ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Cornelius ──コーネリアスがさらなる新曲“Twisting & Glistening”を公開
  2. FUTURE FREQUENCIES FESTIVAL 2026 ──新たなフェスティヴァルが始動、ジョイ・オービソンやザ・セイバーズ・オブ・パラダイス、ノウワーらが出演
  3. Visible Cloaks - Paradessence | ヴィジブル・クロークス
  4. Beatrice M. - Sinking | ベアトリス・M
  5. Cornelius ——コーネリアス、ニュー・アルバム『REFRACTIONS』の詳細を発表
  6. DJ Stingray 313 ──来日直前特別インタヴュー、エレクトロの醍醐味から現在制作中の新作まで
  7. R.I.P. Miru Shinoda 追悼:篠田ミル
  8. 未来マニア──エレクトロニック・ミュージック・ガイド
  9. Columns #16:ワールドカップ2026 ──時代は変わった(日本代表のことではない)
  10. interview with Mouse on Mars 僕たちはダブを、ジャンルではなく社会的なものとして捉えたい | ——リー・ペリーとの共作を発表したマウス・オン・マーズ、インタヴュー
  11. 巻紗葉インタヴュー・マラソン ロールシャッハ・ノート #4 eastern youth 吉野寿 前編  | イースタン・ユース
  12. Tadekui ──北海道出身の期待のバンド、タデクイのファースト・アルバムが全国流通開始&LPもリリース
  13. interview with Loraine James ロレイン・ジェイムズの“ポップ”な冒険 | ——来日直前インタヴュー
  14. UKインディ・ロック入門──ポスト・パンク、ギター・ポップ、スカとダブ編
  15. interview with Kassa Overall ヒップホップをジャズでカヴァーする | カッサ・オーヴァーオール、インタヴュー
  16. Columns Boards of Canada ボーズ・オブ・カナダの帰還  | ──その軌跡、その影響、そして13年ぶりの新作『Inferno』をめぐって
  17. Loraine James ──ロレイン・ジェイムズがニュー・アルバムをリリース
  18. デンシノオト
  19. YHWH Nailgun - Magazine | ヤハウェ・ネイルガン
  20. Columns Introduction to P-VINE CLASSICS 50
/home/users/2/ele-king/web/ele-king.net/

Home >  News >  RIP > R.I.P. Klaus Schulze - 追悼:クラウス・シュルツ

RIP

R.I.P. Klaus Schulze

R.I.P. Klaus Schulze

追悼:クラウス・シュルツ

Chee Shimizu Apr 30,2022 UP

 30年ほど前になりますが、三田という街に住んでいたことがあり、散歩がてら東京タワーに行くことがたびたびありました。当時の東京タワーには蝋人形館があり、何度か中へ入ったことがありました。歴史上の人物から俳優まで微妙な顔立ちに造形された有名人や、笑いを誘う拷問シーンの蝋人形を眺めながら最奥へ進むと、ひときわ胡散くさい一角がありました。「ロック」ブースです。ビートルズ、ジミヘン、フランク・ザッパ、ジミー・ペイジなど、ロック界の偉人たちが揃い踏みするなか、クラウス・シュルツェとマニュエル・ゲッチングという聞いたことのない人物の蝋人形が、(今でこそわかる超お宝な)たくさんのグッズに囲まれながら、仰々しく鎮座していました。出口に併設された〈コスミック・ジョーカー〉という、これまたひときわ怪しい売店に寄ってみると、とても素敵な音楽が流れていました。店員さんに尋ねると、マニュエル・ゲッチングの『E2-E4』だと教えてくれ、さっき見た謎の蝋人形の人だとわかりました。売店ではCDが売っていたので、『E2-E4』とクラウス・シュルツェの『Timewind』を購入しました。これがクラウス・シュルツェの音楽との出会いです。
 それから幾年をかけて、シュルツェが過去に発表した作品や参加作品、プロデュース作品をこれでもかと聴き漁りました。なかでも夢中になったのは、シュルツェが1978年に創設した〈Innovative Communication〉というレーベルの作品群でした。ロック、電子音楽、ノイエ・ドイッチェ・ヴェレ、ニューエイジなど、シュルツェがプロデュースした多様ながら一貫性のある、刺激的な音楽がそこにはたくさんありました。今はあまり聴かなくなりましたが、シュルツェが掲げた「革新的コミュニケーション」というコンセプトは、私の音楽に対する姿勢や態度の根底に息づいているような気がしています。

Chee Shimizu

NEWS