「Nothing」と一致するもの

荻窪ベルベットサン - ele-king

 4月1日より、荻窪のライヴ・スペース「ベルベットサン」が動画配信サービスをスタートしている。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、続々とイベントが中止になるなか、YouTubeの公式チャンネルを通して無観客ライヴというかたちでイベントの模様を配信していくという。同チャンネルには、過去の公演のアーカイヴ動画も多数アップロードされている。

 荻窪ベルベットサンといえば、ジャズをはじめ実験的な即興セッションやトーク/レクチャーなど、ユニークでエクストリームなイベントを数多く開催してきた都内でも有数のスペース。全面改装を経て昨年8月にはリニューアル・オープンしている。今回の動画配信サービスでは、YouTubeの投げ銭システム「Super Chat」を使用するために、チャンネル動画の再生時間がまだ足りていないとのこと(4月6日現在)。気になった方はぜひチェックしてみよう。 (細田成嗣)

https://www.youtube.com/channel/UCM9WGJCep1DtHe9-SpVqKSg/videos

ベルベットサンからチャンネル登録、動画再生のお願い

日頃のご愛顧ありがとうございます。
ベルベットサンスタッフは、イベント自粛が要請される昨今の状況下で、
今後アーティストと共にどうやってライブハウスの文化を存続させていくのかを日々考えてまいりました。
そこで、ひとつのチャレンジとして4月から動画配信サービスをスタートいたします。
その収益化に向けて、YOUTUBE課金投げ銭システム「Super Chat」使用を目指しています。
しかしながら未だ使用要件(チャンネルの登録者数1000、動画再生4000時間)を満たしておりません。

皆様にお願いがあります。

『VS cast and Archives』のチャンネル登録、動画再生に是非ともご協力を願いいたします。
チャンネルはこちら(現在のチャンネル動画は当店の過去の配信サービスがアーカイブされています。) https://m.youtube.com/channel/UCM9WGJCep1DtHe9-SpVqKSg/videos?view_as=subscriber

既存のライブ公演はもちろんのこと、新しいコンテンツの配信にも挑戦していければと考えております。
投げ銭で得た収益はアーティスト、店舗、スタッフの運営費として分配し、イベント開催が難しいこの状況を乗り切り、
これまで以上に、文化の継続的発展に微力ながら貢献していきたいと思っております。

皆さまのお力を貸してください。
どうぞよろしくお願いいたします。

https://www.velvetsun.jp

Nnamdï* - ele-king

 2面性のある人は紹介の仕方が難しい。悲しいのか、おかしいのか。どちらでもあるし、どちらかが強調されていれば、どちらもとは思えないだろうし。たとえばンナムディ・オグボンナヤ(Nnamdi Ogbonnaya)の“Wasted”は「どんな音楽を聴きたいの?」「時間を無駄にはできないよ」「君の話が聞きたいな」「すべての耳はダンボのように閉じている」といった歌詞ながら、そこから想像できる雰囲気をヴィデオから感じ取ることはできない。

 どうだろう? エイフェックス・ツイン”Windowlicker”は曲だけ聴いていれば悲しいムードなのに、ヴィデオを観ると笑ってしまうのに似ていませんか? シカゴ(生まれはLA)のンナムディ・オグボンナヤはそれに加えてロックなのか、ヒップ・ホップなのかという難しさも加わってくる。どちらでもあるし、どちらかが突出していれば、どちらにも思えないだろうし。彼のキャリアはマス・ロックから始まっている。2006年にバトルズを思わせるマス・ロックのパラ・メディクス(The Para-medics)としてデビューしたオグボンナはインディ・ロックのアルバトロスやパンクのナーヴァス・パッセンジャー、ハードコアのリチャード・デフ&ザ・モス・プライオーズなど10以上のバンドを掛け持ち、現在のところメインのように見えるモノボディやイットー(Itto)ではドラムス、ナーヴァス・パッセンジャーやティーン・カルトではベースを担当しつつ、ンナムディズ・スーパー・ドゥーパー・シークレット・サイド・プロジェクトとスーパー・スワッグ・プロジェクトではラップをメインに活動してきた。さらにンナムディ・オグボンナヤ名義では音楽性にまったく囚われず、気ままにミクスチャー・サウンドを展開している。これがこのほど名義をンナムディと短くし、『BRAT(ガキ)』と題されたアルバムでは独特のポップを創出したといっていい境地を見せる。オープニングはしれっとアコギの弾き語り。「Flowers To My Demons(我が悪魔に花束を)」と題され、ゲイの立場から「僕はリル・Bを尊敬するバラ色のプリティ・ビッチ」「でも、この街が僕を必要としていないことは理解してる」「お前らのことが嫌いだ」「花を贈るよ」とチーフ・キーフやドリルではないかと思える勢力に対して違和感を吐き出し、「君が必要だ」「新しいものが必要だ」と何度も繰り返す。リル・Bというのは2010年にリリースした『Rain In England』でクラインやマイサに受け継がれたドローン・ラップを創始したMCで、最近のラップ・アルバムには1曲ぐらいはドローンをバックにラップする曲が収録されているほどいまだに影響力を持った存在。ちなみに『BRAT』にもドリルやトラップを断片的に感じさせる“Semantics(意味論)”のような曲も散見できる。

 ンナムディ・オグボンナヤが様々なサウンドをミックスするようになったのは高校生の頃にジャズ・バンドに入ったはいいけれど、練習するのが嫌いで、楽器は他人の演奏を「観る」ことで覚え、とくにゴスペルのドラムはなんでもアリなんだなと思えたからだという。モノボディでは時にスティーヴ・ライヒを思わせるような曲もあり、イットーではスラッシュにも邁進するなど、沢山のバンドを掛け持っているのはそもそもひとつのことばかりやりたくないからで、要するに音楽を始めてから『BRAT』までまっすぐ進んできたわけである。幸せな男である。白状すると僕はンナムディ・オグボンナヤの多面的なスタイルではなく、まずは笑いに耳が行ってしまった。『BRAT』というのは、しかし、恐ろしいアルバムで、最初は笑いを誘ったはずなのに、同じ曲を何度も聴いているうちに、だんだん悲しくしか聞こえなくなってしまう(と、この文章を読んでしまった人には先入観が芽生えて同じ体験は不可能かもしれないけれど)。ある時期からは、だから、ンナムディ・オグボンナヤの悲しみを反芻するような聴き方しかできなくなり、気がつくと彼の感情の波に飲み込まれていることがわかる(ここでもう一度、冒頭の“Wasted”を聴いてみてほしい)。以前の作品はそうではなかった。『West Coast Burger Voyage』(13)や『FECKIN WEIRDO』(14)は笑いは笑いでしかなかった。もしくは悲しい曲と楽しい曲は同じアルバムに同居はしていても役割は分かれていた。『BRAT』はそして、“Glass Cracker“のように悲しい曲は本当に悲しく染み渡る。そして、そうした曲から今度は予期せぬ優しさが滲み出してくる。なんということはない、様々な音楽をミックスした果てにあったものは非常にオーソドックスな「ポップ・ミュージック」だったのである。彼はおそらくゴスペルのドラムを「観ていた」時に音楽が伝える非常に本質的な魅力も理解していたのだろう。おそらくは彼が初めからオーソドックスなポップ・ミュージックを実践していたら、このような重層性はつくり出せなかった。「放蕩息子の帰還」とはよくいったものである。

vol.125 NYシャットダウン#3 - ele-king

 QUARANTINED=毎日やることもなく、家に閉じこもっていなくてはならない。朝起きて、まずニュースに目を通し、今日もコロナヴィラスの話題だらけだなと思いながら朝ごはんを食べる。ニューヨーカーの40〜80%は感染するや、この状況は夏まで続くやら、何人が死んで何人感染したか、など明るいニュースはないので、やれやれ、といった感じだ。


