「R」と一致するもの

interview with Gilles Peterson (STR4TA) - ele-king

いろんなDJセットを聴いていると、ブリティッシュ・ファンクがたくさん使われていることに気づいて、「ファッション」になりはじめている気がした。だから、その流れにのったレコードを作ろうということになったんだ。

 1970年代後半から1980年代前半にかけ、イギリスから多くのファンクやジャズ・ファンク、フュージョン・バンドが生まれた。シャカタクやレヴェル42を筆頭に、モリシー=ミューレン、セントラル・ライン、ハイ・テンション、ライト・オブ・ザ・ワールド、アトモスフィア、フリーズなどで、彼らの多くは俗にブリット・ファンクやブリット・ジャズ・ファンクと呼ばれていた。当時はポストパンクからニューウェイヴを経て、カルチャー・クラブやデュラン・デュランに代表されるニュー・ロマンティックがムーヴメントとなっていた時期で、イギリス音楽界の世界的進出(第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン)の一角も担っていたのがブリット・ファンクだった。
 ライト・オブ・ザ・ワールドから派生したインコグニートもそうしたアーティストのひとつで、そのリーダーでギタリストがブルーイことジャン・ポール・マウニックである。インコグニートはその後1991年、DJのジャイルス・ピーターソンが主宰する〈トーキン・ラウド〉から再始動し、アシッド・ジャズの人気アーティストへと登りつめた。ブリット・ファンクの時代からアシッド・ジャズ期、そして現在までトップ・ミュージシャンとして走り続けるブルーイだが、久しぶりにジャイルスと手を組んで新たなプロジェクトを立ち上げた。

 STR4TA(ストラータ)というこのバンドは、ブリット・ファンクやアシッド・ジャズの世界で活躍してきた辣腕ミュージシャンたちが参加し、ブルーイの指揮のもとでジャイルス・ピーターソンのアイデアを具現化していくものである。先行シングルの「アスペクツ」が話題を呼び、いよいよアルバム『アスペクツ』で全貌を明らかにするストラータだが、ジャイルスのアイデアとはズバリ、ブリット・ファンクである。
 ブリット・ファンクはかれこれ40年ほど昔の音楽ムーヴメントで、いまとなってはジョーイ・ネグロ(2020年のジョージ・フロイド事件以降はデイヴ・リー名義で活動)のコンピ『バックストリート・ブリット・ファンク』などで耳にする程度しかできないが、過去から現在に至る音楽シーンに与えた影響は多大であり、そうした影響を口にするアーティストも出はじめている。ここ数年、そんなブリット・ファンク・リヴァイヴァルの予兆を感じてきたジャイルスだが、彼にとってブリット・ファンクは若き日に夢中になった音楽でもある。ストラータのアルバム・リリースを控えたジャイルスに、かつての思い出なども振り返りつつ、どのようにストラータは生まれ、そしていまの時代にあってどこを目指していくのかなどを尋ねた。

金よりも最高の音楽を生み出すことを考えているアーティストがブルーイ。だから彼のことは心から尊敬しているし、そんな彼と再び作業ができて本当に光栄だったよ。

ストラータはどのようにしてスタートしたのですか? ブルーイとの会話などから生まれたのでしょうか?

ジャイルス・ピーターソン(以下、GP):レコードを作りはじめたのは大体一年前、そうロック・ダウンがはじまるちょうど前だね。そのとき持っていたアイデアは、40年来の友人、ブルーイと一緒に何か作品を作ることだった。僕たちは一緒にレコードを作ろうとずっと話していたんだが、2~3年前にやっと本格的に話をはじめたんだ。最初は日本でレコードを作ろうという話をしていた。僕らは二人とも頻繁に日本に行くし、日本の1970年代のジャズ・ファンクやフュージョンに影響を受けているからね。だから、その時代の日本のレジェンドたちをフィーチャーしたレコードを日本で作ったら最高だろうな、と話していたんだ。それが数年前に思いついたアイデアだった。で、その話が少し後回しになってしまっていたんだが、ブリティッシュ・ファンクがリヴァイヴァルしてきているなと感じたことをきっかけに、1年前にまたブルーイと話しはじめたんだ。いろんなDJセットを聴いていると、ブリティッシュ・ファンクがたくさん使われていることに気づいて、「ファッション」になりはじめている気がした。だから、その流れにのったレコードを作ろうということになったんだ。でも、僕がちゃんとプロデュースをして、サウンドがクリーンになりすぎることを避けることは絶対だった。DIYっぽいレコードを作りたくてね。結果として、それっぽい作品を作ることができた。レコーディングの期間は短くて、多分2週間くらいだったと思う。そのあとロック・ダウンに入り、ミックス作業をはじめたんだ。ブルーイは彼のスタジオ、僕は自分のスタジオに入って、毎日リモートで作業したんだよ。

あなたが〈トーキン・ラウド〉を興したアシッド・ジャズの頃からブルーイとは長い付き合いですが、実は一緒に仕事をするのは10年以上ぶりとのことです。久しぶりにジョイントしてみていかがでしたか?

