「Nothing」と一致するもの

Congo Natty - ele-king

 ジャングルのパイオニア、レベルMCことコンゴ・ナッティがひさびさに来日を果たす。コンゴ・ナッティとしての活動30周年を記念するツアーで、大阪が12月5日、東京が6日と8日の2公演。重要人物の希少な来日公演、これは目撃しておきたい。

liquidroom presents -UTANO MAYAKASHI - ele-king

 これはぜひとも見ておきたい組み合わせだ。かたや踊ってばかりの国の下津光史。かたや2022年に結成、今後より大きな舞台に立つことになるだろう4人組インディ・ロック・バンド、tocago(トーカゴ)のヴォーカル/ギター、沖ちづる。ともにギター1本で勝負するツーマンが開催される。12月14日(日)、場所はTime Out Cafe & Diner。歌がもつ力を堪能したい。

liquidroom presents
-UTANO MAYAKASHI-

下津光史(踊ってばかりの国)
沖ちづる(tocago)

2025年12月14日(日) Time Out Cafe & Diner
開場18:00 開演 19:00
チケット:前売¥5000 + 1ドリンクオーダー
 e+先着先行販売:2025年10月31日(金)20:00~11月30日(日)
一般発売:2025年2025年12月6日(土)10:00~

問い合わせ:https://www.timeoutcafe.jp

詩は時に妖となり、ひとの心を惑わせる。
「utanomayakashi(詩ノ妖)」──それは、詩と歌が交わるときに生まれる不可思議な響きを示す名。

12月14日(土)、恵比寿リキッドルーム2F「Time Out Cafe & Diner」で、二人の歌い手が出会う。

下津光史*踊ってばかりの国
ギター一本で言葉と旋律を丁寧に重ねる。まっすぐな言葉が、聴く者の胸奥に響く。

沖ちづる*Tocago
痛みや優しさを抱き起こし、
日常の片隅の思いを拾い上げ、詩を歌う。

「詩の妖」が舞う夜。
言葉と旋律が交差し、心を震わせる確かな余韻が生まれるだろう。

森田康平(TETRO)

Xexa - ele-king

 シェシャは〈プリンシペ〉異色の存在であるか?

 という問いに対して、YESの理由を見つける方が一見、容易いだろう。
 アフリカ系移民たちが多く暮らすリスボン郊外において独自に進化・発展したクラブ・サウンドを特長とし、クドゥーロやキゾンバを創作起点とするDJが多いこのポルトガルのレーベルの中で、彼女は自身の音楽をアンビエント、そしてアフロ・フューチャリズムと定義する。そして彼女は〈プリンシペ〉が契約した2人目の女性アーティストでもある(ちなみに1人目はすでにその地位を確立しているニディア。厳密に言えば、ナイアガラも女性メンバーを含んでいるが)。FL Studioで独自に楽曲制作を始めた点に関しては他のDJ達同様だが、リスボンで宝飾加工を学んだ後、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校でアート・プロダクションを専攻していたアカデミックな経歴も、彼女の独自性を強めている。

 サントメ・プリンシペ出身の両親の元、リスボンのキンタ・ドス・モショス地区(〈プリンシペ〉の象徴的存在、DJマルフォックスをはじめ多くの所属DJたちが暮らす場所だ)で育ったシェシャが、初作『Vibrações de Prata』から2年を経てリリースしたのがこの『Kissom』である。「Kiss+Som(ポルトガル語で「音」の意)」という言葉遊び以外に、彼女が人からよく尋ねられる「この音楽はなに(“Que som é este?”)」という質問にも由来するという。活動当初彼女はその問いに対して、エレクトロ・ミュージック以上の明確な答えを持っていなかったが、2022年半ばにアフロ・フューチャリズムという概念に出会ったこと、そしてロンドンでの生活を通してナイジェリアや南アフリカなどポルトガルにはない他のアフリカ系ディアスポラに出会ったことが、自身のアイデンティティ、ひいては創作に大きく影響をもたらしているようだ。

 そういった経験を経てか今作では、前作もしくはそれ以前の活動で生まれたアイディアを、シェシャ自身がより確信を持って具現化している印象。リズムの存在感が高まったことで全体的にサウンドの奥行きがぐっと増しており、本人の声の使い方にも変化が見られる。前作にも “Silver” や “Assim” など自身のヴォーカルに多重エフェクトをかけたトラックはあったが、今作では “Txê” やタイトル・トラック “Kissom” など、ヴォーカルがより自然にメロディやリズムにサウンドスケープの一要素として組み込まれている。実際、本人も Rimas & Batidas へのインタヴューで、ロンドンでロレイン・ジェイムスのパフォーマンスを観て「声をリズムに使っていいんだ? 自分の声をサンプルとして使っていいんだ?」と気付きを得た、と語っている。

 そしてアルバムの前半のハイライト、「わたしの心は激しく恋に落ちている」のフレーズで始まる、ロマンティックな “Kizomba 003”。先行シングルでもあるこの曲は、タイトル通りリーンにまとめられたキゾンバで、恋愛関係の間で揺れ動く感情の波の表現が美しい、ヒプノティックな曲だ。そして歌詞を聴き進めると、これが女性から女性に向けられた恋の歌であることがわかる(「素敵な娘/甘美な褐色の肌/でもそんなことはもう知ってるでしょ」)。一般的にキゾンバは男性から女性に向けた曲が多いため、女性による女性のための曲を作ることで、キゾンバを社会的な視点から解体したかった──とは同上のインタヴューでの彼女の発言。こういったあらゆる側面で本質を捉えようとする姿勢からも、理論と実践の両面から表現活動にアプローチする彼女の作品は、極めて思考的かつ意識的な自己規範によって結実したものだといえるだろう。

