「Nothing」と一致するもの

Larry Levan 70th Birthday Bash - ele-king

 まごうことなきレジェンド。1977年からNYのクラブ《パラダイス・ガラージ》のDJとして活躍、そこでかかっていた音楽がガラージと呼ばれるようになったわけだが、後世のダンス・ミュージックに多大な影響を与えたこのラリー・レヴァン(92年没)の生誕70周年を祝し、新宿ブリッジにて記念パーティが開かれることになった。
 7月5日(金)にはフランスからディミトリ・フロム・パリが来日、MURO、discoSARAとともに副都心の夜を彩る。7月14日(日)にはラリー・レヴァンから後継者に指名されたヴィクター・ロサドがロング・セットを披露。そしてラリー・レヴァンの誕生日7月20日(土)には、彼と親交のあった高橋透とDJ Noriが愛とリスペクトを込めたプレイを堪能させてくれる予定だ。なんとも豪華な3連打、この7月は新宿でアツい夜を過ごしたい。

日本のクラブシーンの黎明期に多大な影響を与えたニューヨークの聖地Paradise Garage。世界中にガラージサウンドの信奉者を生み出した伝説のDJ、Larry Levanの誕生日は7月20日、もし彼が生きていれば70歳である。

DJ BAR Bridge SHINJUKUでは、7月5日(金)数々の傑作リミックスワークをリリースしているKing of Disco Dimitri from Parisが登場しKing of Diggin’ Muroと共演。7月14日(日)には生前のLarryが自らの後継者に指名したVictor Rosadoがオープンtoクローズのロングセットを披露。そしてLarryの誕生日当日である7月20日(土)は東京の伝説的なクラブGoldにてレジデントDJを務めたTohru TakahashiとDJ Noriの2人が出演する。

Larry Levan live at Paradise Garage 1985
https://youtu.be/luAx0xKWiRo?si=kzYt599ad20kS5NV

7月5日(金)
World Connection - Dimitri from Paris -

Lineup:
Dimitri from Paris
MURO
discoSARA

Open: 20:00 Start: 21:00
Door ¥2000

昨年7月にもダンスフロアを大いに沸かせたフランスからの刺客、Dimitri from Parisが今年も新宿Bridgeに帰ってくる。昨年のDJ NORIに続きCAPTAIN VINYLからMUROとの共演が決定、ハッピーヴァイブス全開のdiscoSARAもデッキに立ち、心と体を解放してくれる一夜となるだろう。

Glitterbox Radio Show 364: Dimitri From Paris Takeover
https://soundcloud.com/glitterboxibiza/glitterbox-radio-show-364-dimitri-from-paris-takeover

7月14日(日/祝前日)
World Connection - Victor Rosado all night long -

Lineup:
Victor Rosado

Open: 20:00 Start: 22:00
Door: ¥2000

1987年惜しまれながらクローズしたNYのクラブParadise GarageのレジデントDJ、Larry Levanに唯一、次のLarryになる素質を見込まれ寵愛されたVictor Rosadoが7時間セットを聴かせてくれる。
今回は、REY AUDIO製ロータリーミキサーDJM-1、レコードプレイヤーには、Space Lab YELLOWでも使用していたTHORENS TD521 + SME トーンアーム309 + MCカードリッジのセッティングで音源本来の力を引き出す。最高な音とNYの黄金時代が生んだレジェンドDJの技術とセンスが生み出すサイケデリック空間を体験してほしい。

Victor Rosado fabric Promo Mix
https://www.mixcloud.com/fabric_London/victor-rosado-fabric-promo-mix/

7月20日(土)
Larry Levan 70th Birthday Bash!!

Lineup:
Tohru Takahashi
DJ NORI

Open: 20:00 Start: 22:00
Door: ¥1500

NYの伝説のクラブ、Paradise GarageでGarage soundと呼ばれるスタイルを確立した真の伝説のDJ、Larry Levan。生きていれば今年70歳になる7月20日、珍しくTohru Takahashiから「ラリーのバースデイバッシュをやろう!」とDJ NORIに声がかかった。Paradise Garageを体験し、Larryとも親交のあった2人の想いは計り知れず、偉大な先駆者への愛とリスペクトを込めた貴重な音楽体験になるだろう。

書店は文化である。今、本屋が熱い!

出版不況が叫ばれる中、独立書店と呼ばれる「新しい形の町の本屋」が次々と開店している。今日も日本中で個性的な魅力のある空間が生み出されている。
そこで本書では18人の書店主たちの貴重な体験の証言により、不況でも情熱とアイデアで本屋を始められる時代に生まれた、現代の “本屋のかたち” を探る。

(登場書店 全18店名)
フラヌール書店/なタ書/本屋ルヌガンガ/シカク/ON READING/BOOKSHOP本と羊/機械書房/mountain bookcase/そぞろ書房/twililight/アルスクモノイ/本屋象の旅/FOLK old book store/READAN DEAT/YATO/ひるねこBOOKS/WARP HOLE BOOKS/BOOKSHOP TRAVELLER

四六判並製/192ページ

目次

まえがき

巻頭
BOOKSHOP TRAVELLER
狭さにこそ価値がある 和氣正幸

第一章 町で本屋をやってます 様々な本屋経営を知る

フラヌール書店 久禮亮太
なタ書 藤井佳之
本屋ルヌガンガ 中村勇亮
シカク 竹重みゆき

独立書店の勃興~本屋ライターの個人史①~和氣正幸

第二章 私が本屋を開くまで 準備から継続まで

BOOKSHOP本と羊/機械書房/mountain bookcase/そぞろ書房/twililight/アルスクモノイ/本屋象の旅/FOLK old book store/READAN DEAT/YATO/ひるねこBOOKS/WARP HOLE BOOKS

あたらしい本屋の形~本屋ライターの個人史②~和氣正幸

第三章 本から本屋を考える 本屋をめぐる状況を知ろう 和氣正幸

街の本屋の生存探究、あるいは本の生態系について

本を読む、あるいは読まなくなった理由について

棚貸し本屋の現在

本屋をはじめたいと思ったら

[監修者プロフィール]
和氣正幸(わき・まさゆき)
本屋ライター。東京・祖師ヶ谷にある本屋のアンテナショップBOOKSHOP TRAVELLERの店主でもある。2010年よりサラリーマンを続ける傍らインデペンデントな本屋をレポートするブログ「本と私の世界」を開設。現在は独立して、「本屋をもっと楽しむポータルサイトBOOKSHOP LOVER」の運営を中心に、“本屋入門”などのイベントも開催。そのほか東京新聞での連載「BOOKS」など各種媒体への寄稿、電子図書館メルマガの編集人など本屋と本に関する活動を多岐にわたり行う。

オンラインにてお買い求めいただける店舗一覧
amazon
TSUTAYAオンライン
Rakuten ブックス
7net(セブンネットショッピング)
ヨドバシ・ドット・コム
Yahoo!ショッピング
HMV
TOWER RECORDS
紀伊國屋書店
e-hon
Honya Club
キャラアニ・ドットコム

