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vol.49:ミネアポリスの思い出

沢井陽子 Apr 11,2013 UP

 先週土曜日は、ミネアポリスのバンド、バースディ・スーツのライヴをローアー・イースト・サイドのピアノスに見に行った。
 https://www.facebook.com/birthdaysuits
 http://birthdaysuitsshows.tumblr.com
 http://www.pianosnyc.com

 ミネアポリスは、プリンスやリプレイスメンツなどのバンドを生み出した音楽の盛んなクリーンな都市で、10000以上の湖があるとも言われる湖の都市である。日本の茨城市とはシスター・シティである。

 この土曜日、会場ピアノスは、ブリッジ・アンド・トンネル(ニュージャージやロングアイランドなど、マンハッタンにブリッジやトンネルを使って来る人を指すスラング)が集うことで有名な場所。ヒップ・スターのいない人の群れを抜け、奥の会場へ。バースディ・スーツの前はエレクトロなバンドがプレイし、お客さんもそこそこ入っている。バースディ・スーツとは、生まれたままの姿、裸の男の子などの意味があるらしいのだが、今日のバースディ・スーツは日本人男子2人組、ギターとドラム。著者とは、2年前にハード・ニップスとSXSWで共演して以来である。
 パンクでバズなギターのディストーションと、癖のないヴォーカルの夢心地と対象に、ドラムの野生的ドラミング(+蛍光ピンクテープ)のパフォーマンスは、他のバンドの観客をグイグイ惹きつけていた。イギリスで活躍しているボー・ニンゲンやエッジの効いたジャパンドロイズにイメージが被る。

 著者は10年前ぐらい前にミネアポリスに滞在し、毎日のようにライヴに通って、バンドと交流を深め、ミネアポリスのコンピレーション『10,000 レイク・ストーリー』をリリースするなど、ミネアポリスは、思い入れのある都市である。会場では、懐かしい人に再会した。

 先手のミネアポリス・コンピレーションにも参加している、ハーマー・スーパースター。
 ハーマー・スーパースターことショーン・ティルマンは、セイントポール(ミネアポリスのツインシティ)出身で、バースディ・スーツとは地元友だち。現在はブルックリン在住で、ただいまツアー真っ最中だが、合間をぬって顔を出してくれた。彼は、ストロークスのジュリアン・カサブランカのレーベル、〈カルト・レコーズ〉から『Bye Bye 17』というアルバムを4月23日にリリースする。
 http://harmarsuperstar.com/
 http://www.cultrecords.com/

 もうひとり、田中ヒロくんは、ショーンと同じ頃にミネアポリスで出会って以来、10年ほど顔見知りで、最近はSXSWやLAで偶然遭遇していた。現在LA在住の彼は、全身一体ウエルカム! な、すばらしいキャラの持ち主で、カーシヴ、ロウレンス・アームス、マイナス・ザ・ベアなどのバンドとツアーをともにし、写真を撮って、最近〈アジアンマン・レコーズ〉から初の写真集『Dew Dew, Dew Its』を発売した。現在では、彼がまわるバンドのツアー会場と、東京のある美術館の売店で買えるそうだ。写真は自然な状態を、生々しく写している。そして、それらが人を警戒心を解き、瞬間を際立たせているが、そこは彼の才能。まったく素晴らしい。
 http://www.asianmanrecords.com/hiro/

 バースディ・スーツを見に行ったのだが、ミネアポリス繋がりで、バンドと人の新たな一面を発見できた。この後、みんなで飲みに行くのだが、誰ひとり最後まで帰らない。バースデー・スーツはこの後も休みなしでイースト・コースト~ミッド・ウエストと4月中旬まで旅を続ける。

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沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住16年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

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