「PAN」と一致するもの

Laraaji - ele-king

 まさに待望といっていいでしょう。70年代にストリートでパフォーマンスをはじめたところからキャリアをスタートし、ブライアン・イーノにその才を見出されたアンビエントの大御所、ララージ。近年のニューエイジ・ブームともリンクしながら、いまなお現役として新作の発表やさまざまなアーティストとのコラボを繰り広げている彼が、ついに来日ツアーを開催します。東京は単独公演、全席座りで2回のロング・セットを披露とのこと。大阪と京都もまわります。この絶好の機会を逃すなかれ。

Laraaji Boiler Room London - Deep Listening Session

[8/30追記]
ララージ待望の来日ツアーに、追加公演が決定しました。9月13日、渋谷WWW X にて開催。7FO、UNIT aa+畠山地平、Chee Shimizu も出演します。詳細は下記をご参照ください!

Laraaji Japan Tour 2018

澄み渡る空、開かれる静域。巨匠 Brian Eno に見出され、近年のニューエイジ/アンビエントの再興により生ける伝説となったNYCのパーカッション奏者/電子音楽家 Laraaji (ララージ)待望の単独初来日ツアー。

9.15 sat WWW Tokyo
9.16 sun Nanko Sunset Hall Osaka
9.17 mon Metro Kyoto

テン年代初頭よりエレクトロニック・ミュージックの新潮流の一つとして拡張を続けるニューエイジ/アンビエントの権化とも言える、ミュージシャン、パーカッション奏者、“笑い瞑想”の施術者でもある Laraaji (ララージ)の東京は単独公演、全席座りで2回のロング・セットを披露、大阪、京都を巡る待望の単独初来日ツアーが決定。そのキャリアは70年代のストリート・パフォーマンスから始まり、Brian Eno に発見されアンビエント・シリーズへ参加以降、Harold Budd、Bill Laswell、John Cale、細野晴臣、Audio Active などとコラボレーションを果たし、近年のニューエイジの再興から発掘音源含む再発で再び注目を集め、後世に影響を与えたオリジネーターとして新世代の音楽家 Blues Control、Sun Araw、Seahawks とのコラボレーション作品、遂には新譜もリリース、各国でのツアーやフェスティバルに出演し、ワールドワイドに活動の幅を広げている。風のようにそよぎ、水のように流れる瑞々しいアルペジオや朗らかなドローン、土のようにほっこりとしたソウルフルなボーカルや温かなアナログ・シンセ、ドラム・マシーン、テープ・サンプリング、瞑想的なアンビエントから時にボーカルも織り交ぜたパーカッシヴなシンセ・ポップ、ヨガのワークショップまでも展開。風、水、空、土といった自然への回帰と神秘さえも感じさせる圧倒的な心地良さと静的空間、情報渦巻く現代のデジタル社会に“癒し”として呼び起こされる懐かしくも新しいサウンドとヴィジョン、ニューエイジの真髄が遂に本邦初公開を迎える。

ツアー詳細:https://www-shibuya.jp/feature/009311.php

■9/15土 東京 単独公演 at Shibuya WWW
Title: Laraaji - Tokyo Premiere Shows -
1st set OPEN 16:00 / START 16:30
2nd set OPEN 19:00 / START 19:30
ADV ¥5,500+1D *各セット150席限定・全席座り / Limited to 150 seats for each set
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:73365] / PIA [P:125-858] / RA / WWW *8/1 (水) 一般発売
LIVE: Laraaji *solo long set
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/009310.php

■9/16日 大阪 at Nanko Sunset Hall
Title: brane
OPEN 17:30 / START 18:00
ADV ¥4,800 / DOOR ¥5,500
Ticket Info: TBA
LIVE: Laraaji + more
Visual Installation: COSMIC LAB
info: https://www.newtone-records.com

■9/17月・祝 京都 at Metro
Title: Laraaji Japan Tour in Kyoto supported by 外/Meditations
OPEN 18:30 / START 19:30
ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000
Ticket Info: 公演日・お名前・枚数を(ticket@metro.ne.jp)までお送りください。
LIVE: Laraaji + more
more info: https://www.metro.ne.jp

Laraaji [from NYC]

本名エドワード・ラリー・ゴードン・ジュニア、1943年生まれのアメリカ人。ツィターによる瞑想的な演奏と共に、ニューエイジ/アンビエント・ミュージックの生ける伝説として知られる。70年代にストリート・パフォーマンスをはじめ、ワシントン・スクエア公園で演奏していた Laraaji を見かけた Brian Eno に声をかけられたことから、1980年リリースの名作、アンビエント・シリーズ第3弾『Ambient 3: Day of Radiance』に参加し、脚光をあびる。その他の代表作には、神々しい弦の反響と反復を繰り返す『Celestial Vibration』、電子モードのツィターが天空のドローンを描く『Essence / Universe』、大胆なボーカルとともに深く拡張していく Audio Active とのダブ作『The Way Out Is The Way In』などがあり、また Harold Budd、Brian Eno、Bill Laswell、John Cale、細野晴臣などとのコラボレーションやライブ音源含め、これまでに多数の作品を発表している。近年は〈All Saints〉から新作『Bring On The Sun』やコンピレーション『Celestial Music 1978 - 2011』に加え、Blues Control (〈RVNG Intl.〉より)や Sun Araw、最新作ではSeahwks とのコラボレーション、また〈Leaving Records〉からの発掘音源など、近年のニューエイジ/アンビエントのリヴァイヴァルも相交わり新旧共に活発なリリースとライブを展開中。音楽と平行して笑い瞑想のワークショップも行っている。

https://laraaji.blogspot.com

Laraaji - Celestial Music 1978 - 2011 [All Saints RE2013]
https://laraajimusic.bandcamp.com/album/celestial-music-1978-2011

■9/13木 追加公演 at WWW X

Title: Balearic Park - Laraaji - *FLOOR LIVE
OPEN / START 19:00
ADV ¥3,300 / DOOR ¥3,800 / U23 ¥2,800
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:71297] / PIA [P:127-579] / RA / WWW *8/22 (水) 一般発売

Laraaji [from NYC]
7FO [EM Records / RVNG Intl.]
UNIT aa (YoshidaDaikiti & KyuRi) + Chihei Hatakeyama [White Paddy Mountain]
Chee Shimizu [Organic Music / 17853 Records]

ニューエイジの権化 Laraaji 追加公演! 都市型アンビエント・イベント《Balearic Park》 WWW X 初開催のフロア・ライヴに登場。国内からは昨年NYの〈RVNG Intl.〉からアルバムを発表、間もなく〈EM Records〉よりリリースされるニューエイジ・ダブな最新作『竜のぬけがら』で更なる反響を呼ぶ大阪の電子音楽家 7FO、古典から電子音楽まで様々なフィールドで活躍するシタール奏者 YoshidaDaikiti とタブラ奏者 KyuRi による UNIT aa に数々の作品を残すアンビエント/ドローン作家、レーベル〈White Paddy Mountain〉主宰の Chihei Hatakeyama 参加のスペシャル・セッション、そしてディスク・ガイド、再発、コンピレーションの監修等、日本含め様々なオブスキュアを世界へ広める東京屈指のディガー Chee Shimizu (Organic Music) がDJ出演。今回は Laraaji のチターを始め、ギター、シタール、タブラ等の生楽器を主体としたフロア・ライブをフィーチャー、Gigi Masin、Suzanne Kraft、Andras、Visible Cloaks に続く《Balearic Park》の新境地をお見逃しなく。

https://www-shibuya.jp/schedule/009420.php

 新作『Sonatine』が絶好調のD.A.N.の新しいPVが公開された。映像を手掛けるのはオオクボリュウ。デビューEPの「Ghana」以来3年ぶりの共演になるそうで、オオクボリュウのミニマルな叙情性がばっちりハマっておりますね。

D.A.N. - Sundance (Official Video)

 なお、周知のようにD.A.N.はこの秋、全国ツアーを控えています。チケットの先行発売も受付中なので、確実に行く人は申し込んじゃいましょう。

<D.A.N. TOUR 2018 "Sonatine">

- CHINA -
9月05日(水) 成都(Chengdu)@Little Bar Space
9月06日(木) 深圳(Shenzhen)@B10 Live
9月07日(金) 北京(Beijing)@YugongYishan
9月08日(土) 上海(Shanghai)@Mao Livehouse

- TAIWAN -
9月20日(木) 台北(Taipei)@THE WALL
9月21日(金) 高雄(Kaohsiung)@Live Warehouse

- THAILAND -
9月23日(日) バンコク(Bangkok)@PLAY YARD by Studio Bar

- JAPAN TOUR -

11月17日(土) 仙台 darwin
11月21日(水) 福岡 BEAT STAITON
11月23日(金祝) 岡山 YEBISU YA PRO
11月30日(金) 札幌 PENNY LANE24
12月05日(水) 大阪 梅田CLUB QUATTRO
12月06日(木) 名古屋 BOTTOM LINE
12月08日(土) 金沢 vanvan V4
12月09日(日) 新潟 CLUB RIVERST
12月20日(木) 東京 新木場STUDIO COAST

<D.A.N. オフィシャル先行受付中>
https://d-a-n-music.com/news/d-a-n-tour-2018-sonatine/

【受付期間】7/25(水)20:00 〜 8/6(月)23:59

【枚数制限】お1人様4枚まで申し込み可
【入場制限】小学生以上有料/未就学児童無料(保護者同伴の場合に限る)

https://d-a-n-music.com/

Yves Tumor - ele-king

 イヴ・テューマー? イヴ・テューモア? いまだ正しい発音がわかりませんが、さまざまな名義でチルウェイヴやらハウスやらを試みてきたショーン・ボウイが Yves Tumor 名義で2016年に〈PAN〉からリリースした『Serpent Music』は、なんとも形容しがたいそのサウンドをもって新たな時代の息吹を感じさせてくれる、たいへん優れたアルバムでした(『IDM definitive』をお持ちの方は278頁を参照)。その彼が昨年〈Warp〉と契約したことは大きな話題となりましたけれども(紙エレ21号をお持ちの方は43頁を参照)、ついに新曲がお披露目です。これはもしかしたら、近いうちにアルバムも出るのかもしれませんね。ただただ楽しみです。

YVES TUMOR
〈WARP〉が新たに契約した奇才、イヴ・トゥモア
ニュー・シングル「NOID」を公開

ベルリンの前衛レーベル〈Pan〉よりリリースしたデビュー・アルバム『Serpent Music』で、ソウル・ミュージックの新たな形を提示したイヴ・トゥモアが、〈Warp〉移籍後初となるシングル「Noid」をリリース!

