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interview with Ital

interview with Ital

ハウス、大いなるサイケデリック・フロンティア

――アイタル、来日直前インタヴュー

野田 努    通訳:森阪 綾乃   Jul 11,2012 UP

ハウスやミニマルで踊るのが好きだからかなー。なんか、ダブステップの多くはかなりマッチョだし、すごい"イギリス"だし。良いとは思うよ、でも自分のモードとは違うし、僕はアメリカ人だしね。

■ダブステップよりもハウス・ミュージックやミニマルに惹かれる理由を教えてください。

アイタル:ハウスやミニマルで踊るのが好きだからかなー。なんか、ダブステップの多くはかなりマッチョだし、すごい"イギリス"だし。良いとは思うよ、でも自分のモードとは違うし、僕はアメリカ人だしね。

■あなたにとって〈プラネット・ミュー〉とはどんなレーベルですか?

アイタル:すごいと思う。時代を巻き込むのと切り離すことに対してとても長けているというか。彼らにトラックを送ったら彼らは何が良くて何が悪いかについて正直に答えてくれる。彼らの関わり方や助言に対して僕はサポートされているなっていう気になる。でも同時に、彼らは実際どうやったらいいだとか、彼らのテイストに合わすようなことは決してしないんだ。まったくの孤独から生まれる作品に客観的な意見をくれているような感じで、そういうのは、時折とても必要なことだよね。
 とにかく〈プラネット・ミュー〉はすごいレーベルだと思うよ。マイク・パラディナスはなんとも謙虚だし。マイクと一緒にレーベルをやっていて、何年も〈リフレックス〉や〈ワープ〉、〈ハイパーダブ〉にも関わっている、エイフェックスのルームメイトであるマーカスについては言うまでもなくだよね。彼らは音楽に真剣だし、オープンな見方をしているように見える。それにそんなに流行とかバカげたゲームを追っかけている人たちじゃないしね。

■12インチ・シングルというフォーマットにはどのような魅力を感じますか?

アイタル:基本的に引き延ばされた空間に余白のあるトラックが好きなんだよね。いま新しいアルバムを作り終えたばかりなんだけど、ほとんどの曲は8 ~10分くらいで、1曲1曲個別に聴くと、スカスカの反復的なトラックができたぜ! て思ったんだけど、でも7曲すべてを順番にずっと聴いてみると、すぐ飽きてしまって、先に進むのが重苦しい感じになってしまった。だから曲が持つインパクトやキャラクターが際だっている箇所をぶっつり切って、もっと音の変化を早くしたんだ。
 このアルバムを作ったあとは12インチをもっとやりたくなったかも。なぜなら、DJがやりやすい音を作るのなら12インチの使い安さってすごい大事だと思うし、自分の音楽の繊細さにもっとマッチしていると思った。12インチを聴くときって全曲聴くときもあれば、ちょっとしか聴かないときもあれば、けどそんなに重要ではなくて、アルバムを作ったら全部聴いてくれって期待するけど、聴き手にゆだねて「どうぞ」って気分くらいでいいと思う。

■なぜ、いま〈ノット・ノット・ファン〉や〈100% シルク〉はクラブ・ミュージックを面白がっているのでしょうか? 

アイタル:〈100%シルク〉はL.A.ローカルのクラブ・シーンより海外のハウス/テクノのシーンで盛り上がる実験的なサウンドへの興味を反映していると思う。たぶん、L.A.シーンみたいなものはもうどこにでもあると思うし、僕はそのシーンにはいないからなんとも言えないけど、〈100%シルク〉周辺にはクラブっぽい人もいるし、思い切ってクラブ・ミュージックに挑戦する人もいるし、いろいろだよ。デトロイトなんかと違って、DJばかりのコミュニティという感じではない。そういう町と比べたらベッドルーム・ミュージックを作るプロデューサー、DJや機材オタクとかがいっしょにいるような、広い間口のふわっとしたコミュニティだよ。

■いま〈ノット・ノット・ファン〉周辺からはバレアリックな気分のダンス・ミュージックが聴こえてくるのは何故だと思いますか?

アイタル:それは正直なところアマンダの趣味だと思うんだよね。自分的にはサイケとかドローンとかそんなアルバムばっかり作ってた数年間だったから、ちょっと違うものを欲してたタイミングだった。

■医療大麻ないしは合法化は音楽シーンに影響を与えていると思いますか?

アイタル:マリファナを吸いたいやつはそれが違法だからって理由だけで吸わないとはまったく思わない。個人的に言うと、ドラックとか中毒症状って自分の制作プロセスとはほとんど関係なくて、例えばライヴでビールとかその他のものを飲むのは好き、でもそれはとくに大したことじゃない。クリエイティヴィティを高めるためにマリファナに手を出しているやつはあんまり知らないな。少しはいるかも、吸って死刑になったとしても吸うようなやつらかな。

■ロムニーとオバマのどちらを支持しますか?

アイタル:オバマかな。でもわかるでしょ。誰も飛び抜けてはないんだ。

■〈ノット・ノット・ファン〉や〈100%シルク〉からアルバムのリリースの予定はありますか?

アイタル:秋に〈プラネット・ミュー〉から新譜が出るよ。とりあえずいまはそんな感じ。ミ・アミのレコードとマジック・タッチとのスプリット盤が〈100% シルク〉から出たばかりだから、彼らはまた違うアーティストとのリリースに集中したいんじゃないかな。

■あなたは、人間はどのように成長すべきだと思いますか?

アイタル:人の成長をどれくらい信じているのか自分にはよくわからない。みんな自分に正直にいればいいと思う。自分がいったい何者か、何がほしいのか、何を恐れているか、何を愛すか、そういうすべてに関してまっすぐになること。ほんとに自分がまっすぐ、リアルでいられれば、自分のなかにある愛を見つけられる。それは本当に、強く、たくましいことなんだと思うよ。


※来日スケジュールの詳細はNEWSの欄を参照されたし。

取材:野田 努(2012年7月11日)

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