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ララージ来日直前企画 - ele-king

 どうも最近、現代文明からの離脱の機運が昂まりつつあるように見える。ふだんからよく書店に足を運ぶ方は、年々「縄文」コーナーが充実していっていることにお気づきだろう(たとえば『縄文ZINE』は書評でとりあげようかと思ったくらい、ユーモラスでおもしろい)。日本だけではない。今年の夏は、まさにいま流行の「アントロポセン」というタームを体現するかのように、世界じゅうで酷暑が猛威をふるったけれど、その影響でイギリスでは新石器時代の遺跡の残像が地上に浮かび上がってきてもいる。産業革命以降のハイテクノロジーの時代へと回帰してくる、文明以前的なものの兆し。エイフェックス新作のアートワークに暗示されたコーンウォール由来のぐるぐるモティーフはたぶんもっと近代的なものなんだろうけど、にしても、このとち狂った現代社会からの逃走の回路が次々と発現しているのは興味深い。それは、ロハス的なものだったりマインドフルネス的なものとはまた異なる逃走のあり方である。

 1943年にフィラデルフィアに生まれたララージことエドワード・ラリー・ゴードンは、幼い頃にいくつかの楽器を学び、ワシントンではハワード大学へ通う。その後ニューヨークで役者として活動していたが、70年代に東洋の神秘主義と出会い、改めて音楽の道を目指すことになる。彼の代名詞となるツィターを手に入れたのもその頃で、自ら改造を施しつつNYのストリートでパフォーマンスを重ねていく。1978年には本名名義で『Celestial Vibration』を発表(2010年に〈Soul Jazz〉傘下の〈Universal Sound〉からリイシュー)。そうしてワシントン・スクエア公園で演奏している際に、訪米していたブライアン・イーノと出会い大きな転機を迎えることになるわけだけれど、ゴードンのツィターの奏法は、ちょうど「オブスキュア」から「アンビエント」へとコンセプトを発展させていたイーノにとっても新しい試みに映ったに違いない。ララージ名義の最初のアルバム『Day Of Radiance』は、「アンビエント」シリーズの第3作として1980年に〈Editions EG〉からリリースされることとなった。
 タイトルどおりきらきらと瞬くそのツィターの音の連なりは、たしかにアンビエントの領域を拡張したと言えるだろうが、他方でそれはエキゾティックな趣を携えてもおり、采配次第では同年のジョン・ハッセル『Fourth World』とも接続しうるポテンシャルを秘めていたのではないだろうか。しかしララージはむしろ80年代のニューエイジ・ブームのなかでその評価を高めていくことになる。1984年には100枚限定のカセットテープ『Vision Songs』を発表し、自身の歌まで披露(今年初頭に〈Numero Group〉からリイシュー)。実質的なセカンド・アルバムとなる『Essence / Universe』は1987年に〈Audion〉からリリースされ(こちらは2013年に〈All Saints〉からリイシュー)、ニューエイジ要素が全面化した長尺ドローンが展開されている。

 90年代に入ると、おもにイーノとかかわりの深い〈All Saints〉をとおして、マイケル・ブルックをプロデューサーに迎えたアンビエント作『Flow Goes The Universe』(1992年)や、オーディオ・アクティヴとコラボしたダブ作『The Way Out Is The Way In』(1995年、日本盤はのちに〈ビート〉から)などをリリースする一方、ビル・ネルソン、ロジャー・イーノ、ケイト・ジョンらとともにチャンネル・ライト・ヴェッセルを結成、80年代的な音響を維持しつつポップな要素を取り入れた『Automatic』(1994年)と『Excellent Spirits』(1996年)の2枚のアルバムを残している。そこまではある意味で時代との接点を保っていたとも言えるが、1997年の『Cascade』ではそれを完全に振り切り、リラクセイションの極みへと到達(副題は「Healing Music」。ちなみに、その2年後には日本で坂本龍一の「energy flow」がヒーリング・ミュージックとして大ヒットしているけれど、それは単なる偶然なのか、はたまた世紀末の一現象なのか)。その後00年代にも作品を発表してはいるものの、グライムやダブステップの時代にあって、次第にその影は薄くなっていったのではないだろうか。
 ところが10年代に入ってその風向きが変わる。上述の作品を含め、さまざまなレーベルからララージのリイシューが相次ぎ、新作も発表、コラボレイションも活性化していく。注目すべきはそのコラボ相手とレーベルだろう。2011年には〈RVNG〉からブルーズ・コントロールとの実験的な共作『FRKWYS Vol. 8』がリリースされているが、2015年から16年にかけてはマシューデイヴィッドの〈Leaving〉から、80年代に録音されていた音源を発掘した『Unicorns In Paradise』『Om Namah Shivaya』が発売。2017年の新作『Sun Gong』『Bring On The Sun』や、今年出たそれらのリミックス集『Sun Transformations』ではカルロス・ニーニョやラス・Gなど、明確にLAビート・シーンとのコネクションが堅固になっていく。さらに昨年はブラジルの大御所サンバ歌手、エルザ・ソアーレスをリミックスと、老いてますます現役感が増していっている。

 そのような再起の動きのなかでもとりわけ重要なのは、2016年のサン・アロウとの共作『Professional Sunflow』だろう。当時のニューエイジ・ブームの後押しがありつつも、それとは一線を画した実験的サウンドを響かせる同作は、ララージが他方でマインドフルネス的な文脈と親和的でありながらも、そこには回収されえない実験主義を標榜していることをも示してくれたのだった。

 80年代のニューエイジ・ブームが新自由主義の猛威に対応していたのだとするならば、この10年代にふたたびそれが勃興しているのは、資本主義が当時以上に加速していることのあらわれである、と結論づけることも一応は可能なんだろうけど、でも90年代や00年代だって世の中は相当ひどかったわけで、そんなふうにすっきりと整理できるものではない。しかし、そういった世相の反映はありつつも、〈RVNG〉と接触したりLAビートの文脈で再評価されたりしている彼の姿や、あるいはサン・アロウとの刺戟的なコラボ作を聴いていると、少なくともそれが資本主義のヴァリエイションのひとつでしかないロハス的なものとはかけ離れていることがわかるし、彼の奏でるニューエイジには逃避という一言だけでは片付けられない種々の可能性が孕まれているような気もしてくる。そんなニューエイジの微妙な揺らぎを体現するララージは、きたる来日公演においていったいどんなパフォーマンスを披露してくれるのか。それを目撃するのが楽しみでしかたない。


Laraaji Japan Tour 2018

澄み渡る空、開かれる静域。巨匠 Brian Eno に見出され、近年のニューエイジ/アンビエントの再興により生ける伝説となったNYCのパーカッション奏者/電子音楽家 Laraaji (ララージ)待望の単独初来日ツアー。

9.13 thu WWW X Tokyo
9.15 sat WWW Tokyo
9.16 sun Nanko Sunset Hall Osaka
9.17 mon Metro Kyoto

テン年代初頭よりエレクトロニック・ミュージックの新潮流の一つとして拡張を続けるニューエイジ/アンビエントの権化とも言える、ミュージシャン、パーカッション奏者、“笑い瞑想”の施術者でもある Laraaji (ララージ)の東京は単独公演、全席座りで2回のロング・セットを披露、大阪、京都を巡る待望の単独初来日ツアーが決定。そのキャリアは70年代のストリート・パフォーマンスから始まり、Brian Eno に発見されアンビエント・シリーズへ参加以降、Harold Budd、Bill Laswell、John Cale、細野晴臣、Audio Active などとコラボレーションを果たし、近年のニューエイジの再興から発掘音源含む再発で再び注目を集め、後世に影響を与えたオリジネーターとして新世代の音楽家 Blues Control、Sun Araw、Seahawks とのコラボレーション作品、遂には新譜もリリース、各国でのツアーやフェスティバルに出演し、ワールドワイドに活動の幅を広げている。風のようにそよぎ、水のように流れる瑞々しいアルペジオや朗らかなドローン、土のようにほっこりとしたソウルフルなボーカルや温かなアナログ・シンセ、ドラム・マシーン、テープ・サンプリング、瞑想的なアンビエントから時にボーカルも織り交ぜたパーカッシヴなシンセ・ポップ、ヨガのワークショップまでも展開。風、水、空、土といった自然への回帰と神秘さえも感じさせる圧倒的な心地良さと静的空間、情報渦巻く現代のデジタル社会に“癒し”として呼び起こされる懐かしくも新しいサウンドとヴィジョン、ニューエイジの真髄が遂に本邦初公開を迎える。

ツアー詳細:https://www-shibuya.jp/feature/009311.php

■9/13木 東京 追加公演 at WWW X
Title: Balearic Park - Laraaji - *FLOOR LIVE
OPEN / START 19:00
ADV ¥3,300+1D / DOOR ¥3,800+1D / U23 ¥2,800+1D
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:71297] / PIA [P:127-579] / RA / WWW *8/22(水)一般発売
LIVE: Laraaji / 7FO [EM Records / RVNG Intl.] / UNIT aa (YoshidaDaikiti & KyuRi) / Chihei Hatakeyama [White Paddy Mountain]
DJ: Chee Shimizu [Organic Music / 17853 Records]
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/009420.php

■9/15土 東京 単独公演 at Shibuya WWW
Title: Laraaji - Tokyo Premiere Shows -
1st set OPEN 16:00 / START 16:30
2nd set OPEN 19:00 / START 19:30
ADV ¥5,500+1D *各セット150席限定・全席座り / Limited to 150 seats for each set
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:73365] / PIA [P:125-858] / RA / WWW *8/1 (水) 一般発売
LIVE: Laraaji *solo long set
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/009310.php

■9/16日 大阪 at Nanko Sunset Hall
Title: brane
OPEN 17:30 / START 18:00
ADV ¥4,800 / DOOR ¥5,500
Ticket Info: TBA
LIVE: Laraaji + more
Visual Installation: COSMIC LAB
info: https://www.newtone-records.com

■9/17月・祝 京都 at Metro
Title: Laraaji Japan Tour in Kyoto supported by 外/Meditations
OPEN 18:30 / START 19:30
ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000
Ticket Info: 公演日・お名前・枚数を(ticket@metro.ne.jp)までお送りください。
LIVE: Laraaji + more
more info: https://www.metro.ne.jp

https://laraaji.blogspot.com




Ava Luna @Music hall of Williamsburg


 以前コーネリアスをNYで見たときのオープニング・バンドがAva Lunaだった。そのときはコーネリアスに気を取られて気にしなかったのだが、昨日、彼らの新アルバム『Moon 2』のリリース・ショーに行ったら、キレキレ最高のパフォーマンスに圧倒された。
 2007年結成のブルックリン・バンドは、男女人種混合のソウル、ファンク、R&B、クラウトロック、ポストパンクなどのジャンルをミックスした5人組。メインのヴォーカルが3人(白人女子、ヒスパニック系女子、ラテン系男子)いて、楽器も曲毎に変わり、一曲一曲が全く別の構成になる。3重ハーモニーの美しさは、ダーティ・プロジェクターズを思わせるが、メンバーのフェリシア(ヒスパニック系女子)は、新ダーティ・プロジェクターズのツアー・メンバーでもある。彼らはそれぞれ別のプロジェクトを持ちつつ(Gemma、Jennifer Vanilla、NADINEなど)、ミスター・ツインシスター、スピーディ・オーティズ、フランキー・コスモスなどのプロダクションやアレンジを手伝ったりもしながら、この個性ある彼らが集まると、Ava Lunaになるところが自然なアウトプットなのだろう。
 彼らの良いところは、やり過ぎになりがちをギリギリに抑えている点にある。ハーモニーも良い塩梅を保ち、バランスを大切にしているし、突き出たシアトリカルなパフォーマンスでも、それぞれの役割を徹底して、お互いに出しゃばらない。だから全体を見たときに、きちんと纏まって見える(スタイリッシュな女子2人と、さえない文化系男子3人)。
 ことに歌のうまさとハーモニーには、目を見張るものがある。その風貌からは想像できない(失礼)、メインガイ、カルロスの甘いR&B声を聴いたときは、神様からの贈り物かと思った。昔は、彼が前面に出ていたのだが、現在は女子2人が前に出ていて、彼はあくまでバックを固めている。フェリシアの磁石のような息遣いのする声とグルーヴィな動き、レベッカのエキセントリックな声とコレオグラフィー的な動きが回転し、見ていて全く飽きないのだ。最後にはドラマーがギターを持ち(ドラムは打ち込み)、全員が前に出て演奏する一面もあった。可能性は無限に、アメーバの様な動きをするAva Lunaは、ブルックリンを代表する注目株だ。

