「CE」と一致するもの

CHANGSIE - ele-king

 東京のアンダーグラウンドでその名を轟かせる実力派DJ、今年は〈BLACK SMOKER〉からミックス『THE FURY』をリリースしてもいる CHANGSIE (チャンシー)が、2020年1月24日、キャリア初にして渡英前最後のワンマン・パーティを WWWβ にて開催する。昨日公開されたRAのポッドキャストではUKガラージを軸にしたダイナミックなプレイを披露してくれているけれども、きたるパーティはオープンからクローズまでのオールナイトとのことで、より多彩なセットを楽しむことができそうだ。この機会を逃しちゃいけない。

interview with TNGHT (Hudson Mohawke & Lunice) - ele-king

 チョップされた音声とハンドクラップのループに導かれ、大胆不敵なホーンが飛びこんでくる。2012年にグラスゴーの〈LuckyMe〉と〈Warp〉から共同でリリースされた「TNGHT」は、トラップやジュークを独自に再解釈することで10年代初頭におけるポップ・ミュージックの最高の瞬間をマークした……とまで言ってしまうと褒めすぎだろうか。とりわけ同EPに収められた“Higher Ground”は強烈なインパクトを残し、トゥナイトを形成するルニスハドソン・モホークのふたりは大いに称賛を浴びることとなる。彼らの音楽にはフライング・ロータスのみならずカニエ・ウェストまでもが関心を示し、翌年ふたりは『Yeezus』に招かれることになるわけだけれど、スターへの階段をのぼりつめるまさにその絶好のタイミングで、突如トゥナイトは活動を停止してしまう。ビッグになりすぎると自由に音楽をつくれなくなってしまうから──どうもそういう理由だったらしい。EDMにたいする警戒もあったのだろうか。

 その後ソロとして着実にキャリアを重ねてきたふたりだけれど、ふたたび彼らがトゥナイトの新作にとりかかっていると報じられたのが2017年の6月。それから2年あまりのときを経て、ついにセカンドEP「II」がリリースされた(日本では「TNGHT」と「II」の全曲を収めた独自企画盤CDが発売)。変則的な拍子にクレイジーな犬の鳴き声がかぶさる“Serpent”を筆頭に、キャッチーな旋律がレゲトンのリズムのうえをまるで盆踊りのように舞い遊ぶ“First Body”、低音少なめの空間のなかでおなじく奇妙な旋律がくねくねと這いまわる“What_it_is”など、どの曲もこれまでの彼らの個性を引き継ぎながら、新たな切り口で素っ頓狂なサウンドを楽しませてくれる。モジュラーの音色を活かした異色の“Gimme Summn”なんかは快楽と居心地の悪さの両方を味わわせてくれ、もうやみつきである。
 彼らはなぜいまトゥナイトを復活させることにしたのか? その野心やアティテュードについて、ルニスとハドソン・モホークの両名が語ってくれた。


俺たちのアーティストとしてのゴールは、大きくなりすぎないことなんだよね。ビッグな存在になりすぎて、逆に自分を縛ってしまわないこと。知名度や観客の数が一定の規模に達すると、逆にできることが少なくなってしまう場合があるんだ。(ハドソン・モホーク)

まずは2008年にふたりが出会った経緯と、互いの第一印象を教えてください。〈LuckyMe〉の北米ツアーの際に出会ったのですよね?

ルニス(Lunice、以下L):そうだね。2008年にモントリオールで一緒にライヴをやったのが最初だった。ただ、その前にたしかスコットランドのグラスゴーでライヴをやった記憶があるけど。前からフェスでいつも顔を合わせる仲で、互いが住んでる街にも行ったりして。

ハドソン・モホーク(Hudson Mohawke、以下HM):きっかけはマイスペースだろ。

L:そういえばそうだ(笑)。僕がほかの〈LuckyMe〉のクルーとつながったのってマイスペースだ! SNSでつながって、いまに至る、だね。

なるほど。その後トゥナイトがデビューしたのは2012年です。なぜそのタイミングで? また、なぜ〈LuckyMe〉のほかの組み合わせではなく、このふたりでユニットを組むことになったのですか?

