「New Gen」と一致するもの

Thundercat - ele-king

 待ち望んでいた皆さんに朗報です。パンデミックの影響で何度も延期になっていたサンダーキャットの来日公演、ついに振替の日程が決まりました。アーティストの強い意志もあり、今回発表するに至ったとのこと。
 なお依然として会場のキャパシティ制限があるため、各日2部制へと形態が変更されています。詳細は下記をご確認ください。

再振替公演日程決定!
来日公演形態変更[各日2部制へ]のお知らせ

先日政府より発表された水際対策の緩和を受け、大変長らくお待たせしておりましたサンダーキャット振替公演の日程が確定いたしました。ご協力いただいた関係各位、とりわけ前売チケットをご購入いただき、長期間お待ちいただきましたお客様には厚く御礼申し上げます。
指定の検査、ワクチン接種など入国に際し求められる要件をクリアすることで5月に開催する目処が立ち、またアーティストの強い意志もあり、急遽新日程を発表する運びとなりました。

ただし、コロナ禍でのイベント開催に係る規制、キャパシティ制限を踏まえて本公演の開催を実現するため、各日2回公演制(1st Show/2nd Show)への変更しなければならないことをご了承ください。安全面を最大限考慮しながら、皆様にお楽しみいただくための判断となりますので、何卒ご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。

THUNDERCAT 振替公演 新日程
2022/5/16 (MON) TOKYO GARDEN HALL
2022/5/17 (TUE) OSAKA BIGCAT
2022/5/18 (WED) NAGOYA CLUB QUATTRO

東京公演
2022/5/16 (月)THE GARDEN HALL
1st Show - OPEN 17:30 / START 18:15
2nd Show - OPEN 20:30 / START 21:15

大阪公演
2022/5/17 (火) BIGCAT
1st Show - OPEN 17:30 / START 18:15
2nd Show - OPEN 20:30 / START 21:15

名古屋公演
2022/5/18 (水) 名古屋 CLUB QUATTRO
1st Show - OPEN 17:00 / START 18:00
2nd Show - OPEN 20:00 / START 20:45

大変お手数をお掛けしますが、既にチケットをご購入いただいた皆様には、必ず [1st Show] [2nd Show] [どちらでも良い] のいずれかご希望のご申請いただきます。本イベントを主催するビートインクが、お客様の情報を取得・集計し、追って確定したご来場回をメールにてお知らせいたします。なお、こちらの手続きは、新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインに定められたお客様の情報登録も兼ねております。当日のスムーズな入場の為ご協力をお願い申し上げます。詳細は各プレイガイドからのご案内メールをご確認ください。

【希望公演申請受付期間】
2022年3月23日(水)~2022年4月3日(日)

本公演は、政府、自治体および業界団体より示された新型コロナウイルス感染予防のガイドラインに基づいた対策を講じた上で開催いたします。こちらのガイドライン及び注意事項をご確認いただき、ご理解の上、ご来場いただけますようお願いいたします。

新しい公演時間の都合がつかないお客様には、下記期間、要項にてお買い求めになられたプレイガイドより払い戻しいたします。

【払戻し期間】
2022年3月24日(木)~2022年4月11日(月)

【払戻し方法】
※チケットをお買い求めいただいた各プレイガイドにて払い戻しの対応をいたします。
※上記期間外の払い戻しは出来ませんのでご注意ください。
※公演当日に会場での払い戻しの対応は行いませんので予めご了承ください。
※チケットを紛失した場合は一切対応出来ませんので予めご了承ください。
※半券が切り離されたチケットは払い戻しの対象外となります。ご注意ください。

■e+にてご購入のお客様:https://eplus.jp/refund2/
■チケットぴあにてご購入のお客様:https://t.pia.jp/guide/refund.jsp
■ローソンチケットにてご購入のお客様:https://l-tike.com/oc/lt/haraimodoshi/
■ビートインク / Zaikoにてご購入のお客様:https://zaiko.io/contactus
※上記Zaiko問い合わせフォームより、チケット払い戻し希望の旨ご連絡ください。
■SMASH friends 会員のお客さま:https://eplus.jp/refund2/

詳細はこちら
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10824

イベントに関するお問合せはビートインクまで:info@beatink.com
払い戻しについては各プレイガイドまでお問い合わせください。

------------------------

THUNDERCAT – JAPAN TOUR
New Schedule for the Postponed Performances
Notice of change in performance format

Following the relaxation of the entry restrictions recently announced by the Government, we are delighted to be able to finally announce the new schedule for The THUNDERCAT Japan tour. THUNDERCAT and his band are very big fans of Japan, and have agreed to undertake all necessary government requirements in order to make the shows happen. We greatly appreciate your understanding and cooperation in bringing THUNDERCAT to Japan and once again apologize for any inconvenience government or industry guidelines may cause.

The shows will go ahead at the announced venues on new dates below, however in light of COVID-19 considerations, we must modify the format to comply with safety regulations including venue capacity limits. In order to accommodate these restrictions and ensure that no-one that has bought a ticket misses out, Thundercat has agreed to perform two complete shows on each day of the tour. We ask for your cooperation with this and trust that all understand it is necessary for the safety of public, staff and the artist.

The new schedule is as follows:

Tokyo performance
2022/5/16 (Monday) THE GARDEN HALL
1st Show: OPEN 17:30 / START 18:15
2nd Show: OPEN 20:30 / START 21:15

Osaka performance
2022/5/17 (Tuesday) BIGCAT
1st Show: OPEN 17:30 / START 18:15
2nd Show: OPEN 20:30 / START 21:15

Nagoya performance
2022/5/18 (Wednesday) Nagoya CLUB QUATTRO
1st Show: OPEN 17:00 / START 18:00
2nd Show: OPEN 20:00 / START 20:45

We apologise for any inconvenience this may cause, but we would like to ask all those who have already purchased a ticket to follow the following preferred show selection procedures. Beatink, the organizer of these events, will collate the requests and notify you by e-mail of the result (either 1st show or 2nd show).

Following this procedure also serves as attendee recognition of the guidelines for measures against COVID-19. We will appreciate your cooperation in ensuring smooth admission on the day.

For further details, please check the guidance email from your respective ticket agency.

[Desired Show Application Validity Period]
23 March 2022 (Wednesday) - 3 April 2022 (Sunday)

All performances will take place under consideration of safety measures based on the guidelines for prevention of COVID-19, as determined by the national and local governments and relevant industry groups. Please be sure to check the “Guidelines for Countermeasures against New Coronavirus Infectious Diseases” and the precautions for purchasing tickets before making a decision regarding attendance.

For customers who cannot accommodate the new performance times, refunds will be made by your issuing agency under the following guidelines.

Refund period:
24 March 2020 (Thursday) - 11 April, 2022 (Mon)

Refund method:
Refunds will be provided from the ticket agency where you purchased your ticket.

* Please note that refunds are not possible outside the above period.
* Please note that refunds will not be provided at the venue on the day of the performance.
* Tickets with separated stubs are not eligible for a refund.
* Please note that we will not be able to reissue any lost tickets.

■ Customers purchasing via e+: https://eplus.jp/refund2/
■ Customers purchasing at Ticket Pia: https://t.pia.jp/guide/refund.jsp
■ Customers purchasing Lawson tickets: https://l-tike.com/oc/lt/haraimodoshi/
■ Customers who purchased at Beatink/Zaiko: https://zaiko.io/contactus?cid=26&type=customer
*Please use the Zaiko inquiry form above to let us know that you would like a ticket refund.
■ SMASH friends member customers: https://eplus.jp/refund2/

Click here for details
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10824
If you have any questions, please contact Beatink: info@beatink.com

Superorganism - ele-king

 それはおよそ5年前。けだるいヴォーカルとロウファイなサウンドが印象的なポップ・チューン “Something For Your M.I.N.D.” で浮上してきた多国籍グループ、スーパーオーガニズム。制作はオンライン越しというネット時代の申し子とも呼ぶべき彼らは、2018年の〈ドミノ〉からのファースト『Superorganism』でさらなる注目を集め、ゴリラズホット・チップのリミキサーに抜擢されたりもしたわけだが、ここへ来て突如ニュー・アルバムのリリースがアナウンスされた。『World Wide Pop』と題されたセカンドにはスティーヴン・マルクマスはじめ、ディラン・カートリッジ、ピ・ジャ・マ、CHAI、星野源といった面々が参加している。リリースは7月15日。この夏話題の1枚になりそうだ。

スーパーオーガニズムの最新アルバム
『World Wide Pop』が7月15日にリリース決定!
星野源、CHAI、スティーヴン・マルクマス、ピ・ジャ・マ、ディラン・カートリッジら世界中から超豪華ゲストが参加!
NEWシングル「Teenager」のミュージックビデオが公開!

2017年にスーパーオーガニズムがシーンに登場すると、サイケデリックなインディー・ポップからファンキーな弾けるようなエレクトロニカをごちゃ混ぜにする “ポスト・エヴリシング” とでも形容すべき大胆不敵な美学が、フランク・オーシャンやヴァンパイア・ウィークエンド、サヴェージズのジェニー・べス、ゴリラズといったアーティストから支持を集め、あっという間に世界中の音楽ファンを魅了した。ここ日本でも5都市をめぐるツアーをソールドアウトさせ、フジロックとサマーソニックに出演するなど絶大な人気を獲得しているスーパーオーガニズムが、2018年のデビューアルバム以来となる待望の2ndアルバム『World Wide Pop』を7月15日にリリースすることを発表した。また、今回のアルバム発表とあわせて新曲「Teenager」も解禁されている。

Superorganism - Teenager (feat. CHAI & Pi Ja Ma)
https://superorganism.ffm.to/teenager-yt

CHAIとピ・ジャ・マが参加した本楽曲は、思春期の情熱と感情を持ち続けることを称え、シニシズムを否定する。マドンナやデュア・リパ、フランツ・フェルディナンドも手がけるトップ・プロデューサー、スチュアート・プライスをプロデューサーに迎え、ベッドルームから生まれた楽曲がIMAXスケールのインパクトを与えるというバンドの狙いが見事に表現されている。「Teenager」をはじめ、アルバム全体を通して、ミレニアム時代のエモーショナルなシンセサイザーと、不器用かつワイルドな奇妙さが融合され、スーパーオーガニズム特有の遊び心を損なうことなく、表現の質感が見事にアップグレードしている。

公開された「Teenager」のミュージックビデオには、コメディアンや俳優として活躍し、最近ではYouTubeで公開しているダンス動画が注目を集めているブライアン・ジョーダン・アルバレスが出演。このコラボレーションは、ダンス動画のファンだったバンドが、アルバレスに声をかけて実現した。没入感が高く、超カラフルかつワイルドなスーパーオーガニズムの世界に、アルバレスの開放的なダンスをフィーチャーした映像は必見! 楽曲に参加したCHAIからは以下のコメントが届いている。