GP:ブルーイは僕が出会ったなかでももっともマジカルな存在のひとりだね。イギリスのなかでもっとも音楽的に影響を受けたアーティストのひとりなんだ。黒人のイギリス人ミュージシャンとして先頭を歩き、彼以降の若い黒人のイギリス人たちの世代にメンタル的にも大きな影響を与えてきた。だから、彼はイギリスの音楽の発展において大きな役割を果たしてきたんだ。彼はまたハードワーカーとしても知られていて、彼が演奏してきた全てのグループに全身全霊を捧げて貢献してきた。金よりも最高の音楽を生み出すことを考えているアーティストがブルーイ。だから彼のことは心から尊敬しているし、そんな彼と再び作業ができて本当に光栄だったよ。

ストラータは1970年代後半から1980年代初頭におけるブリット・ファンクにインスパイアされているそうですね。ブルーイのインコグニート及びその前身であるライト・オブ・ザ・ワールドもそうしたブリット・ファンクの代表格だったわけですが、やはりそんなブルーイがあってこそのストラータとうわけでしょうか?

GP:そうだね、そういった音楽を作りたいとはずっと思っていた。僕が実現したいサウンドを彼がプレイできることはわかっていたし、彼と一緒にそれを実現させることは前からずっとやりたいと思っていた。そしてストラータで最初に12インチを出して、レコードへの良いリアクションにふたりとも驚いているんだ。ここまでの良い評価が得られるとは思っていなかったからね。すごく嬉しく思っているよ。

ジョーイ・ネグロ(現デイヴ・リー)は『バックストリート・ブリット・ファンク』というコンピ・シリーズを出していて、まさにブリット・ファンクのDJを聴いて育った世代だと思うのですが、あなたもそんなひとりですよね?

GP:もちろん。僕は当時16~17歳だった。その時期に聴いていた音楽、見にいっていたDJのほとんどがブリット・ファンクのDJたちだったね。バンドとDJの両方が盛り上がっていた時期だったから、僕はラッキーだったと思う。あれが僕にとってリスナーやファンとしての音楽の世界への入り口だったとも言える。ギグを見にいったり、バンドをフォローしたり、プロモ盤をプレイしているDJを追っかけたり、音楽にそこまでハマりはじめたのはその頃。ジョーイ・ネグロは多分僕よりも深くそういった音楽にもっとハマっていたと思う(笑)。今回のアルバムのなかに “アフター・ザ・レイン” というトラックがあるんだが、あのトラックのリエディットを彼がやってくれたんだ。それももうじきリリースされる予定だ。

当時のあなたはDJをする前夜でしたが、こうしたブリット・ファンクで好きだったバンド、影響を受けたアーティストがいたら教えてください。

GP:レヴェル42はつねに観にいってたな。僕は彼らの大ファンだったんだ。レコードにサインをもらうために出待ちまでしていたくらいさ(笑)。それくらいスーパー・ファンだったんだ。18歳になるまでに多分10回はライヴを見たと思う。彼らを見るために南ロンドンを回ってた。3、4年前にBBCでラジオ番組をやっていたんだが、僕の番組の前のショウがリズ・カーショウの番組で、ある日そのゲストがレヴェル 42のマーク・キングだったんだ。それで「僕の長年音信不通だった兄弟がここにいる!」と思って、彼がスタジオを出てくるのを待ってハグしたんだ(笑)。彼は僕のラジオ番組を気に入っていると言ってくれて、あれはすごく嬉しかった。レヴェル42の他はハイ・テンション、ライト・オブ・ザ・ワールド、アトモスフィアが僕のお気に入りのグループだったね。

当時のブリット・ファンクをプレイしていたDJではどんな人から影響を受けましたか? たとえばボブ・ジョーンズ、クリス・ヒル、コリン・カーティスとか。当時のクラブやラジオではどんな感じでブリット・ファンクはプレイされていたのでしょうか?

GP:ラジオからは海賊放送も含めたくさん影響を受けた。ボブ・ジョーンズやクリス・ヒルもそうだし、ラジオ・インヴィクタのスティーヴ・デヴォン、BBCのロビー・ヴィンセント、キャピタル・ラジオのグレッグ・エドワーズも好きだったよ。当時は女性DJはゼロで、見事に全員が男性だった(笑)。その頃ラジオでブリット・ファンクが流れていたのはほとんどが夜だったね。昼間に流れることはあまりなかったな。スペシャリストたちのラジオ番組でだけ流れてた。あとは、パブでもクラブでも流れてたし、僕は16とか17歳だったけど聴きにいっていたよ(笑)。角に座って隠れながら、皆がそれに合わせて踊っているのをずっと見てた。僕は童顔で、一際幼く見えて未成年ということがバレバレだったからね(笑)。ノートを持ってクラブやパブに言って、DJに曲名を聞いたりしていた。当時はシャザムなんてなかったから(笑)。

2014年に発表したブラジリアン・プロジェクトのソンゼイラの『ブラジル・バン・バン・バン』というアルバムでは、フリーズの代表曲 “サザン・フリーズ” をカヴァーしていましたね。フリーズもブリット・ファンクのアーティストのひとつで、“サザン・フリーズ” はほかのコンピやDJミックスでも取り上げたりするなどあなたにとっても重要な曲のひとつかと思いますが、そうしたインスピレイションもストラータに繋がってきているのですか?

