「UR」と一致するもの

KENNY DOPE JAPAN TOUR 2026 - ele-king

 ルイ・ヴェガとケニー・ドープによる、ニューヨークを拠点とする伝説的プロデューサー・デュオ、Masters At Work (MAW)についていまさら説明するのもナンだが、ひと言で表すなら、90年代のハウス・ミュージック黄金期の象徴、その影響はダフト・パンクからマドンナまでとおそろしく幅広い。また、その特徴は、ハウス・ミュージックをベースに、ジャズ、ファンク、ソウル、ラテンを自在にミックスしたこと。ハイブリッドなNYサウンドのひとつの型を創出したことにあります。で、ケニー・ドープ——ビート職人であり、ファンクの探求者として崇められている。当日は、間違いなく、タフなファンクの祭典となるでしょう。

KENNY DOPE (MASTERS AT WORK, KAY-DEE RECORDS, DOPEWAX / Brooklyn, NY)
 グラミー賞に4度ノミネートされたDJ/プロデューサー、KENNY “DOPE” GONZALEZは、ダンスミュージック史において最も影響力のあるアーティストの一人である。ルイ・ヴェガとの伝説的デュオMasters At Workの一員として、ハウス、ヒップホップ、ラテン、ジャズ、ソウルを横断する革新的なサウンドを生み出し、ビョーク、ジャネット・ジャクソン、ダフト・パンク、ルーサー・ヴァンドロスら数多くのアーティストのプロダクションやリミックスを手がけてきた。
 ソロ名義ではThe Bucketheadsとして発表した「The Bomb! (These Sounds Fall Into My Mind)」が世界的ヒットを記録。さらにケブ・ダージと共に設立したKay-Dee Recordsや、自身のレーベルDopewaxを通じてレア・ファンクの再発や新たな音楽の発掘にも尽力している。近年はMasters At Workとしてブライアン・ジャクソンのアルバム『Now More Than Ever』のプロデュースも手がけ、世代を超えたコラボレーションを展開。豊富な音楽知識と卓越したビート感覚を武器に、45sからハウスまで縦横無尽に紡ぐDJプレイは世界中のフロアを魅了し続けている。
IG : https://www.instagram.com/djkennydope

heykazma - ele-king

 どんどん活躍の場を広げていっている若手DJのheykazma。その主催パーティ〈yuu.ten〉が、ライヴ・ハウスの月見ル君想フと共同で新企画を始動。「もぎゅるんぱ!」と題して5月3日に開催されることになった。ラッパーのなかむらみなみや徳利、トラックメーカーのimai、そしてビヨンセ研究所などが出演する。詳しくは下記より。

heykazma主催パーティー・yuu.tenとライブハウス・月見ル君想フによる共同企画『もぎゅるんぱ!』が5/3青山 月見ル君想フで開催決定。


アルファ世代の新星DJ・heykazma(ヘイカズマ)が主催する”音に溶ける”をコンセプトにしたパーティー『yuu.ten』と、青山にある文化娯楽施設&ライブハウス『月見ル君想フ』による共同企画『もぎゅるんぱ!』が2026年5月3日に 青山 月見ル君想フで開催決定。

本企画には、日本語詞とオリジナリティ溢れるフロウでトラップ、ダンスホール、クラブトラックを自在に横断する唯一無二のラッパー・「なかむらみなみ」、group_inouとしての活動をはじめ、クラブからライブハウス、大型フェスまで活動の幅を広げ続けるトラックメーカー・「imai」、ユーモアたっぷりに日常やリアルな生活感を織り交ぜたリリックで注目を集めるアーティスト・「徳利」、そしてビヨンセのステージ再現パフォーマンスを主軸に活動する日本で唯一の研究所・「ビヨンセ研究所」によるパフォーマンスなど、4組のライブアクトがラインナップ。

さらに、ジャンルの枠に収まらないプレイで各地のパーティーに名を連ね、独自の存在感を放つ「FELINE」、たぬきがやっているお祭りがコンセプトのイマジナリーパーティ『ぽんぽこ山』を主催するなど、ヘンテコ電子音楽の使い手・「テンテンコ」、月見ル君想フ・ブッキングマネージャーの「中村亮介」、yuu.tenオーガナイザーの「heykazma」がDJとして出演。フライヤーデザインは「Ginji Kimura」が手掛けた。
ここでしか見れない異なるカルチャーが交差し、音楽とパフォーマンスが溶け合う特別な一夜となる。

『もぎゅるんぱ!』イベント詳細
日時: 2026年5月3日(日)18:00-
会場: 青山月見ル君想フ
料金: ADV ¥3,300 / U-25 ¥2,000 / DOOR ¥4,300 (Drink別)
販売: 月見ル君想フ公式website
出演:
[LIVE] なかむらみなみ / imai / 徳利 / ビヨンセ研究所
[DJ] FELINE / テンテンコ / heykazma / 中村亮介
最新情報は公式SNSで随時更新予定。
yuu.ten
Instagram: https://www.instagram.com/melting_yuu.ten
X: https://x.com/melting_yuuten

青山 月見ル君想フ
Instagram: https://www.instagram.com/moonromantic_jp/
X: https://x.com/moonromantic

Protest Music Special - ele-king

 世界でもっとも乗降者数の多い新宿駅のすぐ目の前で、昨日実施された反戦パーティ「DROP BASS NOT BOMBS」。DJ Quietstorm(桑田つとむ名義)をはじめとするDJたちによる、すばらしきハウスの祝宴。まるでアンダーグラウンドのクラブをまるごと地上に強制召喚したかのような……あの “Strings of Life” の興奮はひと晩経ったいまもなお胸の奥で尾を引いている。
 先日のGEZANによる武道館での公演もアツかった。問題は山積みだけれど、いまカウンターカルチャーは盛り返している。勇気ある彼らの声に耳を傾けていると、まだまだ世の中捨てたもんじゃないという気になってくる。