 ちなみに、ペンシルベニアのファームキャンプでプレイしていたFleabiteのJadeが、Ava Lunaのサウンドを担当していた。彼女はBowery presentsのショーのサウンドを担当しているので、偶然ではないが(ファームキャンプでもサウンドを担当していた)、こうやって、ブルックリン・コミュニティが築かれていくのだろうと思い、ひと目でAva Lunaの物販だとわからないグッズたち(歌詞のタイトル “Steve Polyester!” のスウェットや、“do you moon?” のタイダイTシャツなど)を見ながら会場を後にした。

https://avaluna.bandcamp.com

https://en.wikipedia.org/wiki/Ava_Luna

https://fleabite69.bandcamp.com

Yoko Sawai
9/8/2018

”DBS 22ND x BUTTERZ 8TH” Birthday Bash!!! - ele-king

 最近都内で盛り上がっているパーティってなんだろうって訊くと、グライムやジャングルっていうんですよ。若い世代がそっちいってるんですって。若い連中は気が付いたら吸収するのが早いからね。とくにSWINDLEの人気はすごいっていうんですけど、まさに良いタイミングで来日することになりました。今年で22周年目を迎えるDBSは、UKのストリートの生のヴァイブがそのまま詰め込まれたかのようなレーベル、〈BUTTERZ〉との合同パーティです。
 SWINDLEをはじめ、レーベル主宰者のELIJAH & SKILLIAM、ベース・ミュージックの女王と呼ばれるFLAVA D、UKガラージのベテランののDJ QやグライムのトップDJとして活躍するROYAL-T……という豪華メンツに加えて、日本からもいま勢いに乗っている連中から成熟したベテランまでが集結。ダブル・クラッパーズもDBS初登場? いずれにせよ、これは熱い夜になること必至。

UNIT
SWINDLE
FLAVA D
DJ Q
ROYAL-T
ELIJAH & SKILLIAM
TQD

Host MC: ONJUICY
Vj: SO IN THE HOUSE

SALOON
ANDREW
DJ DON
DJ MIYU
DOUBLE CLAPPERZ
HALU
HARA (HYPERJUICE)
NATURAL VYBZ ft. MANISH-T
PART2STYLE SOUND
PRETTYBWOY
SHINTARO
TETSUJI TANAKA

Live Paint: THE SPILT INK

【会場】:東京: 代官山 UNIT & SALOON
【日時】:11/10 (土)open/start: 23:30
【料金】:前売: 3,000yen 当日: 3,500yen

【チケット】
▼PIA (0570-02-9999/P-code:128-077)
 https://t.pia.jp
▼ LAWSON (L-code:72435)
 https://l-tike.com
▼e+
 https://eplus.jp/sys/main.jsp
 ※(UNIT携帯サイトから購入できます)
▼RA
 https://jp.residentadvisor.net/events/1154526
▼iFLYER
 https://admin.iflyer.tv/apex/eticket/?id=306445
▼clubberia
 https://clubberia.com/ja/events/280981-DBS22ND-x-BUTTERZ8TH-Birthday-Bash/

▼下北沢/DISC SHOP ZERO (5432-6129)
▼渋谷/TECHNIQUE(5458-4143)
…………………………………………………………………………………………………
info.
▼UNIT
info. 03.5459.8630
UNIT >>> www.unit-tokyo.com
Za HOUSE BLD. 1-34-17 EBISU-NISHI, SHIBUYA-KU, TOKYO

※再入場不可/No re-entry
※20歳未満入場不可。要写真付身分証/Must be 20 or over with Photo ID to enter.

★SWINDLE
グライム/ダブステップ・シーンの若きマエストロ、SWINDLEは幼少からピアノ等を習得、レゲエ、ジャズ、ソウルから影響を受ける。16才でスタジオワークに着手し、インストのMIX CDを制作。07年にグライムMCをフィーチャーした『THE 140 MIXTAPE』がラジオDJから支持され、注目を集める。09年には自己のSwindle Productionsからインストアルバム『CURRICULUM VITAE』を発表。その後はPlanet Mu、Butterz等からUKG、グライム、ダブステップ、エレクトロニカ等を自在に行き交う個性的なトラックを連発、12年にはMALAのDeep Mediから"Do The Jazz"、"Forest Funk"を連発、ジャジー、ディープ&ファンキーなサウンドで評価を決定づける。13年のDeep Mediからのアルバム『LONG LIVE THE JAZZ』は話題を独占し、初来日も果たす。またフュージョン界の巨匠、LONNIE LISTON SMITHとの共演、自身のライヴパフォーマンスも大反響を呼ぶ。14年、GILLES PETERSONのレーベル、Brownswoodから発表されたシングル"Walter's Call"ではジャズ/ファンク/ダブベースの真骨頂を発揮。15年には過去2年間にツアーした世界各地に触発されたアルバム『PEACE,LOVE & MUSIC』をButterzから発表、新世代のブラック・ミュージックを提示する。そして17年にはブラジリアン、Pファンク~本家のドープなグライムまで、ボーダーレスなサウンドとデザインが描く一大絵巻『TRILOGY IN FUNK』をリリース。そして18年も新作のリリースが予定されている。"Mr.Music"と呼ぶべきSWINDLEの快進撃は止まらない!
https://www.youtube.com/watch?v=D1JxUYNw7fI

★FLAVA D
UKガラージ、グライムを始めとする現在のUKベースミュージックシーンの最重要プロデューサー/女王DJ FLAVA D。幼少からカシオキーボードで遊び、14才からレコード店で働き、16才から独学でプロデュースを開始。当時在住の英国南部ボーンマスでは地元の海賊放送Fire FMやUKガラージの大御所、DJ EZの『PURE GARAGE』を愛聴、NASやPETE ROCKにも傾倒した。09年以降、彼女の作ったリディムはWILEYを始め、多くのグライムMCに使用され、数々のコンピに名を残す。12年には重鎮DJ、SUR SPYROのPitch Controllerから自己名義初の"Strawberry EP"を発表、13年からは自身のBandcampから精力的なリリースを開始。やがてDJ EZがプレイした彼女の"Hold On"を聴いたELIJAがアプローチし、Butterzと契約。"Hold On/Home"のリリースを皮切りにROYAL-Tとのコラボ"On My Mind"、またROYAL-T、DJ Qとのトリオユニット、TQDによる"Day & Night"等のリリースで評価を高め、UKハウス、ガラージ、グライム、ベースライン等を自在に行き交うプロダクションと独創的なDJプレイで一気にブレイク。16年のMIX CD『FABRICLIVE88』を経て17年5月にTQDのデビューアルバム『UKG』をリリース、そして18年にはTQDでBBC Radio 1のレジデントDJに抜擢れた他、ロンドンの人気クラブ”XOYO”で13週に渡りレジデンシーを務める等、UKベースクイーンとして世界に君臨している。16年から3年連続の来日!

★DJ Q
2000年代前半にシェフィールドのクラブ"Nicheから胎動した"BASSLINE"は英国北部を中心にしたアンダーグラウンドな"ゲットー・ダンスミュージック"から現在、ベースミュージックの最前線として世界各地に広まっている。そんなベースライン界の中心的存在がDJ Qである。85年北部のハダースフィールドに生まれた彼は12歳でUKガラージシーンに参入、15歳で地元パーティーでプレイを始める。着実にスキルアップし、04年にはBBCラジオ 1Xtraに抜擢され、"UKG Mix Show"を開始、また第1作"Love Like This"を発表し、台頭するベースラインにフォーカスする。その後も数々のインディーレーベルからコンスタントにリリースを重ね、07年に自己のQ Recordingsから発表したMC BONESと共作曲"You Wot"は名門Ministry Of Soundのサブレーベルから再発され、08年にUK TOP50に入る大ヒットとなる。12年に8年間務めた1Xtraを勇退、制作は加速し、初のMIX CD『ENTERS THE UNKNOWN』、ダブプレート集大成『THE ARCHIVE』で飽くなき創造力を示し、2ステップ回帰の"Brandy & Coke"、ルーツレゲエの新解釈となる"Dibby Dibby Sound"がヒット。100作以上のプロデュースワークと平行してDJ活動も多忙を極め、17年の"All Night, All Week"と題するUKの9都市を巡るツアーはトータル50時間を超すロングセットとなる。そして18年1月、同ツアーのショーケースアルバム『ALL NIGHT』を発表、高揚するソウルフルなグルーヴで圧倒的なDJ Qの世界を創っている。そして満を持して『FABRICLIVE99』に登場、今ノリに乗る中、待望の初来日を果たす!

★ROYAL-T
次世代のグライム/UKガラージDJ、プロデューサーとして彗星のごとく現れ、トップに君臨するROYAL-T。90年サウサンプトンに生まれた彼はカレッジ時代、グライムにハマり、ELIJAH & SKILLIAMが主宰する"grime forum"の常連となる。ZINCの"138 Trek"、2ステップのOXIDE & NEUTRINO、そしてJME、SKEPTA、WILEYらグライムアクトの影響下、ビートメイクを続け、08年のデビュー作"The Royalistic EP"を経て09年の"1 Up"がELIJAHの助言でP MONEYのヴォーカルが乗リ10年に大ヒット、11年にはButterzから"Orangeade EP"をリリース、シーンに頭角を現す。またRinse FMで2時間のレギュラーを務め、12年にP MONEY、TERROR DANJAH、ROSKAらをフィーチャーした1st.アルバム『RINSE PRESENTS ROYAL-T』をRinse Recordingsから発表。その後も"I Know You Want Me"、FLAVA Dとのコラボレーション"On My Mind"、P MONEYをフィーチャーした"Shotta" 等々、UKガラージ、グライムのビッグチューンを連発、15年にはFLAVA D、DJ Qとのドリームチーム、TQDもスタートし、シングル"Day & Night"、"Only One / Ghosts"のリリースを経て17年3月、アルバム『ukg』を発表、まさにUKガラージの金字塔を打ち建てる。OUTLOOK FESTIVAL 2014 JAPAN LAUNCH PARTYでP MONEYと初来日、今年5月のVISIONでの公演に続く3度目の来日。

TQD(Royal-T, DJ Q, FlavaD) :
https://www.youtube.com/watch?v=bgawMsc4m6E

★ELIJAH & SKILLIAM
UK発祥グライムの新時代を牽引するレーベル/アーティストコレクティヴ、Butterzを主宰するELIJAH & SKILLIAM。東ロンドン出身の二人は05年、ハートフォードシャーの大学で出会いグライムで意気投合、学内のラジオやブログを始め、08年にグライムシーンの情報交換の場となる"grimeforum.com"を立ち上げる。また同年グライムDJとしてRinse FMでレギュラー番組を始め、知名度を確立。10年には自分達のレーベル、Butterzを設立しTERROR DANJAHの"Bipolar"でリリースを開始。11年Rinse RecordingsからELIJAH & SKILLIAM名義のMIX CD『RINSE:17』を発表、グライムの新時代を提示する。その後ButterzはROYAL-T、SWINDLE、CHAMPION等と契約、インストゥルメンタルグライムを全面に打ち出し、シーンに新風を吹き込む。その後ロンドンのトップヴェニュー"Fabric"のレギュラーを務め、14年には初来日、そしてトップDJの証となるMIX CD『FABRICLIVE 75』がリリースされる。その後も同時代にフォーカスしたMIX CD『GRIME2015』、『GRIME2016』、『GRIME2017』をButterzから発表、フィーチャリングのトップMC'Sは勿論、シーンの内外から絶大な支持とリスペクトを受けている。
https://www.youtube.com/watch?v=DyQpq128wO0


【大阪公演】
11.09(fri)
Swindle×Flava D
open 23:00
adv:\2500+1drink door:\3000+1drink
at
Circus-Osaka
https://circus-osaka.com/event/swindlexflava-d/

info.
Circus-Osaka
https://circus-osaka.com/

TOYOMU - ele-king

 パブロ騒動と最初の公式EP「ZEKKEI」から2年。ついにこのときがやってきました。カニエ・ウエストの作品を聴かずに勝手に想像して作り上げた男、ユーモアとエレクトロニックを両立させる稀有な京都のプロデューサー=TOYOMUが、待望のファースト・アルバムをリリースします。今度はいったいどんな驚きを与えてくれるのかというと……公開された先行シングル「MABOROSHI」ではなんと、わらべ唄がサンプリングされています。なんとなく、わらべ唄? これは予想の斜め上を行っていますね。アルバムへの期待が膨らみます。リリースは10月26日。

TOYOMU、世界に衝撃を与えたカニエ・ウェスト妄想作から2年、
ついにデビュー・アルバムを10/26に発売!
わらべ唄を大胆にサンプリングした先行シングル「MABOROSHI」を本日公開!

