「UR」と一致するもの

interview with Shinichiro Watanabe - ele-king

 どんな痛みだって消し去ってくれる万能薬。肉体的な苦痛はもちろんのこと、精神的なそれまで含めて。
 いや、そんなものがあったらそりゃあ使っちまうですよ。そりゃ世界じゅうに伝播しますよ。でも、これまであなたたち人類が重宝してきたそれ、じつはそろそろ体内で突然変異するんです。端的にいえば、服用経験者は死にます。一度でも使ったことがあったら──ご愁傷さま。
 2025年4月から6月にかけ放送されたアニメ『LAZARUS ラザロ』は、あわや人類滅亡という危機的な状況を、しかしダークになりすぎたり湿っぽくなりすぎたりしない絶妙なあんばいで、あくまでも明るい未来を探る方向で描いていく。
 そうしたアニメの世界を構築するうえで音楽が果たした役割は小さくなかったはずだ。絶望的なのに前向き──そんな機微をサウンド面で担うことになったのがカマシ・ワシントン、ボノボ、フローティング・ポインツの3組だったことは、すでに多くの視聴者の知るところだろう。放送から半年。ついにフィジカルでサウンドトラックがリリースされている。
 作中では場面ごとにばらばらに配置されていた曲たちが、今回のサウンドトラックでは作曲者単位で整理されている。つまりこの3枚は、カマシ・ワシントン、ボノボ、フローティング・ポインツそれぞれの新作として聴くこともできるわけだ。そもそも監督みずから「自分のアルバムを作るつもりでやってくれ」とオファーしていたそうだから、むしろそうした聴き方こそが本道かもしれず、アニメ自体を観ていないリスナーにとっても大いに発見のあるだろうリリースといえる(もちろんシーンを思い出しながら聴くのだっておおいにアリ)。
 これまでも音楽に強いこだわりをみせてきた渡辺信一郎監督が、みずから集大成と語る『LAZARUS ラザロ』。『別冊ele-king 渡部信一郎のめくるめく世界』では自身の半生を語っていただいたり、「オールタイム・ベスト100アルバム」を選んでいただいたりしているが、今回はまたそれとは異なる角度から、『LAZARUS ラザロ』のサウンドトラックについて話していただいた。

今回のサウンドトラックの3人はみんな、はみ出している人たちを選んだというか、むしろそのはみ出しの部分に可能性を感じてオファーしたと言えるんじゃないかな。

2025年は『LAZARUS ラザロ』が放送されましたが、1年を振り返ってみてよかったこと、嬉しかったことはありましたか?

渡辺:ひとつはもちろん、『LAZARUS ラザロ』がようやく放送できたこと。あとは『LAZARUS ラザロ』の主題歌、カマシ・ワシントンの “VORTEX” がエミー賞にノミネートされたことですね。アニメは苦労が多いわりに報われることが少ないんで(笑)、スタッフみんなで本当に頑張って制作した甲斐がありました。

これはカマシ・ワシントンも嬉しいのではないでしょうか。パートナーのアミ・タフ・ラも、彼が作った最高の音楽のひとつが『LAZARUS ラザロ』だったと言っていましたよ。

渡辺:いやあ、本当に良かったですね。

制作期間も踏まえると、1年以上経ってようやく、ですよね。

渡辺:カマシに限らず、ボノボフローティング・ポインツも、みんないい曲を書いてくれた。サントラになると、すごくよそ行きになっちゃう人もいるんですよ。だから発注するときにも、「いかにもサントラ風の曲、っていう意識は持たなくていい。自分のアルバムを作るつもりでやってくれ」と伝えてました。結果、遠慮せずやってくれたのが良かったかな。

今回のサントラの作り方は、通常と違うんでしょうか?

渡辺:いや、サントラの作り方には2種類あって、映画なんかだと先に画ができてて、それを見ながら作曲するフィルムスコアリングというのがひとつ。でも多くのTVシリーズなんかだと画ができるのがギリギリで、そこから作曲してたら間に合わないんです。だから画がないうちから先に曲をいっぱい作っておいて、それをうまく画にハメていくというのが多い。それで、通常はフィルムスコアリングのほうが高級で立派な手法だとされてますが、今回そういう意味ではフィルムスコアリングじゃないんで通常のパターンではあるんです。

そうなんですね。

渡辺:でも自分の意見としては、フィルムスコアリングってちょっと合いすぎるところがあるんじゃないかな。無難になってしまうというか、曲が画に従属してしまうというか。その分、先に作った曲をはめると、思ってもいなかったような効果が生まれるときもあるし、画に従属しない、バランスを崩しかねないような強い曲を、ギリギリ崩れないように使ったりすることもできる。もちろんこういうやり方は、時間がない、間に合わないってとこから生まれたんだけど、じつはそこに可能性があると思うし、自分はこのやり方もけっこう好きなんです。

なるほど。曲のエディットも、監督自身が手がけてるんですよね?

渡辺:そうです。たまに、「曲がいいとこでビシッとはじまってビシッとうまいこと終わるけど、どうやってるんですか?」って聞かれることがあるんですけど。

思います、それは。

渡辺:たまたまうまくいった、なんてことはあんまりなくて(笑)。苦労して、曲をエディットして合わせてるんですよ(笑)。やっぱり、音楽が映像に合わせてビシッとはじまり、終わるものが好きなんですね。

フェード・アウトではなく。

渡辺:そう。音と画のシンクロの快感って、はじまり方と終わり方が肝心だから、そこに細心の注意を払ってます。作曲家にいつも言ってるのは、「フェード・アウトは禁止」と。

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(細野晴臣との対談は)中学生の頃からのヒーローのひとりですから、ホント嬉しかったですね。2025年のもうひとつのハイライトでした。

今回、音楽をカマシ・ワシントンにオファーしたきっかけは?

渡辺:カマシはスピリチュアル・ジャズを継承しながらも、そこからはみ出すような音楽性を持ってると思うんですよ。ブルース・リーの映画(『ドラゴン 怒りの鉄拳』)の曲をカヴァーしたりしてるしね。やっぱりジャズでありつつジャズにとどまらない音楽性の拡がりみたいなものがある。だから、今回のサウンドトラックの3人はみんな、はみ出している人たちを選んだというか、むしろそのはみ出しの部分に可能性を感じてオファーしたと言えるんじゃないかな。

ボノボの場合は?

渡辺:ボノボは、クラブ系のなかでもひときわ音楽的才能がある人ですね。まあグラミー賞に8回もノミネートされてるぐらいなんで、メロディも書けるし、大半の楽器を自分で演奏できるし、オーケストラと共演したりしてて、普通のクラブ・ミュージックから明らかにはみ出してる(笑)。それで、上がってきたのはすごくいい曲ばかりでサウンド・テクスチャーもすごく凝ってたので、全体の基調になるムードは彼が作ってくれたと思ってます。ひとつだけ困ったのは、どれも切ない曲ばかりなんで、楽しいシーンとかオフビートなシーンの曲はどうするんだという(笑)。

どうしたんですか?

渡辺:スケジュール的に後半の作業になったカマシに「楽しいシーンとかオフビートなシーンもあるんで、そんな曲をどんどん作ってくれ」と(笑)。それで何とかバランスがとれた感じですね。

最初のほうの「悪魔に魂を売っちまった男みたいなのをかけてくれ」というシーンでかかるのがボノボの曲ですよね。

渡辺:あの1話冒頭は、当初はロバート・ジョンスン本人の “Me and the Devil Blues” を使うつもりだったんだけど、まあ大人の事情で実現できずで。……ラザロのターゲットの人物が、最初は聖人のようだったのに悪魔に魂を売ってしまった、と言われている人物で、そんな曲をダグがリクエストするシーンです。それでボノボに「ロバート・ジョンスンみたいな曲を作ってね」と依頼したら、だいぶ驚かれました(笑)。

それはそうですよ(笑)。

渡辺:「簡単に言うなよ」みたいな(笑)。最初は「やってみる」という返事だったんですが、途中で「やっぱ無理」とギヴアップ宣言が来て(笑)。でも「自分なりのブルースならできるので、それでいいかな?」ってことだったので、もちろんそれでいいよと。そうして生まれたのが “Dark Will Fall (ft. Jacob Lusk)” ですね。

ボノボはそれがこのアニメにとって重要なトラックだったと、『別冊ele-king 渡部信一郎のめくるめく世界』でも語っていました。

渡辺:もうひとつの挿入歌、9話冒頭の、街中をHQが歩いてくる長い長いワン・ショットのときにかかる曲、これもボノボにお願いしました。ここの当初のイメージはデイヴィッド・ボウイの “Five Years” だったんですよね。“Five Years” は「あと5年で世界が終わる」という曲で。街の描写があって、最初のほうは普通に見えるんだけど、曲が進んでいくと泣き叫んでる人がいたり、徐々に終末感が出てくる曲。今回は曲調は似てないと思うんですけど、コンセプトはあの曲みたいな感じで、「あと1ヶ月で世界が終わるかもしれない」という曲を作ってくれ、とオファーしました。

それが “Beyond the Sky (ft. Nicole Miglis)” ですね。

渡辺:終末をむかえるかもしれない世界は、一見普通に見えるけども、ほんのちょっとバランスを崩せば狂気をはらんでるということ、そしてここを平然と歩いてくるHQという男も、相当タガが外れた存在だというのを、ワンカットで見せるという冒険的なシーンなんだけど、ボノボはそれに合う良い曲を書いてくれました。

フローティング・ポインツはいかがでしたか?