もののみごとに人影もないブッシュウィックの風景。

 シャットダウンしてからオースティンやアップステイト、プロヴィデンスなどに避難し、NYにいなかったので、戻ってきたいま、どうしてよいかわからない。普段は仕事をして、ショーに行って、イヴェントを企画して……それがすべてなくなってしまった。
 さて、他のミュージシャンはどうしているのだろう、と気にかかった。プレスの人に訊くとリリースは延期もあれば、そのままリリースもある。リリース・パーティなどはできないが、この時期みんな時間だけはあるので、聞いてもらう良いチャンスかもしれない。ショーはできるときにしようということだが、いつになるやら。
 音楽会場のオーナーやオーガナイザーは従業員を救おうとファンドレーザーを立ち上げたりしている。従業員に仕事がなくなったので、寄付してくれということなのだが、仕事がなくなったのは、彼らだけではなくみんななので、逆に寄付してほしいくらいと思っている人がほとんどだろう。
 レストランやバーはテイクアウトとデリバリーをはじめた。レストランはわかるが、さすがにアルコールのテイクアウトは難しい。バーに行くのはそこで飲みたいからで、家で飲むなら、その辺のボデガで買っても同じだからだ、そしてそちらの方が断然安い。誰が家で凝ったカクテルなどを飲みたいか。ただ、ボトルのミードや酒などはわかる。なかなかボデガでは買えないからだ。という感じで、スモール・ビジネスは奮闘しながらも営業を続けている。購入するときもカードのみで、ピックアップは外に置いてあり、勝手に取るシステムがほとんど。買いに来ても誰とも顔を合わせないのだ。

 人に会えないので、オンライン飲み会がまわりで流行っている。何人かでFaceTimeで顔を見ながら飲み会するというやつだ。うちらバンドも週に2回くらいはヴィデオチャットで近況(と言ってもそんなに変わりはないが)報告する。インスタライヴなどでオンラインショーなどを企画したり、ライヴのオルタナティヴ。ヴァージョンをレコーディングしようとしているが、なんだかなー、という感じである。

 私のまわりのニューヨーカーは故郷に帰った人もいるが、だいたいは残っている。逆に故郷に帰って年老いた両親に迷惑かけたくない、ということもあるようだ。まったく症状が出ない人もいるわけだから、みんな動きたくても動けない。例えばロードアイランド州に行くと、ニューヨークナンバーはチェックされるし、バスもほとんど止まってしまった。ニューヨークにいるしかないのである。この状況でどこまでいけるか、もう何も通常ではないので怖いものもないと思える自分がいる。


いまトレンドなハードセルツァー、そしてコロナブランド。

Nick Cave - ele-king

 ディヴィッド・バーンRDJのほかにも、アーティストがいま何を考えているのかをなるべく紹介したいと思っています。で、今回は、ニック・ケイヴが彼のサイト「レッド・ハンズ・ファイルズ」で書いている文章です。読者からの質問に答えるカタチでニック・ケイヴが彼の考えを述べているのですが、これもまたひそかに世界で話題になっているようです。今回も沢井陽子さんが訳してくれました。なんともケイヴらしい力強い言葉をどうぞ。

*

このコロナ・パンデミックで、あなたはどうする予定ですか? どのように時間を埋めようとしていますか? 家のピアノからソロ・パフォーマンスですか? ーアリス、オスロ、ノルウェイ

バンドはコンサートをライヴストリーミングする予定はありますか? この期間に人びとが繋がりを感じる助けになると思います。 ーヘンリー、シドニー、オーストラリア

とくに創造的でない人は、この孤独な時間をどうしたらよいでしょうか。答えを見つけられません。ーサスキア、ロンドン、英国

*

アリス、ヘンリー、サスキアへ

 危機に対する私の答えは、いつも創造的になることでした。この衝動は、何度も私を救いました。物事が悪くなるとツアーをプランしたり、本を書いたり、レコードを作ったり、仕事に身を隠します。そして追い求めていたよりも一歩先を行くようにしていました。なので、バッドシーズのヨーロッパツアーが延期になるとわかったとき、少なくとも突然3ヶ月間の空き時間ができ、私の心はその空き時間をどうやって埋めようかという衝動にかられました。チームとヴィデオコールをしてアイディアを出し合ったり、自分の家からソロパフォーマンスをストリームしたり、孤独なアルバムを書いたり、オンラインでコロナ日記を書いたり、終末論的な映画の脚本を書いたり、Spotifyでパンデミック・プレイリストを作ったり、オンラインで読書クラブをはじめたり、レッド・ハンド・ファイルズの質問に答えたり、曲作りやクッキングのチュートリアルをストリームしたり、など、すべては、私の創造的な勢いを維持すること、私の孤立したファンに何かをするための目的でした。

 その夜、これらのアイデアを考えたとき、私は過去3か月に自分がしたことについて考えはじめました。ウォレンとシドニー・シンフォニー・オーケストラと仕事し、デンマーク王立図書館との大規模で信じられないほど複雑なニック・ケイヴ展の計画、実施をしたり、「Stranger Than Kindness」の本をまとめたり、自分の集めた歌詞を更新したり、Ghosteenの世界ツアーのショーを開発したり(ちなみに、これを私たちがやったらすごいことになるだろう)、2番目のBサイドとRaritiesレコードを作ったり、もちろん、レッド・ハンド・ファイルズを読んだり、書いたり。私がベッドに座って反省していたとき、別の考えが現れました、明確で不思議で人道的でした。「なぜいまがクリエイティヴになるときなのか?」

 私たちは一緒に歴史に足を踏み入れ、いまや私たちは、生涯で前例のない出来事のなかに住んでいます。ニュースは毎日、数週間前には考えられなかったような、目まいがするような情報を提供してくれます。1か月前に私たちを混乱させ、分裂させたものは、せいぜい大昔の恥ずかしさのようです。私たちは、内部からいま起きていることを見ている、大災害の目撃者になりました。私たちは孤立させることを余儀なくされ──警戒し、静かにし、リアルタイムで文明の起こり得る爆破を監視し、熟考することになります。最終的にこのときから離れると、リーダー、社会システム、友人、敵、そして何よりも自分自身についてのことがわかります。私たちは回復力、赦しの能力、そして相互の脆弱性について何かを知るでしょう。おそらく、いまは注意を払い、気をつけ、観察するときです。アーティストとしてこの異常な瞬間を見逃すことはできません。が、突然、小説を書いたり、脚本や一連の歌を書いたりする行為は、過ぎ去った時代の耽溺のようにも見えます。創造ビジネスに埋もれるときではありません。いまこそ後部座席に立ち、この機会を利用して、私たちの機能が何であるか、つまりアーティストとしての私たちが何のためにあるのかを正確に反映するときです。

