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interview with Takeshi "Tico" Toki

interview with Takeshi "Tico" Toki

国立そよかぜ通り

――土生"Tico" 剛、インタヴュー

野田 努    Jul 05,2011 UP

 数年ぶりの国立。駅は改装中だった。
 土生"Tico" 剛は「腹減ったからカレー食べる」と言った。僕はビールを頼んだ。ウェイトレスのお姉さんは土生君にも「お飲み物は?」と訊いたが、彼は「水があるからいい」と答えた。「もったいないし」......。
 『太陽と花嫁』は日々の暮らしに必要とされるであろう愛を誘発する音楽だ。アルバムにはいろんな愛が詰まっている。
 6月後半の曇天の昼下がり、国立の古くて品が良い喫茶店で、土生"Tico" 剛と会った。

家族は早めに九州に逃がして、俺は家にひとりでいてテレビ見ていたの。そんで頭おかしくなってきたから、ちょっと自然のヴァイブスを取り戻そうと思って、温泉に行って、そこで冷静に考えたの。


LITTLE TEMPO
太陽の花嫁

PヴァインE王

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■さっそくだけど、今回も良いアルバムで......、素晴らしかったですよ。

土生:ヤーマンっす。

■聞いた話だと、レコーディング中にちょうど地震があったんだって?

土生:そうだね。制作期間中にそれがあって。

■どんな感じだったんですか?

土生:それね、録音してるときじゃないけどね。その日にリハーサルがあって、で、俺は外で弁当食おうと思って...食おうと思った瞬間に来て。

■外で弁当食おうと思った瞬間というと?

土生:立川の警察署に出頭してて。

■ハハハハ、なんで?

土生:罰金のカネ払わなくて、呼び出し食らってたの。

■なんの罰金?

土生:交通関係。

■あー、交通関係。

土生:で、その帰りに国立で腹減ってたからカキフライ弁当大盛り買って食べようとした瞬間に、ガーっと(地震が)来て。カキフライ2コ落ちたんだよ。夜にリハーサルだったから、がんばってスタジオに行ったんだけど、誰も連絡取れずで。

■携帯繋がらなかったからね。

土生:ものすげー時間かかったね、スタジオまで。で、誰も来るわけないよね。電車もストップしてるから。(田村)玄(一)さんは車でスタジオに向かったらしんだけど、すごい渋滞で途中で断念して、結局家に帰るまで8時間かかったって言ってた。

■スタジオは遠いの?

土生:吉祥寺だから近いんだけど。

■じゃあまあそんなに。

土生:スタジオにポツリとひとりで、ふと、俺も練習してる場合じゃねぇじゃんと思って、また2時間ぐらいかけて帰ったの。

■リハっていうのは、もうアルバムを録音しはじめていたの? 録る前の段階?

土生:録る前の段階で、リハして良い感じになった曲は録っていって、また次の2~3曲をリハして録音するって感じで、いっきに全曲録るわけじゃないんだよね。震災前に録音してた曲も、もちろんあるよ。

■途中だったんだね。だいたい完成まで、どのぐらい残していたの?

土生:半分ぐらいかなぁ。

■半分ぐらい。

土生:震災直後でパニックだったから、いろいろメンバーと話したんだけど、「こんなときだから逆にやりましょう」みたいな。熱い想いがメンバーそれぞれにあったね。

■心強いね。

土生:そうそう。あらためて契りを交わしたんだよ。ちぎり......。

■福島第一原発の影響は?

土生:もちろんあったよ。家族は早めに九州に逃がして、俺は家にひとりでいてテレビ見ていたの。そんで頭おかしくなってきたから、ちょっと自然のヴァイブスを取り戻そうと思って、温泉に行って、そこで冷静に考えたの。

■なるほど。そういう大きなことがあったから、当初予定されていたものとは違った箇所が出て来きたと思うんだけど、どうなんですか?

土生:いや、自分ではわからない。たぶん意識していなくても、音に出ているんじゃないかと思うんだけど、とくに意識して何かを変えたってこともないから。

■あらかじめ曲は決まっていたから?

土生:そう、年明けに、たこ焼きパーティしながら、みんなでデモテープを聴いて。2月は練習して、アレンジして、で、良くなって来たら録音するって流れになってた。

■じゃあ、やることは決まっていたんだね。

土生:そう。

■とくに何か変えようとは思わなかったんだね。

土生:ただ気持ち的には強くなったね。みんな。

■ああ

土生:だから音にも、そんなところが出てるんじゃないかなと思うんだけど。

■『太陽の花嫁』っていうタイトルも決まっていたの?

土生:決まってない。

■それはあとからなんだ。

土生:うん、曲名はいっさい決まってなかったから。

■あー。

土生:最後の最後まで。

■なるほどね。

土生:デモの段階では曲名を決めないんだよね、言葉でイメージが固まっちゃうから。どんどんセッションしてくなかで変わっていくものだから、曲は。

■で、どうして『太陽の花嫁』っていうタイトルにしたの?

土生:究極の幸せっていうか、愛......溢れ出る愛。太陽は生命の源だしね。

■まあそうだね。生命の象徴というかね。

土生:そうなの。

■曲名も土生君がつけるの?

土生:いや~、曲名で俺の出番はないよ。リトテンは曲名の検閲が厳しくて。

■民主制だから(笑)?

土生:そうなんだよ。なかなか通らない。とにかく曲名決めるのが難関で、曲作るよりたいへんだっていう

■でも、さすがに今回は満場一致だった?

土生:そうだね。泣いてたね、みんな。号泣してたね。

取材:野田 努(2011年7月05日)

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