 というわけで本日3月30日、『別冊ele-king 音楽が世界を変える──プロテスト・ミュージック・スペシャル』発売です。GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーやProtest Raveの創始者、Masr89とMiru Shinodaをはじめ、シンガーソングライターの寺尾紗穂、ラッパーのダースレイダー、新世代の春ねむりやDANNY JINといったアーティストたちがそれぞれのことばで力強く語ってくれています。独立オンライン・メディア『ポリタスTV』の津田大介、日本におけるバンクシー研究の第一人者にして『ストリートの思想』の著者でもある毛利嘉孝のような識者の方々にも話を聞きました。この困難な時代をどう生きていくべきか、きっとそのヒントが得られるはずです。
 はじめましょう、ここから。よりよき未来に向けて。

目次
世界を変える音楽の力(野田努)

[インタヴュー]
Mars89Miru Shinoda 低音で空間を制圧する──Protest Raveのこれまでとこれから(小林拓音/野田祐一郎)
寺尾紗穂 ガラッと変わってしまった世界で、それでも歌いつづける(二木信/川島悠輝)
津田大介 社会全体が不感症になっているいまこそ音楽の力が必要だ(二木信/河西遼)
マヒトゥ・ザ・ピーポー 俺はすごく面白いですね、この流れはすべて、試されてるなと思う(野田努+小林拓音/野田祐一郎)
ダースレイダー 乱世にこそ輝くヒップホップ(二木信/河西遼)
毛利嘉孝 『ストリートの思想』の著者が俯瞰するここ20年の日本の変化(二木信+小林拓音/小原泰広)
春ねむり 沈黙しない音楽(野中モモ)
DANNY JIN そのラップは多くの人びとに勇気を与える(二木信/河西遼)

[コラム]
一声二節三臓のちから──日本の大衆歌が育んできた豊かな想像力(中西レモン)
橋の下でうごめく、新たな自治空間──「橋の下世界音楽祭」の挑戦(大石始)
ECDの軌跡──『失点 in the park』に刻まれた選択と孤独(高久大輝)
2003年、反戦サウンドデモの思い出(水越真紀)
いま台湾から世界が変わりはじめている──台北レイヴ・カルチャーの一側面、〈Urban Legend 1.0〉とSssound Without Borders(二木信)

[特別インタヴュー]
ニーキャップ 彼らがアイルランド語でラップする理由 (イアン・F・マーティン/竹澤彩子)

プロフィール

菊判220×148/208頁
装丁:大倉真一郎+安藤紫野
表紙写真:野田祐一郎

Vol.5:弥生˚⟡˖ ࣪ ひとりごつ✌️ - ele-king

Hello Hello! hey hey! heykazmaですッ!!
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

今回はひとりごとと音楽の紹介とか書いていこうと思いますヨ. • ̟ ⊹. ˖
そんなわけでね、ついこないだ仙台から上京して一年経ちました〜!
この一年を思い返してみたんですけど、3月に上京して、4月に今の運営メンバーに出会って、半年もしないうちにこの連載のお話をもらったりと、東京に来てから本当に嬉しい出来事ばかりでした。

その一方で、これからもDJを続けていくためにはもっとこうしないとな〜とか、ここは反省だな〜とか思うことも多々あったンゴ。まだまだやれることがいっぱいあるし、もっと己かまして、活動を楽しく続けていけたらいいなと思っていますょぉぉ!✧ *・゚.

最近は友達とご飯に行く余裕もまた出てきて、なかむらみなみ校長とFellsius教授とUtaeち、蕗といっしょに渋谷にバーニャカウダ食べに行ったりねっっ。
楽しい時間ってかけがえないよ、まじで!偶然揃った奇跡のメンツなんです。
あとは野菜からしか得られないパワー‼️ってまじで絶対あるよね、そういう学びがあった日!要するに超美味しかったって意味。


まあそんな感じで(どういう感じかな❔わロタ)、最近聴いてる音楽たちをみなさまにシェアハピしますよぉ〜ん。⁠:゚⭑⁠:⁠。

小松成彰 / 子供たちへ

https://ultravybe.lnk.to/ttc
私の企画にも出演してくださってる(いつもありがとう)仲良し魔女・小松成彰氏の、先月リリースされた新曲でございます˚*.✩
小松氏のギターと歌は本当に人の心に大きな力を与えてくれるし、勇気をくれる音だなと思います。エネルギーでしかないんですよ。とてもストレートな構成なんだけど、気づいたらぐっと引き込まれてしまうというか、その場の空気をスムーズに変える力がある。本当にすごい表現者だなといつも感じます。
本物ってすごいな、と改めて思わされた。ほんとこの人から目が離せない。でも光ってて眩しい。ほんとずるいよ!₊˚✩彡

lIlI / ʌnˈhɪndʒd! (feat. Usnow)

https://linkco.re/cfYPy7rH
lIlIちゃん!あっしの推し!まじ神!天才˚⟡˖ ࣪
1年ぶりのシングルリリース、非常にありがたすぎるし、本当に待ってましたという気持ちでしかないよーーーー• ⊹ * . ⋆ ̟ .
lIlIちゃんの書く歌詞ってまじ半端じゃなくて、毎回ちゃんと心に寄り添ってくれる感じがすごい。無理に励ますわけでもなくて、でもちゃんと隣にいてくれるみたいな言葉で、本当にありがたい存在だなと思う。聴くたびに、ああ分かってくれてる人いるなって思える。トラックもすごくかっこよくて、音の鳴り方が本当に気持ちいいし、とてもフロア映えしそう♪ まじで⎳ℴ♡⎷ ℯ

yuuri / Live at Första (2026/03/06)

https://soundcloud.com/6mhtscoknngw/live-at-foersta-2026-03-06
先日仙台でDJをしたときに、MACHINE LIVEで共演してたyuuri氏のLive音源!
東北大学のオーディオ研究部としても活動しているyuuri a.k.a para氏ですが、最近ではBandcampで音源集も積極的にリリースしていて、私もここ最近かなりの頻度でDJでプレイしております。あと音楽だけじゃなくて人柄も最高!
他にも仙台のCLUB SHAFTで「exp」というパーティーもDJのrikuto氏(彼のプレイも超最高)とオーガナイズされています。次回は4/4にCOMPUMAさんをゲストにブッキングして開催するらしいですので、お近くの皆様はぜひに⋆⭒˚。⋆