Superorganismとはイギリスツアーをオープニングアクトで一緒にヨーロッパを回った以来、
いろんなフェスで会うことも多くて、ライブで歌で参加したりダンスで参加したり、いろんな形でセッションをしてきた愛おしい仲間⭐⭐
私たちが心から尊敬する自由なアーティストです⭐
"自由な音楽" ってゆうのがちょー似合うアーティストで
普段から音で遊ぶこと、仲間との時間を
何より大切にしとるな~って遊んでみるとより感じる。
そんなSuperorganismと一緒に遊びながら歌ったのがこのTeenager〓〓
完成にちかい音源をきかせてもらって適当に遊びながら歌ってたのを撮ってくれてた♡
いつもみんなと遊ぶと
『歌ってみて!』の合図と共にナチュラルレコーディングがはじまる!すごく楽しい♡
──CHAI

現在はオロノ (Orono)、ハリー (Harry)、トゥーカン (Tucan)、ビー (B)、ソウル (Soul) を中心に活動している彼らだが、今作には彼らにしか成し得ない超豪華かつ国際的なコラボレーターが多数参加。バンドの親しい友人であり、以前ツアーも共にしたCHAIとフランスのシンガーソングライター、ピ・ジャ・マ(Pi Ja Ma)、オロノにとって長年のアイドルだというペイヴメントのスティーヴン・マルクマス、UKのオルタナティヴ・ヒップホップ・アーティストでラッパーのディラン・カートリッジ、そして日本からはもう一人、以前から親交の深い星野源が参加。星野源とスーパーオーガニズムは、星野源が2019年にリリースしたEP作品『Same Thing』の表題曲でもコラボレートしている。

巧妙さと真摯さ、SF的なバカバカしさと現実の強烈さの両面性を兼ね備えた13曲の本編から構成される『World Wide Pop』。メンバー全員が同じ時間に同じ場所で過ごすようになる前の段階からすでに完成していたという前作とは異なり、実際に顔を合わせて制作したことによって、メンバー同士が互いの関心と衝動をあらためて深く理解したことを示すショーケースとなっている。

スーパーオーガニズム待望の2ndアルバム『World Wide Pop』は、CD、LP、カセットテープ、デジタル/ストリーミング配信で7月15日(金)に世界同時リリース! 国内盤CDにはボーナストラックが追加収録(後日詳細発表)され、歌詞対訳と解説書が封入される。LPフォーマットは、ブラック・ヴァイナル仕様の通常盤とゴールド・ヴァイナル仕様の限定盤、そして日本語帯・解説書付の限定盤(ゴールド・ヴァイナル仕様)で発売され、国内盤CDと日本語帯付限定盤LPには、オリジナルTシャツ付セットも発売される。

label: Domino / Beat Records
artist: Superorganism
title: World Wide Pop
release: 2022.07.15 FRI ON SALE
国内盤CD BRC699 ¥2,200+税
解説+歌詞対訳冊子 / ボーナストラック追加収録
国内盤CD+Tシャツセット BRC699T ¥6,200+税

帯付限定輸入盤1LP (ゴールド・ヴァイナル)
WIGLP448XBR
帯付限定輸入盤1LP (ゴールド・ヴァイナル)+Tシャツセット
WIGLP448XBRT

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=12674

TRACK LIST
01. Black Hole Baby
02. World Wide Pop
03. On & On
04. Teenager (feat. CHAI & Pi Ja Ma)
05. It's Raining (feat. Stephen Malkmus & Dylan Cartlidge)
06. Flying
07. Solar System (feat. CHAI & Boa Constrictors)
08. Into The Sun (feat. Gen Hoshino, Stephen Malkmus & Pi Ja Ma)
09. Put Down Your Phone
10. crushed.zip
11. Oh Come On
12. Don't Let The Colony Collapse
13. Everything Falls Apart
+Bonus Track (BRC699)

Black Jazz Records - ele-king

 70年代スピリチュアル・ジャズを代表する3大レーベルのひとつ、オークランドの〈Black Jazz〉。かつてジャイルス・ピーターソンやMUROがミックスし、セオ・パリッシュがコンピを編んだことでも知られるこのレーベルのラインナップには、ずらりと名作が並んでいる。このたび、それら20枚すべてを収納したボックスセットが販売されることになった。専用ボックスには全アルバムのアートワークやシリアルナンバーが掲載されるとのこと。これはとんでもないアイテムだ。

3大スピリチュアル・ジャズ・レーベルの一つ、“Black Jazz Records”のLP BOXをVINYL GOES AROUNDにて限定販売。

〈Strata East〉や〈Tribe Records〉と並び、70年代を代表する3大スピリチュアル・ジャズ・レーベルの一つ、〈Black Jazz Records〉。

レーベルはオークランドを拠点とし、1971年から1975年にかけて20枚のアルバムをリリースしました。この珠玉の名作を最新リマスター音源で復刻。
VINYL GOES AROUNDのサイトで全てのLPをボックスセットで販売いたします。

ボックスは20枚全てのLPが収納できるサイズで作られており、裏面には全アルバムのジャケットが掲載、シリアルナンバーも記載します。また過去に制作したポスターのデッドストックも封入。15セットの限定販売となります。

[THE STORY OF BLACK JAZZ RECRODS 予約ページ]
https://vga.p-vine.jp/exclusive/

[商品情報]
アーティスト:V.A.
タイトル:The Story of Black Jazz Records
価格:¥79,200(税込)(税抜:¥72,000)
フォーマット:LP×20枚
★シリアルナンバー付き
★15セット限定販売
※期間限定受注(~2022年3月28日まで)
※限定品につき無くなり次第終了となりますのでご了承ください。
※商品の発送は 2022年5月中旬ごろを予定しています。

[収録タイトル]
・GENE RUSSELL『New Direction』(PLP-7146)
・WALTER BISHOP JR.『Coral Keys』(PLP-6997)
・DOUG CARN『Infant Eyes』(PLP-7169)
・RUDOLPH JOHNSON『Spring Rain』(PLP-7133)
・CALVIN KEYS『Shawn-Neeq』(PLP-7132)
・CHESTER THOMPSON『Powerhouse』(PLP-7155)
・HENRY FRANKLIN『The Skipper』(PLP-7137)
・DOUG CARN Feat. THE VOICE OF JEAN CARN『Spirit Of The New Land』(PLP-6996)
・THE AWAKENING『Hear, Sense And Feel』(PLP-6998)
・GENE RUSSELL『Talk To My Lady』(PLP-7136)
・RUDOLPH JOHNSON『The Second Coming』(PLP-7761)
・KELLEE PATTERSON『Maiden Voyage』(PLP-6775)
・WALTER BISHOP Jr.『Keeper Of My Soul』(PLP-7760)
・THE AWAKENING『Mirage』(PLP-7200)
・DOUG CARN Feat. THE VOICE OF JEAN CARN『Revelation』(PLP-7170)
・HENRY FRANKLIN『The Skipper At Home』(PLP-7199)
・CALVIN KEYS『Proceed With Caution!』(PLP-7781)
・ROLAND HAYNES『2nd Wave』(PLP-6780)
・CLEVELAND EATON『Plenty Good Eaton』(PLP-6787)
・DOUG CARN『Adams Apple』(PLP-7782)