GP:もちろん。まず、フリーズは『サザン・フリーズ』というベスト・レコードを作った。あれ僕のお気に入り。あのレコードはパンクっぽい姿勢をもっていて、アートワークもパンクっぽくて、イギリスのDIY感がすごく出ているところが好きなんだ。あとブルーイはあのバンドの初期メンバーのひとりだから、そこでも繋がっている。“サザン・フリーズ” という曲は、あのムーヴメントのなかでも特に重要な作品だと思っているんだ。ソンゼイラのアルバムをブラジルでレコーディングしているとき、あの曲のソフトなサンバ・ヴァージョンみたいなカヴァーを作ったら面白いと思った。それであの作品をカヴァーすることにしたのさ。

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このレコードでのカギは、僕がいかに自分の頭のなかにあるサウンドをブルーイに演奏させるかだった。だから、ニューウェイヴやパンクも関わっていて、僕はそれを全てとりあげた音楽を作りたかったんだ。同時にDJがプレイしたいと思うような音楽を作りたくもあった。

ストラータは具体的にブリット・ファンクのどのような音楽性を参照していて、そうした中からどのような部分で現代性を表現していると言えるでしょうか?

GP:現代性が今風という意味なら、それはほとんどといっていいほどない(笑)。僕はこのプロジェクトをライヴ・プロジェクトにして、短い期間でレコーディングしたかったんだ。スリリングで緊張感をもった作品にしたかった。たとえミスが起こっても、それを全て受け入れたかったんだ。だから、もしベース・プレイヤーの演奏がいけてないパートができたとしても、僕はそれをそのままにした。それは熟練のミュージシャンたちにとっては慣れないことだったけどね。誰でも自分が失敗した箇所なんて使いたくないだろうから(笑)。でも僕はその失敗がむしろ好きなんだ。このレコードのアイデアはミスを受け入れることだった。それが僕の役割だったんだよ。プロデューサーとして、僕はこのレコードを滑らかでクリーンなものにはしたくなかった。派手に着飾るのでなく、できるだけありのままの生の状態で保つことが僕にとっては大切だったんだ。

ブリット・ファンクと言ってもいろいろなタイプのアーティストがいたわけですが、たとえば先行シングル・カットされた “アスペクツ” はアトモスフィアあたりを連想させる曲です。アトモスフィアはニューウェイヴやディスコ、ダブなどとも結びついていたグループですが、ストラータは全体的にそうしたポストパンク~ニューウェイヴ的なベクトルも内包しているのではと感じます。そのあたりの方向性についていかがでしょうか?

GP:そういったジャンルの音楽を参照にはしているよ。とても興味深いムーヴメントだったし、あのムーヴメントにはパンク、ニューウェイヴ、ニュー・ロマンティックス全てが存在していた。このレコードでのカギは、僕がいかに自分の頭のなかにあるサウンドをブルーイに演奏させるかだった。だから、ニューウェイヴやパンクも関わっていて、僕はそれを全てとりあげた音楽を作りたかったんだ。同時にDJがプレイしたいと思うような音楽を作りたくもあった。“アスペクツ” のような曲はもちろんライヴ演奏だけれども、DJたちがミックスしたりクラブでかけられる曲でもある。だからストラータも、ディスコやハウス、ジャズ・ファンクが織り混ざっているんだよ。

いまおっしゃったように、レコーディングについて、あまり洗練され過ぎたサウンドにならないように、できるだけラフにということを心がけたと聞きます。これは1980年代であればシャカタクのようなメジャーなサウンド、そしてある意味で現在のインコグニートのスムースなプロダクションとは真逆のアプローチであり、アトモスフィアやフリーズのようなアンダーグラウンドなバンドが持っていた初期衝動やニューウェイヴ的感覚に近いものではないかと思いますが、いかがでしょう?

GP:そうだね。僕が目指していたサウンドの方向は同じだからね。それがちゃんと実現できたかどうかは実際のところわからない(笑)。うまくはできたと思うけど(笑)。次のレコードも作る予定だから、それまでにはよりよくなるんじゃないかな(笑)。どう進化するか僕自身楽しみだし、ショウでも音は変わっていくと思う。多分最初のショウはロンドンで8月に開催される音楽フェスティヴァルになると思うんだが、そのときまでにバンド・メンバーを集めて、彼らの演奏を僕がステージ上でミックスして少しエフェクトを加える、という形のショウにしたいと思っているんだ。だから、そこでモダンな質感が入ってくることになるかもしれない。アレンジだったり、エフェクトやギミックを入れる程度によって、いろいろ変化が加わることになると思うから。でも基本はライヴ・バンドの演奏。ヴォーカルはもちろんブルーイ。

“ギヴ・イン・トゥ・ワット・イズ・リアル” や “リズム・イン・ユア・マインド” は比較的ストレートなブギー・ファンクで、ライト・オブ・ザ・ワールドやそこから枝分かれしたベガー・アンド・カンパニーあたりのラインのナンバーと言えます。彼らのようなサウンドは現在のブギーやディスコ・リヴァイヴァルにも繋がるところがあるわけですが、いかがでしょうか?