渡辺:彼はすごい音楽マニアで、共感するとこも多くて(笑)。

ジャズとかソウルとかすごく掘っていますよね。

渡辺:いや、そういう感じだけじゃなくて、エクスペリメンタルなものとか音響系、現代音楽みたいなものまでけっこう全方位で、そのへんが共感するとこです(笑)。Chee Shimizuさんがやってる〈ORGANIC MUSIC〉って店で、レコードを見ながら3人でいろいろ話したときも、「武満徹のなかでどれがいいか」とか、エンニオ・モリコーネがやってた前衛音楽の話とか、そんなマニアック極まる話ばかりで(笑)。

彼にオファーした理由は?

渡辺:フローティング・ポインツもいわゆるクラブ・ミュージックの世界からはみ出すような、ジャンルに収まりきらない才能があるんですよね。ビート打ち込みの人ってイメージがあるかもだけど、音楽学校も出ているからストリングス・アレンジもできるし、生演奏の作品も出してるし、何よりファラオ・サンダースと共演したアルバムがすごく好きで、ぜひオファーしたいなと。今回、ちょっとスケジュール的な問題で新曲は少なかったんだけど、彼も楽しんでやってましたね。

いまはスピリチュアル・ジャズを聴き直していて、思えばこういう盤を全然入れてなかったな~と思ったり。

別冊ele-king 渡部信一郎のめくるめく世界』では、細野晴臣さんとの対談が実現しました。あれから時間が経ってみて、細野さんと話したことはどういう経験になっていますか?

渡辺:いやあ、もちろん自分が中学生の頃からのヒーローのひとりですから、ホント嬉しかったですね。2025年のもうひとつのハイライトでした。いろいろ刺激も受けたし、今後につながっていくといいなと思ってます。

同『別冊』では、人生におけるオール・タイム・ベスト100を選んでいただきましたよね。半年くらい経ってみて、心変わりはありましたか?

渡辺:ああいうのってそのときの気分で選んでるから、後から見ると後悔が多くて(笑)。あれを入れてなかった、これも忘れてたという感じで、毎日後悔してます(笑)。

例えば、いまだとどんなものでしょうか。

渡辺:いまはスピリチュアル・ジャズを聴き直していて、思えばこういう盤を全然入れてなかったな~と思ったり。ちょっと前までは、モード・ジャズ、ポスト・バップと言われるやつを聞き直してて、これがいま聴くと丁度いい塩梅なんです。当時新しいジャズをやろうとした人たちが、フリーにはいかなくてちゃんと作曲されたもので、音の響きとかアブストラクトな構成とかで新しい世界を開こうとした、その感じがいま聴くといいなと思って。いまのエクスペリメンタルとかアンビエントとかを聴き慣れた耳でそういうのを聴き直すと、再発見が多いんですよね。

それはもしかしたら、いまの「アンビエント・ジャズ」的な流れとつながる聴き方かもしれないですよね。

渡辺:そうですね。新しいものだと、コズミック・トーンズ・リサーチ・トリオとか、シャバソン&ケルコビッチとか、アンビエント通過後のジャズって感じで面白いですね。

他に、25年で印象深かった出来事はありますか?

渡辺:世界的に有名な『Ghost of Yotei』というゲームがあるんですが、そのなかの「Watanabe Mode」ってやつの音楽をプロデュースしたことですかね。

それは、どういう仕事なんでしょうか?

渡辺:そのゲームをつくったスタッフが、『サムライチャンプルー』の大ファンらしくて(笑)。それで、彼らの前作のゲームでは、黒澤明監督にリスペクトを表して、「Kurosawa mode」っていうのを作ったらしいんです。モードを切り替えると、白黒画面の粒子の荒い感じで、黒澤映画風になるという。それで今回は、『サムライチャンプルー』にリスペクトを評して、「Watanabe Mode」ってのをやりたいと。モードを切り替えると、音楽がインスト・ヒップホップになるという(笑)。

その音楽をプロデュースしたんですね。

渡辺:そうです。でも、昔の人をそのまま使うんじゃなくて、20年後の『サムライチャンプルー』という感じで、新しい人たちと組んでやりました。Sweet William、mabanua、DJ Mitsu the Beatsマーク・ド・クライヴ・ロウという、全員が初めて一緒にやった人たちだったんですけど、なかなかうまくいったんじゃないかな? と思ってます。

仕事以外では、どんな年でしたか?

渡辺:自分は旅が好きなんですけど、コロナのときにあちこち行けない状況になって、その後も仕事が忙しすぎてなかなか行けなくて(笑)。2025年はやっと一段落したんで、LA、サンパウロ、リオ・デ・ジャネイロ、京都、バルセロナ、NYといろいろ行けたんで、充電にもなって楽しかったですね。

ブラジルにも行かれたんですね?

渡辺:だいたい世界50都市くらいは行ったことがあるんですが、いちばん好きなのがリオ・デ・ジャネイロかも知れないな。3回目ですけど、何度行っても最高です。

リオといえば危険なイメージがあるんですが、どういうところが良いんですか?

渡辺:あの、真の快楽とはですね、危険ととなり合わせなんですよ(笑)。いつ泥棒が来るかわからない、いつひったくられるかわからない。そういう場所では、危険を察知しなきゃいけないから、すごいレーダーの感度が上がるわけです。そうすると人間の感性って研ぎ澄まされるんですね。そういう状態で快楽もやって来るわけです。食べ物はおいしいし、風景も建築物も美しいし、人びとは陽気で優しいし、美女たちは美しいし(笑)、音楽はそこらじゅうに溢れてて、どれも素晴らしいし。

そうなんですね。

渡辺:例えばラパ地区というところにはライヴハウスが集中してて、そういうところに大ヴェテランのアーティストが出てるんだけど、老若男女みんな大合唱するんですね。10代の子まで。DJがまわしてるようなクラブっぽいところにも行ったんですが、そういう場所でもやっぱり大合唱(笑)。みんな昔の、すばらしいブラジル音楽の古典をちゃんと知ってるんです。本当に音楽好きな人たちなんだなって感じました。

なるほど。

渡辺:あの、リオの人たちをカリオカって言うんですけど、基本アバウトというか、いい加減なんです(笑)。時間にもルーズで、現地の大使館の公式の打ち合わせでさえ、時間どおりに行くと誰もいない(笑)。で、1時間くらい経ってようやく人が集まってくるんだけど、誰も文句を言う人もいないし、まあいいんじゃないの、ちょっとくらい遅れても、という適当さで(笑)。それで、カリオカたちがジョークを言ってて「日本人って、打ち合わせに5分遅れただけで “どうなりました?” ってメールしたりするんでしょ」「ワッハッハ、マジかよ!」っていう感じなんです。だいたいの日本人は最初違和感を感じるんだけど、現地に1週間くらいいるとそれに馴染んでくるのね。彼らはいつもおおらかで楽しそうで、貧乏でも人生を楽しんでる。それにだんだん慣れてくるとね、「日本であんなにあくせく働いてたのは正しかったのか?」「なんかストレスためながら暗い顔して働いて、それで人生楽しいのか?」っていう価値観の変革に迫られるんです。

カルチャー・ショックですね(笑)。

渡辺:いい加減であることを日本人は悪だと思うわけだけど、本当にそうなのか? と考えてしまう。そういう経験がしたくて旅に行くわけだしね。

いま渡辺監督は、新しいお仕事をされているんですよね。

渡辺:多くは言えないんですが、短めの作品をふたつぐらいやりながら、次の大きい仕事の企画をいくつも作ってますね。まだまだ作りたいモノがあるんで……。あと『LAZARUS ラザロ』の第二期もぜひ作りたいと思ってるんで、グッズを買うとかサントラを買うとか(笑)、そういう形で支援してもらえたら嬉しいです!