Robbie Shakespeare - ele-king

 またレゲエ史が大きな曲がり角を曲がった。ロビー・シェイクスピアの死は世紀の “リディム・ツインズ” スライ&ロビーの死であり、レゲエ史上最高のリディム・マシーンが永久に操業を停止することを意味する。68歳とは若過ぎる。どこかであと5回や10回はステイジ上の2人を拝めるものだと勝手に信じ切っていた。ポスト=ボブ・マーリー世代のレゲエ愛好家であるぼくにとって、「レゲエ」とは、第一義としてスライのドラムに突き動かされ、ロビーのベイスに共振することだった。何故なら、はたち前の人生で最も多感な時期にブラック・ユフルのコンサート映像『Tear It Up』をヴィデオで観てしまったからである。あれで後頭部をガツンとやられた腫れが引かないまま生きてきた。マイク・スタンドの後ろに立つ異様な3ヴォーカリストの凄みを持ち上げつつもそれを凌ぐ、後ろのドラム&ベイスのすさまじいまでのクールさとインパクト。レゲエとは、他のジャンルにはない強烈な個性のフロントマンを “歌わせる” ドラム&ベイスが絶対的主役なのだと知った。その特異性は、宗教であり、哲学であり、生理学であり、奴隷の記憶と心臓の鼓動、自然の波動に由来するレゲエの普遍性そのものなのである。言い換えれば、特異なのに普遍、という観念上の矛盾がレゲエの “態度” であり、それが有史来の善悪、正否の価値基準を、耳から、そしてDNAレヴェルで問い直すのだ。レゲエのドラム&ベイスの振動は、だから言うまでもなく社会的、身体的な政治である。ベイス・ギターの太い弦をはじく、あのロビーの太い指は、その中で最も饒舌で快活で信用できるものの筆頭だった。
 1953年9月27日、キングストン生まれのロビーは、10代前半に音楽の世界に接近した。兄の故ロイド・シェイクスピアは当時マックス・ロミオらとエモーションズというグループを組んでいたが、それがヒッピー・ボーイズとなり、そこに加入してきたのが、のちにボブ・マーリーのバックを務めるバレット兄弟:アストン “ファミリーマン” バレット(ベイス・ギター)&カールトン・バレット(ドラムス)である。そのファミリーマンのプレイに憧れたロビーは頼み込んでボーヤ兼弟子としてとってもらう。マックス・ロミオがソロ歌手になって以降のヒッピー・ボーイズはリー・ペリーのバンド:アップセッターズとなり、バレット兄弟はその後ウェイラーズ・バンドの中核になるわけだが、その間ずっと、ファミリーマンは弟子ロビーに目をかけ続けた。自分がアップセッターズを抜けたあとは、ペリーの仕事をロビーに振り、マーリー専属となって世界デビューを果たしたボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ73年『Catch a Fire』では、あの “Concrete Jungle” のベイスを弟子に弾かせた。つまりマーリー世界デビュー作、そのアルバム・オープナーのベイスは20歳のロビーだったのである。ここまでの筋だけ見ても、彼が完全にレゲエ史の中核をなすミュージシャンとなるべき星の下に生まれてきたことが見てとれる。ちなみに、70年代中~後期の写真でロビーが弾いている(ポール・マッカートニーで有名な)独ヘフナー社製のヴァイオリン・ベイスもファミリーマンがロビーに譲ったものらしい。
 その “Concrete Jungle” は69年に16歳で最初のレコーディングを経験していた愛弟子に師匠が与えた名許皆伝の証のようなものであり、それ以降、ロビーはセッション・ミュージシャンとしてルーツ・レゲエ期に頭角を表していく。トップ・プロデューサー、バニー・リーの専属バンド:アグロヴェイターズに雇われ、重厚でバウンシーなベイス・ラインでカールトン “サンタ” ディヴィスのフライング・シンバル・サウンドを完成に導いた。その頃、キングストンのクラブ《ティット・フォー・タット》で同店の雇われドラマーだった、そして生涯の相棒となるスライ・ダンバーと出会っている。同クラブがあったのはジャーク・チキンのストリート・ヴェンダーでも有名なレッド・ヒルズ・ロードだが、その2人の思い出の通り名を冠した今年2021年のアルバムが遺作となったのも、いまとなっては運命的なものを感じさせる。
 そのスライが “サンタ” ディヴィスの代役でアグロヴェイターズのセッションに参加したときに、ロビーとスライは初めてリズム隊としてコンビを組んでいる。75年になると、バニー・リーの商売敵ジョジョ・フー=キムの〈チャンネル・ワン〉スタジオ/レーベルの快進撃がはじまり、スライはその専属バンド、レヴォリューショナリーズの核となるが、そこのセッションにロビーが呼ばれることもあった。さらにはジョー・ギブスのプロダクションの専属バンド:プロフェッショナルズ名義でのセッションも、実質その多数でスライとロビーが核になっていた。つまり70'sルーツ・ロック・レゲエ期の3大プロデューサーがこぞって2人を重用したことになり、それが、彼らが同ジャンルの発展に最も大きく貢献したドラム&ベイス・ユニットと評されるゆえんだ。
 それ以外の当時のロビーの活躍で忘れてはいけないのは、ブラック・ディサイプルズ・バンドでの仕事だ。映画『ロッカーズ』にも出演していた硬派プロデューサーのジャック・ルビーが、同主役ホースマウス(ドラムス)とロビー(の同映画での笑顔も忘れられない)を軸に編成したバンドだが、彼らのバッキング仕事の頂点に位置するのがバーニング・スピアー75年の大傑作『マーカス・ガーヴィー』。ルーツ・ロック・レゲエとは何かと訊かれたら、あのディープで黒光りする音を差し出せばよい。
 各プロダクションから引く手あまただったロビーだが、次第にスライとのコンビでの活動の比重が大きくなってくる。76年以降の2人はボブ・マーリーと別れてソロになったピーター・トッシュに雇われ、そのバック・バンド:ワード・サウンド&パワーを編成。ローリング・ストーンズはトッシュを自分たちのレーベルに迎え、78年『女たち』全米ツアーではトッシュ+ワード・サウンド&パワーを前座に起用した。さらにスライとロビーは前出〈チャンネル・ワン〉の花形ヴォーカル・グループ:マイティ・ダイアモンズ、あるいはジミー・クリフなどの世界ツアーもサポートしながら、70年代前半にスライがローンチしたものの軌道に乗らなかった自主プロダクション〈タクシー〉を今度は2人で再スタートさせるなど、70年代後半の彼らの恐るべきハード・ワークは、レゲエ史の中で繰り返し評価される重要なものばかりだ。
 新生〈タクシー〉は、70年代末以降スライ&ロビーのプロダクション兼レーベルとして、デニス・ブラウンやグレゴリー・アイザックス、タムリンズらを筆頭にそのリリースを充実させていったが、その中で最大の成功がブラック・ユフルである。ボブ・マーリーが81年にザイオンに召されると、彼を世界に売り出した〈アイランド〉レコーズの総帥クリス・ブラックウェルは、そのスライ&ロビーのプロデュース&バッキング・サポートによるブラック・ユフルを、マーリーの次の看板商品として世界に配給することを決める。その斬新な先駆的 “電化レゲエ” で世界的名声を得たユフルはレゲエ初のグラミー受賞者となった。
 そのブラック・ユフルwithスライ&ロビーもストーンズのツアーに参加するなどますます世界にその名を轟かせたリズム・コンビがレゲエ以外のアーティストから依頼される仕事もこの頃から急増する。それはロック、ソウルからハウス/ガラージ、ヒップホップと多岐にわたり、結果彼らの縦横無尽なリズムさばきは、世界市場においても揺るぎない地位を確立するに至った(70年代以降彼らのプロデュースやプレイを求めたアーティストといえば、ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、ハービー・ハンコック、セルジュ・ゲンズブール、グレイス・ジョーンズ、ジョー・コッカー、イアン・デューリー、グウェン・ガスリー、シネイド・オコナー、ジェイムズ・ブラウン等A級のビッグ・ネイムが瞬時に頭に浮かぶ)。
 彼らの偉大なところは、そんな風にジャンルを超越した世界的成功を収めながら、自身の〈タクシー〉においてもオリジナルな創作を続けたのみならず、80代中期のジョージ・パンの〈パワー・ハウス〉レーベルを筆頭に、ジャマイカの他のローカル・プロダクションから依頼されたコテコテのご当地サウンド作りの仕事も嬉々として務め続けたところであり、かつ、例えばその〈パワー・ハウス〉サウンドが、35年超を経た現在、新世代ダンスホール・ヘッズを熱くさせたりするという、ヴァーサタイル感と不朽性が両立するところである。
 80年代の後半以降、打ち込みサウンドがジャマイカで主流になると、ルーツ・レゲエ期に活躍してきた演奏家たち、とりわけ仕事をドラム・マシーンやシンセ・ベイスに奪われたドラマーとベイシストにとっては受難の時代となる。しかしスライとロビーは、自分たちの四肢で産み出すフィジカルなドラム&ベイス・グルーヴを歌の伴奏としての瞬間芸術から限りなく思想芸術に近づける偉業を成し遂げながらも、そこにあぐらをかかず、風の流れが変わったとなればいち早く電子ドラムを皮切りに、ドラム・マシーンやシンセ・ベイスを使い、コンピュータライズド・リディム、サンプリング手法、ディジタル・ダブ等をこれまた嬉々として取り入れた。その頭の柔らかさ、枯れない好奇心とフットワークの軽さが彼らの偉大さを下支えしたことは間違いない。1990年を境にした一定期間はほとんど物理ドラムを叩かず、弦ベイスを弾かずに先進的なテクノロジーを楽しんで独創的なヒットを生み出していた。そんな電化期スライ&ロビーの代表的な仕事といえばチャカ・デマス&プライヤーズ “Murder She Wrote” となるだろうか。トゥーツ&ザ・メイタルズ1966年の “Bam Bam” リディムを使った曲で、その制作へのロビーの貢献度がどの程度かは分からないが、いま同曲を聴いてもスライ&ロビーというブランドがかび臭いアーカイヴ感とは無縁であることが分かる。そしてそのビート感はきっと永遠のヴァイタリティを放ち続けるだろうと確信するのである。
 永遠といえば、デミアン・マーリー “Welcome to Jamrock” にサンプリングされたアイニ・カモウジ “World-a-Music” のロビーのベイス・ラインもまた、少なくともいまこれを読んでいるレゲエ、ダンスホール、ヒップホップ愛好家が生きている間は不滅の響きを維持し続けるだろう。あのベイス・ラインは、今日まで地球の四隅で夥しい回数鳴り響いてきた間に、世界をひとつにして揺さぶる全能感を持ってしまったからだ。あるいはタムリンズ “Baltimore” のベイス・ラインはどうだろう(ロビーのベイス・ラインで最も好きなもののひとつだ)。寂寥感と憐憫と生命力が凝縮されている。音楽は世界を救える、というような考えを全くナイーヴなものだと思わないのは、ロビーのベイス・ライン単体でそれができそうだと思わせるからである。これが思想でないなら何であろうか。

 スライ&ロビーとしてだけで、生涯のレコーディング曲は20万曲を下らないと言われている(この数字は15年前には米AMG allmusic.com に記されていた)が、この数日間の訃報には50万と書いているものもあった。ロビー・シェイクスピアという音楽家に初めて興味を抱いた人はその尋常ならぬ数字にたじろぐと思うので、最後に哀悼の意とともに、老婆心ながら個人的なおすすめ(言うなれば人生の通奏低音である)の中から10点リスト・アップしておく。

Burning Spear / Marcus Garvey + Garvey's Ghost (Dub)

Peter Tosh / Live & Dangerous : Baston 1976

Rico / Man from Wareika

Serge Gainsbourg / Aux armes et cætera(フライ・トゥ・ジャマイカ)

Black Uhuru / Liberation : The Island Anthology

Bob Dylan / Infidels

Maxi Priest / Maxi

Tiken Jah Fakoly / Françafrique

Sly & Robbie / Blackwood Dub

Sly & Robbie / Red Hills Road

 近年はイスラエルからさまざまなジャズ・アーティストが出てきている。そんななか、当地の最新音楽に触れるリスニング・イヴェントの開催が決定した。
 原雅明とサラーム海上が出演、さらになんとイスラエルにおける現代ジャズの旗手、リジョイサーことユヴァル・ハヴキン(バターリング・トリオやアピフェラの一員としても知られる)も登場するとのこと。詳しくは下記より。

イスラエルの最新音楽シーンとカルチャーを聴く
日本イスラエル文化交流プログラム
Super New: Israel
-Talk & Listening Session-
2021年12月11日(土)開催決定!

原雅明+サラーム海上が、イスラエル最新音楽シーンの中心人物「Rejoicer」をフィーチャーし、高音質なリスニングシステムと共にお届けするハイブリッド型イベント。

名称:
日本イスラエル文化交流プログラム
Super New: Israel -Talk & Listening Session-

日時:
2021年12月11日(土)
18:00開演 (17:00会場)
※アフターパーティは20:00スタート

会場:Just Another Space 
東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル3F 
   
チケット:https://supernewisrael.peatix.com
(会場での参加のみ有料)

ライブストリーミング:https://dublab.jp/

主催:dublab.jp、epigram inc.
協力:GENELEC JAPAN
助成・後援:駐日イスラエル大使館

Low - ele-king

 ロックはもはや若い音楽形態ではない。幼少期、不機嫌な十代、反抗的な青年期に中年の危機などを経て、そのパワーの大部分が、サウンド、コード、習慣やダイナミクスなどの馴染み深いものからきている。ロック・ミュージックのエモーショナルなビートは、私たちの中に焼き付けられており、簡単かつ快適に反応してしまうのだ。ロック・ミュージックを聴くことは帰郷することに似ている。

 しかし、ロックのパワーの多くは、驚き、スリル、そして衝撃を与えるなどの能力からもきている。そのため、ロックで経験する親しみやすさは、常に陳腐になりやすいという脅威にさらされてもいる。つまり、ロック・ミュージックのどこかの一角は、常に自己破壊と再構築の過程にあり、自分を見失い、手探りしながら家路を辿り、馴染み深い形に行き着き、思わぬ方法や新鮮な角度から新しい意味を見出しているのだ。

 Lowの2018年のアルバム『Double Negative』では、色々なことがとりあげられていたと思うが、そのひとつが、ロック・ミュージックがそれ自身を見失い、壊されていくということだった。かつての、穏やかで死者を悼むかのような哀愁のメロディやハーモニーは、デジタル・ディストーションの猛吹雪の中で聴かれようともがき、ヴォーカルは遠く不明瞭で、焦点からずれたり、消えたりしながら、曲たちはひとつにまとまろうとしつつ、その形は絶えずカオスの中に溶け込んでいった。