以上、おすすめシェアハピコーナーでした♡

ていうかさ、MACHINE LIVEっていいですよねーーー。
私もずっとやりたいな!!と思っていて、ちょっとずつ機材揃えてるんだけど、結果全然動けていませんわ。
2026年中に動きたいなと思っている!というかここに書いちゃったので動くしかないかもしれん ^ ^ 頑張る!
てことで急にお知らせ!!
5/3に私が主催のパーティー「yuu.ten」と、青山のライヴハウス・月見ル君想フとのコラボパーティー『もぎゅるんぱ!』を開催することになりました⟡₊˚⊹♡
かなり気合い入ってます!!!!ばちばち楽しい日です!!!!
詳細は4/1に解禁予定ですので、皆様超絶ご期待くださいな!
絶対に来てください!ほんとに!お願いします!

あとねそうそう、
先日NTS Radioのfoodmanのmonthly枠にてDJ mixを提供させていただきました࣪⊹

2月にリリースしたEP「15」の世界観を広げたアッパーなmixに仕上がっています⊹܀˙
前半30分がfoodmanっち、後半30分が私のmixになっておりますので、絶対絶対要チェックでお願いします!!!

最後に!!!
ここ最近の世の中まじしんどすぎワロタ(真顔)状態ですが、ニュースを見てても本当に笑えないことばかりで、なんというか、ちゃんと怒ったり、ちゃんと考えたりしないといけないなって思うことが前よりすごく増えました。移民や難民の排除、マイノリティの権利の否定、戦争や暴力が当たり前みたいに進んでいく空気を見ていると、無関係ではいられないなと強く感じます。

融解日記 vol.3でもこの話には触れたりしましたが、もともとダンスミュージックって、異なる文化や背景を持った人たちが交わる場所から生まれてきた音楽だし、だからこそ「排除とか差別とかとは真逆のところにあるもの」だと思っています。

自分が現場に立ったり、音楽を流したり、企画をやったりするのも、小さいことかもしれないけど、その空気をちゃんと守りたいからなんだろうなと最近すごく思う。

上京して一年、嬉しいこともたくさんあったけど、その分ちゃんと自分がどうやって続けていくのかも考えさせられた一年でした。これからも己かまして、でもひとりじゃなくて、連帯しながら、もっと動いていきます!☆≡。゚.

というわけで、またどこかでお会いしましょう₊♪‧˚* またね!Love Foreverだょ〜!

3月のジャズ - ele-king

 シャバカ・ハッチングスは2022年の『Afrikan Culture』以来、シャバカ名義となるソロ・アルバムをリリースしてきている。『Afrikan Culture』と次作の『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』(2024年)では、これまでのメイン楽器だったサックスではなくクラリネットやフルート、さらに尺八や南米のケーナ、アフリカのムビラなどを用い、原初的で素朴な音色を生み出していた。ドラムやパーカッションなどほかのプレイヤーもプリミティヴでミニマルな演奏を心掛け、静穏として瞑想的な作品となっていく。特にカルロス・ニーニョ、ブランディ・ヤンガー、ミゲル・アットウッド・ファーガソン、エスペランザ・スポールディング、フローティング・ポインツアンドレ・3000らが参加した『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』に顕著だが、アフリカ音楽由来のスピリチュアル・ジャズとアンビエントの狭間をさまようような作品と位置づけられるだろう。この間、彼はサンズ・オブ・ケメットコメット・イズ・カミングなどほかのプロジェクトを解散、ないしは休止し、自身のソロ活動にフォーカスしてきた。2023年末からサックスの演奏を止めたシャバカは、その間にいろいろな楽器をマスターし、またエレクトロニクスを交えたプロダクションやミキシング面も充実させ、それが『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』へと繋がった。『Afrikan Culture』と『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』は、いろいろな道筋をたどってきた中でのシャバカの到達点だったと言える。

Shabaka
Of The Earth

Shabaka

 『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』から2年ぶりの新作『Of The Earth』は、過去2作をリリースした〈インパルス〉を離れ、自身で設立した〈シャバカ・レコーズ.〉からのリリースとなる。レコード会社からの制約は受けずに全く自由な立場で制作を行い、作曲、演奏、プロダクション、ミックスとすべてひとりで完結している。『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』で共演したアンドレ・3000から、恐れや気負いなく誠実に新たな次元を探求していく姿勢に刺激を受け、またシャバカが初めて買ったCDというディアンジェロの『Brown Sugar』(1995年)から、セルフ・プロデュース/セルフ・パフォーマンスによるアルバムが内包するエモーショナルな可能性に触発され、『Of The Earth』は作られた。ツアー移動中にポータブル機材で制作されたビートやループが楽曲の基盤となり、フルートのほかに久しぶりとなるサックス演奏も解禁している。南アフリカからイギリスに渡って活動したジャズ・ドラマーのルイス・モホロが2025年6月に亡くなり、彼のグループでも演奏してきたシャバカはその追悼コンサートに参加し、そこでおよそ2年ぶりにサックスを演奏した。過去2年間はフルートを中心にサックスを封印してきたが、それは彼が音楽を演奏する上でサックスであることの必然性を見出すことがなくなり、逆にほかの楽器への興味が深まったからだそうだが、そうした2年間を経て再びサックスの可能性に出会い、『Of The Earth』は作られた。

 アンビエントでプリミティヴな印象が強かった過去2作に比べ、『Of The Earth』はサンズ・オブ・ケメットやコメット・イズ・カミングなどのプロダクションで見られたリズムやビート面でのアプローチが強くなっている印象だ。代表が “Dance In Praise” や “Marwa The Mountain” で、ビート・ミュージック、ダブステップ、フットワークなどを咀嚼したリズム・トラックが用いられており、それとサックスやフルート、クラリネットなどが交わるトライバルなサウンドとなっている。シャバカがクウェイク・ベースらと組んでいた1000・キングスあたりに近いサウンドと言えよう。また、“Go Astray” では自身でラップをし、後期資本主義社会のシステムに支配された世界と向き合う力強いリリックを披露するなど、いままでになかったシャバカの新たな一面を発見できる作品だ。