Yves Tumor - Noid
https://youtu.be/Edthfw5Pbxk

『Serpent Music』が、アルカやブライアン・イーノらと並んで、Pitchforkの【The 20 Best Experimental Albums of 2016】に選出されるなど、最高級の評価を獲得し、注目を集めたにも関わらず、まだまだ謎の多いイヴ・トゥモア。昨年行われた貴重なインタビューの中でも「多くの人は私の存在が何なのか困惑してると思う。けどそれでいい」と自ら語っている。

それでも今回の新曲リリースは、ますます新たな展開に期待させる素晴らしい内容となっている。

label: WARP RECORDS
artist: Yves Tumor
title: Noid

iTunes: https://apple.co/2OgBkBL
Apple Music: https://apple.co/2LoC4XP
Spotify: https://spoti.fi/2uRYfLr

Andy Stott - ele-king

 緊急速報です。デムダイク・ステアと並ぶ〈モダン・ラヴ〉の看板アーティスト、10年代のテクノ~インダストリアルの潮流を決定づけた異才、アンディ・ストットが2年半ぶりに来日、一夜限りのライヴ・セットを披露することが決定しました。前回はデムダイク・ステアのマイルズ・ウィテカーとのユニットであるミリー&アンドレアとしての来日でしたので、ソロ名義としては3年半ぶりの来日となります(最新作『Too Many Voices』発表後としては初の来日)。今回はいったいどんなサウンドをぶちかましてくれるのか。ブリストルからは実験的ベース・ミュージックを展開する〈Livity Sound〉のアススが、日本からは Ultrafog と Romy Mats が参加。8月24日はUNITに集結しましょう。

イギリス・マンチェスターを拠点とする超優良レーベル〈Modern Love〉の看板アーティスト、Andy Stott の約2年半振りの来日公演が決定!

伝説の Basic Channel を源流とするミニマル~ダブ・テクノの可能性を拡張させながら、インダストリアル~ドローンの荒野を開拓する唯一無二の存在として、圧倒的なクオリティーとポテンシャルの高いベース・ミュージックでクラブ・ミュージックの枠を越えたファンを獲得している。2012年に発表された『Luxuary Problems』は Pitchfork、Resident Advisor、Fact Magazine、Spin などのレヴューで軒並み高得点を獲得、続く2014年作の『Faith In Strangers』も Resident Advisor の年間ベスト・アルバムのトップに選出されたのを筆頭に、Fact Magazine やミュージック・マガジンでも年間アルバムにチャートイン、世界中で新たなファンを増殖させた。2016年にリリースされた通算4作目となる『Too Many Voices』では、前作で展開されたゴシック~ニューウェイヴ・テイストを継承しながら洗練されたフューチャリスティックな鋭利なグライム・ビートで未開の新境地へと到達している。

常にその特異なサウンドスケイプとプロダクションを進化・深化させながらトレンドをアップデートする稀有なアーティスト、Andy Stott の最新ライヴ・セットをご堪能あれ!

更にイギリス・ブリストル出身でダブステップの興隆と共にシーンに登場、あの〈Livity Sound〉の中核として知られる Asusu がDJとして参戦。〈solitude solutions〉や〈angoisse〉などの新興レーベルからのリリースで知られる音楽家 Ultrafog のライヴ・セット、Asusu、Bartellow、Imre Kiss、S Olbricht などの新鋭を招聘してきたパーティー《解体新書》のレジデントDJである Romy Mats というドープな布陣でカッティング・エッジなエレクトリック・ミュージックを縦横無尽に網羅する一夜になることでしょう!

UNIT / root & branch presets UBIK
8.24 fri @ 代官山 UNIT
live: Andy Stott (Modern Love, UK), Ultrafog
djs: Asusu (Impasse / Livity Sound, UK), Romy Mats (解体新書 / N.O.S.) and More to be announced!!

Open / Start 23:30
¥3,000 (Advance) plus 1 Drink Charged @Door
Ticket Outlets (Now on Sale): PIA (123-868), LAWSON (70299), e+ (eplus.jp), diskunion CLUB MUSIC SHOP (渋谷, 新宿, 下北沢), diskunion 吉祥寺, TECHNIQUE, JET SET TOKYO, clubberia, RA Japan and UNIT
Information: 03-5459-8630 (UNIT)
www.unit-tokyo.com


■ Andy Stott (Modern Love, UK)

Basic Channel を源流とするミニマル~ダブ・テクノの無限の可能性を現在も拡張させ続けている超優良レーベル〈Modern Love〉を代表する最重要アーティストが Andy Stott である。〈Modern Love〉から2005年に「Ceramics」「Demon In The Attic EP」「Replace EP」の3作品をリリース。ハード・テクノをスクリューしたようなノイジーなドローン、ロウビート、圧倒的な音響感のエクスペリメンタル・ビーツは一躍シーンの寵児として注目された。2006年、ファースト・アルバム『Merciless』をリリース。2008年、これまでリリースされたEPをまとめたコンピレーション・アルバム『Unknown Exception』をリリース。2011年、12インチ2枚組『We Stay Together』『Passed Me By』の2作品をリリース、これら2作品をCDにまとめた『We Stay Together / Passed Me By』もリリース。これらの作品で展開されたオリジナリティーに溢れるアヴァンギャルドかつエクスペリメンタルなダブ・テクノ・サウンドは、数多の Basic Channel のフォロワーを明らかに凌駕する新しいサウンドの斬新さに溢れている。2012年、約1年振りとなるアルバム『Luxury Problems』をリリース。Pitchfork、Resident Advisor、FACT magazine、Rolling Stone、SPIN などレヴューでは軒並み高得点を獲得、現在最もポテンシャルの高いベース・ミュージックを奏でるアーティストとしてクラブ・ミュージックを越えたファンを獲得する事となった。2014年には Demdike Stare の Miles とのプロジェクト、Millie & Andrea 名義でアルバム『Drop The Vowels』をリリース、そして2年ぶりとなるアルバム『Faith In Strangers』を発表、この作品は Resident Advisor の年間アルバム・チャートで首位を獲得、Fact Magazine の年間アルバム・チャート4位、ミュージック・マガジン誌のテクノ/ハウス/ブレイクビーツ部門の年間ベスト・アルバム2位と世界各国で大きな注目を集め、幅広いリスナー層を増殖させ続けている。2016年、通算4作目となる『Too Many Voices』では、前作で展開されたゴシック~ニューウェイヴ・テイストを継承しながら洗練されたフューチャリスティックな鋭利なグライム・ビートで未開の新境地へと到達している。

■ Asusu (Impasse / Livity Sound)

本名、Craig Stennett。ダブステップの興隆とともにシーンに登場して以降、刺激に満ちたダンス・ミュージックの新たな在り方を提案し続けるプロデューサー。UKガラージ、ジャングル、ミニマル・テクノといった要素が混然一体となったカテゴリー不可能なサウンドを武器に、Peverelist と Kowton と共に〈Livity Sound〉の中心的存在として、2010年代のダンス・ミュージックに新たな地平を切り開いた。2011年に発表した「Velez」はスマッシュ・ヒットを記録。タメの効いたミニマルなジャングル・トラックがジャンルの垣根を超えて、多様なDJたちにプレイされることになった。2015年には自身のレーベル〈Impasse〉をスタート。第1弾として発表された「Serra」には、サウンドシステム映えのする強烈な重低音を備えたテクノ・トラックを収録。Asusu の音楽観を見事に体現してみせた。近年も〈Timedance〉や〈Dial〉といった尖ったレーベルにも楽曲を提供するなど、革新的なダンス・ミュージックの可能性を模索し続けている。2017年より東京を拠点に活動中。

■ Ultrafog

Kouhei Fukuzumi によるプロジェクト。
〈Solitude Solutions〉、〈Angoisse〉からカセットを発表。
今年1月に行ったNYCでのツアーでは DJ Python、Patricia、Bookworks などと共演、〈RVNG Intl.〉が運営する Commend でのライブも行った。
今年5月には Huerco S. の来日公演をサポート。

■ Romy Mats (解体新書 / N.O.S.)

1994年、東京生まれ。世界中のアンダーグラウンドから日本へと伝わるダンス・ミュージック/電子音楽を独自の視点で紹介するパーティー《解体新書》を主宰。2018年には東京のレーベル兼レイヴプラットフォーム〈N.O.S.〉の一員としても活動をしている。本名名義の Hiromi Matsubara(松原裕海)でフリーランスのライター/エディターとして活動し、2014年からは、国内では老舗のエレクトロニック・ミュージック・メディア『HigherFrequency』で編集長を務めている。ライターやジャーナリストとしてダンス・ミュージックに接している経験をDJとしてのトラック・セレクトにも活かし、伝統と革新、都市と楽園、調和と混沌などをテーマに、幅広い視野で文脈を超えたミックスに臨んでいる。

バンヒロシ特別インタヴュー - ele-king

ミスター知る人ぞ知る、バンヒロシ
20世紀の音盤が狂い咲きのアナログ化

インタヴュー構成・文 安田謙一(ロック漫筆)

 京都が生んだロックンローラー、バンヒロシ。芸能生活42周年を迎える。ロックンローラーと芸能生活。一見、相反するこのふたつを無意識に同居させる男、それがバンヒロシである。小西康陽、クレイジーケンバンドの横山剣など彼の音楽への偏愛を公言するものも少なくない。それとは別に、マーク・ボラン、デヴィッド・ボウイ、荒井由実などと生身で関わった時間が生む伝説の数々も忘れ難い。知る人ぞ知る、という言葉をこれほど見事に体現した男もそうはいない。「ミスター知る人ぞ知る」の称号を与えたい。
 私(安田)自身、ほぼ40年に近いつきあいがあり、その距離感ゆえ、つい、特異な個性を見失ってしまうことがある。もったいない話である。今年リリースされたバンビーノのアルバム『お座敷ロック』が雑誌レヴューされ、「今の時代に“君の瞳に恋してる”を日本語カヴァーしてしまうセンスがすごい」と評された。なるほど、そういう見方もあるわな、と思いつつも、これをモジるなら「どんな時代にもバンヒロシのセンスはすごい」ということなのだ。それを実感してもらう音源が立て続けにアナログ化される。78年のアップルドールズ、83年のスマッシュ・ヒッツがそれぞれ7インチで、そして、20世紀のバンヒロシの作品集がアルバムでリリースされる。
 それぞれの盤が作られた当時のエピソードを中心にバンヒロシ、御本人に語ってもらった。

■アップルドールズ「あの娘になげKISS / グッドナイト・スウィート・ハート」(1978年)