世界に衝撃を与えたカニエ・ウェスト妄想作から2年、TOYOMUはデビュー・アルバム『TOYOMU』を10月26日に発売する。そして早速、本日先行シングル「MABOROSHI」の音源を公開した。このシングルは、京都のわらべ唄「丸竹夷二押御池」(まるたけえびすにおしおいけ)(*)を大胆にサンプリングした曲で、代々伝承されてきたわらべ唄の持つ叙情性と、パイオニア・スピリッツ溢れるTOYOMUのビート・ミュージックがクロスオーヴァーした革新的なナンバーだ。

先行シングル「MABOROSHI」(Official Audio) リンク

[YouTube] https://bit.ly/2oL5PUI
[Apple Music/iTunes] https://apple.co/2oxG3mI
[smartURL] smarturl.it/91t5rl

シングル「MABOROSHI」についてTOYOMUは次のように語っている。
「全てには大きな流れがあること、そして人の心の中には魂があること。抗いさえしなければいい、と思いました。ぼくの頭ではわかりません。魂(ソウル)のゆくえだけが知っています」

「川を眺めているのが好きなんです。川に入ることもあります……水の流れは教えてくれます。あの冷たい流れに包まれる感じ、体がフワッとするような衝動的感覚! さぁみなさんもご一緒に!」京都の山のふもとで川を眺めたり時々入ったり……このスピード社会において、どこまでも自分のペースで制作を続け、先行シングルに象徴されるような真に独創的な全10曲からなるデビュー・アルバム『TOYOMU』を完成させた。

「情熱はメラメラと、燃えさかる炎。純な心はキラキラと、えもいわれぬ銀河。子供達はいつでも知ってる、踊ってる。混じり合ったら、できました。『TOYOMU』で知って、踊って、ね!」

今後、ものすごい自信作と本人が豪語するシングル「MABOROSHI」のミュージック・ビデオなど次々と情報を公開していく予定だ。是非TOYOMUのオフィシャル・サイトでチェック! 乞うご期待!

twitter.com/_toyomu_
instagram.com/_toyomu_/
facebook.com/toyomu.kyoto/
toyomu.jp
trafficjpn.com/

* 古くから伝わる京都のわらべ唄。平安京の条坊制により碁盤の目のように通りがある京都中心部、その東西の通り名の唄。30近くの通り名が歌詞に編み込まれている。本シングルに使用した音源は、あいりす児童合唱団による演奏。

【商品概要】

・アーティスト:TOYOMU (TOYOMU)
・タイトル:『TOYOMU』(『TOYOMU』)
・発売日:2018年10月26日(金)
・定価:2,300円(税抜)
・品番:TRCP-250 / JAN: 4571260588059

Tracklist

1. 気球大爆破!
2. ファルソ
3. MABROROSHI (先行シングル)
4. 狐の嫁入り
5. 空飛ぶトヨモイド
6. 逆立ちパルムドール
7. ウランに首ったけ
8. 監獄ロック
9. もぐら慕情
10. ジャパニーズ・アンドロメダ

[smartURL] smarturl.it/91t5rl
[amazon] https://amzn.asia/d/e3Cwjwl
[Apple Music/ iTunes] https://apple.co/2CaJXf8

【プロフィール】

京都在住のアーティスト・プロデューサー。1990年、京都生まれ。
聴けないならいっそのこと自分で作ってしまおう。カニエ・ウェストの新作を日本では聴くことができなかった2016年3月、カニエ・ウェストの新作を妄想で作り上げ、それにビルボードピッチフォークBBCFACTなど世界中の有力力メディアが飛びつき、その発想の斬新さのみならず作品内容が高く評価された。2016年11月23日、デビューEP『ZEKKEI』をリリース。2018年10月、デビュー・アルバム『TOYOMU』をリリース。

Yves Tumor - ele-king

 ティームスではチルウェイヴに挑戦し、ザ・ムーヴメント・トラストとしては〈NON〉からEPを、イヴ・トゥモア名義では〈PAN〉からアルバムを、他にもシルクブレスやベケレ・ベルハヌなどなど、多くのユニットやソロ・プロジェクトでリリースを重ねてきたショーン・ボウイ。昨秋〈Warp〉と契約し大きな話題を集めた彼が、去る9月5日、唐突にニュー・アルバム『Safe In The Hands Of Love』を発表しました。現在デジタル限定での販売となっているこの新作ですが、なんと10月12日に国内盤CDが発売されます。ボーナス・トラックに加え、歌詞対訳も付属するとのこと。アートワークも強烈ですが、リリックも気になるアーティストですので、これは嬉しいお知らせです。

YVES TUMOR
時代を切り拓く謎の先駆者となるのか?
〈WARP〉移籍で話題を呼んだイヴ・トゥモアが
突如フル・アルバムをリリース!
ボーナス・トラックを追加収録した国内盤の発売も決定!

ベルリンの最先端を行く実験的レーベル〈PAN〉からの前作『Serpent Music』が、アルカやブライアン・イーノらと並んで、米Pitchforkの【The 20 Best Experimental Albums of 2016】に選出されるなど、最高級の評価を獲得し、注目を集めたイヴ・トゥモア。昨年には〈Warp〉との電撃契約が発表され、同年12月には、坂本龍一のリミックス・アルバム『ASYNC - REMODELS』に、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー、アルヴァ・ノト、コーネリアス、ヨハン・ヨハンソンらと共にリキミサーとして名を連ねた。そして今年7月、移籍後第一弾シングル「Noid」をリリースすると、さっそくPitchforkで【Best New Music】を獲得。その後立て続いて「Licking An Orchid」をリリースし、今週にはBeat 1の看板DJ、ゼーン・ロウの番組で「Lifetime」が解禁(こちらもPitchfork【Best New Music】を獲得)。そして9月6日、それらを収録したフル・アルバム『Safe In The Hands Of Love』がデジタル配信限定でリリースされた。合わせて、ボーナス・トラックが追加収録された国内盤CDも10月12日にリリースされることが決定。

Noid
https://youtu.be/Edthfw5Pbxk

Licking An Orchid (ft. James K)
https://youtu.be/M9teCJVTr_s

Ryuichi Sakamoto - ZURE (Yves Tumor Obsession Edit)
https://youtu.be/umgio5eXg7Y

Pitchforkは、マーヴィン・ゲイやザ・キュアーも引き合いに出し、ディスコ、ソウル、そこにゴシックでダークな音楽性までを包括した“今最も冒険的なアーティストのうちの一人”とその才能を絶賛。鬼の顔のようなアルバム・ジャケット、奇抜な外見とは裏腹にイノセントな表情を浮かべたアーティスト写真、知ろうとすればするほど謎が深まるイヴ・トゥモア。昨年行われた貴重なインタビューの中でも「多くの人は私の存在が何なのか困惑してると思う。けどそれでいい」と自ら語っている。

イヴ・トゥモアによる最新アルバム『Safe In The Hands Of Love』は、10月12日に国内盤CD、輸入盤CD、輸入盤2LPが世界同時発売される。国内盤CDにはボーナス・トラックが追加収録され、歌詞対訳と解説書も封入される。デジタルは9月6日より先行配信中。

label: WARP RECORDS
artist: Yves Tumor
title: Safe In The Hands Of Love
release date: 2018.10.12 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-584 ¥2,400
国内盤特典:ボーナス・トラック追加収録/解説・歌詞対訳冊子

[ご予約はこちら]
beatink.com: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9846
iTunes Store: https://apple.co/2NPfa9a
Apple Music: https://apple.co/2wK3v4b
Spotify: https://spoti.fi/2NSteOW

[TRACKLISTING]
01. Faith In Nothing Except In Salvation
02. Economy of Freedom
03. Honesty
04. Noid
05. Licking an Orchid ft James K
06. Lifetime
07. Hope in Suffering (Escaping Oblivion & Overcoming Powerlessness) ft. Oxhy, Puce Mary
08. Recognizing the Enemy
09. All The Love We Have Now
10. Let The Lioness In You Flow Freely
11. Applaud (Bonus Track for Japan)

Louis Cole - ele-king

 去る8月、幕張メッセのステージを丸ごとジャックし、会場を歓喜の空間へと変成した〈ブレインフィーダー〉。その熱風はまだまだ吹き荒れております。サンダーキャットの『Drunk』に楽曲を提供し、また先日同レーベルから自身のアルバム『Time』をリリースしたばかりのルイス・コールが、なんと今年の年末、待望の来日を果たします。東京はWWW X、京都はメトロでの公演です。どうやら2018年は最後まで〈ブレインフィーダー〉祭りが続くようですね。詳細は下記よりご確認ください。

〈BRAINFEEDER〉からアルバム『TIME』をリリースし話題沸騰中!
レッチリ、フライロー、クインシー・ジョーンズも絶賛するやべぇ奴
ハイパー・マルチスペック・アーティスト、ルイス・コールが来日決定!

先日のソニックマニアでも話題と観客をかっさらったフライング・ロータス主宰レーベル〈BRAINFEEDER(ブレインフィーダー)〉。今年10周年を迎えますます勢いづくそのレーベルから、話題のアルバム『Time』をリリースしたばかりのルイス・コールの来日公演が決定! 強烈にグルーヴィーでスウィートな名曲たちがギッシリ詰まった新作の他、レーベルメイトであるサンダーキャットの大ヒット・アルバム『Drunk』への楽曲提供・プロデュース参加でも証明してきた、その優れたソングライティング能力はもちろん、ドラマー、そしてマルチ・プレイヤーとして、ブラッド・メルドーやラリー・ゴールディングスら現代最高のジャズメン、そして故オースティン・ペラルタ等とセッションを重ねていたその凄腕を、この来日公演で目撃せよ! これは見逃し厳禁!