 サスキア、私たち全員に開かれている、エンゲージメントの形があります。遠くの友だちにメールをし、両親や兄弟に電話し、近所の人に親切な言葉をかけ、第一のラインで働いている人たちのことを祈ったりなどです。これらの簡単なジェスチャーで世界を結びつけることができます。あちこちに愛の糸を投げ、最終的に私たち全員をつなぎ──私たちがこの時から抜け出すとき、私たちは思いやり、謙虚さ、そしてより大きな尊厳によって統一されるのです。おそらく、私たちはまた異なる目を通して世界を見ることになるでしょう。これはたしかに、すべてのなかでもっとも真の創造的な仕事であるかもしれません。

 前代未聞の新型コロナウイルスの影響により、世界各地でライヴやパーティが中止・延期の憂き目を見るなか、少しでも人びとに楽しみを与えるため、そして、少しでもアーティストや音楽関係者たちを支援するため、さまざまな試みが為されはじめている。オンライン・フェスやライヴ・ストリーミングがその好例だ。

 たとえば、NYのミュージシャンたちによって運営される《Live From Our Living Rooms》は、視聴者からの寄付を、COVID-19 の影響にさらされたフリーランスのミュージシャン支援にあてるという。チック・コリアやベッカ・スティーヴンズ、クリスチャン・マクブライドやビル・フリゼールなどが出演、4月1日から7日まで開催される予定だ。

 おなじくNYの非営利スペースであるザ・キッチン(The Kitchen)は、ひとが集まることができなくなった現在においても、「アーティストとオーディエンスを結びつけるという私たちの取り組みに変わりはない」として、《Broadcast Week 1》なるライヴ・ストリーミング・シリーズをスタート(3月31日と4月2日に開催され、羽鳥美保とグレッグ・フォックスが出演)、視聴者たちがそれについて対話できる仕組みも設けている。

 これらはいずれもNYの例だが、スペインやポルトガル、ノルウェーなど、各地で似たような試みが動き出している。日本でもすでに CONTACT がライヴ配信企画を始動させているし、WALL&WALL で開催予定だったオオルタイチと長谷川白紙の公演も配信へと切り替えられている。
 外出と集合が困難ないま、オンラインによるアクションが暫定的な解になりつつあるようだ。

AJATE - ele-king

 いま、日本国内で一番「アツい」バンドと言ったら? と聞かれたら僕は迷いなく AJATE と答えるだろう。埼玉県の東秩父村を震源地にジャンルはお囃子からアフロビートまでもまたぐ、まさに「奇想天外」な彼らを紹介したい。
 僕が AJATE の存在を知ったのは2017年リリースの『Abrada (アブラダ)』が Bandcamp でフィーチャーされていたときだ。聴けば聴く程陶酔感が増していくリズムと音から伝わる熱量にやられてしまったのをいまでも覚えている。そんな AJATE が今年のお正月にめでたく3枚目のアルバム『ALO (アロ)』をリリース。3月にはフランスの〈180G〉からアナログも発売されたばかり。金色のバックがなんとも印象的なアートワークと共に、新しいメンバーを加え本拠地である東秩父村での制作合宿を経て完成した今作も、他のアーティストやバンドとは比較のできない圧倒的な「アジャテ感」がギッシリと詰まっている。

 「ピーチク」と呼ばれる竹で作られたギターをかき鳴らし歌うリーダーのジョンいまえだ氏が、西アフリカを訪れた際に見た村のお祭りに影響を受け始動したプロジェクトだけあって、ただの「和モノ」とは違う圧倒的な「グルーヴ」が全面に出ている。(日本っぽいと言ってしまうと語弊があるかもしれないが)何かとメロディーやソングライティングを軸に曲が展開することが多い日本の楽曲よりも、和太鼓やドラムといったリズムが軸にトラックが構成されているし、ベースやギターも「奏でる」というよりは「鳴らす/打つ」といった表現が正しいのかもしれない。そのひとつひとつの音が幾層にも重なり合い繰り返されるループがやがてグルーヴへと昇華していく。

 それぞれの楽曲で歌われている歌詞に注目すると、度々大地や山草、海や空と言ったように自然をテーマにした表現が並んでいる(気になる人は是非歌詞カードの付いているCDを手に取って欲しい!!)。例えば T2. の “GALAR (ガラール)” は大地を耕す農家の歌であったり。「皮を剥ぎ、骨を砕き割る~」と山の猟師をテーマにした T3. “SOWAH (ソワー)” といったように、大自然の中で暮らす人達のストーリーを歌っている。竹で作られたオリジナルのギターや太鼓、木琴のような打楽器をこれでもか! というくらいふんだんに取り入れ、それぞれが自由に独特なスタイルで演奏しているのも圧倒的な AJATE のオリジナリティーを後押ししている。

 このレヴューを見て少しでも気になった方は是非彼らの音楽を一度聴いてほしい。おそらく彼らの名前を全国各地、いや世界各国で見かけることもそう遠い先の話ではないと思う。すごく端的かもしれないが、彼らの楽曲を聴くと単純にとても元気になる。アナログ、CD、デジタル。どんなフォーマットでも、是非。

※ 2020年1月19日の TSUBAKI FM で AJATE の特集をしています。(AJATE の登場は30分頃から)
https://www.mixcloud.com/tsubakifm/weekly-show-19th-january/

AJATE HP: https://ajate.info

interview with Thundercat - ele-king

 ロサンゼルスのジャズ・シーンで活躍し、それだけでなくヒップホップやビート・シーン、R&Bからロックと幅広い舞台でセッションしてきたサンダーキャットことステファン(スティーヴ)・ブルーナー。2017年にリリースされたアルバム『ドランク』は、それまで見せてきたベースやギターの超絶プレイを披露するだけではなく、シンガー・ソングライターとしての魅力にも大きく踏み込んでおり、それによってAOR調の “ショウ・ユー・ザ・ウェイ” をはじめ、ポップな側面を見せる場面もあった。ケンドリック・ラマー、ファレル、ウィズ・カリファらから、ケニー・ロギンス、マイケル・マクドナルドに至る多彩なゲストも話題を呼んで、世界中のさまざまなメディアから絶賛される大ヒット・アルバムとなった。

 しかしサンダーキャット自身はそれに浮かれたりすることなく、何よりも自分は常に前に進んでいる存在でありたいと、2018年8月末に〈ブレインフィーダー〉のイベントで来日した際におこなったインタヴューで語っていた(『別冊ele-king フライング・ロータスとLAビートの革命』に掲載)。そんな変化と前進を好むサンダーキャットが、ニュー・アルバム『イット・イズ・ワット・イット・イズ』を携えて帰ってきた。今回のアルバムはスペイシーなフュージョン/ジャズあり、AOR系の歌ものあり、『ドランク』を引き継いでいるところは見られるが、後半に見られる内省的でアコースティックな世界が特に印象深い。2018年におこなったインタヴューからほんの数日後、盟友でいろいろ共演してきたラッパーのマック・ミラーの突然の死があった。それ以前にもピアニストで友人のオースティン・ペラルタが亡くなり、2013年の『アポカリプス』では彼を追悼した曲を捧げたことがあったサンダーキャットだが、『イット・イズ・ワット・イット・イズ』にはそうした友をなくした悲しみや、それに伴うさまざまな感情、いま共に生きる家族や友だち、そして生と死をはじめとした人生観が織り込まれている。そうしたものが、特にアルバムの後半には表れているようだ。

 前回のインタヴューのときに比べてだいぶスリムになった印象だが、『北斗の拳』のTシャツを着て、ピカチュウのキーホルダーをリュックに付けてという、いつもの彼らしい出で立ちで表われたサンダーキャット。早速ニュー・アルバムについて話を訊いた。


苦痛ってのはときにいままで味わったことのない新しい感覚を呼び覚ますことがあって、受け入れがたい、耐えられないって思うこともあるけれど、でも人生ってそんなものなんだ。苦痛を乗り越えて進んでいくこと、それは誰しもが経験せざるを得ないことなのさ。

前回のインタヴューで、「今後の作品ではどんなことにチャレンジしたいと思っていますか?」と質問したところ、「ファスター・アンド・ベターさ。より速く、より進化したいと思っている。いつもそうだけど、ひとつのところに固まっていようとは思わないんだ」と回答していました。それを踏まえたうえで新作『イット・イズ・ワット・イット・イズ』はどんなアルバムになっていますか?