 その歪んだパレットが『Hey What』の出発点となり、オープニング・トラックの“White Horses”が不快な紙やすりのような唸りで幕を開けるが、ディストーションはすぐに短い、鋭く突くパーカッシヴな音に転換し、くっきりとしたクリアなハーモニーで、「Still, white horses takes us home(それでも、白馬が私たちを家に連れ帰ってくれる)”」と宣言する。『Double Negative』ではまとまりにくかった曲たちが『Hey What』では確実にノイズとディストーションの統制がとれており、それらを大胆でパワフルなアレンジの武器として配備しているのだ。

 Lowはこれまでにも、2002年の『Trust』の控えめなゴシック・グランジから〈サブ・ポップ〉からのデビュー盤となった激しく意気揚々としたロックの『The Great Destroyer』への移行のように、似たようなサイクルを繰り返してきた。これらのアルバムでは、ほとんどギター・ロックという馴染み深いパレットの枠組みのなかで操作されてきたが、2021年のLowは、楽器のサウンドの原形をとどめないほど、歪ませながらも、馴染みのロック風の結末のためにこれを利用している。SIDE Aは7分に及ぶ “Hey” で締めくくられるが、ここでは、脈打つ海底のノイズの壁が、反復する単一のヴォーカル・フックを包み込み、金目当ての制作者の手にかかれば、アメリカのティーンエイジャーのドラマのモンタージュのサウンドトラックとしても使えるようなものになっていたかもしれない。
 SIDE Bは“Days Like These”のヴォーカルのハーモニーとシンプルなオルガンではじまり、いまでは馴染みとなったノイズが打ち付けると、腹のなかで雷が鳴り響き、拳を振りあげる勢いで着地する。ほとんど安っぽくきこえてしまうが、それはやむを得ない。ロックの動きだからだ──観客は、イントロが始まると、銃を構えたロックンロール・バンドのギタリストがリフを繰り出すためにステージ上をうろつくのを待っている。Lowはその期待に応え、ロックのショーマンとして、正確にタイミングを計っているのだ。“More”ではそれがさらに顕著となり、いまではデュオとなった彼らの、ねじれた機材を通じてスコールのように合成される歪んだリフで聴衆に襲いかかる。

 『Double Negative』は、よくトランプ時代に渦巻くカオスとアメリカの国境を遥かに超えて広がる、すべてが崩壊していく無力感を表現しているといわれた。そのような破壊的な力に直面しても美しい何かを守り抜こうと苦闘する彼らの遠方の声には慰めがあり、『Hey What』はある意味、次のステップのように感じられる。ある種の解放感やカオス、敗れたというよりも利用されたこと、そして再びコントロールする能力を取り戻すという感覚だ。それをポジティヴととらえるのは、あまりにも単純すぎる──暗闇、悲しさ、絶望、不確かさに喪失感が歌詞に深く通底しており、音楽のもっとも鋭利な部分をもすり切れさせている──だが、少なくとも、馴染み深いロックのパワーが、未知で混乱した、刺激的な方向から新たに形作られていることがわかり、少し希望が持てるような気分になる。

-

Rock is no longer a young musical form. It has been through its childhood, stroppy teenage years, rebellious youth and midlife crisis, and a major part of its power comes from familiarity — of its sounds, chords, conventions and dynamics. The emotional beats of rock music are baked into us and we respond easily, comfortably to its manipulations. Listening to rock music is like coming home.

But a lot of rock’s power also comes from its ability to startle, thrill and electrify — experiences that rock’s ever-present familiarity always threatens to undermine in the form of cliché. This means that some corner of rock music is always in the process of destroying itself and reconstructing, losing itself and feeling its way back home, reaching those familiar shapes in unexpected ways or from fresh angles, giving them new meanings.

Low’s 2018 album Double Negative was probably about many things, but one thing it was about was rock music losing itself, being broken down. Melodies and harmonies that would have been gentle and mournful in the past here struggled to be heard amid blizzards of digital distortion, vocals distant and indistinct, fading in and out of focus as the songs struggled to hold themselves together, their forms constantly dissolving in the chaos.

That distorted palette is the jumping off point for Hey What, with opening track White Horses kicking the album off with a harsh sonic sandpaper growl, but the distortion quickly resolves itself into short, sharp, percussive stabs, the vocals kicking in in crisp, clear harmonies declaring “Still, white horses take us home”. Where the songs on Double Negative fought to hold themselves together, Hey What has a much more assured rein on the noise and distortion, deploying them as weapons in the service of bold, powerful arrangements.

Low have been through similar cycles before, with the transition from the subdued gothic grunge of 2002’s Trust to the explosive rock swagger of their Sub Pop debut The Great Destroyer. Where those albums operated mostly within the familiar palette of guitar rock, the Low of 2021 have twisted the sounds of their instruments out of all recognition, but they are still using it to recognisable and familiar rock ends. Side A closes on the seven-minute Hey, which wraps its pulsing wall of submarine noise around a single, repeated vocal hook that in more mercenary production hands could have soundtracked a sentimental montage sequence in an American teen drama. The second side then kicks off with the vocal harmonies and simple organ of Days Like These, and when the now-familiar noise storm finally hits, it lands with a thunder rumble in the gut and a fist-in-the-air rush. It feels almost cheesy, but that’s because it is: it’s a rock move — the audience knows it’s coming, like watching the gunslinger guitarist of a rock’n’roll band prowling the stage as an intro builds, waiting for him to drop the riff. Low play with these expectations, timing the moment of release with rock showmen’s precision. They’re even more explicit on More, assaulting the listener with gnarled riffs delivered through the synthetic squall of the now-duo’s twisted machinery.

Double Negative was often described as articulating the spiralling chaos of the Trump era and the broad sense extending far beyond America’s borders of feeling powerless as everything falls apart. There was comfort in those distant voices struggling to hold together something beautiful in the face of destructive forces, and Hey What feels in a way like a next step: a sense of release and of the chaos, if not defeated, rather harnessed, a sense of control regained. To describe it as positive would be an oversimplification — darkness, sadness, desperation, uncertainty and loss run deep through the lyrics and still fray even the music’s most confident edges — but it feels at least a little hopeful, finding the familiar power of rock shapes anew from a strange, disorientating and stimulating direction.

 9月4日、イギリス海軍が建造した史上最大で最強の航空母艦、HMS(女王陛下の)クイーン・エリザベス号が横須賀港に寄港した。アルマダの海戦でスペインの無敵艦隊を沈めた16世紀の女王の名を冠したこの船は、旧大英帝国がかつて足を踏みならしたシンガポールにも停泊しており、象徴性と政治性を存分に誇示したアジア・ツアーを敢行したわけだ。イギリスは、この巨大な新しい船を使って軍事力を見せつけた。まるで年老いた男が、ブリティッシュ・シー・パワーのグレイテスト・ヒッツを演奏するかのように。

 そのひと月前、バンド、British Sea Power(ブリティッシュ・シー・パワー)は、バンド名をより合理的なSea Power (シー・パワー)に縮めることを発表した。彼らは慎重に言葉を選びながら、“ブリティッシュ”を切ることは、イギリスそのものへの嫌悪を意味することではないと強調し、イギリスに限らず世界的な流れとしての、“ある種のナショナリズムの台頭による孤立主義や、敵対的なナショナリズムと混同されるリスクを回避したい”ということを理由にあげた。
 実際、そのようなナショナリズムの傾向は、イギリスでも明らかに問題となっている。「21世紀のヨーロッパのフェスティヴァルに参加した若者がプログラムを見て、“パワー”という言葉の横に“ハンガリアン”とか“ロシアン”という言葉を含むバンド名を目にした時に、どのようなことを連想するのかを考えてみてほしい」という彼らの問いかけは、“ブリティッシュ”という言葉も同じように不愉快で、暴力的なイメージを呼び覚ましてしまうかもしれない可能性を示唆している。イギリスのストリートや報道機関の多くが、ヨーロッパや外国人全体に対して敵意をむき出しにする雰囲気を増長させ、ポスト・ブレグジットに拍車をかけてしまっているのだ。

 20年前、バンドがブリティッシュ・シー・パワーという名前を選んだときには、それは道理に反してはいるが、コミカルなばかばかしさとして受け止められていたことは明らかだ。“ブリティッシュ・シー・パワー”は、侵略者に対する英雄的な戦いや、過ぎ去りし日の帝国の華やかな虚栄の古い物語だった。彼らのファースト・アルバム『ザ・ディクライン・オブ・ブリティッシュ・シー・パワー』(2003)は、取返しがつかぬほど変わってしまった場所から過去を振り返る、ノスタルジックで皮肉な声明だった。
 そのアルバムには、ある意味、戦後の大英帝国の衰退と、その誕生の際の産声がロックンロールだった新しいイギリスとが交錯していた。ザ・ビートルズの1964年の映画、『A Hard Day's Night (ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!)』では、彼らと同じ鉄道の車両に乗り合わせて閉じ込められた男が、「私はお前たちのような人種のために戦争で戦ったんだ」と叫び、敬意を要求したが、「でも勝利を後悔しているだろう?」とリンゴに反撃されている。その数年後には、ビートルズは『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』で、イギリス軍の過去のイメージをとりあげ、ノスタルジーと時代錯誤的なばかばかしさを混ぜ合わせて、サイケデリックの領域に攻め込み、ザ・フーは、イギリス国旗とRAF(英国空軍)のラウンデル(円形の紋章)をポップ・アート・デザインのモチーフにしてしまった。

 ザ・キンクスは、アルバム『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡』(1969)で、新世代ブリティッシュ・ロックの消えゆく過去への陶酔を、あからさまに、力強く表現した。一方、1990年代初頭には、ブラーなどのブリットポップ・バンドが過去のイギリスの皮肉でセンティメンタルなイメージ(シングル「フォー・トゥモロー」のジャケットに描かれたスピットファイア戦闘機や、アルバム『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ』(1993)の蒸気機関車など)を利用し、60年代のブリティッシュ・ロックの栄光の日々と同時に、大英帝国の過去に対するブリティッシュ・ミュージックの奇妙に相反する、ノスタルジックでシニカルな姿勢の両方を描いてみせた。ブリティッシュ・シー・パワーというバンド名は、まさにこの壮大さ、喪失感、プライドと自虐的でドライなユーモアを想起させるのだ。

 しかし、このイメージが物語っているのは、内向きな、白人世界のイギリスの姿に過ぎない。1990年代はブリットポップの時代であったかもしれないが、同時にトリップホップ、コーナーショップのようなバンドやドラムンベースなど、イギリスの植民地時代の過去に連なる移民の2世や3世が、さまざまな経験や異なる文化的な視点から、イギリスらしさを再構築していたのだ。