TOKYO: 2018/12/13 (THU) @WWW X
OPEN 19:00 / START 19:30

KYOTO: 2018/12/14 (FRI) @METRO
OPEN 18:30 / START 19:00

前売¥5,800(税込)
別途1ドリンク代 / ※未就学児童入場不可

チケット詳細

東京公演
先行発売:
9/3 (Mon) 18:00~
●主催者先行:Beatinkにて
9/5 (Wed)~
ローチケ・プレリクエスト:9/5 (Wed) 正午12:00 ~ 9/10 (Mon) 23:00
イープラス・プレオーダー:9/5 (Wed) 正午12:00 ~ 9/13 (Thu) 18:00
ぴあプレリザーブ:9/8 (Wed) 10:00 ~ 9/13 (Thu) 23:59
一般発売:
9/15 (Sat)~
イープラス
ローソンチケット 0570-084-003 (Lコード: 74741)
チケットぴあ 0570-02-9999
Beatink
Clubberia
iFLYER

INFORMATION: BEATINK 03-5768-1277 / www.beatink.com

京都公演
先行発売:
9/3 (Mon) 18:00~
●主催者先行:Beatinkにて
9/5 (Wed)~
イープラス・プレオーダー:9/5 (Wed) 正午12:00 ~ 9/10 (Mon) 23:00
ローソン・プレリクエスト:9/5 (Wed) 正午12:00 ~ 9/10 (Mon) 23:00
一般発売:
9/15 (Sat)~
イープラス
ローソン (Lコード: 56266)
ぴあ

INFORMATION:METRO 075-752-2787 / info@metro.ne.jp

変態チックで憎めないルイス・コールのキャラが炸裂!

When You're Ugly (feat. Genevieve Artadi)
https://youtu.be/vS4NxiURhEw
Things
https://youtu.be/RhllQAiEQlM

全パートを自らが演奏するパフォーマンス映像でハイパー・マルチスペック・アーティストの片鱗をチェック!
Phone
https://youtu.be/a6LhO7YsayY

LOUIS COLE | ルイス・コール
LAを拠点に活動するシンガーソングライター、プロデューサー、ドラマー/マルチ・プレイヤー。楽器演奏や作曲・アレンジの多くを鍵盤/管楽器奏者の父、スティーヴ・コールから教わり、南カリフォルニア大学でジャズを学ぶ。ドラマーとして、ブラッド・メルドーやラリー・ゴールディグスら現代最高のジャズメン、そして故オースティン・ペラルタらとセッションを重ねる凄腕でもある。ジェネヴィーヴ・アルターディとのエレクトロ・ポップ・ユニット、ノウワーとしても活動する中、ソロではブライアン・ウィルソン、マイケル・ジャクソン、ジェームス・チャンスなどをバックボーンにもつポップ・ミュージック職人としてサンダーキャットの大ヒット作品『Drunk』にも楽曲を提供。2018年には待望の3rdアルバム『TIME』を〈Brainfeeder〉よりリリース。

label: BEAT RECORDS / BRAINFEEDER
artist: Louis Cole
title: Time
release date: 2018.08.10 FRI ON SALE

ジャズを学び、プレイヤーとしてもメインのドラム、曲作りで主に使うというキーボードなど多くの楽器を自ら演奏するルイス。トニー・ウィリアムス、ジャック・ディジョネット、ネイト・ウッド、キース・カーロックといったドラマーたちに憧れた超絶ドラマーである一方で、彼が築き上げた特異な世界観には『2001年宇宙の旅』や『トロン』といった映画からの影響や、子供の頃にハマったという「マリオカート」や「スターフォックス」といったゲーム音楽からの影響も垣間見られる。秀でたソングライティング能力にスウィートなファルセット・ヴォイス、そして強烈なファンクネスを併せ持った類い稀な才能の持ち主である。

クインシー・ジョーンズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、フライング・ロータスら、普通では考えられないような面々からこぞって賞賛を受けているルイス・コール。クインシー・ジョーンズは、ルイス・コール率いるノウワーを「クインシー・ジョーンズ・プレゼンツ」の名を冠して行うイベントに出演させている。ルイスはクインシー・ジョーンズの自宅リビングに招待され、マイケル・ジャクソンのカバーを聴かせたときのことを次のように振り返る。

それがある意味オーディションみたいなものだったんだと思う。僕は自分のMIDIキーボードを持参していて、彼はワカモレを食べながら曲に夢中になっていた……部屋には3人しかいなくて、何もかもが現実離れしていた。
- ルイス・コール

一方でルイス・コールは、誰もが自由にその才能を世界に向けて発信し、そこから無限大の可能性が広がる時代を体現している存在の一人でもある。パフォーマンス映像と共に、YouTubeで公開していたユニークな楽曲群が口コミで広がり、ついにはそれを見たレッド・ホット・チリ・ペッパーズのアンソニー・キーディスが、彼らのワールドツアーにルイス・コールを抜擢した。

自分がどうしてレッド・ホット・チリ・ペッパーズのツアーに出てくれって頼まれたのか、さっぱりわからなかった。ローマの会場でステージ裏にいるときも、自分がなぜここにいるのか相変わらずわかってなかった(笑)。そこにアンソニー・キーディスがやってきて、僕をまっすぐ見ながらこう言ったんだ。『なあ、俺はあの“Bank Account”って歌がたまらなく好きなんだ。とんでもなくファンキーだからな』。 - ルイス・コール

アンソニー・キーディス(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)絶賛のビデオがコチラ!
bank account (short song)
https://youtu.be/dAH4zGd_W1s

サンダーキャットのバンド・メンバーであり、本作にも参加しているデニス・ハムの紹介で、サンダーキャットとフライング・ロータスに出会ったルイス・コール。〈Brainfeeder〉の一員で2012年に他界したピアニストのオースティン・ペラルタとも活動。サンダーキャットをベースに迎えたオースティン・ペラルタ・トリオで演奏していたこともある。特別な友人関係を築いたというサンダーキャットとは、彼の『Drunk』で、ルイスが“Bus In The Streets”と“Jameel's Space Ride”の2曲を共同プロデュースしている一方、今作『Time』では、サンダーキャットが“Tunnels in The Air”にヴォーカル参加している。

その他本作には、現代ジャズ・ピアニストの最高峰にて、先鋭的なスタイルでも多くに影響を与える鬼才ブラッド・メルドー、そしてアメリカン・クラシックの興隆に大きな役割を果たしたことで知られるイーストマン音楽学校のロチェスター・ストリングスが参加し、24人編成のストリングスとともにレコーディングが行われている。

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9754

 初夏に問題作『Age Of』をリリースし、さまざまな議論を呼び込んだOPN。いよいよその来日公演が迫ってきました。先だって開催されたニューヨーク公演やロンドン公演で、ダニエル・ロパティンはそれまでのラップトップ1台のスタイルを手放し、ケリー・モーラン、アーロン・デイヴィッド・ロス、イーライ・ケスラーとともに4人編成のアンサンブルを披露しています。来る9月12日の東京公演も同じメンバーによるショウです。心機一転、バンド編成となったOPNのライヴの魅力はどんなところにあるのか? じっさいにロンドン公演を体験したUK在住の髙橋勇人に、そのときの様子を振り返ってもらいました。

OPN最新作『Age Of』のファースト・シングル曲“Black Snow”は、「加速主義」で知られる哲学者ニック・ランドのCCRUから影響を受けているということで話題になったけれど、あの曲のどこらへんにそれが表れているのかというのは気になりますね。

髙橋勇人(以下、髙橋):あれはですね、こないだ元CCRUのスティーヴ・グッドマン(コード9)に会ったときも話したんですけど、OPNはランドとかCCRU周辺の人の思想を具体化するプロセスを重視しているわけではなくて、彼らのポエティックな部分、イメージの部分にフォーカスしているのである、というのが僕の意見で、スティーヴもそれに同意してくれました。そのスティーヴもOPNのロンドン公演を観に行っていたんですよね。

コード9がOPNを。

髙橋:ちょうどいまロンドンでは、ローレンス・レック(Lawrence Lek)というコンピュータ・アーティストのインスタレイション「Nøtel」(https://www.arebyte.com/)がやっているんですけど、そのコンセプトと音楽を担当したのがスティーヴ・グッドマンなんですね。そのテーマが、完全に加速主義なんですよ。スティーヴ本人も「加速主義がこの作品の全篇を貫いている」と言っています。その展覧がOPNのアルバムと共振するところがあって、OPNの作品のテーマは人間が滅んだあとの世界ですよね。レックのインスタレイションも人間が滅んだあとの世界の話なんですよ。『ele-king vol.22』で毛利先生がおっしゃっていたように、シンギュラリティのあとの世界ですよね。科学技術が一定の水準に達して、そこから左派に行くか右派に行くかで大きく分かれるわけですが、コード9によれば、加速主義に関する左派と右派の議論にうんざりしてるところがあると。そこで人間が絶滅したあとの世界を描くことによって、その右左の対立をぶっ壊す、というような狙いがあるそうです。

人間後の世界という点では共通しているわけですね。

髙橋:でもOPNとコード9の加速主義、人間のいない世界の捉え方はけっこう違っていて、コード9はかなり具体的にフィクションとして考えているんですね。未来のどこかで中国人の頭の切れる企業家が、エリート層・リッチ層向けのホテル・チェーンを世界各地に作るんですよ。そこはAIが管理している。サイバーセキュリティ完備で給仕がドローンなんですね。それがシンギュラリティですね。技術がハイパーに加速して、人間が働かなくてよくなった。加速主義の議論のなかでは、そうすると「ポスト労働」が到来するといわれている。人間の代わりに機械が働くというコンセプトですが、コード9はそれを一歩進めて、人間もいなくなる。その理由は、コード9にもわからない。なぜ人間がいなくなったかわからない世界の話なんだよ、と。戦争や災害などで全滅してしまったのかもしれないし、人類自らが消えることを選択したのかもしれない。いずれにせよこのインスタレイション作品で描かれるのは、人間がいなくなって、ロボットがロボットのために働いている世界。会場のギャラリーにはいくつかの大きなスクリーンとプレステのコントローラーがおいてある。ドローンを操作して、その視点をとおして、人間が消え去った世界にあるホテルの内部にアクセスしつつ、そこがどうなっているのかを探索するという、体験型インスタレイションなんです。そのコンセプト自体は、2015年のコード9のアルバム『Nothing』の頃からあったものなんですが、このフィクションの最後では、ドローンが働くのをやめて、どこかに行っちゃうんですよ。最終的には、労働自体が終わっちゃう。だから加速主義の議論だけではなくて、「働くこととは何か」「人間はなぜいなくなったのか」と、いろいろと考えさせるフィクションなんですね。

そういったヴィジョンと比べると、OPNのほうはもっと軽いわけですね。

髙橋:OPNの場合は、たとえば“Black Snow”は、たぶん放射能のメタファーだと思うんですが、それが降ってきて、秩序もなくなって、「どうすることもできないよね」という終末的状態のふんわりとしたイメージにとどまっているというか。政治、思想、社会、国家、技術などあらゆる角度から世界の終わり方について、ニック・ランドが書いているテキストで「Meltdown」(1994)というのがあるんですが、そこで描かれるイメージを翻訳して、うまく音楽に移し変えてやっているという感じがします。


なるほど。それで、OPNのライヴを体験してみて、どうでしたか?

髙橋:最前列で観たんですよね。

おお。

髙橋:ちなみに、僕がOPNをリアルタイムで聴いたのは、『Replica』(2011)からなんですね。そのなかに入っている“Replica”は、僕は90年生まれなんですけど、この世代にとってのアンセムのひとつなんですよ。あのアルバムが出た年に僕はスコットランドのグラスゴーに住んでいましたが、ホーム・パーティとかクラブから帰ってきてみんなでお茶を飲んでいるときとかに流れていました。上の世代がエイフェックス・ツインを聴くように、こっちの大学生はみんなOPNを聴くという感じで。寂しげで退廃的なあの感じが空気とマッチしていたんでしょうね。同年に出たジェイムス・ブレイクのファーストにも少し通じるものがありました。

こっちでも、やっぱり『Replica』の頃のOPNのファンは多いみたいで、いまでもあのときのサウンドが求められているフシはあるんだよね。でも本人は同じことを繰り返したくないから、それはしないという。

髙橋:なるほど。ちなみに、僕はそれほどOPNのファンというわけではないんですよ。

だと思う(笑)。

髙橋:理由は自分でもよくわかんないんですけどね(笑)。『Replica』よりあとのOPNってサウンドがけっこう変わりましたよね。お父さんから譲ってもらったという、URとかデトロイトの人たちがよく使っていたローランドのJUNO-60がしばらくメインのシンセでしたが、『R Plus Seven』(2013)あたりからソフトウェア・シンセのオムニスフィア(Omnisphere)を導入したり。
それから今回のOPNの新作は、人間がいなくなって、AIがその文明の記憶を眺めている、みたいな話ですよね。でも彼は、以前『Zones Without People』っていうアルバムを出しています。

2009年の作品だね。いまは編集盤『Rifts』に丸ごと収録されている。

髙橋:内容も題名どおりで。だから、人間のいなくなった世界というテーマはまえからあったんですよ。だから、いつ頃からOPNがそのテーマに関心を持っていたのかっていうのはわかりませんが、そのコンセプトが改めていま『Age Of』という形になったんだなと。

UKでのOPNってどういう立ち位置なんですか?