P-VINE OFFICIAL SHOP
SPECIAL DELIVERY

全国実店舗の在庫状況
紀伊國屋書店
三省堂書店
有隣堂
くまざわ書店
TSUTAYA
大垣書店
未来屋書店/アシーネ

お詫びと訂正

このたびは弊社商品をご購入いただきまして誠にありがとうございます。
『さあ、本屋をはじめよう 町の書店の新しい可能性』に誤りがありました。
謹んで訂正いたしますとともに、お客様および関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

P137

ネイバーフッドを大切に。


ネイバーフッドを大切に。
 と言いながら本日、出したかったものが一つ締切に間に合いませんでした。
 現実と理想はかくも距離があるものです……。

P137~138

インターネットで本を買うという行為が浸透している現在では、体験としての書店空間に価値を見出すには、違いがある方が豊かだと思うので。
 と言いながら本日、出したかったものが一つ締切に間に合いませんでした。
 現実と理想はかくも距離があるものです……。


インターネットで本を買うという行為が浸透している現在では、体験としての書店空間に価値を見出すには、違いがある方が豊かだと思うので。

K-PUNK 自分の武器を選べ──音楽・政治 - ele-king

「グラム・ロックこそパンクである──歴史的にもコンセプトにおいても」

彼を一躍人気作家にしたブログ「K-PUNK」から選集されたマーク・フィッシャーの原点にして最終作

21世紀初頭において、もっとも影響力のある
労働者階級出身の批評家によるエッセイ/論考集の「音楽・政治」編
資本主義の向こう側に突き抜けるための思考の記録

思想家/批評家、マーク・フィッシャーの人気を決定づけたブログ「K-PUNK」からのベスト・セレクションの第二弾。著書『資本主義リアリズム』で広く知られるフィッシャーだが、彼の批評活動の原点にあるのは音楽だ。その音楽批評には彼の政治思想が共鳴している。グラム・ロックやポスト・パンクからサッチャーにトランプまで。資本主義にも、音楽のレトロ化にも、頭でっかちなアカデミックな考えにも、左翼の高級化にも反対し続けた批評の数々。

本書で言及される音楽:
ロキシー・ミュージック、ブライアン・フェリー、デイヴィッド・ボウイ、グレイス・ジョーンズ、ケイト・ブッシュ、スージー・アンド・ザ・バンシーズ、ジョイ・ディヴィジョン、マーク・スチュワート、ザ・フォール、ザ・バースデー・パーティ、ギャング・オブ・フォー、スクリッティ・ポリッティ、テスト・デパートメント、ザ・キュアー、アンダーグラウンド・レジスタンス、モロコ/ロイシン・マーフィ、カニエ・ウェスト、ジェイムス・ブレイク、ドレイク、ダークスター、DJラシャド、スリーフォード・モッズ、ほか。

本書で扱われるテーマなど:
ポスト・フォーディズム、新自由主義、サッチャー、9・11と監視社会、ブレアと新しい労働党、テロリズム、メンタル・ヘルス、トランプとブレグジット、「コミュニスト・リアリズム」、ほか。

四六判/648頁

目次

日本語版編者序文

第三部
自分の武器を選べ:音楽関連の著述 (坂本麻里子+髙橋勇人訳)

今や恒例、グラストンベリーに対する暴言
アート・ポップ、いや、これは本物のそれの話
k‐パンク、あるいはグラムパンクなアート・ポップの非連続体
反資本としてのノイズ──『アズ・ザ・ヴィニア・オブ・デモクラシー・スターツ・トゥ・フェイド(民主主義の虚飾が消え薄れはじめるにつれて)』
うたた寝から目覚めたライオン、あるいは今日における昇華とは?
今におけるすべての外部
あなたの不快楽のために──ゴスの尊大なオートクチュール
僕たちみんな死んでしまおうが構わない──ザ・キュアーの不浄なる三位一体
光を眺めてごらん
ポップは不死身なのか?
クラーケンのメモレックス──ザ・フォールのパルプ・モダニズム パート1~3
スクリッティの甘美な病い
病理としてのポストモダン主義、パート2
自分の武器を選べ
あるテーマの変奏
ランニング・オン・エンプティ
ユー・リマインド・ミー・オブ・ゴールド──マーク・フィッシャーとサイモン・レイノルズとの対話
戦闘的傾向は音楽を養う
オートノミー・イン・ザ・UK
二一世紀の隠れた悲しみ──ジェイムス・ブレイクの『オーヴァーグロウン』
デイヴィッド・ボウイ、『ザ・ネクスト・デイ』評
すべてを持っている男──ドレイクの『ナッシング・ワズ・ザ・セイム』
ブレイク・イット・ダウン――DJラシャドの『ダブル・カップ』
自分のナンセンスを始めろ!──イーエムエムプレックズとドリー・ドリーについて
スリーフォード・モッズの『ディヴァイド・アンド・イグジット』と『チャブド・アップ:ザ・シングルズ・コレクション』評
テスト・デパートメント──左派理想主義と大衆モダニズムが出会う場
融資なしじゃロマンスはあり得ない

第四部
今のところ、我々の欲望には名前がない:政治に関する文章 (五井健太郎訳)

投票するな、奴らをその気にさせるな
一九七九年十月六日──資本主義と双極性障害
彼らが抗議して、皆が参加したからといって、いったいそれで何になるというのか
ヒドラを退治すること
テロリズムの顔なき顔
衒示的武力と害虫化
私の人生、私のカード──アメックス・レッド・キャンペーンについての注解
グレート・ブリンドン・クラブ・スウィンドル
ストレスの民営化
囲い込み(ケトル)の論理
不満の冬2.0――戦闘性の一ヶ月に関するメモ
フットボール/資本主義リアリズム/ユートピア
ゲームは変化した
創造的資本主義
現実の管理経営(マネジメント)
UKタブロイド
未来はいまだ我々のもの――オートノミーとポスト資本主義
美学的な貧困
確実なのは死と資本だけ
メンタル・ヘルスはなぜ政治の問題なのか
ロンドン版ハンガー・ゲーム
時間戦争──新資本主義時代のオルタナティヴに向けて
上手く負けるのではなく、勝つために戦うこと
マーガレット・サッチャーの幸福
微笑みとともに苦しむこと
ゾンビの殺し方──新自由主義の終わりを戦略化する
殺人罪を逃れ切ること
誰も退屈していない、すべてが退屈させる
影のための時間
未決状態は終わった
コミュニスト・リアリズム
今こそ痛みを
希望を棄てろ(夏がやって来る)
今のところ、我々の欲望には名前がない
アンチ・セラピー
民主主義とは喜びである
サイバーゴシック対スチームパンク
マネキン・チャレンジ