 以前、DJマルフォックスにインタヴューしたことがある。「プリンシペ・ファミリーに加入するためには何が必要か?」という質問に対する彼の答えは以下の通りであった。
「音楽、人間性、そして魂。そいつの作る音楽に魂がこもっているかどうか、だね。それが何よりも一番大事。音楽を作って、作って、作り続けること」
 彼の言う「音楽を作り続ける」とは SoundCloud に音源をアップロードすることや、クラブでDJすることに留まらない。彼が「ゲットーを美術館に持ち込む」をスローガンに欧州各地の美術館で行っているインスタレーションは、昨年シェシャがグルベンキアン美術館で開催していた20世紀初頭のリスボンにおける黒人女性をテーマにした展(“SÍNCOPES”)とも重なる。彼女が自身を「多領域で活動するアーティスト(Multidisciplinary Artist)」と称し、コンフォート・ゾーンに留まることをよしとせず、創作活動全般において模索と思考を続ける姿勢も、〈プリンシペ〉の本質的なフィロソフィーや、レーベルとしての道筋とも同じ流れに属するものだろう。『Kissom』は〈プリンシペ〉を代表するディスコグラフィーに必ず入る、そしてアンビエントとアフロ・フューチャリズムを語る上で欠かせない一枚になるはずだ。2025年重要作。

M. Sage - ele-king

 電子音楽家エム・セイジ(M. Sage)の新作『Tender / Wading』を再生した瞬間、空気が不意に変わる。音が部屋に広がるというより、空間そのものが静かに揺らぐようだ。
 〈RVNG Intl.〉からリリースされた本作は、ノイズでもビートでもなく、もっと微細な「振動」をとらえた電子音楽といえる。
 たとえば、部屋の湿度や温度までもが変わっていくような、繊細な空気の動き。生楽器、環境音、電子音が優雅に混ざり合い、生成する。そのアンビエント作品としての完成度は極めて高い。

 タイトルの「tender(優しさ)」と「wading(浅瀬を歩くこと)」という言葉の通り、この音楽には、聴くことと触れることのあいだにある微かな「揺らぎ」が宿っている。電子音が「冷たさ」ではなく「ぬくもり」として立ち上がる。エム・セイジはその逆説の中で、聴覚と身体の境界をなぞるように音を紡いでいく。電子音楽でここまで風のような柔らかさを感じさせる作品は、そう多くない。まさに「エレクトロニック・オーガニック」という表現がぴったりなアルバムだ。

 エム・セイジは、本名をマシュー・セイジという。彼はコロラド州デンバーを拠点に活動する電子音楽家/音響作家である。アンビエント・ジャズ・カルテット Fuubutsushi(日本語で風物詩!)のメンバーであり、自身のレーベル〈Patient Sounds Intl.〉を主宰していた(現在はクローズしている)。ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ホイットニー美術館、シカゴ美術館といった現代美術の現場でサウンドデザインやインスタレーションを手がけてきたことからも、彼の創作が「アートと生活」「音と空間」のあいだを探る実践であることがわかる。
 代表作『A Singular Continent』(2014)や『Paradise Crick』(2020)では、自然音や環境ノイズ、アコースティック楽器を繊細に取り込みながら、時間の流れをゆるやかに変えてしまうようなアンビエント・テクスチャーを提示してきた。そこからさらに進化した本作『Tender / Wading』は、「静けさ」と「場所の記憶」に深く根ざした作品として仕上がっていた。録音には1910年代製のアップライト・ピアノが使用されている。エレクトロニクスの透明な層と古いピアノの息づかいが重なり、音が「鳴る」というより「立ちのぼる」ような印象を残す。
 アルバム全体を通して、音の変化は微細で穏やか。じっくりと音に身を浸していると、時間の流れがゆるやかに変わっていくような感覚を覚えた。まずオープニングの “The Garden Spot” から2曲目 “Witch Grass” へと続く序盤では、生楽器と電子音が優雅に交錯し、本作のトーンを提示する。
 続く3曲目 “Chinook” ではアンビエントな音空間に管楽器のような響きが滲み、4曲目 “Wading the Plain” では軽やかなグリッチを導入部に、ピアノと管楽器のアンサンブルが展開している。環境音や電子音が重なり、いずれも「アンビエント・ジャズ」と呼ぶにふさわしい音世界を鳴らしている。“Chinook” にはどこか雅楽的なムードも漂い、短いながらも印象的な一曲だ。
 その流れを受けた5曲目 “Open Space Properties” は、アルバムのハイライトである。リズムが加わることで音の重心が増し、より濃密で深いアンビエンス生成されている。全8分40秒に及ぶ大曲で、本作を象徴する一曲だ。6曲目 “Telegraph Weed Waltz” では、鳥の鳴き声やゆったりした管楽器のフレーズ、ピアノの響きが夕暮れのような彩りを添えてくれる。7曲目 “Fracking Starlite” では霧のような電子音が空間を包み込み、夢と現実のあいだを漂うような静けさが訪れるだろう。
 そして8曲目 “Field House Deer (Mice)” からラスト “Tender of Land” にかけては、霞んだピアノの音が遠くから滲み出し、時間が溶けていくように流れていく。どこかフリップ&イーノを思わせる美しいサウンドスケープだ。
 