髙橋:こっちにもやっぱり、熱狂的なOPNファンがいますね。音楽の作り手であることが多いですけどね。アルバムごとに「OPNはあのシンセを使っている」みたいなことを細かく調べているファンが少なからずいます。〈Whities〉っていうレーベルがありますよね?

ラナーク・アーティファックスを出している。

髙橋:今回僕は、そこからSMX名義でシングルを出したサム・パセール(Samuel Purcell)っていうプロデューサーと一緒に観に行ったんですけど、彼なんかも熱狂的なOPNのファンで。そういう、クリエイターでこのライヴを観にきていた人が多かったですね。〈Whities〉のデザインをやっているアレックス(Alex McCullough)も来ていましたし、もちろんコード9もですし。

他のオーディエンスはどういう層なの? 若い子が多い?

髙橋:いやもう若いですね。20代前半から半ばくらいがメインで。あと、これは重要だと思うんですが、ほとんどの客が白人ですね。ブラックやアジア系の人はあんまりいなかった。ちなみに会場はバービカン・センターというところで、2015年にJ・G・バラードの『ハイ・ライズ』が映画化されましたけど、そのとき監督のベン・ウィートリーが建物の参考にした施設ですね。

そういう捉え方なんだね(笑)。

髙橋:(笑)。建築がけっこうかっこよくて。イギリスで60年代くらいまで流行っていた、ブルータリズムという様式で。

よく電子音楽とか現代音楽系のイベントをやっているよね。

髙橋:そうです、こないだは坂本龍一さんがアルヴァ・ノトとやっていました。去年はポーランドの音楽フェスの《アンサウンド》が出張イベントを開催してケアテイカーが出演したり。ジャズもやっていますね。ファラオ・サンダーズとか。『WIRE』で評価されているような人たちはだいたいそこで演る、みたいな感じですね。

なるほど。そういう場でOPNもやることになった、と。

髙橋:キャパはたぶん2000人くらいなんですけど、OPNのときはけっこう早くにソールドアウトになっていましたね。

それで、そのライヴがかなり良かったんでしょう?

髙橋:じつは正直に告白すると、僕は『Age Of』はそれほど好きじゃなかったんです。でもライヴはすごく良かったんですよ。単純に音がデカくて良かったというのもありますが(笑)。

NYもそうだったけど、今回のアルバムのライヴはバンド編成なんだよね。

髙橋:目玉のひとつはやっぱりイーライ・ケスラー(Eli Keszler)ですね。最近〈Latency〉から出たローレル・ヘイローのアルバム『Raw Silk Uncut Wood』にもドラムで参加している。

ローレルの前作『Dust』(2017)にも参加していたよね。

髙橋:イーライはアヴァンギャルド系の音楽全般をやっているみたいで、僕のイギリス人の友人にジャック・シーン(Jack Sheen)っていう25歳くらいの、現代音楽の作曲家がいるんですけど、その彼とも友だちのようです。今回のOPNのライヴではそのイーライがドラムを担当していて、プログラミングはゲイトキーパー(Gatekeeper)のアーロン・デイヴィッド・ロス(Aaron David Ross)。それにキイボードのケリー・モラン(Kelly Moran)という、4人編成でしたね。ステージ上は、いちばん左がドラム、その隣りがプログラミング、その隣がOPNで、いちばん右にケリーという並びでした。

OPNは何をやっているの?

髙橋:シーケンサーをいじったり、歌ったりですね。僕は、事前情報をまったく調べずに行ったんですね。だから、てっきりラップトップ1台でやるんだと思っていて。で、すごいオーディオ・ヴィジュアルが流れるんだろうなと。でも、バンドだったので驚きました。

3年前のリキッドのときもラップトップだった。今回バンド編成になったのはけっこう大きな変化だと思う。

髙橋:あと映像ですね。ヴィジュアル面もけっこう大事で。アメリカ人ヴィジュアル・アーティストのネイト・ボイス(Nate Boyce)が担当していて、ステージ上にオブジェがぶら下がっているんです。左と右に、ぜんぜん違う形のものが。それが曲の進行に合わせて、光が当たって見え方が変わっていく。それでステージ上にはスクリーンもあるんですが、分割されてばらばらの状態になっているんですね。ガラスが割れて粉々になった感じで、不規則な形をしているんですが、おそらくコンサートのタイトルである「MYRIAD」とリンクしている。これはOPNが作った概念だと思うんですけど、「コンサートスケイプ(concertscape)」っていうワンワードの言葉があって。

「サウンドスケイプ」のコンサート版みたいな。

髙橋:そういうコンサートスケイプがたくさんある、ということなんだと思います。「myriad」って「たくさん」という意味だから。異なるいろんな分子がそのコンサートのなかでひとつに結実する、というようなコンセプトなんだと思います。それでそのスクリーンには、オブジェクトがたくさん映されます。それは人間ではないんですね。人形とか、誰も住んでいないビルとか、“Black Snow”のMVに出てきた鬼みたいなキャラクターのマスクとか。そういったものがたくさん映される。しかも、それはぜんぶCGのアニメなんですね。

へえ! 動物は出てくるの?

髙橋:動物も出てこないです。モノですね。

車とか?

髙橋:そうです。そういう、いろんなオブジェクトが出てきます。あとステージ上にもオブジェクトがあって、古代ギリシアの彫刻みたいな感じなんですが、どれも「残骸」みたいな感じなんですね。『Age Of』に照らし合わせると、おそらく「文明の残骸」みたいなものだと思うんですが。それがばらばらに散らかっている。そこで、ひとつ疑問が出てくるわけですよ。

というと?

髙橋:“Black Snow”のMVにはダンサーたちが出てきますよね。それが、ライヴにも出てきたんですよ。ステージの後ろからダンサーが現れて、客席の通り道を抜けて、ステージに上がっていって踊って、また降りて退場していくという。だからそこで、「なんでダンサーが出てくるんだろう?」って思うわけですよ(笑)。文明が滅んだあとの世界を描くのなら、徹底して人間は排除したほうがいいのに。

たしかに。

髙橋:さらに言うと、人間が滅んだあとなのに、ステージ上にはバンドの4人がいるという。こんなに人がいていいのかと(笑)。だから、どういうふうにコンセプトを練っているのかというのは、けっこう考えさせられましたね。それともうひとつ気になったのは、今回のライヴが「文明が崩壊したあとに、残されたAIが人間の営みの記憶や記録を眺めている」というコンセプトだとしたら、このライヴの場にいる観客たちは、どういうふうにしてその世界が終わったあとの光景を見ているのか、あるいはどうやってそこにアクセスしているのか、っていう視点の問題も出てくると思うんです。

観測者の問題ね。

髙橋:さっきのコード9の例だと、視点の問題はぜんぶドローンに丸投げしているわけですよ。すべてを見ているのは近未来のドローンで、そのドローンから現代に送られてくる情報をとおして、われわれはその世界を見ている。じゃあ、OPNの場合は、どうなのか。視点はAIですけど、ではそのAIの視点にどうやっていまの人間がアクセスしているのか。たぶんOPN本人はそこまで考えていないと思うんですが、気になるポイントではありますよね。誰がどうやって見るのかというのは重要なことだと思うので。現代思想の流れで言えば、思弁的実在論に括られる哲学者たちは、文明が崩壊したあとの世界が存在するとして、どうやってそれにアクセスすることができるかというのを真剣に考えていますし。

サウンド的な面ではどうだったの? その場のインプロみたいなものもあったのか。

髙橋:そこはイーライ・ケスラーがすごかったですね。イーライのドラムのために設けられた時間があって、そこでひたすら叩きまくるという。ダイナミックというよりはすごく繊細なプレイで、引き込まれました。何等分にも刻まれたリズムが空間に吸い込まれていくような……。彼のソロのときはスポットライトも彼だけに当てられて。

じゃあ、バンドで忠実にアルバムを再現するという感じではないんだ。

髙橋:いや、忠実には再現されていたと思います。ただぜんぶがシーケンサーとMIDIで、というわけではない。でも、だからこそやはり気になるのは、ダンサーと同じで、なぜそこで人間を使ったのかということですよね。その時間は人間のインプロに焦点を当てたともとれますし。

イーライ・ケスラーという人間にフォーカスしていたと。

髙橋:あともうひとつおもしろかったのは、ダニエル・ロパティンがヴァイオリンの弓を使っていて。

ダクソフォンかな。“Black Snow”でも使われていた。

髙橋:それが良い意味でけっこう耳ざわりな音で。それにエフェクトをかけている。録音作品としての『Age Of』を聴いているときはそれほど気にならなかったそれが、ライヴでは目立っていましたね。しかも、その弓や楽器をOPNが弾いているあいだ、個人的には彼が観客に向かって指を差しているように見えるんですね。この指を差す行為って、“Black Snow”のMVの冒頭でも防護マスクをかぶった人が視聴者に向けてやっていたことですけど、2011年に話題になった、事故後の福島第一原発の現場の様子を映すウェブカメラに向かって指を差す、防護服に身を包んだ作業員の映像があって、たぶんそれがOPNの元ネタだろうと思います。あの作業員は匿名のままですが、アーティストの竹内公太がその作業員の「代理人」として自身の展覧会「公然の秘密」(2012)でその映像を上映しています。元CCRUの批評家コドゥウォ・エシュンが参加するアート・コレクティヴ、オトリス・グループの福島についての映像作品『The Radiant』(2012)でもあの映像は使われていますね。

OPNはそういった福島に関する映像を参照している、と。

髙橋:なので、ああやって弓を弾く行為ってなんなのかな、というのは気になるところでしたね。“Black Snow”のMVでも、怪物が地球の写真を弓で弾くシーンがありましたけれども。ダクソフォンはあくまで機材だから、自由な場所に設置できるはずで、弓や楽器の先端を観客席に向ける必要はない。それも疑問のひとつでしたね。

NYでの公演ともけっこう違ったのかしら。

髙橋:豪華さでいうと、NYのほうが上だと思いますよ。あっちはヴォーカルでプルリエント(Prurient)とチェロでケルシー・ルー(Kelsey Lu)まで出演したらしいですから。ロンドン公演だから、ジェイムス・ブレイクが出てきてもいいんじゃないかなと思っていたんですけど、それはありませんでした。前座だったミカチュー(Micachu)とコービー・シー(Cobey Sey)が率いるバンドのカール(Curl)はカッコよかったですけど。ちなみに僕はケルシー・ルーの大ファンなので、素朴にNY公演観たかったですね(笑)。エンバシとかクラインとも仲が良い人で、チーノ・アモービも大好きだって言ってました。

なるほど(笑)。ともあれバンド編成になったことで、いろいろ問いを投げかける感じになっていたということですね。OPNといえばPC 1台でがしがしやっていくと思っている人も多いと思うので、今回はバンドであるという点は強調しておきたい。

髙橋:PC 1台とはぜんぜん違う感じですね。それこそ、プログレッシヴ・ロックのライヴみたいな感じで、コンセプトのことなんか忘れて見いってしまうほど音響や映像がものすごく壮大です。ロパティンのキャラもチャーミングで、曲がシームレスに進むわけではなくて、ちゃんとMCで笑いをとったりしますからね(笑)。

ふつうに人間味あふれるライヴをやっているじゃない(笑)。

髙橋:そうなんですよ。本人もけっこう歌っていますし。坂本龍一さんやele-kingのレヴューでも、その肉声が良い、みたいな話が出ていましたけど、でもかなりオートチューンが効いているんですよ。自動でピッチを変換してくれる、ちょっとロボっぽい感じです。だから、完全に肉声というわけではないんですが、『Age Of』における「人間性」を考察する上でそこも考えさせられるところではありましたね。

僕はOPNの芯のようなもののひとつに、声に対する執着があると思っているんだけど、『Replica』ではそれがサンプルの音声だったのが、『R Plus Seven』では聖歌的なものになって、『Garden Of Delete』(2015)ではボカロ、そして『Age Of』では自分自身の声になるという。

髙橋:ロパティンは、意外と声が良いんですよ。そこも聴きどころかなとは思います。

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(OPN)のブッ飛びライブ『M.Y.R.I.A.D.』日 本上陸まで2週間!
真鍋大度がサポートアクトとして出演!