Greg Foat & Sokratis Votskos with The Giorgos Pappas Trio
Impressions of Samos

Blue Crystal

 ここ数年来、さまざまなアーティストとのコラボ作品をリリースするピアニストのグレッグ・フォート。2025年はモーゼス・ボイド、ジハード・ダルウィッシュ、フォレスト・ロウなどロンドンのアーティストとのセッションが続いたが、新作『Impressions of Samos』ではギリシャのアーティストとの共演となる。ソクラテス・ヴォツコスはマルチ・リード奏者で、以前もグレッグ・フォートとの共演作がある。その2024年作の『Live at Villa Maximus, Mykonos』はギリシャのミコノス島でのライヴ録音で、ソクラテス・ヴォツコスはクラリネットとフルートを演奏していた。一方、エーゲ海のサモス島での印象をもとにした『Impressions of Samos』では、ソクラテスはアルメニア由来の民族木管楽器であるドゥドゥクを演奏する。そして、ふたりをサポートするジョルゴス・パパス・トリオは、中東から北アフリカにかけての古来の弦楽器であるウードをフィーチャーする。このように『Impressions of Samos』は、エーゲ海を中心に、ヨーロッパ、中東、北アフリカ、アジアの文化が交錯するギリシャを音楽で表現した作品である。

 “The Golden Jackals Of Samoa” でのドゥドゥクはスコットランドのバグパイプを連想させる音色で、ウードはインドのシタールを連想させる音色である。こうした民族楽器は昔からジャズの世界ではいろいろと用いられ、特にモーダル・ジャズの分野では非常に大きな役割を果たしてきた。“The Golden Jackals Of Samoa” はそうしたモーダルなテイストの異色のジャズ・ファンクで、かつてのイタリア映画のサントラやライブラリーなどに近い雰囲気を持つ。“Liberta” はモード・ジャズ、スピリチュアル・ジャズ、ジャズ・ファンクの狭間を往来するような作品で、それぞれの魅力をうまく引き出して結びつけるところがグレッグ・フォートらしいところだ。“Karsilamas” や “Eikosiefta” はアラビアや北アフリカの音楽の要素に彩られ、前者ではそれをジャズ・ファンクと結びつけてエキゾティックなグルーヴを生み、後者ではディープなスピリチュアル・ジャズへと昇華している。


Mark de Clive-Lowe, Andrea Lombardini, Tommaso Cappellato
Dreamweavers II

Mother Tongue

 マーク・ド・クライヴ・ローはロサンゼルスのジャズ・シーンだけでなく、世界のいろいろな国のミュージシャンとセッションをおこなっていて、日本人ミュージシャンと組んだローニン・アーケストラなどがある。ドラマーのトマーソ・カッペラートなどイタリア出身のミュージシャンともたびたびセッションを行っていて、2020年にはトマーソ・カッペラート、ベーシストのアンドレア・ロンバルディーニと組んで『Dreamweavers』をリリースしている。このアルバムを作った当時はローニン・アーケストラでの活動時期と重なっていたこともあり、ミュート・ビートなどで活動してきたこだま和文へのオマージュとおぼしき “Kodama Shade” や、自身のソロ作でも演奏してきた “Mizugaki” (奥秩父の瑞牆山がモチーフと目される)、高野山真言宗の那谷寺からイメージしたと思われる “Natadera Spirit Walk” など、半分日本人の血をひく彼ならではの和のモチーフが表われていた。そうした和のモチーフをジャズやフュージョン・サウンドにうまく融合させるのがマーク・ド・クライヴ・ローの真骨頂でもある。

 今度その『Dreamweavers』の第2弾が6年ぶりにリリースされた。今回も “Kaze No Michi” や “Sakura Fubuki” といった日本語のタイトル曲がある。ただし、和をモチーフにすると言っても、マーク・ド・クライヴ・ローはあくまで彼が日本の文化から受けるインスピレーションを音楽として表現するのであって、安易に和楽器を用いたり、日本の民謡の音階を取り入れるといった手法に出てはいない。“Kaze No Michi” は疾走感に満ちたスピリチュアル・ジャズで、イメージ的にはロニー・リストン・スミスあたりが近いだろう。極めてダンサブルなジャズでもあり、日本のクラブ・ジャズ・シーンとも交流のある彼らしいサウンドだ。“Terra De Luz” は彼が多大な影響を受けたアジムスへのオマージュと言える作品。このトマーソ・カッペラート、アンドレア・ロンバルディーニとのトリオ自体がアジムスそのものと言うべきプロジェクトであり、アジムスが黄金時代を迎えた1970年代から1980年代にかけての雰囲気に満ちている。J・ディラのカヴァーとなる “Raise It Up”、かつてのウェスト・ロンドン時代の盟友である故フィル・アッシャーに捧げた彼のカヴァー曲 “The Bass That Don’t Stop” ほか、ジャズとともにクラブ・カルチャーを通過したマーク・ド・クライヴ・ローらしいアルバムとなっている。“Back Channels” や “Lucid Dreams” もブロークンビーツを通過したダンサブルなジャズと言えよう。


Asher Gamedze
A Semblance: Of Return

Northern Spy

 アッシャー・ガメゼは南アフリカのケープタウンを拠点とするジャズ・ドラマーで、シカゴのジャズ・シーンとも交流があって、これまで〈インターナショナル・アンセム〉からもいろいろ作品をリリースしている。2020年頃からアルバムをリリースしているが、アート・アンサンブル・オブ・シカゴのようなアフロ・ポリリズミックなフリー・ジャズ、スピリチュアル・ジャズが特徴で、2024年の『Constitution』は黒人の意識開放運動と結びついた革命思想を内包する作品だった。このときはブラック・ラングスという南アフリカのミュージシャンから成るグループを率いていたが、彼は作品ごとにグループを作っていて、今回の新作『Of Return』はア・センブランスというグループを率いてのものとなる。とは言っても、メンバーはブラック・ラングスのときと被るミュージシャンもいて、日頃から一緒に演奏しているケープタウンのミュージシャンとのセッションとなる。