サンダーキャット(Thundercat、以下TC):実際にはスロウワー・アンド・サッダー(よりゆっくりでより悲しいもの)になってしまったね(笑)。何だろう、わかんないけど前とは違ったものになったのは確かだ。

レコーディングはいつ頃おこなったのでしょうか? 前回のインタヴューではまだ具体的に制作の話はしていなかったので、その後になるかと思いますが。

TC:ここ2年くらいかけてだね。

アルバム・タイトルの『イット・イズ・ワット・イット・イズ』に込めた意味は何でしょうか? アメリカのスラングでは人生の諦観を意味するフレーズにも用いられるのですが。

TC:そうだね、苦痛ってのはときにいままで味わったことのない新しい感覚を呼び覚ますことがあって、自分では受け入れがたい、耐えられないって思うこともあるけれど、でも人生ってそんなものなんだ。そして苦痛を乗り越えてまた進んでいくこと、それは誰しもが経験せざるを得ないことなのさ。だから人生の喜びも悲しみも受け入れよう、それが俺の言いたかったことだよ。

そこには何か個人的な体験も込められているのでしょうか?

TC:うん、常にそうだよ。

『ドランク』から約3年ぶりのアルバムとなりますが、そのとき同様にフライング・ロータスカマシ・ワシントンブランドン・コールマン、テイラー・グレイヴズ、ミゲル・アトウッド・ファーガソン、ルイス・コール、チャールズ・ディッカーソン(モノ/ポリー)、マーク・スピアーズ(サウンウェイヴ)などあなたの仲間のミュージシャンやプロデューサーが参加しています。デニス・ハムも前作同様に参加していますが、今回のアルバムでは彼の役割が高まっているように感じます。ルイス・コールとも共演する彼ですが、あなたから見て彼はどんなキーボーディストですか?

TC:デニスは本当に重要な存在だよ。レコーディングとか音楽に限らず、自分にとって彼は大切な存在なんだ。以前オースティン・ペラルタが亡くなって落ち込んでたとき(2012年11月没)、デニスは俺のそばにいていろいろと助けてくれたんだ。人間としてもそうした優しさがある人物であることを知って、そうした人から音楽へもたらされるものの素晴らしさも俺はすごく理解しているから、彼が重要だと言えるんだ。デニスの場合は音を作り出すときに生まれるスピリチュアルな雰囲気がとても刺激的で、そんな彼と一緒にやりながら感じるフィーリング、チャレンジングな気持ちは俺にとって本当の楽しみなんだよね。

オープニングの “ロスト・イン・スペース/グレート・スコット/22-26” はスコット・キンゼイとの共作です。彼はウェザー・リポートのジョー・ザヴィヌルに捧げた作品も作っていますが、今回もジョー・ザヴィヌルとかウェザー・リポートからの影響が感じられる演奏となっていますか?

TC:もちろんスコットがどんな人かは知っているけれど、今回は特に彼のそうした部分を求めてのコラボというわけではなかった。インストゥルメンタリスト同士で何かやりたいなと思っていて、そうしたときにスコットが浮かんできたんだ。以前も彼とはいろいろコラボをやったことがあるけれど、今回のコラボのスペシャルな点は楽曲への想いがとても強いものだったこと。ふたりが心を込めて書いた曲があまりに素晴らしいもので、はじめはインストのつもりだったけれど、ついついその素晴らしさにつられて歌詞も書いてしまったんだ。俺たちの演奏の中から、おのずと宇宙がテーマになった歌詞が生まれてきた。

ルイス・コールについては今回 “アイ・ラヴ・ルイス・コール” という曲を作って彼をフィーチャーしていますが、この曲はどんないきさつから生まれたのですか?

TC:これはルイスが作った曲なんだ。基本は彼がやっていて、それに俺がベースを乗っけて歌ってる感じさ。本当のところ、ルイスはひとりで何でもできるから、ほかのミュージシャンが入る必要はないんだけどね(笑)。一緒にやって気持ちのよさを共有できる奴だから、アルバムの制作に入る前から何か共演できればと話をしていて、それでこの曲を提供してくれたんだよ。俺から見たルイスはいつも頭がグルグル回転していて、何か新しいやり方はないか、変わった方法はないかと考えている感じなんだ。そうした人と一緒にやるにあたって向こうから曲を委ねてくれたということ、とってもスペシャルな曲を作ってアルバムで使わせてくれて、さらに歌まで歌わせてくれたということはとても感謝している。決して単純な小曲というわけではなくて、コード・チェンジをみても複雑で、しかもこれだけ大掛かりなストリングスを使っていて、そんな曲をルイスが任せてくれたのは本当にすごいことなんだ。

そのストリングスですが、どのようなイメージで使ったんですかね?

TC:ルイスがフェイスタイムでレコーディングしている様子を見せてくれて、ストリングスをやってるミュージシャンたちが皆で俺に「ハロー」って言ってたりしたけどね(笑)……俺の想像するにこうした大掛かりなストリングスのスコアを書いてアレンジして、大人数のミュージシャンを指揮してレコーディングするっていうことが、ルイスにとってのひとつのチャレンジだったんじゃないかな。もちろん彼にとってこうしたことは初めての経験ではないだろうけど、この曲はルイスがそうやってひとりで作ってお膳立てて、俺に渡してくれたんだ。

“ミゲルズ・ハッピー・ダンス” はミゲル・アトウッド・ファーガソンのことを歌った曲と思いますが、今回のアルバムは共演者がモチーフとなった曲が多いですね?

TC:ああ、確かにそうかもね。これは偶然かどうかわからないけど、マック・ミラーが亡くなった後(2018年9月没)に友だちのありがたみをすごく感じるようになって、音楽を通して友だちに語りかけるようなことが増えていったんじゃないかなと思うよ。

この曲ではフライング・ロータスはドラムを担当していますね。彼は今回のアルバムも共同プロデュースしていますが、彼とはどんなアルバムにしようとかミーティングしましたか?

TC:ドラムは演奏ではなくてプログラミングなんだけど、フライローとはいつも話はしていて、今回のアルバムのために特別に、ということではないんだ。彼と出会ったときからずっとそうだけど、日常の会話の中でどんなことがしたいとかいつも話をしているからね。

“ブラック・クォールズ” では元スレイヴのスティーヴ・アーリントン、ジ・インターネットスティーヴ・レイシー、チャイルディッシュ・ガンビーノと共演しています。スティーヴ・アーリントンは以前デイム・ファンクとの共演も話題となった伝説的なシンガーですが、今回はどのような経緯で共演したのでしょうか?