ONEOHTRIX POINT NEVER
"M.Y.R.I.A.D."
2018.09.12 (WED) O-EAST
SUPPOT ACT: 真鍋大度

ONEOHTRIX POINT NEVER "M.Y.R.I.A.D." イベントスポット動画
https://youtu.be/gXg_PUfF0XU

いよいよOPNの最新ライヴセット『M.Y.R.I.A.D.』日本上陸まで2週を切った。
追加公演含め即完したニューヨーク3公演、英ガーディアン紙が5点満点の最高評価を与え、完売したロンドン公演に続いて、遂に東京に『M.Y.R.I.A.D.』が上陸する。その後ベルリン、フランス、10月にはロサンゼルス、さらに来年3月には会場をスケールアップし再びロンドンで追加公演が行われることが決定するなど、世界的にその注目度と評価は高まる一方だ。
強力なバンド体制で行われる本ライヴは、本人ダニエル・ロパティンに加え、ケリー・モーラン、アーロン・デヴィッド・ロス、そしてアルバムにも参加している気鋭パーカッショニストでドラマーのイーライ・ケスラーを迎えたアンサンブルとなり、さらに複数の変形スクリーンを用いたネイト・ボイスによる映像演出と、幻想的で刺激的な照明とダンサーを加えた、まさに前代未聞、必見のパフォーマンスとなる。日本での一夜限りの東京公演は、9月12日(水)渋谷O-EASTにて開催。そして当日はサポートアクトとして世界を股にかけ活躍を続ける真鍋大度が、OPNとそのファンに送るスペシャルなDJセットを披露する。

公演日:2018年9月12日(WED)
会場:渋谷 O-EAST

OPEN 19:00 / START 19:30
前売¥6,000(税込/別途1ドリンク代) ※未就学児童入場不可

前売チケット取扱い:
イープラス [https://eplus.jp]
チケットぴあ 0570-02-9999 [https://t.pia.jp/]
ローソンチケット (Lコード:72937) 0570-084-003 [https://l-tike.com]
clubberia [https://clubberia.com/ja/events/280626/?preview=1]
iFLYER [https://iflyer.tv/ja/event/305658]

企画・制作: BEATINK 03-5768-1277 [www.beatink.com]

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9577

Neneh Cherry × Four Tet - ele-king

 ネナ・チェリーが帰ってきました。今月冒頭、マッシヴ・アタックの3Dと組んで難民をテーマにしたシングル「Kong」を発表し大いに話題を集めた彼女が、この秋、ソロ名義としては5作目となるニュー・アルバムをリリースします。プロデュースは、2014年の前作『Blank Project』に引き続き、フォー・テットのキーラン・ヘブデンが担当(両者は2012年、カヴァー・アルバム『Cherry Thing』のリミックス盤でもコラボを果たしています)。昨年『New Energy』という素晴らしい作品を送り届けてくれた彼が、いまどんなサウンドを聞かせてくれるのかにも注目です。発売は10月19日。「Kong」に続いて公開されたセカンド・シングル「Shot Gun Shack」を聴きながら、楽しみに待っていましょう。

ネナ・チェリー、新作を10/19に発売!
フォー・テットのキーラン・ヘブデンによるプロデュース作品!
マッシヴ・アタックの3Dとコラボした第1弾先行シングル「Kong」は、ピッチフォークでベスト・ニュー・トラックを獲得!
第2弾先行シングル「Shot Gun Shack」本日公開!

「今回は今まで私が長年やってきたなかでベストの部類に入るんじゃないかしら」 - ネナ・チェリー

“「Kong」は間違いなく最高の作品” - CLASH

“あれから20年以上経っても、未だチェリーは人々を魅了し続けている” - VOGUE

“波乱に満ちた時代に向け、強さの中に秘められた寛容さを表した作品” - PITCHFORK

ネナ・チェリーは、4年振り5枚目となるニュー・アルバム『ブロークン・ポリティクス』を10月19日に発売する。キーラン・ヘブデン(フォー・テット)をプロデューサーに迎えて制作されたニュー・アルバムからの先行シングル「Kong」は、3D(マッシヴ・アタック)とのコラボ作であり、ピッチフォークでベスト・ニュー・トラックを獲得している。

■第1弾先行シングル「Kong」 ミュージック・ビデオ
https://bit.ly/2LXBIXC

また第2弾シングル「Shot Gun Shack」が公開された。

■第2弾先行シングル「Shot Gun Shack」
https://bit.ly/2PhL4LS

「前回のアルバムは怒りや力強さに溢れていて、一方今回のアルバムはより静かで練り込んで作った作品だと思うわ」。本作は、ネナ・チェリーの長年のパートナーであるキャメロン・マクヴィと共作した曲を、プロデューサーのキーラン・ヘブデン(フォー・テット)が仕上げていった。また、今回使用したスタジオは、彼女の父親であり歴史的ジャズ・ミュージシャンのドン・チェリー等が立ち上げたスタジオ。「このスタジオにいるとなぜかすごく落ち着くの」。

「私が好きなのは個人的な視点から曲を書くことなんだけど、私たちが生きているこの時代には自分の本当の声を探している人々が周りにいっぱい溢れている。そして人々は聞き間違いや誤解そして幻滅に悩まされながら周りから取り残されている。それに対して私は何ができる? 多分“政治”っていうのは寝室もしくは自分の家の中から始まっているもので、“行動”や“責任”というものの一つの形だと思うの。このアルバムはそのようなことに関するもの全て:心が張り裂けそうだったりがっかりしたり悲しいと感じることはあっても、耐えることを知っている。これは自由な思想や精神を無くさないための戦いね」。

先行シングルとなった「Kong」。この作品はマッシヴ・アタックの3Dとのコラボレーションで、フランスはカレーにおける難民キャンプの緊迫した状況から発生する“無知”が元になって作られた楽曲である。「カレーの街には親がまだ街に到着していなかったり、そもそも親のいない子供達があふれている。彼らはイギリスに移住しようとして、そのサポートを必要としてるんだけど、全くそれが起こる気配さえもない。思うに難民たちは他の土地に行くにしても自分の愛着のある身の回りのものとは別れたくないでしょう。私はその風景を描こうと思って、自分もそのストーリーの中に身をおいてみたの。そしてこの歌は、今いる場所を離れたくないと思っている誰か、そこに私を投影して書いたものなの」。

■商品概要

アーティスト:ネナ・チェリー (Neneh Cherry)
タイトル: ブロークン・ポリティクス (Broken Politics)
発売日:2018年10月19日(金)
品番:TRCP-235 / JAN:4571260588219
定価:2,200円(税抜)
ボーナス・トラック収録/解説:新谷洋子/歌詞対訳付
プロデューサー:キーラン・ヘブデン(フォー・テット)

[Tracklist]
01. Fallen Leaves
02. Kong (リード・トラック)
03. Poem Daddy
04. Synchronised Devotion
05. Deep Vein Thrombosis
06. Faster Than The Truth
07. Natural Skin Deep
08. Shot Gun Shack
09. Black Monday
10. Cheap Breakfast Special
11. Slow Release
12. Soldier

*ボーナス・トラック収録

[amazon] https://amzn.to/2MAmk4y
[iTunes / Apple Music] https://apple.co/2P9IaIK
[Spotify] https://spoti.fi/2BQQg7j

■プロフィール
ネナ・チェリーは、80年代ポスト・パンクの伝説のバンド、リップ・リグ・アンド・パニックでの活動、ソロ転向後は「バッファロー・スタンス」など、そしてユッスー・ンドゥールとコラボした「セヴン・セカンズ」といった数々のシングルが世界的な大ヒットを記録。またマッシヴ・アタックの『ブルー・ラインズ』、ゴリラズやピーター・ガブリエル、トリッキーなどの作品への参加と、ポップ・スターであり、ジャンルを超えた音楽のパイオニアであるというシンボリックな女性アーティスト。
スウェーデン出身。伝説のトランペット奏者ドン・チェリーは継父、イーグル・アイ・チェリーは義弟。80年代ポスト・パンク・シーン伝説のバンド、リップ・リグ・パニック、ニューエイジ・ステッパーズ、フロート・アップ・CPのボーカリストとして本格的な音楽活動を開始。
ソロ転向後、1988年にソロ・デビュー・アルバム『ロウ・ライク・スシ』をリリースし、シングル「バッファロー・スタンス」が全米3位を記録するなど大ヒットを記録。1992年2ndアルバム『ホームブルー』をリリース。1994年、ユッスー・ンドゥールとの共演シングル「セヴン・セカンズ」が世界的大ヒットを記録。1996年3rdアルバム『マン』をリリースし、シングル「ウーマン」が大ヒット。2012年にフリージャズ・トリオのザ・シングとの共作アルバム『チェリー・シング』をリリース。4thアルバム『ブランク・プロジェクト』(2014年)をリリース。2018年10月、前作に引き続きプロデューサーにフォー・テットを迎えた4年ぶりのアルバム『ブロークン・ポリティクス』をリリース。

■ディスコグラフィー(ソロ・アルバム)
1stアルバム『ロウ・ライク・スシ』(1989年)
2ndアルバム『ホームブルー』(1992年)
3rdアルバム『マン』(1996年)
4thアルバム『ブランク・プロジェクト』(2014年)
5thアルバム『ブロークン・ポリティクス』

