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Detroit Report

Detroit Report

pt.2:バックパック・ミュージック・フェスティヴァルの巻

Backpack Muisc Festival Report & interview with Judy Shelton

文・写真:mei (special thanks to Haqq) Sep 16,2013 UP

デトロイトでは、子供たちがアートに触れる機会がなくなってしまっているのが現状です。子供たちにテクノやハウスが好きになってもらえるような機会をつくっています。ヒップホップ色が強いものは、デトロイト・ヒップホップという感じで。シカゴ・ハウスも子供たちに好かれています。

■ 通常の音楽イヴェントのように大人だけの入場にして、募金を集めたりするにするなどさまざまな方法があったと思いますが、子供も一緒に楽しめるようにしたのはなぜなのでしょうか?

JS:子供たちが親とイヴェントに遊びにきて楽しい時間を過ごし、そしてその中で募金を募り、学用品などが必要としてる子供たちの元に届くというものにしたかったのです。
 このイヴェントの一番の目的は、わたしたちの子供たちの未来に目を向けることです。毎年、イヴェントの主旨は変わっていませんが、今年は更に子供たちとイヴェントがより深く関わることができるようにすることが目標でした。そこで今年は〈サンライズ・ブレックファースト〉を開き、子供たちは朝8時~10時のあいだ、無料で朝食を食べれるようにし、その代わりに親たちにはイヴェントに10ドルの募金をしてもらうという形にしました。
 その他、より楽しめるようにアトラクションを多く盛り込みました。大きなトランポリン、フェイス・ペインティング、3Dピクチャー、子供たち向けのアートセラピー、他にはミュージックタイムという子供たちが音楽をつくる広場も設けたりもしました。

■デトロイトにはテクノの他にもたくさんの素晴らしい音楽文化がありますが、 なぜテクノやハウスのアーティストがメインのイヴェントにしようとしたのでしょうか?

JS:私が育った背景と深く関係しているんですが、デリック・メイとは私が13~14歳からの交友関係で、当時〈KS〉というクラブがあったのですが、そこで長年プロモーターとして多くのパーティを一緒に開催していました。私にとって音楽は自分自身の大切な一部で、それは昔もいまも変わっていません。その自分が大切にしてきた音楽、子供たちへの愛、長年友好関係を築いてきた仲間たち──全てを合わせたときに、自然な流れでいまの活動のかたちができていったのです。

■デトロイトの子供たちを取り巻く現在の状況で、感じていることがあれば教えてください。

JS:Eメールやフェイスブックを通して、デトロイトの経済破綻がどのようにイヴェントへの影響するかと懸念するメッセージがいろいろな人から届きました。そこで私自身もイヴェントにどのような影響があるかと考えてみたのですが、「イヴェントには影響するかしら? いや、何も影響しないんじゃないか」と思ったんです。出た答えとして、「デトロイトの経済が降下していく」=「デトロイトの子供たちが降下していく」ということではないということです。
 私たちにはコミュニティがあって、その支え合って生きている人びとの集まりが子供たちにはついていることを知っています。経済が破綻して現状は決していいものではありません。しかし、どんなときでも、立ち直る過程の前には、厳しい状況に直面することは避けられません。いまデトロイトは厳しい状況に直面していますが、デトロイトには素晴らしい人びとがいます。多くの才能を持った人たちを輩出しています。音楽面でもモータウン、テクノが生まれた場所なのです。自分らの大切なものが何かを見つめて、自分たちがもつこのコミュニティで何ができるかと問いかけながら前向きに進んで行けば、未来は必ず良い方向に向かうと確信しています。

■デトロイトの子供たちは音楽が好きだと感じますか?

JS:ええ、もちろん! デトロイトの子供たちは音楽が大好きです。子供たちにテクノやハウスが好きになってもらえるような機会をつくっています。ヒップホップ色が強いものは、デトロイト・ヒップホップという感じで。シカゴ・ハウスも子供たちに好かれています。デトロイトでは、子供たちがアートに触れる機会がなくなってしまっているのが現状です。学校では音楽や絵を描ける、そんな普通の授業もなくなっています。なので、私たちは、アートセラピーを設けたりして、子供たちにアートと繋がる機会をつくってあげています。なかにはカール・クレイグの財団が音楽を教えているもの、マイク・ハッカビーが音楽制作を教えるなどさまざまな活動があります。

■募金を集めていますが、集めた募金は具体的に何に使用されるのでしょうか?

JS:バッグパックの購入やペンや紙、クレヨン、のり、などの学用品です。私たちの活動は、幼稚園から高校までのあいだの子供たちが対象ですが、家のない子供たちや身寄りのない子供たちはもっと高い年齢の場合もあります。その子供たちのためにも必要な物を購入するのに使用します。他には、活動のなかで実施している読み書きのプログラムのために使用しています。子供たちが読書する機会が減っていることから、このプログラムを今年スタートさせました。必ずしも学校で読んでいるような本だけを購入して読ませるのではなく、彼らが読みたいと思った本から読みはじめてもらっています。これに関しては、イヴェントに来る人びとにも寄付してもらえる本を持ち寄ってもらったりもしています。

■これだけデトロイトのアーティストが集まると、アーティスト同士の交流の場所にもなりそうですね。

JS:出演するアーティストはボランティアで彼らの時間を提供していて、ひとつのコミュニティとして私たちの子供たちのために、アートのためにみんなが協力してイヴェントが成り立っています。これらがこのイヴェントを特別なものにしているのです。こんなにアーティストが集まって、しかも無償でプレイするなんて不思議だ! と驚く声をききますが、自分たちのコミュニティをサポートするという目的のもとアーティストたちが集まって参加しているのです。ケニー・ラーキン、ジョン・ディクソン、テレンス・パーカーなどたくさんのアーティストがイヴェントに参加してプレイしています。世界をツアーしているアーティストも、こうしてホームタウンのデトロイトに戻ってきて参加してくれているのです。アーティスト同士も知り合いで、昨年はシカゴからウェイン・ウィリアムズもイヴェントに参加してくれました。

■今後どのようなイヴェントにしていきたいと考えていますか?

JS:私たちの今年のゴールはバックパックを3000人分、学用品を5000人分にのばすこと、私たちが取り組んでいるプログラムの子供たちに必要な学用品が行き届き、さらに他の子供たちへもいき届くようにすることです。

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Profile

meimei
3月13日生まれ。多摩美術大学卒。
町田で、未成年も入れるテクノ・ハウスのパーティ「SIGNAL」を不定期開催中。

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