Nightmares On Wax × Adrian Sherwood - ele-king

 ナイトメアズ・オン・ワックスの曲のなかでもダントツの再生数を誇る “You Wish”、あるいは “Flip Ya Lid” のようなヒット曲を含むアルバムが2006年の『In A Space Outta Sound』だ。その20周年を記念し、なんとエイドリアン・シャーウッドが同作を再構築したアルバム『In A Space Outta Dub』がリリースされることになった。発売は4月3日、同時に『In A Space Outta Sound』の20周年記念盤も登場。じつに強力なコラボレイション企画、これは聴き逃せない。

Nightmares On Wax x Adrian Sherwood

NOWの不朽の名作『In A Space Outta Sound』の20周年記念企画として
UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドがリワークした
『In A Space Outta Dub』のリリースが決定!
新曲「You Bliss」が解禁!
オリジナルの2枚組LPに『In A Space Outta Dub』を
加えた3枚組仕様のデラックス盤も発売!
発売は4月3日

〈Warp〉は、ナイトメアズ・オン・ワックスによる不朽の名作アルバム『In A Space Outta Sound』のリリース20周年を記念したアニバーサリー企画を発表。この20年、時代の空気に静かに寄り添ってきたサウンドを、あらためて現在の文脈へと引き寄せるべく、UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドがリワークを手がけた『In A Space Outta Dub』が、4月3日にリリースされる。さらに、オリジナルの2枚組LPに本作を加えた3枚組仕様のデラックス盤もあわせて発売。今回の発表にあわせ、「You Wish」をダブ・ヴァージョンとして再構築した「You Bliss」が公開されている。

Nightmares On Wax x Adrian Sherwood - ‘You Bliss’
YouTube https://youtu.be/OthUTv4KO-4
配信リンク https://n-o-w.ffm.to/in-a-space-outta-dub

『In A Space Outta Sound』は、ナイトメアズ・オン・ワックスことジョージ・エヴリンのキャリアにおいて、「原点」と「現在」の両方を映し出す作品である。2005年に発表されたオリジナル・アルバムは、彼がウェスト・ヨークシャーで育つ中で親しんだレゲエ・カルチャーへのオマージュとして制作された。その原体験は、昨年末にリリースされたミックステープ『Echo45 Sound System』においても掘り下げられている。両作に通底するのは、ジャマイカ由来のサウンドを軸に、ソウル、ジャズ、ヒップホップを自在に融合させ、サンプルを一瞬で耳に残るフックへと昇華させる、ジョージ・エヴリンの比類なき手腕であり、感性だ。

「You Wish」や「Flip Ya Lid」といった楽曲は世界的なヒットを記録し、数え切れないほどのシーンで鳴り響いてきた。それらは人々の意識に自然と染み込み、ナイトメアズ・オン・ワックス最大のグローバル・ヒット作として広く認識されている。最も商業的に成功した作品であると同時に、その影響力はアーティスト名を超え、カルチャーそのものに溶け込んできた。ソウルフルなヴァイブレーションを宿したこれらの楽曲は、多くの人々の日常に寄り添うサウンドトラックとして、長く愛され続けている。
アルバムの核を成すベースの鼓動は、伝説的ダブ・マスターであるエイドリアン・シャーウッドによる新たなダブ・ワークを通して、より際立ったものとなっている。ジョージ・エヴリンの招きにより、オリジナル・アルバム収録曲の一部を解体・再構築するという挑戦に臨んだ〈On-U Sound〉主宰のシャーウッドは、その期待に見事に応えた。代名詞とも言えるエフェクト操作でリズムを大胆に削ぎ落とす一方、サイラス・リチャード(ホレス・アンディ/ダブ・アサンテ・バンド)やダグ・ウィンビッシュ(タックヘッド/リヴィング・カラー)といった重要なプレイヤーたちと新たなオーバーダブも録音している。

こうして完成した8曲入りの『In A Space Outta Dub』は、マッド・プロフェッサーがマッシヴ・アタックの『Protection』を素材に再構築した『No Protection』をはじめとする名盤ダブ作品の系譜に連なる一作である。同時に、プライマル・スクリームやパンダ・ベア&ソニック・ブーム、スプーンといったアーティストの作品を再解釈してきたシャーウッド自身のリワーク作品群とも響き合い、格式ある歴史の一端を担う存在となっている。

今回の企画では、『In A Space Outta Dub』がCD、LP、デジタル配信でリリースされるほか、オリジナルの2枚組LPに『In A Space Outta Dub』を加えた、3枚組仕様のデラックス・ボックスセットも登場する。アートワークは、ゴリラズ、ラン・ザ・ジュエルズ、マック・ミラーらを手がけてきたラフマーシーとのコラボレーションによるもので、オリジナル・スリーヴの再構築に加え、蓄光プリントやスピーカーボックス型のカットアウト、ステッカーシートなど、細部にまでこだわった統一感のあるデザインが施されている。

また『Smokers Delight』の30周年とあわせ、この節目を祝して3月12日には、ロンドンの名門ロイヤル・アルバート・ホールにてソールドアウト公演が行われることも発表されている。この特別なステージでジョージ・エヴリンは、フル・ライヴ・バンド、弦楽四重奏、合唱団、ゲスト・ヴォーカリスト、そしてサプライズ・コラボレーターを迎え、2つの記念碑的アルバムが新たな解釈のもとで披露される予定だ。圧倒的な映像とサウンド演出により、時代を象徴する名作群が新たな命を吹き込まれる。

『In A Space Outta Sound』は今なお生き続けるアーティファクトであり、今回のリイシューは、20年にわたりこの作品と向き合ってきたリスナーに向けた再発見の機会でもある。人生を肯定する楽曲群、ジャンルを横断するサウンド、革新的なコラボレーション──本作は、私たちの日常における「内なる空間(インナー・スペース)」を今も形作り続ける決定的な一枚だ。

〈Warp〉で最も長く在籍する古参アーティストとして、ジョージ・エヴリンは30年以上にわたりエレクトロニック/ソウル・ミュージックの最前線を走り続けてきた。本アニバーサリー企画は、その歩みとともに、世代を超えて響き続けるその影響力と、時代を超越した作品の価値をあらためて証明するものである。

ナイトメアズ・オン・ワックスの不朽の名作『In A Space Outta Sound』をエイドリアン・シャーウッドがリワークした『In A Space Outta Dub』は、4月3日 (金) にCD、LP、デジタル配信で世界同時リリース。LPはライト・ローズ・ヴァイナルとなり、日本語帯付き盤も発売される。国内盤CDと日本語帯付き限定盤には解説書が封入される。

label:BEAT RECORDS / Warp Records
artist:Nightmares on Wax X Adrian Sherwood
title:In A Space Outta Dub
release: 2026.04.03
商品ページ
配信リンク

tracklist:
01. You Bliss
02. On Purpose
03. Flippin’ Eck
04. Positive Touch
05. On The Seven Seas Dub
06. Looking At You Dub
07. Sweeter Still
08. Nyabinghi Dub


CD


LP

label:BEAT RECORDS / Warp Records
artist:Nightmares on Wax
title:In A Space Outta Sound [20th Anniversary Edition]
release: 2026.04.03
tracklist:
Nightmares On Wax - In A Space Outta Sound (Re-Imagined Sleeve Edition)
A1. Passion
A2. The Sweetest
B1. Flip Ya Lid
B2. Pudpots
B3. Damn
C1. You Wish
C2. Deep Down
C3. Chime Out
C4. Me!
D1. I Am You
D2. Soul Purpose
D3. African Pirates
Nightmares On Wax X Adrian Sherwood - In A Space Outta Dub
A1. You Bliss
A2. Passion
A3. The Sweetest
A4. Flip Ya Lid
B1. Pudpots
B2. Damn
B3. You Wish
B4. Deep Down


輸入盤BOX SET

KEIHIN - ele-king

 2000年代から、長らく東京周辺のアンダーグラウンドで活動を続けてきたDJ、KEIHINがこのたびファースト・アルバムをリリースした。ライフステージの変化とともにDJとしての活動を2度ほど休止しながらも、育児や家事、仕事という日常生活の合間をぬって制作、このパラノイックとも言えるドープな本作を完成させたそうだ。その制作意志にまずは感服するばかりだ。

 そのDJとしての本格的なキャリアは2000年代初頭、peechboy、CMT、MutronらとのDIYパーティ・ポッセ、DOEL SOUND FORCEに遡るが、2000年代後半には、東高円寺〈GRASSROOTS〉、関西の〈FLOWER OF LIFE〉、千葉の〈FUTURE TERROR〉といったクラブ、パーティ周辺人脈──いわゆる〈RAW LIFE〉前後に勃興したアンダーグラウンドなDJシーンで活躍していくことになる。しかし、サウンドとして本作につながる起点としてはやはりパーティ〈ALMADELLA〉だろう。現在では上海のエッジーなレーベル〈SVBKVLT〉からのリリースでも知られる、現在は京都を拠点とするRILLAとともに主宰していたパーティ。2008~2013年の開催で早くもミニマル・テクノとダブステップ(それだけではないが)のミックスがおこなわれていた。そうしたスタイルは、2010年代初頭のポスト・ダブステップの流れ以降、現在ではもはや珍しいことではなくなったが、パーティ・スタート当初は、そのわずか1~2年前に、やっとダブステップのレコードが国内でも買うことができるようになり、ましてやインターネットでの情報も限られ、ファイルでのDJがまだ敬遠されていた時代と言えばその先鋭性が少しはわかるかもしれない(ちなみにDVSの登場もそうだが、さらにDJプレイのファイル化の転機となったCDJ-2000 は2009年11月/CDJ-2000nexusは2012年9月のリリース)。そこで招聘したアーティストたち──スキューバシャックルトンアップルブリムペヴァリストといったラインナップを見ても、その方向性がわかるだろう。本作のサウンドの素地がそうした活動にあることはなんとなくはわかるのではないだろうか。またミックスCDレーベルでもあり、主宰のふたりの他に、現在大阪のレコード店〈Naminohana〉を運営するINBEのミックスも出している。

