「Low」と一致するもの

Ulla - ele-king

 ウラ・ストラウスは、フィラデルフィアを拠点とするアンビエント・アーティティストである。
 ウラは2017年にシカゴのアンビエント/エクスペリメンタル・カセット・レーベル〈Lillerne Tapes〉から『Floor』と、シカゴのCD/DVDを専門とする〈Sequel〉からCD-R作品『Append』をリリースした。『Floor』は煌めくような質感のアンビエント・ドローン、『Append』は高質な音の芯がうねるようなラーガ的なトーンのドローンやリズミックな要素も導入されたインド音楽的なサウンドだった。
 しかしウラの注目度が上昇したのは、なんといっても2019年にフエアコ・エス(Huerco S)主宰の〈West Mineral〉からリリースされたポンティアック・ストリーター(Pontiac Streator)とのコラボレーション作品『11 Items』からだろう。細やかなリズムを持ったサウンド・マテリアルが交錯するトラックが聴き手の意識を飛ばすようなサイケデリックなサウンドスケープを形成していた。サウンドの独自性に加えてレーベルの信用度・知名度も相まってマニアたちから高い評価を獲得する。さらに2019年はレゴウェルトのリリースでも知られるシティル・シリアス・Nic(Still Serious Nic)とハンサム・トーマス(Handsome Thomas)らのレーベル〈BAKK〉からオーシアニック(Oceanic)とのスプリットLP『Plafond 4』、ニューヨーク拠点のアンビエント/ニューエイジ/エクスペリメンタル・レーベル〈Quiet Time〉からアンビエント作品『Big Room』も送り出した。この3作でウラ・ストラウスは新世代のアンビエント・アーティストとして、その名を知らしめることになったといえよう(『Big Room』は、私が執筆した『ele-king vol.25』の特集「ジャンル別2019年ベスト10」における「アンビエント/ドローン」の項目で2019年の重要作に紛れ込ませた)。

 そして2020年早々、はやくも決定的なアルバムが生まれた。新作『Tumbling Towards a Wall』である。本作はフエアコ・エス=ブライアン・リーズ(Brian Leeds)と Exael とのユニット、ゴーストライド・ザ・ドリフト(Ghostride The Drift)での活動や〈West Mineral〉からの作品も知られるウオン(uon)=スペシャル・ゲスト・ディージェー(Special Guest DJ)による新レーベル〈Experiences Ltd〉からリリースされたアルバムだ。ウラ・ストラウスではなく、ウラ名義でのリリースで、マスタリングはダブプレート&マスタリング(Dubplates & Mastering)が手掛けている。
 この『Tumbling Towards a Wall』にはテクノやミニマル・ダブなど、さまざまなエレクトロニック・ミュージックの要素が散りばめられているが、アンビエント的な落ち着いたトーンやムードも崩されることはない。ループを効果的に用いながらも騒がしくないサウンドメイキングは実に見事である。
 アルバムは穏やかなパルスと不規則な電子音が交錯し、水槽の中の魚のようにサウンドが浮遊しているような1曲め “New Poem” から幕を開ける。この曲からリズムの反復がテーマとして提示される。
 2曲め “Leaves And Wish” ではリズム=ループの構造がより明確になる。耳に心地よい乾いたノイズとの相性も抜群だ。霧の中に融解したミニマル・ダブがアンビエント化したようなサウンドスケープによって、ダビーな残響も本作の重要な要素であることも分かってくる。

 リズムとダブとアンビエント・ノイズ、これらの要素は3曲め “Something I Can't Show” でより深化した形で示される。鳥の鳴き声を思わせるサウンドに非連続的な電子音が、どこか天国からのサウンドように鳴り響く。
 4曲め “Soak” ではリズムの反復がさらに明確になる。まるで〈Modern Love〉が2007年にリリースした傑作 DeepChord Presents Echospace 『The Coldest Season』のように降り積もる粉雪のような冷たい質感のミニマル・ダブを展開する。アルバム中、もっともテクノ的なトラックといえる。
 ここまではアナログ盤ではA面で、続く6曲め “Stunned Suddenly” からB面になる。この曲ではリズム的要素が控えめになり、声のようなシンセ・サウンドが透明なアンビエンスを生み出す。7曲め “Smile” と8曲め “Feeling Remembering” では余白の多い静謐な音響空間を生成する。
 本アルバムでもっとも大切な曲が最後に収録された “I Think My Tears Have Become Good” であろう。ピアノ曲と電子音のフラグメンツとでもいうべき楽曲で、その無重力的な美しさは筆舌に尽くしがたい。