HM&L:とくに理由はないね。

HM:計画してはじめたようなものじゃないんだ。

L:最初に1回だけ、打ち合わせみたいなのはしたけどね。それから2年半ぐらいは何もしなかった。このプロジェクトがストレスになるのはいやだったし、無理に頑張ることもしたくなかったからね。自然に起こるのを待ってた。で、ロンドンにいたときだったんだけど、君が当時やってたトラックのプレミックスが終わって、僕はそのトラックを聴かせてもらってて、「ふたりでなんかやる? 手が空いたし」って話になったんだよね。

HM:そうそう。

L:それがはじまりだった。

HM:俺は、それまでほかのプロデューサーと組んでうまくいったことがなかったんだよね。誰かと一緒にやるのは難しいもんだなと思ってた。でもルニスと組んだら、全部がうまくいったんだよ。互いのやり方でやってるんだけど、相性がいいというかね。

トゥナイトは2013年にすぐ活動を休止してしまいましたが、その理由はなんだったのでしょう? 同年カニエ・ウェスト『Yeezus』の“Blood On The Leaves”に参加したことは、関係がありますか?

L:外的なことが理由だったというよりは、このプロジェクトじたいが理由になっているんだ。トゥナイトをはじめてから、物事が早く進みすぎたんだね。僕たちはふたりとも、徐々に、長い時間をかけて物事を進めていきたいタイプのアーティストなんだ。インスタントに、バズるだけみたいな音楽をつくるのは好きじゃない。まずは自分たちのためにつくりたいと思ってるからね。そうすれば、しばらくは残る音楽がつくれるんじゃないかな。それで当時は、オーディエンスの僕たちへの目線の向け方が僕たちが意図しているものとはズレてきていた。このプロジェクトのブランディングやディレクションという観点から考えた上で、少し距離を置く必要があると判断したんだ。

HM:正直に言って、似たような音楽がたくさん出てきて、俺たちの音楽が唯一無二のもののように感じられなくなると思った。人気が出てくると、どのシーンのアーティストにもおなじようなことが起こるものなんだ。まわりの期待が、つくりだされる音楽を他と似たようなものにしてしまう。俺らはそんなことは絶対にしたくなかったし、一辺倒な音楽しかつくれないループにいったん囚われたら、それがそのアーティストの賞味期限だ。

L:それはほんとに言えてる。

HM:クリエイティヴでい続けられるような環境に自分を置く努力をする必要がある。おなじ音楽ばかりつくっているんじゃなくてね。俺たちはあのとき、自由を得るためにトゥナイトから距離を置いた。オーディエンスの新しいリアクションを得るため、新しい実験をするためにね。ファースト・アルバムを出したあと、それができなくなると感じたんだ。おなじものを求められている気がして。それで、ちょっと時間を置くことにした。

L:競争率の高い世界だからね。みんなが1番になろうとする(笑)。でも僕らはそんなゲームは望んでない。本能的に、自分たちが楽しくいられる音楽をつくりたいだけなんだ。僕らのアルバムを聴いた人は、スタジオで楽しくやってる姿が見えるって言ってくれる。実際にそうなんだ。

では、今回トゥナイトを再開することにしたのはなぜ?

L:とくに理由はないよ。自然と「いまだな」っていうことで、そうなった。2017年だったはずだけど、ロス(・バーチャード、ハドソン・モホークの本名)がモントリオールのフェスでヘッドライナーをやったときに、ステージでコラボして“Higher Ground”をやらないかって誘ってくれて。オーディエンスがトゥナイトをステージで観るのは、それが5年ぶりになったね。あれはいいサプライズになったし、めちゃくちゃ楽しかった。でも当時は、トゥナイトの活動を再開するとまでは考えてなかった。そのステージのあとは、またそれぞれの活動に戻るつもりでいた。それで、2018年になってから彼がメールで「LAにいるからなんか楽しいものつくろうよ」って言ってきて。LAの日差しに当たって、綺麗な木に囲まれて、最高な環境で音楽をつくれるっていいよね。