バンヒロシ:高校のときにやってたバンド、京都クールスはクールス、キャロル、ロックンロールのカヴァー・バンドで、そこではヴォーカルとサイドギター。卒業でみな離れ離れになってバンドは解散。で、僕は家業の散髪屋を継ぐということで美容学校に行って、もう音楽は辞めるつもりだった。そしたら美容学校の同級生(ギターの堀家新一とベースの前田雅彦)がバンドやらへんか、と声をかけてきて。じゃあってことで、中学の同級生で大学行ってる、正ちゃん(中村正造)にドラム叩いてもらって。それがアップルドールズ。僕と正ちゃんは18で、あとのふたりは16歳。その美容学校の近くに今でいうパブみたいなんがあって、そこを杉山エンタープライズって音楽事務所がやってて。演歌のいわゆる委託盤をキングとかクラウンから出してた会社やけど、そのころCharとかヤングのサウンドも人気やということでオーディションがあり、5、6バンド出て、中にはめちゃ巧いメタルのバンドみたいなんもあったんやけど、なんか優勝してしまって。歌もので、アイドル系みたいなとこが評価されたんかも。で、「ミックスレコード」で“あの娘になげKISS”を録音して、千枚プレスやったと思う。“あの娘……”はいとこの、のぶちゃん(林信幸)がうちに来て、一緒に作った曲。ジャケは木屋町四条下がったところにあった店の前で、その隣には後に万歳倶楽部になる前のジミー・クラブって店があった場所です。
 そのパブみたいな店で何回かライヴをして。その頃の京都はブルース・ブームがいったん落ち着いて、サザン(オールスターズ)みたいなバンドや、アースシェイカーが磔磔に出てたころやから、僕らはそんなんとまったく関係ないと思ってた。完全な「芸能指向」やから。ナベプロに入って、紅白に出て、かくし芸大会に出るのが夢みたいな。だからライヴハウスにはツテもなくて全然出なくて、営業ばっかりしていた。高島屋や藤井大丸の屋上、ボウリング場とか、河原町のBALの地下にあった村八分が出てたガロってディスコとか、あとレコード屋に幟(のぼり)もって行って「新曲キャンペーン」とかやってた。美容学校卒業して、みんな就職するということでアップルドールズは自然に解散。活動期間は1年半ほどでした。

[レヴュー]
 キャロルを経由したビートルズ愛溢れるポップンロール。発売されたばかりのローランドSH-1の音色が76年(ウイングスの時代)を記録している。甘くて酸っぱいヴォーカルにすべてのジョニー大倉主義者が涙にむせぶだろう。カップリング“グッドナイト・ スウィート・ハート”はポール・マッカートニーを彷彿とさせるど直球のバラード。ほぼ英語詞で、サビが日本語でいうのがいいんです、これがまた。(安田)

■スマッシュ・ヒッツ「テルミー / 恋のハリキリボーイ」(1983年)

バンヒロシ:就職してた兄貴が実家に戻り、僕が家業を継ぐ必要がなくなった。それで昼は家の手伝い、夜はスナックでカラオケの司会なんかしながらお金を貯めて、万歳倶楽部を始めた。それが19の時。バンドへの道はあきらめてたんやけど、店の常連だったニシダさん(福田研)に誘われて、180度これまでの音楽性が違うノイズ・バンド、のいずんづりに入ってギターを弾いた。西部講堂で花火打ち上げたり、めちゃくちゃやってて。バンドはますますノービートになってきて、面白くなくなったんで脱退して、その後でギターを弾いてたのが、らっちゃん(森口邦彦)で、あとハルヲくん(天王寺春夫)もいて。そのふたりが続けてバンドを辞めて、元のいずんづりの三人で万歳倶楽部でグチを言いあってるうちに、当時、出て来たストレイ・キャッツに刺激されて、デヴィッド・ボウイと小林旭を同じようにロカビリーにするみたいなコンセプトではじめたのがスマッシュ・ヒッツ。最初の1年間はふたりの女性コーラスをつけて、レヴィロスを意識したスタイルでライヴやってた。フィフティーズのエイティーズ解釈。そのうちコーラスと初代のドラムが抜けて、さっちゃん(後にバンヒロシのパートナーとなる松永幸子)が加入。そのころ、僕が宝島に連載していた「京都てなもんや通信」を読んだ大門さん(“キッスは目にして!”のヒットを飛ばしたVENUSのプロデューサー、大門俊輔)が声をかけてくれて、レコーディングしよう、と。ドラムスが女の子でカウシルズみたいで可愛いとか言ってくれて。それで、83年、彼が興した〈ダイアモンド・ヘッズ・レコード〉から「テルミー / 恋のハリキリボーイ」をリリース。キングトーンズや、編曲で白井良明、松武秀樹も参加したスリーミンツ、プラネッツのシングルも同時に発売された。“テルミー”はグランド・ファンク・レイルロードの“ハートブレイカー”に影響されて。もともとは「ハートブレイク・ストーリー」ってタイトルやったけど、京都三条にあった散髪屋の屋号「テルミー」から取った。ストーンズじゃなくて(笑)。〈ダイアモンド・ヘッズ〉は原宿のペパーミントがやってるレーベルで、プロダクションみたいにもなってて。東京でライヴやるときはペパーミントの寮に泊まって、お手伝いさんもいて。そこで月に一回は「タモリ倶楽部」とかテレビに出たりとか、そのあと東京にいる一週間は六本木のディスコで営業させられて。一晩、30分8ステージとか。雨の日に全然客がいなくて、ひとりオッサンが彼女かホステスかを連れてきてて。で、僕らが演奏しているときに、店のボーイを呼びよせてメモにリクエスト書いて渡して。それをボーイがステージに持ってきたら「イエスタディ」って書いてて(笑)。ひとりで弾き語りで歌ったよ。終わってからチップで一万円もらう、そんな世界。で、これは違うな、と。ハルヲくんはアメリカに行くと。新しいベースを入れるという案は棄てて、京都に帰ることにした。しばらくサラリーマンしながら、84年に『バンちゃんとロック』を録音して、ソノシートで発売することになった。

[レヴュー]
 “テルミー”はテンプターズ“忘れ得ぬ君”、“神様お願い”あたりから連なる哀愁のGS歌謡。ネオGS・ムーヴメントを数年先駆けている。心象風景を投影する荒涼としたロック風景にすべての松崎由治主義者はすすり泣くだろう。タイトル(だけ)フォーシーズンズから拝借した“恋のハリキリボーイ”は絵に描いたようなネオロカビリー名曲。“テルミー”の良さは別として、スマッシュ・ヒッツ のデビュー曲としてはどう考えてもAB面が反対だろう、と37年前に思ったことを昨日のことのように思い出す。(安田)

■バンヒロシ『ベリー・ベスト・オブ・バンヒロシ』

バンヒロシ:『ベリー・ベスト・オブ・バンヒロシ』は1999年までにやった仕事をまとめてみようかなと。(今回再発される)2枚のシングルの曲と、“バンちゃんとロック”と、著作権の関係でソノシートには入れられなかった“十代はゴールデンタイム”のカヴァーもここに入れた。あとスマッシュ・ヒッツの音源とか、ソロで作った宅録音源とか。ジャケットはジャズ漫画という名目で舞台に立っていた木川かえる先生に描いてもらった似顔絵。スマッシュ・ヒッツで京都花月のポケットミュージカルのコーナーでチャーリー浜のバック・バンドやってた最後の日に頼んだもの。完全に私家盤として、CDで24枚しか作ってなくて、それを知り合いだけに配った。で、このCDを聴いた小西くんが昔、ソノシートで愛聴していた「バンちゃんとロック」を思い出して、じゃあ、レディメイドの〈524〉レーベルから再発しよう、というきっかけになった(02年に実現)。その復刻を機に僕のことを知ってくれたJET SETのスタッフがオークションとかで過去の音源を集めていて、24枚しか存在しない非売品のCDも持っていて、それが時を越えて今回、はじめてLPになります。

[レヴュー]
今回復刻される2枚のシングル(「あの娘になげKISS」はA面のみ)に「バンちゃんとロック」のいわば完全版となる5曲、スマッシュ・ヒッツが幻のアルバム『スマッシュ天国』(02年〈love time records〉からCD化)に収録予定だった3曲にライヴ音源、さらにソロ活動として開始していたフォーク・スタイルの音源に宅録テクノ・デモを加えた15曲入り。20世紀のバンヒロシが真空パックされている。なんといっても、木川かえる先生の似顔絵が30センチ四方のサイズで蘇るという事実に打ち震えます。(安田)

 99年春に『ベリー・ベスト・オブ・バンヒロシ』を作って、その暮れにはこれまでと異なる手法で録音を開始、翌年にはデジタル・ ロカビリー・バンド、バンビーノを結成。01年には4曲入り12インチ・シングル「il bambino ed Rock」を発表。ここに収録された“すっとびヒロシ五十三次”が、横山剣に強い影響を与え、クレイジーケンバンドの楽曲“まっぴらロック”、“京都野郎”に結実する。
 今回、アナログ化される3枚の音盤はそれぞれプレス千枚だったり、私家盤の24枚だったりと極めて希少性が高い。そんなことより! そこに秘められた勢い、色気、アイデア、ユーモア、そして若さをターンテーブルで解放される瞬間を想像して興奮している。20世紀のバンヒロシがダンスフロアに逆襲する。

JET SET presents
バンヒロシ還暦アニバーサリー・スペシャルリリース企画
~ヤァ!ヤァ!ヤァ!バンヒロシがやってくる!~

■第1弾

SMASH HITS
テルミー / 恋のハリキリボーイ (7")

税抜販売価格:1,500円
発売日:2018年11月7日(水)

横山剣氏(クレイジーケンバンド)との出会いのきっかけとなった事でも知られる SMASH HITS 名義での代表曲であり、永遠の名曲「テルミー / 恋のハリキリボーイ」。
早すぎたネオGS、和ロカビリーとして和モノ・ファンにも大人気の市場価格高騰中のレア盤です。

■第2弾

アップルドールズ
あの娘になげKISS / グッドナイト・スウィート・ハート (7")

税抜販売価格:1,500円
発売日:2019年冬発売予定

SMASH HITS 結成前のバンヒロシのデビュー・シングルにして、数々のコレコターから現物にすらお目にかかれない1枚と言われていたアップルドールズ名義での「あの娘に投げキッス / グッドナイトスイートハート」。ファンならずとも見逃せない1枚です。

■第3弾

バンヒロシ
ベリー・ベスト・オブ・バンヒロシ

発売日:2019年春発売予定
CD-Rのみで世界に24枚だけ存在すると言われているメガレアな初期ベスト・アルバムがアナログ盤として遂にリリース決定!

ご予約は下記より。
https://www.jetsetrecords.net/i/816005485719/

Brandon Coleman - ele-king

 8月のソニックマニアをまえにし、俄然〈Brainfeeder〉が勢いづいております。ロス・フロム・フレンズ、ドリアン・コンセプトに続いて、ブランドン・コールマンが同レーベルと契約、9月14日に新作をリリースします。カマシ・ワシントンライアン・ポーターの作品でもおなじみの彼ですが、きたるリーダー作ではどんなサウンドを届けてくれるのか。先行公開された“Giant Feelings”を聴いて待っていましょう。

BRANDON COLEMAN
2018年型ファンク・オデッセイ!!!
LA新世代ジャズを牽引する鍵盤奏者が〈BRAINFEEDER〉と契約!
カマシ・ワシントンらLAジャズ集団WCGDメンバーも集結した
ブランドン・コールマン待望の最新アルバム
『Resistance』のリリースが決定!
リード・シングル「Giant Feelings」をMVと共に公開!