GP:僕にとってはブラン・ニュー・ヘヴィーズも思い起こさせる。つまりはアシッド・ジャズ。ブリット・ファンクとアシッド・ジャズ、ブギーやディスコの間には線があるけど、繋がってもいる。それらの音楽の間にはコンビネイションが見えてくるんだ。あの時代に活躍していたブルーイはそれらを繋げるのが得意で、そこにイギリスの質感を落とし込むんだ。

“ヴィジョン・ナイン” はアルバムのなかでは異色のブラジリアン・フュージョン調のナンバーで、アイアート、エルメート・パスコアル、ルイス・エサなどに通じるところもあります。さきほど話をしたソンゼイラにも繋がりますが、この曲を収録した意図は何ですか?

GP:僕が聴いていたころのブリット・ファンクは、アフリカ音楽の要素やラテン音楽の要素、ブラジル音楽の要素なんかが入っていた。僕にとっては、それがブリット・ファンクだったんだ。そういった要素の音楽を初めて聴いたのは、全てブリット・ファンクを通してだったんだよね。“ヴィジョン・ナイン” にはそのヴァイブがあり、終盤にかけて少しラテンっぽくなっていく。それを表現したもうひとつのトラックが “キンシャサ・FC”。あれはもっとアフリカ音楽っぽくて、マヌ・ディバンゴやそういったアーティストたちの音楽、1970年代のアフロ・ファンクやアフロ・ディスコに影響を受けている。このレコードには、僕が昔ブリット・ファンクのなかで聴いていたアフリカやラテン音楽の要素も取り入れたかったんだ。

セックス・ピストルズ、ゲイリー・ニューマン、ザ・フォール、ジョイ・ディヴィジョンについての記事はそこら中にあるし、彼らがレジェンドたちであることもわかっているけれど、ライト・オブ・ザ・ワールドやインコグニートについて書かれた記事はほとんどない。僕にとってそれは行方不明の歴史なんだ。

“キンシャサ・FC” はコンゴのフットボール・チームを指しているかと思いますが、これは実在のチームですか? どうしてこのタイトルを付けたのでしょうか?

GP:いや、あれは想像のチーム。ははは(笑)。とにかくアフリカっぽいタイトルにしたくて(笑)。サッカー・チームの名前っぽくしたら面白いと思ったし、全く深い意味はないんだよ(笑)。

先に名を挙げたアトモスフィアでいくと、当時のキーボード奏者だったピーター・ハインズがストラータでも演奏しています。彼はほかにもライト・オブ・ザ・ワールドやそこから枝分かれしたインコグニート、ブルーイが一時結成していたザ・ウォリアーズでも演奏していました。ブルーイと非常に近いところにいたミュージシャンですが、今回は彼のアイデアで参加したのですか?

GP:あれは僕のアイデアだったけど、彼の電話番号を持っていたのはブルーイだった(笑)。このプロジェクトには数名のレジェンドに参加してほしいと思ったんだ。レジェンドというのは、僕自身が大好きで何度も曲を聴いていたアーティストたちのこと。ピーターのローズ・ピアノのうまさは知っていたし、彼に参加してもらうことになったんだ。スタジオに来てもらって、アルバムに収録されている2曲をレコーディングした。あともうひとり紹介したいのは、ベースのランディ・ホープ・テイラー。彼も昔コングレスという素晴らしいブリット・ファンク・バンドにいたんだ。そのふたりは僕にとってレジェンドだね。あとは若いミュージシャンたちに参加してもらった。音楽やリズムにはエネルギーも必要だからね。

ピーター・ハインズは最近も〈エクスパンション〉によるザ・ブリット・ファンク・アソシエイションというリヴァイヴァル的なプロジェクトに参加していますが、あちらとストラータを比べた場合、ストラータの方がよりカッティング・エッジで、インスト演奏などジャズ的インプロヴィゼイションにも重きを置いているなと思います。ピーター自身はそうしたプロジェクトの違いなど意識はしているのでしょうか?

GP:それは僕にはわからない。ピーターがスタジオに来たとき、曲はタイトルさえ決まっていなかったし、自分たちも明確なアイデアは持っていなかった。でも、彼は何をすべきかわかっていたんじゃないかな。ザ・ブリット・ファンク・アソシエイションは昔の曲を演奏するプロジェクトだけど、ストラータは全て新しく作られた曲のプロジェクト。だから、新しいフィーリングをもたらすということは意識していたかもしれないね。

ほかのメンバーもマット・クーパー、スキ・オークンフル、フランセスコ・メンドリア、リチャード・ブルなどインコグニートに関わってきた人が集まっています。特にアウトサイドのマット、Kクリエイティヴのスキが集まっているのは、アシッド・ジャズ時代からのファンとしても相当嬉しいのではないかと思います。今回のミュージシャンの人選はどのようにおこないましたか?