HM:(笑)。

L:計画してたわけではなくて、ノリだよね(笑)。朝起きたらプールに入って。あーもう、ほんとうに最高だよ(笑)。ストレスフルな環境で制作するのとは大ちがいだ。

HM:ほんとに、フィーリングだったね。「音楽つくろう」、「いいよ」っていう。フィーリングが合わなければやる必要はない。楽しいっていう感情がいちばん大事。まわりに戻ってきてほしいって言われても、こっちがその気じゃなきゃね。俺たちが、楽しい、また新鮮な気分になった、って思ったのがあのタイミングだった。

お互いものすごくテンションが高くなっていて、「いまだ、いま全部やろう」って感じでどんどん進めていった。そしたら、犬が吠えはじめたんだ。スタジオの隣の家の犬がね。それもおもしろくて。その場で起こるものをそのままレコーディングに収めた。(ルニス)

“Higher Ground”のヒットは当時あなたたちに何をもたらしましたか?

L:驚き。ものすごい驚きだね(笑)。

HM:そのとおり。

L:聴く人に何が刺さるかって、つくる側では図れないものだなって痛感した。だからこそ、自分たちがやりたいこと、本能に従うことがいちばん大事なんだってわかったよね。何をつくったとしても、聴く側が気に入れば万歳、気に入らなければ残念、ただそれだけ。彼ら次第なんだ。それで、“Higher Ground”にかんしてはそれが顕著にあらわれた例だった(笑)。方程式なんてないんだなって思い知ったね。

HM:聴く人に何が響くかって、ほんとうに予想できない。“Higher Ground”をつくってる最中もつくったあとも、「これ売れる!」とかぜんぜん思わなかったからね。こっちでは予測できないんだ。だから、当たったときはマジで最高の気分になるんだよね。前もって「はい、これは当たります」って思って曲を出すわけじゃないからさ(笑)。たまにそういう曲ができる。で、結果的に当たったときはすごく嬉しい。

L:あの曲のおかげで、やっぱり自分たちの本能に従うのは大事なんだなって再確認したよ。

以前『RA』で〈LuckyMe〉の特集が組まれたときに、〈LuckyMe〉は「ビッグになりすぎずに成長すること」を心がけている、というような内容を読みました。それは現在でもそうなのでしょうか? だとしたら、その理由は?

L:それがまさに、トゥナイトが活動休止した理由だからね。ことが大きくなりすぎると、たいていの場合は結果的に、音楽のつくり方とか自分たちのプレゼンテイションがインスタントなものになってしまうと思うんだ。そのペースに、自分じしんがついていけなくなる。ちょうどいい規模の環境で制作ができれば、自由でありつづけられるし、余計なことを考えすぎず、自分たちが楽しめる状態のままで音楽をつくりつづけられる。それが、クリエイティヴでありつづけて、つくりだすものを生の状態でキープする秘訣だと思う。

HM:俺たちのアーティストとしてのゴールは、大きくなりすぎないことなんだよね。ビッグな存在になりすぎて、逆に自分を縛ってしまわないこと。俺らよりも断然、商業的に成功してる友だちもたくさんいるけど、「おなじようなものはもうつくりたくないのに」って現状を嘆いてたりする。知名度や観客の数が一定の規模に達すると、逆にできることが少なくなってしまう場合があるんだ。だから、ものすごく有名になったり経済的にものすごく成功したりすると、それまでのクリエイティヴの自由度が得られなくなってしまう。だから、俺たちが言う「ビッグになりすぎない」っていうのは、自分のクリエイティヴの自由度を守るっていう意味なんだよね。

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誰かの作品を観たり聴いたりするとき、そのアーティストがつくったものだってわかるものがいい。俺はそこで、そのアーティストのクリエイティヴィティを判断する。自分のパーソナリティをどれだけ注ぎ込めるか。(ハドソン・モホーク)

あなたたちにとってトゥナイトのプロジェクトは、それぞれのソロとどのようなちがいがありますか?