TC:スティーヴ・アーリントンと初めて出会ったきっかけは、まさにそのデイム・ファンクを介してなんだ。前からいろいろと紹介されてはいたけれど、実際に会ってきちんと話をしたのは初めてで、彼が俺のことを知っていてくれたことだけでも十分嬉しかったことを覚えてるよ。それで誰と会ってもそうなんだけど、何か一緒にやろうよという話になってね。でも、そのときはまさかそれが数年後に実現するとは思ってなかったよ。で、この曲は最初にスティーヴ・レイシーと一緒にやっていたんだけど、もうひとり加えて3人のスティーヴでやったら面白いねということになって、それでアーリントンに声をかけたんだ。スティーヴ・アーリントンがこの申し出に賛同してくれたのは、曲だけじゃなくそうした絵柄にも理解を示してくれたからじゃないかな。そうして彼が俺たちの世界に入ってきてくれて、でき上がったものはまさに俺が聴きたかったアーリントンの世界そのもので、本当に素晴らし過ぎて言葉にならないくらいだよ。


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一度やっつけたのに生き返らせて、ただ戦いたいがためにまた戦かったりしてね(笑)。大体惑星ひとつ潰して戦いが終わるよね。「いい戦いだった」と言って終わるけど、周りは皆死んでてっていうパターン(笑)。どこがいい戦いなんだろう(笑)。

“ハウ・スウェイ” ではあなたらしいベースの早弾きもフィーチャーされています。こうした曲を聴くと、最近ニュー・アルバムの『ビー・アップ・ア・ハロー』を出したスクエアプッシャーのことも想起するのですが、彼のことを意識したことはありますか?

TC:もちろんさ、彼も俺と同じベース・プレイヤーだしね。すごいミュージシャンだと思うし、彼の音楽も好きだよ。

じゃあ、いつか共演してみたいとか?

TC:うん、俺はやりたいね。

いつかそんなチャンスがあるといいですね。一方で “ファニー・シング” や “オーヴァーシーズ” に代表されるように、『ドランク』からさらにあなたのヴォーカルにスポットが当たっている曲もあります。シンガーとしては『イット・イズ・ワット・イット・イズ』についてどのように取り組みましたか?

TC:シンガーとしてはまだ成長の途中かな(笑)。すごく苦労するときもあるし。ファルセットで歌うときがそうかな、もともとの地声は低いほうだからね。まさに「イット・イズ・ワット・イット・イズ」で、それは仕方ないと自分では諦めているよ。でも、やるに従ってだんだん慣れてはきているね。

何か新しい歌い方にも挑戦したりしているのですか?

TC:うん、“ブラック・クォールズ” がそうかな。いつもとは違う声域を使って声を出してるよ。“オーヴァーシーズ” でも裏声というか、変わった声の出し方をしている。

“ドラゴンボール・ドゥーラグ” はあなたの好きな『ドラゴンボール』がモチーフとなった曲です。具体的にどのキャラクターをイメージしたとかありますか?

TC:ベジータだね! 『ドラゴンボール』に限らず、日本の漫画やアニメには好きなキャラが一杯さ。今日着ているTシャツの『北斗の拳』のケンシロウもそうだよ(笑)。『ドラゴンボール』だとブロリーも好きなキャラだね。

ベジータはどんなところが好きなんですか?

TC:悟空よりうまく人間であることを学んでるからかな。悟空は何ていうか、もっとクレイジーな奴だね。子供の頃の悟空はとってもクールなんだけど。まあ、あの主要キャラの5人は馬鹿な奴らではあるね。彼らは十分強いけれど、さらに強い奴を探して戦いを挑んで、一度やっつけたのに生き返らせて、ただ戦いたいがためにまた戦かったりしてね(笑)。『ドラゴンボール』ってその繰り返しで、「え、何で?」って思うことがあるよ(笑)。みんな思ってるんじゃないかな、「ホワイ、ベジータ」「ホワイ、ブロリー」「ホワイ、ゴクウ」って(笑)。キャラたちは「もっと、もっと強くならなきゃ」って戦って、で大体惑星ひとつ潰して戦いが終わるよね。「いい戦いだった」と言って終わるけど、周りは皆死んでてっていうパターン(笑)。どこがいい戦いなんだろう、まるでいまの戦争と同じだよね(笑)。

何だか漫画の話をしているときがいちばん生き生きしてますね(笑)。話は変わりますが、“キング・オブ・ザ・ヒル” は〈ブレインフィーダー〉の10周年記念コンピ『ブレインフィーダー・X』(2018年)にも収録された曲で、バッドバッドナットグッドと共演しています。彼らとの共演はいかがでしたか?

TC:すごく楽しかったね。彼らはミュージシャンズ・ミュージシャンというか、ミュージシャン好みの音楽を作ってる人たちなんだ。彼らの演奏を聴くと、ソフト・マシーンとかアジムスを思い出すよ。豊かな音楽の土壌があって、可能性に満ち溢れているんだ。一緒にやることができて、本当に嬉しかったね。コラボっていうのは相手を信頼して、任せるってことだから、今回のように相手がいいとよ言ってくれて、一緒にできることにはとても感謝しているんだ。

“フェア・チャンス” にはタイ・ダラー・サインやリル・Bがフィーチャーされています。さまざまなラッパーと共演するあなたですが、あまり彼ら自身がやらないタイプの曲に起用することが多くて、それが彼らの新たな魅力を引き出すことにもなっているのではないかと思いますが、いかがでしょう?

TC:うん、確かにそうかもね。でも、ああいうラッパーの連中の中にも、こういった変わったことをやっている奴がいたりするんだよね。一般的な人気が出る曲ではないから、普通の曲の中に埋もれちゃって、あまり知られていないんだけど。

この曲や “イグジステンシャル・ドレッド” など、アルバムの後半はメロウで内省的な曲が続きます。この流れには『ドランク』とはまた違ったあなたの魅力が詰まっていると思いますが、いかがですか?

TC:それはありがたい意見だし、そう思ってくれて素直に嬉しいよ。

“イット・イズ・ワット・イット・イズ” では弟のロナルド・ブルーナーのほか、ブラジルのギタリストのペドロ・マルチンスが演奏しています。彼はカート・ローゼンウィンケルなどとも共演する才能溢れるプレイヤーですが、一緒に演奏していかがでしたか?

TC:うん、カートと一緒にやってるのは『カイピ』(カート・ローゼンウィンケル作、2017年)のことだね。俺も大好きなアルバムさ。今回はペドロと一緒に曲を書いて、一緒にスタジオに入って演奏したんだ。彼がスタジオに残っている間に歌入れもして、彼としてはもっとこうしたら、ああしたらとアイデアがあったみたいだけど、ひとまずこれで完成したんだ。でも、ほかにも何曲か一緒に書いたから、いつかまた共演できたらと思う。彼も一緒にやることができて嬉しかったミュージシャンだし、今回の共演は光栄に思っているよ。

日本盤のボーナス・トラックにはマイケル・マクドナルドと再共演した “バイ・フォー・ナウ” が収録されます。『ドランク』の “ショウ・ユー・ザ・ウェイ” で共演して以降、彼との交流がいろいろと続いているんですか?