 ブリットポップが使用していたノスタルジックで愛国的なイメージは、もとは社会批判が発端となっていたかもしれないが、すぐに、人びとが過去の大英帝国の郷愁に浸り、その皮肉が暗示する意味合いを完全には受け入れずにすむ、保護膜のような働きをした。やがてそのイメージがナショナリズムの象徴として常態化し、列車のなかの尊大な男が、ビートルズの騒々しいロックンロールを忌み嫌ったように、多文化の共生する現代国家に憤る人びとの、称讃の的となった。その結果、ブリティッシュ・シー・パワーのような名前に込められていた皮肉は効力を失ったのだ。ナショナリストたちは皮肉には取り合わないし、若者は皮肉を偽善的な行為を覆い隠すものとして疑ってかかる傾向が強まっている。

 そのような時代において、かつて帝国が支配した海を、国旗を振りかざしながら巡回し、何世紀にもわたる軍の戦いに敬意を表して付けられた名を持つ軍艦とは異なる種類のパワーを、バンドがEP「Waving Flags」(2008)のように定義しなおしたことは、正しかったのだろう。イギリスのように、どこにいても海岸から100キロ以内しか離れていないような場所では、海が強力な必然性を持ち、国民は天気や気候を左右する気まぐれな海に翻弄されて生活している。海は潮の入り江を行き来し、餌を与えたり、打ち付けたり、唸ったり宥めたりしながら、一定の島のシンフォニーを奏でているのだ。それは、国を世界から切り離すものであると同時に、どことでも繋がるものであり、その意味では、“Sea Power”は“Britain”(ブリテン=イギリス)という言葉で騒ぎ立てることを、ほんの小さな心配事にしてみせることに成功している。


'The changing meanings of "British Sea Power"'


Ian F.Martin

On September 4th, the aircraft carrier HMS Queen Elizabeth, the largest and most powerful warship ever constructed for Britain’s Royal Navy, docked at the port of Yokosuka. Named after the 16th Century queen whose navies sank the Spanish Armada, the ship had earlier stopped at the old British Empire stomping grounds of Singapore, so there was plenty of symbolism and politics on display in this Asian tour. Britain was using this huge new ship to flex its military muscles: an old man performing the greatest hits of British sea power.

A month earlier, the band British Sea Power had announced that their name would be shortened to the more streamlined Sea Power. They were very careful in their choice of words, stressing that cutting “British” didn’t signify any dislike of Britain itself, and placing their reasons in the global context of “a rise in a certain kind of nationalism in this world – an isolationist, antagonistic nationalism that we don’t want to run any risk of being confused with” rather than anything specific to the UK.

And yet those nationalist trends clearly are a problem in the UK. When the band ask us to imagine “a youngster at a European festival in the 21st century looking at the programme and seeing a band name including the word ‘Hungarian’ or ‘Russian’ alongside ‘Power’” and then think about what sort of images and associations might run through their head, they’re implying that the word “British” could raise similarly uncomfortable and possibly violent images — ones that the increasingly hostile atmosphere on some of Britain’s streets and in most of its press towards Europe and foreigners in general will have only encouraged post-Brexit.

When the band chose the name British Sea Power twenty years ago, it seemed obvious that the name was comically absurd: “British sea power” was an old story of heroic battles against invaders and the pomp of an imperial past long gone. Their first album title, “The Decline of British Sea Power” was a statement both nostalgic and ironic, looking back at the past from a place that had irrevocably changed.

In a way, the postwar decline of the British Empire is intertwined with a new Britain whose birth screams were the sound of rock’n’roll. “I fought the war for your sort,” was the pompous demand for respect of a man trapped in a railway carriage with The Beatles in their 1964 movie A Hard Day’s Night, only for Ringo to fire back, “I bet you’re sorry you won.” A couple of years later, they used Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band to take military-edged imagery from Britain’s past and push its mix of nostalgia and anachronistic absurdity into the realm of the psychedelic, while The Who turned the national flag and Royal Air Force military roundels into pop-art design motifs.

The Kinks expressed the rising generation of British rock’s fascination with the fading past most explicitly and powerfully in their album Arthur (Or the Decline and Fall of the British Empire). Meanwhile, in the early 1990s, Britpop bands like Blur seized on ironically sentimental images of Britain’s past (the Spitfire fighter planes on the cover of their For Tomorrow single, the steam train painting on the cover of the album Modern Life is Rubbish) in a way that both both referenced the glory days of 60s British rock and the peculiarly ambivalent attitude of British music to the nation’s imperial past, both nostalgic and cynical. The band name British Sea Power evokes just this mix of grandeur, loss, pride and self-effacing dry humour.

But it’s still an inward-looking and distinctly white version of Britain that this imagery speaks to. The 1990s may have been the generation of Britpop, but it was also the era of trip-hop, bands like Cornershop, drum’n’bass — music born from second- and third-generation immigrants with connections to Britain’s colonial past, that was reshaping Britishness once more out of a very different set of experiences and cultural reference points.

The nostalgic and patriotic images that Britpop had used may have begun with an edge of social criticism, but that irony soon became a protective coating that allowed people to bask in the nostalgia of an imperial past without accepting its full implications, and eventually the imagery became normalised as nationalistic symbols, celebrated in a way every bit as resentful of the multicultural modern nation as the pompous man in the train carriage was to the noisy rock’n’roll of The Beatles. As a result, the irony embedded in a name like British Sea Power loses its bite: Nationalists don’t deal in irony or nuance, and young people seem increasingly suspicious of irony as a cloak for insincerity.

In such times, perhaps the band are right in framing a different sort of sea power — one removed from warships named in honour of centuries-old military battles “Waving Flags” on a tour through seas the Empire once ruled. In a place like Britain, where you are never more than a hundred kilometres from the coast, the sea is a powerful inevitability and the nation lives subject to its whims, defining the weather and climate, as it rushes back and forth up tidal inlets, feeding and battering, roaring and soothing in a constant island symphony. It’s both what cuts the country off from the rest of the world but also what connects it to everywhere, and in that sense, “Sea Power” makes any fuss over a word like “Britain” rather a small concern.

DJ TASAKA - ele-king

 自らのレーベル〈UpRight Rec.〉を立ち上げ、3作目となるアルバム。リリースはデジタルのみで、2020年の『Goodie Bag』から、1年と経たずにリリース。ここ数年の活動を振りかえると、どこか長いインターバルからの再始動……と思っていたが、実際は自身のレーベル第1作目となる2015年のアルバム『UpRight』以前は、2009年『Soul Clap』からのリリースでその間は6年。その前が2005年『Go DJ』ということを考えれば実はマイペースに定期的にリリースしていて、逆に言えば、その5年後の『Goodie Bag』からの本作というのが、異例のインターバルの短さでリリースされたということになる。ちなみに2017年には、長いキャリアでは初となる、実は中学時代からの友人だったという JUZU a.k.a. MOOCHY とのエスノ・サイケデリックな、テクノ・プロジェクト、Hightime Inc.のアルバムもリリースしている。

 と、この勢いを感じるタイミングでリリースされた本作『KICK ON』であるが、デジタルのみという潔いフットワークの軽さも含めて、おそらくだが作品制作の充実感がダイレクトに反映された作品ではないかと思う。個人的には、一連の近作3作品のなかで最も愛聴している作品という感じで、それはもちろんタイミングが全てではなく、自分が思う DJ TASAKA のサウンドのうまみがシンプルに出た作品だからではないかなという。そのうまみとは、具体的に言えば、ファンクやディスコ、ヒップホップが溶け込んだ野太くもしなやかなグルーヴのエレクトロ、ハウス、テクノだが、なんというか、ずっしりと重いファンクネスはあれど、インダストリアルでメカニカルなのに堅くないというのが結構重要で、それこそフロアを笑顔にするような温かなユーモアの感覚とともに、それはある種の「軽さ」となってグルーヴの方向性を決定づけているようにも思うのだ。軽やかな心持ちのヘヴィーなファンクネス。ここ数年でおこなってきた作品の魅力がシンプルに融合して、凝縮している。まぁ、月並みな表現だが、ともかく聴いていて楽しくなるファンキーなテクノやハウスの魅力がこれでもかと襲ってくる。なんとなくだが、ここ数年でリヴァイヴァルしてきている、1990年代初頭のファンキーなハウスやブレイクビーツ・テクノ的なレイヴ・トラックにも通じるようなグルーヴもあって、そのあたりもこの作品を聴きこんでいる理由かもしれない。

 アルバムはゆっくりとブレイクビーツ・ダウンテンポ、そしてセカンド・サマー・オブ・ラヴのパイレーツ・ラジオ集成に着想を得たとおぼしき、メランコリックなブレイクビーツ “'88 RADIO” (名曲)でスタートする。ちょっと意外な感触からスタートするが、まさに前述したようにバウンシーなドラムとベースラインがフロアを笑顔でロックする “Aaahh” で一気にヴォルテージをあげていく。個人的に本アルバムでよく聴いているのが中盤から後半でベースラインが気持ちいいディープ・ハウス “Oh Dear”、レイヴの雰囲気をまとったブレイクビーツ “Whoop”、性急なアシッド・トラック “Touch It” あたりの3曲だ。アップリフティングなディスコ・テクノ “Rulers of the Generation” ときて、アルバムを締めるエレポップ的な “Open the Gate” のエンディング・テーマのように終わっていく感じもいい。

 全体的に、いわゆる12インチ的なダンス・トラックのようなストリクトリーにミニマルな構成という感覚よりも、アルバム1枚として飽きさせずに「フロアの感覚」のリスニング体験が持ち込まれていて、そのあたりはなんというか、石野卓球のソロ・ワークにも通じるもので、テクノとしてのツボを充分に押さえつつも、いわゆるわかりやすい「歌」や「メロディ」にそこまで頼ることなく、そこはあくまでもテクノという表現に自覚的というか、それでいてポップにその作品を聴かすという明確な意志を感じる作品でもある(もちろんこれはいまにはじまったことではないが)。前述のような彼のサウンド・カラーのうまみを伝えるサウンドの感覚も良い。現在のスピーカーや他のリリースのなかにあっても、確実に自身のサウンドのそうしたうまみを「聴かす」処理がなされている感覚がしていて、自らのカラーとそうしたアップデート感が絶妙なる塩梅で迫ってくる。そのあたりの采配も本作をより魅力的なものにしている。作品を良作に至らしめる、ある種の余裕と、それまでの着実なキャリアが無意識ながら強固に結びついたサウンドの説得力、それが本作品にもびっちりと溢れていると言えるだろう。

interview with 食品まつり a.k.a foodman - ele-king

 早口である。食品まつりはとにかく早口である。同じ副詞を繰り返しながら異なる内容に切り替わっていくしゃべりはさながらジュークにも等しい。ジュークみたいにしゃべるからジュークをつくるようになったのか。それともジュークをやっているうちに話し方もジュークみたいになったのか。副詞を多用せず、主語と述語の結びつきをもう少し明確にすれば黒柳徹子のようなしゃべり方になるのかもしれないけれど、そのようにする必要は感じられない。黒柳徹子のようにしゃべると音楽性が変わってしまう気がするということもあるけれど、慌てたようにしゃべり、人と話をするときに焦りがちな食品まつりが、今回のように「やすらぎ」というコンセプトを掲げることには自然と説得力を感じるからである。ジュークなのに「やすらぎ」。このような矛盾した命題をクリアーしていく、その特異な音楽性。あるいは変革の予感。そして、何よりも食品まつりはいま、日本のアンダーグラウンドから世界に向けて独自の音楽的ヴィジョンを発信し、日本からオリジナルな音楽が生まれるという実績を積み重ねている最中なので、黒柳徹子にかまけているヒマはないのである。サン・アロウのレーベルからリリースされた『ARU OTOKO NO DENSETSU』から2年10ヶ月、〈ハイパーダブ〉から新作をリリースした食品まつりに換気のいい部屋で話を訊いた。

コロナになって、ライヴもあまりできなくなって〔……〕深い意味もなくて、アジフライをSNSにアップしたりして、そういう日常の楽しみの比重が大きくなってきたというかな。身の回りの楽しみというか。

チャレンジャーですよねー。

食品まつり(以下、食まつ):そう言っていただけると。

真価がわかるのは2~3年後かなという気がするぐらい、戸惑いもあります。

食まつ:ああ、そんな。

こんなに変えちゃうものかなという……思い切りが良すぎて。

食まつ:はい。

これは制作期間は? 『ARU OTOKO NO DENSETSU』が終わってから?

