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interview with Distance & Loefah

interview with Distance & Loefah

20人しかいなかったけど、音楽に共鳴した人たちが集まって、すごい熱気だった。ダブプレートを見ながら「スクリームって誰だよ?」って。ピンチはブリストルから車でやって来た。ハッチャ、ヤングスタ、ベンガ……みんなそこにいた。

――ロンドンからやって来たふたりのダブステッパーに話を訊く

テツジ・タナカ野田 努    May 28,2010 UP

ディスタンスのDJでフロアは大盛り上がり

 今年で13年目を迎えている〈DBS(ドラムンベース・セッション)〉の「Dubstep Warz」にて、ロンドンからディスタンスとローファーが来日した。ディスタンスとローファー......贅沢なメンツである。ふたりのダブステッパーは、早い時期から忘れがたい作品を残している。それぞれタイプは違うが、キーパーソンであることは間違いない。夜の12時、僕は代官山ユニットの楽屋でふたりを待った。

 楽屋のドアが開いて、ふたりが入ってきた。まずは最初にディスタンスの話を訊こう。僕の家には彼の2枚のアルバムがある。〈プラネット・ミュー〉から出ている『マイ・デーモンズ』(2007年)と『リパーカッションズ』(2008年)は、ともに深夜の都会の風景写真をアートワークにしている。実際にディスタンスの音楽は深夜の都会の片隅に我々をテレポートする。ブリアルのように......。

 ローファーには待機してもらい、僕は神波京平さんとタナカ・テツジ君とグレッグ・サンダース――すなわちディスタンスを名乗る男を囲んだ。

ダブステップが変わってしまったからだよ。やたらノイジーになって、「ウワワワワ!」というサブベースのうるさい音がたくさん出てきてしまった。それで僕は、そう、ダブステップに飽きてしまったんだよ。

どんな経緯でダブステップのシーンに入ったのか教えてください。あなたはスキューバの〈ホットフラシュ〉から2004年に出したシングルでデビューしていますよね?

ディスタンス:いや、あれは2003年だよ。

ホント?

ディスタンス:間違いない。〈ホットフラシュ〉の002番だよね。

で、そもそもはどういうはじまりだったんですか?

ディスタンス:UKのアンダーグラウンドにはドラムンベースとUKガラージとふたつあるんだけど、僕はガラージが大好きだった。ガラージがダークになってダブステップに発展する。〈テンパ〉から出たハッチャの『ダブステップ・オールスターズ・ヴォリューム・ワン』(2003年)、あのあたりからダブステップが広く認知されはじめていったよね。僕はガラージの延長でダブステップを聴きはじめて、そのダークなエレメンツに触発されたんだ。

スキューバの〈ホットフラシュ〉レーベルから出したのはどんな経緯から?

ディスタンス:〈フォワード〉(注:ダブステップの伝説的なパーティ)で彼と会って、知り合ったんだよね。

へー。

ディスタンス:ポール・ローズ(スキューバの本名)がまだスペクタという名前でやっていた頃だったね。彼はベルリンに移住したから、もう頻繁には会っていないけどね。いま彼は〈ベルグハイン〉で「サブスタンス」というパーティをやっているよ。

あー、知ってる。最近、「サブスタンス」のミックスCDを出しましたよね。

ディスタンス:僕も呼ばれてそこでまわしたよ。

〈フォワード〉はいつから行きはじめたんですか?

ディスタンス:2000年代の最初だね。ガラージをやっている友だちに教えられて〈フォワード〉に行った。衝撃だったさ。それで毎週通うようになった。

どのくらいの人たちが踊っているの?

ディスタンス:20人ぐらいだったよ。

20人!

ディスタンス:ハイプじゃないんだ。音楽に共鳴した人たちが集まって、すごい熱気だった。DJブースをみんなが囲んで、かかっているダブプレートをじーっと見るんだ。で、「スクリームって書いてあるけど、誰だよ?」って。そんな感じだった。ピンチはブリストルから車でやって来るんだ。ハッチャ、ヤングスタ、ベンガ......みんなそこにいたんだ。

では、その場にいた20人がみんなDJやプロデューサーになるんだね。

ディスタンス:そうだね(笑)。僕はいつも、彼らのファンだった。で、いつしか自分でも作ってみようと、はじめるんだ。


野田 努(通訳協力:神波京平、タナカ・テツジ)(2010年5月28日)

DRUM & BASS SESSIONS 2010 - "HOSPITAL NIGHT"

2010. 06.19 (SAT) @ UNIT

DRUM & BASS SESSIONS 2010 -"HOSPITAL NIGHT"
feat. LONDON ELEKTRICITY
MC WREC with: MAKOTO、 T-AK、 TETSUJI TANAKA
vj/laser: SO IN THE HOUSE

B3/SALOON: "BASS MANIAC"
---Grime, Dubstep, Funky, Crack House, Bassline, UKG, B-More & more beats---
DOPPELGENGER, ERAGURU, P.O.L.STYLE, PRETTYBWOY

open/start 23:30
adv.¥3500 door¥4000

UNIT 6TH.ANNIVERSARY - "FRESH x MARY ANNE HOBBS"

2010.07.17 (SAT) @ UNIT

DBS presents
DRUM & BASS x DUBSTEP WARZ "FRESH x MARY ANNE HOBBS"
feat. DJ FRESH (Breakbeat Kaos, UK)、MARY ANNE HOBBS (BBC RADIO1, PLANET-MU)、 GOTH-TRAD
vj: laser: SO IN THE HOUSE
saloon: TBC

open/start 23:30
adv.¥3500 door¥4000
※7/31のDUBSTEP WARZ"SKREAM&BENGA!!!"との特別共通チケット adv.¥6000
info. 03.5459.8630 UNIT

UNIT 6TH.ANNIVERSARY - "SKREAM&BENGA!!!"

2010.07.31(SAT) @ UNIT

DBS presents
DUBSTEP WARZ "SKREAM&BENGA!!!"
feat. SKREAM+BENGA、 and more.
vj: laser: SO IN THE HOUSE
saloon: TBC

open/start 23:30
adv.¥3500 door¥4000
※7/17のDRUM & BASS x DUBSTEP WARZ "FRESH × MARY ANNE HOBBS"
との特別共通チケット adv.¥6000

info. 03.5459.8630 UNIT

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Profile

テツジ・タナカテツジ・タナカ/Tetsuji Tanaka
日本のドラムンベース・シーンを代表するマルチ・トップ・クリエーター/アーティスト。シーンが誇る唯一の3 DECKS VINYL DJ/DRUM&BASS JOURNALIST/WRITER/BUYER/PRODUCER。そのマルチな才能で多岐に渡りシーンのフロントマンとして活躍、現在も各方面でシーンを牽引中!

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