TC:うん、ずっと連絡を取り合っていて、ショウにゲストで呼んで出てもらったりしているよ。たまに会うと音楽のこと、人生のこと、いろいろ話をしているんだ。俺にとってマイケルは本当に偉大な存在で、ただ挨拶できるだけでも嬉しいというのに。マイケルの音楽に対する精神性というのか、取り組み方や愛情は本当に素晴らしいもので、いつまでも音楽に関わっていたいという人なんだ。そんなマイケルと共演できるのはとても嬉しいことだよ。この曲はマイケルを想定して書いた曲なんだけど、仮の歌入れで俺がヴォーカルをやったんだ。マイケルを真似して歌ったんだけど、彼にそのテープを聴かせたら「からかってるのか、お前」と言われて、それで素直に「そうです」って謝ってね(笑)。遊び半分だけど、俺はマイケルみたいにずっとなりたいって思ってたから、その思いも込めて歌ったんだけどね。まあ、その気持ちが伝わったのか、マイケルがあの声でああいう歌を歌ってくれて。俺もスタジオで立ち会って、本当に嬉しかったよ。いまのところ日本盤にしか入らないみたいだけど、俺としてはもっと世界中のたくさんの人に聴いてもらいたいところだね。歌詞の内容も理解してくれたのか、たぶんマイケルも俺と同じようなことを体験してきたんだろうなっていうのが歌から伝わってくる。

その歌詞の内容はどんなものなんですか?

TC:愛する人を失うことについてさ。

それは例えばマック・ミラーのことだったりするんですか?

TC:そうだよ。

そうしたことを踏まえて聴くと、またさらに味わいが深くなると思います。最後に『イット・イズ・ワット・イット・イズ』について、日本のファンへメッセージをいただけますか?

TC:まず、このアルバムを楽しんでもらえたらいいなと思うよ。そして、このアルバムがどんなところから生まれたのか、そうしたものが伝わったらいいなと思う。

どんなところというのは?

TC:俺の内面の傷心と、それによって一歩引いたところから物事を見るようになったことだね。

今回のアルバムは割とセンチメンタルなところから生まれているわけですね。

TC:うん、でもそれだけじゃない。センチメンタルな感情がダウンだとすれば、その反対のアップなところもある。人生は浮き沈みがあるもので、そうしたアップ・アンド・ダウンが『イット・イズ・ワット・イット・イズ』ってことだよね。


David Byrne - ele-king

 昨日の沢井陽子さんの投稿にあった、ディヴィッド・バーンの彼が主宰するサイトに掲載したエッセー。とても思慮ぶかく、考えさえられることが書かれているので、沢井さんが試訳してくれました。この週末じっくり読んで下さい。彼の言葉を噛み砕いて共有することは、いまとても重要なことのように思います。


世界は変わっている──だから私たちも

パンデミックは、私たちの生活が交わる、多くの方法を明らかにしています。
これは私たちに何ができるのかを再考する機会でしょうか?

ディヴィッド・バーン
3/28/2020

 今日、長い時間自転車で走った。家から出て、頭を冷やしたかったからだ。太陽は照っていて、水仙の花が川岸の自転車道に沿って出てきてた。ハナミズキの木は花が咲いていて、そのとき自分自身に問いかけた「イエス、人生は続いている」

 たくさんの人がこの状況を乗り越えようとしている、と思うのは、陳腐で自分勝手かもしれない。でも、生活の基本的なリズムを維持することは人に回復力の感覚を与えることことができる。

 自分に問いかけた、ここから何か学ぶことはあるのか、次の危機をよりよく乗り切る準備をする何か? 自分たちを強くするかもしれない違う生き方? これは私たちの考えや振る舞いを変える機会なのか? どうすればそれができるか、それを行うことができるか?

 皮肉なもので、パンデミックが私たちを別々の隅に追いやったことで、私たち全員がどれほど複雑に接続されているかを示している。私たちの生活がほとんど気づかずに交差しているという多くの方法を明らかにしている。そのつながりや互いの距離を放棄しようとすると、私たちの存在がいかに希薄になるかを示している。ヘルスケア、住まい、人種、不平等、気候──我々はみんな同じ沈みかけている船に乗っている。

 ウイルスに国境など関係ない。彼らはいくらスクリーニングをしても旅行制限をしても入ってくる。少ないかもしれないが、少しは入り込む。ワクチンができるまで誰も免疫がない。つまり、我々が持つ疑惑や他人への敵意などはわきに置いておいて、被害をどの程度制限、停止できるかを見極める必要がある。

 賢い分析と取り組みがその方法を発見する事を願っているが、すでに問題を解決するのに成功した例を見てみよう。韓国、台湾、シンガポールなどの国では、良い仕事をしている。子供は学校に行き、人びとは仕事に行き、カフェやレストランは人でいっぱいである。多くのヨーロッパ諸国では政府は人びとにまだ収入があることを確認している最中だが、幸いにも、これらの人びとの世界と経済は通常に戻っている。やや新しい通常に。

 彼らの成功から学べることは? ひとつはこれらの国はすぐに行動した。彼らはウイルスが現れたときから、できるだけ多くの人びとに、症状が出なかった人にまでテストをはじめた。誰かが陽性を示した場合、彼らは隔離され、GPSと電話のデータを使用して、最近物理的に接触した人びとを見つけ、隔離された。他の人びとは、公共の場に入る前に必須の体温チェックなどのスクリーニングを提出しながら生活を送っていた。

 これらの場所ではときとして封鎖(ロックダウン)や町全体の検疫が行われたが、それほど長くなかった。最初のコロナヴァイラスの死者が出たイタリアの都市ヴォーでは、驚くべきことをした。『ガーディアン』紙によると、都市にいる全員がテストされ、89人が陽性で、その後9日間、街全体が封鎖され、何度もテストが繰り返された。そして6人が陽性を示し、彼らは引き続き孤立したままだったが、他の人は普通の生活に戻った。仕事場は再オープンし、子供は学校に戻った。生活は戻り、人びとはお金を払えるようになった。

 ヴォーの政策はうまくいったが、そこには代償があった。ウイルスが含まれていると思われるすべての場所で自由が制限されていた。当局は、監視カメラと連絡先追跡チームを使用して、感染した最近の連絡先を特定している。台湾、韓国、シンガポール、ヴォーのような場所では、人びとは政府と情報を共有し、個人的な犠牲を払い、より大きな利益のために、必要なことをする意欲を示している。

 感染の拡大を阻止するためにとられた措置が、侵入的であると思う人もいるだろう。しかし彼らが導き出した結果──それが自由で、健康で安全な仕事で、自分の人生に戻ることができること──それが国家安全保障である。彼らができるなら、なぜ私たちはできないのか、私たちの考え方にどのような変化をもたらすのか?