 2016年にDJ活動を一端休止。本格的なアーティスト活動の開始は、2018年末で自身のレーベル〈Prowler〉を立ち上げてリリースしたシングル「Esoteric Communication」となる。決して早くはないデビューといえるが、しかしその響きは、音楽表現への不退転の信念というか執念を感じずにはいられないそんな作品で(そもそも自主でレコード・プレスまでしている)。本作へと続く、ダンスフロアに根ざしたポスト・ダブステップとテクノの汽水域から立ち現れたインダストリアルなブロークン・テクノを展開していた。そして再度の2020年のDJ活動休止後、やはり日々の生活の合間をぬって完成させたのが本アルバムだという(DJ活動は近日再開予定とのこと)。

 「生と死、そして転生(進化あるいは継承)」というテーマの元に『Chaos and Order』と名付けられた本作は、あえてここでは引用しないが(CDを手に取った方がいい)、おそらく自身の長らくのオブセッションに強く由来するであろう、レイヴとサイケデリック・カルチャーをひとつの起点にした、いわば生成変化の、フリーキーな着想のSFストーリーとシンクロしたものだという。CDには各曲にそのストーリーに連なったイメージがブックレットとして編み込まれ、ひとつの作品を作り上げている(それは帯裏にも及ぶ)。いわば視覚的なイメージも含めて、ひとつのアート・ピースとして構成されている。

 地鳴りのようなベース音とノイズによってその出発を知らせる “Wormhole” から一転してヘヴィーなブロークン・テクノ “Gate” によって、アルバムは本当のはじまりをつげる。強迫観念を煽り立てるようなボイス・サンプルとグリッジなピープ音の “Room” から一転、パーカッシヴなダブ・テクノ “Ayahuasca” でアルバムは、徐々にそのグルーヴで聴く者の妄想を加速させる。グッと重心を落としたブレイクビーツ・テクノ “Overload”。淀んだ井戸の水の底から星空を眺めているかのようなダブ・アンビエント “Cogitation” をはさんでアルバムは後半にかけてさらに加速していく。モノトーンのブロークン・ビート~ハーフステップ的な “Resist”、またホワイト・ノイズとともに覚醒を促すハード・テクノ “Singularity” から、ビリビリと痙攣するハードなミニマル・テクノ “Transition”。この後半の流れを聴いているだけでも、いつしか白目をむいて、意識は身体の存在を振り切り拡散していくようだ。そして最後に訪れるのは仄暗い福音をもたらすアンビエント・テクノ “Sign” で終幕する。

 もちろん本作の楽曲は現状のベース~ブロークン・テクノなどのダンスフロアの要素に根ざしたものではある。しかし、単なるダンストラックの集積ではなく、アルバムというフォーマットがもたらすストーリー・テリングを強烈に意識したであろうことは伝わってくる構成だ。ダークかつインダストリアルなメタリック感、ダブのヘヴィーネスと浮遊感といった音のテクスチャーで、アルバムを通じて強烈な妄想を具現化するかのような広大なるコスモロジーを描き出している。また前日譚としてのアンビエントDJミックスも用意されていて、このビート感や構成とともに、まさにDJという体験を下敷きに、そこから電子音楽を作るということに強烈なるパッションを見出していることをビンビンに感じる作品でもある(最近ではロンドン在住のTORUの『Rescue at SW4』にも同じ執念を感じた)。

 多忙な日常生活をぬって作られた、その日常に表裏一体で頭に渦巻く「狂」の一文字、それを表現として肯定する、その強烈な執念を感じさせ、妄想をも具現化=脳内のイマジネーションのグルーヴを覚醒させる、まさにブレイン・ダンス(IDMという意味ではない)のテクノ・アルバムと言えるだろう。

 また作品性そのものとは関係はないが、ライフステージの変化でダンスフロアから離れながらも、またこうした強度の作品を作りあげるという部分で、つきることない音楽という表現への深い愛情に支えられた、年齢に左右されないある種のオルタナティヴなアーティストのキャリア、それを含めた人生のあり方を肯定する。そんなメッセージもそこには感じてしまう、そんな作品でもある。

1月のジャズ - ele-king

 スイスのギタリストのルイ・マトゥテ。1993年にジュネーヴで生まれたが、祖父は中米のホンジュラス出身というラテン・ルーツのミュージシャンである。10代にフラメンコ・ギターを学び、クラパレード大学進学後はジャズの道に進んで同大の音楽賞を受賞し、リオネール・ルエケやウォルフガング・ムースピールといったギタリストにも学んでいる。自身のルーツもあってスパニッシュ、ラテン、ブラジル音楽などにも通じており、自身のグループを率いて数枚のアルバムをリリースしているが、2022年の『Our Folklore』に見られようにジャズとブラジル音楽を繋ぐような作品が多い。また、リオネール・ルエケの影響からだろうが、アメリカのネオ・ソウル的なフィーリングを持つ新世代ジャズにも通じている。2024年にはハープ奏者のブランディ・ヤンガーをゲストに迎えた『Small Variations of the Previous Day』を発表。ブラジルのボサノヴァやサンバ、レユニオン島のマロヤ、カーボベルデのモルナなど、中南米や大西洋、インド洋の国々に伝わる伝統音楽を幅広く取り入れた作品となっていた。

Louis Matute
Dolce Vita

Naïve

 そんなルイ・マトゥテの新作『Dolce Vita』は、ゲストにブラジルを代表するシンガー・ソングライターでのジョイス・モレーノを迎え、ブラジルの新世代シンガー・ソングライターのドラ・モレンバウム、前作に続いてフランス新世代のシンガー・ソングライターのギャビ・アルトマンも参加。ギャビもブラジルに音楽留学するなどブラジル音楽の造詣が深いミュージシャンだ。演奏はエミール・ロンドニアンなどの作品にも参加するレオン・ファル(サックス)、ネイサン・ヴァンデンブルケ(ドラムス)、ヴァージル・ロスレット(ベース)、アンドリュー・オーディガー(ピアノ、キーボード)、ザカリー・クシク(トランペット)など、これまでのルイのバンド・メンバーが固められている。フェデリコ・フェリーニ監督の映画『甘い生活』を由来とする『Dolce Vita』は、その甘美な世界とは裏腹に、軍事独裁政権だったホンジュラスから亡命してスイスに渡ったマトゥテ家族の苦難の歴史と、アメリカやヨーロッパに支配され、搾取されてきた歴史を持つホンジュラスをはじめとした中南米諸国を表現したものとなっている。アルバム制作にあたってルイはスペイン、キューバ、コスタリカ、ホンジュラス、ブラジルと旅を続け、ブラジルではジョイスとドラ・モレンバウムと共演してアルバムを完成させた。

 アルバムはジャズ、ラテン音楽、ブラジル音楽などのほか、ロックやサイケ、ファンクなどの要素も融合したミクスチャーなものとなっている。その代表が表題曲の “Dolce Vita” で、アフロビートとラテン・ロックが融合したような1970年代風の楽曲。“Santa Marta” や “Le jour où je n'aurai d'autre désir que de partir” も、ラテン・ファンクとサイケがミックスしたクルアンビンを彷彿とさせる作品。ドラ・モレンバウムが歌う “Não me convém” は、どっしりとしたブラジリアン・ファンクのグルーヴとフェアリーなドラの歌声が好対照で、エイドリアン・ヤングとレティシア・サディエール(ステレオラブ)の共演を想起させる。“Tegucigalpa 72” はホンジュラスの首都テグシガルパで1972年に起った軍事クーデターを題材とした作品で、ホンジュラスの伝統的な舞踏音楽であるプンタにロックを混ぜたアグレッシヴなナンバーとなっている。


DJ Harrison
ELECTROSOUL

Stones Throw

 ジャズ・ファンク・バンドのブッチャー・ブラウンでの活動と並行し、ソロ活動やほかのグループ、プロジェクトなども精力的に行うDJハリソンことデヴォン・ハリソン。マルチ・プレイヤーでありプロデューサー/トラックメイカーの顔を持つ彼だが、ブッチャー・ブラウンとしては2025年にアルバム『Letters From The Atlantic』をリリースし、ソロ活動では2024年の『Tales From The Old Dominion』以来となるニュー・アルバムの『ELECTROSOUL』をリリースした。彼らしいジャズ、ヒップホップ、ファンク、ソウル、R&Bなどがミックスした作品で、ミゲル・アットウッド・ファーガソン、キーファー、ナイジェル・ホール、ヤスミン・レイシー、ヤヤ・ベイ、アンジェリカ・ガルシア、ピンク・シーフなど多彩なゲストと共演している。

