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Random Access N.Y.

Random Access N.Y.

Random Access NY vol. 122

2020年もNYインディ・シーンは元気です

沢井陽子 Feb 06,2020 UP

 2020年になった。私は21年目のニューヨーク生活に突入したのだけれど、いまだにやることはあまり変わっていない。バンドを見に行って、音楽に関する記事を書いて、人と人を繋げていく。毎日のように出かけているといろんな人に会うし、あらためて面白いことをやっている人がたくさんいるんだなと思うけれど、刺々しい感じなんか全くなく、みんな自然に、自分のライフワークのように好きなことをやっている。
 私はブルックリンのミードバーでたこ焼きイベントを毎月オーガナイズしているのだけれど、今回はフラワーズ・フォー・オール・オケージョンズというカフェバーで出張たこ焼きナイトを開催した。

Tim (les savy fav)+ Debbie (Glitterlimes) たこ焼き食べに来てくれました

 で、そこ、いま注目の“双子のライトニング・ボルト”と言われるVenus Twinなるバンドが出演した。
 ヴィーナス・ツインは、ジェイクとマットの双子によるプロジェクトで、双子だからそっくりなのは当たり前だが、それにしても似すぎてて、私はいつもジェイクに向かって「マット」と声をかけてしまう。
 2人はいつも一生懸命で、フットワークも軽く、機材も自分たちでしっかり運んでくれるし、オーガナイザーからしてもありがたい存在だったいする。友だちも多く、そのほとんどが20代前半の男の子。ツアーにもよく出てるし、日本に行ったら受けるだろうな、と思うこの頃。


Venus Twin

 この夜は、Peseudo Animal(ペセウド・アニマル)とEl Venado Azorao (エル・ヴェナド・アゾラオ)、JuiceとAdam Autryとのノイズ・デュオも登場した。


Juice + Adam Autry

 ペセウド・アニマルは、ギター、ベース、キーボード、ドラムというノイズ・フル・バンド(最近では珍しい)で、エル・ヴェナド・アゾラオは、トロピカル・フレーバード・ノイズといったところ。Olneyville Sound System(オルネイヴィル・サウンド・システム)のドラマーでもあるAdam Autryが最後の曲にドラムで参加していた。JuiceとAdamのデュオはシンセを操り、2人の創造力がひとつになり、耳にこだまする独特な音が創出される。
 狭いフラワーズは溢れるばかりの人で、たこ焼きもよく売れたけれど、バーにも人が群がって、大変なことになっていた。


Peseudo Animal

 Gustafは、ジェニファーバニラ(Ava lunaのBecca のプロジェクト)を観に行ったときに、アルファヴィルで見たことがある。奇妙なパフォーマンスなフロントの女の子とギタリストの男の子が歌う、女子男子混合の5人組で、ブッシュ・テトラス見たいな、パンク姿勢のあるバンドだ。まだリリースは何もないが、ツアーもしているし、一本ネジが外れたブルックリンっぽい音楽だと思う。


Gustaf

 そしてAaron Waldman、彼はニッティングフ・ァクトリーで偶然に見たのだが、懐かしいライヴ・パフォーマンスに釘付けになった。昔のボブ・ディランを思い起こさせる、パンクでファンキーなストレートなシンガーソングライタータイプだ。革ジャンで、ギターをかき鳴らし、ときには客を煽り、ときには目隠しして、ステージの端を練り歩く(最後にはフロアに落ちる!)。今時こんなストレートなバンドがいるのかと思う、久しぶりのヒットだった。


Aaron Waldman

 この日はAaron とJames Beerの2バンドを見たのだが、メンバーがほとんど被っていた。昔のエレファント6のコミュニティのように、楽しそうに演奏している感じも良い。練習風景まで目に浮かぶような感じ。

 月曜日の夜というのに満員で、ブルックリンの音楽シーンは、まだまだ活発です。DIYスペースも減ってるとはいえ、最近はレストランやバーで、ショーをブックし、ハウスパーティも増えてきた。何だかんだでいまでは口コミがいちばん信じれる。それを生かし、良いバンドがたくさん見れそうな予感の2020年である。

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Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

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