もはや何も正常(ノーマル)ではない。

 自由にはさまざまな種類がある。私のようにあなたが家のなかで立ち往生しているときは、自由ではない、それはたしかだ。解雇された場合も完全に自由ではない。自分自身を含むすべての人の健康、安全、経済的安全と幸福を向上させるために、個人としての権利と自由をどれだけ放棄するか? 我々はバケツに入ったカニなのか、それともコミュニティなのか。

 私たちは以前にも行動を変えたことがある。19世紀なかばのことである。イグナズ・ゼンメルワイスが患者に関わる前に手を洗う医師は命を救うことができると言ったとき笑われた。彼の死後、ルイ・パスツールやジョセフ・リスターのような他の細菌理論家は、彼がどれほど正確であるかを証明し、その手順が採用された。医師と私たち全員が強制することなく、喜んでこの変更を行い社会的規範となった。

 いま起こっていることは、私たちの行動を変えることを学ぶ機会だ。私たちにとって集団財の価値に対する信念はここ数十年で侵食されてきたが、緊急事態は、急速に変化する可能性がある。大恐慌の間、国民を保護するための新しい政策が導入され、社会を安定させ、人生を軌道に戻すために必要であることが認められた。

 緊急時には市民は突然協力することができ、変化が起こる可能性がある。気候変動の影響が大きくなるにつれて私たちは協力し、取り組む必要がある。資本主義が何らかの形で生き残るためには、私たちがもう少し社会主義者でなければならない。これは、私たちが物事を違って見るいい機会でもある。私たち全員が本当につながっていることを確認し、それに応じて行動を調整するために。

 これを実行してもいいですか? この瞬間は、私たち全員がどれほど真に相互依存しているかを見る機会でしょうか? 私たちがいま住んでいる世界とは異なる、より良い世界に住むために。 症状が出ないすべての人をテストするにはまだ遠すぎるかもしれないが、考え方を、隣人の見方を変えることで、他の地球規模の危機に対処するために必要な集団行動の基礎を築くことができる。私たち全員が、どのようにつながっているかを見るときが来たのだろう。

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 ※ちなみに、コロナ時代における庶民コミュニティの自発的でポジティヴな事例に関しては、『ガーディアン』のこの記事が参考になります


 ※(追記)金曜日の上げたディヴィッド・バーンの考察に対して、イタリアのローマに住むパオロ・パリージ氏から編集部に投書がありました。以下、彼のメールを要約して掲載します。

>基本的にぼくはバーンに同意できます。が、イタリアの街ヴォーに関する記述は事実ではありません。バーンはヴォーでは「仕事場が再開し、子供は学校に戻り、人びとは(請求書に対して)お金を払えるようになった」と書いています。これは事実ではありません。いまもヴォーそしてイタリアのほかの街のすべての学校も大学も仕事場も閉鎖しています。子どもは家で勉強し、多くの人は(請求書に対して)支払いができないでいます。いまだ労働市場は困難な状況にあるからです。政府はいま労働者階級の援助のため、毎月の緊急給付金を計画しています。これが真実です。
>たしかにイタリアの医療体制はヴォーの人びとすべてをテストしました。ウイルスの広がりを知る点においては効果的な実験でした。(バーンが参考にした)『ガーディアン』の記事は、ヴォーにおける実験方法そしてそれによる回復およびこのテストが世界に提供するパンデミックへの対策についてレポートしています。しかし、現実は、いまだ市民は監禁状態にあるということです。

以上です。
また、編集部としては、パオロ氏の指摘とは別に、政府にまかせっきりにした場合の悪いケースも例に出しておかなければなりません。それはハンガリーの現状です
いみじくもリチャード・D・ジェイムスが警鐘を鳴らした、コロナを機とするいわば独裁型政権の強化と言えるでしょう。

