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interview with Rustie

interview with Rustie

ハイパー・テクノ系

──ラスティ、インタヴュー

高橋勇人    通訳:原口美穂   Aug 25,2014 UP

俺にとってトラップっていうのはヒップホップ・ミュージックなんだ。スリー・シックス・マフィアとかグッチ・メインとか、そういうトラップは好きだね。

表題曲“グリーン・ランゲージ”はピアノのアンビエント曲でラストにふさわしい曲ですね。あなたがアンビエントを作るのは意外でした。これはアルバムのコンセプトとどのような関係があるのですか?

R:「グリーン・ランゲージ(Green Language=鳥の言語)」っていうのはスピリチュアルだから、それが反映されてるんだと思う。だからこのトラックがああいった雰囲気を持っているのは自然なことなんだ。

通訳:アンビエント・トラックはよく作ったりするんですか?

R:うん、作るよ。ドラムのないトラックとか、クラシックっぽい音楽も作る。そこにいろいろ加えてもっとエキサイティングにしていったり、サンプルしたり。

『グラス・ソーズ』をより発展させたのが『グリーン・ランゲージ』なのでしょうか? 

R:うーん。発展でもあるし、新しいチャプターのような作品でもある。全く違うわけじゃないけど、やっぱり違いはあるよ。『グラス・ソーズ』はもちろん反映されているし、要素も繋がりはある。だけど、エナジーみたいなものが違うね。

『グラス・ソーズ』をいまでも聴きますか?

R:DJのときだけ。一度作り終わってリリースすると、俺は自分の音楽って聴かないんだよね。2、3年経たないと聴く気になれないかも(笑)。

通訳:それは何故? 変な感じがするんですか(笑)?

R:いや、心地良くないとかそういうわけじゃないんだ。ただ前に進みたいからだよ。

作曲のときもラップトップをメインで使用するそうですね。前作よりも多様な音のシンセが使われていますが、機材環境に変化はありましたか?
 
R:いや、そんなに。作るときよりもレコーディングのときの方が色々使ったかもしれないな。ツアー中にレコーディングしたから、色んな場所でそこにあるものを使ってレコーディングしたよ。でも基本はラップトップ。特別なものは使ってない。とくに変化はないよ。

レディーニョとの“ロスト”や“ドリーム・オン”においてR&Bトラックを披露していますね。今回はどうしてヴォーカル・トラックに挑戦したのでしょうか?

R:ヴォーカルの入ったトラックが好きだから。それだけだよ。『グラス・ソーズ』でもやりたかったんだけど、チャンスがなかった。でもずっとやりたいことだったんだ。構成もヴォーカルやメロディの入ったものが好きだしね。

先行発表された“アタック”では、トラップを連想させるビートにダニー・ブラウンのラップが最高にマッチしています。あなたの作るラッパーのためのトラックと、ヒップホップのトラックメイカーの作る曲はどこが違うと思いますか?

R:そうだな……。ラッパーのために作るトラックとそうでないトラックの違いなら。ラッパーのために作るときは、そこまでハードに作業しなくてもいい。ラッパーやヴォーカリストがリードをとってくれるから。メインのフォーカスはラッパーだから、バックグラウンド・ミュージックを作るような感じで作るんだ。でもインストとなると、初めから面白いものを意識して作らないといけない。インストだけで聴く価値のあるものをね。メロディが主役だからさ。ラッパーやヴォーカリストがいなくても、インスト・トラックとしていいものを作らないといけないから、もっと注意が必要なんだ。

ハドソン・モホークとルナイスによるプロジェクトのトゥナイトはトラップに焦点を当てていますが、あなたの作品でもトラップのリズムを聴くことができます。やっぱ好きなんですか?

R:EDMのトラップに関してはわからないけど、俺にとってトラップっていうのはヒップホップ・ミュージックなんだ。スリー・シックス・マフィアとかグッチ・メインとか、そういうトラップは好きだね。

ダンス・ミュージックの多くにおいてフレーズのループがじょじょに展開していくパターンが多いですが、あなたのトラックは部分的にメロディが使い分けられており、ポップ・ミュージックの構成に似ています。従来のダンス・ミュージックとはなぜ違ったスタイルを取るのでしょうか?

R:さっきも言ったように、俺の曲は短い。ダンス・ミュージックでは7分間のトラックなんかもあるよね? でも俺はそこまで長いトラックだと退屈してしまうんだ。もっとグッと引き寄せられるような音楽が好きなんだよ。DJするときもそう。素早く集中したエナジーで、次から次に進む方が得意だね。

その曲構成も含め、 あなたの曲の多くはリズムもとてもユニークですが、その反面、フロアでDJがどのようにそれらの曲をミックスするのか想像するのが難しいです。DJのために曲を作ることはあまり意識していないのでしょうか?

R:DJのことはあまり考えない。自分が聴きたいと思う音のことだけを考えてるよ。俺自身もDJだけど、あまり長いトラックはかけない。俺はそういうDJセットが好きなんだ。

自分の曲がEDMと呼ばれたら違和感は覚えますか?

R:自分ではそうは思わないけど、人っていつも新しい言葉を作って何かしら呼びたがるし、別に気にはしないよ。もう慣れたね。そういうのは言葉に過ぎないから。

取材:高橋勇人(2014年8月25日)

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Profile

髙橋勇人(たかはし はやと)髙橋勇人(たかはし はやと)
1990年、静岡県浜松市生まれ。ロンドン在住。音楽ライター。電子音楽や思想について『ele-king』や『現代思想』などに寄稿。

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