隠しディスクを含む3枚組CD(LPは5枚組)でリリースされたカマシ・ワシントンの超大作『Heaven & Earth』に続き、そのカマシ・ワシントン、サンダーキャットらと共にLA新世代ジャズ・シーンを牽引するメイン・プレイヤーにして、スティーヴィー・ワンダーやアース・ウィンド&ファイアといったレジェンドから、チャイルディッシュ・ガンビーノ、アリシア・キーズ、ベイビーフェイス、ケンドリック・ラマー、そしてもちろんフライング・ロータスまで、錚々たるアーティストに絶対不可欠なファンキー&グルーヴを注ぎ込む鍵盤奏者のブランドン・コールマンが、〈Brainfeeder〉と契約! カマシ・ワシントンやマイルス・モズレー、ライアン・ポーターらLAジャズ集団WCGD(ウェスト・コースト・ゲット・ダウン)のメンバーが集結した待望の最新アルバム『Resistance』を9月14日(金)に世界同時リリースする。アルバムの発表に合わせて、カマシ・ワシントンも参加したリード・シングル「Giant Feelings」がMVと共に公開された。本楽曲はもともと、カマシ、マイルス・モズレー、ロナルド・ブルーナー・ジュニア、サンダーキャットことスティーヴン・ブルーナーら、WCGDメンバーらとプレイすることを目的に書かれたという。

Brandon Coleman - Giant Feelings (feat. Patrice Quinn & Techdizzle)
https://www.youtube.com/watch?v=tgMHcBx_eKQ

本作『Resistance』では、パーラメント/ファンカデリックのジョージ・クリントンやザップから、ドクター・ドレー、DJクイック、デイム・ファンクにわたる、ファンク王朝の正統な後継作であると同時に、ブランドンにとってのヒーローたち、ハービー・ハンコック、ピーター・フランプトン、ロジャー・トラウトマンといった先駆者の自由と実験の精神を称え、ファンクの新時代の到来を高らかに告げる内容となっている。

カマシのバンド・メンバーでもあり、名作『The Epic』及び最新アルバム『Heaven & Earth』にも名を連ね、ほかにもフライング・ロータスの『You're Dead!』、ライアン・ポーターの『Spangle-Lang Lane』や『The Optimist』、クァンティック&ザ・ウェスタン・トランシエントの『A New Constellation』などLAジャズ周辺作品に参加する一方、ベイビーフェイス、アリシア・キーズなどR&B方面から、スタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、ケニー・ギャレット、クリスチャン・マクブライド、ロイ・ハーグローヴら大物ジャズ・ミュージシャンに起用され、さらにスティーヴィー・ワンダー、アース・ウィンド&ファイアというレジェンダリーなアーティストとの共演も果たすなど、超一流のセッション・ミュージシャンとしての腕を磨いてきたブランドン。近年ではラッパー兼俳優のチャイルディッシュ・ガンビーノと共演し、グラミー賞授賞式のステージでバックを務めたことも話題を呼んだ。自身のソロ活動ではアルバム『Self Taught』を2013年にデシタル・リリース(2015年にCD化)している。

本作『Resistance』は、彼のマルチ・ミュージシャンぶりにさらに磨きをかけ、『Self Taught』での音楽性をより強固に、2018年の今にアップデート。主な録音メンバーには、カマシ・ワシントン(サックス)、ライアン・ポーター(トロンボーン)、ロバート・ミラー(ドラムス)、ミゲル・アトウッド・ファーガソン(ヴィオラ、ヴァイオリン)ほか、クリストファー・グレイ(トランペット)、ジーン・コイ(ドラムス)、オスカー・シートン(ドラムス)、ジェイムズ・アレン(パーカッション)、センミ・モウレイ・エルメーダウィ(ギター)らが参加。新たに新進女性ヴァイオリン奏者のイヴェット・ホルツヴァルトほか、コリー・メイソン(ドラムス)、ビリー・オドゥム(ギター)らセッション・ミュージシャンが脇を固め、カマシのバンドのリード・シンガーとして知られるパトリース・クイン、ゴスペルをルーツに持つネオ・ソウル系名シンガーのエンダンビほか、シーラ、ドミニック・シロー、トリシア・バッターニら多彩なヴォーカル陣が名を連ねている。

1980年代のブギー・ディスコ調のスタイルは、現代ならタキシードからデイム・ファンクなどに通じるもので、ジャズ以外の幅広い音楽ファンにもアピールする力を持っている。ハービー譲りのコズミックなメロウネス、スティーリー・ダン譲りのポップさも垣間見られる一方、LAの〈SOLARRecords〉、そしてPファンクやザップ、ロジャー・トラウトマンなどの流れも彷彿とさせる。ミディアム~スロー・ナンバーも秀逸だ。2017年を代表する名アルバムとなったサンダーキャットの『Drunk』と同じベクトルで、ジャズ、ファンク、ソウル、ブギー、AORなどのエッセンスをブレンドした現代のアーバン・ブラック・コンテンポラリー・サウンドが、ここに完成した。

ブランドン・コールマン待望の最新アルバム『Resistance』は9月14日(金)に世界同時リリース! 国内盤CDには、ボーナストラック“Dance with Me”が追加収録され、歌詞対訳と解説書、ステッカーが封入される。またiTunes Storeでアルバムを予約すると、公開された“Giant Feelings (feat. Patrice Quinn & Techdizzle)”がいち早くダウンロードできる。

label: BRAINFEEDER / BEAT RECORDS
artist: Brandon Coleman
title: Resistance

release date: 2018.09.14 FRI ON SALE

国内盤CD:BRC-573
ボーナストラック追加収録 / 解説書・歌詞対訳封入

[ご予約はこちら]
beatink.com: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9795
amazon: https://amzn.asia/2b5jAHm
Tower Records: https://bit.ly/2zLZQrl
HMV: https://bit.ly/2Lh9nuY

iTunes: https://apple.co/2NuAGPX
apple music: https://apple.co/2zQL8PD
Spotify: https://spoti.fi/2LsWI8t

[Tracklisting]
1. Live For Today
2. All Around The World
3. A Letter To My Buggers
4. Addiction (feat. Sheera)
5. Sexy
6. There’s No Turning Back
7. Resistance
8. Sundae (feat. N’Dambi)
9. Just Reach For The Stars
10. Love
11. Giant Feelings (feat. Patrice Quinn & Techdizzle)
12. Walk Free
13. Dance with Me (Bonus Track for Japan)

BRAINFEEDER XANNIVERSARY POP-UP SHOP
開催日程: 8/10 (金) - 8/12 (日)
場所: GALLERY X BY PARCO

フライング・ロータス主宰レーベル〈BRAINFEEDER〉の10周年を記念した日本初のポップアップ・ショップ開催決定!
8月10日~12日の三日間に渡って、渋谷スペイン坂のギャラリー X にて、日本初のポップアップ・ショップを開催! ここでしか手に入らない10周年記念グッズやレアな輸入グッ ズ、入手困難だった人気グッズの復刻、さらにアート作品の展示や〈BEAT RECOREDS〉のガレージセールなども同時開催! 初日にはDJイベントも!

詳細はこちら:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9778

SONICMANIAに〈BRAINFEEDER〉 ステージが登場!
今年設立10周年を迎えたフライング・ロータス主宰レーベル〈BRAINFEEDER〉。サマーソニックに引けを取らない強力な出演陣が大きな話題となっている今年のソニックマニアでは、フライン グ・ロータス、サンダーキャット、ジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリックという最 高の布陣に加え、ドリアン・コンセプト、ジェームスズー、ロス・フロム・フレンズら、フライング・ ロータスが激推しする逸材が一挙集結!

SONICMANIA 2018
www.sonicmania.jp

interview with Eiko ishibashi - ele-king






E王


石橋英子

The Dream My Bones Dream


felicity

ExperimentalSound CollageMinimalPop



Amazon

いまだとらえどころのない、石橋英子の過去作品を簡略して言い表すことはできないけれど、そのすべては決してアプローチしづらいものではない。ポップと呼べるかどうかはさておき、その多くには歌があり、リズミカルな旋律があり、ピアノは美しく響き、なんだかんだ言いながらも優美で、曲によってはかわいいメロディや爽やかさもあったのではないかと思う。それは敢えて描かれた、廃墟から見える青空なのか、あるいは自然に出てきたものなのか、ぼくにはわからないけれど、たとえ破壊的な何者かがその奥底でうごめいていたとしてもそうそう気が付かれないような、表面上の口当たりの良さはあった。シンガーソングライターと勘違いされるほどには。
新作はしかし、そういうわけにはいかない。そして同時に、ムシのいい話で恐縮だが、この作品こそぼくがこの異端者に求めていたものではないかとさえ思う。『The Dream My Bones Dream』は、彼女の新しい文体、新しい描写による新しい冒険だ。まっさらなカンバスに描かれる時間の旅行。遷移する「瞬間」の連続。それがある種のミニマル・ミュージックを呼び起こす。型にはまらない音楽をやることは簡単なことではないし、また、それがゆえに人がすぐに理解しうるものではないかもしれないけれど、この作品には、ゆえに生まれたであろう美しい何かがあると思う。それは難しい話ではない。ただ耳を開けば、聞こえてくるもの。『The Dream My Bones Dream』は素晴らしいアルバムだ。



聴こえてくる音と外の世界と心のなかを混ぜてひとつの方向にむかう。そういう行為を続けているだけかもしれないです。自分がどう世界を見るのか、どう対峙するかというときに、これしかできないからというのがあります。この歳になってますますそう思います。


いやー、素晴らしい作品ですね。

石橋:ありがとうございます。

まずこの作品は、これまでとは音楽に対するアプローチを変えている作品ですよね。4年ぶりのソロ・アルバムになるわけですけれど、この4年の間にカフカ鼾であるとか、公園兄弟とかあって、石橋さんとしてはいろんなチャレンジがあったと思うんですけど、しかし、石橋英子のソロ作品だけを追っている人からすれば、今作には驚きがありますよね。とくに『アイム・アームド』みたいな作品を「石橋英子」というふうに思っている人からみたら、「おや?」っていう感じになると思います。だって、今回のアルバムには、ある意味石橋作品のトレードマークであったピアノの演奏がないんですから!

石橋:トレードマーク(笑)? “To The East”という曲だけピアノを弾いています。あとは、ローズとかCPとかシンセですね。

言ってしまえば、ドローンとかミニマルとか、サウンド・コラージュというかミュージック・コンクレートみたいなものを大幅に導入しています。やっぱり石橋さんの作品のひとつの特徴は、ピアノの響きと変拍子であったり、転調であったり……なんかひとつの石橋作品の世界があると思うんですけど、今回はいまで構築してきたそういう自分の世界をいちどまっさらにして、まったく違うアプローチを見せているんですよね。

石橋:そう聴こえるかもしれませんね。

そういう意味では、大胆な変化に挑戦した作品ですね。歌われている歌詞は、日本語でも英語でもなく中国語であったりしますし。この大きな変化はどのようにして起きたのでしょうか?

