ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. 別冊ele-king 坂本慎太郎の世界
  2. 見汐麻衣 - Turn Around | Mai Mishio
  3. Taylor Deupree & Zimoun - Wind Dynamic Organ, Deviations | テイラー・デュプリー&ジムーン
  4. VMO a.k.a Violent Magic Orchestra ──ブラック・メタル、ガバ、ノイズが融合する8年ぶりのアルバム、リリース・ライヴも決定
  5. Ikonika - SAD | アイコニカ
  6. interview with Chip Wickham スピリチュアル・ジャズはこうして更新されていく | チップ・ウィッカム、インタヴュー
  7. Autechre ──オウテカの来日公演が決定、2026年2月に東京と大阪にて
  8. interview with bar italia バー・イタリア、最新作の背景と来日公演への意気込みを語る
  9. MURO ──〈ALFA〉音源を用いたコンピレーションが登場
  10. ポピュラー文化がラディカルな思想と出会うとき──マーク・フィッシャーとイギリス現代思想入門
  11. Eris Drew - DJ-Kicks | エリス・ドリュー
  12. There are many many alternatives. 道なら腐るほどある 第3回 映画『金子文子と朴烈』が描かなかったこと
  13. heykazmaの融解日記 Vol.3:≋師走≋ 今年の振り返り WAIFUの凄さ~次回開催するパーティについて˖ˎˊ˗
  14. Shintaro Sakamoto ——坂本慎太郎、ニュー・アルバム『ヤッホー』発売決定
  15. Black Midi ──ブラック・ミディが解散、もしくは無期限の活動休止
  16. ele-king vol.36 特集:日本のシンガーソングライター、その新しい気配
  17. Columns 12月のジャズ Jazz in December 2025
  18. interview with Young Marble Giants たった1枚の静かな傑作  | ヤング・マーブル・ジャイアンツ
  19. Masabumi Kikuchi ──ジャズ・ピアニスト、菊地雅章が残した幻のエレクトロニック・ミュージック『六大』がリイシュー
  20. Oklou - choke enough | オーケールー

Home >  Regulars >  Random Access N.Y. > vol. 119:玄人インディ・ロック界の王子たち- Deerhunter and Dirty Projectors @webster hall

Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

vol. 119:玄人インディ・ロック界の王子たち

Deerhunter and Dirty Projectors @webster hall

沢井陽子 Sep 17,2019 UP

 ディアハンターとダーティ・プロジェクターズ、ブラッドフォード・コックスとデイヴ・ロングストレス、どちらも20年弱の経歴を誇る玄人インディ・ロック界の王子である。メンバーチャンジや音楽変化を経て、去年の夏、ダーティ・プロジェクターズは『Lamp Lit Prose』、この夏ディアハンターは、『Why Hasn’t Everything Already Disappeared?』をリリースした。どちらもよりマイルド路線だが、ストラグルしている不安定な「いま」を感じさせる作品だった。
 その2組が、7/17のロスアンジェルスから9/13のボストンまで(8月はお休み)、北アメリカ・ダブル・ヘッドラインツアーをしている。NYは9/10の1日から9/11が加わって2日間になった。1日目はディアハンターがオープン、2日目はダーティー・プロジェクターズがオープン。2018年からメンバーが一新したダーティ・プロジェクターズには、アヴァルナのフェリシアがバックコーラスで参加している。

 ダーティ・プロジェクターズは見逃してしまったが、ニュー・アルバムからの曲と、 “Impregnable Question”や“Socialites”などの定番曲を披露したということで、新曲では3人の女性ヴォーカルが際立っていたという。バルコニーで、フェリシアに会ったが、彼女はアロハシャツをタックインし、ビビッドなオレンジタータンチェックのパンツというアウトフィット。長身の彼女にとても似合っていた。「スタイリストに返さないとダメなのよね」と言っていた。

 ディアハンターは、安定の6ピース。真っ赤な革靴と黒のウインドブレーカー、バンダナ、シャツのブラッドフォード。“Cover me (slowly)”でスタート。最新アルバムからの曲と“Desire lines (Lockett!)”、“Revival”、“Take Care”などの古い定番曲をミックスした王道セット。会場のウェブスターホールにブラッドフォードはとても思い入れがあるらしかった。今夜ニューヨーカーにとって大きな意味のある9/11にプレイするのも何かの縁で、その日ブラッドフォードはとにかくダウンタウンを歩き回ったそうだ。

 今回は、ステージ・マネジャーとして、エミリオという男性がいた。とても働き者で、ブラッドフォードのマイクコードやマイクスタンドを直したり、ベースの音が出なかったらすぐにケーブルの繋ぎを確認したり、ギターのチューニングをしたり、ギターやベースを渡したり、最後はヴィオラで数曲参加していた。そんな彼は、ダーティ・プロジェクターズのマネージャーの旦那さんでもあった。

 NYは2日ともソールドアウトで、バルコニーから見ているとシンガロングがよく見える。あらためて、の2組の人気の強さを感じた。

Random Access N.Y. - Back Number

Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

COLUMNS