Home > News > すでに伝説だ - ――CRASS、瀬戸内寂聴が登場! FREEDOMMUNE 0〈ZERO〉ONE THOUSAND 2013
嵐で中止を余儀なくされた伝説の1回目、私と野田さんと三田さんと磯部くんでネット中継による開演前の前説を行い、果たしてこの巨大な会場が埋まるんだろうかと抱いた不安が杞憂に終わった2回めを経て、3回目となるフリー・フェスティヴァルを、ドミューンは、宇川直宏は「FREEDOMMUNE 0 〈ZERO〉 ONE THOUSAND 2013」と銘打ち今年も開催する。
すでにご承知の方も多いと存じますが、第1弾ラインナップでペニー・リンボーが登場すると聞いたときはさすがに魂消たが、第2弾は瀬戸内寂聴氏であることを知ったときは尻子魂を抜かれる思いがした。アナーコ・パンクの雄、というか、言葉そのものであるCRASSについては、昨年ジョージ・バーガーの同名書が日本語で読める彼らの足跡を詳述して、どうせなら再結成して来日とかしないかと念じていたが、CRASS名義ではないもののペニー・リンボーがイヴ・リバティーンといっしょに来るとなると、CRASSの表現に少なからぬ恩恵を受けた、心ある音楽ファンはアガるなというほうがムリである。しかもその次に天台宗名誉住職にして小説家の瀬戸内寂聴さんが出るとなれば、島に住んでいる私の母もあわててパソコンを買いに走ったくらいだ。
フリードミューンの特設ページではいまのところこのふたりの出演の告知のみだが、この絶妙な異化効果は、フェスティヴァルを組織する行為そのものが宇川直宏の作品であることも意味している。とはいえ、CRASSのアナーキズムその可能性の中心にあるものが暴力や闘争ではなく――古くさい言葉だが――友愛であるなら――それはパンクの遺構などではなく、DIYの先年王国主義なのかもしれず――飛躍を承知でいえば、それはそのまま瀬戸内寂聴氏にもあてはまるものであり、私たちは彼らの法話から、昨年の明け方のマニュエル・ゲッチングの"E2-E4"に感じたのと同じ、いやそれ以上の法悦を得るだけでなく、マーガレット・サッチャー亡き後の世界の狼煙を、幕張に集うひとたちだけでなく、回線でつながった全世界から東北の地に向けてあげることにもなるだろう。
■東日本大震災被災地支援イベント
DOMMUNE FREE FESTIVAL
FREEDOMMUNE 0 〈ZERO〉 ONE THOUSAND 2013
■日時:7月13日(土)
■場所:幕張メッセ
■時間:17時開場~翌朝5時
■URL:https://www.dommune.com/freedommunezero2013/