石橋:自分ではいままでのそういう特徴といわれているものは、作る音楽にとって必要とされ、自然に出てきたことなので、そういう意味では今回も同じといえば同じなのです。4年の間に、もっと言えば6、7年くらいかな、バンドキャンプにいろいろ上げていた作品とかあるんです。フルートだけで作ったりとか、声だけで作ったりとか、シンセの作品など。
そういうものと、4年の間で自分のまわりに起きたこと、いろんな作品、例えばお芝居や映画の音楽を作ったりとか、ノイズの方と一緒にやったりとか。そういうものが全部出ていると思うんですよね。自分がそれを意識してこのような作品になっていったというよりは、ライヴとかレコーディングとかがないときに、4年間、毎日音を探した結果ではないかと思います。今回のアルバムができるまでの行程はひとりの作業が多かった分、その結果がいままでよりも前に出てきたのだと思います。

じゃあわりとごく自然に?

石橋:そうですね。だから、アプローチとかを変えていったというよりは、例えばこのアルバムにとって列車の音というのがひとつのキーになったので、曲によっては列車をイメージしたドラムのリズムから作っていきました。

2曲目“アグロー”とか、3曲目“アイロン・ヴェール”とか?

石橋:そうですね。ドラムのある曲は全部ドラムから作っていこうかなと思って。

この4年の間に秋田昌美さんとコラボレーションをしたり、海外ツアーに行かれたり。そして最近は地方に引っ越しもされて、東京から離れた。いろいろな経験があるなかで、もっとも大きな影響を与えているものは何ですか?

石橋:作品に直接反映させるつもりはあまりなかったのですが、こういう作品になったキッカケとして、あるとしたら父の死は大きいかもしれないですね。音的なことで言うと、引っ越しをしたこともすごく大きいですね。ドラムをずっと叩いても大丈夫というか、長い時間ドラムを叩いても誰も何も言わない環境(笑)。

それは大きいですね。

石橋:大きい音でスピーカーから音を出しながら音を作っていても誰も何も言わないというのはすごく大きいと思いますね。

いままでは都内で叩いていたんですよね?

石橋:都内で叩いていましたよ。雨戸を閉めて(笑)。いまはドラムが家のなかですごく良い感じに響くんですよね。叩いていてすごく楽しくって。響きで何倍もご飯いけるみたいな(笑)。

しかしドラムから作ったというのは意外ですね。

石橋:1曲目の“プロローグ:ハンズ・オン・ザ・マウス”は、実験的にエレクトリック・フルートでいろいろ音を重ねていくうちにできたり。曲によってアプロ―チが違うのですけど、ドラムのある曲はそうですね。実際の録音のドラムは山本達久さんとジョー・タリアさんに叩いてもらっています。ふたりの繊細なドラムの響きは今回のアルバムの大きな特徴です。“Tunnels To Nowhere”という曲はシンセとコラージュから作りました。

お父さんの死というのは石橋さんにとってはすごく個人的なことであり、リスナーに共有して欲しいということを望んでいるわけではないと思うんですけど。

石橋:はい、全然そこは望んでいないですね。

お父さんの死別みたいなものがこの作品にとってひとつキッカケというか何か方向性であるとか、そういうものを与えたとしたらどんなことですか?

石橋:父は生前に全然語りたがらなかったんですけど、満州の引き上げの人で、そのときの写真とかが出てきて。父の死の前後、母と喋ったり親戚から聞いたりして。やっぱりそのことが気分というか頭を支配していて、いろいろ自分なりに調べていったことが曲に反映されていったということがすごくあると思いますね。満州のことについてどういう状況だったのかとか。父はどうやって引き揚げてきてそのあとどうなったのかとか。どういう状況で暮らしていたのかとか。学校でもそのときの歴史をあまり学ぶことができないので、そんな昔のことではないのに、遠い過去の出来事のようになっていると思いました。外国に短い間だけしか存在しなかった国があり、自分の国の人びとがそこにユートピアを求めたという異常な出来事なのに。

満州国ですね。

石橋:満州国の成り立ちを調べていくうちにいまの日本が置かれている状況とあまり変わらないと思いました。だからといってそのことをテーマの中心に置くつもりはなかったのですが、自分はいまの時代と、昔と未来とがすごく繋がっている感じがします。そのことを考えているうちにできあがっていった音が今回のアルバムを構成していきました。

アルバムの途中に出てくる汽車の音がすごく印象的でした。ところで、今回のアルバムを聴いていて、初めて石橋さんの言葉が耳に入ってきたんですよね(笑)。日本語で歌われている曲の歌詞が。

石橋:面白い(笑)。

いままでは、歌は入ってくるのですが、言葉までクリアに耳に入ってきたのは今回が初めてです。

石橋:歌い方が変わったかもしれないですね。

ぼくだけかもしれませんが(笑)。ところで、いまの満州の話を聞いて、なぜ中国語で歌われたのかもわかりました。

石橋:ドラムで作りはじめたときは考えていませんでしたが、曲になるにつれ、どうしても中国語を必要とする曲になっていったのだと思います。

これはどなたかが中国語に訳しているのですか?

石橋:程璧(チェン・ビー)さんというシンガーソングライターの方に私が書いた詩を翻訳して頂いて、デモを歌ってもらいました。

ぼくは日本人なので、すごく興味深い感覚にとらわれますよね。中国という遠くて近い外国、日本との歴史、当事者でありながら、東アジアをどういう風に見たらいいのか、まだぼくたちはよくわかっていないところがあると思います。

石橋:私も中国に実際行ったことがないし、遠くに感じるときもあります。でも実際、身の回りや歴史を見渡すと私たちの生活やルーツに深く関係している国だし、未来のことを考えるときに避けては通れないと思います。

そうですね。ところで、今回はなぜピアノを全面には出さなかったのですか? ある意味では石橋印と言えるじゃないですか(笑)。

石橋:いやいやいや! 自分がそう思っていないからかもしれないですね。自分をピアニストだと思っていないということはあると思いますね。

『アイム・アームド』みたいなアルバムを出しておいて(笑)。

石橋:そうですね。あれは平川さん(※felicityのA&R氏)の希望で(笑)

あれがすごく好きだって人が多いよね(笑)。

石橋:私は残念な事にまだ自分を「◯◯の人」と言う事ができないんです。

いつも思うのですが、石橋さんの音楽はジャンル分けができないんですよね。

石橋:どこに行っても居心地が悪いですよね(笑)。

いまでも良く覚えているのは、石橋さんに最初にインタヴューをしたときに、自分は本当はステージに立ちたくないんだと仰っていたことです。ステージに立ちたくないし、ピアノも楽しくないと。それがすごく印象に残っています。いまでもそうなんですね。

石橋:そうです、そうです。

で、あのあとも思ったのですが、石橋さんはなぜ音楽を作っているのだろうって。すごく大きな話で失礼ですけれど、そういうふうに思ったんですよ。

石橋:それは私もいつも思います。聴いたことのない音、自分を別の場所に連れていくような不思議な響きを追い求めているだけかもしれないです。楽器はなんでも良くて。ライヴをやっていてもそうだし、作品を作っていてもそうだし。聴いたことがない、見たことがない、音の世界を探しているだけという感じはします。


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父の死の前後、母と喋ったり親戚から聞いたりして。やっぱりそのことが気分というか頭を支配していて、いろいろ自分なりに調べていったことが曲に反映されていったということがすごくあると思いますね。満州のことについてどういう状況だったのかとか。父はどうやって引き揚げてきてそのあとどうなったのかとか。






E王


石橋英子

The Dream My Bones Dream


felicity

ExperimentalSound CollageMinimalPop



Amazon


もうひとつよく覚えている話は、高校生のときに地方に居て、いちばん好きだったことは音楽を聴きながら自転車で徘徊をすることだったと仰っていたことです。それはヘッドホンをして?

石橋:そうですね。ウォークマンとかで聴いていました。

いまの話を聞いて、それとリンクした話なのかなと思いました。

石橋:そうですね。聴こえてくる音と外の世界と心の中を混ぜてひとつの方向にむかう。そういう行為を続けているだけかもしれないです。自分がどう世界を見るのか、どう対峙するかというときに、これしかできないからというのがあります。この歳になってますますそう思います。

どんどん円熟を極めているじゃないですか。

石橋:どうかなあ。

高校生のときにヘッドホンをしながら自転車で徘徊をすることが好きだったということは、当時の石橋さんにとって音楽というものは、シェルターみたいなものだったのですか?

石橋:そうですね。うん。

生々しい日常みたいなものから離れられるもの?

石橋:というよりも、生々しい日常をどう見るかというフィルターみたいなもの。

『キャラペイス』を作ったときもインタヴューをしたと思うんですけれど、『キャラペイス』は甲羅という意味だから、自分は殻に閉じこもるということ。

石橋:そうですね。子供のときも家の部屋でラジオとかを大きな音でかけるとすごく怒られました。でもラジオっ子だったし、音楽を聴くことがすごく好きだったので布団のなかに潜って聴いていたんですよ。だからそういうのもあるかもしれないですね。

石橋さんは子供の頃からというか、思春期の頃からひとりでいても平気なタイプだったんじゃないのかなという気がします。

石橋:平気かどうかはわからないけれど、ひとりでいないといけない時間があったと言ったほうが正しいのかな(笑)。人と何かを共有したい気持ちはあったとは思うのですが、子供の頃は自分の気持ちをちゃんと話せるタイプではなかったので、共有できない事と決めていた方が楽だったのでしょうね。本当は人と共有できていたことなのかもしれないですけどね。

でもそうやすやすと共有させたくないという気持ちが石橋さんの音楽にはあるじゃないですか。

石橋:どうでしょう。そういう気持ちはないですが、ひとりで部屋にこもって日々つくっているものを、わりとそのまま作品にしているわけですから、難しいとは思います。共有したいという気持ちがあっても。

そうでしょうね。作っている以上は。なんだろう、それは僕の質問の仕方がおかしかったんですけど、例えば、音楽のなかで、語られる物語がいろいろあるとしたら、わりと安易に人と人が出会うじゃないですか。そういう音楽ではないんじゃないかと?

石橋:うんうん。そうですね。そういうものに自分は惹かれていないかもしれないですね。やっぱり自分も何回も何回も同じ音楽を聴くことが好きだし、そうやって聴いていくなかで見えてくるものを探したいと思っているし、自分もそういうふうにしか音楽を聴かないのでやっぱりそういうふうに聴いて欲しいなとは思います。

なんとなく共同体意識を持つんだったら、ひとりで居る方が良いくらいな感じ?

