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Random Access N.Y.

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vol.66 Death of Williamsburg──RIP Death by Audio

ウィリアムスバーグの終焉「パート2」──デス・バイ・オーディオよ永遠に。

沢井陽子 Nov 20,2014 UP

 「ウイリアムズバーグは死んだ」と言われて数年経つ。2014年のはじめもこの話題のレポートをした

 2013年に、モンスター・アイランド、ゼブロン、285 ケントがクローズしたときに「もう終わり」と言われ、スターバックス、アーバン・アウト・フィッターズ、Jクルーなどのコーポレート会社が現れて、2014年末にとうとうというか、最愛のDIY会場、デス・バイ・オーディオ、そしてグラスランズが追い打ちをかけるようにクローズする。
 11月22日にクローズするデス・バイ・オーディオは、2週間前あたりから毎回スペシャル・ゲストが出演している。レ・サヴィ・ファヴ、ディア・フーフ、ウッズ、スクリーミング・フィメールズ、テッド・レオ、スピーディ・オーティズ、ダーティ・オン・パーパス、パーケット・コーツ、ジェフ・ザ・ブラッドフッド、タイ・シーガル、ダン・ディーコン、ア・プレイス・トゥ・バリー・ストレンジャーズなど。11月18日から11月22日までは、 あっと驚くシークレット・ラインナップになっているので、毎日のように「昨日のゲスト誰だった?」が合い言葉になっている。これも、ミュージシャンのデス・バイ・オーディオに対する愛。ちなみに昨日18日のゲストはフューチャー・アイランド。1週間前はアイスランド・エアウエイブスに出演していたな。

 デス・バイ・オーディオは、DIYバンドを平等に扱い、良い音楽を評価し、ツアーバンドを受け入れ、安いアルコールを売り、7年間生き延びてきた会場である。会場の壁中、アーティストによるペインティングが定期的に変わり、会場の別部屋ではギターペダルを売る店があり(ア・プレイス・トゥ・バリー・ストレンジャーズのメンバーによる)、来るといつも何かがある、ミーティングの場所だった。この一角には、グラスランズ、285ケントがあり、よくこの3会場を行き来したものだった。

 その他にもデス・バイ・オーディオに関してたくさんの記事が出回っている。
http://www.imposemagazine.com/features/death-by-audio-tribute
http://landladyband.tumblr.com/post/102964618834/death-by-audio-is-closing-and-what-happened-next-may

 これはグラスランズでのお葬式パーティ。
http://freewilliamsburg.com/dance-party-funeral-for-williamsburg-coming-to-glasslands/

 噂によると、この一角はVICEのビルが入ることになっているらしいが、詳細は定かではない。ウイリアムスバーグが終わったなら、次はどこか……だが、ブシュウィックは既にハイプがピークに達しているし、ベッドスタイも地価がどんどん上がっている。NYを諦め違う都市に引っ越す人もいれば、ブルッリンとクイーンズとの境目のリッジウッドに移動する人もいる。ギャラリーの場所を探していた知り合いによると、いまではマンハッタンのローワーサイドの方がウィリアムスバーグより安かった、とのこと。

 著者も、使っていたスタジオが立ち退きになったり、家を追い出されそうになったりで、ウィリアムスバーグから遠のきそうな勢いだ。とは言っても、これに対して諦めや文句を言う気にはなれない。困難が立ちはだかってこそ強くなっていくものもあるから。
 イーストビレッジがだめならウィリアムスバーグなど、いままでもアーティストはそうした危機を乗り越えるように、場所を変えて、面白い文化を形成してきた。事実、ウイリアムスバーグの住人も文句を言いつつも、次のアイデアを考えはじめている。ここNYには、何かを表現したい人、何かを変えたい人、何かをしたい人、熱意のある人たちが集まっている。いろんな悪巧みが、ビジネスになったり、イベントになったり、いまだからこそ出来る何かがあるのだろう。
 事実、グリーンポイントには新しい会場、AvivとGood Roomがオープン(11/19情報)、ブシュウィックには、多くのDIY会場が散らばっている。こういった会場は1~2年サイクルで変わるので、頻繁にチェックしなくてはならないが、リースの問題もあり、DBAのように長く続かせるにはかなりの根気が必要だろう。ミュージシャン/オーディエンスからのサポートが重要なのは言うまでもない。

 スターバックスが隣に位置するウイリアムスバーグのカフェでこれを書いているのだが、人が次から次へと入っている。黙々とコンピュータに向かう人、ミーティングをしている人、リラックスして本を読んでいる人、がっつりご飯を食べている人、外の庭で煙草を吸っている人、水曜日の朝がこんな感じなのである。お客さんは男率70%、30~50代。ここ1年でまわりにはおしゃれな床屋やカフェ、本格的な日本定食屋、オーガニック・スーパーマーケットがオープンして、風景はがらりと変わった。外に出てスターバックスの前を通ると店内は混んでいる。あらためてウィリアムスバーグの散策をはじめてみる。さよなら、そしてまた新しい時代のウイリアムスバーグへ。

http://www.entertainment4every1.net/shows/

http://www.theglasslands.com

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Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

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