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interview with Rustie

interview with Rustie

ハイパー・テクノ系

──ラスティ、インタヴュー

高橋勇人    通訳:原口美穂   Aug 25,2014 UP

もちろんグラスゴー出身だしグラスゴーが好きだけど、そこまでアイデンティティは強くないね。

■今年の7月から8月にかけてアメリカをツアーしていましたが、現場での反応はいかがでしたか? 

R:そう。2、3日前に帰って来たばかりなんだ。すごく良かった。最高だったよ。新しいトラックへの反応も良くて、昔のトラックでも盛り上がってくれたよ。

通訳:アメリカとイギリスで受けいられ方が違ったりするのでしょうか?

R:そうだな……。イギリスの方がもっと違うジャンルにハマってると思う。いまイギリスではハウスがきてるんだ。ハウスとかディープ・ハウスとか。アメリカではそこまで流行ってはない。アメリカでは俺の音楽をかけるとフロアはクレイジーなるけど……。イギリスもそうではあるんだけど、もっとハウス寄りのものに反応がある気がする。

■あなたは数年前にグラスゴーからロンドンへ引っ越していますが、生まれ育った地元のシーンやあなたのバックグラウンドについても教えてください。少々前の話なのですが、僕は2001年の9月から1年間グラスゴーに住んでいました。シティ・センターにあるクラブ、ステレオで行われた前作『グラス・ソーズ』のリリース・パーティにも行ったんですが、大変盛り上がっていましたね。DJブースの前で人が重なり合い熱狂するなか、自身の曲とベース・ミュージックのチューンを混ぜ合わせ、ハドソン・モホークの“フューズ”をラストにかけていたのが印象的でした。グラスゴーは現在も特別な場所なのでしょうか?

R:あの夜はすごく楽しい夜だった。グラスゴーは人もいいし、勢いもあって、みんなパーティが好きなんだ。楽しい時間を過ごすのが好き。だからたくさんのバンドやDJが、ここでプレイするのが好きだって言ってるよ。グラスゴーのオーディエンスは熱いからね。

■ジャックマスターやスペンサーなどの実力派のDJたちの活躍も目覚ましいですが、近年のグラスゴーのシーンについてどう思いますか?

R:昔に比べてより多くの人がシーンに関わっていると思う。〈ラッキー・ミー〉とか〈ナンバーズ〉はいまも忙しくしているよ。でも悪いことじゃないんだけど殆どのアーティストがロンドンに引っ越していたりで、全体的にちょっと静かになったかな。だから前より面白くないんだ。ハウスだらけでちょっと退屈……。でもそれらのレーベルの作品には面白いものが多いよ。でも最近のグラスゴーのシーンは前ほどエキサイティングではないかな。

通訳:グラスゴーで育ったことは、自分の音楽にやはり影響していますか?

R:シティ・センターのレコード店、〈ラブ・ア・ダブ〉でレコードを買ったりしてたから、影響はあるよ。テクノ、エレクトロ、ヒップホップとか、色々なタイプの音楽が揃っててそれらに影響を受けたんだ。すごく折衷的で、ディスコ、シカゴ・ハウス、ロックやパンクもあった。だから、全ての種類の音楽から影響を受けることが出来たんだ。

■『ピッチフォーク』などメディアからは、「グラスウェイジアン(グラスゴー人の意)」や「グラスゴーのラスティ」と出身地を強調されることがあります。自分自身がスコットランド人であることやグラスゴー出身であることを意識しますか?

R:いや、そんなに。自分がスコットランド人だってことはあまり意識してない。国家主義者でも何でもないからさ。もちろんグラスゴー出身だしグラスゴーが好きだけど、そこまでアイデンティティは強くないね。

■グラスゴーにあってロンドンにないものは何ですか?

R:グラスゴーはヴァイブが違うんだ。独自のユーモア・センスがあって、人がもっとフレンドリー。他人によく話しかけたりね。ロンドンに比べると、そういうエナジーが漂っていると思う。

■現在契約している〈ワープ〉が輩出したエイフェックス・ツインやボーズ・オブ・カナダなどのプロデューサーからあなたは大きな影響を受けたそうですが、改めて彼らの魅力について教えてください。

R:エイフェックス・ツインよりはボーズ・オブ・カナダに影響を受けてる。エイフェックスはもちろん好きだけど、そこまで大きな影響ってわけじゃないかも。影響ではボーズの方が大きいね。ボーズ・オブ・カナダのメロディやクールな音楽に魅了されたんだ。自分が初めて聴いたワープのアーティストだと思う。2002年くらいだったかな? 音の質感が単純に美しかったのをいまでも覚えてる。

通訳:ボーズ・オブ・カナダはいまでも聴きますか?

R:去年のニュー・アルバム『トゥモローズ・ハーヴェスト』は聴いたよ。良い作品だね。でもやっぱり聴くのは昔のものが多いかな。『ミュージック・ハズ・ザ・ライト・トゥ・チルドレン』(1998年)とか『ゴーガッディ』(2002年)とかね。

■音楽をはじめたきっかけは何ですか? そこからどのようにダンス・ミュージックと関わるようになるのでしょうか?

R:作りはじめたのは2002年。その前からDJはやってたんだけど、フルーティー・ループスのコピーを手に入れてから、それを使って音楽を作るのに中毒的にハマったんだ。15歳のときヒップホップが大好きだったからスクラッチの仕方やターンテーブルを勉強したくて、使い方を教えてくれる人を常に探してた。だけど、みんな幅広いダンス・ミュージックにハマっててさ。彼らが教えに俺の家にくる度ににそういった音楽のレコードをもってきてかけくれたんだ。だから、俺もダンス・ミュージックに興味を持つようになったわけさ。

■お兄さんから作曲用音楽ソフトを貰い、お母さんのレコード・コレクションからいろいろ学んだそうですね。ミュージシャン、ラスティのレコードはあなたの家族のレコード棚にはあるのでしょうか?

R:そうなんだよ。親のレコードからも影響を受けてる。プログレッシヴ・ロックの影響なんかはそこからだね。俺のレコードは実家のレコード棚にあるよ(笑)。母親も気に入ってくれいてるよ。まだニュー・アルバムは聴かせてないんだけどね。

取材:高橋勇人(2014年8月25日)

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Profile

髙橋勇人(たかはし はやと)髙橋勇人(たかはし はやと)
1990年、静岡県浜松市生まれ。ロンドン在住。音楽ライター。電子音楽や思想について『ele-king』や『現代思想』などに寄稿。

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