石橋:そうですね。人と人が出会うということは同時に別れていることも含まれているから、共同体意識というのはそもそも幻想でしかないと思います。たとえば私が小さな所でライヴをやるとお客さんがひとりでフラッとやってきて、所在なさげにひとりで帰っていくんです。私も所在なく機材を片付けて帰る……でも何かは共有している、そういうのが好きです。


また全然別の話で、こっちの話はもうどうでもいいとは思っているのですが……一昨年にニューキャッスルのフェスに出たときに、即興演奏で共演する予定だった方は私のことをネットで調べ「シンガーソングライター」だと定義し、即興をできない、あるいはやらない人だと思ったそうです。また逆のこともあるのです。どこに行っても端っこですね(笑)。

つい最近、ele-kingでイアン・マーティンがジムさんにインタヴューをさせてもらって。すごく面白かったのですが、石橋さんとジムさんは似ているところがあるなと思ったんですよね。例えば、こないだ松村と一緒にやったインタヴューであれはちょっと失礼な質問だったかなと思ったのは、なんで前野健太さんと一緒にやっているんですか? みたいな質問をしたんですよ。

石橋:いまなぜか私も前野さんのことを思いました!

たとえば、ジムさんって、アカデミックな教養もあるから、ちょっとマニアックな現代音楽家の名前や理論が出てくるんですね。それで「さすがジムさん」みたいなノリがネット上で起きたりするわけです(笑)。
しかし、ジムさんにおいて重要なのは、リュック・フェラーリやローランド・カインのような人のことを並列して、真顔で『L.A.大捜査線/狼たちの街』のことやコメディの下ネタの話までしていることですよね? 現音系をありがたがってしまう人には下ネタは入ってこないんでしょうね(笑)。ちょっと昔の言い方でたとえると、ジムさんは決してハイカルチャーじゃないんですよね。

石橋:全然! 全然!

ローカルチャーと言ったら前野さんに失礼だけど、要するにそういったものを転覆したいから、あのように言っているわけで。石橋さんのなかにも、そこは同じような転覆があるんじゃないかと思います。そこがまた、ある種石橋さんのわかりづらさというものというか……。

石橋:私のなかでは、たぶんジムさんにとっても、ローランド・カインも、前野さんも、フリードキンも全部つながっているので、ハイカルチャーとかローカルチャーとかよくわかりませんが、わかりづらさといえば、前野さんの作品をこの前プロデュースしたときに実感したことがありました。私と岡田(拓郎)さんと、武藤(星児)さんと荒内(佑)君という4人でプロデュースをして。アルバム全体ではなく何曲かだけプロデュースというのは難しいなと思いながら、前野さんの歌がとても素敵なのでチャレンジしてみることにしました。歌の向かう場所を探してアレンジし、演奏の熱量をそのまま音にしたことは古いやり方かもしれませんが、そのやり方がいいと思いました。しかしあのアルバムのなかにあって、パッと聴いた感じは決して聴きやすくはない、と実感しました。前野さんの歌のなかに深く潜りたかった、でもそれがいいのか悪いのかはまた別なのではないかといまでも葛藤しています。
また全然別の話で、こっちの話はもうどうでもいいとは思っているのですが……一昨年にニューキャッスルのフェスに出たときに、即興演奏で共演する予定だった方は私のことをネットで調べ「シンガーソングライター」だと定義し、即興をできない、あるいはやらない人だと思ったそうです。また逆のこともあるのです。どこに行っても端っこですね(笑)。

異端ではあると思いますね。じゃあ何が主流なのか? という話でもあるんですよ。

石橋:そうですね。わかりませんね。

だから石橋さんとか、ジムさんみたいな人は逆にいえば作り甲斐があるんじゃないですか? つまり、それが普通にこれがドローンやミニマルやミュージック・コンクレートだけの作品だったら、それこそピエール・シェフェールとか昔のミニマリストたちの名前をあげて説明をすれば良いだけの話だけど、それでは完結できない何かがあるからこそ歌われたりしているんだろうし。そこがすごく新しいんじゃないかなと思うんですよね。

石橋:シンプルにはみえない。

でもそのシンプルさに対抗をしているわけじゃないですか。

石橋:対抗するつもりはなかったんですけど、こうなっちゃった(笑)。でも対抗するつもりはなかったんです。なんでこうなっちゃったんだろう(笑)。教えてください(笑)。

はははは。でも今回は聴き易いです。逆に言うとドローンとか、ミニマルとかミニマリズムとかそういうものを導入していると言っちゃわない方がむしろ良いのかなと感じます。音のテクスチャーはぜんぜん違いますけど、コンセプト的にはイーノの『ビフォアー・アンド・アフター・サイエンス』とか『アナザー・グリーン・ワールド』とかにもリンクするんじゃかって。だから、聴きづらいとはまったく思わなかったですし、むしろ入りやすかったですよね。

石橋:私のなかですごく繋がっているから、今回変えたぜ! みたいな感じではないんですけど、聴きやすいと言われます。

そりゃそうですよ! ピアノがないんだもん(笑)。ピアノがないし、あぁいういつもある転調とかがないし、根幹にあるのはミニマリズムだしね。でもだからと言って、これがわかりやすいミニマムのアルバムとして着地をしていないんですよ。そこがやっぱり良いんじゃないですかね。

石橋:やっぱり、良い意味でも悪い意味でも正直にしか作品を作れないんだなというふうに思いますね。アルバムを作るにあたってたくさんの音や言葉のメモがあるのですが、これから作品として出すのかどうかは別として、終わってからもしばらくこのテーマがまだ続いている感じがあるんですよね。いつも作品が終わったら、大体いろんなデータとかを消してしまうんですけど。でも今回は消さないでいます。

“サイレント・スクラップブック”からタイトル曲にいく流れがすごく最高でした。 “ゴースト・イン・ア・トレイン”もすごく好きな曲。このタイトルってどういう意味?

石橋:アルバムタイトルですか? そのタイトル曲を弾き語りで作っているときに自然に出てきた言葉だったんです。自分が直接体験してなくても、あるいは話を聞かなくても、あれは、私だったかもしれないと想像する力、あるいはDNAレヴェルで伝わるものがあるということがあるのではないかと思ってそのタイトルにしました。

最後の曲、“エピローグ”はイェイツの詩からとっているんですよね?

石橋:「Innisfree」というサブタイトルはイェイツの詩からとりましたが、歌詞は私が書きました。ジョイスやイェイツの、生きている人と死んでいる人がつながっている世界観に子供の頃にすごく影響を受けたと思います。

“プロローグ”のオーケストラはコラージュですか?

石橋:2本くらいトランペットが入っていますけど、それ以外はフルートを加工してトランペットやホルンやチューバの音にして実際に吹いて作りました。歌は船のなかで歌っている子供のニュアンスを出したくて、タバコのケースのビニールを使いました。

ちなみに録音はいつからいつまで? 構想を含めるとやっぱりお父さんが亡くなられてから? 

石橋:構想を含めたら、3年前くらいからはじまった感じかな? 実際にバンドの方たちにお願いしたのは去年ですね。ドラムの録音をやったりとか、ストリングスの録音をやったりとかは去年ですね。その後、半年くらいひとりの作業と、ジムさんとのミックスについてのやりとりが続きましたね。

とく時間がかかったのって何?

石橋:もちろん曲の土台作りは全部時間がかかっていますが、自分の作業以外だと、ジムさんのミックスじゃないかな。自分の作業はそれぞれ全部に時間がかかっているから……。フルートもたくさんかさねました。

どのくらい重ねたんですか?

石橋:たくさん重ねましたが最終的には20本くらいですね。短波ラジオや汽車の音のコラージュなども結構時間がかかったなぁ。

フルートを録るだけでも相当時間が掛かっていますよね。

石橋:そうですね。

汽車の音はフィールド・レコーディングをしたんですか?

石橋:資料として、当時満州で流れていたであろう昔のロシアの歌のレコードや日本の歌などのレコードなどを集めていて、その中に蒸気機関車のレコードもあり、それは満州の蒸気機関車の音ではなかったのですがそのレコードから録音しました。

それ以外は全部演奏したもの? ミックスしたり、コラージュしたりとか。

石橋:そうですね。あとは短波ラジオの音も録音しました。

短波ラジオはジムさんのアルバムでも楽器として使ったと言っていましたよね。

石橋:そうですね。私も去年ハードオフで見つけて。ジョンさんとツアーをしたのが大きかったかもしれないですね。私もジムさんも。元々ジョンさんが短波ラジオで音源とかを作っていて。ジョン・ダンカンさんのツアーで私たちも短波ラジオモードになりました(笑)。

短波ラジオってどうやって使うんですか?

石橋:短波ラジオはこうやって動かしながら、それにマイクを当てて、そこでかかっているオペラの様な音楽やニュース、雑音やチューニングの音も全部録音して、曲のイメージのなかに置き換えて解釈してコラージュしました。

石橋さんは自分の内面みたいなものを音にはしようと思わないんですか?

石橋:どうなんだろう。

以前、セシル・テイラーがすごく好きだって仰っていましたね。ジャズの人というのはわりと自分の内面を音で表現したりするものじゃないですか。

石橋:内面は出そうとするものじゃなくて、どうしても出てしまうものなので、けっこう自分ではこれでもエモいと思います(笑)。

そうなんですね(笑)。僕が誤解していたな。もっとすごくストイックに作っているのかなと。

石橋:そぎ落としはします。内面を音にしているからこそ、ストイックにならなければと思っています。

いまでもヘッドホンをして自転車で音楽を聴いたりとかはしているんですか? 

石橋:いまは車ですね。車で暗闇のなかを(笑)。音楽を聴きながら車を走らせていますね。暗い夜道を。

あ、もう東京じゃないから。

石橋:暗―いですよ。電灯とかも無いから。暗―い夜道を音楽を聴きながら。

どんな音楽を聴くんですか?