PANICSMILE - ele-king

 私はパニックスマイルの中心人物というよりバンドそのものというべき吉田肇が拠点を地元福岡に移すと耳にはさんだとき、東京のオルタナティヴ・ミュージック界の損失の大きさに嘆息を禁じえなかったが、よく考えると(考えんでも)、んなもんは東京偏重の感傷主義にすぎないのであって、現に吉田が地元に戻ってからもパニックスマイルは活動を継続し、こうして7年ぶり9作目のアルバムをとどけてくれた、そのタイトルを『Real Life』という、11曲入りのコンパクトディスクは1990年代後半以降の日本のアンダーグラウンド・シーンがいかなる変遷を経て2020年代初頭にかくあるかの証言である。なんとなれば私にはパニックスマイルの音はつねに現在を意味する、いまこの場を指さしている。
 昨年刊行した『ele-king』24号の特集「オルタナティヴ日本!」のランキングには選出されたものの、ウェブ媒体には初登場だろうから簡単に来歴をご紹介すると、パニックスマイルは90年代初頭に福岡で活動を開始し、向井秀徳、ミスカズアキと共同で運営にあたったレーベル〈HeadacheSounds〉などでの自主活動を経て、98年同レーベルよりファースト『E.F.Y.L』を世に問うとともにメンバー全員で上京。翌年の2作目『We Cannot Tell You Truth, Again.』はホッピー神山の個人レーベル〈God Mountain〉がリリース元だった。余談になるが、〈ゴッド・マウンテン〉はホッピー神山と大友良英、フリクションのレックとデッドエンドの湊雅史によるオプティカル8を筆頭に、今堀恒雄と外山明、菊地成孔らのティポグラフィカ、内橋和久とナスノミツルと芳垣安洋のアルタード・ステイツや竹久圏と早川俊介のキリヒトなど、ジャンル無用で強度重視な展開をみせ、管見によれば、勝井祐二と鬼怒無月のまぼろしの世界とともに90年代オルタナティヴを代表する名個人レーベルであり、そのラインナップに念願叶って名を連ねた当のパニックスマイルは、しかしリズム隊のふたりがあいついで脱退するという憂き目をみていた。メンバー4人のうちふたりがあいついでバンドを去ったのである。のこった吉田はギターの保田憲一をベースにコンバートし、所属していたバンドを辞めた直後の石橋英子をドラムに誘い、ほどなくジェイソン・シャルトンがギターで加入し、それにより現時点でパニックスマイル史上最長となる陣容が整った。2001年の3作目『10songs, 10cities』こそ過渡期の記録の面持ちだったが、次作『Grasshoppers Sun』(2002年)で格段の飛躍を遂げた彼らはパニックスマイルのスタイルというべきものを確立する。その内実を簡便に要約するのは至難の業だが、ポストパンクのサウンドテクスチャとオルタナのリズムコンストラクションの複合的曲解からくる不協和音や変拍子が材料なのにそれでつくった建物は存外しっかりしているというか、とくに4作目は保田と石橋のリズム陣がたがいちがいの方向にすすもうとする2本のギターを接着し、さらに石橋英子のヴォーカルが全体を衣のように包みこむ新たな語法への確信がサウンドに宿っていた。
 やがてパニックスマイルは水を得た魚になった。5作目の『Miniatures』は前作で彼らの表現を知悉したBOAT~NATSUMENのAxSxEの音づくりも奏功し、前作よりハードな質感で凝縮した音の塊が飛び交う快作となった。私が彼らのライヴに接するようになったのもこのあたりだったか。当時は『Miniatures』1曲目の “101 Be Twisted” がしばしば幕開けを飾っており、イントロのカッティングから一気呵成に雪崩れこむパニックスマイルの合奏風景はいまも瞼の裏に焼きついて離れない。おりしも2000年代なかごろ、インターネット前後の聴取環境の変化で音楽状況も地殻変動をきたしており、バンドという活動形態はむろんのこと、ロックなる形式もその中身もひとしく問い直しに迫られていた。オルタナティヴとは「もう一方」を意味する対向概念だが、それが形容する文言を完全に否定するのでなく、形式の潜在性を炙り出し次の道筋を提案する。すなわちオルタナティヴのあとにロックとつづけば、ここでいうロックとはロックのかたちをした新しいなにかであり、なにが飛び出すかわからなくてわくわくするシロモノを意味していた、すくなくとも1990年代なかばくらいまではそうだった(はずだ)が、いかに堅牢な概念やコミュニティといえども季節とともに移ろうのは世の理(ことわり)であるとみなすのは、しかし時代の趨勢になびかなかったものの存在をみえにくくする。
 シーンの牽引車にして孤塁の守り手──などといわれてもありがた迷惑にちがいないが、2000年代後半のパニックスマイルにはそのことばがあたらずとも遠からずのたたずまいがあった。アンサンブルは成熟し曲の書き方もこなれていった。石橋英子の歌と多彩さは新しい武器だったが、それが生み出した可能性の余白が吉田肇のソングライティングセンスをひきだしてもいた。保田とジェイソンは異能の両輪であり、それらのパートが噛み合ったのが6作目の『Best Education』である。本作を『ele-king』24号が選出したことはすでに述べたが、執筆者のイアン・マーティンは選評で本作の魅力をバランス感覚にもとめている。つづめると「聴きやすいポストパンク版のキャプテン・ビーフハート」となる評言はおそらくこのアルバムの吉田とジェイソンのギターのからみに1969年のマジック・バンドの面影をみるからだろうが、本作の魅力は細部の記号性のみならず、聴きやすさ、親しみやすさ、ぶっきらぼうなポップさとでもいいたくなるものを総体で全力であらわす点にもあった。4曲目の “Pop Song (We Can Write)” はそのような姿勢への韜晦とも諧謔ともつかない内容だが、作中でくりかえす「ポップソング」の「ング」の歌いまわしに吉田肇の歌い手としてのクセになる魅力を再発見したのも本作だった。その点で『Best Education』の名は体をもあらわしており、ライヴもひきつづき充実していたが、3年後の『A Girl Supernova』でこのラインナップは幕引きを迎えることになるのである。メンバーの個人的な事情もからんだ決断だったと記憶しているが、コンセプトを練り編曲に凝った『A Girl Supernova』(2009年)を聴き直すと4人でできることはやり尽くしたのが実情だったのではないか。
 おりしも2000年代も終わりにさしかかったあたり。同時多発テロ、イラク戦争、リーマンショックとつづいたあの10年のあいだ世界は翻弄されっぱなしだった。では音楽はどうだったのか。ことにオルタナティヴな音楽は。インターネットで聴き方は変わったが、アーカイヴへのショートカットは懐古趣味を亢進させはしても、オルタナティヴな音楽を志向するものにはヒントの糸口になるどころか、還流する無限とも有限ともつかない情報をもてあますばかり。バンドという形態の機動性よりロックなるフォーマットの受動性に焦点があたったのもこの時期だったか。つまるところオルタナティヴ・ロックもオルタナという型に嵌まった、と。
 吉田肇にそのような反問や煩悶ともつかないものがあったかは知らない。とまれ2010年が転機だったのはまちがいない。彼らはその年の早春、渋谷 O-Nest、秋葉原グッドマンにつづく3月28日の下北沢シェルターの自主企画をもって2000年代をしめくくった。さらに3年後、パニックスマイルは吉田とともにバンドにのこったベースの保田がギターにまわり、松石ゲルとDJミステイクをリズム隊に加えた新ラインナップで8作目『Informed Consent』を世に問うた。お家芸といえる変拍子と複合リズムはプリミティヴさを増し、とらえようではバンド史上もっともビーフハート度の高いこのアルバムで心機一転、反転攻勢に出るかと思われたパニックスマイルだったが、ここから彼らは短くない期間口を噤んでしまう。初期には1~2年のスパンだったアルバムのリリースはこの時点で3~4年と間遠になっていたものの、『Informed Consent』から本作までは7年かかっている。むろん手をこまねいていたのではない。吉田とドラムの松石がのこり、新たにギターで中西伸暢が、ベースには元イースタンユースの二宮友和が加わりラインナップは一新、それにより体質も刷新した。具体的には幾多のリフレインでモザイク模様を組み上げる従来の手法から個々メンバーの資質を活かす方向性に舵をきったというか。特筆すべきはベースの存在感で、奏法や音色の多彩さは音楽性の幅を生み、作品の厚みにつながっている。他方、吉田の手になる楽曲のオブセッシヴな歌詞や緊張感の高さは据え置きで、彼ら一流のぶっきらぼうなポップセンスはいくぶんかまろやかに仕上がっている。収録曲に目を転じると、トシちゃんのヒット曲をもじった “Hattoshite Bad” にはじまり、ポエトリーリーディング風の “Hands Free”、ギターのフレーズも印象的な “Best Hit Kiyokawa” ときて、全員が明後日の方向に走り出すかのごとき “I Wanna Be Strong” などは自家薬籠中のものの趣だが、幕引きの “Living In Wonderland” では4管を客演に迎え新領域に踏みこんでいる。パニックスマイルはかつて石橋英子の在籍時に彼女の演奏するフルートをとりいれたこともあったが、今回の管の間欠的なフレーズに耳を傾けると、その執拗な反復は装飾的効果よりむしろ構造を志向しているのがわかる。基本形をふまえながら新機軸を打ち出すこのやり方は結成当初からほとんどゆらがないが、表層的な飛躍より歩幅を確認できる前進を好む彼らのスタンスは煽情的なジャーナリズムの見出しよりむしろ、ことばの真の意味でのオルタナティヴに奉仕しつづける。すなわち音楽のありうべき場所(オルタナティヴ)をさししめすのである。

Aphex Twin - ele-king

 最近父を亡くしたというエイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムスが、どうやら昨今の状況に危機感を覚えたようで、めずらしく警告を発している。RA の報じるところによれば、当初 SoundCloud の user18081971 のプロフィール欄にメッセージがポストされ、一度削除された後、現在は Reddit に再掲載されている。とても良いことを言っているので、以下に試訳を掲げておきます。

現在悲しみに暮れている方々には心からお悔やみ申し上げます。ぼくは最近父を亡くしました。本当につらかったけど、COVID-19 とは無関係でした。

もし COVID-19 の統計を目にすることがあったら、その数値が COVID-19 “が原因で” 亡くなった人たちを反映しているのかどうか、ちゃんと確認しなきゃいけないよ。どうか忘れないでほしい。

もし警察が、きちんとした法もないような状態で政府の要望を遂行しているなら、ぼくたちは警察国家に生きていることになる。もはや民主主義なんてない。
あるいは、もしぼくたちが罪など犯していないにもかかわらず、自宅監禁状態に置かれているなら、やっぱりぼくらは警察国家に生きているんだ。民主主義なんてないんだよ。
こんなことが起こるなんて思わなかったよね。次にぼくらはどんな権利を失うか、わかってる? 想像できる?

注意してね。

Huge heartfelt condolences to anyone grieving right now, I lost my father recently and it’s been really tough, it was not related to C19.

When you are presented with C19 statistics, you must demand whether the figures reflect people who have died WITH C19 or FROM C19
Please do not forget this.

When police carry out wishes from government, without any law being in place, you are living in a police state and it is no longer a democracy.
When you are held under house arrest, when no crime has been committed, you are living in a police state and it is no longer a democracy.
You didn’t think this could happen did you? Do you know what rights you could lose next, can you guess?

You have been warned.

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