L:僕のほうは、ソロ活動のほうではより自分自身にフォーカスして、ものすごく細かいところまで気にかけながら音楽をつくっている。トゥナイトのほうはそれとはちがって、自分の持っている情報はもちろん活かすけど、あえて細かいことを気にしすぎず、あまり深いところまでいきすぎないようにしている。誰かと仕事をしていく場合は、その場の衝動だったりケミストリーを活かす、というのがこれまでで僕が学んだことだね。ソロのほうは瞑想みたいな、自分と向き合うものだから。だから、できたものは精巧なものになる。

HM:たしかに。ソロのほうは自分のクリエイティヴの限界を探る感じだよね。トゥナイトだとものすごいシンプルな感じで、考えすぎず、直感のほうが先立ってる。それは、最初から頭に置いてたことだね。ソロは自分の深いとこまでいくんだけど、トゥナイトはもっと動物的。

L:最初のほうでもおなじようなことを言ったけど、トゥナイトでは自分を出すというよりは、もっとダイナミックに音楽をつくってるんだよね。ソロとトゥナイトとのそのちがいは気に入ってる。いいバランスがとれてるよ。

制作はどのようなステップで進められるのでしょう? 役割分担があったり、あるいはどちらかに主導権があったりするのでしょうか?

L:僕がまずメロディを考えて、彼にそれを聴かせて、いろんな楽器を加えていくっていう流れが多いね。オンラインでのやりとりはしないようにしてるんだ。必ずじっさいに会って作業する。その場で最初のメロディに肉づけしていく。たとえばアルバム(『II』)の1曲目の“Serpent”は最初に完成した曲だったんだけど、全部がその場のアドリブで進んでいった。お互いものすごくテンションが高くなっていて、ロスも「いまだ、いま全部やろう」って感じでどんどん進めていった。レコーディングさえも、その場のその勢いで休みなしでやったんだ。ビートを回してるそのままの状態で録音をクリックして、レコーディングをはじめた。そしたら、犬が吠えはじめたんだ。スタジオの隣の家の犬がね。で、その声が入ったから僕は笑ってしまったんだ。でもそれもおもしろくて、その音はそのままにしている。そんな感じで、その場で起こるものをそのままレコーディングに収めた。

HM:プロセスは毎回ちがうけど、おもしろいのが、俺たちが曲をつくってると頻繁に変なアクシデントが起こるんだよね。予想もしてなかったことが起こる。で、それがうまい具合にゾーンに入ってくれる。これとこれを組み合わせるとか思ってもみなかった、とか、こんな音になると思ってなかった、とか、いい驚きがいっぱいある。クソ、このアイディア最高じゃん、みたいなのが突然降りてくる。まだ3曲しかつくってないのに、アルバム1枚よりもインパクトを感じられるものになったりする。勝手にね。そのゾーンに入る感じをいちばん大事にしてる。

“First Body”や“What_it_is”のような、ストレンジかつキャッチーなメロディと強烈なビートとの同居がトゥナイトの真骨頂だと思うのですが、自分たちではトゥナイトの最大の魅力あるいは武器はなんだと思っていますか?

HM:武器ねえ。マシンガンかな(笑)。

L:なんだろうね。愛かな(笑)。

HM:その答え最高じゃん。魅力っていうと、俺たちはなかなかいいからだしてるからね(笑)。

L:でもほんとうに、ふたりの仲の良さみたいなのは役立ってるとは思うな。まじめな話、彼が無意識に持っている音楽にたいする向き合い方がもともと好きで、僕も彼のようなスタンスでいきたいと思わせてくれる。トゥナイトのプロジェクトをはじめたのも、意識をせずにハドソン・モホークの音楽ができあがっていくのをはたから見ていて、彼が彼らしい音楽をつくっていたからなんだ。自分らしい音楽をつくることって、じつはかなり難しいからね。そこがロスのいちばん好きなところなんだ。