石橋:うーん。いろいろ。いまは車のなかでZ'EVがかかっている。オウテカ、イングラム・マーシャルも車のなかにいっぱいあります。

それを暗闇のなかで聴いて交通事故を起こさないで下さね(笑)。

石橋:はい、気を付けます(笑)。


Krrum
Honeymoon

37 Adventures / ホステス

SoulElectronic

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 2017年のアップル・ウォッチのCMを見た人はいるだろうか? 「ゴー・スウィム」というシリーズの第2弾で、時計をつけたままプールで泳ぐというフィルムなのだが、そのバックに流れていたのがカラム(綴りはKrrumで、発音的にはクラムが近い)というアーティストの“イーヴル・ツイン”という曲である。近年のアップル社のCM曲に起用されたUK勢には、ハドソン・モホーク、サム・スミス、ムラ・マサなどがいるのだが、旬の人だったり、またはこれからブレイクしそうな人だったりと、人選がいいところをついている。これらCM曲は、エレクトリックな佇まいを感じさせながらも、どこかソウルフルで人間的、温かみだったり、可愛らしさだったりを感じさせる作品が多いのだが、カラムの“イーヴル・トウィン”もそうした1曲である。なお、この“イーヴル・ツイン”のミュージック・ヴィデオもあって、何かのオーディション会場にマイケル・ジャクソン、ボーイ・ジョージ、ニッキー・ミナージュ、ブリトニー・スピアーズのソックリさんが現れるのだが、彼らはみな年季の入った太めのLGBTという感じで、重たそうな体でキレのないダンスを繰り広げるコミカルなものだ。そして、カラム自身も審査員役で登場している。

 カラムはプロデューサー/シンガー・ソングライターのアレックス・キャリーによるプロジェクトで、英国のリーズを活動拠点とする。長い山羊髭に黒縁のロイド眼鏡と、ファッションもなかなかユニークでキャラが立っている。彼はダービーシャー州のダーク・ピークスという田舎町出身で、13才の頃から作曲を始め、地元のスカ・バンドでトランペットを演奏していた。その後、リーズの大学に進学して音楽制作を学び、その頃にゴリラズからボン・イヴェールなどいろいろな音楽の影響を受け、吸収していった。2016年1月に同じアパートに住む友人のハリソン・ウォークと“モルヒネ”というシングルを発表し、この曲や“イーヴル・ツイン”を含む初EPを同年3月にリリース。Shazamやハイプ・マシーンのチャートを賑わせた後、前述のように“イーヴル・ツイン”がアップルCMに使用され、さらに話題を呼んだのである。その後、楽曲制作と並行してピッチフォークやBBCなどが主催するフェスティヴァルにも参加し、人気を伸ばしていったカラム。そして、“イーヴル・ツイン”ほか、“ハード・オン・ユー” “スティル・ラヴ” “ムーン”などのシングル曲を含むファースト・アルバム『ハネムーン』が満を持して発表された。盟友のハリソン・ウォークがソング・ライティングで参加しているが、彼もギタリスト兼シンガー・ソングライターで、ニック・マーフィー(元チェット・フェイカー)を彷彿させる味のあるヴォーカルだ。基本的にアレックスがトラックを作り、ハリソンが歌うというのがカラムのスタイルである。そして、ミキサーにはアデル、ベック、アルバート・ハモンド・ジュニアなどの作品に携わるベン・バプティ、そしてトゥー・ドア・シネマ・クラブ、ムラ・マサなどを手掛けるティム・ローキンソンが参加。また、コリーヌ・ベイリー・レイの楽曲を手掛けたジョン・ベックとスティーヴ・クリサントゥが、それぞれ“フェーズ”と“ハニー、アイ・フィール・ライク・シンニング”でソング・ライティングに加わっている。

 カラムは『ハネムーン』について、ややシニカルな見方をしている。「たいていハネムーンというと、ポジティヴなとらえ方をする人が多いけど、その反面、子供でいることや自由であることが終わりを迎えたという時期を意味するのではないのかな」ということで、このタイトルをつけたそうだ。物事に対して客観的で斜に構えた見方をしており、たとえばラヴ・ソングの“スティル・ラヴ”も「恋愛関係を前進させたい思いが強いけれど、踏みとどまってしまう自分がいる。なぜなら直感的に、その関係より先に進めなくてもいい、妄想で終わらせてもいいと思っている自分がいるから」という思いを表現している。“フェーズ”は「あなたは私の人生の通りすがりの男だから」と、自らを言い聞かせて関係を断ち切るという切ないラヴ・ソング。“ムーン”は「好きな人と関係性を結ぶためには、通らなくてはいけない告白という儀式がある。でも、その引き金を引くと、自分が思いもよらなかった結果が待ち受けていることがある」という具合に、彼の歌にはどこか鬱屈した感情が見受けられる。“アイ・ソート・アイ・マーダード・ユー”や“ハニー、アイ・フィール・ライク・シンニング”などの曲名も意味深だ。このように屈折したフィーリングをデジタル・プロダクション主体のサウンドに乗せるスタイルで、基本的にはエレクトリック・ソウル~オルタナR&B系のシンガー・ソングライターと位置づけられるだろう。そして、シニカルでクールに物事を俯瞰する視線は、とてもイギリス人らしいと言えそうだ。

 ジェイムズ・ブレイクやサム・スミスの成功以降、UKの男性シンガー・ソングライターにはジェイミー・ウーン、クワーブス、クウェズ、サンファなど逸材が多い。今年ブレイクした筆頭のトム・ミッシュほか、ジェイミー・アイザックやプーマ・ブルーなど、若く才能のあるシンガー・ソングライターが続々と登場している。カラムもこうした中のひとりであるが、たとえばトム・ミッシュあたりと比較するとプロダクションはずっとエレクトリック寄りである。トム・ミッシュがギター・サウンドを主体とするのに対し、カラムの軸となるのはシンセ・サウンドで、そこにホーン・サンプルとオート・チューンなどで加工したコーラスを加えていく。“イーヴル・ツイン” “ウェイヴズ” “スティル・ラヴ”がこうしたプロダクションの代表で、“アイ・ソート・アイ・マーダード・ユー”あたりに顕著だが、全体的に1980年代風のエレクトロ・テイストを感じさる点も特徴だ。“ユー・アー・ソー・クール”のようにポップで爽快感を感じさせる曲も魅力的だが、“ブレッシング・イン・ア・ドレス”や“ドーム・イズ・ザ・ムード・アイム・イン”などヘヴィーなヒップホップ系ビートの骨太の曲、“イフ・ザッツ・ハウ・ユー・フィール”のようにオルタナ感満載のベース・ミュージック寄りの曲と、いろいろとヴァラエティにも富んでいる。そして、どの曲からもポップなセンスが感じられる。アップル繋がりではないけれど、ムラ・マサの楽曲や、そのアルバムにも参加していたジェイミー・リデルの作品に通じるところも見受けられるし、クワーブス、ソン(SOHN)あたりに近い部分も感じさせる、というのがカラムの印象だ。“ハード・オン・ユー”のようにソウルフルなフィーリングとエレクトリック・サウンドの融合が、彼の真骨頂と言えるだろう。


COTTON DOPEの手記 - ele-king

MC KHAZZ x DJ HIGHSCHOOL “WHITE GIRL”

 「I'M YA BOY E.P」 いつもいるやつ。
 そう題されたEPのリリースされる前。人に会うたびに「HIGHSCHOOLとMC KHAZZの聴いた?」と興奮気味に聞かれた。BUSHMINDやDJ HOLIDAYがPLAYしていてフロアで聴きながらテンションが上がった。血湧き肉躍るサイケデリックなHIP HOPは確実に2018の音楽をアップデートしたと言える。先日リリース前に行われた池袋BEDでのライヴでは空気を一変させ、CLUB内の空間が沸騰して歪みながら上がった。
 DJ HIGHSCHOOL。東京のDJ集団、SEMINISHUKEIに所属。DJ、トラックメーカー。BUSHMINDやSTARRBURSTとのトリオBBHとしても活動。ERA、O.I.、STARRBURSTとのグループD.U.O TOKYOではラッパーとして活動。DJ HIGHSCHOOL、BBHともにSTRUGGLE FOR PRIDEの2ndアルバム「WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE」に参加している。
 MC KHAZZ。東海のHIP HOP集団、RCslumに所属。ラッパー。同じく東海のラッパーMIKUMARIとの与太BROS、RCslumのボスATOSONE、MIKUMARIとのM.O.S. (MARUMI OUTSIDERS ) で不定期なグループ活動も展開。「WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE」にもコーラスで参加している。
 交差しそうで交差しない路もあれば、交差しなそうで交差する路もある。とても普通で数奇に満ちた日常の出来事。「いつもいるやつ」同士であるDJ HIGHSCHOOLとMC KHAZZの話。

 「I’M YA BOY」というタイトルはどこから来たのだろうか?

DJ HIGHSCHOOL:I’M YOUR BOY。いつもいるやつっていう。お互いのクルーでの立ち位置っていう。そういう意味ですね。

 横でMC KHAZZがうなずく。出会いのきっかけを聞けばみんながうなずくはずだ。

H : MC KHAZZの存在が一番強く意識されたのは、ATOSONEの店 ( STRANGE MOTEL SOCIAL CLUB ) の前で全員溜まってて、ちっちゃいテーブル出して、赤と白のSOPRANOSテーブルクロスの上に、ブートのDVDを出して、カズオくんが帽子すごい被り方して売っていて。

MC KHAZZ : あれなんなんでしょうね?  あ、バカがいる笑?

H : 勝手に占拠してた時期ありましたよね。売ってたのブートですよね?

K : うんブート。

 肯定するわけではないけれどHIP HOPにはブートを売る文化がある。路上にはブートを売る文化がある。というのはまぎれもない事実だ。何気ない会話が続いていく。

H : MOPのご近所紹介ビデオで、ブート売ってるやつを袋に入れて叩き割るっていう。

K : ありましたねー。

H : 文化的にあれすごいなっていう。

K : お前おれのブート売ってんじゃねーよ。の下り、笑

H : あれやらせでしょ。

K : バッド持ってうろついてますよね。

 ブートビデオのくだりは、人が集まってる時にみんなでうなずいたり、あーでもないこーでもないという話で盛り上がるんじゃないだろうか?実際、この記事を書くために集まってもらった時にDJ HOLIDAYや THE TORCHESのメンバーもいて、話が広がっていった。

 DJ HIGHSCHOOLはCAMPANELLAのアルバム『vivid』にトラックを提供。自身の1stアルバム『MAKE MY DAY』ではCAMPANELLA, TOSHI MAMUSHI, NERO IMAIを東海より招き楽曲を制作している。DJ BISONとのDJユニット「FOOT CLUB」では名古屋でRCslumが開催するパーティー「METHODMOTEL」に多数出演しており、東海との交流が深い。
 MC KHAZZはMIKUMARIやATOSONEと共にフライヤーにクレジットされていなくともクラブで騒ぎ、ステージの上に飛び乗り、飛び降りスピットする。
 お互いの横では東京と東海の仲間が大きな声で笑い騒ぐ。彼らのいるパーティーに行ったことのあれば、お馴染みの上がる光景だ。自然過ぎて二人も出会いの瞬間を忘れていた。

H : 名古屋で会ってると思うんですよ。FOOT CLUBで出た時に。

 出会いに関しては、彼等の「YA BOY」も覚えてないようで、色々な説がある。「YA BOY」があげるエピソードはことごとく二人に違うって言われるのが興味深い。
 MC KHAZZとDJ HIGHSCHOOLはどのようにしてこのEPを作るに至ったのだろうか?この答えは二人とも明確に答えてくれた。

H : 名古屋で MC KHAZZの車に乗ったんですよ。それでMC KHAZZのアルバム「SNOW DOWN」のSTART ME!!を聴かせてもらって。

K : 出来上がってHIGHSCHOOLにもトラックを提供してもらってたので、聴いてもらおうと思って。

H : そしたら公園に着いてて。MC KHAZZが「ここでタイマンはったんすよ」ってぶっこんできて。

K : タイマン公園笑
 ほんとにたまたまっす笑

H : 気づいたら流れてる音楽がDIPSETに変わってた笑

好きなアーティスト、曲から話が広がって行く。

H : SNOWDOWN」があってその中の曲を(NYのBOBBY SHUMUDAのHOT NY SHIT)「HOT NIGGA」のオケでライヴでやってるの観て、熱いってなって。「SNOW DOWN」はBOOM BAP的な所もあるんで、そことの間になるような曲を作りたいと思って始めました。ライヴ映えすることを意識してる。

THE TORCHES:CHILLな要素もあるよね。現行のCHILL。今のLAとNYのCHILLの間

 的確な言葉を仲間が当てはめて。みながうなずく。EPの話に自然と流れて行く。

H : DIPSETが好きなのもそういうのがあって。南部のノリ入ってるじゃないですか?(DIPSETはHARLEMだけじゃなくてSOUTH出身のメンバーもいる)

K : 自分的にはSANTANAとFABOLOUSなんですよね。設定としては。

H : ラッパー同士ってどういうこと?トラックメーカーとラッパーのアルバムなんだけど、、、!

