ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. DJ KRUSH ──LIQUIDROOM(KATA)の74分DJ公演シリーズ、第3回の出演者が決定
  2. Manual - True Bypass
  3. FUTURE FREQUENCIES FESTIVAL 2026 ──新たなフェスティヴァルが始動、ジョイ・オービソンやザ・セイバーズ・オブ・パラダイス、ノウワーらが出演
  4. UKインディ・ロック入門──ポスト・パンク、ギター・ポップ、スカとダブ編
  5. The Sleeves - The Sleeves | ザ・スリーヴス
  6. オールド・オーク - THE OLD OAK
  7. interview with Weirdcore 謎のヴィジュアル・アーティスト、ウィアードコアへの質問
  8. Irmin Schmidt - Requiem | イルミン・シュミット
  9. Xylitol - Blumenfantasie | キシリトール
  10. P-VINE 50th Anniversary RARE GROOVE CAMPAIGN VOL.1 ──〈Nodlew Music〉、〈Tribe〉、〈Interim〉などのTシャツ・コレクションが登場
  11. インディ・シーンに広がるヴァイラル・マーケティング
  12. interview with The Lemon Twigs ロック/ポップスの素晴らしき忘れ物 | ザ・レモン・ツイッグス、インタヴュー
  13. Hoyo Moriya ──〈Virgin Babylon〉より森谷抱擁のファースト・アルバムがリリース
  14. ボカロが世界に与えた衝撃 一億回再生の意外な背景
  15. Bill Callahan - My Days of 58 | ビル・キャラハン
  16. Yuki Nakagawa ──チェロ奏者、中川裕貴による初のソロ・アルバムが登場
  17. Galliano ──復活したガリアーノ、日本限定の新作がリリース
  18. Tomoaki Hara and Toru Hashimoto ──橋本徹(SUBURBIA)の人生をたどる1冊が刊行、人類学者の原知章による30時間を超えるインタヴュー
  19. interview with Joy Orbison ダンス・ミュージックは反エリート、万人のためにある  | ジョイ・オービソン、インタヴュー
  20. interview with Dolphin Hyperspace ジャズの時代、イルカの実験 | 話題のドルフィン・ハイパースペース、本邦初インタヴュー

Home >  Regulars >  Random Access N.Y. > vol.125 NYシャットダウン#3

Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

vol.125 NYシャットダウン#3

Yoko Sawai Apr 05,2020 UP

 QUARANTINED=毎日やることもなく、家に閉じこもっていなくてはならない。朝起きて、まずニュースに目を通し、今日もコロナヴィラスの話題だらけだなと思いながら朝ごはんを食べる。ニューヨーカーの40〜80%は感染するや、この状況は夏まで続くやら、何人が死んで何人感染したか、など明るいニュースはないので、やれやれ、といった感じだ。


もののみごとに人影もないブッシュウィックの風景。

 シャットダウンしてからオースティンやアップステイト、プロヴィデンスなどに避難し、NYにいなかったので、戻ってきたいま、どうしてよいかわからない。普段は仕事をして、ショーに行って、イヴェントを企画して……それがすべてなくなってしまった。
 さて、他のミュージシャンはどうしているのだろう、と気にかかった。プレスの人に訊くとリリースは延期もあれば、そのままリリースもある。リリース・パーティなどはできないが、この時期みんな時間だけはあるので、聞いてもらう良いチャンスかもしれない。ショーはできるときにしようということだが、いつになるやら。
 音楽会場のオーナーやオーガナイザーは従業員を救おうとファンドレーザーを立ち上げたりしている。従業員に仕事がなくなったので、寄付してくれということなのだが、仕事がなくなったのは、彼らだけではなくみんななので、逆に寄付してほしいくらいと思っている人がほとんどだろう。
 レストランやバーはテイクアウトとデリバリーをはじめた。レストランはわかるが、さすがにアルコールのテイクアウトは難しい。バーに行くのはそこで飲みたいからで、家で飲むなら、その辺のボデガで買っても同じだからだ、そしてそちらの方が断然安い。誰が家で凝ったカクテルなどを飲みたいか。ただ、ボトルのミードや酒などはわかる。なかなかボデガでは買えないからだ。という感じで、スモール・ビジネスは奮闘しながらも営業を続けている。購入するときもカードのみで、ピックアップは外に置いてあり、勝手に取るシステムがほとんど。買いに来ても誰とも顔を合わせないのだ。

 人に会えないので、オンライン飲み会がまわりで流行っている。何人かでFaceTimeで顔を見ながら飲み会するというやつだ。うちらバンドも週に2回くらいはヴィデオチャットで近況(と言ってもそんなに変わりはないが)報告する。インスタライヴなどでオンラインショーなどを企画したり、ライヴのオルタナティヴ。ヴァージョンをレコーディングしようとしているが、なんだかなー、という感じである。

 私のまわりのニューヨーカーは故郷に帰った人もいるが、だいたいは残っている。逆に故郷に帰って年老いた両親に迷惑かけたくない、ということもあるようだ。まったく症状が出ない人もいるわけだから、みんな動きたくても動けない。例えばロードアイランド州に行くと、ニューヨークナンバーはチェックされるし、バスもほとんど止まってしまった。ニューヨークにいるしかないのである。この状況でどこまでいけるか、もう何も通常ではないので怖いものもないと思える自分がいる。


いまトレンドなハードセルツァー、そしてコロナブランド。

Random Access N.Y. - Back Number

Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

COLUMNS