わせ、通常20:00閉館のところを特別に24:00まで開館延長します(最終入場は23:30)

■入場料 : 一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
*15名以上は各料金から200円割引
*障害者手帳をお持ちの方と、その付き添いの方1名は無料
その他各種割引についてはウェブサイトをご覧ください

■会場 : 21_21 DESIGN SIGHT

21_21 DESIGN SIGHTでは、2013年2月より、「デザインあ展」を開催いたします。NHK Eテレで放送中の教育番組「デザインあ」を、展覧会というかたちに発展させた企画です。

展覧会のテーマは、「デザインマインド」。日々の生活や行動をするうえで欠かせないのが、洞察力や創造力とともに、無意識的に物事の適正を判断する身体能力です。ここでは、この両面について育まれる能力を「デザインマインド」と呼ぶことにいたします。

多種多様な情報が迅速に手元に届く時代を迎え、ただ受け身の生活に留まることなく、大切なものを一人ひとりが感じとり、選択し、そして思考を深めることの重要性が問われています。その点からも、豊かなデザインマインドが全ての人に求められているといえるでしょう。

次代を担う子どもたちのデザインマインドを育てること。大人もまた、豊かな感受性を保ちながら、デザインマインドを養うこと。本展では、音や映像も活かしながら、全身で体感できる展示を通して、デザインマインドを育むための試みを、さまざまに用意いたしました。

展覧会のディレクションは、NHK Eテレ「デザインあ」で総合指導を行なう佐藤 卓をはじめ、同番組に関わる中村勇吾、小山田圭吾の3名。デザインマインドを育むこととともに、デザイン教育の可能性に注目した、子どもと大人の双方に向けた展覧会をどうぞご体験ください。

■主催 : 21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団、NHK エデュケーショナル

■後援: 文化庁、経済産業省
■特別協賛: 三井不動産株式会社
■協賛: 株式会社 佐藤卓デザイン事務所
■協力: 株式会社アマナ、株式会社アマナイメージズ、キヤノン株式会社、キヤノンマーケティングジャパン株式会社、ジャパンマテリアル株式会社、ベンキュージャパン株式会社、マックスレイ株式会社、ヤマハ株式会社
■展覧会ディレクター: 佐藤 卓、中村勇吾、小山田圭吾
■参加作家: 阿部洋介(tha ltd.)、岡崎智弘、緒方壽人(takram design engineering)、折形デザイン研究所、studio note、Perfektron、plaplax、山田悦子(むす美)、他
■展覧会グラフィック: 林 里佳子(佐藤卓デザイン事務所)
■展覧会会場構成協力: 五十嵐 瑠衣
■21_21 DESIGN SIGHTディレクター: 三宅一生、佐藤 卓、深澤直人
■同アソシエイトディレクター: 川上典李子



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