 アルバム・タイトルにソウルが付いているだけあり、今回のアルバムはソウル寄りの内容と言えるだろう。ヤスミン・レイシーが歌う “It’s All Love” はエリカ・バドゥを想起させるネオ・ソウルで、ナイジェル・ホールが歌う “Can’t Go Back” はダニー・ハサウェイのようなソウルの伝統を今に引き継ぐ楽曲だ。グレベスが歌う “End of Time” はメロウなソウル・フィーリングにハリソンのピアノが絶妙にマッチし、“Y’all Good?” ではピンク・シーフのラップと幻想的なエレピが交錯する。一方 “OG Players” は、スライ~プリンス~ディアンジェロという系譜に繋がるような荒々しいロック・フィーリングを持つファンク・ナンバー。“Curtis Joint” も1960~1970年代のザラついた質感をわざと残し、DJならではのループ感覚で進行していく。そして、アルバム・タイトルの『ELECTROSOUL』を最も感じさせるのがキーファーと共演した “Beginning Again”。1970年代後半から1980年代にハービー・ハンコックなどがやっていたジャズとソウルの融合を現代に引き継ぐような作品で、複雑なビートによるジャズ・ファンク調の曲調とコズミックなキーボードの調和がハリソンとキーファー両者のコラボならではと言える。


Jimi Tenor Band
Selenites, Selenites!

Bureau B

 2000年代後半以降のジミ・テナーは、ジャズ、即興音楽、ソウル、ファンク、サイケ、プログレ、クラウト・ロック、エクスペリメンタル・ミュージックなど多方面に触手を伸ばす一方、活動初期のようなテクノやハウスなどエレクトリック・ミュージックを作ることもある。そうしたなか、アフロ・バンドのカブ・カブやトニー・アレンとの共演などに見られるようにアフリカ音楽への傾倒がずっと続いているようだ。彼の新たなグループとなるジミ・テナー・バンドはパンデミックの頃にフィンランドのヘルシンキで結成され、パンデミック明けにフェスやクラブでのライヴで研鑽を積んできた。バンド・メンバーは明らかではないが、作曲者にはUMOジャズ・オーケストラのトロンボーン奏者のヘイッキ・トゥフカネン、サン・ドッグ名義でも活動するドラマーのエティ・ニエミネン、カブ・カブのドラマーのエコウ・アラビ・サヴェージ、ジャズ、ポップス、ヒップホップなどを縦断するギタリスト/マルチ・ミュージシャンのローリー・カイロらがクレジットされるので、おそらく彼らがメンバーと目される。ローリー・カリオの2025年のアルバム『Turtles, Cats and Other Creatures』にはジミ・テナー、エコウ・アラビ・サヴェージ、ヘイッキ・トゥフカネンも参加していたので、ジミ・テナー・バンドもそれらアルバムと地続きで進行するプロジェクトなのだろう。

 アルバム『Selenites, Selenites!』はジャズ、ファンク、ソウルなどの折衷的な作品だが、随所にアフロの要素が散りばめられているところが特徴だ。“Universal Harmony” はカーティス・メイフィールドのようなソウルを軸とするが、アフロビートを咀嚼したドラミングやジミの土着的なフルート、ダイナミックなホーン・アンサンブルが加わることにより、非常にスケールの大きな作品となっている。“Some Kind of Good Thing” はビッグ・バンドの仕事もいろいろやってきたジミならではのジャズ・ファンクで、エキセントリックなアナログ・シンセと骨太のリズムに支えられる。“Shine All Night”にはガーナ北部のフラフラ族のゴスペル・クイーンとして注目を集めるフローレンス・アドーニが参加。彼女の昨年のデビュー・アルバム『A.O.E.I.U. (An Ordinary Exercise In Unity)』にはジミとエコウ・アラビ・サヴェージも参加していたので、そこから今回の共演へと繋がっている。アフロ・ファンクを軸とした楽曲ながら、パンキッシュで極めて実験色の濃い作品になっているのがジミらしい。“Furry Dice” はエコウ・アラビ・サヴェージの作曲で、ガーナのハイライフとアフロビートがミックスしたようなナンバー。


Criolo, Amaro Freitas, Dino D'Santiago
Criolo, Amaro e Dino

Criolo Produções

 ブラジルの新世代ピアニストとして注目されるアマーロ・フレイタスのことは、2024年のアルバム『Y'Y』で紹介したが、今回の新作はラッパーのクリオロ、カーボベルデ系のポルトガル人シンガーのディノ・デ・サンティアゴとの共作となる。『Y'Y』はシャバカ・ハッチングス、ブランディ・ヤンガー、ジェフ・パーカーらが参加し、アマゾンの自然やそこに住む先住民をモチーフとした土着色の強いアフロ・サンバ、アフロ・ジャズという作品だったが、この『Criolo, Amaro e Dino』はまったく趣が異なる。1980年代末から活動し、ラテン・グラミー賞にノミネートされるなど世界的なブラジル人ラッパーとして認知されるクリオロ、ヨーロッパ各地で活躍し、カーボベルデ・ミュージック・アワードやMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードなどを受賞するディノ・デ・サンティアゴが前面に出たコンテンポラリーな作品であるが、アマーロのピアノももちろん存在感を放っている。

 ヒップホップやR&Bに接近したジャズという点では、ロバート・グラスパー・エクスペリメント(RGE)のブラジル/カーボベルデ(またはポルトガル語)版という見方もできる。特に “E Se Livros Fossem Líquidos_ (Poeta Fora da Lei Pt II)” でのメロウなメロディを奏でるピアノとズレたビートを刻むドラミングのやりとりなどはRGEのそれを彷彿とさせるが、ブラジル人ならではの独特のフレーズがやはりアマーロといったところ。“Ela é Foda” はネオ・ソウルとジャズが結びついたような作品だが、メロディ・ラインがブルニエール&カルチエールやアルトゥール・ヴェロカイなどブラジルの先人たちをどこか彷彿とさせるところがある。

DIIV - ele-king

 AIが浸透してきて肌感覚が変わる次の時代がすぐそこまで来ているようなと年末の紙のele-king個人チャートに書いたのだけど、年が明けてそれはすでに訪れているのだと実感した。もうSNSの投稿にAIで生成された画像や文章が使われていることは珍しいことではない。そういうものだとほとんど気にも留めず受け入れるというところまでは来ていないけれどそれも時間の問題だろう。少なくともいまの段階で自分の感覚が変わったというのは間違いない。投稿される画像を眺めてこれは本当にあったことなんだろうか? AIで作られた偽物なのではないか? という疑いが知覚と感情の間に入るようになったのだ。10年前にはこんなことは思わなかった。なぜなら精巧な画像を即座に作ることは難しかったからだ。しかしそれができるようになったいま、疑わないでいることは難しくなった。だから皆が疑いを抱いている。疑うことが社会の基本だというふうに。インターネットの日常(日常という表現があっているのなら)に漂う景色が変わり、雰囲気が変わり、認識が変わる。そんな日々が積み重なって感覚が変わる。普通の基準が変化して(もしかしたらそれは麻痺なのかもしれない)当たり前のラインが変わって、空想のなかの世界も変容していく。かつて夢見た未来の形も変化して、いままでとは違う架空の世界の姿が現れる。

 そう変化するのだ。僕はこのDIIVのライヴ・アルバム『Boiled Alive』に変化を遂げた現代のその先の世界を感じた。多くのライヴ盤が演者の息遣いやその日の観客の熱狂を生々しく伝えることを目標にするが、このシューゲイズ・バンドのライヴ・アルバムはそれを目指していない。代わりに描かれるのは白々しく広がった明るい未来の姿だ。MCは一切なし、その代わりに1曲ごとに不気味な電子音や合成音で作られたインタールードが入る。不自然なほど明るくTV番組のような様相でバンドを迎え入れたかと思えば、一気に暗くなり「啓示」を与えようとする。このアルバムは後期資本主義の社会の現実に打ちひしがれた姿を描いた24年の4thアルバム『Frog In Boiling Water』の曲を全曲演奏する再現ライヴなのだがそこで描かれた陰謀論めいた組織ソウルネットが社会に浸透した具体的な存在としてこの場所に現れる。ソウルネットがいかに素晴らしい団体なのかという企業CMが入り(ここでは宇宙の力を手に入れ、共感の波に乗ることができます)、ニュース番組のキャスターふうの声がミュージシャンを含む著名人の支持を偽装した「シンセティック・メディア」と呼ばれるAIの政治的支援活動に捜査のメスが入ったことを伝える。また他のインタールードでは画期的な技術に投資するエクソンモービルなる会社(実在する企業と同名)が自然環境のため、地球のよりよい未来のためにDIIV、そしてソウルネットと手を取り合ったという宣言がなされる(流れるザカリー・コール・スミスの声。しかしそれはAIによって作られたものではないかという疑いがあって……)ほとんど『1984年』やトマス・ピンチョンの描くSF小説の世界だがこの空間ではそれが普通のこととして流れていく。たとえホラー映画のようなドローンやサウンド・コラージュが添えられていようとも決して異質なことではないのだ。