 この作品には、ミニマル、ニューエイジ、タブ、エレクトロニカなどの技法を援用しながらも、アンビエント・ミュージックの新しいモードがあった。端的にいえばアンビエント・ミュージックのドローンを基調とする構造からの脱却だ。もしかすると『Tumbling Towards a Wall』には「2020年代のアンビエント・ミュージック」のヒントが息づいているのかもしれない。

FaltyDL - ele-king

 USにおいていちはやくUK発祥のダブステップを導入したプロデューサーのフォルティDLことドリュー・ラストマン、さまざまなサウンドを折衷し、〈Ninja Tune〉や〈Planet Mu〉といった名だたるレーベルから作品をリリース、またみずからも〈Blueberry〉の主宰者として新しい才能(たとえばダシキラとか)を発掘してきた彼が、きたる3月7日、表参道の VENT でプレイを披露する。これは行かねば!


Arca - ele-king

 アルカが明日2月21日、じつに3年ぶりとなるシングルをリリースする……のだけれど、なんと62分もあるらしい。これは、反プレイリスト文化ってことかしら? タイトルは「@@@@@」で、間違いなく『&&&&&』を踏まえたものだろう。何かと何かを結びつける接続詞の5乗から、何かと何かを結びつける前置詞の5乗へ。本人のコメントも、よくわからない単語で埋め尽くされている。アルカ、いったい何を考えているのやら。

[2月21日追記]
 ついに噂のシングルが解禁されました。アートワークもMVもすごいことになっています。終末的な舞台にスクラップされた自動車、そこに張りつけられた家畜のような人体、背後に浮かび上がる「生き生きとした」映像……これはある種の問題提起でしょう。本人によるコメントの翻訳も到着。アルカ、アルカ、アルカ……

ARCA
FKAツイッグスやフランク・オーシャンとも関わりが深いベネズエラ出身の奇才アルカ。
再生時間約62分に及ぶ超大作「@@@@@」が本日配信スタート!!
謎めいたSFの世界観がつまった前代未聞の音楽作品は必聴!!

「@@@@@」は、架空の宇宙からこの世界に向けて送信された信号。その宇宙ではFM海賊ラジオという基礎的なアナログ・フォーマットが、予測不可能に発展し始めたAI(人工知能)を生み出し、コントロールされている知性が司る監視から逃れるための数少ない残された手段なの。“ディーヴァ・エクスペリメンタル” として知られるラジオ番組のナビゲーターは、迫害を受けているため複数の体を通して宇宙空間に存在している。彼女を殺害するには、まず彼女の体を全て見つけ出さなければならないわ……。 ──ARCA

label: XL Recordings
artist:ARCA
title: @@@@@

ビョークやカニエ・ウェストらも賞賛するベネズエラ出身の奇才、アルカが3年ぶりの最新シングル「@@@@@」を明日2月21日に配信スタート!
再生時間約62分に及ぶ超大作がここに誕生!!

