ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. 別冊ele-king J-PUNK/NEW WAVE-革命の記憶
  2. ele-king Powerd by DOMMUNE | エレキング
  3. 『90年代ニューヨーク・ダンスフロア』——NYクラブ・カルチャーを駆け抜けた、時代の寵児「クラブ・キッズ」たちの物語が翻訳刊行
  4. Jeff Mills with Hiromi Uehara and LEO ──手塚治虫「火の鳥」から着想を得たジェフ・ミルズの一夜限りの特別公演、ゲストに上原ひろみと箏奏者LEO
  5. Teresa Winter, Birthmark, Guest,A Childs - Teresa Winter, Birthmark, Guest,A Childs | テレサ・ウィンター、バースマーク、ゲスト、エイモス・チャイルズ
  6. FESTIVAL FRUEZINHO 2026 ──気軽に行ける音楽フェスが今年も開催、マーク・リーボウ、〈Nyege Nyege〉のアーセナル・ミケベ、岡田拓郎が出演
  7. 早坂紗知 - Free Fight | Sachi Hayasaka
  8. 大友良英スペシャルビッグバンド - そらとみらいと
  9. 別冊ele-king 音楽が世界を変える──プロテスト・ミュージック・スペシャル
  10. interview with Autechre 来日したオウテカ──カラオケと日本、ハイパーポップとリイシュー作品、AI等々について話す
  11. Columns 大友良英「MUSICS あるいは複数の音楽たち」を振り返って
  12. DADDY G(MASSIVE ATTACK) & DON LETTS ——パンキー・レゲエ・パーティのレジェンド、ドン・レッツとマッシヴ・アタックのダディ・Gが揃って来日ツアー
  13. Milledenials - Youth, Romance, Shame | ミレディナイアルズ
  14. KMRU - Kin | カマル
  15. Dolphin Hyperspace ──凄腕エレクトリック・ジャズの新星、ドルフィン・ハイパースペース
  16. Jill Scott - To Whom This May Concern | ジル・スコット
  17. Dual Experience in Ambient/Jazz ──『アンビエント/ジャズ』から広がるリスニング会@野口晴哉記念音楽室、第2回のゲストは岡田拓郎
  18. Loraine James ──ロレイン・ジェイムズがニュー・アルバムをリリース
  19. Free Soul × P-VINE ──コンピレーション・シリーズ「Free Soul」とPヴァイン創立50周年を記念したコラボレーション企画、全50種の新作Tシャツ
  20. ロバート・ジョンスン――その音楽と生涯

Home >  Reviews >  Sound Patrol > 屍体×埋葬=?- Zomby X Burial - Sweetz

屍体×埋葬=?

ExperimentalPost Post DubstepPost Referendum

屍体×埋葬=?

Zomby X Burial - Sweetz

Hyperdub

Amazon

野田努   Aug 04,2016 UP

 ゾンビー=屍体、ベリアル=埋葬というわけで、この10インチは墓場のダンスホール、この10年間のUKアンダーグラウンド・シーンにおいて、そのダークさ、そのアンダーグラウンドさでもって、先へ先へ行こうという態度によって、リスナーを魅了してきた2人のキーパーソンによる大注目の曲だ。ベース・ミュージックがどこに行くのかという点、そしてポスト国民投票/ブリグジットのアンダーグラウンド・ミュージックを聴くという点において、まったく興味深い。聴かなければならない1曲である。

 シカゴ・ゲットー・ハウス的な声ネタの反復とベース・ミュージックのもっとも精鋭的な響きとが溶接する。テクノと呼ぶにはダンスを欠いて、ベース・ミュージックと呼ぶにはビートはミニマリスティック。そしてそれは深く深く沈んでいく。BPM的にはクラブでかけられるが、動くのは腰ではなく頭だろう。ひとつ言えるのは、このきつい社会からこぼれ落ちた者たちの居場所を拡張するのは、たとえばこういう音楽だということ(ここまでやってもいいんだという意味で、はみ出すことを恐れないという意味で)。とにかく、まあ格好いい。UKのアンダーグラウンド・ダンス・ミュージック、動いてますねー。

 なお、この曲は9月初旬に〈ハイパーダブ〉からリリースされるゾンビーの4枚目のアルバム『Ultra』からの先行リリース曲。そのアルバムには、ダークスターやテクノ系のRezzett(トリロジー・テープスからの作品で知られる)も参加している。否応なしに期待は高まる。

野田努