 『Of Return』は南アフリカにおける汎アフリカ主義と黒人意識に根ざし、地域や政治理念などを超えた連帯を訴える作品となっている。作品の随所にアパルトヘイト抵抗運動の活動家スティーヴ・ビコの演説からとられたワードが用いられ、2025年にオランダの音楽フェスにアッシャー・ガメゼがゲスト・キュレーターとして出演した際、用意した政治的ステートメントらアルバム・タイトルが名づけられた。“Distractions” はラスト・ポエッツ調の歌というかナレーションが盛り込まれ、サウンド的には『On The Corner』(1972年)の頃のマイルス・デイヴィスを彷彿とさせる。『On The Corner』はスライ・ストーンとの交流からファンクを導入したアルバムとして知られるが、“Of The Fire” はさらにファンク度が増す。ファンカデリック的なナンバーであり、サン・ラーの “Space Is The Place” にも通じるような作品だ。アフロ・フューチャリズムを通してアッシャー・ガメゼとジョージ・クリントンやサン・ラーが繋がっていることを伺わせる。ポリリズミックで混沌としたジャズ・ファンク “War” では、シンセを用いて変調させたサウンドが印象的。こうした音を使った遊び的なところもサン・ラーと通じるところがある。

Lee "Scratch" Perry & Mouse on Mars - ele-king

 2019年に亡くなったダブのレジェンド、リー・ペリー。生前、ベルリンのマウス・オン・マーズのスタジオで録音されていたという両者のコラボレーション・アルバムが6月5日にリリースされることになった。この強力な共作、タイトルは『Spatial, No Problem』で、レーベルは〈Domino〉。現在、収録曲 “Rockcurry” が公開中です。

https://mouseonmars.bandcamp.com/album/spatial-no-problem

ISSUGI - ele-king

 ISSUGIが2022年にリリースした9枚目『366247』。そのデラックス盤が完全限定プレスのアナログ盤でリリースされることになった。デラックス盤には、デジタルのみで配信されていた“366247 Remix ft JJJ”が追加収録される。
 また、これに合わせ、ISSUGI & GRADIS NICEによる『Day’N’Nite 2』のアナログ盤も数量限定でリプレスが決定している。合わせてチェックしておきたい。

ISSUGIの2022年リリース作『366247』へ"366247 Remix" ft JJJを新たに収録したデラックス・エディションが完全限定プレスのアナログ盤でリリース! また、即完売していたISSUGI & GRADIS NICE『Day’N’Nite 2』のリプレスも決定!

東京Dogear RecordsをRepresentするラッパー、ISSUGIが2022年にリリースした9thアルバム『366247』。完全限定プレスでリリースされたアナログ盤は早々完売して入手困難な状況が続いていたが、デジタル限定でリリースされた"366247 Remix" ft JJJを新たに収録した『366247 (Deluxe Edition)』として完全限定プレスのアナログ盤が待望のリリース。
また、同時に2024年にDogear RecordsよりリリースされたISSUGI & GRADIS NICEのジョイントアルバム第二弾『Day’N’Nite 2』のアナログ盤も数量限定でリプレス決定。こちらも昨年リリースされ、早々完売して入手困難になっておりリプレスが待たれてたタイトルなだけに待望のリリースと言えるはず。

「366247 (Deluxe Edition)」概要
アーティスト:ISSUGI
タイトル:366247 (Deluxe Edition)
レーベル:P-VINE, Inc. / Dogear Records
仕様:LP (完全限定プレス)
発売日:2026年6月24日(水)
品番:PLP-8351
定価:4,950円(税抜4,500円)
*「366247」Stream/Download/Purchase:
https://p-vine.lnk.to/hBxqgO
*P-VINE SHOPにて予約受付中!
https://anywherestore.p-vine.jp/products/plp-8351

*ISSUGI - 366247 Remix ft JJJ / prod DJ SCRATCH NICE (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=l-gi2XmuzbU

*ISSUGI - from Scratch / prod DJ SCRATCH NICE (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=FP-HIFVLieA

トラックリスト
SIDE A
1. Dime
 prod DJ SCRATCH NICE 
 Scratch by DJ SCRATCH NICE
2. G.U.R.U. ft Mr.PUG
 prod DJ SCRATCH NICE
 Scratch by DJ SHOE
3. April ft Eujin KAWI, KID FRESINO, BES
 prod DJ SCRATCH NICE
4. from Scratch
 prod DJ SCRATCH NICE
5. Game Changer
 prod DJ SCRATCH NICE
SIDE B
1. Rare ft VANY
 prod DJ SCRATCH NICE 
 Scratch by DJ SCRATCH NICE, DJ K-FLASH
2. Real ft SPARTA
 prod DJ SCRATCH NICE
3. Perfect blunts
 prod 16FLIP
4. Ethology ft stz, 仙人掌
 prod DJ SCRATCH NICE
5. 366247 Remix ft JJJ
 prod DJ SCRATCH NICE
6. End roll
 prod Daworld

『Day'N'Nite 2』情報
アーティスト:ISSUGI & GRADIS NICE
タイトル:Day'N'Nite 2
レーベル:Dogear Records
仕様:LP(完全限定プレス)
発売日:2026年6月24日(水)
品番:DERLP-077
定価:4,620円(税抜4,200円)
*Stream/Download:
https://linkco.re/qcG8uVT6
*P-VINE SHOPにて予約受付中!
https://anywherestore.p-vine.jp/products/derlp-077

