Home > News > ぶっちぎりのネガティヴィティ! - ――せんだい短編戯曲賞受賞、綾門優季による受賞後初公演が1月に
今年、『止まらない子供たちが轢かれてゆく』で第1回せんだい短編戯曲賞を受賞した若き劇作家・綾門優季が、受賞後初の公演を来年早々に行う。
21歳での戯曲賞受賞はタイミングとしてかなりはやいそうだ。しかも賛否両論どころか逆選をほしいままにしながらの受賞という印象が強く、なかなかにやんちゃな存在感を放っている。シャープな批評性、ぶっちぎりのネガティヴィティ、仰々しい文語的セリフまわしなどが注目されるが、そんな彼が発表する新作のテーマは、SNS時代のコミュニケーションと自意識(というふうに紹介文からは読めるけれども違っているだろうか?)。「情報量過多」とも評される作風の綾門が、「SNS疲れ」という問題にどう向かい合うのか、豪華なゲストによるアフター・トークとともに楽しみたい。
チケットの発売は今週末から。
無隣館若手自主企画 vol.2 綾門企画
『天啓を浴びながら卒倒せよ』
作・演出:綾門優季
2014年1月16日(木)- 19日(日)
会場:アトリエ春風舎
『止まらない子供たちが轢かれてゆく』は、小学校のときに巻き込まれた学級崩壊の体験を、わりとそのまま注ぎ込みました。これ以降、日常生活の実感をそのまま注ぎ込む、ということに興味をそそられています。
いま、僕の世代でいちばん切実な問題は、SNS疲れ、と断言できます。twitterのフォロワー数やfacebookにアップする楽しそうな写真やLINEの返答の速さで、人間の価値が決まるわけではありません。僕は僕の周りにみえる邪悪な触手を、ぶっちぎって走りぬきたい。綾門優季
■公演日程
2014年1月16日(木)~1月19日(日)
1月16日(木)19:00※
17日(金)19:00※
18日(土)14:00※/19:00※
19日(日)13:00/17:00
※マークは終演後にアフタートーク開催
受付開始は開演の30分前 開場は開演の20分前
【アフタートークゲスト】
16日(木)佐々木敦氏(批評家/HEADZ代表)
17日(金)山本充氏(『ユリイカ』編集長)
18日(土)14:00の回 豊崎由美氏(書評家)
19:00の回 渡邉大輔氏(映画批評家)
公演詳細
http://s.seinendan.org/link/2013/10/3211
■綾門優季(あやとゆうき)
1991年生まれ、富山県出身。劇作家・演出家・Cui?主宰。
2011年、専属の俳優を持たない、プロデュース・ユニットとして「Cui?」を旗揚げ。
2013年、『止まらない子供たちが轢かれてゆく』で第1回せんだい短編戯曲賞を受賞。
短歌や批評等、演劇外の活動も多岐にわたる。
■Cui?
2011年、綾門優季を主宰として旗揚げ。専属の俳優を持たない、プロデュース・ユニットとして活動を開始。どうしようもなく避けられなかった鋭利な言葉、釈然としない事態、忘れたくても忘れられないしこりを残す出来事など、だれもがいつの日か抱えるかもしれない、あらがいようのないざらざらとしたものに、焦点をあてた芝居を展開する。
Cui?公式サイト http://d.hatena.ne.jp/ayaayattottotto/