湯浅音楽道の精髄 - ele-king

 ザーッとめくってパッと止まったところで一文抜き出して例証しつつ中身の説明にうつろうかと思いきや、800字あまりのレヴューがほぼ句点なしだったので抜き書きはあきらめた。280ページのマーティン・レヴの項のところで、湯浅学の鉛筆はこのスーサイドの片割れの怪人のソロを、あたかもその音楽のとりとめのなさに擬態するかのように冒頭のレヴが死んだというウワサから書き起こし、概況から音盤の各論に旋回していくのだが、読むには不如意な形式にもかかわらず表現は的確で、私は引用は止めたともうしあげたが、やはり一文引いておきたい。
「スーサイドの秘密は六〇年代ポップの類型をあえて形骸化したスカスカのテクノで色の塗られていないピラモデルのように仕立てたものをどんより暗い色でアクション・ペインティングしつつどんよりした曇り空の下に置き去りにするところにある」
 前半はすでに定説化した――それもまた著者の功績ともいえる――感があるが、批評の観点を視覚的なヴィジョンが補足する、というより、それを拮抗させることで音楽は私たちがふだん接しているのとはちがう側面を唐突にあらわにする。なんなら作品への詩的介入とでもいってもいい、音盤を裏側から聴く行為は、雑誌掲載のレヴュー(音盤解説)という紙幅にかぎりのあるなかで、日々幾万、幾千の書き手を悩ませつづけるが、湯浅学ほどこの難問を逆手にとり濃密な回答を提示したものはいない。ことに90年代、音楽産業が最盛期を迎え、新作から旧作再発まで、毎日がリリースの五月雨であった季節に、ロック(王道傍流を問わず)からポップス(洋邦問わず)、ソウル(甘辛問わず)、R&B(濃淡問わず)、ファンク(硬軟問わず)、ジャズ(寒暖問わず)などを並列に聴取し、作品に光を灯すかのごとき評文をものしているのは圧巻である。著者はあとがきで「俺の中では音楽は音楽として、ひとつの、傘の下、あるいは河の流れ、あるいは港の中にあるというだけのことだ」と書きつけるが、観念ではなく実践でそれをあかすことのむつかしさは、それが批評という対象をもち注文を待つ行為であることを考えれば容易に想像がつく。
 むろんそのようなことを考えなくとも、幾多の音盤を作者の人名を五十音順にならべた本書は聴く人名辞典としても機能するであろうし、気になった作品へのガイドとしてもうってつけである。ニューオーリンズやヒップホップや大韓民国の音楽など、90年代に力を入れていた諸分野、あるいは新聞連載など、通読する機会のすくなかった文章をまとめ読みするまたとない機会でもある。説明がおそくなって恐縮だが、本書は1997年刊行の『音海』の増補改訂版にあたるため原書の補遺を目して90年代の著作が中心をなしている。音の海とは前述の著者の音楽観を裏打ちするものであり、そのような表現はしばしば目にもするが、しかし名が体をあらわす物体がこの世に出現することはなにがしかのことといわねばならない。(松村正人)

湯浅学(著)
『大音海』

目次

まえがき

あ行
愛一郎、艾敬、アイク&ティナ・ターナー、アイス・キューブ、アイス‐T、青江三奈、あがた森魚、阿久悠、アスワド、渥美マリ、阿部薫、アモン・デュール、荒井由実、アレステッド・ディペロップメント、アロウ、アン・ドラム・ミュジカル・アンスタンタネ、アンセイン、アンビシャス・ラヴァーズ、イ・チョンウ、李博士、イ・ベクマン、忌野清志郎、ロマ・イラマ、メルヴィン・ヴァン・ピーブルズ、ハンク・ウィリアムス、ヴードゥー・グロウ・スカルズ、ボビー・ウーマック、植木等、ポール・ウェラー、ヴェルヴェット・モンキーズ、ウォー、梅津和時、ジェームス・ブラッド・ウルマー、エアロスミス、MC5、遠藤賢司、オ・ウンジュ、大竹伸朗、オールマン・ブラザーズ・バンド(グレッグ・オールマン)、岡村靖幸、沖雅也

か行
ミッキー・カーティス、チャカ・カーン、海道はじめ、勝新太郎、かまやつひろし、河内家菊水丸、CAN、姜泰煥、ガンズ・アンド・ローゼズ、ギターウルフ、キッス、金石出、金大煥、金大禮、木村松太郎、ジョニー・キャッシュ、キャプテン・ビーフハート、キャメオ、キャロライナー、キング・クリムゾン、キンクス、筋肉少女帯、金髪のジョージ、アリス・クーパー、クラフトワーク、クリーム(エリック・クラプトン)、ジミー・クリフ、オーティス・クレイ、ロバート・クレイ、グレイトフル・デッド(ジェリー・ガルシア、ネッド・ラジン、フィル・レッシュ)、クレイマー、ゲイシャ・ガールズ、Koji 1200、エルヴィス・コステロ、ブーツィー・コリンズ、ジョン・コルトレーン

さ行
13th フロア・エレヴェーターズ(ロッキー・エリクソン)、斉藤徹、サイプレス・ヒル、ジョン・サイモン、スカイ・サクソン、フランク・ザッパ(ワイルドマン・フィッシャー、Z、サンディ・ハーヴィッツ)、サニーデイ・サービス、サヌリム、スティーヴィー・サラス、サン・ラー、サンタナ、ZZトップ(ムーヴィング・サイドウォークス)、ジェファーソン・エアプレイン、シブがき隊、シミー・ディスク、じゃがたら、ジャネット・ジャクソン、マイケル・ジャクソン、ジャックス(早川義夫)、シャンプー、城ヶ崎一也、城卓也、キザイア・ジョーンズ、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(ボス・ホッグ)、申重鉉、スイサイダル・テンデンシーズ、スーサイド(マーティン・レヴ)、ギル・スコット=ヘロン、スター・クラブ、スターリン、ストゥージズ(イギー・ポップ)、砂川捨丸、頭脳警察、フィル・スペクター(チェックメイツ・リミテッド)、パティ・スミス、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、スレイヤー、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ、赤痢、セックス・ピストルズ(ジョン・ライドン)、セッちゃんとぼく、セント・ミカエル、ソウル・チルドレン(J・ブラックフット)、ソウルⅡソウル、ジョン・ゾーン、ソテジ ワ アイドル、ソニック・ユース

た行
ターボ、ダイナソー・Jr.(J・マスキス)、高木完、高田渡、モーリン・タッカー、ちあきなおみ、ボビー・チャールズ、チャコとアップリーズ、崔健、津山篤、マイルス・デイヴィス、DEVO、ディスチャージ、マヌ・ディバンゴ、ディム・スターズ、ボブ・ディラン、ディック・デイル、デヴィアンツ、デストロイ・オール・モンスターズ、鉄人28号、デフ・レパード、デ・ラ・ソウル、鄧麗君、10cc(ゴドレイ&クレーム)、テンプル・シティ・カズー・オーケストラ、ドアーズ、アラン・トゥーサン、東京キューバン・ボーイズ、東京ビートルズ、ドクター・ジョン、ドラッグ・シティ、ドロマイト

な行
仲井戸麗市、中島みゆき、ロジャー・ニコルス、ニューエスト・モデル、テッド・ニュージェント、ネヴィル・ブラザーズ、ネーネーズ、ノー・ネック・ブルース・バンド

は行
バーニング・フレイムス、ハーフ・ジャパニーズ、パール・ジャム、萩原健一、バケットヘッド、裸のラリーズ、ティム・バックリィ、ジェフ・バックリィ、バッド・ブレインズ、はっぴいえんど、ハッピーエンド、ハナタラシ、パブリック・エネミー、パンゴ、パンテラ、ザ・バンパイヤ、ピーター、ビーチ・ボーイズ、ビートルズ(ジョン・レノン、ジョージ・ハリソン、オノ・ヨーコ)、ビーバー、Pファンク、HIS、ピチカート・ファイヴ、一節太郎、トゥーツ・ヒバート、ピンク・フロイド、ファウスト、ファット・ポッサム、ファン・シネ・バンド、アントン・フィア、フィッシュボーン、フードゥー・フシミ、フールズ、49アメリカンズ、ブギ・ダウン・プロダクションズ、藤本卓也、ジェームス・ブラウン、ボビー・ブラウン、プリンス、ブルー・チアー、ブルータス・トゥルース、フレーミング・リップス、ジャン=ポール・ブレリー、フレンチ、フリス、カイザー、トンプソン、プロフェッサー・ロングヘア、ベック、トム・ペティ、チャック・ベリー、リー・スクラッチ・ペリー、ペル・ユビュ、リチャード・へル、ベンチャーズ、ジミ・ヘンドリックス、ボ・ガンボス、ボアダムス、暴力温泉芸者、ホール、ポップ・グループ、ほぶらきん

ま行
マーキュリー・レヴ、ボブ・マーリー、マイガールズ、マルコム・マクラーレン、町田康+グローリー、ヴァン・マッコイ、マッドハニー、松野浩司、マドンナ、マリア四郎、マルコムX、ハービー・マン、チャールズ・マンソン、マンモス(マンモス楽団)、ミーターズ、三上寛、美川憲一、三木鶏郎、三波春夫、南正人、ミミ、宮崎一男とI・O・N、ミュート・ビート、ミラクル・ヴォイス、メイズ、カーティス・メイフィールド、メルヴィンズ、セルジオ・メンデス、某某人、モーターヘッド、モダン・ジャズ・クァルテット、森高千里、モンキーズ

や行
ヤードバーズ、矢野顕子、山口冨士夫、 山瀬まみ、ニール・ヤング、ユートピア、吉田美奈子

ら行
ラスト・ポエッツ、オーティス・ラッシュ、レオン・ラッセル、スパイク・リー、リヴィング・カラー、ジョナサン・リッチマン、リトル・フィート、ルシャス・ジャクソン、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、レインコーツ、レーナード・スキナード、レッド・クレイオラ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ニック・ロウ、ローリング・ストーンズ(キース・リチャーズ、ビル・ワイマン、ブライアン・ジョーンズ)、ロサンゼルス・フリー・ミュージック・ソサエティ、ロジャー、ロリンズ・バンド

わ行
マイク・ワット、ジョニー・ギター・ワトソン、スティーヴィー・ワンダー

論考
第1節 ロック
ロック時代における南部幻想覚え書き/私のとってのThe Roots of Rock/UKサイケデリック・ロック10選/黒く飛べ~ブラック・サイケデリック
第2節 ソウル、R&B、ファンク
ファンクとは正統派のブルース・マナーの最も総合的でラジカルな意志のスタイルである/ニューオーリンズ/The History Of Black Culture/ソウルの最左翼として登場したファンク
第3節 ラップ、テクノ
ラップだっ。100選(抜粋)/ラップは、もともとニューヨークのローカルな民族音楽だった/ニュー・スクール以後のラップの動向/テクノの発生、テクノの進化
第4節 大韓民国
弔いの場で発する歌舞伎曲の効能について/韓国の音楽とヴェトナム戦争/今こそ“大韓復古調”の臓腑を抉る
第5節 地域
ニューヨークって前傾姿勢で楽しめるところだ/ニューヨークで考えさせられてしまった

目録と選出
ニッポンのクリスマスはいかにして過ごすか、ということについてのちょっとした提案/大汗音楽で暑気払い(洋楽、邦楽編)/イキっぱなしのファズの花/硬派な音楽/身体の芯にくる音楽/人情20選/電妄ベスト10/私が選んだライヴ・ベスト・ファイヴ(70年代)/プログレ・ベスト10/私が愛聴した25年間の25枚(1969~93年)/年間ベスト・アルバム 1987~2017

連載
ニッポン うたう地図(関東編、中部編)
音盤からエロス

あとがき

Amazon

interview with Serpentwithfeet - ele-king


Serpentwithfeet
Soil

Tri Angle / Secretly Canadian / ホステス

R&BExperimental

Amazon Tower HMV iTunes

 アルカ以降の重々しくインダストリアルな感覚のビートがあり、フランク・オーシャン以降のオルタナティヴR&Bがあり、それらをオペラのようにシアトリカルなオーケストラが華麗に彩っている。そしてジェンダーに縛られないエモーショナルで甘美な歌……サーペントウィズフィートを名乗るボルチモア出身の新鋭、ジョサイア・ワイズの音楽を要約するとそうなるのだろうが、ここで問題にしたいのは、この自然体の広範さがどこから来たのかということである。
 その異物的だが艶やかなヴィジュアルを一目見ればわかるように、サーペントウィズフィートは新世代のクィア・アーティストである。それはニューヨークのアンダーグラウンド・パーティが育んだものだ。そこに集まった彼ら/彼女らは奇抜なファッションに身を包み、エッジーな音をたっぷり取りこんで、社会常識や規範を撹乱するダンスを踊ろうとした。エレキングに日々アップされるディスク・レヴューを見ていると意図せずしてクィアなミュージシャンが増えているように感じられるが、いまはクィアネスがサウンドも価値観も拡張している時代ということなのだろう。サーペントウィズフィートに関して言えば、昨年ビョークの“Blissing Me”のリミックス版のヴォーカルに招かれたことが話題になったが、クィア・ミュージシャンを寵愛し続けてきたビョークが彼の存在それ自体の先鋭性と華を見落とすはずがなかった、というわけだ。
 5曲入りEP『ブリスターズ』ではハクサン・クロークがプロデュースを務めているが、デビュー・アルバム『ソイル』にはケイティ・ゲイトリー、mmph、クラムス・カジノといった名前が並ぶ。ポール・エプワースという大物プロデューサーも参加しているが、ジョサイア・ワイズはそちらよりも明らかにアンダーグラウンドのエレクトロニック・ミュージックとの回路を保持しようとしているように思える。自分がどこから来たのかを忘れていないのだ(リリースはEPに引き続き〈トライ・アングル〉から)。そこに管弦楽の絢爛なアレンジを加えて、ワイズ自身が中心で歌い、舞い踊っている。アルバムはときに過剰にドラマティックな展開を通過しながら、聴き手の美的価値観を揺るがし、更新しようと促しているようである。彼自身の言葉を借りれば、その境界を押し広げようと。とりわけラスト、“Bless Ur Heart”の眩い恍惚が圧倒的だ。

