MOST READ

  1. 弟の夫 - 田亀源五郎 (review)
  2. Call And Response Records ──日本はじつはインディ・ロックの宝庫 (news)
  3. Shobaleader One──スクエアプッシャー率いる覆面バンドがアルバムをリリース、来日公演も決定 (news)
  4. Peaking Lights - The Fifth State Of Consciousness (review)
  5. Between the Borders ──下北で日曜の昼過ぎから、BUSHMIND企画のイベントあり (news)
  6. interview with Arca 夏休み特別企画:アルカ、ロング・ロング・インタヴュー(2) (interviews)
  7. interview with Jeff Paker 話題作『The New Breed』のメンバーとの来日ライヴ直前スペシャル (interviews)
  8. KANDYTOWN - ──キャンディタウンがついにメジャー・デビュー (news)
  9. Molecule Plane - SCHEMATIC (review)
  10. Jeff Parker - The New Breed (review)
  11. special talk : ジョン・グラント × 田亀源五郎 - 何を歌い、どう描くか──ゲイ・アーティストたちのリアリティ (interviews)
  12. 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から - ブレイディみかこ (review)
  13. special talk : Shota Shimizu × YOUNG JUJU 特別対談:清水翔太 × YOUNG JUJU (interviews)
  14. Juana Molina──フアナ・モリーナの来日が決定 (news)
  15. Jlin - Black Origami (review)
  16. !!! (Chk Chk Chk)──チック・チック・チックがニュー・アルバムをリリース (news)
  17. Kelela ──新世代R&Bシンガー、ケレラがついにデビュー・アルバムをリリース (news)
  18. Young Fathers - ──いまUKが面白い理由その2──ヤング・ファーザーズ、ただいま新作を全曲試聴できます (news)
  19. Klein ──ブラック・エレクトロニカの俊士、クラインが〈ハイパーダブ〉と契約! (news)
  20. Lorde - Melodrama (review)

Home >  Regulars >  Random Access N.Y. > vol.62:今年はマック・デマルコに注目して

Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

vol.62:今年はマック・デマルコに注目して

沢井陽子 Apr 02,2014 UP

 4月になったがNYはまだ肌寒く、ジャケットとスカーフは手離せない。カラフルな色がトレンドと言われる今年でもファッション関係の人以外、NYの大多数は黒……と地下鉄に乗っていて思う。そんなファッション・トレンドからは対角上にいる、著者一押しのモントリオール出身のシンガー・ソングライターがマック・デマルコ

 彼のトレードマークは、ブルーのチェック・ボタンダウン・シャツにオーバーオール、後ろ前に被ったベースボール・キャップ、そして隙っ歯。その辺にいるやんちゃなブルックリンの音楽好きキッズ代表である。パナシェがブッキングを担当しているので、名前は聞いたことがあったが、マック・デマルコを初めてみたのは、2013年8月末の、〈キャプチャード・トラックス〉の5年アニヴァーサリー・パーティだった。ただ、この時は、彼のセットでなくスペシャルゲストのシット・ファーザーとして、ドラムをプレイしていた。

 2013年11月初旬、アイスランド・エアウエイブスで,初めてフル・バンドセットを見る。

 ブッキングエージェントのパナシェについてのインタヴュー

 今年のはじめに、ブルックリン・ナイトバザーで彼のソロのショーを見たときは、「ニューアルバムは2015年発売予定!」といっていたのだが、今日4/1(エイプリルフール)に2枚目のアルバム「サラダ・ディズ」をリリースした。この2年間、世界中をツアーしていたデマルコは、去年の550人キャパのバワリーボール・ルームのオープニングから、1500人キャパのウエブスター・ホールのヘッドライナーにジャンプ・アップ。その前日のベイビーズ・オール・ライトは値段$30(!)なのでかなりの叩かれよう

 彼のスタイルは,ブルーウェイヴ、スラッカーロック。つま弾きギターと、どこかセンチメンタルなヴォーカル。ツアーに1年以上も出て、ガールフレンドを家において行くなど、フロリダにコンドを買って落ち着くにはまだ早い、23歳の感情をストレートに表している。バックヤードでハンモックに乗って、本を読んでいる。そんなレイドバックなギターポップ・ディドリームがぎっしり詰まったアルバム。

 以前見たブルックリン・ナイト・バザーのセットは、バック・バンドもいない、彼ひとりきりのショーだったが、観客のあいだでは、お約束のサーフィンが起こり、古い曲では、シンガーロングの大歓声が沸き起こる。
 カラオケタイムに突入すると、サーフィンはヒートアップし、アンコールをはさみ、彼も観客へダイブ。そのまま観客に運ばれ舞台袖へ退場。オーディエンスとのコール・アンド・レスポンスもタイトで、ジョークや下ネタが多く、オーディエンスを巻き込んで、一緒にパーティしてしまうのだ(彼のレイドバックな音楽スタイルとは関係なく)。その理由は「自分が緩くなった方が、オーディエンスもファンキーに盛り上がりやすいから」だとか。だから、今回発表された大ホールのショーに、キッズからブーイングが出るのも納得。とは言っても彼のジョークは減速せず、今年始めに、手始めに(?)マック・デマルコの新しいアルバムのプレビュー(パロディ)が発表された

 パロディなのだが、ショーではこの曲をプレイしろ、とマックにリクエストが出る出る!実は一番人気ソングかも(アルバムには未収録)。


Mac Demarco - Salad Days
Captured Tracks

Amazon iTunes

■以下「サラダ・ディズ」公式トラックリスト:
1. Salad Days
2. Blue boy
3. Brother
4. Let Her Go
5. Goodbye Weekend
6. Let My Baby Stay
7. Passing out pieces
8. Treat Her Better
9. Chamber Of Reflection
10. Go Easy
11. Jonny's Odyssey

 ちなみに、彼のバースネームは、ヴェーナー・ウィンスフィールド・マクブリア・スミス4世、(Vernor Winfield McBriare Smith IV)で、ニックネームがマック。冗談みたいだが、このアルバムは、パロディではない。是非聞いてみてほしい、エイプリルフールの今日。

Random Access N.Y. - Back Number

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住16年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

COLUMNS