ベネズエラ出身ロンドン在住の奇才、アルカことアレハンドロ・ゲルシが〈XL Recordings〉から明日2月21日(金)に3年ぶりに再生時間が実に62分を超える前代未聞の最新シングル「@@@@@」を各ストリーミングサービスで配信開始することを突如発表した。

英ロンドンのラジオ局 NTS Radio で19日(現地時間)に世界初放送され、明日全世界で配信開始されるシングル「@@@@@」は、2013年に公開されたデビュー・ミックステープ『&&&&&』との繋がりがあるといい、それぞれの作品はアルカ自身の言葉を借りると、「変形していく音の量子で構成される音楽的量子」だという観点から類似しているのだという。「@@@@@」のテーマは、“罪”、“祝福” そして “反抗” は、アルカ自身の世界観と並行し、ジャンルの枠を飛び越え変幻自在のアーティストとしてのアルカの立ち位置を不動のものとする異例のシングルとなっている。

また、アルカはフランス人ピアニストのザ・ラベック・シスターズとコラボレーションし、ロンドン・ファッションウィーク・ウィメンズの Burberry 2020年秋冬コレクション向けランウェイショーのサウンドトラックを提供した。

ファッションショーの視聴はこちらから:
https://uk.burberry.com/london-fashion-week/autumn-winter-2020-show/

アルカは、早くからカニエ・ウェストやビョークらがその才能を絶賛し、FKA ツイッグスやケレラ、ディーン・ブラントといった新世代アーティストからも絶大な支持を集める。FKA ツイッグスのプロデューサーとしても名高く、『EP2』(2013年)、『LP1』(2014年)をプロデュースする。2013年にはカニエ・ウェストの『イールズ』に5曲参加、2015年にはビョークのアルバム『Vulnicura』(2015年)に共同プロデューサー/共作者として参加、その後ワールド・ツアーのメンバーとして参加している。

Yves Tumor - ele-king

 前作『Safe In The Hands Of Love』で大きく方向転換し、次の時代を切り拓く新世代アーティストとしての地位をたしかなものにしたイヴ・トゥモアが、通算4枚目となるスタジオ・アルバム『Heaven To A Tortured Mind』を4月3日にリリースする。最近ではキム・ゴードンの新作を手がけていたジャスティン・ライセンが、前作に引き続き共同プロデュースを担当。現在、昨秋の “Applaud” 以来となる新曲 “Gospel For A New Century” がMVとともに公開されている。はたして「新世紀のゴスペル」とはいったいなんなのか? イヴ・トゥモアのつぎなる野望とは? 楽しみに待っていよう。

[3月6日追記]
 待望の新作のリリースがアナウンスされたばかりではあるが、このタイミングでイヴ・トゥモアの主演するショート・フィルム『SILENT MADNESS』がユーチューブにて公開されている。ブランド MOWALOLA の主導によるもので、監督は写真家のジョーダン・ヘミングウェイが担当。とても印象的なヴィデオに仕上がっているのでチェックしておこう。

[3月10日追記]
 先日公開された “Gospel For A New Century” が話題沸騰中、じっさいすばらしい1曲でイヴのパッションがひしひしと伝わってくるけれど、それにつづいて昨日、アルバムより “Kerosene!” が公開されている。聴こう。

YVES TUMOR
2020年代オルタナ・シーンの主役、イヴ・トゥモアが最新アルバム『Heaven To A Tortured Mind』より新曲 “Kerosene!” をリリース!

“Gospel for a New Century” は直球のロック・アンセムに聴こえるかもしれないが、謎めいたタイトルと先鋭的なプロダクションは、より壮大なモノの先駆けになっているのかもしれない ──Pitchfork, Best New Track

先日、最新作『Heaven To A Tortured Mind』のアナウンスをすると同時に “Gospel For A New Century” のミュージック・ビデオを公開し、Pitchfork、Stereogum、NPR、New York Times、HypeBeast、Dazed、FACT といったメディアから、今年最もエキサイティングなリリースとして取り上げられるなど、各方面からの期待が高まるイヴ・トゥモアが新曲 “Kerosene!” をリリース!