GP:とにかく演奏がうまいアーティストたちを集めた。去年、ブルーイを祝福するために僕の家の地下室でインコグニートとセッションをやったんだが、そのためにブルーイがミュージシャンたちを連れて僕の家にきたんだ。そのなかにはマット・クーパーやフランシス・ハイルトンといったミュージシャンたちがいた。彼らのことは僕もよく知っていたし、彼らも僕が何を求めているかをしっかりと理解していた。彼ら、僕の美意識を普段から理解してくれているからね。だから彼らとセッションをしたら心地よくて楽しいに違いないと思って、それが自然とバンドになったんだ。

“アスペクツ” の12インチはモーゼス・ボイドやフランソワ・Kなど様々なDJやアーティストの間でも話題となりました。フランソワはリアル・タイムでブリット・ファンクを体験してプレイしてきたDJですが、そうした人から認められるのはストラータがより本物のブリット・ファンクを表わしていると言えませんか?

GP:そう呼ばれるよう努力はしている(笑)。僕はあの時代、1970年代後半から1980年代前半のまだきちんと取り上げられていないUKのムーヴメントを祝福したいんだ。僕にとってあの時代は多様性に満ちて、当時のUKの全ての世代のミュージシャンたちに勇気を与えたという面ですごく重要だ。ところがメディア、新聞、ラジオはこのムーヴメントに対してすごく否定的だったと思う。セックス・ピストルズ、ゲイリー・ニューマン、ザ・フォール、ジョイ・ディヴィジョンについての記事はそこら中にあるし、彼らがレジェンドたちであることもわかっているけれど、ライト・オブ・ザ・ワールドやインコグニートについて書かれた記事はほとんどない。僕にとってそれは行方不明の歴史なんだ。だからこのプロジェクトを通して、多様性を備えた、素晴らしく重要な音楽が存在していたこと、軽視されていたことを伝えたい。彼らの音楽を祝福するのは、僕にとって非常に大切なことなんだ。

以前サンダーキャットにインタヴューした際に、レヴェル42のマイク・リンダップからの影響を述べていましたし、タイラー・ザ・クリエイターは2020年のブリット・アワードの受賞式で、1980年代のブリティッシュ・ファンクから影響を受けたとスピーチしました。このようにイギリス人ではないアメリカ人、しかもリアル・タイムではブリット・ファンク全盛期を知らないアーティストがこうした発言をしているのをどう思いますか? それを踏まえてストラータがこうしたアルバムを作った意味について教えてください。

GP:最初に言い忘れたけど、このプロジェクトをはじめようと思ったもうひとつの理由は、そしてそれをいまやろうと思った理由は、タイラー・ザ・クリエイターのそのスピーチを見たからなんだ。彼はミュージシャンとしてもっとも影響を受けているのはブリット・ファンクだと言っていた。そのとき、ついにイギリス国外の重要なミュージシャンのひとりがブリット・ファンクの魅力に気づいてくれた! と思って、「レコードを作ろうぜ!」とブルーイに言ったんだ。実はタイラーにもコンタクトをとっていて、次のレコードで歌ってもらいたいと思っている。サンダーキャットは僕の友人だから、彼も参加してくれることを願っている。あともちろん、日本のミュージシャンにもね! 普段だったら年に二度は日本に行くんだけど、いまはこんな状況だからね。前回は京都の伊根という街にいったんだけど、すごくよかった。日本が恋しいよ。早く来日したい。ではまた!

Meemo Comma - ele-king

 先頃マイク・パラディナスの〈プラネット・ミュー〉からリリースされたMeemo Comma(マイクの奥さん、ラーラ・リックス-マーティンの変名)の新作は『Neon Genesis』、これは「新世紀エヴァンゲリオン」の英語タイトル「Neon Genesis Evangelion」から来ているのではないかと、Meemo Commaがかつて『攻殻機動隊』にインスパイアされた『Ghost On The Stairs』をリリースしていることを知っているファンはすでに察していることでしょう。

 Wireの目隠ししジュークボックスでの夫婦漫才(?)でも笑わせてくれましたが、Quietusの企画、旦那=マイクが妻=ラーラにインタヴューするという記事も面白いんですよ(例;マイク「自分の夫のレーベルからのリリースは縁故主義だと思いますか?」。ラーラ「もちろん、本当は出したくなかった」)。そのなかで「『Neon Genesis』を出したのは何故?」とマイクから訊かれて、彼女いわく「あながた出せと言ったからでしょう」とのことでした。なんというか、つまり、間違いなく〈プラネット・ミュー〉は新次元に進んでいるようです。

 さて、実際のところですが、bandcampの解説によれば、彼女が『エヴァンゲリオン』のヴィジュアルにインスパイされたのは事実で、また、それとは別に『Neon Genesis』には彼女のユダヤ人体験が主なコンセプトとしてあるということです。ちなみに音楽はエレクトロニカ+アンビエント+フットワーク仕様で、これは冗談抜きの聴き入ってしまう注目すべき作品です。レヴューはあらためて掲載する予定ですが、アルバムはぜひチェックしましょう。

Overmono - ele-king

 2013年の「Hackney Parrot」や「Nancy’s Pantry」で大きなインパクトを残し、近年は〈Whities〉(現在は〈AD 93〉に改名)からもリリースしているテッセラ(Tessela)ことエド・ラッセル。
 その彼と、トラス(Truss)名義で活動するトム・ラッセルから成る兄弟デュオがオーヴァーモノだ。昨秋のEP「Everything You Need」も良かった彼らだが、去る3月24日に最新シングル “Pieces Of 8” がリリースされている。