 それが4thアルバムの曲と不気味にマッチする。〈Captured Tracks〉時代の疾走感のあるDIIVの姿ではない、重く陰鬱なDIIV。ディストーションの向こうから聞こえてくる “Brown Paper Bag” の足取りは重く、“Raining On Your Pillow” のギターが描く風景はこの先に何が起こるかわかっているが、それでも立ち止まれないという悲劇性を帯びている。だがけっして悲しい気持ちにはならない。客観的な語り口で悪夢を語る小説のような、現実感を失ったこの音楽は低く這う小さな浮遊感を持って進んでいく。この感覚はやはり麻痺なのだろうか? 不気味だがしかしこの悪夢のなかには不思議な安心感があるのだ。

 これは作りものの生で、実際に起こっていることとは違う作り物のライヴなのだ、頭はそう認識するのだが、しかし気がつけばその世界にどっぷりと浸かり込んでいる。11ものインタールードが挟まれるこのライヴ・アルバムでは続けて楽曲が演奏されるということはない。しかしそれがかえって臨場感を生む。まるでフルダイヴ型のVR配信を体験しているみたいな感覚だ(僕らはプラットフォームが用意した世界のなかにいる)。そんなことが可能になる未来でもAmazonプライムビデオにはきっとCMが入っているという確信があるし、待つということを強制される飛ばせない時間はいま、実際に現実で起こっていることというリアルタイムの感覚をかき立てる。まったく生々しくはないが、いま自分がその場に立っていると認識する奇妙な臨場感がそこに生まれるのだ。

 そのせいかここで演奏される楽曲はオリジナルのそれよりもずっといい曲のように聞こえる。それはオリジナルの楽曲がどんな世界で鳴らされているのか感覚的に理解できた状態で聞いているというのと、冗長にも思えるインタールードが挟まれることによってその都度、頭がリセットされるからに他ならないだろう。この陰鬱な曲を受け止められるだけのスペースがそこで生まれ、集中して曲に向かえるのだ。オリジナルのアルバムにもこの余白の導線が必要だったのでは思うほどにインタールードが効果を発揮している。

 ひょっとしたら物体の見えない部分を脳が自動的に補う、モーダル補完やアモーダル補完が働いているのかもしれない。楽曲が切り離されたことで、我々はそこに隠されたものを感じ取れるようになった。ソウルネットが言うように宇宙の力で理解力が高まり共感の波に乗ることができたのだ(あぁカニッツァの三角形も何かのシンボルマークに見える)。この場所で演奏される “Soul-net” は理想郷の香りのように甘く、先のない行き止まりのようにやるせない。それは判断を何かに任せたことによる安心感から来るものなのかもしれない。

 ディストピアの世界を描くこうしたアート表現は昔から繰り返されてきたものでそこに目新しさはないのだが、しかしいまは実感がある。AIは不気味の谷を超え日常に浸透しつつある。ソウルネットにしてももうただの冗談には聞こえない。4thアルバム・リリース時に作られた実際にアクセスできるソウルネットのサイトもこのライヴ盤を体験した後の「2026年」の世界では笑えないジョークに思えてくる。もはや現実と空想の境目が曖昧になっているのだ。
 このライヴ盤は実験的なライヴ・フィルムの音声版ということだがこれ単体だけでもこのおかしな現実が生み出す未来の姿の一端を体験できるだろう。どこまでが本当なのかわからない不気味な世界はおかしなリアリティを持ってこの現実に現れる。我々はこれをどう受け止めればいいのだろう? この場所には奇妙な安心感が漂っている。いずれにしてもDIIVのこのアルバムは我々の感覚を揺さぶる素晴らしいライヴ・アルバムであるように僕には思える。


ele-king presents HIP HOP 2025-26 - ele-king

日本で唯一の紙のヒップホップ専門誌、待望の第2号 “THE CROWD” が登場
いまUSヒップホップに何が起こっているのか、これを読めばまるわかり!

ピンク・シーフ、本邦初インタヴュー

特集:アンダーグラウンドの過去と現在──独自の創造性にあふれたシーンを徹底解剖

そしてもちろん、今回もやります!
2025年ベスト・ヒップホップ・アルバム50発表

billy woods、Cardi B、The Alchemist、Rico Nasty、Che、Little Simz、WHATMORE、Skrilla、Clipse、Bad Bunny、Bktherula and more...

装幀=大田拓未
表紙写真=川島悠輝

菊判218×152/176ページ

[編集・監修者プロフィール]
二木信(ふたつぎ・しん)
1981年生。ライター。『素人の乱』(松本哉との共編著)、単著に『しくじるなよ、ルーディ』、企画・構成に漢 a.k.a. GAMI著『ヒップホップ・ドリーム』、編集協力に『ele-king vol.27 特集:日本ラップの現状レポート』、『文藝別冊 ケンドリック・ラマー』など。

contents

[特集]
アンダーグラウンドの過去と現在

[巻頭言]
アンダーグラウンドへようこそ(二木信)

[インタヴュー]
ピンク・シーフ、本邦初インタヴュー──ブラック・アメリカのいまを生きる(取材:二木信、通訳:長谷川友美)
ピンク・シーフ、セレクテッド・ディスクガイド

[コラム]
MFドゥームのラップはどうすごいのか──ShotGunDandyが解説
アンダーグラウンド・ヒップホップの歴史(アボかど)
ヒップホップの成熟とファッション・ブランド(大橋高歩)
誰にもコントロールされることのない創造性が発揮される場(吉田雅史)
クィア・ラップが投げかけた問い(木津毅)
シカゴ・アンダーグラウンドの感受性(三田格)

[ガイド]
必聴30作品ディスクガイド(二木信、アボかど、小林雅明、ネコ型、吉田雅史、ShotGunDandy)
重要レーベルガイド

[第2特集]
2025年ベスト・アルバム50
(二木信、高久大輝、つやちゃん、アボかど、吉田雅史、渡辺志保、池城美菜子、市川タツキ、小林雅明、島岡奈央、長谷川町蔵、竹田ダニエル、イワタルウヤ、奧田翔)

チャートからラップが消えたと騒がれた2025年、はたしてその実態は?(池城美菜子×渡辺志保)
USヒップホップの諸傾向(二宮慶介)
フィメール・ラップ・シーン(島岡奈央)
クロス・オーヴァーとポスト・ジャンルの彼方で(つやちゃん)

ヒップホップの「抵抗」ともうひとつのアメリカ──ケンドリック・ラマーやビヨンセ、ビリー・ウッズをめぐって(二木信)

レコード店が選ぶ2025年のベスト10
(ディスクユニオン、EBBTIDE RECORDS/HMV record shop 渋谷/JET SET KYOTO/Manhattan Records/VINYL DEALER)

オンラインにてお買い求めいただける店舗一覧
amazon
Rakuten ブックス
7net(セブンネットショッピング)
ヨドバシ・ドット・コム
Yahoo!ショッピング
HMV
TOWER RECORDS
紀伊國屋書店
MARUZEN JUNKUDO
e-hon
Honya Club

全国実店舗の在庫状況
紀伊國屋書店
三省堂書店
丸善/ジュンク堂書店/戸田書店、ほか
有隣堂
くまざわ書店
TSUTAYA
大垣書店
未来屋書店/アシーネ

TechnoByobu - ele-king

 斬新なアイディアでもって誕生したテクノ屏風、その第2弾が登場することとなった。前回はYMOがモティーフとなっていたが、今回はなんと『攻殻機動隊』。2パターンの絵柄と、洋金箔/錫箔の2種の組み合わせ、計4種のラインナップとなっている。1月30日よりTOKYO NODEにて開催される『攻殻機動隊展』会場にて販売される予定だ。詳しくは下記より。

攻殻機動隊 × 日本の伝統工芸
「TB-02 : The Ghost in the Shell」全四種を
2026年1月30日にユーマより発売

ユーマ株式会社(代表:弘石 雅和、以下ユーマ)は、2023年より販売する「TechnoByobu」(テクノ屏風)の新シリーズとして、世界的ヒットを誇るSF作品『攻殻機動隊』(士郎正宗/講談社)のヴィジュアルを施した「TB-02 : The Ghost in the Shell」シリーズを2026年1月30日に発売すると発表しました。