Yves Tumor - Kerosene! (Official Audio)
https://youtu.be/N0c7lVHMyaY

“Kerosene!” で表現されている型に収まることのない創造性は、まさに新たなポップ・アンセムの誕生を感じさせる。ファジーなギターリフ、ビヨンセとのコラボでも話題となったダイアナ・ゴードンの美しい歌声、そしてイヴ・トゥモアの唯一無二な歌声は、90年代のオルタナティヴ・ミュージックが持っていた力強さを思い起こさせると同時に、2020年代でしか存在し得ない多様性を含んでいる。

また、現在イヴ・トゥモアはUKでのムラマサのサポートを終え、YVES TUMOR & ITS BAND としてのヘッドライン・ツアーを開始しており、今までのマイク一本で行ってきたスタイルから更にスケールアップしたパフォーマンスを世界中で披露する予定となっている。

待望の新作『Heaven To A Tortured Mind』 (4月3日発売) のリリースを発表し、メイクアップ・アーティストでビョークやリアーナらとも仕事をしているクリエイター、イサマヤ・フレンチ (Isamaya Ffrench) が手がけた新曲 “Gospel For A New Century” のミュージックビデオも話題沸騰中のイヴ・トゥモアが、主演を務めるショートフィルム『SILENT MADNESS』が公開された。本ショートフィルムは、ナイジェリア出身の気鋭デザイナー、モワローラ・オグンレシによる人気急上昇中のブランド MOWALOLA が公開したもの。監督は写真家のジョーダン・ヘミングウェイが務めている。トップクリエーターたちが集結した映像世界は必見。

SILENT MADNESS
https://youtu.be/zCXbEzVScIE

YVES TUMOR

奇才イヴ・トゥモアが最新アルバム
『HEAVEN TO A TORTURED MIND』を4月3日にリリース!
新曲 “GOSPEL FOR A NEW CENTURY” をミュージックビデオと共に解禁!

世界的評価を獲得した前作『Safe In The Hands Of Love』で、退屈なメインストリームに一撃を与え、独特の世界観で存在感を放っている奇才イヴ・トゥモアが、新章の幕開けを告げる新作『Heaven To A Tortured Mind』を、4月3日(金)に世界同時でリリース決定! 新曲 “Gospel For A New Century” をミュージックビデオとともに解禁した。特殊メイクやレーザーが生み出す強烈なヴィジュアルが印象的なビデオは、ロンドンを拠点に活躍するトップメイクアップアーティストで、ビョークやリアーナらとも仕事をしているクリエイター、イサマヤ・フレンチ(Isamaya Ffrench)が手がけている。

Yves Tumor - Gospel For A New Century (Official Video)
https://youtu.be/G-9QCsH3OQM

その評価を決定づける鋭利な実験性はそのままに、サイケロックとモダンポップの絶妙なバランスをさらに追い求めた本作では、共同プロデューサーにスカイ・フェレイラやアリエル・ピンク、チャーリーXCXらを手がけるジャスティン・ライセンを迎えている。2018年の最高点となる9.1点で Pitchfork【BEST NEW MUSIC】を獲得したのを筆頭に、New York Times、Rolling Stone、FADER、NPR などの主要メディアがこぞって絶賛するなど、その年を代表するアルバムとして最高級の評価を得た前作『Safe In The Hands Of Love』。その音楽性について The Wire は「ここには、Frank Ocean と James Blake が探ってきたものの手がかりが確かに存在するが、何よりも Yves Tumor は黒人の Radiohead という装いが、自分に合うかどうかってことを試して遊んでいるのかもしれない」と解説している。昨年は、Coachella、Primavera などの大型フェスにも出演を果たし、多くのファンを獲得しているイヴ・トゥモア。抽象に意味を与え、不協和音すら調和させ、現実の定義を壊す。哲学めいた制作アプローチを経ても、聴くだけで思わず惹きつけられるずば抜けた表現力と音楽性の高さは、「新世紀のゴスペル」と題された新曲がまさに証明している。

奇才イヴ・トゥモアの最新作『Heaven To A Tortured Mind』は、4月3日(金)に世界同時でリリース。国内盤CDには、ボーナストラック “Folie Simultanée” が追加収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。アナログ盤は、シルバー盤仕様と通常のブラック盤仕様の2種類が発売される。

label: BEAT RECORDS / WARP RECORDS
artist: Yves Tumor / イヴ・トゥモア
title: Heaven To A Tortured Mind / ヘヴン・トゥ・ア・トーチャード・マインド
release date: 2020.4.3 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-635 ¥2,200+税
国内盤特典:ボーナストラック追加収録/解説書・歌詞対訳封入

