ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. interview with COM.A パンク・ミーツ・IDM! (interviews)
  2. Kevin Richard Martin - Frequencies for Leaving Earth - Vol​.​1 / Kevin Richard Martin - Frequencies for Leaving Earth - Vol​.​2 / Kevin Richard Martin - Frequencies for Leaving Earth - Vol​.​3 (review)
  3. interview with Trickfinger (John Frusciante) ジョン・フルシアンテ、テクノを語りまくる (interviews)
  4. interview with Julianna Barwick 聞きたくない声は、怒りのラップ、怒りのメタル。“グォォォーッ”みたいなやつ (interviews)
  5. R.I.P.:エンニオ・モリコーネ (news)
  6. interview with Wool & The Pants 東京の底から (interviews)
  7. interview with Jessica Care Moore いまは沈黙するときではない (interviews)
  8. Post-Pandemic Memories 第3回 僕たちには特権が与えられている (columns)
  9. Run The Jewels ラン・ザ・ジュエルズは何がすごいのか (interviews)
  10. すずえり - Fata Morgana (review)
  11. Moodymann - Take Away (review)
  12. 169 - SYNC (review)
  13. Jun Togawa──戸川純がまさかのユーチューバーになった! (news)
  14. Cafe OTO ──多くの日本人アーティストも参加。コロナ渦を乗り切るための、ロンドンの〈Cafe OTO〉主宰のレーベル〈TakuRoku〉に注目 (news)
  15. 404 Error File Not Found (interviews)
  16. Kenmochi Hidefumi - たぶん沸く〜TOWN WORK〜 (review)
  17. Hiroshi Yoshimura ──入手困難だった吉村弘の1986年作『Green』がリイシュー (news)
  18. Speaker Music - Black Nationalist Sonic Weaponry (review)
  19. COM.A ──パンク精神あふれるIDMの異端児が13年ぶりの新作をリリース (news)
  20. Politics 都知事選直前座談会 「今回の都知事選、どう見ればいいか」 (columns)

Home >  Regulars >  Random Access N.Y. > vol.2:ポップ・アップ・ショップ~NYE

Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

vol.2:ポップ・アップ・ショップ~NYE

Jan 12,2010 UP

 12月後半からニューヨークはとても寒くなり、大雪、ブリザードの日もあった。それでもホリデーなので気分はそわそわしがち......そんな最近のニューヨークでよく話題になるのがポップ・アップ・ショップだ。




インサウンド・デザイン・ストア(ポップ・アップ・ショップ)

  不況のせいか、最近は街に空きスペースを見かけるようになった。ポップ・アップ・ショップとは、期間限定でそのスペースを利用する方法で、洋服屋は在庫を裁くためにサンプル・セールをしたり、ホリデー向けのイヴェント会場になったりする。道を歩いていると、こんな場所にこんなに面白そうなお店が......というような場面によくあたる。私が長年(といっても5年ぐらいだけれど)このシーズンになると、通っているのが、Wired store。ホリデー・シーズンになると、ポップ・アップ・ショップとして登場する。最新の電子機器を体験できたり、ギフトに最適なグッズを売っていたり、音楽を聴けたり......とにかくここはいるだけで楽しめる、カッティングエッジでテクノロジー・デザインなスペースだ。ノリータ、ソーホーなど、年によっていつもヒップな場所に出現する。今年は、ミート・パッキング。

  インディ系オン・ラインショップとして知られるイン・サウンドも、ホリデーの期間だけギャラリー・スペースをポップ・アップ・ショップとしてオープンする。売られている物は普通のレコードではない。シルク・スクリーンのポスター、ポータプル・プレイヤー、Tシャツ等々、ギフトよりの物ばかりだ。サイトを見ても最近はCDやレコードよりもグッズに力を入れているような気がする。音楽はダウンロードだからだろうか。

  さらに興味深かったのが『ナイロン・マガジン』、『バースト』、『Lマガジン』、『フレーバー・ピル』等々のメディアや音楽関連のショー・ペーパーがオーガナイズした〈スコア! イズ・ア・ポップ・アップ・スワップ〉と言うイヴェントだ。ブルックリンのサード・ワードという場所で開催されたこれは、洋服、音楽、アート関連品、本、DVD、メディア、家庭用品、家に眠っている要らない物を持ちより寄付することで成立する。会場に入ると、そこにあるものは何でも持っていってOK。洋服のコーナーはまるで戦場のように、新しい物が来るとすぐさまなくなる。フリーだと欲張っていろんな物を手に入れようとしがちだけれど、人が要らないと思うものは、やっぱり要らない。こうすると、本当に必要な物が見えてくる。自分たちがいかに要らない物をたくさん持っているかを思い知らされるというわけだ。今の世のなか、無い物は無いというほどモノに溢れている。エコだエコだと騒ぐ前に、まずは自分の身の回りをシンプルにすることから2010年ははじめようと思う。

12

Random Access N.Y. - Back Number

Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

COLUMNS