「TechnoByobu」は、最先端のヴィジュアルを、500年以上の伝統を誇る箔工芸を用いた屏風として再構築する新世代のアートピースです。職人たちの手仕事により屏風上に色鮮やかに描かれた作品は注目を集め、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)のアルバムアートワークをモチーフにした初作「TB-01:Electronic Fan Girl」は、大きな話題となりました。

第二弾となる「TB-02 : The Ghost in the Shell」シリーズでは、屏風という物理的なメディウム上に『攻殻機動隊』のサイバネティックなヴィジュアルを配した、過去と未来が交錯する新世代ヴィジュアルアートです。「TB-02 : The Ghost in the Shell」は、漫画原作扉絵のフチコマに搭乗する草薙素子をあしらったTB-02-KP(魂魄)と、95年アニメ映画版のワイヤーを接続した草薙素子のビジュアルを用いたTB-02-GT(義体)の2つの絵柄を、洋金箔、錫箔の2種の箔で表現した、計4種のラインナップです。

来春2026年1月30日よりTOKYO NODEにて開催の『攻殻機動隊展』会場にて販売予定です。
『攻殻機動隊展』(TOKYO NODE)https://www.tokyonode.jp/sp/exhibition-ghostintheshell/

【「TB-02 : The Ghost in the Shell」商品概要】

商品名:The Ghost in the Shell 魂魄(Konpaku)
商品番号 : TB-02-KP
アーティスト : 士郎 正宗

<商品イメージ> ※デザイン・仕様は変更となる可能性がございます。


©Shirow Masamune/KODANSHA

商品名:Ghost in the Shell 義体(Gitai)
商品番号 : TB-02-GT
アーティスト : 押井 守

<商品イメージ> ※デザイン・仕様は変更となる可能性がございます。


©1995 Shirow Masamune/KODANSHA・BANDAI VISUAL・MANGA ENTERTAINMENT. All Rights Reserved.

■商品概要(TB-02-KP、TB-02-GT共通)
価格:¥1,100,000(税込)
発売日:2026年1月30日
サイズ:五尺二曲(縦:約1500mm × 横:約1400mm)
重量:約4kg
材質:洋金箔(大箔散らし)紙 , 錫箔(平押し)紙 の2種
エディション:完全生産限定版(シリアルナンバー入り)

TechnoByobuとは?https://technobyobu.jp/)】

TechnoByobuの「Techno(テクノ)」は、「芸術・技術・技巧」を意味するギリシア語「テクネ(téchnē)」を語源とし、単なる実用的な技術を超えて、ものづくりに宿る知性と創造性、さらには電子音楽(テクノ)が示す未来的感性までを包み込む哲学的な概念です。こうした背景から、「テクノ」は現代の「テクノロジー」の語源であると同時に、文化的・芸術的な創造力を融合させる重層的な意味を備えています。

TechnoByobu は、この思想をもとに三つの要素で構成されています。

● 未来を映し出す「アートワーク」(芸術)
● 職人の手仕事が息づく日本の「伝統工芸」(技巧)
● テクノロジーで真贋を保証する「デジタル証明書」(技術)

これらが重なり合うことで、TechnoByobu は「テクノ」の多層性を映すアートピースとして結実しました。
今後もさらなる表現の可能性を追求していきます。

<第一弾商品>
2023年3月に発売した「TB-01 : Electronic Fan Girl」は、ルー・ビーチ氏による Yellow Magic Orchestra のアルバムアートワークをモチーフに洋金箔(真鍮箔)の美しい輝きで再構築したアート・ピースです。

TB-01 : Electronic Fan Girl
Number:TB-01
Title: Electronic Fan Girl
Licensed by ©2022 Lou Beach through ALFA Music, Inc.

※在庫僅少 
ご購入はこちらから https://technobyobu.jp/feature/starthere

【攻殻機動隊について】

『攻殻機動隊』は、1989年に漫画家・士郎正宗が講談社の「ヤングマガジン海賊版」で連載を開始したSF漫画です。電脳戦や格闘などで優れた能力を持つ全身義体(サイボーグ)の草薙素子。階級「少佐」の彼女をリーダーとした攻性の部隊「攻殻機動隊」が、高度複雑化する凶悪犯罪に立ち向かう姿を描いた物語です。リアルで精密かつサイバーパンクな表現により哲学的なテーマを探求し、人間とテクノロジーの融合および個人のアイデンティティについて深く考察しています。
また劇場アニメーション、テレビアニメーション、ゲームなどの異なるメディアで展開されたそれぞれの作品は原作の漫画とは異なる独自の物語や解釈が表現されています。

【歴清社について】

1905年に誕生した歴清社は、その創業年に、それまでにない技法=科学技術である洋金箔を使った箔押し紙を開発しました。洋金箔とは真鍮製の箔で、高価な本金箔(金を使用した箔)と同様に美しく、そして経年による変色も少ない画期的な発明でした。そんな歴清社の製品は、帝国ホテル、宮内庁、西本願寺はもとより、CHANEL、GUCCIなどの高級ファッションブランドまで、その製造方法により生み出された様々な箔製品のクオリティーは国内のみならず、世界で評価を得ています。

HP:https://rekiseisha.com/

【ユーマ株式会社(企画・製作・販売)】

国内外の音楽とアート(メディアアート、ファッション、アニメ、ゲーム、マンガ、ガジェット等)をUniteしていく新しいカタチのレコード会社です。クラブ / エレクトロニック・ミュージックからインターネット発ボーカロイド/アニメソング・プロデューサーまで、クオリティー・ミュージックをジャンルレスに展開しています。1970年代末に日本が世界に誇るイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の音楽を生み出したアルファレコードに勤務していた創業者が、YMOによるテクノ・ポップの先進性とユニークネスを現代に継承する会社として設立したのがユーマであり、その精神により企画されたのがTechnoByobuです。

会社名:ユーマ株式会社 U/M/A/A Inc. (United Music And Arts)
代表者:弘石 雅和
所在地:106-0047東京都港区南麻布1-3-2 ESPACE TETE (エスパステテ) 001
設立:2013年
公式サイト:https://www.umaa.net/

<お問い合わせ先> 
ユーマ株式会社 広報担当:info@technobyobu.jp

IO - ele-king

 東京のラッパー、IOのファースト・アルバム『Soul Long』から早10年。これを記念し、同作の「10th ANNIVERSARY EDITION」がリリースされることになった。本人ディレクションの180g重量盤で、発売は2月14日。なお、前日には代官山UNITにてリリース・パーティも開催されます。詳しくは下記より。

IO
2月14日に1st ALBUM 10周年を記念した
『Soul Long (10th ANNIVERSARY EDITION)』 (2LP) 発売決定
前日には代官山UNITでのリリースパーティー開催

東京のRapper: IOが1st ALBUM「Soul Long」の発売10周年を記念した『Soul Long (10th ANNIVERSARY EDITION)』 (2LP) を2月14日に発売決定。
本人ディレクションによる新装版となり、180g重量盤/2枚組見開きジャケット仕様での完全限定プレスとなる。
また前日2月13日(金) 23時より、代官山UNITにてリリースを記念したDJパーティー「SOUL LONG 10thAnniversary Party」を開催することが合わせて発表となった。

『Soul Long (10th ANNIVERSARY EDITION)』 (2LP)

予約URL:https://anywherestore.p-vine.jp/products/plp-8297-8
発売日:2026年2月14日(土)

収録内容:
◼️Side A
1. Check My Ledge feat. YUSHI Produced by MASS-HOLE
2. Play Like 80's Produced by Neetz
3. Tap Four Produced by KID FRESINO
◼️Side B
1. So Produced by DJ WATARAI
2. Here I Am Produced by OMSB
3. 119measures feat. KANDYTOWN Produced by Gradis Nice
◼️Side C
1. Plush Safe He Think Produced by Mr. Drunk
2. Soul Long (skit) Produced by YUSHI
3. Soul Long feat. BOO Produced by MURO
◼️Side D
1. City Never Sleep Produced by JASHWON
2. Tap Four (Remix) feat. KID FRESINO Produced by KID FRESINO
3. Dig 2 Me (Remix) feat. Big Santa Classic & MUD Produced by JASHWON
価格:5,940円(税抜価格:5,400円)
仕様:180グラム重量盤・2枚組見開きジャケット仕様

「Soul Long 10th Anniversary Party」
開催日時:2月13日(金) 23時OPEN
会場:代官山UNIT
出演DJ:
MURO
G.O.K
MASATO
Ryohu
Minnesotah
KORK
チケット代:¥2,500 (with 1drink)

【PROFILE】
東京都出身。2023 年 3 月日本武道館での単独公演を以て終演した HIPHOP クルー:KANDYTOWN に所属する Rapper。
Art /Film Director, Model 等としても活動。

2016年: 1st ALBUM 『Soul Long』
2017年: 2nd ALBUM 『Mood Blue』
2019年: 3rd ALBUM 『Playerʼs Ballad.』
2023年: 4th ALBUM 『four』
2025年: 5th ALBUM 『JUST ALBUM』 ・ EP 『JUST ALBUM RELOADED』