TRACKLISTING
01. Gospel For A New Century
02. Medicine Burn
03. Identity Trade
04. Kerosene!
05. Hasdallen Lights
06. Romanticist
07. Dream Palette
08. Super Stars
09. Folie Imposée
10. Strawberry Privilege
11. Asteroid Blues
12. A Greater Love
13. Folie Simultanée (Bonus Track for Japan)

商品情報
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10860

食品まつり a.k.a foodman - ele-king

 みなさんお待ちかね、名古屋が世界に誇る鬼才、食品まつりことフードマンが新作EPを3月6日に上梓する。タイトルは「Dokutsu」で、これは洞窟だろうか。今回は新たにロンドンに起ち上げられたレーベル〈Highball〉からのリリースとなっており……こちらはカクテルのハイボールだろうか。現在、先行シングル曲 “Kazunoko” のMVが公開中。なんだか無性にお酒が飲みたくなってきます。

artist: Foodman
title: Dokutsu
label: Highball
catalog #: HB001
release date: March 6th, 2020

tracklist:

A1. Kazunoko
A2. Hirake Tobira
A3. Imo Hori
B1. Oshiro
B2. Konomi
B3. Kachikachi

boomkat / disk union / TECHNIQUE / JET SET / amazon / iTunes

The Cinematic Orchestra - ele-king

 昨年美しいカムバック作を送り出したザ・シネマティック・オーケストラが、同作のリミックス盤をデジタルで3月に、ヴァイナルで4月にリリースすることになった。リミキサーに選ばれているのは彼らのお気に入りのアーティストたちだそうなのだけど、アクトレスケリー・モランドリアン・コンセプトフェネスラス・Gメアリー・ラティモアにペペ・ブラドックにアンソニー・ネイプルズにと、そうそうたる面子である。これはチェックしておかないとね。

THE CINEMATIC ORCHESTRA

『To Believe Remixes』の 12inch 2作品が4月24日(金)にリリース決定!
本日、TCO 自身によるリミックス “Zero One/This Fantasy (feat. Grey Reverend) [The Cinematic Orchestra Remix]” が公開!

その名の通り、映画的で壮大なサウンドスケープを繰り広げるザ・シネマティック・オーケストラ(以下 TCO)が、実に12年振りとなったスタジオ・アルバム『To Believe』(2019)のリミックス版となる『To Believe Remixes』の 12inch 2作品を4月24日(金)にリリース決定! デジタル配信では3月6日(金)に先行リリースとなる。本日、TCO自身によるリミックス “Zero One/This Fantasy (feat. Grey Reverend) [The Cinematic Orchestra Remix] ”が公開!

Zero One/This Fantasy (feat. Grey Reverend) [The Cinematic Orchestra Remix]
https://www.youtube.com/watch?v=LT-eJVqECWk

『To Believe Remixes』では TCO のお気に入りのプロデューサーやアーティストがリミックスやリワークを行っており、エレクトロニックミュージックの鬼才アクトレス、注目のマルチプレイヤー、ケリー・モラン、凄腕キーボーディストのドリアン・コンセプト、チェリスト兼ボーカリストのルシンダ・チュア、アヴァンギャルドのレジェンドであるフェネス、人気コンテンポラリー・ピアニストのジェームス・ヘザー、そして故ラス・Gらが参加している。また、既にデジタルリリースをしているLAのハープ奏者メアリー・ラティモア、伝説的なハウスプロデューサーであるペペ・ブラドック、そしてアンソニー・ネイプルズらがリワーク、リミックスをした楽曲も収録されている。

今週末にはセックス・ピストルズ、ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、レディオヘッドらもライブを行ってきたロンドンの由緒正しきベニュー、ブリクストン・アカデミーでのライブを控えるなど精力的な活動を行う TCO の『To Believe Remixes』は2枚の12インチヴァイナルとデジタルで4月24日にリリース!