 以上、全9曲。どの曲もノスタルジアとオーガニックな感触が溶け合い、聴く空間そのものを静かに変化させていく。エム・セイジの音は、どこかへ連れ出すのではなく、いまいる場所を少しだけ変えてしまうのだ。
 本作は「牧歌的なフォーク・コズミッシェ」や「フロントレンジのための内省的なエレクトロ・アコースティック・バーン・ジャズ」とも評されている。要するに、自然と電子が呼吸を合わせるアンビエントであり、デジタルの冷たさと有機的な温度のあいだにある音楽なのだ。そこに漂うのは、祈りのような静けさ。そして「共鳴」への祈り。
 エム・セイジが「庭仕事とともにある音楽」と語るこの作品は、彼の創作哲学を象徴している。「庭」とは、自然と人間、偶然と秩序が交わる場所。そこに完璧なコントロールも、完全な自由もない。ただ絶えず変化し続ける生命のリズムがある。『Tender / Wading』の音もまた、そんな「生成のリズム」を体現していた。電子音は整然と並べられるのではなく、にじみ、かすみ、やがて消えていく。アルバム冒頭 “The Garden Spot” の、風の中で揺れるような音のレイヤー構成は、本作の哲学そのものを表しているものだ。

 デジタル技術によって音を完全に制御できる時代に、セイジはあえて壊れかけた音や余白を受け入れている。ピアノのペダルノイズ、風の音、環境音、それらが音楽を「出来事」として鳴り響く。彼の電子音楽は、正確な設計図よりも呼吸のような即興性に支えられているのだ。
 『Tender / Wading』を聴くとき、私たちは音を聴くというより、空気の動きを感じているのかもしれない。その電子音が風になるとき、そこに生まれるのは耳で聴く静けさではなく、身体で感じる沈黙だ。
 テクノロジーと自然の境界を溶かすこと。エム・セイジはこの作品で、アンビエント以降の電子音楽が進むべき新しい方向を静かに示した。秋の深まりとともに聴きたい一作である。

Whatever The Weather - ele-king

 今年も嬉しいお知らせです。ロレイン・ジェイムズ、3年連続となる来日公演が決定しました。今回はワットエヴァー・ザ・ウェザー名義のみでのツアー、東京と大阪のCIRCUSをまわります。新作がリリースされたその年にパフォーマンスを体験できるのは……いやこれはかなり嬉しいですね。
 そして、共演者たちにも注目しておきましょう。東京では、先日ソロ・デビュー作を発表し新たな一歩を踏み出した篠田ミルがライヴを披露。大阪ではヴェテランのAOKI takamasaがDJを担当します。相乗効果、起こりますねこれはきっと。

Whatever The Weather Japan Tour 2025 | Loraine JamesのWhatever The Weather名義での来日ツアー決定

現代のエレクトロニック・ミュージック・シーンにおいて中核を担う才人Loraine Jamesのアンビエント志向のエイリアス、Whatever The Weather名義の来日ツアーが決定!
今年3月にGhostly Internationalから待望のセカンド・アルバム『Whatever The Weather II』を祝しての東京・大阪公演となります。
東京公演にはyahyelのメンバーで先日ソロ・デビューEP『Pressure Field』をリリースしたばかりの篠田ミルがライヴ・セットで、大阪公演にはLoraineが予てからリスペクトしているAOKI takamasaがDJとして出演致します。
今回の来日はWhatever The Weather名義でのみの来日となります。

Whatever The Weather Japan Tour 2025

◆Whatever The Weather 東京公演
日程:11/28(金)
会場:CIRCUS Tokyo
時間:OPEN 18:30 / START 19:30
料金:ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000 *別途1ドリンク代金800円必要

出演:
Whatever The Weather (Live)
篠田ミル (Live)

◆Whatever Ther Weather 大阪公演
日程:11/29(土)
会場:CIRCUS Osaka
時間:OPEN 18:30 START 19:30
料金:ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000 *別途1ドリンク代金800円必要

出演:
Loraine James (Live)
AOKI takamasa (DJ)