トラックリスト
SIDE A
1. BK Suede 
2. YingYang ft. Epic,Eujin 
3. Step My Game Up ft. Sadajyo
4. I Am… 
5. Me & My Musik ft. JJJ 
6. XL  
SIDE B
1. Ichi ft. Sparta 
2. Janomichi ft. 5lack 
3. Da Two ft. 仙人掌 
4. Chef Banga ft. BES 
5. Wizards ft. 5lack 
6. Day’N’Nite 2  

Caterina Barbieri & Bendik Giske - ele-king

 カテリーナ・バルビエリベンディク・ギスケによるアルバム『At Source』は、シンセサイザーの電子音と人間の呼吸、コンピューターと肉体が触れ合う瞬間を記録した音楽である。そこでは機械と人間の身体のわずかな揺らぎが、まるで互いを試すように寄り添いながら、ひとつの音響的風景を立ち上げていくのだ。
 本作『At Source』は、バルビエリとギスケが長年にわたる共演と対話のなかで育ててきた音楽的関係の結晶である。アナログ・シンセサイザーが描く反復の上を、サックスが横切っていく。その運動はふたつの異なる時間感覚が同じ空間のなかで重なり合い、ときに擦れ、ときに共鳴しながら、音楽という現象の深層を掘り下げていく過程そのものだ。アルバムは4曲、約33分。その内部では持続と変化、静止と生成が絶えず交錯し、聴き手の知覚をゆっくりと変形させていく。

 カテリーナ・バルビエリは、モジュラー・シンセサイザーによる反復構造を通して、時間そのものを彫刻する電子音楽家である。バルビエリの作品は、アルペジオの連鎖がつくり出す微細な変化によって、聴く者の感覚を静かに攪乱する。2019年のアルバム『Ecstatic Computation』によって、そのトランス的な時間感覚は広く知られるようになった。バルビエリの音楽の核心は、その内部に潜む微細な揺らぎにある。規則的なパターンのなかで、わずかにずれる音の粒子によって生まれる知覚の裂け目。『At Source』でもまた、バルビエリのシンセサイザーは幾何学的な秩序を保ちながら、どこか生き物のように呼吸している。
 本作をリリースする〈light-years〉はバルビエリ自身が設立したレーベルであり、音楽が生成される場そのものを設計するためのプラットフォームである。ライヴ、レジデンシー、コラボレーションなどを横断しながら、音楽がどのように生まれ、どのように変化していくのかを探る実験場でもある。『At Source』は、そのような長いプロセスのなかから、ひとつの静かな結晶として現れた作品だ。
 一方、ベンディク・ギスケは、サックスという古典的な楽器を身体そのものの拡張装置として扱う演奏家である。彼の演奏には、旋律以上に呼吸の震えやキーの打撃、身体の緊張が刻まれている。複数のマイクを身体や楽器に配置する録音方法によって、彼のサックスは単なる音色ではなく、演奏者の身体の運動そのものを記録する装置となる。そこで聴こえてくるのは音楽というより、むしろ身体が音へと変換される瞬間の記録である。
 ふたりの出会いは2019年、スイスの美術館 Kunsthaus Glarus での公演に遡る。互いの音楽が発する奇妙な共鳴を感じ取ったとき、彼らは「移行」という概念を音楽の中心に据える可能性について語り合った。音と音のあいだ、構造と即興のあいだ、電子回路と身体、その境界を越えていく微細な変化。そこにこそ、彼らの共同制作の核となる発想が見いだされていく。
 2021年には、ギスケがバルビエリの楽曲 “Fantas” を再解釈したプロジェクト『Fantas Variaciones』に参加し、両者の協働はより具体的な形を取り始める。ふたりはミラノの現代美術機関 ICA Milano(Institute of Contemporary Arts  Milano)でのレジデンシーを通じて制作とパフォーマンスを重ね、電子音響と身体的演奏の関係を探究していった。そうした制作過程とライヴでの実践のなかで培われた音楽的対話が、やがて作品として結実する。それが本作『At Source』である。

 アルバムを構成するのは “Intuition, Nimbus”、“Alignment, Orbits”、“Impatience, Magma”、“Persistence, Buds” の4曲。カンマで結ばれたふたつの言葉は、ふたりの視点が同時に存在することを示唆している。ひとつは身体の衝動、もうひとつは構造の視点。音楽はそのふたつのあいだを揺れながら、ゆっくりと形を変えていく。
 “Intuition, Nimbus” は、サックスの孤独な震えからはじまる。そこにシンセサイザーの持続音がゆっくりと広がり、まるで雲が空間を満たしていくように音響が膨張していく。“Alignment, Orbits” では、反復するアルペジオとサックスのキー音が互いの軌道をなぞるように循環し、音は重力を持った天体のようにゆっくりと回転する。アルバムの中心に位置する “Impatience, Magma” は、内部で静かに燃え続ける火山のような作品である。断片的なサックスのフレーズとシンセサイザーのオスティナートが徐々に絡み合い、時間をかけて大きなクレッシェンドを形成していく。そして終曲 “Persistence, Buds” では、すべての音が再び静寂へと帰っていく。残るのは呼吸と残響だけだ。

 このアルバムが示しているのは、電子音楽とアコースティック演奏の「融合」ではない。両者は決して完全には溶け合わないまま、互いの異質さを保ち続けている。電子音とサックス。そのふたつが交差するとき。もうひとつの音が生まれる。機械の時間と身体の時間が同時に流れる、二重の時間の音だ。
 その瞬間、音楽は単なる旋律や和声の集合ではなくなる。そこに露呈するのは、音が生まれる過程そのものだ。呼吸・摩擦・振動・電流。サックスのキーが触れられる瞬間、シンセサイザーの回路が共振する瞬間、音楽は身体の内部と電子回路の内部を同時に照らし出すだろう。

 『At Source』というタイトルは、いくつもの「問い」を投げかけている。音楽の源泉とは何なのか。身体なのか。機械なのか。それとも意識か。自然現象なのか。それとも、それらが触れ合う瞬間なのか。このアルバムは答えを与えない。ただ、音が生まれる場所へと、聴き手をゆっくりと導いていく。そこではすべての「音」がまだ形になる前の、かすかな震えがアルバム。まるで世界が最初に呼吸を始めたときのように。