HM:それは俺もルニスにたいして思ってる。俺らが大事にしてることだしね。誰かの作品を観たり聴いたりするとき、どんな類のアートだとしても、そのアーティストの過去の作品と作風がちがったとしても、そのアーティストがつくったものだってわかるものがいい。誰かが演奏してたとしても、「これはルニスがつくった曲だな」ってわかるもの。俺はそこで、そのアーティストのクリエイティヴィティを判断する。自分のパーソナリティをどれだけ注ぎ込めるか。

L:僕らは、互いをひとりのアーティストとして認め合っているし、その距離感をあえてつくってる。ひとつのユニットみたいになりすぎると、変だからね(笑)。おなじようなものしかつくれなくなってしまうと思うし、なんていうか、ボーイズ・バンドみたいなノリにはなりたくないからね(笑)。だから、個のアーティストがふたりで音楽をつくっているプロジェクトであるということはつねに意識している。それで、トゥナイトという名前にしているんだ。バンド名というよりは、イヴェント名みたいな響きだからね。

ボーイズ・バンドみたいなノリにはなりたくないからね(笑)。個のアーティストがふたりで音楽をつくっているプロジェクトであるということはつねに意識している。それで、トゥナイトという名前にしているんだ。イヴェント名みたいな響きだからね。(ルニス)

あなたたちの音楽は、スマホやノートPCのショボいスピーカーから鳴らされたときでもしっかりとインパクトが残るように設計されているように感じます。それは意図していますか?

L:わかるでしょ(笑)。意図してるかっていうと、100%意図してる(笑)。悪いスピーカーほど良い。最初は良い音響を使っていた時期もあったよ。思えば、これにかんしてもロスって素晴らしいなと思うんだよ。ロスのミキシングのスタイルはほんとに狂ってる。すごくふつうのやり方で、カシオのキーボードとか、ラップトップとか、アイフォーンとか、そこらへんにある何を使っても自分の音楽をつくれるんだよ。だから僕も、高い安い関係なく、どんな機材を使っても音楽をつくれるようにしている。

トゥナイトのふたりは、ユーチューブやサウンドクラウド直撃世代という印象があります。インターネットやSNSについてはどうお考えですか? たとえば90年代であれば、インターネットは人びとに夢をもたらすもの、いろいろなことを可能にしてくれるポジティヴなものだったのではないかと想像するのですが、今日のインターネットは、人びとにむしろ悪夢をもたらすもの、人間関係をぎくしゃくさせたり、知らないうちに大企業に情報を握られたり、さまざまな弊害を生むネガティヴなもののように見えます。

L:僕らはマイスペース世代だから、SNSとの最初の付き合いはマイスペースだったけど、その後ツイッターが出てきて、インスタグラムが出てきた。僕はいま両方使っているけど、写真もやるからインスタグラムのほうをよく使っている。自分でつくった動画を投稿したりね。でも、SNSはクレイジーだから、没頭しすぎないようには気をつけてる。

通訳:90年代とはちがって、ネガティヴな方向に偏ってきているのも事実ですよね。

HM:まえから思ってたけど、フェイスブックにしてもツイッターにしてもインスタグラムにしても、みんなクソみたいなことばっか言ってるだろ。それはずっと思ってた。ただ、その考えがこのアルバムを出してちょっと変わったんだよね。自分が心の底からほんとに良いと思ってるクリエイションをSNSで発表すれば、みんなサポートしてくれる。誰しも、本能的には誰かを支持したいと思ってるもんなのかなってね。クソみたいなことばっか言い続けたいって、本気で思ってるわけないからね。最低なこと言ってくるやつもいるけど、全員がそうじゃない。

L:優しい人もたくさんいるね。

HM:そう、優しい人もいるし、本気でエキサイトしてくれる人もいる。それに気づいたのは、自分でもおもしろかった。SNSなんてまじでクソだろって、本気でずっと思ってたから。

Matsuo Ohno × Merzbow × duenn × Nyantora - ele-king

 これはすごいことになりそうだ。近年積極的にコラボレイトを重ねてきたメルツバウduennニャントラナカコー)の3者からなるユニット 3RENSA が、年明け後の1月18日になんと、『鉄腕アトム』の音響制作にかかわったことで知られるレジェンド、大野松雄(紙エレ2号にインタヴュー掲載)と公開ライヴ・レコーディングを決行する。写真家の金村修も映像担当として参加。一堂はすでに今年の2月に共演を果たしているけれども、今回はそのときのパフォーマンスをアップデイトするかたちになるとのこと。チケットなど詳細は下記より。

テレビ・アニメ《鉄腕アトム》の音楽の生みの親として知られる伝説的な音響デザイナー大野松雄と Merzbow, duenn, Nyantora(ナカコー)からなる、エクスペリメンタルユニット 3RENSA の公開ライブレコーディングが決定!!

