Home > News > Hip Hop Anamnesis - ──時代はメンタルヘルス、ということで「救済」をテーマにヒップホップを論じた本が登場
近年各所で “メンタルヘルス” が話題にのぼるけれど、来年2月、「救済」をテーマにしたヒップホップの書籍が刊行される。題して『ヒップホップ・アナムネーシス──ラップ・ミュージックの救済』。
驚くなかれ、BADSAIKUSH、田島ハルコ、J. Columbus、DyyPRIDE、FUNI、MCビル風ら気鋭のラッパー6名のインタヴューを収録。プラス、各種の論考やエッセイを通して、オバマ以降のアメリカや日本のヒップホップを論じた1冊に仕上がる模様です。編著者は、『ヒップホップ・レザレクション』が話題を呼んだ牧師の山下壮起と、音楽ライターの二木信。ディスクガイドもあるそうなので、楽しみに待っていよう。
ヒップホップこそ救済なり──
ギャングスタ/コンシャス・ラップ、キリスト教、フェミニズム、BLM、コロナ以後の社会といった多角的な視点から国内外のヒップホップを鋭く捉え返す画期的な書籍が登場!! アーティストのカラー/白黒写真も掲載!!
〈想起(アナムネーシス)せよ、失ったものを、新しい世界を〉
内閉化したキリスト教会の限界を乗り越える、救済の音楽文化としてヒップホップを論じた衝撃作『ヒップホップ・レザレクション』。その視点を受け継ぎ、オバマ政権以降のアメリカ、そして日本のヒップホップを、いまここに福音をもたらす力の源として鮮烈に描き出す。気鋭の執筆陣による寄稿、ブラック・ライヴズ・マターと共闘する黒人牧師の説教に加え、日本で活躍する6名のラッパーのインタビューを収録。巻末にはディスクガイド「救済のサウンドトラック」を付す。
Interview:BADSAIKUSH、田島ハルコ、J. Columbus、DyyPRIDE、FUNI、MCビル風
寄稿者:山下壮起、マニュエル・ヤン、二木信、五井健太郎、高島鈴、飯田華子、オサジェフォ・ウフル・セイクウ、DJののの、Phonehead、MCビル風、DJ GAJIROH、YUGE、有住航
『ヒップホップ・アナムネーシス──ラップ・ミュージックの救済』
編著者:山下壮起・二木信
版元:新教出版社
A5変型判・予価2500円
ISBN: 978-4-400-31092-1
C1073
刊行:2021年2月25日
編者プロフィール
山下壮起(やました・そうき)
日本キリスト教団阿倍野教会牧師。著作に『ヒップホップ・レザレクション──ラップ・ミュージックとキリスト教』(新教出版社、2019)、「ギャングスタ・コンシャスネス」(『文藝別冊 ケンドリック・ラマー』河出書房新社、2020)など。
二木信(ふたつぎ・しん)
音楽ライター。『素人の乱』(松本哉との共編著/河出書房新社)。単著にゼロ年代の日本のヒップホップ/ラップを記録した『しくじるなよ、ルーディ』(P-VINE、2013)。漢 a.k.a. GAMI著『ヒップホップ・ドリーム』(河出書房新社、2019年夏文庫化)の企画・構成を担当。