索引

[著者]
マーク・フィッシャー(Mark Fisher)
1968年生まれ。ハル大学で哲学の学士課程、ウォーリック大学で博士課程修了。ゴールドスミス大学で教鞭をとりながら自身のブログ「K-PUNK」で音楽論、文化論、社会批評を展開する一方、『ガーディアン』や『ワイアー』などに寄稿。2009年に『資本主義リアリズム』を、2014年に『わが人生の幽霊たち』を、2016年に『奇妙なものとぞっとするもの』を上梓。2017年1月、48歳のときに自殺。邦訳にはほかに講義録『ポスト資本主義の欲望』、ブログからの選集第一弾『K-PUNK 夢想のメソッド──本・映画・ドラマ』がある。

[訳者]
坂本麻里子(さかもと・まりこ)
1970年東京生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。ライター/通訳/翻訳者として活動。ロンドン在住。訳書にコージー・ファニ・トゥッティ『アート セックス ミュージック』、ジョン・サヴェージ『この灼けるほどの光、この太陽、そしてそれ以外の何もかも』、マシュー・コリン『レイヴ・カルチャー』、マーク・フィッシャー『K-PUNK 夢想のメソッド』ほか多数。

髙橋勇人(たかはし・はやと)
1990年、静岡県浜松市出身。ロンドン在住。早稲田大学国際教養学部卒業後、ロンドン大学ゴールドスミス校で社会学修士課程と文化研究博士課程を修了。ウィンチェスター美術学校でメディア論を教える。音楽ライターとして、ハイパーダブの日本版ライナーノーツを執筆し、DJなどの音楽活動も行っている。

五井健太郎(ごい・けんたろう)
1984年生まれ。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はシュルレアリスム研究。訳書にマーク・フィッシャー『わが人生の幽霊たち』『奇妙なものとぞっとするもの』、ニック・ランド『暗黒の啓蒙書』『絶滅への渇望』、共著に『統べるもの/叛くもの』『ヒップホップ・アナムネーシス』など。

オンラインにてお買い求めいただける店舗一覧
amazon
TSUTAYAオンライン
Rakuten ブックス
7net(セブンネットショッピング)
ヨドバシ・ドット・コム
Yahoo!ショッピング
HMV
TOWER RECORDS
disk union
紀伊國屋書店
honto
e-hon
Honya Club

P-VINE OFFICIAL SHOP
SPECIAL DELIVERY

全国実店舗の在庫状況
紀伊國屋書店
三省堂書店
有隣堂
くまざわ書店
TSUTAYA
大垣書店
未来屋書店/アシーネ

Iglooghost - ele-king

 満を持して、というべきだろう。先月〈LuckyMe〉から鮮烈なニュー・アルバム『Tidal Memory Exo』を送り出したばかりのイグルーゴースト。かつてフライング・ロータスの〈Brainfeeder〉から放たれた『Neō Wax Bloom』(2017)で注目を集め、“Z世代のAFX/スクエアプッシャー” とも呼ぶべきサウンドを打ち鳴らすこのロンドンの才があらためて来日を果たすことになった。東京、高知、大阪の3か所を巡回、2年前同様全公演に BABii (イグルーとは『XYZ』を共作)が帯同する。新作発表直後のツアーという絶好の機会、デジタル時代のプロデューサーならではの独創的な表現を見逃すことなかれ。

Iglooghost「Tidal Memory Exo」Release Japan Tour 2024

Special Guest: BABii

東京 TOKYO
7/5(金) @CIRCUS TOKYO
open 18:30 start 19:00
adv: ¥4,000(+別途 1 drink)
https://circus-tokyo.jp/event/iglooghost%E3%80%8Ctidal-memory-exo%E3%80%8Drelease-japan-tour-2024/
https://eplus.jp/sf/detail/4118800001

高知 KOCHI
7/6(土) @OUTER SPACE
open / start 20:00
adv: ¥3,000(+別途 1 drink)
https://outer-space.info/event/20240706_iglooghost/

大阪 OSAKA
7/7(日) @CIRCUS OSAKA
open 18:00 start 18:30
adv: ¥4,000(+別途 1 drink)
https://circus-osaka.com/event/iglooghost%E3%80%8Ctidal-memory-exo%E3%80%8Drelease-japan-tour-2024/
https://eplus.jp/sf/detail/4119140001-P0030001

しばてつ・山田光・荒井康太トリオ - ele-king

 自身のhikaru yamada and the librariansをはじめ、入江陽前野健太などの楽曲参加から「小さなポップ・ミュージック」をテーマにしたコンピレーション『tiny pop』の監修まで、フリー・ジャズ/即興演奏の分野に留まらぬ活動をつづけてきたサックス奏者/トラックメイカーの山田光。そんな彼の新プロジェクトは、80年代から活動するヴェテラン鍵盤奏者、しばてつと、さまざまな民族音楽から影響を受けたというドラマー、荒井康太とのトリオだ。『じゃフリージャズやろう』とのタイトルどおり、生々しいフリー・ジャズに挑んだ45分ノンストップのアルバムがすでにbandcampにて販売中。ぜひチェックしてみて。

しばてつ・山田光・荒井康太トリオによるアルバム“Jya, let​’​s play free jazz​.​”が2024年6月15日(土)にリリースされる。

hikaru yamada and the librariansやmcjeといった自身のユニットで活動するアルトサックス奏者/トラックメイカーの山田光。今回、彼はピアノのしばてつ、ドラムの荒井康太とともに、この時代に敢えて伝統のベースレストリオ編成でLPサイズのフリージャズ(ノンストップ45分間)を演奏する試みを始めた。

最初の作品となる“Jya, let​’​s play free jazz​.​”は2024年3月25日に行われたライブ録音でピアノ・サックス・ドラムの打点を生々しく捉えたオンマイクサウンドにより、フレッシュなフリージャズサウンドを聴かせる。

しばてつは1959年東京に生まれ、1980年代より活動を続けるピアノ / 鍵盤ハーモニカ奏者。2016年に鍵盤ハーモニカによる即興演奏集『Plastic Pneuma』をHitorriレーベルからリリースしているが、ピアノによるフリージャズ演奏の音源化は今回が初めて。

荒井康太は伊豆諸島最南端の孤島 青ヶ島出身。アフリカを代表するカメルーンのドラマーBrice wassyの演奏に衝撃を受けBriceと弟のVincentに師事。現地カメルーンに渡りトラディショナルのリズムをエッセンスとしたドラミングを学ぶ。ジャズ、ポップス、ロック、はたまた韓国の農楽やシャーマン音楽、台湾原住民音楽、ブラジル、アフリカなどの民族音楽から、即興音楽や実験音楽、ライブペイントやダンスとの共演など、現代音楽アートフェスや舞台音楽などジャンルにとらわれない幅広い演奏活動を行っている。現在は田中圭や奈緒らと共に舞台『Medicine メディスン』に出演中。