 驚くほどミニマルだったフジロックのステージから数日後、ジョサイア・ワイズに会って話を聞いた。意外とシンプルな服装だが、銀色に光る鼻ピアスの存在感にどうしても目を奪われる。饒舌なタイプではなかったが、質問に答える度に楽しそうに笑う姿がなんともチャーミングだった。


僕にとって音楽はセラピーや癒しではないんだ。僕が音楽で扱っているのはいま直面している問題ではなくて、整理できている過去についてなんだよ。だから内面を出すことに居心地の悪さを感じたことはなかったよ。

フジロックでのステージを観ましたが、短い時間で濃密な空気が生み出されていて圧倒されました。で、どんな服装で出てくるかを楽しみにしていたんですが――

ジョサイア・ワイズ(Josiah Wise、以下JW):ふふふ。

赤いポンポンのようなものを腕につけているのが印象的でした。あなたのこれまでのヴィデオでも赤が印象的に使われていますが、あなたにとって赤とはどういう意味を持つ色なのでしょうか?

JW:フジロックではとくに赤を使うプランを立てていたわけではないんだけど、赤が僕にとって重要な色だというのはたしかだね。赤はパワーがある色だし、行動を促すものだと思う。動きが表現できるんだよね。

ライヴではサウンドは比較的シンプルにして歌にフォーカスしている印象だったのですが、これは意図的でしたか。

JW:うん、やっぱりヴォーカルはすごく自分にとって重要だから。

シンガーとしてお手本にしているひとはいますか?

JW:フェイヴァリットはブランディだね。

へえ! ブランディのどういうところが好きですか?

JW:やっぱりヴォーカル。甘くて優しい感じがするし、健康的なところもいいね。

今回のステージはあなたひとりでミニマルな構成でしたが、今後、たとえばビョークみたいにクワイアやオーケストラを入れるようなもっと大きい編成のものもやってみたいと思いますか?

JW:予算がかかるからね(笑)。可能性はあるけど、様子見だね。

個人的には、ダンサーが入るようなシアトリカルなステージも観てみたいと思います。

JW:それも様子見だね(笑)。

なるほど(笑)。いまいきなりステージの話からしてしまったのですが、今回はじめてのインタヴューなので、少し基本的な質問もさせてもらいますね。

JW:オッケー。

サーペントウィズフィートの音楽にはすごくたくさんの要素がありますが、それに影響を与えた欠かせないミュージシャンを3人挙げるとしたら誰になりますか?

JW:ブランディ、ビョーク、ニーナ・シモンだね。

全員女性アーティストというのは何か理由がありますか?

JW:いや、女性だからということは関係なくて、純粋に彼女たちが素晴らしいと思うからだね。

聖歌隊にいたそうですが、ゴスペル・ミュージックから受けた影響はありますか? あなたの音楽にはホーリーな響きもあるので、宗教的な意味合いもあるのかと思ったのですが。

JW:宗教的な部分ではないかな、僕は宗教的な人間じゃないしね(笑)。宗教的な言葉を使ってはいるけどね。ただ、クワイアにいるのは本当に好きだったんだ。すごく影響を受けたし、自分を変えてくれたと思う。

影響を受けたと言えば、ニューヨークのクィア・カルチャーやクィア・パーティにもインスパイアされたとお話されていたのを読みました。それらのどういった部分が刺激的だったのでしょうか?

JW:何と言っても、その自由な感覚だね。ニューヨークのクィア・カルチャーに属しているひとたちは、誰もが自分の境界を押し広げようとしているんだ。僕もそれにインスパイアされて、そういった姿勢を実践しようとしているよ。

なるほど。何か具体的なエピソードはありますか?

JW:僕は昔、すごく静かなほうだったんだ。だけど、ニューヨークのクィア・カルチャーに関わっているたくさんのアーティスト――ミッキー・ブランコやケレラなんかはとくに、自分自身をラウドに表現していると思ったんだよね。彼らの姿を見て、自分も深い感情というものを表現できるようになったと思う。

クィア文化からはヴィジュアル面でも影響を受けたように感じますが、ファッションも含め、何かポリシーはありますか?

JW:ファッションに関しては、出身のボルチモアのカルチャーから影響を受けているんだ。すごくオリジナルで。あとはサンフランシスコ。アーバンなファッションに煌びやかさが加わったようなところだね。あとストリート・ウェアが好き。楽だからね(笑)。

そうなんですか。どっちかと言うと、気合いが入ったファッションをするほうなのかなと思っていました(笑)。

JW:全然(笑)。カジュアルなほうがいいね。

そうだったんですね。ではサウンドについても訊きたいのですが、EPではハクサン・クロークを起用していたり、アルバムではケイティ・ゲイトリーやクラムス・カジノ、mmphが参加していたりと、アンダーグラウンドのプロデューサーが活躍していますよね。こうした人選の基準はどこにあるのでしょうか?

JW:EPに関しては、僕がハクサン(・クローク)といっしょに仕事がしたかったから。アルバムではレーベルからの推薦と僕の希望のミックスなんだけど、自分が選ぶときは、自分がそのひとの音楽を聴いて良いと思ったらプロデューサーを調べて、それで決めるようにしているよ。

アルバムではとくにケイディ・ゲイトリーの貢献が大きかったそうですが、彼女のどういったところが良かったのでしょう?

JW:彼女はイカれてるんだ(笑)! これはいい意味でね。彼女の作るトラックは何もかも燃えているようで、僕はそれが欲しかった。クレイジーだよ。

僕は音楽だけじゃなくて、ライフそのものに官能性は重要だと思うんだ。鳥のさえずり、花、木の揺らぎ……そういったもののすべてが、僕にとってはセンシュアルなんだ。

あなたの音楽はエクスペリメンタルなエレクトロニック・ミュージックの要素も重要ですが、そうした音楽もハードに聴くほうなのですか?

JW:そうだね、けっこう聴くほうだと思う。革新的でエキサイティングなプロダクションというのはいつも気にしてる。とくにティンバランドやトータル・フリーダムのサウンドが好きだね。

アルカはどうですか? あなたと近いところにいるアーティストだと思いますが。

JW:うん、すごくいい作品を作っていると思う。彼の音楽が出てきたとき、たくさんのひとが新しいと感じたと思う。そこがいいよね。僕と似ているかについては、彼以外にもゲイのアーティストが同時期に出てきたと思うんだけど、(自分たちは)場所に関係なく共通して持っているものがあるかもしれないね。

他に、とくにシンパシーを感じるミュージシャンはいますか?

JW:フランク・オーシャンソランジュ、SZA、ブロックハンプトン……たくさんいるよ。

いままっさきにフランク・オーシャンが出てきましたが、やっぱり彼の存在は大きかったんですね。

JW:うん、そうだね。フランク・オーシャンの成功があったからブロックハンプトンの成功があったんだと思う。ただ、これはゲイとストレート関係なく、タイラー・ザ・クリエイター、SZA、ウィロー・スミス、ジ・インターネットみたいなひとたちも共通しているけど、彼らに影響を与えたのはファレルだと思う。ゲイ/ストレート関係なく、自分自身を表現するという点でね。

もうひとつ、あなたのサウンドではオーケストラの要素が重要ですね。これはオペラや演劇からの影響ですか?

JW:子どもの頃からオペラがすごく好きだったら、そういった部分が出ているのかもしれないね。

子どもの頃っていうのは、本当に小さいときからですか?

JW:ええと、たぶんそうだね。小学生くらいのときだから。

へえー! オペラを聴いてる小学生ってけっこう珍しいと思いますけど(笑)、どういったところが好きだったんですか?

JW:両親の影響なんだ。もうただただ、美しいと思ったよ。

それは早熟ですねー。それで、いまお話したようなこと――ソウル/ゴスペル、R&B、アンダーグランドのエレクトロニック・ミュージック、クィア・カルチャー、オペラ――がアルバムには全部入っていますよね。基本的なところなのですが、アルバムの最も重要な課題は何だったのでしょうか?

JW:『ソイル』についてはその言葉通り、泥や土みたいにすごく「詰まった」アルバムにしたかったんだ。ものすごく濃密なもの。

ええ、本当に濃密なアルバムだと感じました。サウンド面でも感情面でもそうですよね。内容もけっこう生々しいと思いますが、そんな風に自分をさらけ出すことに恐れや不安はなかったですか?

JW:いや、僕にとって音楽はセラピーや癒しではないんだ。僕が音楽で扱っているのはいま直面している問題ではなくて、整理できている過去についてなんだよ。だから内面を出すことに居心地の悪さを感じたことはなかったよ。

それは面白いですね。それからすごく官能的でもありますが、なぜなぜあなたの音楽にエロスが必要なのでしょう?

JW:うん、重要だね(笑)。僕は音楽だけじゃなくて、ライフそのものに官能性は重要だと思うんだ。鳥のさえずり、花、木の揺らぎ……そういったもののすべてが、僕にとってはセンシュアルなんだ。

なるほど。とくにアルバムの最後の“Bless Ur Heart”は官能性も濃密ですし、非常に重要な一曲だと思います。歌詞に「Boy」や「Child」という言葉が出てきて、これはあなた自身のことを指していると思ったのですが、あなたにとっては何を象徴するものなのでしょう?

JW:その通りだよ。あの曲では、いまの僕自身に向けて語りかけている。テーマは優しい心を持ち続けることについてなんだ。雲とか木や幽霊が、(そうしたメッセージを)僕に語りかけているイメージなんだ。

すごく美しい曲ですが、なぜラスト・ナンバーに置いたのでしょう?

JW:僕にとってはすごくスウィートな曲で、アルバムもそういうムードで終えたかったんだ。それにピッタリな曲だと感じたからね。

ええ、本当にそう思います。では、クィア・カルチャーについてももう少し訊きたいのですが、最近は、アノーニ、アルカ、フランク・オーシャン、ソフィーなど、たくさんのクィアなアーティストがそれぞれの表現で活躍していて、日本から見ていてもすごく勢いがあるように思えます。ただ、あなたからすると、いまのアメリカでもクィア・アーティストとして表現することに困難はあると思いますか?

JW:いや、あまり感じないね。日本ではどう?

いやあ、まだまだ難しいと思います。

JW:そうなんだね。僕の場合は、単純に自分がクィアだからそれ以外の選択肢がないんだよ(笑)。

あなたの音楽には、クィアに対する祝福があるのでしょうか。

JW:もちろん。それはアルバムを通してつねに感じていることだよ。音を作っているときからね。

あなたの言葉でクィアを定義するとどうなりますか?

JW:expansive(拡張的な、展開的な)。

ああ、それはすごくしっくり来る定義だと思います。では最後の質問ですが、いまの目標を教えてください。

JW:これもexpansive、だね(笑)。

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