Nyantora と duenn によるサウンドプログラム「Hardcore Ambience」。今回、テレビ・アニメ《鉄腕アトム》の音楽の生みの親として知られる伝説的な音響デザイナー大野松雄と Merzbow, duenn, Nyantora から成るクスペリメンタルユニット 3RENSA の公開ライブレコーディング “HARDCORE AMBIENCE presents 大野松雄×3RENASA_ Space Echo_Public recording” が2020年1月18日開催する事が決定した。

2019年には、第11回恵比寿映像祭のスペシャルプログラム『Anotherworld』として、写真家金村修とともにスペシャルライブを開催し、チケットが完売した事も記憶にあたらしい。今回はその時のパフォーマンスを更にアップデートする形で、“HARDCORE AMBIENCE presents 大野松雄×3RENASA_ Space Echo_Public recording” と題し、大野松雄、3RENSA の音源をパッケージングする事を目的とした公開ライブレコーディングとなる。そして、今回会場に選んだ KIWA はサウンドデザイナー金森祥之氏がプロデュースする、RoomMatch DeltaQ スピーカーを中心とする機材や、壁などこだわり抜いたライブハウス。インストゥルメンタルでも楽器をナチュラルに出せるのが特徴とのこと。さらに、映像には写真家の金村修の参加が決定していて、極上の視聴覚体験を堪能してほしい。

チケットは、2019年12月13日20時~予約開始となる。

[ライブ詳細]

「HARDCORE AMBIENCE presents 大野松雄×3RENASA_ Space Echo_Public recording」

【公演日程】 2020年1月18日(土)
【開場時間 / 開演時間】 13:00 / 13:30
【チケット料金】 前売り:¥4000 当日:¥4500 (共に1ドリンク代・要)
【会場】KIWA TENNOZ
    東京都品川区東品川2-1-3
    TEL: 03-6433-1485 FAX: 03-6433-1486
【出演者名】
大野松雄 with 由良泰人
3RENSA (Merzbow, duenn, Nyantora)
映像: 金村修 (support by CASIO)
and more...

【チケット予約】KIWA チケット予約 専用URL https://www.oasis-kiwa.com/schedule/view/604
【問い合わせ】KIWA TEL: 03-6433-1485 | https://www.oasis-kiwa.com/contact.html

shotahirama - ele-king

 これが初のフル・アルバムというのは意外だ。これまで多くの作品を送り出してきたNY出身のノイズ~グリッチ・プロデューサー shotahirama が、昨日、配信限定の新作『Rough House』をリリースしている(Spotify / Apple Music)。特筆すべきはそれが、ターンテーブルを用いて制作されたヒップホップ・アルバムであるという点だろう。東京(12月28日)と京都をめぐるリリース・ツアーも決定(詳細はこちら)。驚きの変化と、しかし相変わらず丁寧に作りこまれた音の細部を楽しもう。

shotahirama
デジタル・サブスク限定配信の新作アルバム『Rough House』12月16日発売

Apple Musicリンク

https://music.apple.com/jp/album/rough-house/1490236369

トラックリスト

01. STOP FRONTING (3:44)
02. SLACKER (3:27)
03. SLACK HOUSE (5:40)
04. WHO INDA HOUSE (3:24)
05. ROUGH HOUSE (3:06)
06. PAYDAY IS BLISS (3:48)
07. OKTOBER (4:43)
08. FLAVA (4:12)
09. DAILY BASIS (5:12)
10. FOOLS PARADISE (11:41)