[リリース情報]
アーティスト名: shibatetsu (p) + Hikaru Yamada (sax) + Kota Arai (ds) Trio
タイトル: “Jya, let​’​s play free jazz​.​”
リリース日: 2024年6月15日(土)12:00(正午)
レーベル: OPAC
カタログナンバー: OPAC-1001
フォーマット: Bandcampでのダウンロードとストリーミング

https://opaclabel.bandcamp.com/album/jya-let-s-play-free-jazz

価格: 1000円

■曲目
1. movement1
2. movement2
3. movement3
4. movement4

ミックス/マスタリング: 山田光
アルバムジャケット: しばてつ

■参加ミュージシャン
しばてつ: piano
http://www4.plala.or.jp/soodemonai/

山田光: sax
https://ekytropics.blogspot.com/2024/04/httpswww.html

荒井康太: drums
https://kotatatakataton.jimdofree.com/

■プロフィール
山田光: 1988年生まれのアルトサックス奏者、トラックメイカー。サンプリングを主体とするトラックメイキングとサックスでのフリージャズ/即興演奏をおこなう。自身のユニットであるhikaru yamada and the librariansやfeather shuttles foreverで作品をリリースするほか、入江陽、前野健太、South Penguin、毛玉、んミィバンドなどの楽曲に参加している。監修作品にコンピレーションアルバム『tiny pop – here’s that tiny days』(2020年、P-VINE)がある。

FUMIYA TANAKA & TAKKYU ISHINO - ele-king

LIQUIDROOM 20th ANNIVERSARY
-HISTORY OF TECHNO-

djs
FUMIYA TANAKA
TAKKYU ISHINO

vj
NAOHIRO UKAWA
with REAL Rock DESIGN
(FULL GENERATIVE AI VJ SET)

2024.08.03 saturday
LIQUIDROOM
open/start:23:00
TICKETS:¥4000(+1drink order別) 
先着先行:6/15(sat)10:00-7/7(sun)23:59
https://eplus.jp/sf/detail/4123530001-P0030001

・注意事項
※ご入場の際、ドリンクチャージとして700円頂きます。
※本公演は深夜公演につき20歳未満の方のご入場はお断り致します。本人及び年齢確認のため、ご入場時に顔写真付きの身分証明書(免許書/パスポ ート/住民基本台帳カード/マイナンバーカード/在留カード/特別永住者証明書/社員証/学生証)をご提示いただきます。ご提示いただけない場合 はいかなる理由でもご入場いただけませんのであらかじめご了承ください。

歴史は夜作られる

 夜は、昼に対するオルタナティヴだ。いつだってそう、歴史は夜作られる。とはいえ、何もわかっちゃいなかった。90年代がはじまったばかりの頃、ある程度、ハウスやテクノの知識はあったし、そうタグ付けされたレコードも所有していた。クラブに行って踊ってみたりもした。だが、じつは何もわかっちゃいなかった。自分はただ、それまで好きだったロックの耳で、ハウスやテクノを聴いていたに過ぎなかった。ダンス・ミュージックとしての、身体的で、肉欲的な、解放の音楽を、感覚や魅惑がつねに優位にたつ、言うなればこのエクスタシーの音響科学の本質を30年前のぼくに教えてくれたのは、田中フミヤと石野卓球である。
 すばらしく安全で、しかしまったく安全ではない自由。熱狂的で過激な欲望が、この音楽文化のイマジネーションと創造性の原動力になる。彼らふたりが日本のテクノ史において重要なのは、まさにそこだ。フロイト的に言うならイドの解放。テクノに対するこうした解釈、すなわち週末が楽しみでならないライフスタイルの喜劇と悲劇を、その最高の瞬間の数々を、この日本で、ディスコもハウスも知らない世代に叩き込んだ偉大な、罪深きDJたち(笑)。ダンス・ミュージックとしてのテクノが彼らからはじまったとは言わない。しかし、それをこの日本にいっきに広めたのは、間違いなく彼らだった。
 ふたりはある時期からは、それぞれの道へと進んで、それぞれの音楽を更新し続けている。同時に、あれから30年、シーンの細分化は加速し、多くのサブジャンルが生まれている。みんなが同じ場所にいるということは、いまでは滅多に見られない。だから、いまいちど、彼らふたりのDJというだけでじゅうぶんに胸アツなのだ。「history of techno」などというお題がなくても、彼らがまたその夜、歴史の新たな1ページを作ってくれるだろう(もうひとりのすばらしい共演者、我らが宇川直宏がREALROCKDESIGNとタッグを組んだ、フルAIによるVJとともに)。
ele-king 野田務

A. G. Cook - ele-king

 2013年に発足され、2023年に新譜のリリースを終了した〈PC Music〉が現代のオルタナティヴなポップスに与えた影響はとてつもなく大きい、というのは言うまでもない事実だろう。少なくとも、私事ではあるけれど電子音楽への強い興味をぼくに抱かせてくれたのもA. G. クックがコロナ禍に発表したアルバム『7G』と『Apple』であり、そこから〈PC Music〉の諸作が見せてくれるきらびやかな世界に引きずり込まれていまがある。個人的な体験は省略するとして、〈PC Music〉とともにポップスを換骨奪胎する形で生まれたオルタナティヴなポップ・ソングの一群は故・ソフィーの躍進とともにバブルガム・ベースと呼ばれ、それらはいつしか #Hyperpop とタグづけされるようになった。そして、ハイパーポップという商業ラベリングの着想源となったこの巨大なムーヴメントを切り拓いたA. G. クックは、新たな一歩を踏み出すべく2024年に新レーベル〈New Alias〉(=直訳すると、新たな通称?)を設立。同時に4年ぶりのフル・アルバム『Britpop』を発表した──大量のエスプリやイースター・エッグ的仕掛けに富んだ3つのプロモーション・サイトとともに。

 まず、作品それ自体を語る前に、この一連のプロモーションにこそA. G. クックの美学が込められていることについて解説しておきたい。具体的には「音楽界で最も信頼されていない声」とうそぶくピッチフォークのパロディ・メディア「Witchfork」(ジョークながら読み応えあるテキストが潤沢に用意されている)、ウムルやメス・マス、DJ G2G などクックに近い音楽家の新リリースからファンによる投稿作まで、さまざまな音楽作品をフリーで提供するバンドキャンプのパロディ・サイト「Wandcamp」、そして「膨大な穀物ライブラリ」を取引するためのプラットフォームという(ダジャレのような名称の)ビートポートのパロディ・サイト「Wheatport」の3サイトを、アルバムのプロモーションを兼ねて4 月 24 日までの期間限定で更新していった(現在はいずれもサイトの入口に「当サーヴィスは非公開の多次元複合企業に買収されました」といった架空の声明が表示されているものの、音源のダウンロードや記事の購読は可能)。
 ちなみに、3サイトの頭文字はそれぞれ「W」で、3つ並べるとつまりワールド・ワイド・ウェブとなる。そしていずれも最終的な導線は「WWW」というクックが新たに立ち上げたディスコード上のサーバーと紐づけられており、こうした半オープン/半クローズドなコミュニティ・プラットフォームこそが現行のインターネットだよね? と示唆しているようにも受け取れる。

https://witchfork.com/Witchfork%2C-Wandcamp-and-Wheatport-Set-To-Close-As-Part-of-WWW-Merger-Mystery/662659afbe40536839947789

