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interview with kuki kodan

interview with kuki kodan

空気を録りましょう

――空気公団(山崎ゆかり)、ロング・インタヴュー

橋元優歩    Photo:TAKAMURADAISUKE   Nov 16,2012 UP

明日とはきみのこと

流れると、止まるじゃないですか。レコードって。でもまたすぐ明日も来るというか。「明日」っていうのが「きみ」なんですよ。「朝」も「きみ」です。自分はやっぱりひとりでは生きていけない、というか。音楽にはもっと力があるというか。

■まとめのようになりますけれども、"夜と明日のレコード"の「明日」とか「レコード」のイメージってどういうものなんですか?

山崎:これは自分たちのことを言っているような気がして、メンバーもいちばん好きな曲なんです。ここにでてくる彼は、最初に夜に似たものを見せてくれる。彼女に対して。でもそれは「秘密」だと思う。自分なかの。音楽ってどういうものか、ということでもあるし。コミュニケーションに似たものだと思うんですよね。ひとりでは成り立たないものというか。夜と朝があるみたいに、自分と相手もいて。

■アルバム後半は、どんどんテンポ・アップしていきますよね。夜のイメージのなかから、光とか朝とか希望みたいなものがなんとなく暗示されて、この曲が現れてくる。そこで「レコード」にどんなイメージを見ていらっしゃるのかなと思ったんです。

山崎:レコードにこだわっているというわけではないんですけど、音楽ってもっと人を支える力があるということは書きたかったです。スケート・リンクみたいなところに――それがレコードなんですけど――、男女が、ひとり立ち止まって、ひとりぐるぐる回ってて、という絵を想像してました。流れると、止まるじゃないですか。レコードって。でもまたすぐ明日も来るというか。「明日」っていうのが「君」なんですよ。「朝」も「君」です。

■アルバムのことが立体的に見えてきてよかったです。今日はありがとうございました! ちなみに、「人に穴があいている」感覚についてもおうかがいしたいですね。ふつう、人のなかには心臓とか魂とかカタマリを見るものじゃないですか。その逆ですよね、穴は。

山崎:それは電車に乗っているときだったんですけど、ホームには楽しそうにしてたり、携帯をいじってたり、抱き合っている人だったり、いろんな人たちがいて、でもそのみんなに穴が空いているように見えた......すごく言いにくいというか、どう説明していいかわからないんですよね。

■うーん。そこもこじつけになるかもしれないですけど、中心が空洞として捉えられることで、人びとに交通のためのスペースを敷いているようにも思えますね。足すじゃなくて引く、盛るじゃなくて減らす、カタマリではなくて空洞、そこもほんとに一貫してますね。

山崎:もう、演奏者やパフォーマンス、デザインの方すべてにその穴の話をしているんですけど、みんな「なるほど、ああ、そうなんですか......」って......(笑)。

■(笑)。うーん、とか思いながら、なんだろう穴って、とか思いながら、めいめいに穴のイメージを浮かべつつ制作していると。

山崎:1曲めで花束を持っていた男の人は、10曲めの明け方ではもうその穴が何なのかを探す旅に出てしまったので、花束はしおれてしまった。扉を開けると明日があった。それが、穴。そのふたつの曲には山本精一さんを、と思って。

■あ、やはりこのふたつの声が山本精一さんですか。なるほどー。すごく大事な部分をそっと歌ってらっしゃいました。謎がいろいろ解けましたよ。

空気公団『夜はそのまなざしの先に流れる』
(DDCZ-1840)
発売日:2012年11月21日
価格:3,000円(税込)

【収録楽曲】
1.天空橋に     
2.きれいだ     
3. 暗闇に鬼はいない
4. 街路樹と風    
5. つむじ風のふくろう
6. 元気ですさよなら 
7. にじんで     
8. 夜と明日のレコード
9. あなたはわたし  
10. これきりのいま  

【参加ミュージシャン】
奥田健介(NONA REEVES)
山口とも
tico moon
山本精一

Amazon

■ライブ情報

空気公団 LIVE TOUR 音・街・巡・旅 2013
――夜はそのまなざしの先に流れる 2013.2.11ー2013.6.15 

2013年2月11日(月・祝日) @渋谷WWW

演奏:空気公団 / ゲスト:山本精一

Info: http://www.kukikodan.com

http://www-shibuya.jp/schedule/1302/003174.html




空気公団オフィシャル・サイト:http://www.kukikodan.com/

取材:橋元優歩(2012年11月16日)

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