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vol.116 : プライド月間 2019

沢井陽子 Jul 01,2019 UP

 NYの夏は野外コンサートが盛りだくさん。先週末はTortoiseが1998年のアルバム『TNT』を通して演奏、その2日前は、テキサスのKhruangbinが雨の中、日本のKikagaku Moyoと一緒にライヴ、そして今週頭はJapanese BreakfastとHatchie、水曜6/26はカナダディで、トロントのAlvvays、カルガリーのthe courtneys、オンタリオのEllis……といった具合だ。

 野外ショーはフリーが多く、がっつりバンドを見たい人は前、雰囲気を楽しんだりまったりしたい人は後ろの方でシートを敷いてピクニックをしている。アルコールは持ち込めないが、スナックや水なは大丈夫。出店の飲み物やフードなどもあり、友だちとハングアウトするには持ってこいである。
 ここ何年かは、プロスペクトパークの野外ショーが気に入ってよく通っていたが、今年はセントラルパークのサマーステージによく来ている。3年前にはUnknown Mortal Orchestraも観たし、良いインディのラインナップが揃っている。
 こういったショーは、寄付をするパトロンで成り立っているので、VIPエリアやメンバーエリアがあるために、私たちは、フロアでぎゅうぎゅうになりながら見るのであるが、ショーがフリーで楽しめるので文句はあまり言えない。
 私が普段行くDIYショーは、若者、クィアが多く、まだまだ少数派だと感じるが、野外ショーはNYという街をここに持ってきたかのように、いろんな種類の人がいる。白人、黒人、アジア人、ラテン系、ユダヤ系、アラブ系など、野外コンサートに来るとあらためて自分はメルティングポットといわれるNYにいる、と感じる。今年は、LGBTと女性が良く目につく。6月はプライド月間ということもあり、マーメイドパレードやイベントがあったり、たくさんの企業がこぞってレインボー旗を掲げている。サマーステージのスポンサーのひとつのキャピタルワン銀行などは、ユニオン・スクエア支店が、レインボー柄になっていたし、他の銀行や企業も自分だけ取り残されたくないというように次々レインボーに染まっている。


 プレイするバンドも女性フロントのバンドが多く、オーディエンスもLGBTに対してとてもオープンに感じる。その背後では、まだまだコンサバな人も多く、この多様性をまとめるのは一筋縄ではいかないのだろうとも感じる。
 今月初めにポルトガルに行ってからというもの、アメリカのエキセントリックさが目に付くようになった。ポルトガルの人はめったなことでは声を上げないが、アメリカの人は小さなものにでもすぐ声を上げる。人種や国の違いと言えばそれまでだし、どちらが良いという問題でもないのだが、NYにいると、NY的にならないと生きていけない。今月最後の日曜日には5番街でLGBTの大きなパレードが行われるそうなので、NYの新たな団結を見れることを願う。


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Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

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