ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Ethel Cain - Perverts | エセル・ケイン
  2. Soundwalk Collective & Patti Smith ──「MODE 2025」はパティ・スミスとサウンドウォーク・コレクティヴのコラボレーション
  3. Bon Iver ──ボン・イヴェール、6年ぶりのアルバムがリリース
  4. Mark Pritchard & Thom Yorke ──マーク・プリチャードとトム・ヨークによるコラボ・プロジェクトが始動
  5. Spiral Deluxe ──ジェフ・ミルズ率いるエレクトロニック・ジャズ・カルテットが7年ぶりにアルバムを発表
  6. マヒトゥ・ザ・ピーポー ──自主企画『遠雷 vol.7』がテニスコーツを迎え渋谷WWWにて開催
  7. Various - Tempat Angker: Horror Movie OSTs & Sound FX From Indonesia (1971–2015) | Luigi Monteanni(ルイジ・モンテアンニ)
  8. つくって食べる日々の話
  9. Cock c'Nell ——コクシネルの伝説的なファースト・アルバムがリイシュー
  10. DJ Python ──NYと東京をつなぐ〈PACIFIC MODE〉が、ライヴにフォーカスしたシリーズ第2弾を開催
  11. lots of hands - into a pretty room | ロッツ・オブ・ハンズ
  12. Kendrick Lamar - GNX | ケンドリック・ラマー
  13. Columns ♯10:いや、だからそもそも「インディ・ロック」というものは
  14. Columns 夢で逢えたら:デイヴィッド・リンチへの思い  | David Lynch
  15. Waajeed ──デトロイトのワジード、再来日が決定! 名古屋・東京・京都をツアー
  16. FKA twigs - Eusexua | FKAツゥイッグス
  17. DREAMING IN THE NIGHTMARE 第1回 悪夢のような世界で夢を見つづけること、あるいはデイヴィッド・リンチの思い出
  18. Saint Etienne - The Night | セイント・エティエンヌ
  19. eat-girls - Area Silenzio | イート・ガールズ
  20. フライボーイ2──ブラック・ミュージック文化論集

Home >  News > Irmin Schmidt - ──CANのイルミン・シュミットによるソロ・アルバムが12月にリリース

Irmin Schmidt

Irmin Schmidt

──CANのイルミン・シュミットによるソロ・アルバムが12月にリリース

Nov 06,2018 UP

 先日、ホルガー・シューカイのソロ・アルバムがいっきにリイシューされたばかりだが、CANの4人のメンバーのうちの唯一の生存者、イルミン・シュミットのソロ・アルバムが12月14日(金)に〈ミュート〉よりリリースされる。(日本盤は先日TOYOMUのアルバムをリリースした〈トラフィック〉より発売)
 その作品、5つのピアノ作品集』(原題『5 Klavierstücke』)のリリースに先立って、〈ミュート〉はMVを公開した。


http://smarturl.it/IrminSchmidt_JP

 以下、〈ミュート〉から送られてきた資料をそのまま掲載しますね。

 イルミン・シュミット曰く「この楽曲たちは自然な瞑想状態というか、演奏したのは一度だけでそれを同時に録音していったんだ。エディットや修正も一切しなかった。全ては、シューベルト、ジョン・ケージ、雅楽やCANなどが秘めたエモーショナルな記憶から形成された楽曲たちだね」

 『5つのピアノ作品集』はガレス・ジョーンズのプロデュースにより、南フランスにあるイルミン・シュミット所有のグランドピアノ2台を使って録音された。ひとつはジョン・ケージ直伝のプリペアドのプレイエルのピアノを使い、もうひとつのピアノは製造から100年を数えるスタンウェイのピアノであったが、それはプリペアドを施されていないものであった。何曲かはプリペアドのピアノ一本で一度きり演奏したものを録音したもので、その他は2台のピアノを使ったものであった。アンビエントなサウンドは、イルミン・シュミットのスタジオの周囲の音をその場で録音したもので、この他には一切楽器や電子的な機材は使用されていない。