主催・企画制作:CIRCUS / PLANCHA

Jerskin Fendrix - ele-king

 2020年に『Winterreise』をリリースして以降、ロンドンのインディ・アーティスト、ジャースキン・フェンドリックスを取り囲む景色は大きく変わった。UKアンダーグラウンド・シーンを支えるレーベル〈Untitled(recs)〉から出された彼のデビュー・アルバムが『籠の中の乙女』や『女王陛下のお気に入り』でオスカーにノミネートされた映画監督ヨルゴス・ランティモスの心に届き、次回作の劇伴をジャースキンに担当して欲しいと願い出たというのだ。当時のジャースキンはサウスロンドンのライヴ・ハウス・ウィンドミルの周辺シーンのミュージシャンたちから称賛を集めるカルトヒーローといった立ち位置で大きな場所ではほとんど無名に近かった。そんな中でランティモスは彼の才能に惚れ込み直接メールを送って映画の世界を一緒に形作ることを求めた(オーヴァーグラウンドのシーンとアンダーグラウンドのシーンがダイレクトに結びついたこの事例は現代のインターネット社会における美しさが集約された出来事だといってもきっと過言ではないはずだ)。事前にこうして欲しいという大きなリクエストも制約もなく、それどころか撮影時に脚本を元に作られたサウンドトラックを流してからカメラを回したというのだからランティモスがいかにジャースキンの才能を信頼していたかがわかるだろう。そうやって制作された『哀れなるものたち』は高い評価を得た。ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を獲得し、主演のエマ・ストーンがアカデミー賞で主演女優賞に輝き、ランティモスは監督賞にノミネートされ、そして我らがジャースキン・フェンドリックスは初の映画スコアでオスカー・ノミネート作家になった。
 これが2023年のことだ。そして2024年にはランティモスの次回作『憐れみの3章』が公開されこちらも続いてジャースキン・フェンドリックスが劇伴を務めた。さらにこれから公開される『Bugonia(原題)』でもジャースキンが音楽を手がけている(なんでも90人のオーケストラを使ったとのこと)。これまでの2作と同じく制作にエマ・ストーンが入り主演を務めるランティモス作品、ここまでくるとジャースキン・フェンドリックスもこのチームの欠かせない一部のような感じだ。もはやインディ・ミュージックのカルト・ヒーローとしてではなく、映画音楽作家としての顔の方が知られているのかもしれない。

 だが彼はこのふたつの世界を隔てることを選ばなかった。本名であるジョスリン・デント=プーリー名義を使わずに学生時代の友人がふざけてつけたジャースキン・フェンドリックスという名前のままで映画業界に関わり、そうして2025年のいま再び故郷に帰ってきた。インディーミュージシャンとしての帰還、そして文字通り少年時代を過ごしてきたふるさとへの帰還。この2枚目のアルバムは彼が幼少期からティーンエイジャーの頃まで暮らした牧歌的な田舎町シュロップシャーを舞台に展開する。森や風景、光と動物、それらの全ては子ども時代の思い出と芸術的な感覚に包まれている。音楽家にかかわらず小説家や映画監督が晩年に自分の生まれ故郷をテーマに作品を作ることは珍しいことではないが彼はキャリアのこのタイミングでそれをおこなうことに決めたのだ。

 その最初のきっかけは2020年に亡くなった幼なじみに捧げるアルバムを作ろうと考えたことだった。「自分たちが育った場所がどんな場所であったのか、その文脈を切り離して書く事はできないと思ったんだ。そうして子ども時代や思春期について自分たちのあいだで共有されていたものについて書きたいという思いに発展した」The Quietusのインタヴューでジャースキンはそう話している。しかしこのアルバムの制作を前にもうひとつの死がそこに重なる。2022年に彼の父親が進行性の運動ニューロン疾患を発症しその年に亡くなったのだという(レコードのブックレットの最後のページにはこのふたりの名前が並んで記されている)。

 だから当然のことなのかもしれないが、このアルバムの中の故郷シュロップシャーにはノスタルジアと共につねに死の影が付きまとっている。「太陽の熱を恐れるな/2001年にここに引っ越した時からずっと感じている」その街で過ごした牧歌的な日々を唄った優しく柔らかな幕開けのポップ・ソング “Beth’s Farm”の中にも「ベスの農場では誰も死なない」と繰り返しその外にある死が意識され、その後に起こることの予兆を静かに感じさせる。けたたましく人を食ったようなラップトップの狂騒 “Jerskin Fendrix Freestyle”でも悪い予感を胸に破れかぶれになったようなニュアンスがそこに乗る。この曲は特にアルバムの流れの中で聞くと印象が一変する曲だ。「これがThe Universeだ/俺は決して死なない、約束する」誰彼構わずに噛みつき、不遜にまくしたてているように思えるその中に友を失い、父を失おうとしている人間の強がりが見え隠れするのだ。
 そこで予告されている次曲 “The Universe” では酔っ払い子ども時代に戻ったような答えを探し意味を求める弱く優しい人間の姿が映し出される。この街では都会と違い気心の知れた、心安らげる人たちに囲まれている。「こんなに長くスマホを気にしなかったなんて/ 愛する人がみんなここにいる」そう、だからこそいなくなった人の姿をそこに見るのだ。アカペラで始まり、心の波を映し出すかのようなストリングスの震えが添えられるこの曲は虚飾が取り除かれたジャースキンの生の感情がそのまま出ているかのようだ(レコードで聞くとちょうどここで2枚目に入り、交換のための空白の時間が入るので余計にこの曲たちが重なり合っているように感じられる。裏と表、弱音と強がり、中にしまいそうして別のものを取り出す。それは人間の言葉が常に正しいわけではないということと同じなのだ)。

 この曲だけではなく、このアルバムには物語全体のイメージ、文脈とも言えるそれを伝えるべく、曲と曲とをつなぐ断片がいたるところに埋め込まれている。そしてそれはブラック・カントリー・ニュー・ロードの1stアルバム2ndアルバムでも用いられたような手法でもある。「僕のやりたかったことがジャースキンのセットの中ですでに完成されていたんだ」というのはBCNRを脱退したアイザック・ウッドの言葉だが(2019年The Quietusのインタヴューでの発言)どうして彼がジャースキンをここまで信奉したのかこのアルバムを聞くとよくわかる。彼は言葉やサウンドをキーにして映画のように多面的で複雑に捻れた人の心を描き出すのだ。それもふざけたようなユーモア混じりで。うさんくさく人を食ったようないスタイルの、マジメで弱く優しい男、その全てが物語の中に、ひとりの人間の中に存在するというのがたまらなく心を惹きつける。