食まつ:そうですね。『ARU OTOKO』が終わって、制作をはじめたのが去年の7月ぐらいからなんですけど、だいたい1ヶ月ちょいぐらい。

早いんですね。『EZ MINZOKU』はコンセプトを決めてつくり込んだもので、『ARU OTOKO』は何も決めないで思いつくままにつくったということでしたけど、今回は?

食まつ:今回はコンセプトがあって、まず音的な面は、自分が20代前半にギターとパーカッションで友だちと名古屋の路上で演奏していた時期がけっこうあったんですけど、友だちがギターをじゃかじゃか鳴らして、僕がそれに合わせてパーカッションというか、小さなタイコを合わすみたいな。そんな感じでやっていて、たまに自作の曲もやったりして、あんま考えもナシに路上で遊んでただけなんですけど、お酒を飲みながらやっているとセッションみたいになって、パカパカやってると通りすがりの酔っ払いも入ってきたりして。

(笑)。

食まつ:それが楽しかったという記憶があって。そんな大して上手くもないんですけど、やっているうちにトランス感が産まれる気がして。

トランスということは、人が聞いてるとかじゃなくて……

食まつ:自分たちがただ楽しくなって。上昇していく感じになって。それが面白いなって。で、これを打ち込みでやったら面白いんじゃないかなというアイディアはけっこう前からあったんです。そういうのがボンヤリとあって。それがひとつ。で、コロナになって、ライヴもあまりできなくなって、最初はちょくちょく名古屋のクラブには遊びに行っていたんですけど、そういう機会もなくなって。

うん。

食まつ:で、家の周りとかしか行くところがなくなって、自分は名古屋の外れに住んでるんですけど、その辺をうろうろしてたら、高速道路の入口があって、パーキング・エリアに裏から入れるというのを発見したんですね。「裏から入れるじゃん」と思ってパって入って、で、食堂があったんで、ちょっと入ってみようと思って、なんとなく頼んだのがアジフライで……

あー、ツイッターであげまくってましたね。

食まつ:「アジフライ、美味しい」ってなって、そこからハマっちゃって。週5ぐらいの勢いでパーキング・エリアに行っちゃって。

週5(笑)。

食まつ:そう。で、まあ、深い意味もなくて、アジフライをSNSにアップしたりして、そういう日常の楽しみの比重が大きくなってきたというかな。身の回りの楽しみというか。

今回のアルバムで意識したのは全曲同じように聞こえるということなんですよ。〔……〕自分の好きなアルバムというのは、似た感じの曲が並んでるのが多いなというのがあって。ベーシック・チャンネルとか。

なるほどコロナの影響なんですね。

食まつ:そうですね。そっから入っていって、そんなことやってるうちに、やっぱアルバムをつくんなきゃいけないなってなって。なんとなくボンヤリと自分の中で2~3年に1枚つくんなきゃいけないかなというのがあって。

けっこう空きましたもんね。

食まつ:そうなんですよ。それでパーカッションとギターのアイディアと、今回、いろいろと日常で経験した楽しいことを合わせた感じは面白いかなって。

20代前半に感じたことを振り返るというノスタルジーではなく?

食まつ:そうですね。ギターとパーカッションを使うということだけ決めて。

確かに “Yasuragi” “Shiboritate” “Parking Area” “Minsyuku” といったあたりはギターありきの曲だと思いました。

食まつ:そうですね、ギターのじゃかじゃかした感じやパキパキした感じで。

自分で弾いて?

食まつ:いや、プラグ・インとサンプリングを分解して組み替える、みたいな。自分ではぜんぜん弾けないので(笑)。押尾コータロー、ヤバいなとかも思ってたりしたので。バカテクの。

全部、リズム・ギターですよね。リズム・ギターに対する強い関心が?

食まつ:そうですね。まさにリズム・ギターですね。

『ARU OTOKO』がすごくいいと思っていたので、最初は「え?」と思ったんですけど……

食まつ:(笑)。

一番違うのはなんだろうと思ったら、メロディがなくなってるんですね。シンセが入ってなくて、そのせいなのか、シュールな感じがしないと思ったんですよ。『ARU OTOKO』にあった凄みがなくなって、即物的になってるんだと。音だけが置かれていて、精神的な部分を膨らませる気がないなって(笑)。

食まつ:かもしれないですね。音自体はフィーリングでつくってるだけだったんですけど、今回のアルバムで意識したのは全曲同じように聞こえるということなんですよ。

全部同じ? そうだったかなあ(笑)。

食まつ:そういうイメージだったんですよ(笑)。

自分ではそうなんだ? “Sanbashi” はまったく違うと思うけど。

食まつ:ああ、あれはそうですね(笑)。自分の好きなアルバムというのは、似た感じの曲が並んでるのが多いなというのがあって。ベーシック・チャンネルとか。大体、似た感じじゃないですか。

一堂:(笑)

パラノイアックにやりたいんだ?

食まつ:今回は統一感を持たせたくて。『ARU OTOKO』がいろんな世界に行ってたんで、つくってる期間も今回は短めだったし、夏だったので、汗かきながらいろんな場所に行って集中してつくっていたということもあるのかなって。記憶としては曲をつくってるというより汗だくになって自転車で走ってるという記憶の方が残ってるんですよ。めちゃくちゃ日焼けして。曲つくってるのに、肌が黒いっていう。

一堂:(爆笑)

食まつ:「どういうこと?」っていう。

いいじゃないですか(笑)。

食まつ:体も引き締まってきて(笑)。つくりながら面白いなって思ってて。

コロナっぽくないですねー。

食まつ:そうですね。健康的になって。

僕は、今回はコンセプトがあるとしたら日本の伝統的なリズムをテーマにしたのかなと思ったんですよ。

食まつ:それに関してはなんも考えてなくて。

そうなんだー。“Michi No Eki” がお経を読むときのリズムに聞こえたり、“Numachi” はまた三三七拍子やってるなーとか、“Food Court” は聴くたびに印象が変わるんだけど、チンドン屋っぽく聞こえたりね、〈ハイパーダブ〉からリリースするにあたって日本のリズムを海外のリスナーに意識させてやろうと考えたのかなって。

食まつ:無意識に出たのかもしれないですけど、手癖というか、自分がよく使うパターンというか、あと、けっこう、間(ま)を意識したところはあったかもしれないです。

日本のリスナーよりもイギリスの人にはどう聞こえるのか興味あるというか。

食まつ:ああ、確かに。

コロナで困ってるミュージシャンは多いと思うんですけど、ユーチューブで楽器の弾き方や解説をはじめた人がたくさんいて、そのなかでロサンジェルスに住んでる日本人のジャズ・ドラマーの人が日本のリズムについて解説していた動画あったんですよ。

食まつ:はい。

いろんな国から来てる人たちと演奏する機会が多いから、みんな自分の国のリズムについて話すのに自分だけ日本のリズムがわかっていなかったと。悩んじゃったらしいんですよ、「お前の国のリズムは?」と訊かれて。

食まつ:なるほど。

それで、その人が見つけたのが千葉県のお寺でお経を読んでいる動画で、言われてみるとヘンなリズムなんですね。カカッカッカッ……みたいな。

一堂:(笑)

確かに面白いリズムなんですよ。西洋のリズムではないしね。食品さんもジュークから入って、洋楽のリズムでスタートを切ってるわけだから、日本のリズムを意識すると、今回の作品みたいになるのかなあと思って。

食まつ:ああ。そう言われるとそんな気もして来ますねえ。

でも、意識的ではなかったんですね。

食まつ:そうですね。日本のビートを意識したのは三三七拍子だけでした。つーか、あんまり意識してしまうと、そのままになってしまうというか。

パラパラとか阿波踊り的な。そこが日本的だなって。上半身だけで踊る感じ。

食まつ:そうかもしれないですね。

ベースを入れないせいもあると思うんだけど、そのことにはアンビヴァレンツな感情もあるんですけど(笑)。

食まつ:このアルバムをつくる前にUKの CAFE OTO っていうヴェニューがあって、ロックダウンで困っているミュージシャンを救済する意味もあるんですけど、そこがやってる〈タクロク〉というレーベルから去年、僕も「SHIKAKU」というEPを出していて。それがちょっと今回のアルバムの青写真的な意味もあって、カクカクとしたビートをつくりたいというコンセプトで。全体にカクカクしてて(笑)。それをつくったことがアルバムに影響してるなあと自分でも思うんですけど。

うん。「ODOODO」みたいなEPとはぜんぜん違いますよね。よくこんなにつくり分けられるなって。

食まつ:あれは〈マッド・ディセント〉から出てるし、もうちょい広い層に聞いてもらいたいなというものなので。あんまりやってなかったような曲もやってみたりして。ハウスとか。実験で。

そうでしたね。

食まつ:いままで聞いてなかった人からも「よかったよ」って声かけられたんですよ。

広がりがあったんだ。最後に入ってた “Colosseum” というのは何かのサンプリングなんですか。あのメロディは個人的にツボだったので。

食まつ:あれはサンプルを細かく切って並べる感じです。

ああ。じゃあ、ああいうメロディの曲があるわけじゃないんだ。

食まつ:そうですね。

でも、今回は『YASURAGI LAND』から完全にメロディをなくすと。それは初めから決めてたんですね。

食まつ:あんまり意識してなかったですけど、言われてみると確かにメロディはあんまりないか……

まったくないですよ。意識していないなんてスゴいなー。

食まつ:言われてみるとそうですね。

一堂:(笑)

食まつ:自転車で走ってたのが必死だったという記憶の方が濃くて。

一堂:(笑)

そうかもしれないけど、最後に家でトラック・ダウンとかするわけですよね。そのときに物足りないとは思わなかったと。

食まつ:そうですよね(笑)。

満足してるんですよね(笑)。

食まつ:そうすね(笑)。

一堂:(笑)

[[SplitPage]]

「休んで下さい」という感じですね。座敷とかで寝転んでお茶でも飲んで……みたいな。

タイトルが「やすらぎ」じゃないですか。いま、脳内物質はドーパミンじゃなくてオキシトシン志向だというトレンドというか、傾向がありますけど……

食まつ:いや、なんか、「やすらぎランド」とかありそうじゃないですか。地方には。

東京以外の雰囲気は僕はぜんぜんわからないんだけど、そうなんだ?