 作曲家として、そしてCANのメンバーの一人として、イルミン・シュミットが作曲してきた作品は100を超える。CAN以外で1ダースを超えるソロ作品や、「ゴーメンガースト」なるマーヴィン・ピークの小説をもとにしたオペラ作品を書き上げた。2015年には彼の芸術や文化への貢献からフランスにおける最高の栄誉である芸術文化勲章を授与され、2018年には「CAN- All Gates Open」が出版されたが、それはふたつのパートによって構成されており、最初のセクションはロブ・ヤングによって書かれたCANのバイオグラフィー、ふたつめのセクションはイルミン・シュミットによるインタビューや日記を編集しコラージュしたものでまとめられている。

 イルミン・シュミットによるこの作品は、この秋に行われるブラウンシュヴァイク国際映画フェスティヴァルの大きな部分を占める。またそこでは彼が作った映画音楽作品の回顧展などのイベントも行われる。またグレゴール・シュレンバッハとコラボして書いたオーケストラ用の2つの新作も披露される予定だ。一つは「CAN Dialog」なる2017年のバービカンで披露されたCANをモチーフにした作品、それと「Filmmusiken」というイルミン・シュミットのサウンドトラック数作品のオーケストレーションである。彼は11月に行われるこの映画フェスティヴァルで、ブラウンシュヴァイク州立交響楽団を指揮して「Filmmusiken」の初披露を行う予定だ。そして、ロンドン以外の地では初めて「CAN Dialog」が披露されることとなる。

 今年の終盤にはベルリンのフォルクスビューネでCANの作品に敬意を評してこの2作品の演奏が行われる予定で、彼がバベルスベルグ・ドイツ・フィルム・オーケストラを指揮する。それに続いてヨッヘン・アルバイト(アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン)によるキュレーションのもとCANのトリビュート・コンサートが行われる予定。またベルリンのバビロン・シネマではシュミットの映画音楽作品の回顧展とQ&Aセッションが一週間を通して行われる。
 CANは、昨年シングル23曲を収録したアルバム『ザ・シングルズ』を発売した。この作品は、「Halleluwah」「Vitamin C」や「I Want More」といった有名な曲から、あまり一般には浸透してない作品まで、また超レアなシングル曲「Silent Night」や「Turtles Have Short Legs」まで収録されている。全ての楽曲が当時リリースされたシングル・ヴァージョンで収録されている。


イルミン・シュミット(Irmin Schmidt)
5つのピアノ作品集 (5 Klavierstücke)

Mute/トラフィック
※12月14日(金)リリース

Tracklist
1. Klavierstück I
2. Klavierstück II
3. Klavierstück III
4. Klavierstück IV
5. Klavierstück V

[amazon] http://amzn.asia/d/117N5nS
[Apple Music/ iTunes] https://apple.co/2NtFfK0
[Tower Records] https://bit.ly/2PeEN87
[HMV] https://bit.ly/2Do6kgX
[Spotify] https://spoti.fi/2BXsV2s
[smartURL] http://smarturl.it/IrminSchmidt_JP

◼︎バイオグラフィー
1937年ベルリン生まれ。現代音楽の巨匠カールハインツ・シュトックハウゼンの元で学ぶ。1968年CANを結成し、ロック、現代音楽、ジャズと20世紀に起こった3つの音楽現象を全部一緒にしたらどうなるのか、という革新的な試みによって制作された作品の数々は、その後に起こったパンク、オルタナティヴ、エレクトロニックといったほぼど全ての音楽ムーヴメントに大きな影響を与え続けている。バンド解散後も、ソロ作品の発売・演奏、映画のサウンドトラック、オペラ作品、オーケストラの指揮など様々な旺盛な活動を続けている。
www.mute.com
http://www.spoonrecords.com/

NEWS