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Special Talk : OGRE YOU ASSHOLE × Mark McGuire

Special Talk : OGRE YOU ASSHOLE × Mark McGuire

GW特別鼎談:オウガ・ユー・アスホール×マーク・マッガイア

野田 努 、 高橋勇人    通訳:高橋勇人  photos : 小原泰広(集合写真 : 清水隆史)   May 01,2015 UP

マーク:とても目立つ名前だなと思っていました(笑)。初めて名前を見たときには「一体どんなサウンドなんだろう?」と想像力をかき立てられたのを覚えています。「オウガ」(「鬼」の意味)という言葉からラウドな演奏をするバンドなのかなとか思っていました(笑)。

清水:よく「パンク・バンドなの?」とか言われるんですよね。

■エメラルズは解散してしまいましたが、マークさんはまたバンドをやらないんですか?

MM:ご存知かもしれませんが、エメラルズは昔からの友だちと自然な流れで結成したバンドでした。だからバンドが終ってしまったのも自然なことだったのかもしれません。もうエメラルズとして演奏することはないと思うと残念な気持ちにもなることもありました。バンドでも活動はやはりソロとは全く違うものなので、再びバンドをはじめてみたい気持ちもあります。バンドが解散してからいろいろと試してはいるんですが、まだまだバンドの「ケミストリー」を探している途中ですね。ちなみに、オウガのみなさんはバンドをはじめる前から知り合いだったんですか?

清水:馬渕くんと出戸くんが高校の同級生で、勝浦くんと自分が大学の先輩・後輩って感じですね。

■そこはエメラルズみたいだね。

MM:音楽をはじめる前の関係ってやっぱり大事なんですね。エメラルズが解散した理由のひとつには、メンバーと友だちのままでいたいっていうのがあったんです。バンドを組んでいると、どうしても関係がぎくしゃくしてしまうこともありますからね。いまはそれで良かったと思います。仲の良い友だちと音楽や音楽ビジネスについて話せるんですからね。オウガはもう10年以上バンドを続けてきたわけですが、バンドを存続させるためのアドバイスみたいなものはありますか?

出戸:うーん、なんだろうな。あんまり会いすぎないとかかな。

■ハハハハ。

出戸:バンドでたくさん会っていますからね。

清水:そうかな(笑)? 割と一緒にいる方だと思うけどね。みんなで暮らしてはいないけどね(笑)。

MM:わかります。ツアーとかではいつも同じ場所にいることになりますから、一緒に住む必要はないし、「どっかいけよ!」って言いたくなるときもありますよね(笑)。

出戸:あとバンドってマンネリ化してくるとダメになる感じもするから、メンバー間で刺激を与え合うような関係を心がけていますね。

MM:なおかつインスピレーションやアイディアを共有できる関係ですよね。

出戸:マークさんはいまもひとりでレコーディングをしているんですか?

MM:そうですね。毎日自宅で録音していますよ。楽器も全部自分で演奏しますね。

出戸:バンドだと刺激し合えて自分が考えてもないことができるわけじゃないですか?  でもひとりでやっているとそこには限界があるというか、自分から出てきたものしかないですよね。

MM:たしかにそうですよね。ギター以外の楽器を弾いてもそこから生まれてくるメロディーやリズムが自分っぽいなと思うことがあります。でも他人と演奏すると想像もつかないような展開を見せることがあります。

△その「制限」はあなたにとってネガティヴなものなのでしょうか?

MM:必ずしもそうであるとは限りません。バンドでしかできないことがあるということは、ひとりでしかできないことも同時にあるということですよね? バンドとソロって全く違うフォーマットのものです。エメラルズのメンバーたちはバンド以外のところで次の段階に進みたいと思っていました。いまの僕がやりたいのはソロの可能性をとことん追求することなんです。

出戸:ひとりでやっているとどこがOKなのかわからなくなりそうだけど、自分の作っている曲が完成したとどのように確信が持てるんですか?

MM:自分がやっていることを客観的に見るのってひとりではすごく難しいです。だからアドバイスをくれるひとが近くにいることってすごく重要ですよね。
 僕の場合はひとりで曲を作っていると、そこから次の曲のアイディアが生まれてきたりするんですが、それを繰り返している気がします。(アイフォンの作曲中リストを見せながら)いまも何十曲を同時並行で作っている状態なんですよね(笑)。うーん、曲を完成したと判断するのは難しいです。とにかくできることをやりつくすのみですね。

■そこはオウガと反対だね。オウガの場合は終わりはどうやって決めるの?

出戸:レコーディングの期間がだいたいきまっているから、そのなかで出たアイディアを使うんですよ。

馬渕:時間があったらあったでいっぱい作り過ぎちゃうんですよ。

MM:ちゃんと締切を作ると目の前のことに集中できますもんね。締切がなかったらなかったで、ガンズの『チャイニーズ・デモクラシー』みたいに自由になりすぎてヒドい作品ができることだってありますからね(笑)(このアルバムは制作に約14年をかけている)。

清水:また来日する予定はあるんですか?

MM:戻って来たいです。山田さん(プロモーター氏)のような日本での父親もいますからね(笑)。考えてみればこれで4回目の来日になるんですね。日本はもうすっかり僕のお気に入りの場所です。

■次はオウガが長野に呼んでください。

山田:初来日のときに野田さんがオウガを勧めてくださったんですよね。

■誰もが思うことだろうけど、オウガとマークさんは絶対に合うと思っていたんですよ。

清水:今回の対バンにはそんなに長く時間がかかっていたんですか(笑)。

■本当に実現するとは思わなかったよ。

出戸:本当に一緒にできてよかったです。

■マークさんから最後に何かありますか?

MM:昨日は同じステージに立てたし、こうして対談もすることができてとても嬉しいです。貴重な体験ができてリフレッシュすることができました。ソンケイシテイマス。





■ マーク・マグワイア、最新作情報。

Mark McGuire
Noctilucence

Dead Oceans/インパートメント

Amazon

司会:野田努(2015年5月01日)

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Profile

髙橋勇人(たかはし はやと)髙橋勇人(たかはし はやと)
1990年、静岡県浜松市生まれ。ロンドン在住。音楽ライター。電子音楽や思想について『ele-king』や『現代思想』などに寄稿。

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