食まつ:ありそうなんですよ。「やすらぎランド」って響きもいいし、あとまあ、ゆったりした曲もあるし。だったら『YASURAGI LAND』かなあって。

実際に「やすらぎランド」を建てちゃったらいいんじゃない?

食まつ:そうすね(笑)。

僕の印象だと東京の中心よりも、その周辺の方がシャレた名前を店につける気もするんだけど。「シャトレーゼ」とか。

食まつ:ああ、地方とか田舎の方ががんばっちゃうのかもしれないですね。

東京の方がダサい名前が多いような……名古屋だとなんのイメージもないんだけど。

食まつ:ああ。わけのわかんない名前の店もいっぱいありますよ(笑)。

まあ、でも、そのタイトルにするということは、「ここに来て安らいで下さい」ということなんですよね。

食まつ:「休んで下さい」という感じですね。座敷とかで寝転んでお茶でも飲んで……みたいな。

最初、タイトルだけ見たときに、『ARU OTOKO』からシンセが醸し出す雰囲気が受け継がれてるのかなと予想したんですよ。アンビエントっぽいような。でも、実際にはリズムがチャカポコ来たなっていう(笑)。

食まつ:確かにそうすね(笑)。

まあ、でも、それが和風のリズムに聞こえたところで、まったく違うアルバムだなと思って。それこそYMOが出てきたときに「テクノお神楽」と評されたことがあったんですよ。それに倣うと「ジュークお神楽」みたいだなあというか。実際にはどこもお神楽じゃないんだけど。

食まつ:ああ、なるほどー。

まあ、日本っぽいニュアンスがあるということですよ。でも、それで「ジューク感」があるのがスゴいというか。

食まつ:今回は割にあるかもしれないですね。

意識しなくても「和風が滲み出るのはいい」と、コムアイさんも理想のように言ってたけど。

食まつ:そうですね、意識的に出すんじゃなくて、やっているうちに自然に出るみたいなものはあるのかもしれないですね。そこの部分のコントロールは自分でも意識してるところで、無理に出そうとするとよくないから。

無理に出さないということは、日本の伝統的なリズムの音楽も聞いたりはしてるということ?

食まつ:詳しくはないですけど、割と好きで聴いたりはしてます。津軽三味線とか。

ああ、聞くんですね。“Michi No Eki” でフィーチャーされている Taigen Kawabe(ボー・ニンゲン)のヴォーカルも祝詞っぽく聞こえたりね。あれも偶然?

食まつ:歌い方はこちらから少し指示させてもらったりしたんですけど、メロディとかは自由にやってもらいました。あれは、歌が入ってからトラックはつくりかえたんですよ。

あ、そうなんだ。

食まつ:毎回、そうなんですよ。歌もの系は、歌に合わせてトラックは変えちゃうんです。

へー、そういうもんなんだ。

食まつ:毎回、そうすね。

細かいんですね。ちなみに物足りない面があるとすれば、全体にダイナミズムがもうちょっとあってもよかったかなというのはありますね。

食まつ:あー、海外のレヴューでは「ライト」とか「フュージョン」という風に書かれていたので、そういう風に聞こえるのかなとは思いました。「ジャズ・フュージョン」に聞こえるとか。

YMOに近づきましたね。

食まつ:(笑)確かに。最初にコード9にデモを送った段階で坂本龍一の『エスペラント』の雰囲気があると言われて。

ああ、それは素晴らしい。坂本龍一がやりきったと言ってたアルバムですね。あれはいい。

食まつ:それと、映画のサントラで、なんちゃらスカイ……

『リキッド・スカイ』?

食まつ:あ、そう、そう。そのふたつのフィーリングがあると彼は言っていて。

『リキッド・スカイ』ねー。なるほどね。

食まつ:『エスペラント』も聴いてみたらなるほどと思ったし、『リキッド・スカイ』もめちゃくちゃシンパシーを感じる音でしたね。ヘンな音がずっと鳴っていて。

わかる、わかる。映画は観ました?

食まつ:いや、観てないです。

映画も面白いよー。ロードショーで観たんだけど、監督が音楽もやっていて、これはヘンと思ってサントラを探したんですよ。コード9も面白い聞き方しているなあ。そもそも〈ハイパーダブ〉から出ることになった経緯は?

食まつ:デモを送ったっていう。ジュークをつくりはじめたきっかけが〈ハイパーダブ〉のDJラシャドだったし、ジェシー・ランザのリミックスをやったりして多少の交流もあったので。で、メールで送ったら、これいいじゃんていうことになったという。返事が早かったんですよ。

なるほど。どこにもない音をつくったという感じもあるし。

食まつ:いや、いや。

そういう野心はあるわけでしょ。

食まつ:毎回、それはそのつもりです。「これが自分です」という感じでつくろうと思ってて。

仲間がいない感じって、どんな気分?

食まつ:ほかにないものをつくりたいという気持ちは最初からずっとあるので……ずっと同じことをやっているというか。

アルバムはそうしようということですよね?

食まつ:そうです、そうです。

「ODOODO」や「DOKUTSU」といったEPはそこまでじゃないというか。

食まつ:そうですね。あの辺はライヴでやって反応が良かった曲を録音してる感じですね。ライヴでやる曲はあんまりアルバムに入れなかったりして。リズムがバシバシというか、ライヴとアルバムの印象は変えてるかもしれないです。

それだけアルバムは特別視してるということですよね。

食まつ:めちゃくちゃしてますね。洋服のブランドみたいに、コレクションというか、何年から何年までの方向性をアルバムが決めるという意味で自分のなかではいちばん重要ですね。

やっぱり陽気な要素もありつつ気持ち悪いというのがけっこう好きというか。ユーモアがあって、シリアスになりすぎないのが好きですね。

もう次に考えてることはあるんですか?

食まつ:やっぱりアフリカですかね。〈ニゲ・ニゲ〉の人たちも聴いてくれてるみたいなので。シンゲリのセットをやったこともあるんですよ。やっぱり陽気な要素もありつつ気持ち悪いというのがけっこう好きというか。ユーモアがあって、シリアスになりすぎないのが好きですね。

『YASURAGI LAND』を誰かにリミックスしてもらうとしたらどの辺が?

食まつ:ああー。考えてなかったなあ。誰だろう? 今まで自分の曲をリミックスしてもらうという経験が……

ない?

食まつ:1回だけありますかね。2012年に広島の CRZKNY(クレイジーケニー)さんていうジュークをやっている方が1曲だけやってくれたことがあって。

それだけですか? じゃあ、コード9にやってもらおう!

食まつ:そうですね。踊れる感じにしてもらうとか。

ぜんぜん違う感じの人がいいですよね。昨日の夜、それを考えていてオールタイチとか名前が浮かんじゃって、それじゃ同じになっちゃうなって。

食まつ:(笑)ちょっといま、思ったんですけど、ベースとかキックが入っているのを想像して聴いてもらうのもいいかなって。

頭で音を足す?

食まつ:そういう聞き方もできるかなって。そうすればいくらでも頭のなかでヴァリエーションがつくれるというか。やっぱり想像の余地を残したいなっていうのがあるんですよ。

70年代に、数寄屋橋に日立ローディープラザというライヴハウスというか、音楽教室みたいなハコがあって。

食まつ:ええ。

バンドが目の前で演奏するんですけど、聴いている人には全員、卓があって、自分の好きなミックスでそのライヴを録音してカセットで持って帰れたんですよ。ベースをカットしたい人はベースのメモリはゼロにしてしまうみたいな。

食まつ:へえー。

パンタ&HALの演奏を録音した覚えがあるんだけど、最初にひとりずつ楽器の音を鳴らしてくれるので、ギターとかドラムを自分の好きな音量に調節してね。誰も真剣にバンドを見ないから、演奏している人たちはやりにくかったらしいんだけど。オーディエンスはずっと卓と格闘してて。

食まつ:(笑)。

そういう感じで好きな感じで聴いて欲しいと。ちょっと違うか。

食まつ:すごいですね、それ。自分で揚げれる揚げ物屋さんみたい。

“Aji Fly” に繋げたな。

食まつ:それぐらい自由に聴いて欲しいのはありますね。こんだけスカスカなんで、ベースとキックを入れるだけですべての曲の印象が変わると思うんですよ。

そうですよね。最後に、課外活動が多くてぜんぜん追いきれてないんですけど、課外活動でやった自信作はなんですか?

食まつ:いろいろあるんですけど、アイドルで金子理江さんの、2017年に出た trolleattroll 名義のやつなんですけど、相対性理論の真部(脩一、現・集団行動)さんと一緒にやった “lost”(https://www.youtube.com/watch?v=qcTBIw8ux00 )ですかね。パーカッシヴな曲で、いま聴くと『YASURAGI LAND』に繋がるなって。メロディは真部さんなんですけど。あと、去年、釜山ビエンナーレっていう芸術祭があって、コロナの時期でもなんとか開催されて、10人のミュージシャンが曲を提供したんですけど、僕も参加して、それはけっこう好きですね。

そこでしか聴けない曲?

食まつ:レコードにもなってるんですけど、韓国語なんですよ。

調べてみます(……と言ったものの、さっぱりわからず)。

〈Hyperdub〉からの最新作『Yasuragi Land』発売を記念したリリース・パーティー
“Local World x Foodman - Yasuragi Land - Tokyo 2021”の開催が決定!

