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interview with Buffalo Daughter

interview with Buffalo Daughter

5次元とTB303の“ニュー・ロック”

――バッファロー・ドーター、ロング・インタヴュー

野田 努    photos by Yano Betty   Jun 24,2010 UP

自作自演の歌は、あの人、昔からやっているんだけど、「次は私の自作自演、マンハッタンの自殺未遂常習犯の歌を歌います」、で、みんな「ワー!」とか(笑)。それがすっごい歌なのね。もう、譜割りが尋常じゃない。


シュガー吉永 (photo by Yano Betty)

ホントでも、久しぶりにバッファロー・ドーターの過去のアルバムを聴き返してみたんですが、今回のアルバムはすごくソリッドな音というか、カンがパンクをやっているみたいな音だと思ったんですね。ところが資料を読むと、ムーグさんが「ヒップホップをやりたかった」と書いてある。

大野・吉永:ハハハハ。そこ必ず突っ込まれるね(笑)。

山本:なんでそんなこと言ったのか......(笑)、アルバムを作るときに、いままでとは違うことをやりたいというのがあるんです。その前の『ユーフォリカ』(2006年)では僕が歌ったんで、次はラップかなと。そういう風に攻めていきたいというか、アグレッシヴな姿勢をですね......(笑)。


Buffalo Daughter / Euphorica

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『ユーフォリカ』は"歌"なんですか?

山本:"歌"というか、それまでターンテーブルでやっていたことを声でやるという。だから、今回はラップでもやっちゃおうかなと。ただし、ラップをやるには言いたいことが明確にないと意味がないじゃないですか。言いたいことがしっかりあって、力強い音楽になっていないと意味がないから。

ああ、たしかに"Rock'n'roll Anthem"や"The Battle Field In My Head"みたいな曲はラップと言えばラップなのか......。

山本:メロディを聴かせるよりも、そういうことだと思いますよ。

なるほど。制作中に勇気づけられた音楽があったら教えてください。

大野:勇気づけられたというか、「私もやりたい」と思ったのが、ソニック・ユース。「ギターを弾きたい」と思った。

ああ、昨年の『ジ・イターナル』でしたっけ。

大野:あんな風には弾けないけどね(笑)。でも、弾きたいと思った。

山本:僕は......ここ何年もDJ見てないんですけど、リッチー・ホウティンだけは見ているんですよ。見てますか?

いや、ぜんぜん見てない。

山本:見たほうがいいですよ。リッチー・ホウティンは、先端の物理学を理解している気がしますね。そのうえでやっている気がします。ずば抜けて共感を覚えていますね。

どこがですか?

山本:YouTubeに"We (All) Search"という曲のPVがあがっているんですけど、それを見たときに「あ、この人もう感覚的に次の流れつかんでいる」って思ったんですよね。重力みたいなものをすごく感じられたし......、あの人、スタジオに籠もって電子音楽作ってますけど、友だちをスタジオに入れて楽しそうにやってますけど、そのいっぽうで世界中まわっていて、そのライフスタイルをふくめて、すごく正しいと思う。

シュガーさんは?

吉永:影響を受けたというか、「きた!」と思ったのは、草間彌生さんが自作自演の歌というの見たときで。

それは濃いっすね。

吉永:自作自演の歌は、あの人、昔からやっているんだけど、実際、譜面にもなっているんだけど、それを見たんだけど。「次は私の自作自演、マンハッタンの自殺未遂常習犯の歌を歌います」、で、みんな「ワー!」とか(笑)。それがすっごい歌なのね。もう、譜割りが尋常じゃない。歌詞に対する譜割り、メロディもリズムそうだけど、とにかく尋常じゃない。ものすごいパワーがある。「これは何だろう?」というね。すごく影響受けたかな。

へー。

吉永:要は、もうカタチじゃないし、普通に考えられる譜割りじゃなくて、すべてに逸脱している。でも、パワーだけはすごい(笑)。

なるほどねー。いまの話、すごくよくわかったというか、ソニック・ユース、リッチー・ホウティン、で、草間彌生。

山本:完璧ですよね。

見事に『ザ・ウェポンズ・オブ・マス・ディストラクション』を語ってますね(笑)。

山本:素晴らしい。

文 : 野田 努(2010年6月24日)

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