 この資本主義的な音楽プロモーションを皮肉ったような一連の動きのモチーフになっているのは、Witch=魔女、Wand=杖、ethereal entities=エーテル体などのファンタジックで呪術的なフレーズと、multidimensional=多次元、otherworld=別世界といったSFチックで非現実的なフレーズなど。なぜそうしたイメージで本作『Britpop』の作品世界を拡張しようとしたかといえば、それはこのアルバムが過去/現在/未来の3つの階層に分かれた24曲入・3枚組の重層的な作品だからだろう。霊的なものと並行世界、神秘的なものととテクノロジー、そしてそのどちらにも偏らない私たちが暮らすいま、ここについてをレイヤーを重ねるように並列化しているアルバムだ。

 「過去」パートと定義されたDisc 1、M1~M8までの各トラックはこれまでのクックのパブリック・イメージに近しい〈PC Music〉的なバブルガム・ベース~ユーフォリック・トランス~IDM的なサウンドで、「現在」パートとされるDisc 2のM9~M16には古びたオルタナティヴ・ロック──つまりはタイトル通り「ブリットポップ」への憧憬が感じられる歌を基調としたトラック、そして「未来」パートとされるDisc 3のM17~M24はそれぞれ「過去」パートを踏襲しつつ、それらを塗り替えていこうとする意欲に満ちたシンセ・ポップのニュー・スタンダードを提示している。楽曲単体にスポットを当てると、アルバムの入口となるM1 “Silver Thread Golden Needle” は135BPMのIDMライクなトランス・ナンバーとして抜群の完成度で、先行シングルとして2024年1月1日にリリースされたことにも納得できる。なお、こちらは2014年リリースの代表曲 “Beautiful” を9年越しにリエディットした “Beautiful (2023 Edit)” を引き継ぐ形で制作されたようで、10分弱のトラックに耳を傾けると同曲や同じく代表曲のひとつである “Show Me What” などのヴォーカルをカットアップ的にサンプリングしていることがうかがえる。
 「現在」パートの収録曲は表題通り、クックなりのブリットポップ愛/ブリットポップ観が感じられる脱構築的なインディ・ポップ~オルタナティヴ・ロックとして統一感を持っており、とくにM16 “Without” は急逝した才能、ソフィーに捧げられたディストーション・ギターの弾き語りとなっていることが印象的だ。Disc 2──「現在」の締めくくりにふさわしいこの曲が、現実からかけ離れたキッチュなサウンド・メイキングで世界を席巻したクックのもうひとつの側面である、ポップ・ソングの名手としての一面を際立たせていることは素朴な感動を与えてくれる。
 一転してDisc 3──「未来」パートではバブルガム・ベースの方法論を用いてよりオーヴァーグラウンドなシンセ・ポップへ挑戦する姿勢が見られ、ビヨンセチャーリーXCX、そして宇多田ヒカルといったポップ界の巨人たちと数々の仕事を重ねた彼が見ている新たな景色の一部を切り取ったかのような、いわば「メインストリーム的な実験」という矛盾を見事に成功させている。特筆すべきは先述したプロモーションの核に位置する「WWW」というキーワードと同じ題名を与えられたM22 “WWW” で、5分強のなかでいままでとこれからを一切合切マッシュ・アップしたような目まぐるしい展開が1曲にパッケージングされている。時折顔を見せる2ステップ的なハイハット使いやロック歌手のような歌声にも、やはりイギリス人としてポップスをつくることへの矜持のようなものを感じる。

 魔法とテクノロジーを並列化して、ベッドルームと外界に橋を架けて巨大なポップ・シーンを楽しげに塗り替えていったA. G. クックの10年を総括しつつ、予測不可能な未来へのヒントも散りばめた意欲作でありながらも、作品全体に通底しているのは「ポップ」であること。クックはリリースに伴い複数のインタヴューで、本作の着想を「パンデミック中に過ごしたアメリカ・モンタナ州の片田舎」で得たと語っている。田舎の牧場にはかつてイギリスからアメリカを開拓するべく渡った人たちの残滓として、古いイギリスを感じさせるシンボルが残っていたという。その前後、本国ではブレグジットや女王の死などの象徴的な出来事がいくつも起こり、彼は複雑な想いのなか、単なる愛国心ではなく矛盾した感情の狭間で揺れたそうだ。本作のプレス・リリースでは「自分自身のキャリア、“イギリスらしさ” の概念、そして時代を定義したムーヴメントへの敬意と否定を並列に描く」という、明確なコンセプトも示されている。ぼくたちが日本に抱く複雑な思いもきっとそうだろうし、どこにいたって人はつながっている、そんな時代でもフッドのことを捨て去るのは難しいのだろう。ならば、せめて疑いながら愛したい、という人の子のシンプルな気持ちがこのような大作に現れることも無理もないことだし、事実クックは4年ぶりのこの大作で自身の功績を総括しつつ新天地へと進むことを示した。

『蛇の道』 - ele-king

「経済を回す」というのが最近は宗教の標語に思えて仕方がない。「求めよ、さらば与えられん」とか「たゆまず祈りなさい」とか、あの手の精神的な強迫のようで、真面目な信者が教会とかお寺に通うようにショッピング・モールやスーパーマーケットに熱心に通いつめ、それ以外に道はないと信じて疑わない感じがしてしまう。大勢の人が経済を回さなきゃ、回さなきゃとスローガンを唱えながら資本主義を支えようとする姿は、かつて、共産主義は人々をアリのように働かせて個性を失わせるといって批判していたイメージががそのままブーメランとして返ってきたみたいで、主体性が失われるのはもはや資本主義も同じではないかと。

 1998年に公開された『蛇の道』(DVD化された時のタイトルは『修羅の極道 ~蛇の道~』)を黒沢清本人がセルフ・リメイク。脚本は高橋洋から黒沢清に代わり、全体の改変率は60~70%ぐらいか。東京都下の日野市周辺(?)が舞台だったオリジナルからロケ地をフランスに移し、曇り空のゴルフ場だったシーンも鮮やかな緑が一面に広がる田舎の風景に様変わりし、これまで黒沢作品にはなかった美しさを楽しむことができる。とはいえ、そうした開放感はもちろん限定的で、薄暗い室内だとか、遠景の多用、人物そのものではなく人間がいた気配だけを撮るなど黒沢作品の特徴に変化はなく、観客は闇の濃淡を見つめ、場面転換とともに大きな音に驚かされるあたりもとくに変わりはない(ルンバの動きを追うシーンはなかなかにユーモラス)。

 オープニングはパリの裏通りを歩く新島小夜子(柴咲コウ)。なにやら切迫感に突き動かされている様子で、小夜子がそばにいたアルベール・バリュレ(ダミアン・ボナール)に話しかけると、2人はあっという間にティボー・ラヴァル(マチュー・アマルリック!)を拉致し、その場から車で連れ去っていく。袋詰めにしたラヴァルを引き摺り回すシーンが必要以上に長く、人間を「モノ扱い」していることが強調される。廃屋に拘束されたラヴァルは8歳の女の子がピアノを弾く姿をヴィデオで見せられ、その子が殺されたこと、そして、責任がお前にあると告げられる。ラヴァルは身に覚えがないと絶叫するもまったく相手にされず、小夜子とアルベールに虐待されまくる。