The Cinematic Orchestra『To Believe』
自ずと風景が浮かび上がる奥行きのあるそのサウンドは、本作でますます磨きがかかっている。ストリングスは、フライング・ロータスやカマシ・ワシントンなどの作品を手掛けてきたLAシーンのキーパーソン、ミゲル・アトウッド・ファーガソンが手掛け、ドリアン・コンセプト、デニス・ハムなど、フライング・ロータス主宰レーベル〈Brainfeeder〉関係のアーティストが参加しているのも見逃せない。またヴォーカリストには、先行シングル “A Caged Bird/Imitations of Life” のフィーチャリング、ルーツ・マヌーヴァを筆頭に、グレイ・レヴァレンドやハイディ・ヴォーゲルといった TCO 作品に欠かせないシンガーたちに加え、ジェイムズ・ブレイクの新作への参加も話題となったシンガー、モーゼス・サムニーとジャイルス・ピーターソンが絶賛するロンドンの女性シンガー、タウィアも参加。透徹した美意識に貫かれた本作は、デビュー・アルバム『Motion』から数えて、20周年を迎えた彼らの集大成ともいえる傑作である。

『To Believe』は心を打つ素晴らしい作品だ。美しく構築され、強い芯がある……傑作だ ──The Observer

本当に素晴らしいカムバック作だ……最近の物憂げなムードをリフレッシングで豊かなダウンテンポミュージックで表現している ──The Independent

華麗でシンフォニックなソウルミュージック……12年の時を経て戻ってきた力強いステイトメントだ ──GQ

label: NINJA TUNE
artist: THE CINEMATIC ORCHESTRA
title: To Believe Remixes
digital: 2020/03/06 FRI ON SALE
12inch: 2020/04/24 FRI ON SALE

TRACKLISTING

ZEN12536 (輸入盤12inch)
A1. Wait for Now (feat. Tawiah) [Mary Lattimore Rework]
A2. The Workers of Art (Kelly Moran Remix)
B1. A Caged Bird/Imitations of Life (feat. Roots Manuva) [Fennesz Remix]
B2. To Believe (feat. Moses Sumney) [Lucinda Chua Rework]

ZEN12539 (輸入盤12inch)
A1. To Believe (feat. Moses Sumney) [Anthony Naples Remix]
A2. A Promise (feat. Heidi Vogel) [Actress' the sky of your heart will rain mix 2]
B1. Wait for Now (feat. Tawiah) (Pépé Bradock's Dubious Mix)
B2. Zero One/This Fantasy (feat. Grey Reverend) [The Cinematic Orchestra Remix]

DIGITAL ALBUM
1. Wait for Now (feat. Tawiah) [Mary Lattimore Rework]
2. The Workers of Art (Kelly Moran Remix)
3. Lessons (Dorian Concept Remix)
4. A Caged Bird/Imitations of Life (feat. Roots Manuva) [Fennesz Remix]
5. Wait For Now (feat. Tawiah) [BlankFor.ms Remix]
6. To Believe (feat. Moses Sumney) [Lucinda Chua Rework]
7. A Caged Bird/Imitations of Life (feat. Roots Manuva) [James Heather Rework]
8. Wait for Now (feat. Tawiah) [Pépé Bradock's Just A Word To Say Mix]

1. Wait for Now (feat. Tawiah) [Pépé Bradock's Wobbly Mix]
2. Lessons (Ras G Remix)
3. The Workers of Art (Photay Remix)
4. A Promise (feat. Heidi Vogel) [PC’s Cirali mix]
5. Zero One/This Fantasy (feat. Grey Reverend) [The Cinematic Orchestra Remix]
6. A Caged Bird/Imitations of Life (feat. Roots Manuva) [Moiré Remix]
7. To Believe (feat. Moses Sumney) [Anthony Naples Remix]
8. A Promise (feat. Heidi Vogel) [Actress' the sky of your heart will rain mix 2]

label: NINJA TUNE / BEAT RECORDS
artist: THE CINEMATIC ORCHESTRA
title: To Believe
release date: NOW ON SALE

