MOST READ

  1. Alvvays - Antisocialites (review)
  2. Kenichi Itoi - EXN / kafuka - Polyhedron (review)
  3. 女神の見えざる手 - (review)
  4. Mount Kimbie - Love What Survives (review)
  5. interview with Bicep 詩情豊かな上腕二頭筋 (interviews)
  6. yahyelと語り合うマウント・キンビーの魅力 ──篠田ミル(yahyel)×野田努 (news)
  7. Columns 生き残る者たちを愛すること ──Mount Kimbie『Love What Survives』の魅力を紐解く (columns)
  8. Martin Rev - Demolition 9 (review)
  9. Columns 即興音楽の新しい波 ──触れてみるための、あるいは考えはじめるためのディスク・ガイド (columns)
  10. Jack Peoples - Laptop Cafe (review)
  11. ギミー・デンジャー - (review)
  12. interview with YURUFUWA GANGゆるふわギャングがぶっ壊しにキタ! (interviews)
  13. Arca × Ryuichi Sakamoto ──アルカが坂本龍一をリミックス (news)
  14. KANDYTOWN - ──キャンディタウンがついにメジャー・デビュー (news)
  15. 汚れたダイヤモンド - (review)
  16. interview with IO - KoolBoyの美学 (interviews)
  17. special talk : Shota Shimizu × YOUNG JUJU 特別対談:清水翔太 × YOUNG JUJU (interviews)
  18. yahyel - ──この一風変わった名前のバンドをきみはもう知っているか? ヤイエルが500枚限定の初CD作品をリリース (news)
  19. Ben Frost ──ベン・フロストがスティーヴ・アルビニと共同録音した新作をリリース (news)
  20. flau ──レーベル10周年の回顧展を代官山蔦屋書店にて開催中 (news)

Home >  Regulars >  Random Access N.Y. > vol.85:変わりゆくNY、新たな胎動- Guerrilla Toss & Honduras - Summer's End Music Festival

Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

vol.85:変わりゆくNY、新たな胎動

Guerrilla Toss & Honduras - Summer's End Music Festival

沢井陽子 Sep 13,2016 UP

 9月に入り少し涼しくなってきたNY。毎日変わり続ける、この地域のアップデートを少し。

 Palisades、Aviv、Blackbearなどの比較的新しかった音楽会場が2年弱でクローズし、新たにthe Glove、Sunnyvale、Footlight Barといった会場がオープン。シーンの中心はブッシュウィックやリッジウッドにどんどん移っている。ウィリアムスバーグにはアップルストアやホールフーズが出店し、あたりはハイエンドなレストランばかりで、アーティストたちはもはや立ち寄りもしなくなっている。
 今回は、家賃の高騰が原因で10月にクローズするグリーンポイントのAvivに、〈サマーズ・エンド・ミュージック・フェスティヴァル〉を見に行ってきた。

 9/2から9/4にわたって開催されたこのフェスには、ホンジュラス(Tidal)、ゲリラ・トス(DFA)、トール・ホワン、サーフロック・イズ・デッド(でもやっている音楽はドリームポップ)、ピル(Mexican Summer)、アナ・ワイズ(ケンドリック・ラマーのコラボレーター)、マル・バルム&ザ・バルムス(Don Giovanni)などが出演。夏の終わりのフェスではあるものの、どのバンドもエネルギーがみなぎっており、スピーカーは倒れるわ、押し潰されるわ、男率は高いわで、フロアが揺れる揺れる!


Audience

 私のおすすめは、ゲリラ・トスとホンジュラス。ゲリラ・トスは何度か見ているが、見るたびにどんどん良くなっている。パーフェクト・プッシーとグライムスがオーケストラをバックにラップして、ジャジー感までとり入れたような、とにかくいままでにない新しい音楽が目の前で紡ぎ出され、フロアも大変な盛り上がり。ディスコ、パンク、ノイズ、アートロックなど、どれも当てはまるようで当てはまらない。そんなかれらはすでに4枚のアルバムを出している。

Guerilla Toss merch

 ヘッドライナーのホンジュラスは、グリーン・デイのようなメジャー・コードと、ストロークスやブラーのようなヴィジュアルおよびインテリさを持ち合わせた、いまどきのブルックリンで大人気のパンク・ロック・ガレージ・バンドだ。バンド名を見て、「ん、中央アメリカのちょー治安悪い国だよね?」などと思うなかれ。メンバーは誰もホンジュラスに行ったことはない。ギターのタイソンとシンガーのパット(首のタトゥーがポイント)は、ミッソーニ州の小学校時代からの友達で、メンバーはもう10年以上ブルックリンに住んでいる。
 かれらが鳴らすのは、70年代後半のブリティッシュ・ロックとパンクの匂いを漂わせつつも、リチャード・ヘルなどアメリカのシンガー・ソングライターの要素まで盛り込んだガレージ・ロック。後ろのスクリーンにはHマークがぼんやり映し出され、友達やファンからヤジが飛ばされている。少しアット・ザ・ドライヴインを思い起こさせる。激しそうに見えて、決して極端には走らないさじ加減がいまっぽい。ルックスも良し。セックス・ピストルズの現代版?

 ホンジュラスは最近、Tidalのドキュメンタリー『Road to Made in America』シリーズに出演したり、9/4にフィラデルフィアでおこなわれたTidalのジェイ・Z主催の〈メイド・イン・アメリカ・フェスティヴァル〉に、リアーナ、コールドプレイ、グライムス、カー・シート・ヘッドレスト、ファット・ホワイト・ファミリーなどと出演したりしている。期待のブルックリン・バンドである。


Audience

ビデオをチェック→
http://www.brooklynvegan.com/honduras-prep-for-market-hotel-show-in-road-to-made-in-america-video-watch/

http://www.brooklynvegan.com/made-in-america-2016-rihanna-chance-the-rapper-grimes-aap-ferg-jamie-xx-touche-amore-more/

Yoko Sawai
9/4/2016

Random Access N.Y. - Back Number

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住16年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

COLUMNS