 場面変わって小夜子の診療室で吉村(西島秀俊)が精神薬の処方を受けている。吉村は愚痴っぽく、小夜子がパリで立派に暮らしていることに妬みをぶつけるようなことを言い続ける。再びラヴァルが拘束されている廃屋。ラヴァルは窮地から逃れようとして真犯人はピエール・ゲラン(グレゴワール・コラン)だと主張する。小夜子とアルベールはゲランを拉致しに出掛け、同じように袋詰めにされたゲランが引きずり回されるシークエンスはラヴァルよりも長い。長過ぎる(笑)。ゲランもラヴァルと同じように娘がピアノを弾くヴィデオを見せられ、同じように自分は殺していないと訴える。このあたりから、いま目の前に見えていることとは違うことが実際には起きているののかもしれないという感覚が湧き上がってくる。誰かが操作し、洗脳した結果だけを見ているのかもしれない。そのような疑念に突き動かされる感じは『CURE』(97)と同じで(オリジナルの『蛇の道』は『キュア』の次につくられている)、この気分を味わうことが黒沢作品を楽しむ際の半分近くを占めている気がしてしまう(オリジナルはこの辺りからシュールさが倍増する)。ラカン用語でいえば1人の人間のなかにある現実界と想像界の両極に振り切れた世界観を行ったり来たりする面白さを味あわせてくれるということかもしれない。

 ゲランはアルベールも自分たちと同じ組織にいたことを小夜子に告げ、それまで復讐の主体だったはずのアルベールは小夜子に組織を内偵していただけだと弁解する。3ヶ月前、白く輝く病院内の景色が続き、何が起きたのかと思っていると娘を失ってへたりこんでいるアルベールに小夜子が「大丈夫ですか』と声をかけるシーンが短く挟まれる。小夜子からアルベールに近づいたことがわかり、小夜子の動機が謎めき始める。小夜子はアルベールのいないところでラヴェルとゲランに取引を持ちかけ、ほかに誰か犯人に仕立て上げられる奴はいないかと相談する。そして、クリスチャンの名前が候補に挙がり、小夜子は2人以上は拘束できないので、どっちか1人がもう1人を殺せと2人の足元に銃を転がす。ラヴァルとゲランが銃を奪い合う音が聞こえ、やがて銃声が鳴り響く。

 後半の展開はもはやオリジナルとは別物になっていく(以下、ネタバレのような解釈)『蛇の道』で意志を持っているのは女だけ(柴咲コウの役をオリジナルで演じているのは哀川翔)。男は組織の一部として動いているだけで、全体像を把握している者は1人もいない。ラヴァルもゲランも自分が何をやっているのかわかっていなかったとしか思えない描かれ方で、闇とはいえ、彼らも経済を回すだけの存在でしかなかったとしか思えない。自分は殺していないと思っているのも、だから本当のことであり、その最たる存在がアルベール・バリュレであり、彼もまた自分が何を運んでいたのか知らなかったと言い張ることになる。男たちに何かをやらせていたのも、そのシステムを破壊するのも女性で、まるで男社会の無用性をあぶり出して叩き壊したかのような話である。ただし、そうした女性たちの意志もまた正気とは思えない描かれ方をしていて、このままでも社会はダメだし、女性たちがリーダーになってもうまくいかないという話に思えてしまう。穿っていうと組織のボスが女性になることを黒沢清は無意識に恐れている作品だと受け取ることもできなくはない。

 舞台をフランスに移したのは大正解で、日本人はフランスで暮らし始めると買い物や日常会話などあらゆる場面で自己主張の強さについていけず、若い女性がとくにパリ症候群にかかりやすいという話をよく聞く。吉村の症状がまさにそれで、彼は組織から離れて個人としてフランスにいるために主体性が試される結果となり(以下、ネタバレ)、結局は死を選んでしまう。診療所で小夜子に「一度、日本に戻った方がいいかもしれません」と告げられるのは、いわば、あなたは男なんだから日本に帰って男社会に復帰すれば治るよと言われたようなもので、吉村との対比で小夜子がいかに自己主張が強く、他人を引きずり倒していくキャラかということが納得させられる(小夜子はこれといったオシャレをせず、いつも地味なジャケットを着ていて、そのことが自分は自分であるという強いメッセージに感じられる)。アルベールを道具として使い倒した小夜子が組織に大打撃を与え、さらにその動機が最後に語られる。これがもうひとつ素直に受け取っていいものかどうなのか。小夜子が自己主張の強いキャラを通り越して単なる狂人だったという可能性を示唆して物語が終わったように感じたのは僕だけだろうか。もう一度観たらそれがわかるという感じでもなさそうなところが黒沢作品の空恐ろしいところ。

 いずれにしろ本作は『CURE』に迫る傑作だと思う。そして、今月10日、嫌味なことに黒澤清はフランスの文化勲章にあたるオフィシエ賞を受賞した。

SOUL FIRE meets Chica/Undefined meets こだま和文 - ele-king

 いまダブの波が来ている。宇田川町に居を構える虎子食堂の15周年記念イベント特別編、強力な面子×2組による熱い一夜のお知らせだ。
 ひと組は、大阪のダブ・マスターHav率いるSOUL FIRE。バンドとしてはひさびさの東京でのライヴで、ヴォーカリストChicaとともに出演する。
 もうひと組はレジェンドこだま和文と、共作『2 Years / 2 Years In Silence』を残すUndefinedによるタッグ。こちらもひさびさのライヴとなる。
 DJ陣も抜かりない。レゲエ・セレクターのパイオニアのひとりである佐川修、blastheadのHIKARU、そして先日seekersinternational & juwanstocktonの強烈なダブ・アルバムを送り出したレーベル〈Riddim Chango〉(1TA&Element)の3組。
 さらに会場では、SOUL FIREの7インチが先行販売されるという。8月24日は渋谷WWWに集合です。

超の付くダビーな15周年、超虎子の宴開幕です!

