ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Cornelius - Refractions | コーネリアス
  2. interview with Tyondai Braxton ひさびさの新作を出した実験音楽家タイヨンダイ・ブラクストン
  3. interview with NF Zessho サンプリングは、それを突き詰めればDJプレミアみたいなすごいことになるけど、俺がDJプレミアになれるわけじゃない。だったら自分にないものを埋めたいと思って。
  4. interview with HASE-T and Bose パンクからレゲエ/ヒップホップへ、それから30年後の “現代” へ | ──80年代日本ラップ黎明期のリアルな物語をHASE-TとBoseが語る
  5. Juan Atkins ──デトロイト・テクノの創始者、ホアン・アトキンスが日韓ツアー、来日は13年ぶり
  6. ele-king vol.37 ボーズ・オブ・カナダ大研究/サイケ&ドリーミー特集
  7. interview with midori jaeger 静寂な水面にぽたりと落ちて波紋を広げていくような | ──注目のチェロ奏者ミドリ・イエガー、インタヴュー
  8. R.I.P. Andrew Weatherall
  9. Columns 8月のジャズ Jazz in August 2026
  10. Mamoru Goth-O ──“暗黒綺想家” 後藤護の新刊『博覧狂気の怪物誌』が発売
  11. ニートtokyo ──約9年の活動に幕、記念としてTシャツ、フーディーなどのグッズが発売
  12. interview with MOONGA K. 南アフリカ音楽の完全なる新世代、ムーンガ・K.登場
  13. R.I.P. Miru Shinoda 追悼:篠田ミル
  14. Phew, Danielle De Picciotto - Paper Masks
  15. 別冊ele-king 坂本慎太郎の世界
  16. AMBIENT KYOTO ──2027年春、レイ・ハラカミの展示が決定
  17. THE CROWD──ele-king presents HIP HOP JAPAN
  18. The Durutti Column - Renascent | ザ・ドゥルッティ・コラム
  19. 自転車日記 - デヴィッド・バーン 著 / 東辻賢治郎 訳
  20. Roy Montgomery & Martha Skye Murphy - Nebular | ロイ・モンゴメリー、マーサ・スカイ・マーフィー

Home >  Regulars >  Random Access N.Y. > vol.85:変わりゆくNY、新たな胎動- Guerrilla Toss & Honduras - Summer's End Music Festival

Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

vol.85:変わりゆくNY、新たな胎動

Guerrilla Toss & Honduras - Summer's End Music Festival

沢井陽子 Sep 13,2016 UP

 9月に入り少し涼しくなってきたNY。毎日変わり続ける、この地域のアップデートを少し。

 Palisades、Aviv、Blackbearなどの比較的新しかった音楽会場が2年弱でクローズし、新たにthe Glove、Sunnyvale、Footlight Barといった会場がオープン。シーンの中心はブッシュウィックやリッジウッドにどんどん移っている。ウィリアムスバーグにはアップルストアやホールフーズが出店し、あたりはハイエンドなレストランばかりで、アーティストたちはもはや立ち寄りもしなくなっている。
 今回は、家賃の高騰が原因で10月にクローズするグリーンポイントのAvivに、〈サマーズ・エンド・ミュージック・フェスティヴァル〉を見に行ってきた。

 9/2から9/4にわたって開催されたこのフェスには、ホンジュラス(Tidal)、ゲリラ・トス(DFA)、トール・ホワン、サーフロック・イズ・デッド(でもやっている音楽はドリームポップ)、ピル(Mexican Summer)、アナ・ワイズ(ケンドリック・ラマーのコラボレーター)、マル・バルム&ザ・バルムス(Don Giovanni)などが出演。夏の終わりのフェスではあるものの、どのバンドもエネルギーがみなぎっており、スピーカーは倒れるわ、押し潰されるわ、男率は高いわで、フロアが揺れる揺れる!


Audience

 私のおすすめは、ゲリラ・トスとホンジュラス。ゲリラ・トスは何度か見ているが、見るたびにどんどん良くなっている。パーフェクト・プッシーとグライムスがオーケストラをバックにラップして、ジャジー感までとり入れたような、とにかくいままでにない新しい音楽が目の前で紡ぎ出され、フロアも大変な盛り上がり。ディスコ、パンク、ノイズ、アートロックなど、どれも当てはまるようで当てはまらない。そんなかれらはすでに4枚のアルバムを出している。

Guerilla Toss merch

 ヘッドライナーのホンジュラスは、グリーン・デイのようなメジャー・コードと、ストロークスやブラーのようなヴィジュアルおよびインテリさを持ち合わせた、いまどきのブルックリンで大人気のパンク・ロック・ガレージ・バンドだ。バンド名を見て、「ん、中央アメリカのちょー治安悪い国だよね?」などと思うなかれ。メンバーは誰もホンジュラスに行ったことはない。ギターのタイソンとシンガーのパット(首のタトゥーがポイント)は、ミッソーニ州の小学校時代からの友達で、メンバーはもう10年以上ブルックリンに住んでいる。
 かれらが鳴らすのは、70年代後半のブリティッシュ・ロックとパンクの匂いを漂わせつつも、リチャード・ヘルなどアメリカのシンガー・ソングライターの要素まで盛り込んだガレージ・ロック。後ろのスクリーンにはHマークがぼんやり映し出され、友達やファンからヤジが飛ばされている。少しアット・ザ・ドライヴインを思い起こさせる。激しそうに見えて、決して極端には走らないさじ加減がいまっぽい。ルックスも良し。セックス・ピストルズの現代版?

 ホンジュラスは最近、Tidalのドキュメンタリー『Road to Made in America』シリーズに出演したり、9/4にフィラデルフィアでおこなわれたTidalのジェイ・Z主催の〈メイド・イン・アメリカ・フェスティヴァル〉に、リアーナ、コールドプレイ、グライムス、カー・シート・ヘッドレスト、ファット・ホワイト・ファミリーなどと出演したりしている。期待のブルックリン・バンドである。


Audience

ビデオをチェック→
http://www.brooklynvegan.com/honduras-prep-for-market-hotel-show-in-road-to-made-in-america-video-watch/

http://www.brooklynvegan.com/made-in-america-2016-rihanna-chance-the-rapper-grimes-aap-ferg-jamie-xx-touche-amore-more/

Yoko Sawai
9/4/2016

Random Access N.Y. - Back Number

Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

COLUMNS