国内盤CD BRC-591 ¥2,400+税
国内盤特典:ボーナストラック追加収録/解説書封入

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Awich - ele-king

 ラッパーとして誰もが認めざるをえない絶対的な強さを持ちながら、一方で美しさや色気、母性などもしっかりと兼ね備え、さらに日本語と英語+沖縄の言葉であるウチナーグチもシームレスに織り交ぜて、ラップだけでなく歌も見事にこなし、トラップを含む最先端のヒップホップ・サウンドから四つ打ちやオルタネイティヴなものまで様々なトラックを網羅する、文字通りの唯一無二のアーティスト、Awich。男女問わず、ここまで死角のないラッパーは日本では非常に稀であろうし、LAを拠点とするアジア系のヒップホップ・コレクティヴである 88rising と Red Bull によるドキュメンタリー・ムーヴィー『Asia Rising - The Next Generation of Hip Hop』にて日本のヒップホップ・シーンを代表するひとりとして大々的にフィーチャされたことも、彼女の持つポテンシャルを考えれば、当然のこととも言えるだろう。そんな Awich の評価を絶対的なものにしたのが、“Remember” や “WHORU?” といった数々のヒット・チューンを放ったデビュー・アルバム『8』であるわけだが、そこから約2年が経てリリースされた待望のセカンド・アルバム『孔雀』もまた、『8』と同様に彼女の魅力を最大限に伝える作品になっている。

 前作に続き、今回も YENTOWN の Chaki Zulu がトータル・プロデュースを担当しており、プロデューサーとしても半数以上の曲も彼自身が手がけている。その中でも核となっているのが、2018年にリリースされた2つのEP「Heart」と「Beat」にそれぞれ収録されていた “Love Me Up” と “紙飛行機” の2曲だろう。一見、ラヴ・ソングかのようにも思わせて、リリックを聴くと思わずニヤリとさせられてしまうメロー・チューンの “Love Me Up” に、EGO-WRAPPIN' の名曲 “色彩のブルース” をサンプリングするという絶妙なセンスで、昭和的なノスタルジックを醸し出しながら、Chaki Zulu と Awich という組み合わせならではの、他にない新しさを作り出した “紙飛行機”。この2曲をアルバムの冒頭と中盤に配置した時点で、すでに鉄壁の構えができ上がっている。そして、KANDYTOWNIO をフィーチャしたシングル曲 “What You Want”、EP「Beat」に収録済みの kZm をフィーチャした “NEBUTA” など、今回もまたゲスト参加曲が粒ぞろいなのだが、DOGMA と鎮座Dopeness を従えた “洗脳” は個人的にはアルバム中でもダントツに好きな曲のひとつで、リリックのテーマといい、“紙飛行機” とも通じる昭和な空気感なども含めて実に中毒性が高く、Chaki Zulu の演出の上手さに感服させられる。さらにピリピリするようなパワーチューン “Poison” でのゆるふわギャングの NENE とのコンビネーションも想像を超える素晴らしさで、OZworld との “DEIGO” での沖縄の青空と海がそのまま頭の中に飛び込んでくるようなイメージの作り上げ方も実にお見事。インタールードを合わせて全20曲かつ1時間超という。いまどき珍しいボリューミーな内容ながら、上手に緩急つけて巧みに流れを作り、ラストの “Arigato” までリスナーを楽しませてくれる。

 デビュー作ゆえの衝撃という意味も含めて、『8』というクラシックを超えるのは容易ではないが、アーティストとしての成長もしっかりと示してくれた今回のアルバム『孔雀』。Chaki Zulu との鉄壁の布陣で今後も作品を作り続けて欲しいと思う一方で、より様々なアーティストやプロデューサーとの組み合わせなどによって、いままでとはまた異なる彼女の新たな魅力を次作で知ってみたいとも思う。