THE TORCHES:現行のCITY SOUNDだよね。トラップでもなくまた新しいもの。

H : BPM的にトラップのように遅くなりすぎないっていうのは意識して作ってます。

K : 短期間で作ってて、レコーディング自体が一ヶ月くらいで終わってるんですよ。

H : レコーディングしたものをこっちでEDITして、名古屋でMIXとMASTERINGをしてもらってますね。

 距離がある中でのレコーディングも「YA BOY」はスムーズに進める。「YA BOY」だから合流したくもなる。EP収録のHIGHSCHOOLのラッパー名義であるOS3が印象的なHOOKを歌う「CLOUDIN‘ AT KITCHEN」のエピソードを話してくれた。

K : HIGHSCHOOLの家でタバコ吸う場所がキッチンなんですよ。で、キッチンで一緒にやろうってなって。 HIGHSCHOOLの家のキッチンで炊くっていうそのままの曲なんですよね。

H : あれ、ERAくんに機材持ってきてもらって自宅でレコーディングしてるんですよ。MAX B(DIPSETのメンバーで現在超長期間で刑務所に収監中のOGラッパー)を意識してます。今も突っ込まれたっすけど、MAX Bって言うと全員違うと言われるんで違うかもしれないですね笑

 PVになっている「WHITE GIRL」は分かりやすい。かもしれない。

K : 綺麗な表現です。わかってますよ笑 露骨な表現というか、、、笑

H : 最近良くある誇示する感じではないんですよね、、、答えにくい笑 汚らしくはないと思います。

K : なるべくクールな表現をしたいっていうのはあるんすよね。$NOWPY…ユーザーラップ!

 それぞれの1stアルバムは「YA BOY」が親交の深い地域から集結した作品に対して今作はトラック、ラップ共にゲストはいるものの1ON1を意識した作品だと2人が口を揃えて言う。どんなシュチュエーションで聴くのがオススメだろう?

H : 車で聴いてほしいですね。

K : 夜ですね。春夏の夜の週末というか、

H : 首都高の湾岸ですかね。お台場ら辺。その先行くといつも混んでる所あるから。

K : 名古屋高速。環状ラインですね。

 違う街でも共有できるシュチュエーションに話は仲間を巻き込みながら盛り上がって行く。トピックを変えながら、回っていく。自然とEPリリース後の話へと進んで行く。

H&K:ツアーをやりたい。お誘い待ってます。

各地の「YA BOY」に未来の「YA BOY」が待っている。HIP HOPの重要なメッセージである「UNITY」が「YA BOY」達が遊んでる光景を見て伝わる日が色濃く盛り場に浮かんだ。

MC KHAZZ live at UNIT


MC KHAZZ x DJ HIGHSCHOOL (MC カズ xDJ ハイスクール)
I'M YA BOY E.P (アイム・ヤ・ボーイ・EP)
RCSLUM RECORDINGS RCSRC017

CD (国内盤)
1,800 円(税抜) + 税

Oneohtrix Point Never - ele-king

 最新アルバム『Age Of』の興奮冷めやらぬなか、同作収録曲“The Station”のデモ音源をTwitterにて公開し話題となったOPNですが(アッシャーのために書かれながらも却下されたという音源ですね)、それとほぼときを同じくして、新たなデジタルEP「The Station」と12インチ「We'll Take It」のリリースがアナウンスされました。共通の未発表曲が2曲収録されるとのこと。チェックしておきましょう。

ONEOHTRIX POINT NEVER
未発表音源を含む最新デジタルEP「THE STATION」の配信を発表!
原型となったアッシャー用のデモ音源も合わせて公開
さらに最新12”「WE'LL TAKE IT EP」もリリース決定!

ジェイムス・ブレイクやアノーニら豪華アーティストが参加し、気鋭デザイナー、デヴィッド・ラドニックが手がけた特殊なパッケージも話題の最新アルバム『Age Of』が好評のワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(以下OPN)が、アルバム収録曲“The Station”と未発表曲を収録したデジタルEPと、同じく収録曲“We'll Take It”と同未発表曲を収録した12” EPを7月27日(金)に同時リリースすることを発表した。現在ミュージック・ビデオも制作中という“The Station”は、もともとアッシャーのために書いたデモ音源がベースになっており、却下された音源をメッセージ付きで本人が公開したことも話題となっている。

Oneohtrix Point Never - The Station
https://opn.lnk.to/TheStation

2016年、アノーニとのツアー中にロンドンのホテルで書いたデモ音源で、当時“dejavu”と呼んでたもの。これが後に“The Station”になったんだ。この主旋律はもともとアッシャーのために書いたもので、ここでは右手のメロディーと合わせてある。最終ヴァージョンには異なる主旋律も加えて、ループしたコーダ(終結部)は線路のメタファーになってる。2016年の時点ではただのナイスなコードとメロディだったんだ。いますぐダウンロードしたほうがいいよ、間違いなくすぐ削除されるだろうから。
- Oneohtrix Point Never
https://twitter.com/0PN/status/1016366514394583041

デジタルEP「The Station」と12” EP「We'll Take It」には、同じ3曲が追加収録される。1曲は国内盤のボーナス・トラックでもある“Trance 1”で、もともとはボイジャー探査機の打ち上げ40年を記念して制作された映像作品「This is A Message From Earth」に提供されたもの。加えて“Monody”と“Blow by Blow”という完全未発表の2曲が収録される。

先日7月7日には、大型会場パークアベニュー・アーモリー(Park Avenue Armory)で開催されたニューヨーク3公演に続いて、ロンドン公演が行われ、英ガーディアン紙が5点満点の最高評価を与えている。すでに決定している東京とロサンゼルスに加え、また新たにパリ公演の開催も決定した。日本で初めてバンド編成でのパフォーマンスを披露する一夜限りの東京公演(Shibuya O-EAST)。売り切れ必至のチケットは、各プレイガイドにて現在絶賛発売中。


公演日:2018年9月12日 (WED)
会場:O-EAST

OPEN 19:00 / START 19:30
前売¥6,000(税込/別途1ドリンク代) ※未就学児童入場不可

絶賛発売中!
チケット取扱い:
イープラス [https://eplus.jp]
チケットぴあ 0570-02-9999 [https://t.pia.jp/]
ローソンチケット (Lコード:72937) 0570-084-003 [https://l-tike.com]

企画・制作: BEATINK 03-5768-1277 [www.beatink.com]

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9577


label: Warp Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: The Station

iTunes Store: https://apple.co/2N63s9j
Apple Music: https://apple.co/2L02Nce
Spotify: https://spoti.fi/2m9Mc7L

1. The Station
2. Monody
3. Blow by Blow
4. Trance 1


label: Warp Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: We'll Take It

release date: 2018/09/27 FRI ON SALE

輸入盤12inch (WAP424)
国内流通100枚限定!

[ご予約はこちら]
https://bit.ly/2Jd54Me

A1: We’ll Take It
A2: Monody
AA1: Blow by Blow
AA2: Trance 1


label: Warp Records / Beat Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: Age Of

release date:
2018/05/25 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-570 定価:¥2,200+税

国内盤CD+Tシャツ BRC-570T
定価:¥5,500+税

【ご予約はこちら】
beatink:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9576

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国内盤CD https://amzn.asia/6pMQsTW
国内盤CD+Tシャツ
S: https://amzn.asia/0DFUVLD
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XL: https://amzn.asia/i0QP1Gc

tower records:
国内盤CD https://tower.jp/item/4714438

iTunes : https://apple.co/2vWSkbh
Apple Music : https://apple.co/2KgvnCD

【Tracklisting】
01 Age Of
02 Babylon
03 Manifold
04 The Station
05 Toys 2
06 Black Snow
07 myriad.industries
08 Warning
09 We'll Take It
10 Same
11 RayCats
12 Still Stuff That Doesn't Happen
13 Last Known Image of a Song
14 Trance 1 (Bonus Track for Japan)


ALBUM CREDITS -

Written, performed and produced by Oneohtrix Point Never
Additional production by James Blake

Mixed by James Blake
Assisted by Gabriel Schuman, Joshua Smith and Evan Sutton

Mix on Raycats and Still Stuff That Doesn’t Happen by Gabriel Schuman

Additional production and mix on Toys 2 by Evan Sutton

Engineered by Gabriel Schuman and Evan Sutton
Assisted by Brandon Peralta

Mastered by Greg Calbi at Sterling Sound

Oneohtrix Point Never - Lead voice on Babylon, The Station, Black Snow, Still Stuff That Doesn’t Happen
Prurient - Voice on Babylon, Warning and Same
Kelsey Lu - Keyboards on Manifold and Last Known Image Of A Song
Anohni - Voice on Black Snow, We’ll Take It, Same and Still Stuff That Doesn’t Happen
Eli Keszler - Drums on Black Snow, Warning, Raycats and Still Stuff That Doesn’t Happen
James Blake - Keyboards on We’ll Take It, Still Stuff That Doesn’t Happen and Same
Shaun Trujillo - Words on Black Snow, The Station and Still Stuff That Doesn’t Happen

Black Snow lyrics inspired by The Cybernetic Culture Research Unit, published by Time Spiral Press (2015)
Age Of contains a sample of Blow The Wind by Jocelyn Pook
myriad.industries contains a sample of Echospace by Gil Trythall
Manifold contains a spoken word sample from Overture (Aararat the Border Crossing) by Tayfun Erdem and a keyboard sample from Reharmonization by Julian Bradley

Album art and design by David Rudnick & Oneohtrix Point Never

Cover image
Jim Shaw
The Great Whatsit, 2017
acrylic on muslin
53 x 48 inches (134.6 x 121.9 cm)
Courtesy of the artist and Metro Pictures, New York

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