Yoshinori Sunahara - ele-king

 ミックスCDからインスパイアされた74分という時間でなされる表現、LIQUIDROOMのKATAが新たにはじめたライヴDJセット・シリーズ〈I’m Not Just a DJ〉、第二回開催のお知らせです。4月24日(金)、今回のDJは砂原良徳。近年はTESTSETの一員として、そしてマスタリング・エンジニアとしても活躍する彼が、74分という時間のなかでどのようなセットを披露してくれるのか。楽しみにしていよう。

liquidroom presents
I’m Not Just a DJ featuring Yoshinori Sunahara(TESTSET)

2026年4月24日(金)
OPEN19:00 / START20:00 (Warm up 20:00 Set Time 20:30-21:44)

一般(100 limited tickets):¥4,000(+1D)
U-25(100 limited tickets):¥2,500(+1D)

2026年3月14日10 :00 〜2026年4月23日23 :59
https://liquidroom.zaiko.io/e/notjustdj20260424

KATA:03-5464-0800 / https://kata-gallery.net

FESTIVAL FRUEZINHO 2026 - ele-king

 ジャズ、ロックからエレクトロニック・ミュージック、いわゆるグローバル・ミュージックまで、多彩な音楽をフィーチャーすることで知られるフェスティヴァル〈FESTIVAL de FRUE〉。毎年静岡は掛川で開催されている同フェスのスピンオフ企画としてはじまったのが、よりコンパクトな都市型フェス〈FESTIVAL FRUEZINHO〉だ。今年もおなじみの立川ステージガーデンで、6月13日(土)に開催されることが決定している。ラインナップの第一報として公開されたのは、マーク・リーボウと偽キューバ人たち、ウガンダ〈Nyege Nyege〉のアーセナル・ミケベ、そして11月に新作『Konoma』を発表した岡田拓郎の3組。気軽な準備で参加できるフェスに、今年も。

『FESTIVAL FRUEZINHO 2026』、1stラインナップは、まず3組!

1組目は、極めて狂気的なラテン/パンクバンド『マーク・リーボウと偽キューバ人たち』。最初の1音を聴いただけで誰だか分かる現代最高峰のギタリストの1人、マーク・リーボウが4人の偽キューバ人たちを率いて15年ぶりフジロック以来の来日!四半世紀を超えて愛される、その圧倒的すぎるライブパフォーマンスは必ずみて!立川での公演のみとなります。

2組目は、ウガンダのNyege Nyegeから『アーセナル・ミケベ』が初来日!強く、鋭く磨かれた複雑なリズム、そしてあちら側から霊魂を呼び寄せるかのような歌。呪術的でありながらも洗練された圧巻のライブ・パフォーマンスに乞うご期待!石畳のステージで向かい合って演奏する3人を観客がぐるっと囲むスタイルでのパフォーマンスを予定しています。

3組目は、国内からは新作「Konoma」で、エチオピア・ジャズのような、スピリチュアル・ジャズのような深化を表出させた音楽家・岡田拓郎がFESTIVAL de FRUE 2022以来、FRUEの関連公演に出演決定!


『FESTIVAL FRUEZINHO 2026』は、大自然の中での「フェス」ほど過酷ではなく、また指定席に座りじっと聴く「コンサート」ほど固くなく、集まる人も適度な数で快適かつ自由な空間と時間をすごせる音楽フェスティバルです。手ぶら、日帰りで来て帰れます。「魂のふるえる音楽体験を!」というコンセプトのもと、2017年より静岡県掛川市で開催している『FESTIVAL de FRUE』のスピンオフ企画です。毎年、生きとし生けるものが楽しくダンスはじめる夏至のころに開催しています。


FESTIVAL FRUEZINHO 2026

WHEN
June 13, 2026
Doors 11:00 / Start 12:00 / End 21:00 ※予定

VENUE
TACHIKAWA STAGE GARDEN

LINEUP
Marc Ribot Y Los Cubanos Postizos
Arsenal Mikebe
Takuro Okada 岡田拓郎
...and more

TICKET
中高生割:5,000円
U25割:11,000円
自由席_早割2:17,000円
前 売:18,000円
当 日:19,000円
2F指定席付_早割1:21,000円
2F指定席付_早割2:22,000円

※受付にて1ドリンク代(¥1,000)を別途お支払いいただきます
※1ドリンクチケットは場内のドリンクブースにてご利用いただけます
※1階はスタンディング。2、3階席は全自由席
※2F指定席付チケットは5月16日ごろに紙チケットとして発送します
※来場順での入場です
※U25割はイベント当日時点で25歳未満。身分証明証をエントランスで確認。
※小学生以下は無料

Flyer Image:Yuriko Shimamura

主催:FRUE
https://fruezinho.com/


Marc Ribot Y Los Cubanos Postizos
マーク・リーボウと偽キューバ人たち

来日メンバー
Marc Ribot (guitar)
Brad Jones (bass)
EJ Rodriguez (percussion)
Roberto Rodriguez (drums)
Brian Marsella (keys)

最初の1音を聴いただけで、誰だか分かるギタリストがいる。アメリカ人のマーク・リーボウもその一人だ。長年の音楽仲間であるジョン・ゾーンは、彼のことを『捻じ曲がった天才(twisted genius)』と呼ぶ。これはおそらく、リーボウが誰にも真似できない独自のプレイスタイルを保ちながら、驚異的なまでに多様な音楽スタイルを操ることを指しているのだろう。
40年前、トム・ウェイツの傑作『レイン・ドッグ(Rain Dogs)』のサウンド構築に貢献して以来、リーボウはその豊潤で剥き出しのギターサウンドを武器に、名だたるスターたちの傍らで数え切れないほどのレコーディングに参加してきた。彼は一貫してニューヨークの実験音楽シーンに深く根ざし、ジャズ、ロック、ノイズ、それでいてプロテストソングを融合させた一連の偶像破壊的なバンド・プロジェクトを牽引している。

そんな彼のプロジェクトの中でも、ひときわ熱狂的に支持されてきたのが「Marc Ribot y Los Cubanos Postizos(マーク・リーボウと偽キューバ人たち)」だ。90年代後半のニューヨークで「絶対に見るべきアトラクション」としてシーンを席巻したこのバンドは、キューバ音楽の伝説アルセニオ・ロドリゲスの楽曲を、パンクな精神と都会的な洗練で解体・再構築し、世界中の観客を熱狂させてきた。

2024年、ハンブルクのエルプフィルハーモニーでの特集公演を機に再び動き出したこのプロジェクトは、ロンドンやNY、オスロでの公演もソールドアウトを記録。その流れを受け、2026年のfruezinhoへの出演が決定!