Five Deez - ele-king

 これは絶妙なタイミングである。昨今大いに注目を集める「ロウファイ・ヒップホップ」だけれど、その源流としても位置づけられる00年代ジャジー・ヒップホップの名盤、ファイヴ・ディーズの2作が本日2月19日、同時にリイシューされている。とくに前者収録の代表曲 “Latitude” の Nujabes によるリミックス・ヴァージョンは、昨年の舐達麻のヒット曲 “FLOATIN’” でサンプリングされ話題となったばかり。まさにタイムリーな再発といえよう。
 また、その Nujabes の10周忌追悼イヴェントが今週末から東京・大阪・福岡の3都市で開催され、ファイヴ・ディーズ、ファット・ジョン、ペース・ロックが来日、さらに〈Hydeout〉の黄金期を支えた DJ Ryow a.k.a. Smooth Current などの国内アーティストたちも集結する。こんな機会なかなかないので、合わせてチェックしておこう。

gummyboy - ele-king

 先週、新曲 “thinking?” のMVが公開され話題を集めた Mall Boyz の gummyboy が、ついにファースト・ミックステープ『The World of Tiffany』を本日 2/19 にリリースする。昨年の Tohji 『angel』に続いて、2020年を代表する1枚になりそうな予感がひしひし。これまでなかなか聞くことのできなかった gummyboy のサウンドや、アーティストとしての深化に注目だ。

[3月17日追記]
 先月リリースされた gummyboy の新作『The World of Tiffany』だけれども、急遽そのリリース・パーティの開催が決定している。3月22日、会場は恵比寿 BATICA。ほかに MonyHorse、KENSEI、HERON らが出演予定。詳しくは下記より。

gummyboy の『The World of Tiffany』リリースパーティが3/22に開催決定。MonyHorse、KENSEI、HERON などが出演。

これまでに見られなかった幅広いサウンドや、持ち味の内省的なリリックが遺憾無く発揮され、ソロ活動が一気に加速した gummyboy の 1st Mixtape 『The World of Tiffany』。注目度の高い本作のリリースパーティが3月22日(日)EBISU BATICA で開催される。

今回のリリースパーティには 1st ソロアルバム『TBOA JOURNEY』の記憶も新しい MonyHorse、Mall Boyz とも親交の深い BRIZA から KENSEI、昨年よりゆるふわギャングのバックDJを務める HERON らが参加する。

一見意外なラインナップではあるが、全員が普段から親交のあるクルーやチームからの参加ということもあり、当日は高い熱量が期待できる。

また、このリリースパーティ直前の3月18日には『The World of Tiffany』に関連するサプライズ楽曲の発表も予定されているとのこと。売り切れ必至のチケットを手に入れることはもちろん、リリースパーティまで gummyboy の動きから目が離せない……!

[公演タイトル]
“TWOT” Release Party

[出演]
gummyboy
MonyHorse
KENSEI
HERON

[日時]
2020年3月22日(日)
19:00 (open)
19:30 (start)

[会場]
EBISU BATICA

〒150-0022
東京都渋谷区恵比寿南3-1-25
ICE CUBE 1F/2F
恵比寿駅西口ゑびす像より徒歩3分

[チケット購入ページ]
https://eplus.jp/sf/detail/3262090001-P0030001

Brodinski × Low Jack - ele-king

 新世代ダンスホール・サウンドの急先鋒、ロウ・ジャックが、自身の主宰する〈La Disque De Las Bretagne〉より新たな12インチを送り出している。今回はフランス出身でアトランタ拠点のビートメイカー、ブロディンスキとのコラボレイション。ロウ・ジャックの「ミュータント・インダストリアル・ダブ」とブロディンスキの「寒々しいドリル」をブレンドした内容に仕上がっている、とレーベルはアナウンスしている。ヴァイナルは300枚ないし200枚限定のようなのでお早めに。なお、紙エレ最新号にはロウ・ジャックのインタヴューが掲載中。

artist: Brodinski × Low Jack
title: BZH009
label: Les Disques De La Bretagne
catalog #: BZH009
release date: February 11th, 2020

tracklist:

1. Andaman Sea
2. Parhelion Two
3. Tango & Cash
4. Armor Sunken

boomkat / bandcamp

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