昼のコンサート(8月8日開催)とサウナと水風呂の2フロアに別れた夜のクラブ・ナイト(9月11日開催)の2部構成

名古屋在住のエレクトロニック・ミュージック・プロデューサー、食品まつり a.k.a foodman。〈Hyperdub〉より最新作『Yasuragi Land』を発売したことを記念し、リリース・パーティーの開催が決定! 今回のイベントはクラブ&モードなアドベンチャー・パーティ Local World と SPREAD での共同開催となる。土着、素朴、憂いをテーマに南は長崎、北は北海道、Foodman に纏わるアーティスト含む全国各地からフレッシュな全20組が集まる昼のコンサート(8月8日開催)とサウナと水風呂の2フロアに別れた夜のクラブ・ナイト(9月11日開催)の2部構成、2021年の湿度と共に夏のボルテージを上げるサマー・イベント。

Local World x Foodman - Yasuragi Land - Tokyo 2021

SUN 8 AUG Day Concert 16:00 at SPREAD
ADV ¥3,300+1D@RA *LTD70 / Club Night DOOR ¥1,000 OFF

LIVE:

7FO
cotto center
Foodman
machìna
NTsKi
Taigen Kawabe - Acoustic set -

DJ: noripi - Yasuragi set -

SAT 11 SEP Club Night 22:00 at SPREAD + Hanare
ADV ¥2,500+1D@RA *LTD150 / DOOR ¥3,000+1D / U23 ¥2,000+1D

- 70人限定 / Limited to 70 people
- 再入場可 ※再入場毎にドリンク・チケット代として¥600頂きます / 1 drink ticket ¥600 charged at every re-enter

・サウナフロア@SPREAD

LIVE:
Foodman
JUMADIBA & ykah
NEXTMAN
Power DNA
ued

DJ:
Baby Loci [ether]
D.J.Fulltono
HARETSU
Midori (the hatch)

・水風呂フロア@Hanare*

LIVE:
hakobune [Tobira Records]
Yamaan
徳利

DJ:
Akie
Takao
荒井優作

artwork: ssaliva

- Hanare *東京都世田谷区北沢2-18-5 NeビルB1F / B1F Ne BLDG 2-18-5 Kitazawa Setagaya-ku Tokyo
- 150人限定 / Limited to 150 people
- 再入場可 ※再入場毎にドリンク・チケット代として¥600頂きます / 1 drink ticket ¥600 charged at every re-enter

食品まつり a.k.a foodman

名古屋出身の電子音楽家。2012年にNYの〈Orange Milk〉よりリリースしたデビュー作『Shokuhin』を皮切りに、〈Mad decent〉や〈Palto Flats〉など国内外の様々なレーベルからリリースを重ね、2016年の『Ez Minzoku』は、海外は Pitchfork のエクスペリメンタル部門、FACT Magazine、Tiny Mix Tapes などの年間ベスト、国内では Music Magazine のダンス部門の年間ベストにも選出された。その後 Unsound、Boiler Room、Low End Theory に出演。2021年7月にUKのレーベル〈Hyperdub〉から最新アルバム『Yasuragi land』をリリース。Bo Ningen の Taigen Kawabe とのユニット「KISEKI」、中原昌也とのユニット「食中毒センター」としても活動。独自の土着性を下地にジューク/フットワーク、エレクトロニクス、アンビエント、ノイズ、ハウスにまで及ぶ多様の作品を発表している。

Local World

2016年より渋谷WWWをホームに世界各地のコンテンポラリーなエレクトロニック/ダンス・ミュージックのローカルとグローバルな潮流が交わる地点を世界観としながら、多様なリズムとテキスチャやクラブにおける最新のモードにフォーカスし、これまでに25回を開催。

Local 1 World EQUIKNOXX
Local 2 World Chino Amobi
Local 3 World RP Boo
Local 4 World Elysia Crampton
Local 5 World 南蛮渡来 w/ DJ Nigga Fox
Local 6 World Klein
Local 7 World Radd Lounge w/ M.E.S.H.
Local 8 World Pan Daijing
Local 9 World TRAXMAN
Local X World ERRORSMITH & Total Freedom
Local DX World Nídia & Howie Lee
Local X1 World DJ Marfox
Local X2 World 南蛮渡来 w/ coucou chloe & shygirl
Local X3 World Lee Gamble
Local X4 World 南蛮渡来 -外伝- w/ Machine Girl
Local X5 World Tzusing & Nkisi
Local X6 World Lotic - halloween nuts -
Local X7 World Discwoman
Local X8 World Rian Treanor VS TYO GQOM
Local X9 World Hyperdub 15th
Local XX World Neoplasia3 w/ Yves Tumor
Local XX0 World - Reload -
Local XXMAS World - UK Club Cheers -
Local World x ether

https://localworld.tokyo

イベント詳細はこちら
Day Concert: https://jp.ra.co/events/1452674
Club Night: https://jp.ra.co/events/1452675

Sam Prekop - ele-king

 ザ・シー・アンド・ケイクサム・プレコップの最新EP、デジタルのみで配信されていた「In Away」が、日本限定でCD化されることになった。宇波拓によりCD盤専用のマスタリングが施されており、また完全未発表のボーナス・トラックも追加収録されているとのこと。これはフィジカルで持っておきたいアイテムです。

Sam Prekop(サム・プレコップ)
『In Away』(イン・アウェイ)

企画番号:Prekop-JP 1 / HEADZ 252(原盤番号:なし)
価格:1,800円 + 税(税込定価:1,980円)
発売日:2021年7月30日(金)※(配信の海外発売:2021年5月7日)
フォーマット:CD
バーコード:4582561395406
原盤レーベル:The Afternoon Speaker

1. In Away イン・アウェイ 5:23
2. Triangle トライアングル 3:54
3. Quartet カルテット 3:30
4. Community Place コミュニティ・プレイス 3:17
5. So Many ソー・メニー 4:52
6. Sunset サンセット 3:06

Total Time: 24:19

※ Track 6…日本盤のみのボーナス・トラック

Recorded and mixed in Chicago, February - April 2021 by Sam Prekop
All songs written by Sam Prekop
Mastered by Taku Unami
Photographs by Sam Prekop

A collection of recent tracks from my home studio, of which I've spent plenty of time in this past year or so! These pieces arrived in a similar fashion as the works on my last record "Comma". Basically culled from long rambling recording sessions where the more interesting elements hopefully emerge and present as starting points for further development. These five pieces are the most recent results of this process, I hope you enjoy and thanks for listening!
Sam

セルフ・タイトルの1stソロ・アルバムが永遠の名盤として再評価される中、The Sea and Cakeのフロントマン、サム・プレコップが、彼のインスト・ソロ作史上、最もポップでメロディアスな作品を日本のみでCD化。
Bandcamp以外、配信サービスの取り扱い無し、全曲CD用のマスタリングされ、完全未発表のボーナス・トラックも追加収録。
常に刺激的な電子音楽と美しい写真を追求し続けるサムの現在地がここにある。

昨年(2020年)夏に日本先行でリリースされた、最新ソロ・アルバム『Comma(コンマ)』(THRILL-JP 52 / HEADZ 247)が、彼のトレードマークでもある魅惑的なウィスパー・ヴォーカルを封印した、アナログ・シンセをメインに制作されたインスト・アルバムであったにも拘らず、高評価を獲得し(ピッチフォークも8点越え)、これまでのファン以外にも広くアピールしたザ・シー・アンド・ケイクのフロント・マン、サム・プレコップ。
1999年に発表された1stアルバム『Sam Prekop(サム・プレコップ)』(THRILL-JP 21 / HEADZ 42P)の日本での紙ジャケCD化に続き、Thrill Jockey盤でのLPのリプレスされることになり(Pale Pink盤の限定カラーLPもあり、間もなく日本のレコード・ショップにも並びます)、サムの新旧作品に注目が集まる中、(この1年ほど掛けて作られた)サムの自宅スタジオで今年の2月から4月の間に制作され、Bandcampのみで配信リリースされた最新音源(5曲入りEP)が日本盤のみでCD化されます。

近年海外でも再評価が進む清水靖晃、尾島由郎、吉村弘、イノヤマランド他の80年代の日本のニューエイジやアンビエントの名作群にもインスパイアされた『Comma』の延長線上にありながらも、ビートは控えめに、よりポップでメロディアスなサウンドに仕上がっており、サム本人の撮影による美麗なジャケット写真のイメージ通り、爽やかで透明感のある電子音楽集となっています。

自ら録音・ミックスを手掛けた、サムにとって初のセルフ・リリース作品で、日本盤のみ完全未発表の新曲「Sunset」をボーナス・トラックとして追加収録。
(CD化に際し、David Grubbsのコラボレーターでも知られる、HOSEの宇波拓によって、全曲リマスタリングされており、厳密にはBandcamp音源とも違っております)
ライナーノーツは、編著『シティポップとは何か』(河出書房新社)の刊行を控える、柴崎祐二が担当。
現在、Bandcamp以外、海外も含め配信サービスでの取り扱いの予定はございません。

Sam Prekop is an artist whose music is painted in hues all his own. Both solo and as part of The Sea and Cake, Prekop’s distinct and lithe compositions distill his ceaseless curiosity into bracingly sublime music. In Away follows Prekop’s 2020 LP Comma and takes the next steps into his new compositional approach to crafting more overtly rhythm-based modular synthesized pieces, deftly whittled into vivid pop prisms. Working this time with both modular synthesis and keyboard-based synths, Prekop obscures the line between architectural sequencing and subtle performances. The resulting pieces levitate effortlessly from delicate atmospheres to rippling dances with Prekop’s guiding hand gently leading each movement towards the stirringly unfamiliar.

The six buoyant pieces on In Away were developed through Prekop’s daily practice of manipulating new systems of modular synthesis, recording, and deep listening. Acting as a curator to his own museum of sounds, Prekop poured over hours of improvisations using different modular combinations to select compelling moments which could act as a framework for his arrangements. His unique approach to shifting texture and juxtaposing timbres then layered each frame with minute details and potent melody. The Buchla 208c scintillates and plucks with near-acoustic tones atop a bed of warm drones. Lightly sizzling percussion throbs beneath coursing cascades. Each moment strikes a meticulous balance between captivating surprise and gratifying outcome.

サム・プレコップは、自身の音楽を全て独自の色彩で描き出すアーティストです。ソロでも、The Sea and Cakeのメンバーの一員としても、プレコップの個性的でしなやかな作曲群は、彼の絶え間ない好奇心を刺激的で崇高な音楽に精製しています。『In Away』は、2020年に発売されたプレコップのLP『Comma』に続く作品で、彼の新しい作曲アプローチの次のステップとして、よりあからさまなリズム・ベースのモジュラー・シンセサイザーを使って、鮮やかでポップなプリズムを巧みに削り出した作品を制作しています。モジュラー・シンセシス(シンセサイザーによる音の合成)とキーボード・ベースのシンセサイザーの両方を使った今回の作品では、構築的なシーケンス(配列)と繊細なパフォーマンスの間の境界線が曖昧になっています。その結果、作品は繊細な雰囲気から波打つようなダンスまで楽々と浮遊し、Perkopの手助けによってそれぞれの動きを刺激的で聴き慣れないものへと優しく導きます。

『In Away』に収録されている6つの作品は、モジュラー・シンセシス、レコーディング、ディープ・リスニングなどの新しいシステムを操作するという、プレコップの日々の演習を通して開発されました。自らの音の博物館の学芸員のように、Perkopは様々なモジュラーの組み合わせを使った即興演奏を何時間も掛けて行い、アレンジのフレームワークとなるような魅力的な(感動的な)瞬間を選び出しました。テクスチャーを変化させたり、音色を並置したりする彼のユニークなアプローチは、その結果、それぞれのフレームに微細なディテールと強力なメロディを重ね合わせました。(米Buchla社製のアナログシンセサイザー)「Buchla 208C」が輝きを放ち、暖かいドローンのベッドの上で、音響に近いトーンを弾きます。素早く進むカスケード(直列)接続の下では、軽やかに揺れるパーカッションが鳴り響きます。一瞬一瞬が、魅惑的な驚きと満足のいく成果の間で、細心のバランスを取っています。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32