ノイズ・グリッチ・ミュージックの奇才 shotahirama がターンテーブルを楽器に用いたヒップホップ・アルバムをリリース!

shotahirama の2年半ぶりにしてキャリア初となるフル・アルバムはターンテーブルを楽器に用いたサンプルベースのビート・ミュージック。丹念に作り込まれ、しかし複雑過ぎない音楽を意識したという本作にはシカゴ・ハウスやファンク、ヒップホップからの大きな影響とユーモアがふんだんに散りばめられている。ノイズとダブ・ミュージックを掛け合わせた衝撃的な前作に続き、飽くなき挑戦心が“止まらない進化”をさらに加速させる。

YouTubeリンク
https://youtu.be/HgplFGmQZo8

shotahirama プロフィール:

ニューヨーク出身の音楽家、shotahirama (平間翔太)。中原昌也、evala といった音楽家がコメントを寄せる。畠中実(ICC主任学芸員)による記事「デジタルのダダイスト、パンク以後の電子音楽」をはじめ、VICEマガジンや音楽ライターの三田格などによって多くのメディアで紹介される。Oval、Kangding Ray、Mark Fell 等のジャパン・ツアーに出演。代表作にCDアルバム『post punk』や4枚組CDボックス『Surf』などがある。

ISSUGI - ele-king

 今年は 16FLIP 名義でジョージア・アン・マルドロウとコラボも果たした MONJU / DOWN NORTH CAMP の ISSUGI が、本日12月11日、久々のニュー・アルバム『GEMZ』を発売する。BUDAMUNK(SICK TEAM)、HIKARU ARATA(WONK)、KAN INOUE(WONK)、TAKUMI KANEKO(CRO-MAGNON)、MELRAW(DJ K-FLASH)が集結し、5lack、仙人掌、Mr.PUG、OYG、KOJOE、DEVIN MORRISON ら強力な面子を招いて制作された同作だけれど、そのリリースに合わせてなんと、キャリア初となるワンマンライヴの開催もアナウンスされた。日時は来年3月27日、会場は渋谷 WWWX で、『GEMZ』のバンド・メンバーたちが一堂に会する。これは見逃せない。いまから予定を空けておこう。

待望のニュー・アルバム『GEMZ』を本日リリースしたISSUGIが同作のバンドメンバーを伴って、初となるワンマンを来年3/27(金)に渋谷WWWXで開催!

BUDAMUNK(PADS)、WONKのHIKARU ARATA(DRUM)、KAN INOUE(BASS)、CRO-MAGNONのTAKUMI KANEKO(KEYS)、MELRAW(SAX, FLUTE, TRUMPET, GUITAR)、DJ K-FLASH(TURNTABLE)がバンド・メンバーとして集結し、Red BullのサポートのもとRed Bull Studioを拠点にセッションを繰り返して作られたニュー・アルバム『GEMZ』を本日リリースしたISSUGIが、キャリア初となるワンマンライブを来年3/27(金)に渋谷WWWXにて開催! 同作に参加しているバンド・メンバーを伴ったデイタイムでの公演となりますので今からその日は予定を空けておいてください。また同公演の前売りチケット発売情報やその他の地域でのライブに関しては追ってアナウンスする予定です。

「ISSUGI 『GEMZ』 RELEASE LIVE」
日程:2020年3月27日(金)
会場:渋谷WWWX
※開演時間や前売りチケットに関しては未定です。

Members are…
RAP:ISSUGI / DRUMS:HIKARU ARATA(WONK) / BASS:KAN INOUE(WONK)/
PADS:BUDAMUNK / TURNTABLE:DJ K-FLASH / KEYS:TAKUMI KANEKO(CRO-MAGNON)
/ SAX, FLUTE, TRUMPET, GUITAR:MELRAW

https://www.ele-king.net/upimgs/img/5131.jpg
アーティスト: ISSUGI (イスギ)
タイトル: GEMZ(ジェムズ)
レーベル: P-VINE, Inc. / Dogear Records
品番: PCD-25284
発売日: 2019年12月11日(水)
税抜販売価格: 2.500円
https://smarturl.it/issugi.gemz

