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Home >  News > 「音楽に何ができるか?」 - cero×田我流 ─東日本大震災チャリティライブ─

「音楽に何ができるか?」

cero×田我流 ─東日本大震災チャリティライブ─

Mar 07,2013 UP

cero / 田我流 / DJ:サイトウ"JxJx"ジュン(YOUR SONG IS GOOD)

 「音楽に何ができるか?」―― 3.11の後、頻りに耳にした言葉だ。東北地方太平洋沖地震が引き起こした津波と、それに伴う福島第一原子力発電所の事故による甚大な被害を前にして、誰もが「自分に何ができるか?」と考えたことだろう。その延長で、音楽に携わる人間たちは、冒頭の問いに向かい合った。そして、あるひとは募金を募り、あるひとは避難所まで足を運んでライヴを行い、あるひとは東京電力を批判する歌をネットにアップし、あるひとはいち市民としてデモに参加し、あるひとは避難をし、あるひとは普段通りの活動を続け、あるひとは籠って新しい音楽をつくった。

自分が取り分け印象に残っているのは、本震から間もない某日、テレビの生放送の音楽番組で、ある人気グループがあるヒット曲を歌った時のことだ。彼等は涙を流しながら、熱唱し、最後に「頑張っていきましょう」と叫んだ。正直に言って、その曲は好みではないのだが、そのパフォーマンスには、思いもかけず、感動してしまった。自分のような捻くれ者でさえそうなのだから、恐らく、日本中の多くのひとが勇気付けられたことだろう。しかし、今や、それは随分と昔のことのように思えてしまう。

 「震災に際して、音楽に何ができるか?」――実は、この問いの答えは明白だ。音楽は無力である。当たり前の話、緊迫した状況では何の役にも立たない。そのため、募金を集めたり、ひとを癒したり、鼓舞したりといった、後方支援に務めるしかない。そして、音楽は無力だからこそ、簡単に同調圧力に回収される。現状から顧みるに、3.11以降、この国でもっとも機能した音楽の力とは、問題の本質から目を背けさせることだったと言わざるを得ない。

 もちろん、そう結論付けるのはあまりにも乱暴だろう。小さな歌に耳を澄ませば、現実に抗う音が聴こえてくる。例えば田我流は、2012年4月にリリースしたアルバム『B級映画のように2』で、この国が抱える歪みの原因を探るために、日本人の深層心理にまで潜っていく。例えばceroは、2012年10月にリリースしたアルバム『My Lost City』で、自分達が抱えていたディストピア願望を自覚し、さらに、反転させようと試みる。彼等は、倫理的に批判されることも厭わず、聴き手に問題の根源を突き付ける。それは、「音楽に何ができるか」という問いに、早急に答えを出さないで、愚直なまでに考え続けたからこそ生まれた、もうひとつの音楽の力だ。私は2周目の3月11日を、彼等の初めてのツーマン・ライヴを観ることで過ごそうと思う。考え続けるために。(磯部涼)

2013.03.11(月)
@渋谷WWW
OPEN/START:18:30/19:30
ADV./DOOR:¥3,000/¥3,500(税込/ドリンク別)
LINE UP:cero/田我流
     DJ:サイトウ"JxJx"ジュン(YOUR SONG IS GOOD)
TICKET:ローソン(L:71897) イープラス
INFO:渋谷WWW(03-5458-7685)

http://www-shibuya.jp/schedule/1303/003618.html

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