【SNS】
◼️IO Instagram
◼️VERETTA SOUNDS

Daniel Lopatin - ele-king

 最新作『Tranquilizer』が評判のワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティン。彼が映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(日本公開は3月13日)のサウンドトラックを手がけていることはすでに報じられているが、めでたくもその日本盤がリリースされることとなった。発売は2月27日。映画音楽作家としても着々と地位を固めているロパティン、その最新の成果に注目だ。

MARTY SUPREME
ORIGINAL SOUNDTRACK
BY DANIEL LOPATIN

★ クリティクス・チョイス・アワードでノミネート
★ 英国アカデミー賞でロングリスト入り
★ アカデミー賞でショートリスト入り

注目映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』の
サウンドトラック・アルバムが国内盤CDとLPでリリース決定!
購入者特典として先着でオリジナル・ピンポン玉をプレゼント

BEST NEW MUSIC - Pitchfork
緻密かつ雄弁。まるで“第二の脚本”のように機能する - IndieWire
ジョン・ヒューズ作品的な高揚感、宇宙的神秘主義、
そしてジョン・カーペンター的な不穏さが同居するサウンド - Empire
すべてに鮮烈でスリリングなオーラを与えている - Slash Film
ダニエル・ロパティンの予測不能な脈動のスコア。ボリュームは11まで引き上げられている - Variety

本作を語るうえで重要な話題のひとつになるのは、
ダニエル・ロパティンによるきらめくオーケストラルなスコアを中心とした
大胆な音楽の使い方だ
- The Hollywood Reporter

作曲家ダニエル・ロパティンは、マーティの鼓動と、卓球ボールが跳ね返るリズムの両方を、
推進力に満ちたスコアの中で見事に表現している
- AP News

アカデミー賞前哨戦と言われるゴールデングローブ賞にて、主演のティモシー・シャラメがミュージカル・コメディ部門の主演男優賞を受賞し、日本での公開も3月13日に決定している話題映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ (原題:Marty Supreme)』。
現在までに映画賞の213部門にノミネート、うち25部門を受賞し、賞レースのトップランナーに躍り出ている本作のオリジナル・スコアを手がけたのは、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー (以下OPN) ことダニエル・ロパティン。昨年OPN名義で最新アルバム『Tranquilizer』をリリースし、4月には待望の来日ツアーも決定している。

本作『Marty Supreme (Original Soundtrack)』は、Pitchforkにてサウンドトラック作品としては異例となる「BEST NEW MUSIC」に選出され、アカデミー賞でもショートリスト入りするなど、音楽単体としても極めて高い評価を獲得。現在デジタル配信中の本作が、2月27日に国内盤CDおよび2枚組LPでリリースされることが決定した。

ロパティンが手がけた23曲のスコアは、ネオクラシカルなオーケストレーション、広がりのあるシンセサウンド、80年代ハードウェアの有機的な質感を融合し、献身的でありながら陶酔感に満ちた未来的な音世界を描く。ララージの神秘的な演奏、ワイズ・ブラッド の幽玄なボーカルもフィーチャーされ、作品にスピリチュアルな煌めきと揺れ動く感情を一層引き立てている。

本作は現在好評デジタル配信中。
2月27日には、国内盤CDおよび2枚組LP(ブラック&クリア・ヴァイナル)でも発売される。アートワークには映画のビジュアルが採用され、国内盤CDには解説書と両面ポスターを封入。LPはゲートフォールド仕様となり、同じく両面ポスターが付属する。またアルバム購入者は先着で映画にも登場する『マーティ・シュプリーム』オリジナル・ピンポン玉がもらえる。

先着特典:
『マーティ・シュプリーム』
オリジナル・ピンポン玉

封入特典:
両面ポスター

本作は、2025年の年間ベストにも数多く挙げられている、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー名義の最新作『Tranquilizer』に続くリリースでもある。同作で示された感情表現の透明度と音響テクスチャーの革新性を、映画音楽というフォーマットにおいてさらに拡張。オーケストラのドラマとデジタルの幻影がせめぎ合い、常に変化し続けるロパティンならではの緊張感が全編にわたって描き出されている。

この音楽は、リズムや浮遊感、そして“動き”への強い執着から形になっていった。マーティの変幻自在でスピード感に満ちた、躍動的な性質--まるで卓球のボールそのもののような存在--を表現するために、何百種類ものマレットやベルの音を集めたんだ。このスコアは、伝統と革新のあいだに存在するものにしたかった。ネオクラシカルな要素は、ルールや制約、プレッシャーといった現実の中で彼が生きる現実世界を支え、電子的なテクスチャーは、彼が思い描く未来へと傾いていく。その二つの力が、やがて互いにせめぎ合い始める。
- Daniel Lopatin

ジョシュ・サフディが監督を務め、ティモシー・シャラメが主演。共演には、アカデミー賞受賞俳優グウィネス・パルトローをはじめ、オデッサ・アジオン、ケビン・オレアリー、タイラー・ザ・クリエイターことタイラー・オコンマ、アベル・フェラーラ、フラン・ドレシャーらが名を連ねる。
ロパティンによる音楽は、本作の“神経系”として機能し、ネオンに彩られたマキシマリズムと、結晶のように静謐な瞬間を行き来しながら、サフディが描く野心、崩壊、そして創作への執着を鮮烈に浮かび上がらせている。

label : BEAT RECORDS / A24 Music
artist : Daniel Lopatin
title : Marty Supreme (Original Soundtrack)
release:2026.2.27
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15596
配信: https://a24music.lnk.to/MartySupremeOriginalSoundtrack
TRACKLISTING:
01. The Call
02. Marty’s Dream
03. Endo’s Game
04. The Apple
05. Pure Joy
06. Holocaust Honey
07. The Humbling
08. Motherstone
09. The Scape
10. Tub Falls
11. Fucking Mensch
12. Rockwell Ink
13. Hoff’s
14. Seward Park
15. The Necklace
16. Vampire’s Castle
17. Back to Hoff’s
18. Shootout
19. I Love You, Tokyo
20. The Real Game
21. Endo’s Game (Reprise)
22. Force Of Life
23. End Credits (I Still Love You, Tokyo)

CD

LP

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ニューアルバム『Tranquilizer』をひっさげ
奇才フリーカ・テットとの最新ライブセットで来日決定!

Oneohtrix Point Never
WITH FREEKA TET

大阪 2026.04.01 (Wed) Gorilla Hall
東京 2026.04.02 (Thu) Zepp DiverCity

open 18:00 / start 19:00
前売:8,800円(税込 / 別途ドリンク代)※未就学児童入場不可
info:http://www.beatink.com/
E-mail:info@beatink.com
公演詳細:https://linktr.ee/opnjapan2026

label : BEAT RECORDS / Warp Records
artist : Oneohtrix Point Never
title : Tranquilizer
release:2025.11.21
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15439
配信: https://warp.net/opn-tranquilizer
TRACKLISTING:
01. For Residue
02. Bumpy
03. Lifeworld
04. Measuring Ruins
05. Modern Lust
06. Fear of Symmetry
07. Vestigel
08. Cherry Blue
09. Bell Scanner
10. D.I.S.
11. Tranquilizer
12. Storm Show
13. Petro
14. Rodl Glide
15. Waterfalls
16. For Residue (Extended) *Bonus Track

CD+Tシャツセット

LP+Tシャツ

CD

LP

限定LP

Masaaki Hara × Koji Murai - ele-king

 満員御礼、ご好評いただいた前回の老舗ジャズ喫茶「いーぐる」での『アンビエント/ジャズ』刊行記念イヴェント。話に大いに花が咲き、1回ではまったく収まりきらなかったということで、第2回の開催のお知らせです。2月1日(日)15:00より。今度はどんな曲がかかるのか、楽しみにしていましょう。

【いーぐる 連続講演】
第732回 2月1日(日曜日)15:00 ~ 17:30
(開店 14:00 閉店 18:00)
参加費 ¥1500+飲食代金

『アンビエント/ジャズ マイルス・デイヴィスとブライアン・イーノから始まる音の系譜』刊行記念イヴェント

第2弾!

マイルス、イーノにはじまり、「静寂の次に最も美しい音」のキャッチフレーズで知られるECM、菊地雅章の忘れられたシンセサイザー作品、芦川聡や吉村弘、尾島由郎ら日本の環境音楽の開拓者たち、そして清水靖晃から高田みどりまでを、ジャズとアンビエントの間で綴った原雅明の著書『アンビエント/ジャズ』の刊行記念イヴェントの第2弾。前回取り上げられなかったECMや日本の環境音楽を中心にしたトークと選曲です。

*当日は新著の販売も行います
*予約の必要はありません

出演 : 原 雅明 × 村井康司

いーぐる  新宿区四谷1-8ホリナカビルB1F 3357-9857

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