 そうしていくつもの気配が重ねられ複雑に歪む “Together Again”に繋がる。父の最期を看取る為にシュロップシャーに帰ってきた息子。母と兄弟、家族の時間が描かれたこの曲は避けられない出来事への哀しみや優しさに包まれ、慈しみや戸惑い、過去に思いをはせるノスタルジアと未来への不安、そしてそこから逃れるためのユーモアが絡み合っている。「父はキッチンにいて/僕は彼の脳を心配する/きっと壊れていくのを見ることになるだろう」「ウサギと、その頭を食べた猫がいる/そしてここに死を悼む家族がいる」田園地帯の風景の中に死の気配が漂うこの曲はこのアルバムを象徴するような曲だ。それはまるで重厚な映画の劇伴のようにも、小さな部屋で録音されたアーティストの個人的な記録のようにも聞こえてくる。おそらくこれは1stアルバムとの間に挟まれた映画の経験が大きかったのだろう。そのままストレートに制作に入ったならばこのようなアレンジにも映画のように故郷の景色を描くという手法にも至らなかったはずだ。ピアノを基調とし、そこに様々な人間の気配やいびつで複雑な感情の揺らぎの音(それはストリングスの波やエレクトロニクスのひび割れとして現れる)が挟み込まれたアルバムは1stアルバムだけでなく『哀れなるものたち』のサウンドトラックの延長線上にあるように感じられるのだ。映画のサウンドトラックのようにキャラクターに寄り添い描かれるアルバムの物語、ここでの死は克服すべき物語上のメタファーではなく常に隣にあるもののように描かれる。死を意識するからこそ生を考え、ノスタルジックに故郷を想うからこそいまを強く意識する。我々はもう存在しないものと共に生きている。それはないものを感じられるという人の想像力の賜物であり、そしてその創造の隙間にこそ芸術は入り込む。

 故郷と死をテーマにしたジャースキン・フェンドリックスの試みはこの2ndアルバムで見事結実しているように思える。子ども時代の安寧のように優しく牧歌的で、哀しみと慈しみ無常感と強がりに包まれた複雑な人の感情が混じった物語。父と友人の死という極めてパーソナルな出来事を作品の中に落とし込み普遍的なものへと繋げるのはまさに優れた作家としての仕事だ。そしてこれを個人的なものとして作り上げ提示するというのがまた素晴らしい。ブラック・ミディの面々やイーサン・P・フリン、ロビー&モナのウィリアム・カーキートら、昔から知っている仲間の手を借り、古巣である〈Untitled (Recs)〉からリリースする。それはオスカー・ノミネート以前のうさんくさく誠実な彼の姿勢となんら変わりがないように思えるし、それでいて “Beth’s Farm”のビデオではヨルゴス・ランティモス監督、自身とエマ・ストーンが主演という信じられないような贅沢なことをしていたりもする(3人のオスカー・ノミネートの共作、これはおそらくインディーレーベル史上最も豪華なビデオだろう)。彼を見ているとオーヴァーグラウンドもアンダーグラウンドも死や生、過去も未来も全てが地続きで繋がっているように感じられる。もしかしたらこれこそがあるべき姿で、そして理想なのかもしれない。インディのカルト・ヒーローであり続けながらもオスカー像を手にする姿を見たいと望まれる希有な存在、ジャースキン・フェンドリックスはなんと興味深い人なのだろう。この2枚目のアルバムには彼の子ども時代から現在に至るまで、ジャースキン・フェンドリクスの世界の空気が詰まっている。

Jonny Nash & Tomo Katsurada - ele-king

 オランダ拠点の音楽家、ジョニー・ナッシュによる9年ぶりの来日が決定。同じくオランダを拠点とし、昨年ナッシュも参加したソロ・デビュー作『Dream of the Egg』をリリースしているTomo Katsurada(ex. Kikagaku Moyo)が帯同。ダブル・ヘッドラインでのジャパン・ツアーとなる。互いの楽曲を演奏するという、役割を交代しながらのパフォーマンスが披露されるようだ。
 なお、ツアー前日の11月14日(金)には赤坂・草月ホールにて開催されるmaya ongakuのワンマン・ライヴにもTomo Katsurada with Jonny Nash & Kotsuguyとしてゲスト出演予定。
 今夏リリースされた7枚目の新作アルバム『Once Was Ours Forever』はフォークとアンビエント・ジャズ、そしてドリーム・ポップの境界をまたぐような作品であり、サトミマガエや池田抄英(maya ongaku)なども参加している。日本の音楽家たちとも接近したこの新作を引っ提げ、群馬・山梨・大阪・兵庫・愛知・東京を巡ります。

BAYON PRODUCTION presents
Jonny Nash & Tomo Katsurada Co-Headline Japan Tour 2025

[ACT] Jonny Nash / Tomo Katsurada (Kikagaku Moyo)

11月15日(土) 群馬 高崎・新島学園短期大学講堂
11月16日(日) 山梨 甲府・こうふ亀屋座
11月18日(火) 大阪・旧桜宮公会堂
11月21日(金) 兵庫 神戸・KOBE QUILT
11月22日(土) 愛知 名古屋・秀葉院
11月23日(日) 東京 渋谷・7th Floor
11月24日(月/祝) 東京 青山・青山月見ル君想フ