 どうです、かっこいいでしょう。これまで彼らのライヴで披露されてきたこの曲は、4月9日に発売される12インチ「Pieces Of 8 / Echo Rush」のA面に収録予定。B面も楽しみだ。

Alan Vega - ele-king

 2016年7月に他界した、NYノーウェイヴの始祖スーサイドのヴォーカリストだったアラン・ヴェガ。彼が1995年から1996年にかけてニューヨークで録音した未発表作品が『Mutator』というタイトルで〈Sacred Bones〉から4月23日にリリースされることが先日アナウンスされた。そのリリースに先駆けて、アルバムから“Fist”なる曲が公開されている。Liz Lamereによればこの曲は「人びとが力を集め、いっしょになってひとつの国を作るための強力な行動の呼びかけ」だという。
 なお、〈Sacred Bones〉にはほかにもヴェガの未発表音源のアーカイヴがあり、『Mutator』以降も発表する予定だ。

Mark Fell And Rian Treanor - ele-king

 前々号のWire誌のインヴィジブル・ジュークボックス、面白かったなぁ。マーク・フェルライアン・トレイナーという親子対決だったんですけど、アンソニー・シェイカーを巡ってここまで盛り上がれる親子がこの惑星上にどれほどいるというのか! (最新号のマイク・パラディナスとラーラ・リックス-マーティンとの夫婦対決も面白かったんだよな)
 そのエレクトロニカ親子がついに共作を発表した。マンチェスターのクールなレーベル〈Boomkat Editions〉から『Last Exit To Chickenley』。カセットテープでのリリースで、昨年の夏にサウスヨークシャー州ロザラムの庭で録音されたという。アンビエント/ミュジーク・コンクレート、そしてパーカッシヴなフリー・フォーム。レーベルサイトで試聴できます。
 そんなわけで、いつの日か小山田圭吾と米呂も共作することがあるのだろうか……

Andy Stott - ele-king

 10年代を代表するプロデューサーのひとり、アルバムごとにいろんな表情を見せるマンチェスターの異才、アンディ・ストットが通算8枚目となる新作『Never The Right Time』を〈Modern Love〉からリリースする。これまでの彼の作品の進化型であると同時に、ノスタルジアや魂の探求に導かれた曲もあるようだ。現在 “The Beginning” が先行公開中。ストットの元ピアノ教師にして近年のコラボレイターであるアリソン・スキッドモアのヴォーカルがフィーチャーされている。発売は4月16日。

Madlib - ele-king

 さまざまな名義でソロ活動からコラボレーションなど精力的に活動するマッドリブだが、昨年から今年にかけても実に多忙である。昨年はここ数年のパートナー的なフレディ・ギブズとの共作があり、カリーム・リギンズと組んだジャハリ・マッサンバ・ユニットも先日紹介したばかりだが、早くも次の新作が届けられた。今回はソロ名義ではあるが、実質的にはフォー・テットことキーラン・ヘブデンとのコラボである。片やUSのアンダーグラウンド・ヒップホップ界のカリスマ、片やUKのエレクトロニック・ミュージック界の鬼才と、一見するとあまり繋がりが見えないふたりであるが、そもそもふたりはそうしたジャンルにとらわれないアーティストであり、これまでもボーダーレスな活動をしてきたので、こうしてコラボをおこなうことは自然なこと、いや、むしろ遅かったくらいかもしれない。

 彼らがキャリアにおいて頭角を表わしてきた時期はほぼ同じで、同世代のアーティストと言える。ふたりの直接的な関係がはじまったのは、マッドリブがMFドゥームと組んだマッドヴィランのリミックスをフォー・テットが手掛けたことによる。このリミックス集は2005年にリリースされたのだが、フォー・テットにとってはテクノやダブステップなどにいく前のエレクトロニカ~フォークトロニカ期にあたるもので、一方マッドリブは前年にブロークンビーツのDJレルズをやるなど脱ヒップホップ化が進んでいた。ライフワークのビート・コンダクターをはじめて、より広範囲な音楽を素材としたビート・サイエンティストぶりに拍車が掛かっていた時期でもある。またフォー・テットはこの年にジャズ・ドラマーのスティーヴ・リードのアルバムにエレクトロニクスで参加し、その後両者のコラボによってジャズとエレクトロニクスの融合の新たな1ページを刻むことになる。そうした意味でマッドリブとフォー・テットにとって、この2005年は転機の年だったのである。
 ちなみに、フォー・テットが2003年に〈ドミノ〉からリリースしたミックスCDではマッドヴィランをかけているのだが、同じくJ・ディラプレフューズ73などヒップホップやIDM系の音も結構入れていた。ほかの収録作品はジム・オルークからドン・チェリーにミルフォード・グレイヴズスティーヴ・ライヒにモートン・サボトニック、ジミ・ヘンやフリートウッド・マックにアフロディテス・チャイルドと、まさにボーダーレスなフォー・テットの面目躍如たるものだ。