うまい飯とうまい酒、そして音楽とそこに集まる人、人、人──宇田川町に居を構えて15年、虎子食堂、今年の周年のスペシャル・ヴァージョンは現地を飛び出し、同じく渋谷のWWWにて「これしかない」と店主熟考の下に集めたラインナップで開催決定!この国のダブのオリジネイターのひとり、こだま和文、そして海外のモダン・ダブの牙城〈ZamZam Sounds〉などからもリリースするダブ・ユニット、Undefined。2022年にコラボ・アルバム『2 Years / 2 Years In Silence』をリリースした両者が、同年の同じくWWWでのライヴ以来、ひさびさにライヴを行う。もう一方のスペシャルなライヴ・アクト、大阪のダブ・マスター、Hav率いるSOUL FIREがヴォーカリスト、Chicaと共に出演。バンドとしては虎子7周年記念以来の東京でのライヴ。この国の東西のある意味でレジェンダリーでありながら、現在進行形のダブ・サウンドが直撃する一夜となる。DJには、この国のレゲエ・セレクターのパイオニアのひとりであり、「溶け出したレコード箱」などここ数年、虎子食堂での出演が活発化している佐川修。想像の外側からエコーの残響にのってダビーにアシッドの熱風を呼び込む、HIKARU。国内外の現在進行形のダブ・サウンドをリリース、1TAとElement──今回会場で先行で販売されるSOUL FIREリイシュー7インチをリリースするなど過去の国内産ダブの遺産を紹介する1TA〈Rewind Dubs〉、そして I Jahbarとのコラボなどカッティング・エッジなダブ・サウンドをリリースするElementによる〈Parallel Line〉というサブ・レーベルもそれぞれ運営──によるセレクター・デュオ / レーベル、Riddim Changoも登場する。レゲエやダブを後景にしつつ、さまざま音楽とそれを愛する人が集まるあの場所の、15年の集大成、いわば超虎子食堂的な一夜を!(河村祐介)

――

公演タイトル:SUPER TIGER

出演:
〈LIVE〉SOUL FIRE meets Chica/Undefined meets こだま和文
〈DJ〉佐川修/HIKARU (blasthead)/Riddim Chango (1TA & Element)

日時:2024年8月24日(土曜日)開場/開演 18:00
会場:WWW
前売券(2024年6月12日(水曜日)18:00発売):3,500円(税込・ドリンク代別)
前売券取扱箇所:イープラス、虎子食堂店頭
問い合わせ先:WWW 03-5458-7685

フライヤー画 : 西加奈子

――

★国産Dubリイシュー・レーベル〈Rewind Dubs〉より、関西のレジェンドDubバンドSOUL FIREのアーカイブから7インチアナログレコードがリリース決定、そして本イベントにて先行販売!
2000年初期にリリースされたアルバム「SOUL FIRE」から煙立ち込めるルーディなステッパーチューン"Rizla”と、未発表曲"Who is DirtyHarry?"をカップリングした一枚。

7-inch Vinyl single
Soul Fire - Rizla w/ Who is DirtyHarry?
Catalog number : RWDS7-001
Price : ¥1,980 (tax in)

https://www-shibuya.jp/schedule/018020.php

ドライブアウェイ・ドールズ - ele-king

 ラナ・デル・レイが昨年リリースしたアルバム『Did You Know That There’s A Tunnel Under Ocean Blvd』に収録された〝Margaret〟は、同アルバムをプロデュースしたジャック・アントノフの妻で役者のマーガレット・クアリーの名前をタイトルにしている。アントノフはクアリーに一目惚れだったとデル・レイが最初に歌い、それを受けてアントノフ本人(=ブリーチャーズ名義)が現在のパートナーに少しでも疑問がある人はすぐにその場から逃げろ、逃げろ、逃げろと強く訴える。さらにデル・レイが自分の恋愛に迷いがある人はアントノフとクアリーの結婚式に参列したらいいと結婚式の日取りを告げる。複雑な構成だけれど、基本的には自分の恋愛に漠然とした不安を抱いている人は時間がそれを解決してくれると繰り返す曲で、デル・レイのなかでもとりわけ甘ったるく、暗いカントリーである。アントノフはデル・レイだけでなく、テイラー・スウィフトやロードも手掛ける売れっ子のプロデューサーで、〝Margaret〟はどことなく〝Royals〟などを思わせる。

 マーガレット・クアリーは5年前にタランティーノ監督『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でクリフ・ブース(ブラッド・ピット)を誘惑するプッシーキャットの役で鮮烈な印象を残し、イーサン・コーエン監督『ドライブアウェイ・ドールズ』で早くも主役の座を射止めることとなった(2年前のランティモス監督『哀れなるものたち』では実験材料の役だった)。『ドライブアウェイ・ドールズ』は簡単にいえばレズビアンのカップルがフィラデルフィアからタラハシーまで南下しながら、スピードを出し、食事をしたり、セックスの相手を探すなどふざけ半分でドライヴを楽しむロード・ムーヴィーで、同作の性格は、脚本を書いたイーサン・コーエンの妻、トリシア・クックの言葉が最もわかりやすい説明となっている。いわく、レズビアンを描いた作品は重くシリアスなものが多いので、楽しいセックスを描こうと思ったと。確かに『アデル、ブルーは熱い色』『キャロル』『ロニートとエスティ』と、10年代に公開されたレズビアン映画は受難の時代を題材にしたものが多く、勇ましい気分になることはあっても楽しい作品とはいえなかった。対して『ドライブアウェイ・ドールズ』は笑いっぱなしに近い。共演のマリアンを演じたヴェラルディン・ヴィスワナサンによればカメラが回ってないところでもマーガレット・クアリーは彼女のことを笑わせにかかっていたという。

 1999年12月、オープニングはキケロのバーでアタッシェ・ケースを抱えたサントス(ペドロ・パスカル)がボックス席に座っている。店内にはリジー・メルシェ・デクローによる〝Fire〟のカヴァーが鳴り響いている。サントスは歌詞の通り火がついたようにいきなり店を飛び出すと後から追ってきた店の主人に殺される。場面変わって隠キャのマリアンが仕事場で同僚の男にナンパされるも無視し、陽キャのジェイミーとレズビアン・バーに出掛けていく。ステージに上がり、みんなから脚光を浴びるジェイミーとは対照的にマリアンは地味な服装に嫌味を言われるなど、まったくその場を楽しめない。ジェイミーはしかし、実際にはガールフレンドと別れたばかりでやさぐれた気分になっていて、マリアンがタラハシーに住んでいる叔母の元を訪ねるという話を聞くと、配送サーヴィスで車を借りて一緒にドライヴしながら行こうと提案する。配送センターでタラハシー行きの車を探すシーンがいきなり面白い。胸に「カーリー」という名札をつけたおっさん(ビル・キャンプ)にジェイミーが「カーリー」と話しかけると、おっさんは芝居がかった芝居をしながら「初対面でいきなりカーリーと呼ぶんじゃねえ」と怒り出す。カーリー・ヘアのジェイミーが怒るならわかるけれど、カーリー・ヘアがカーリーのことをカーリーと呼んでカーリーに怒られるのである。ジェイミーがガールフレンドと住んでいた部屋に自分の荷物を取りに戻ると、留守にしているはずのスーキー(ビーニー・フェルドスタイン)がなぜか家にいて壁に取り付けられたディルドをぶっ壊している。「2人で使わないのならこんなディルドはいらない!」とスーキーは絶叫し、マリアンはひたすら怯えている。部屋のドアを開けてすぐのところにある壁にディルドを取り付けていることがそもそもどうかしている。