群馬公演

日程:2025年11月15日(土)
会場:新島学園短期大学 講堂(群馬県高崎市昭和町53番地)
アクセス:北高崎駅から徒歩5分
時間:開場14:00 / 開演15:00
料金:前売5,000円 / 当日5,500円

出演:Jonny Nash / Tomo Katsurada

[ご予約&お問い合わせ]
cowandmouse489@gmail.com / 080-3136-2673

※件名に【Jonny & Tomo’s 群馬公演】と明記の上、お名前(フルネーム)・お電話番号・チケット枚数をご記入いただき、上記メールアドレスにお申し込み下さい。確認後、ご購入方法などを折り返しご返信致します。

注意事項:
※開場時間前の会場のご入場はご遠慮ください。
※会場内飲食禁止です。
※大学の駐車場(西門駐車場または正門駐車場)をご利用いただけます。
※駐車場利用の場合は必ずご予約の際にお申込みください。


山梨公演

日程:2025年11月16日(日)
会場:こうふ亀屋座(山梨県甲府市丸の内1丁目11-5)
アクセス: 甲府駅から徒歩10分
時間:開場17:00 / 開演18:00
料金:前売5,000円 / 当日5,500円

出演:Jonny Nash / Tomo Katsurada

[ご予約&お問い合わせ]
cowandmouse489@gmail.com / 080-3136-2673

※件名に【Jonny & Tomo’s 山梨公演】と明記の上、お名前(フルネーム)・お電話番号・チケット枚数をご記入いただき、上記メールアドレスにお申し込み下さい。確認後、ご購入方法などを折り返しご返信致します。

注意事項:
※開場時間前の会場のご入場はご遠慮ください。


大阪公演

日程:2025年11月18日(火)
会場:旧桜宮公会堂 (大阪市北区天満橋1丁目1-1)
アクセス: https://produce.novarese.jp/kyusakuranomiya-kokaido/access/
時間:開場19:00 / 開演19:30
料金:前売5,000円 / 当日5,500円(別途ドリンク代)

出演:Jonny Nash / Tomo Katsurada

[ご予約&お問い合わせ]
cowandmouse489@gmail.com / 080-3136-2673

※件名に【Jonny & Tomo’s 大阪公演】と明記の上、お名前(フルネーム)・お電話番号・チケット枚数をご記入いただき、上記メールアドレスにお申し込み下さい。確認後、ご購入方法などを折り返しご返信致します。

注意事項:
※開場時間前の会場のご入場はご遠慮ください。
※入場時にドリンク代別途800円を現金でお支払いください。


神戸公演

日程:2025年11月21日(金)
会場:KOBE QUILT(神戸市中央区山本通1丁目7-21 B1)
アクセス: 三宮駅から徒歩 約10分 / 新神戸駅から徒歩 約15分
時間:開場18:00 / 開演19:00
料金:前売5,000円 / 当日5,500円(別途ドリンク代)

[ご予約&お問い合わせ]
cowandmouse489@gmail.com / 080-3136-2673

※件名に【Jonny & Tomo’s 神戸公演】と明記の上、お名前(フルネーム)・お電話番号・チケット枚数をご記入いただき、上記メールアドレスにお申し込み下さい。確認後、ご購入方法などを折り返しご返信致します。

注意事項:
※開場時間前の会場のご入場はご遠慮ください。
※入場時にドリンク代別途700円を現金でお支払いください。


名古屋公演

日程:2025年11月22日(土)
会場:秀葉院(名古屋市港区作倉町2-46)
アクセス: 地下鉄名港線「港区役所」より東へ徒歩8分
時間:開場17:00 / 開演18:00
料金:前売5,000円 / 当日5,500円

出演:Jonny Nash / Tomo Katsurada

[ご予約&お問い合わせ]
cowandmouse489@gmail.com / 080-3136-2673

※件名に【Jonny & Tomo’s 名古屋公演】と明記の上、お名前(フルネーム)・お電話番号・チケット枚数をご記入いただき、上記メールアドレスにお申し込み下さい。確認後、ご購入方法などを折り返しご返信致します。

注意事項:
※開場時間前の会場のご入場はご遠慮ください。
※ドリンクや軽食の出店を予定しております。1オーダーのご協力お願いします。
※会場無料駐車場あり。


東京公演 DAY1

日程:2025年11月23日(日)
会場:渋谷 7th FLOOR(渋谷区円山町2−3 O-WESTビル 7F)
時間:開場18:00 / 開演18:30
料金:前売5,000円 / 当日5,500円 共に+1drink別途 (座席自由)

出演:Jonny Nash / Tomo Katsurada

[お問い合わせ]
7th FLOOR 03-3462-4466

<TICKET INFO>
ぴあ
イープラス
ZAIKO


東京公演 DAY2

日程:2025年11月24日(月・祝)
会場:青山 月見ル君想フ(港区南青山4丁目9−1 シンプル青山ビル 地下1階)
時間:開場18:00 / 開演18:30
料金:前売5,000円 / 当日5,500円 共に+1drink代別途 (座席自由)

出演:Jonny Nash / Tomo Katsurada

[お問い合わせ]
月見ル君想フ 03-5474-8115

<TICKET INFO>
店舗メール予約
ぴあ
イープラス
ZAIKO

主催:BAYON PRODUCTION
企画・制作:BAYON PRODUCTION / Cow and Mouce
協力:PLANCHA / BRIDGE INC.