 今回のコラボはマッドリブが主宰する〈マッドリブ・インヴェイジョン〉からのリリースで、マッドリブが作曲をおこない、フォー・テットがエディットおよびアレンジを担当している。また〈ナウ・アゲイン〉のイーゴンも全面的に協力しているとのこと(彼は〈マッドリブ・インヴェイジョン〉の運営もヘルプしている)。数年来に渡って秘密裏に制作されたとのことだが、『サウンド・アンセスターズ』というタイトルは彼らの音楽の祖先、すなわち影響を受けたルーツ的な音楽を示していると考えられる。ということで、両者の共通項からするとジャズがテーマになっているのかなと思ったのだが、ジャズはもちろんソウルやファンクなどさまざまな音楽を参照したものとなっている。
 たとえば “ロード・オブ・ザ・ロンリー・ワンズ” は1960年代のフィラデルフィアのソウル・コーラス・グループのジ・エシックス(後のラヴ・コミッティー)の “ロスト・イン・ア・ロンリー・ワールド” を元にしている。ネタの掘り起こしはマッドリブらしいのだが、スウィート・ソウルの原曲がソフト・ロックというかサイケデリック・ソウル調のナンバーへと変貌しているのは、フォー・テットのミキシングによるところも大きいだろう。タイ・ファンクに通じるソフト・サイケな雰囲気は、イーゴンが関わる諸作と同じテイストだ。

 ネタ選びやサンプリング・センス的な部分では、マッドヴィランのアルバム『マッドヴィレイニー』(2004年)に通じる作品と言えるだろう。『マッドヴィレイニー』はビル・エヴァンスからマザーズ、ジョージ・クリントン、スティーヴ・ライヒと、実にさまざまなジャンルの音楽をサンプリングしていたのだが、その中でもブラジルのオスマール・ミリト&カルテット・フォルマをサンプリングした “レイド” が実に秀逸だった。“ロード・オブ・ザ・ロンリー・ワンズ”はそれに近いサンプリング・センスを感じさる。
 ほかのサンプリング例では “ダートノック” はヤング・マーブル・ジャイアンツの “サーチング・フォー・ミスター・ライト” を使っていて、やはりマッドリブはほかのアーティストとはセンスが違うというところを見せつける。元ネタは不明だが、“ラティーノ・ネグロ” はスパニッシュかフラメンコが原曲のようである。また古い音源ばかりではなく、“ワン・フォー・クアルタベー” では現在のブラジルのアヴァン・ポップ・バンドのクアルタベーを参照するなど、古今東西のあらゆる音がマッドリブとフォー・テットによって加工されている。

 そして、故J・ディラに捧げられた “トゥー・フォー・2 - フォー・ディラ”。ふたりと交流のあったJ・ディラへのオマージュが綴られると共に、アルバム全体としてはリリースの直前に急逝してしまったMFドゥームへの追悼の念を感じずにはいられない。

Goat Girl - ele-king

 ゴート・ガールのセカンド・アルバムは、2021年初頭のクライマックスのひとつだろう。本作がリリースされた1月から2月にかけてのおよそ1ヶ月ものあいだ、ぼくは三田格とともに『テクノ・ディフィニティヴ』改造版のため、ほぼ毎日、1日8時間以上、エレクトロニック・ミュージックを片っ端から耳に流し込んでは文章を書きまくっていたので(それはそれで充実した日々だったけれど)、ほかの音楽を聴く時間などなかったし、ましてや新譜などエレクトロニックでなければ後回しである。で、『テクノ・ディフィニティヴ』が終わったと思ったらここ1ヶ月は、またしても三田格とともに別冊のフィッシュマンズ号のために取材をしたり調べたり、ほぼ毎日、1日8時間以上はフィッシュマンズを聴いている……わけではないので、いまようやくゴート・ガールまで追いついたという。ふぅ、いまようやく、彼女たちの新作『On All Fours』が素晴らしい出来であることを知ったのであった。

 にしても……バンドというものは、こうして成長するのか。本作3曲目に“Jazz (In The Supermarket)”という曲がある。喩えるなら、この曲はザ・クラッシュの『サンディニスタ!』やザ・レインコーツのセカンドのなかに入っていたとしても不自然ではない、そう言えるほどの舌打ちしたくなるような格好いい雑食性がある。レゲエ風のリズムも個人的にかなりツボで、本文を書いているたったいま現在かなり空腹であることから、ロンドン郊外のあまり高級ではないエスニック・レストラン街が夜霧の向こうに見えてくるようだ。
 ふざけている場合ではない。『On All Fours』はメランコリックで、雑多で、不機嫌で暗い顔をしている人たちをひそかに讃えながら、不安の波が打ち寄せる空しい夜の甘い甘いサウンドトラックとなる。“P.T.S. Tea”のトランペットといい、“Once Again”のベースラインといい、“A-Men”のドラムマシンといい、そしてアルバム全体を浮遊し漂泊するシンセサイザーやギターの音色といい、ゴート・ガールはポストパンク流の格好の付け方をよくわかっている。ちなみに1曲目の曲名は“ペスト”、歌詞は読んでいない、ぼくはまだ音だけに集中している段階なんだけれど、本作がパンデミックの状況にリンクしていることは確実だろうし、メンバーの深刻な病も無関係でないだろう。
 しかし『On All Fours』には、そうした不吉なムードを払いのける強さもある。ザ・フォールの前座を務めたという経歴は伊達ではなかったし、憂鬱で冷たくて、しかし13曲すべてにそれぞれ固有のアイデアがあって、それらすべての曲がキャッチーでもあるこのアルバムは、ものごとがどうにもうまくいかない愛すべき人たちのなかで何度も反復されるだろう。フィッシュマンズのことを考えている最中に聴いても、あまり違和感がない。