 配送センターにギャングがやってくると、タラハシーに向かうはずの車が何者かによって先に持って行かれたことを知る。ギャングたちはカーリーをボコボコにし、スーキーの家を探り当てて部屋に乗り込むと、荒れ狂うスーキーに返り討ちにされる。わやくちゃなシーンが様々に続き、ジェイミーとマリアンの車がフロリダ州に着くとタイヤがパンクし、スペアを取り出そうとしてトランクを開けてみる。そこには冒頭でサントスが抱えていたアタッシェ・ケースと丸い箱があり、箱のなかには切り落とされたサントスの首が入っていた。首だけになったペドロ・パスカルというのも笑うけれど、この構図はどうやらファンカデリック『Maggot Brain』のジャケット・デザインを模倣したものなのである。

 本作はイーサン・コーエンによる初の単独作で、実質的な共同監督だという妻のトリシア・クックとも初めて組んだ劇映画となる(2人はジェリー・リー・ルイスのドキュメンタリーを撮ったことはある)。演出スタイルはラス・メイヤーやジョン・ウォーターズを意識したらしく、なるほどかなりえげつない。とはいえ、僕が観た限り同作の演出はコーエン兄弟の方法論そのままで、複数の要素を絡ませる手際はもはやお家芸。アメリカの政治状況を寓話に落とし込むのが天才的に上手いコーエン兄弟の作品は誰かの自由意志によって物語が進むという印象を与えず、登場人物すべてが神の手のひらで転げ回っているように見えてしまうのが特徴。そうしたセンスはこの作品も同じくで、脚本がつくり込まれ過ぎていて独自に人物造形をする余地がなかったと出演者たちが回想していたようにジェイミーがマリアンを振り回しながらレズビアンが自分たちに必要な感情を探り当てていく過程はそのままクリントン政権下でレズビアンがひとつの勢力として固まっていくプロセスを表しているかのよう。ジェイミーとマリアンがお互いを理解し、最終的には人生のパートナーになっていくことはわかりきったことだけれど、なかなかストレートにそこまで辿り着かないところが『ドライブアウェイ・ドールズ』を、まあ、過分に面白くはしているし、それこそラナ・デル・レイの歌詞が言い得て妙ということになる。

(以下、ネタバレ)ジェイミーとマリアンがアタッシェ・ケースを開けてみると複数のディルドが入っている(!)。だいぶ後になってわかることだけれど、そのうちのひとつは上院議員ゲイリー・チャネル(マット・デイモン)のペニスを形どったもので、これが今後も世に出回ると大統領選に響くと考えたチャネルがこれを回収しようとしてギャングたちを動かしていたのである。この映画にはところどころで挿入されるトリップ・シーンのような映像があり、観ている時はなんだかわからなかったのだけれど、終わってからパンフレットを読んでみると、60年代にジミ・ヘンドリックスやウエイン・クレイマー(MC5)のペニスを実際に型取りしたヴィジュアル・アーティスト、シンシア・プラスター・キャスター(22年没)を題材としたもので、この役をノー・クレジットでマイリー・サイラスが演じている。シンシア・プラスター・キャスターがチャネルのペニスを型取りしたという無茶苦茶な設定はどうなのかと考える暇もなく、さらにはマイリー・サイラスがそのシーンで使うようリクエストした曲が〝Maggot Brain〟だったという……うむむ。

 チャネルがジェイミーたちとの取引に応じ、バーのボックス席で待っている時にも〝Fire〟が鳴り響いている。100万ドルを用意してきたチャネルの前にジェイミーたちが姿を現すとチャネルが「誰?」と尋ね、マリアンは「デモクラッツ」と答える。普段、アメリカ人は、民主党のことは「デム」と発音するので、ここで「デモクラッツ」とフルでゆっくり答えるところは爆笑だった(チャネルは大統領候補だとされていたので、翌年が大統領選だったことを考えるとやはりブッシュ・ジュニアを念頭に置いている?)。上映中はそういえば女性たちの笑い声が何度も湧き上がっていた。そもそも観ていたのは女性の方が多く、帰り道で興奮したように話し合っている女性たちの姿も微笑ましかった。そう、間違っても反フェミのアニオタは観に行かない方がいい。女性たちをそうした視線で眺める世界観はここにはまったくない。とはいえ、僕にはこの作品のタイトルがもうひとつよくわからなかった。作品の終わり頃、壁に落書きされた「Drive-Away Dykes」の文字に「oll」という文字が飛んできて上から貼り付き、「Drive-Away Dolls」というタイトルに様変わりするシーンがある。「Drive-Away Dykes」はヘンリー・ジェイムズの小説だそうで、「Dykes」はレスビアンを表す俗語。これがなぜ「Dolls」に置き換えられたのか。「Dolls」は明らかにジェイミーとマリアンのことで、彼女たちを「人形」と呼び換える意味がよくわからない。単に「かわい子ちゃんたち」という意味なのだろうか。ジェイミーがレズビアン・バーでワン・ナイトの相手を見つけて帰ってくるとマリアンはいつも本を読んでいて、それもヘンリー・ジェイムズの『ヨーロッパ人』だという。勉強不足でどうもこのあたりのことが腑に落ちないままです。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639 640 641 642 643 644 645 646 647 648 649 650 651 652 653 654 655 656 657 658 659 660 661 662 663 664 665 666 667 668 669 670 671 672 673 674 675 676 677 678 679 680 681 682 683 684 685 686 687 688 689 690 691 692 693 694 695 696 697 698 699 700 701 702 703 704 705 706 707 708 709 710 711 712 713 714 715 716 717 718 719 720 721 722 723 724 725 726 727 728 729 730 731 732 733 734 735 736 737 738 739 740 741 742 743 744 745 746 747 748 749 750 751 752 753 754 755 756 757 758 759 760 761 762 763 764 765 766 767 768 769 770 771 772 773 774 775 776 777 778 779 780 781 782 783 784 785 786 787 788 789 790 791 792 793 794 795 796 797 798 799 800 801 802 803 804 805 806 807 808 809 810 811 812 813 814 815 816 817 818 819 820 821 822 823 824 825 826 827 828 829 830 831 832 833 834 835 836 837 838 839 840 841 842 843 844 845 846 847 848 849 850 851 852 853 854 855 856 857 858 859 860 861 862 863 864 865 866 867 868 869 870 871 872 873 874 875 876 877 878 879 880 881 882 883 884 885 886 887 888 889 890 891 892 893 894 895 896 897 898 899 900 901 902 903 904 905 906 907 908 909 910 911 912 913 914 915 916 917 918 919 920 921 922 923 924 925 926 927 928 929 930 931 932 933 934 935 936 937 938 939 940 941 942 943 944 945 946 947 948 949 950 951 952 953 954 955 956 957 958 959 960 961 962 963 964 965 966 967 968 969 970 971 972 973 974 975 976 977 978 979 980 981 982 983 984 985 986 987 988 989 990 991 992 993 994 995 996 997 998 999 1000 1001 1002 1003 1004 1005 1006 1007 1008 1009 1010 1011 1012 1013 1014 1015 1016 1017 1018 1019 1020 1021 1022 1023 1024 1025 1026 1027 1028 1029 1030 1031 1032 1033 1034 1035 1036 1037