maya ongaku “Maybe Psychic” Japan Tour 2025 -Final-

日程:2025年11月14日(金)
会場:東京・赤坂 草月ホール
時間:開場17:30 / 開演18:20
料金:¥5,000
チケット(※座席指定):https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2532271&rlsCd=001

出演:
maya ongaku

[GUEST ACT]
Tomo Katsurada with Jonny Nash & Kotsuguy
※Jonny NashはTomo Katsuradaのバック・メンバーで出演

主催:SMASH
企画/制作:BAYON PRODUCTION / BIAS & RELAX adv.
INFO:SMASH

NIIA - ele-king

 イタリア系アメリカ人女性ヴォーカリスト、NIIA(ナイア)の『Ⅴ』に関する資料を見て、「〈Candid〉から出るの!?」とひとりごちてしまった。リリース元が筆者の信頼/愛好する米国の老舗〈Candid〉だったことに驚いたのだ。〈Candid〉はチャールズ・ミンガスやマックス・ローチといったビバップ期のジャズ・ミュージシャンやブルースの名盤をリリースしてきた由緒あるレーベル。特に、ローチが公民権運動を背景に人種差別に抵抗した『We Insist!』は、長年に渡り語り継がれるレベル・ミュージックの嚆矢である。

 驚いたのはなぜかといえば、NIIAの音楽が正統派のジャズやブルースには到底収まり切らない、多様なエレメントから成り立っているからだ。この驚きは例えば、〈ブルーノート〉がフリー・ジャズの雄セシル・テイラーと契約したと知った時や、〈ECM〉がフューチュー・ジャズを背負っていたニルス・ペッター・モルヴェルの作品をリリースした時と似たものといってもいい。いずれも、レーベルの度量の大きさと懐の深さと柔軟性を知らしめるという意味で、NIIA『V』の発売と似たような感慨があった。

 なるほど、ジャズ・ヴォーカルとクラシック・ピアノがNIIAのバックグラウンドなのは分かる。だが、繰り出される音楽的ヴォキャブラリーは多彩で乱脈。ある意味、節操がない。彼女はアンビエントもトリップ・ホップもドラムンベースも自家薬籠中のものとしており、それらが重なり合った交点に『V』は位置している。

 漆黒の闇のような音像がレディオヘッドにも通じる“fucking happy”、重厚なベースのループにエフェクトをかけたヴォーカルが乗る“Ronny Cammareri”、ポーティスヘッドを想わせるダークで不穏な“Again with Feeling”、四つ打ちのキックとエキゾティックなメロディが融和する“Dice”など、いずれの曲も一筋縄ではいかない。

 特に面白いのは、ジャズを出自とするNIIAが〈Candid〉から発表した本作が、決してスウィングしないということだ。フォー・ビートの曲がないというのもあるが、そこは本質的な問題ではない。ピアノもヴォーカルも、点描的にぽつりぽつりと置かれている印象で、全体で線や面になることがない。テンポも遅めだしヴォーカルは今にも消え入りそうなかそけき囁きがメインとなっている。少なくとも筆者には、思わず身体が動いてしまうような音楽ではない。

 決してスウィングしない、そして、まったくダンス衝動を誘発しない本作はしかし、筆者の耳を捉えて離さない。気怠くて体温が低く、煙が目に沁みるような甘美なメランコリー。それは従来の〈Candid〉のパブリック・イメージとは大きく異なっている。『We Insist!』のような怒りや憤りは微塵も感じられない。泥臭さやいなたさも感知できない。むしろ、本作はNIIA が自己の内部に沈潜していくような、内省的でパーソナルな響きが基調となっている。鎮静剤のような一枚と言ってもいい。

 彼女は自分の音楽について「私は“ジャズ=博物館”としての捉え方には興味がないの。むしろ、その言語を変形させて、今までに語られたことのない物語を語ること——その可能性に興味があるの」と述べている。ちなみに、ほかに2025年に〈Candid〉からリリースされたのは、ナンシー・ハロー『Wild Women Don't Have the Blues』、ジャキ・バイアード『Blues for Smoke』、メンフィス・スリム『Memphis Slim, U.S.A.』のリマスター盤である。ここにNIIAの新作が加わる。なんだかこの事実だけで心が浮き立ってくるじゃないか。そう、レーベルにとっても、NIIAにとっても、本作は新しい物語のはじまりを告げるのに相応しい。そう断言したい。

Shinichi Atobe - ele-king

 00年代初頭に〈Basic Channel〉の直系レーベル〈Chain Reaction〉より『Ship-Scope』をリリースしたのち十数年にわたり沈黙、2014年に〈DDS〉よりアルバム『Butterfly Effect』を発表して以降は精力的な活動を続ける日本の電子音楽家・Shinichi Atobe。2025年7月には自主レーベル〈Plastic & Sounds〉を立ち上げるなど、また新たな動きを見せている。

 そんなShinichi Atobeの2018年作『Heat』より“Heat 1”を、2000年生まれの音楽家・E.O.Uとその盟友・Vísがリミックス。E.O.U主宰レーベル〈halo〉より2曲入シングルとしてデジタル・リリースされた。10月30日(木)には〈Plastic & Sounds〉のローンチ・パーティがデイタイムの渋谷WWWにて開催。Atobeのほかにフエアコ・S名義で知られるブライアン・リーズ(Loidis名義)とデッドビートが出演するほか、サブ・フロアをE.O.Uによるパーティ・シリーズ〈loopな〉がキュレーションするなど、世代を超えた交歓が生まれているようだ。ミニマル・テクノを、斬新な解釈とともに。