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Contents

Preface

●Chapter 01 The Ska era (1960-1965)

Column No.1 サウンド・システムのオリジン

●Chapter 02 The Rock Steady era (1966-1968)

Column No.2 1968 最初のレゲエ

●Chapter 03 The Early Reggae era (1969-1972)

Column No.3 DJというヴォーカル・スタイル
Column No.4 ルーツ・ロック・レゲエ、バビロン、Fire pon Rome

●Chapter 04 The Roots Rock Reggae era (1973-1979)

Column No.5 スライ&ロビーとルーツ・ラディクス、ロッカーズからダンスホールへ

●Chapter 05 The Early Dancehall era (1980-1984)

Column No.6 ダンスホールの時代
Column No.7 サイエンティストの漫画ダブ

●Chapter 06 The Digital Dancehall era (1985-1992)

Column No.8 My favorite riddims.
Column No.9 レゲエと聖書とホモセクシュアル

●Chapter 07 The Neo Roots era (1993-1999)

●Chapter 08 The Modern + Hybrid era (2000-2009)

Column No.10 大麻問題

●Chapter 09 Reggae Revival era (2010-2020)

Column No.11 Reggae Revivalというコンセプト

Index

[著者]

鈴木孝弥
ライター、翻訳家。訳書『レゲエ・アンバサダーズ 現代のロッカーズ──進化するルーツ・ロック・レゲエ』、『セルジュ・ゲンズブール バンド・デシネで読むその人生と音楽と女たち』、『ボリス・ヴィアンのジャズ入門』ほか。レゲエ・ディスクガイド関係の監修では『ルーツ・ロック・レゲエ 』や『定本 リー “スクラッチ” ペリー』など。『ミュージック・マガジン』のマンスリー・レゲエ・アルバム・レヴューを15年務めている。

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VIVA x Television Personalities - ele-king

 昨年はザ・ドゥルッティ・コラムやカンなどをモチーフにした服が話題になった奥沢のViva Strange Boutique、いま現在はなんとテレヴィジョン・パーソナリティーズとのコラボを展開している。
 テレヴィジョン・パーソナリティーズのダン・トレイシーは、ザ・フォールにおけるマーク・E・スミスのような、ポスト・パンク時代の圧倒的な個として知られている。とはいえ、その疑いようのない才能と魅惑的な作品、大きな影響力(アラン・マッギーをはじめ、ペイヴメントやMGMTにまで広範囲に及ぶ)を思えば、ダン・トレイシーは決して幸運な人生を歩んできたとは言えない。
 70年代末にロンドンで結成されたテレヴィジョン・パーソナリティーズの音楽には、インディー・ギター・サウンドと括られるもののほとんどすべてがある。ウィットに富んだポップ・センス、ヴェルヴェッツ、モッズ、ローファイ、ペデンチックな言葉やアート、そして何よりも自分の痛みから生まれるメロディ、甘さ、弱さ、誠実さ、神聖なる若さ、そうしたものが詰まっている。もしあなたがギター・ポップと括られる音楽が好きであるなら、テレヴィジョン・パーソナリティーズの最初の4枚のアルバムは必聴盤だ。
 しかし、そうした彼の華麗な音楽とは裏腹に、ダン・トレイシーは長いあいだドラッグ中毒や貧困に苦しみ、盗みを働き監獄で暮らしてもいる。数年前は大病を煩い手術をし、いま現在も治療と療養を兼ねて施設にいるそうだ。今回のVIVAとのミーティングやデザインのチェックなどはzoomでおこなったそうだが、「久しぶりの明るいニュースだ」と本人は喜んでいたとのこと。
 それで生まれた5つのアイテム、初期テレヴィジョン・パーソナリティーズのスリーヴ・デザインを彷彿させるコラージュ感が良い感じで、当然のことながらモッズ・コートがいちばん最初にデザインされたようです。しかし……まさか“Mummy, Your Not Watching Me”がスウェット・シャツになるとは!

VIVA x Television Personalities


・"...And Don't The Kids Just Love It" Fishtail Parka (Mod's Coat) -
27,000円(税抜)/29,700円(税込)


・"Mummy, Your Not Watching Me" Sweatshirt
10,000円(税抜)/11,000円(税込)


・"Three Wishes" Long-Sleeve Shirt
9,000円(税抜)/9,900円(税込)


・"14th Floor" Long-Sleeve Shirt
7,800円(税抜)/8,580円(税込)


・"Where's Bill Grundy Now?" Tote Bag + Big Orange Badge
3,500円(税抜)/3,850円(税込)

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