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interview with Yoshida Yohei group

interview with Yoshida Yohei group

光が差してきた

――吉田ヨウヘイgroup(吉田ヨウヘイ、西田修大、榎庸介)、インタヴュー

松村正人    Jun 24,2014 UP

僕は元ネタがあったほうがハードルが高く感じられるんです。その曲を元にそれを越えるクオリティの曲をつくる。そういった感覚があるので、ゼロからつくらないようにしています。配分でいえば、全体の五分の一くらいを自分から出てくるものにしたい。 (吉田ヨウヘイ)


吉田ヨウヘイgroup
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■曲を書くときって、どういう順番ですか? 詞はたいへんだとおっしゃいますが、メロディや和声進行、リズムなどの要素でどこから先に生まれるという決まりのようなものはありますか?

吉田:曲ごとにちがいます。 “ブールヴァード”であれば、あるレコードからリズムの元ネタをもってきて、その上に乗せる管楽器のパートをまたちがうレコードからもってきて、それが3つか4つたまってあるとき頭の中でバッと混ざったので、それでつくりました。

■それらの音楽がつながるのはどういったときなんでしょう?

吉田:自分だったら、このマテリアルならこの時代性から切り離して自分の曲にできるって思うことがあるんです。レコードを聴いていると。このリズム・パターンとシンコペーションだったら自分のものとして吐き出せるな、とか。それが自分の頭のなかで混ざれば、ということですね。

■ゼロからつくるより、なにかに対応してつくっていく?

吉田:いろいろ試したんですけど、僕は元ネタがあったほうがハードルが高く感じられるんです。その曲をもとに、それを越えるクオリティの曲をつくる。そういった感覚があるので、ゼロからつくらないようにしています。配分でいえば、全体の五分の一くらいを自分から出てくるものにしたい。

■いわゆるオリジナリテイ、クリエティヴィティとは真逆の考え方ともいえますよね。

吉田:レコード屋で働いていることもあって、作曲の原動力にするための曲を聴ける時間が増えたんですよ。そうすると、パクるということを作曲の起点に置いたとしてもネタ切れの心配がない(笑)。

■使える/使えないというかつてのDJのような観点で音楽を聴いているということですか?

吉田:感動する音楽で自分と関係ある、感動するけど自分とは関係ない、自分とはまったく関係ない、音楽をこの3つくらいに分けていて、聴くとすぐそのレールに乗るんですよ。

■榎さんは吉田さんの考えに同意できますか?

榎:僕はそのような考え方ではないですね。でもなにかを聴いたとき、自分のいきたい方向性からの距離でそれをとりいれるかどうかは決まってくると思うんです。ここまでであれば自分の演奏にもスパイスとしてとりこめるんだけど、これ以上離れるとスパイスにすらならない。その線引きはたしかにあって、その遠さでグラデーションみたいになっているイメージはあります。

西田:たぶん俺は吉田さんとやっている期間が長くて、どこまでが自分本来の考えで、どこまで吉田さんとの作業のなかで出てきたものかわからなくなっている部分はありますね。俺も音楽を聴くときはそういうところがあるし。とくにさいきんはギターに集中しているぶん、「この曲のこのコード進行でこの洗練されぐあいでこのビートの精確さのときに、ギター・ソロがこんなふうに入ってくるとダサいけど、ファズの音色でこういったふうに入れた場合はアリだから、ジミヘンのような音色でサックスの運指を参考にして弾くんだけど、弾き方の粗さとしてはジミー・ペイジで、上に乗るものはスティーリー・ダン」――みたいなことはいつも考えますよ(笑)。

■こみいっていましたがわかりやすい譬えでしたね(笑)。

西田:そういったことを吉田といつも話しているんですよ(笑)。

■最初にいった、あるべきなのにいまだない音楽を掘り出す方法がそれなんでしょうか?

吉田:「素材としてロックで使われていないけどロック的な感性で聴いてもいいと思えること」をみつけることに僕は興味があって、それをレア・グルーヴやジャズからとれるとうれしいんですね。

西田:積み上げていくほうがむずかしいし、おもしろい。でもそれをさらに越えるものが真っ白な状態から出てきたら、夢のような話だとは思いますけどね。

■やっているうちにそういうようなところに来ることもあるんじゃないですか。

吉田:作曲のレベルはそういうことをやっているうちに上がっているとも思うので、何枚かアルバムを経たあとに機会があれば、手法としてまっさらな状態からつくりはじめることもあるかもしれません。

■メンバー同士のかねあい、バンド内の関係性の変化もあって、音楽もまた変わっていくかもしれないですもんね。

吉田:音楽のアイデアを言葉できちんと伝えることができるようになりたいと思っているんです。それが自分だから思いつくのではなくて、アイデアそのものがおもしろいからほかのひとが乗れるものであってほしい気がしています。西田とはそれが共有できる感じになってきているので、全員に浸透したらもっと楽しいですね。自分がつくるよりも各パートのひとたちが楽器の特性をふまえつつ曲にしていけたら……そこまでいきたいですね。

■東京のインディ・シーンのなかで吉田ヨウヘイgroupと距離感がちかいのはやはり森は生きているですか?

吉田:仲良しだからあまりわからないですね。

■ライバル関係ともいえると思いますが。

吉田:たしかに西田くんと森は生きているの岡田(拓郎)くんはすごいバチバチしているし(笑)。

西田:ほんとに(笑)。

■なんで?

西田:俺は彼を尊敬しているので、「うれしいよ」という前提で聞いてほしいんですけど、互いにギタリストとして意識できる対象だと思っています。世界が狭いかもしれませんが。たとえば、俺のライヴを彼が観にくると、「今日はプレイ内容としてはアレなんだけどあそこはもうちょっとああしたほうがよかったんじゃない」と意見を言う(笑)。逆に俺が彼らのライヴを観に行って、演奏の後に会うと、「マジおまえには会いたくなかったわ」とかいわれますもんね(笑)。

取材:松村正人(2014年6月24日)

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