Artist:Shinichi Atobe, E.O.U, Vís
Title:Heat 1 (Remixes)
Label:halo
Release: 2025.10.22
Format:Digital
Stream / Download:https://haloooo.bandcamp.com/album/shinichi-atobe-heat-1-remixes

Tracklist:

1. Shinichi Atobe - Heat 1 (eV流mix)
2. Shinichi Atobe - Heat 1 (Vís Remix)

10月28日 川上哲治(プロ野球選手) - ele-king

※安田謙一(略歴担当)による序文はこちらから

川上哲治(プロ野球選手)

1920年3月23日生まれ。野球選手。トレードマークは赤バット。プロ初の2千本安打を記録した打撃の神様。「ボールが止まって見えた」の名言を残す。巨人軍の監督としてV9を達成。「巨人の星」や「アストロ球団」など創作物にとどまらず、57年の映画「川上哲治物語 背番号16」では本人を熱演。

1920.3.23-2013.10.28

フランク永井(歌手)

1932年3月18日生まれ。歌手。「有楽町で逢いましょう」、「夜霧の第二国道」、「夜霧に消えたチャコ」、松尾和子との「東京ナイト・クラブ」、「君恋し」などヒット曲を多数生み出す。「西銀座駅前」の歌詞“ABC,XYZ。これはおいらの口癖さ”さえも、低音の魅力で魅惑のムードに仕立てあげた。

1932.3.18-2008.10.27

赤瀬川原平(美術家)

1937年3月27日生まれ。芸術家。ハイレッドセンターでの清掃パフォーマンス、裁判沙汰となった千円札の模写作品など特異な表現で驚かせる。「超芸術トマソン」では眼で日常に芸術を幻視した。雑誌「ガロ」に漫画を寄稿、「朝日ジャーナル」に「櫻画報」を連載。尾辻克彦名義で小説を書き、芥川賞受賞。

1937.3.27-2014.10.26

アベベ・ビキラ(陸上競技選手)

1932年8月7日生まれ。陸上競技選手。エチオピアから強化選手としてローマオリンピックのマラソン競技に出場、世界新記録で金メダルを獲得。レース前に靴が破れたため裸足で完走し、世界に衝撃を与えた。東京大会ではプーマ社の運動靴を履いて連覇。36歳で参加したメキシコ大会は途中棄権に終わる。

1932.8.7-1973.10.25

ファッツ・ドミノ(歌手)

1928年2月26日生まれ。歌手。ピアニスト。「エイント・ザット・ア・シェイム」、「ブルーベリー・ヒル」、「ブルー・マンデー」、「アイム・ウォーキン」、「ウォーキング・トゥ・ニューオリンズ」など全米ポップ・チャートを賑わすヒットを連発。ニューオリンズ産リズム&ブルースの表看板となる。

1928.2.26-2017.10.24

天野祐吉(編集者)

1933年4月27日生まれ。編集者。明治学院大学中退後、創元社、博報堂で勤務。独立して誌「広告批評」を創刊。朝日新聞での連載コラム「私のCMウォッチ」、「天野祐吉のCM天気図」は29年続いた。易しい言葉の、鋭い社会時評が人気を集める。著作も多く、テレビのコメンテイターとしても活躍した。

1933.4.27-2013.10.20

Wけんじ(漫才コンビ)

宮城けんじ。1924年8月20日生まれ。漫才師。Wけんじのツッコミ担当。映画の子役から、春日八郎ショウの司会業の前歴がある。東のズレた「痛てーなー」に「遅せーよ」と返す。東の死去でコンビは解散。

1924.8.20-2005.10.19

東けんじ。1923年12月17日生まれ。漫才師。Wけんじのボケ担当。レンズのないロイド眼鏡と、とぼけた口調で笑いを誘う。宮城けんじのツッコミに「痛てーなー」と遅れて返す。時に「やんなっ!」とキレる。

1923.12.17-1999.1.7

加藤和彦(歌手)

1947年3月21日生まれ。ミュージシャン。ザ・フォーク・クルセダース「帰ってきたヨッパライ」が大ヒット。最初の妻、加藤ミカとのサディスティック・ミカ・バンド、二番目の妻、安井かずみとのコンビによる作家活動など都会的センスを極めた表現をいくつも繰りひろげる。プロデュース作も多数。

1947.3.21-2009.10.16

輪島大士(力士)

1948年1月11日生まれ。力士。第54代横綱。ライバルの北の湖と熱戦を繰り広げた。金色の廻しのイメージから力士としての特性を「黄金の左」と命名される。プロレスラー転向後のデビューとなった、故郷の七尾体育会館でのタイガー・ジェット・シン戦は、遠藤賢司「輪島の瞳」で歌になった。

1948.1.11-2018.10.8

和田誠(イラストレーター)

1936年4月10日生まれ。イラストレーター。日本にまだ定着していなかったイラストレーションという職業を先駆け、圧倒的な美意識とユーモアを持って、その魅力を広く深く浸透させた。ハイライト、話の特集、週刊文春、ゴールデン洋画劇場、映画「麻雀放浪記」……と、数多くの記憶に残る意匠を残す。

1936.4.10-2019.10.7

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