Home > Interviews > intervew with FURUKAWA MIKI - ――フルカワミキ、インタヴュー
青森からやって来て、周囲からも浮いていて、疎外感や孤独感があったんです。交わりたくても交われなかったんです。その感覚がずーっとあるんです。
フルカワミキ / Very |
この取材の興味の矛先はこうだ。電気グルーヴやボアダムス、あるいはロヴォ等々に続くようにして、90年代のレイヴ・カルチャーにインスパイアされたスーパーカーというポップ・ロック・バンドのメンバーだった人物の"現在"について。そんな観点で彼女の3枚目のアルバム『Very』を聴いていると、大雑把に言って、彼女がまだあの場所にいるように思える。ドリーミーでサイケデリックな彼方の、いまだ"ストロボライツ"が発光するあの場所に――。
久しぶりですね。
はい。
最後に会ったのが『ハイヴィジョン』の取材のときじゃないのかな?
へー、そんなになりますか~。
たぶん。
そうですよね。
それで......久しぶりなので、最初に大きな質問させてもらいますけど、このアルバムにとっての成功とはなんでしょう?
んー......、聴いてもらえること、無視されないこと......ですね。
いままでだって無視されてないじゃない(笑)?
いや、でも、ソロになってからは......。フルカワミキがこういうことをやる人なんだっていうことをわかってもらいたいというか。
スーパーカー解散後、ソロになって自分のアイデンティティに関してどう考えました?
考え込むほどじゃなかった。自分の持っている環境や人間関係があったし、それを最大限に活かせればいいと思っていたし。ただ、ポップであることは考えてますけどね。
ポップというのもいま相対化されているフシがありますけどね。インディで30万枚売る人もいれば、メジャーで3千枚も売れない人もいるし。
そうなってますよね。ただ、知らない人に届けたいというのはあるかな。
ポップという言葉をどう定義する?
街を歩いていて耳に入ってくる音楽......。
渋谷を歩いていると、聴きたくいもない音楽がばかでかい音で流れたりして、あれ、うざいって思わない?
思います。ただ、あのなかに自分の好きなモノを混ぜたいとも思うんです。
どのくらいの枚数は売れたいっていうのはある?
んー。
とりあえず10万は超えたいとか(笑)。
いやー(笑)。ここ数年、CDの売り上げが下がっているじゃないですか......、枚数はね......、正直わからない。
野田 努(2010年2月19日)