今回はブラッド・ジョーンズ、EJ・ロドリゲス、ロベルト・ロドリゲスらオリジナル・メンバーに、鍵盤奏者のブライアン・マルセラを加えた編成で来日します。NYらしい洗練と、自由でラフなエネルギーが同居する彼らならではのパフォーマンスをお楽しみに!

「あらゆる局面で、リーボウはその洗練された知性と過激なまでの独創性で人々を魅了し、異次元のキューバン・ソウルという奇跡を創り出している」
— Guitar Magazine


ARSENAL MIKEBE
アーセナル・ミケベ

「Rolandの名機TR-808をリバースエンジニアリングすることで、彼らは鋼鉄製の『パーカッション・マシン』を考案した。これにより、アーセナル・ミケベは重低音の効いたエレクトロニック・サウンドを、熱狂的なパフォーマンスの中へシームレスに組み込むことに成功している」 — XLR8R

「ウガンダのパーカッション・トリオ、アーセナル・ミケベは、その夜の最高潮の観客を惹きつけ、音の強烈さとリズムの複雑さの鋭いコンビネーションで、すべての人を熱狂させた」 — Tallinn Music Week

「魂を憑依させる、純度100%のウガンダ産ポリリズムの雷鳴だ!」 — Boomkat

アーセナル・ミケベは、カンパラ郊外を拠点とするNyege Nyegeコレクティブの一員であり、境界を押し広げ続けるウガンダのパーカッション・アンサンブルです。熟練のドラマーであるセントンゴ・モーゼス、ドラテレ・エピファニー、ルヤンビ・ヴィセント・デ・ポールの3名で構成されるこのグループは、伝統的なリズムの型を、生演奏でありながら電子音楽のようなパワーと精度を放つ、生々しく催眠的なサウンドスケープへと変貌させます。

彼らのサウンドの核心にあるのは、ウガンダの彫刻家ヘンリー・セガムウェンゲが考案した、特注の鋼鉄製パーカッション・システムです。Roland TR-808の内部構造に着想を得たこの楽器は、激しい肉体性を伴って演奏されることで「生きたドラムマシン」と化し、ポリリズムのうねりと金属的な共鳴を放つキネティック・スカルプチャー(動く彫刻)となります。

2024年にNyege Nyege Tapesからリリースされたデビューアルバム『Drum Machine』は、ポルトガルの先鋭的アーティスト、ジョナサン・ウリエル・サルダーニャがプロデュースを担当。不協和音の唱和、深いリズムのトランス、インダストリアルな質感が儀式のように溶け合い、「Omuzimu」や「Boiler Omukka」といった楽曲は、祖先伝来の儀式と未来的な推進力の間に流れる強烈な緊張感を捉えています。今秋には、ヴァレンティーナ・マガレッティやHHYとのコラボレーション・アルバムのリリースも予定されています。

Dekmantel、Roskilde、Fusion、Serralves em Festa、Sinsalといった大規模なサマーツアーを経て、彼らは国際的なステージでの地位を確固たるものにしました。CTM、Nyege Nyege、BRDCST、Boiler Room、Tallinn Music Weekなどのフェスティバルで見せた圧巻のパフォーマンスは、ウガンダから現れた「今、最も刺激的なライブアクト」の一つとしての評価を決定づけています。

煙の立ち込めるクラブから巨大なフェスティバルのステージまで、アーセナル・ミケベのセットは単なる演奏を超え、生身の音と電子音の境界を消し去り、観客を集合的なトランス状態へと導く「リズムの儀式」です。


岡田拓郎 / Takuro Okada
1991年、東京都福生市生まれ。現代日本の音楽シーンにおいて、ジャンルや記号の枠組みに収まることなく、常に「中間的なもの」の中に漂いながら独自のサウンドスケープを描き続ける音楽家。

2012年に結成したバンド「森は生きている」で脚光を浴びて以降、ソロ活動、映画音楽、即興演奏、そして柴田聡子や安部勇磨ら数多くのアーティストのプロデュースや客演を通じて、その多才さを発揮してきた。しかし、彼の真骨頂は、ギタリストという枠をも超えた「音の再構築(ブリコラージュ)」にある。

2022年の『Betsu No Jikan』では即興演奏と編集を高度に融合させ、2025年以降はLAのレーベル「Temporal Drift」より世界リリースを展開。2026年の最新作『Konoma』では、岡倉天心の『茶の本』に記された「木の間(このま)」という言葉を冠し、自らのアイデンティティと向き合った。

「マイルスの『So What』の導入部がずっと続いてほしい」「マジック・サムのブギが永遠に続いてほしい」といった、音楽の断片に潜む「ムード」や「ミニマリズム」への偏愛。彼はブルースやジャズといったブラックミュージックの形式をなぞるのではなく、その背後にある歴史や他者性を深く見つめ、アンビエント的な静謐さとサンプリング・ミュージック的な躍動感の間(あわい)に、自分にしか鳴らせない「アンビエント・ブルース」を立ち上げている。

石若駿や松丸契といった盟友たちの即興演奏をバラバラに録音し、緻密な編集によって一つの有機的な流れへと再構成するその手法は、まるで「生きた音響の彫刻」でもある。

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