[トラックリスト]
1. GEMZ INTRO / prod BUDAMUNK
2. ONE RIDDIM / prod BUDAMUNK
3. NEW DISH / prod 16FLIP & BUDAMUNK
4. BLACK DEEP ft. Mr.PUG, 仙人掌 / prod 16FLIP
5. DRUMLUDE / prod BUDAMUNK
6. HERE ISS / prod 16FLIP
7. LIL SUNSHINE REMIX
8. FIVE ELEMENTS ft OYG, Mr.PUG, 仙人掌 / prod BUDAMUNK
9. 踊狂REMIX ft. 5lack / prod BUDAMUNK
10. OLD SONG ft DEVIN MORRISON / prod BUDAMUNK
11. HEAT HAZE REMIX ft Mr.PUG / prod ENDRUN
12. LOUDER / prod 16FLIP & DJ SCRATCH NICE
13. MISSION ft KOJOE / prod HIKARU ARATA
14. 再生 / prod BUDAMUNK
15. No.171 / prod BUDAMUNK
16. GEMZ OUTRO / prod BUDAMUNK

[PROFILE]
東京出身のRapper/Beatmaker。MONJU (ISSUGI / Mr.Pug / 仙人掌)、SICKTEAM (5lack /ISSUGI / Budamunk) としても活動し、16FLIP名義でBeatmakeもこなす。ソロを含めこれまでに複数のALBUMをリリース。

Worked with: 仙人掌, Mr.PUG, 5lack, Budamunk, BES, SEEDA,KOJOE, JJJ, KID FRESINO, FEBB, MASS-HOLE, YUKSTA-ILL, DJ SCRATCH NICE, GRADIS NICE, CRAM, ILLSUGI, YOTARO, GQ, DJ SHOE, ENDRUN, ILLNANDES, 弗猫建物 ,Devin Morrison, Roc marciano, Evidence, Tek of Smif-n-wessun, Twiz the beat pro, Roddy rod, Gwop sullivan, DJ FRESH, Illa J, DJ DEZ, Khrysis, John robinson, Eloh kush, Al B smoov, Mr.Brady, Planet asia, Georgia Anne Muldrow & more

NYクラブ・ミュージックの新たな波動 - ele-king

 NYダンス・ミュージック・シーンの10年代の変遷については前編で伝えたけれど、20年代が始まろうとする今のブルックリンのアンダーグラウンドはどうなっているのだろう?

 2012年、〈Mister Saturday Night Records〉によってその才能を見出された Anthony Naples は、それから7年経った今、もはやブルックリンのダンス・ミュージック・シーンを牽引するといっていいほど勢いのある存在だ。ヨーロッパを中心に毎週世界のどこかでブッキングされる人気DJの傍ら、2017年には、まだ発掘されていないNYの新しいアーティストにフォーカスするインデペンデント・レーベル〈Incienso〉をデザイナーの Jenny Slattery とともに設立。その第1弾としてフィーチャーされたのが、10年代のブルックリンのユース・カルチャー・シーンをともに歩んできた、“DJ Phython”こと Brian Piñeyro のデビューLP『Dulce Compãnia』だ。

 実は DJ Python のほかに、表現するモノによって DJ Wey や Deejay Xanax、Luis などの名義も使い分ける Brian Piñeyro は、DJ Python では〈Incienso〉の前身のレーベル〈Proibito〉時代からすでに、ディープ・ハウスやシューゲイザー、トランス、レゲトンなどをスローテンポにしたサウンドのうねりをゆったりサーフライドしていくような「ディープ・レゲトン」と呼ばれる新たなスタイルを打ち出してきた。この『Dulce Compãnia』のリリースは、オンライン・マガジン「ローリング・ストーン」における「2017年ベスト・エレクトロニック・アルバム」にランクインされるほど高く評価され、そのスタイルを確かなものにした。
 さらに、今年6月にはアムステルダムを拠点とするレーベル〈Dekmantel〉からEP「Derretirse」をリリース。『Dulce Compãnia』に続き2作目となる本作では、ラテンにルーツを持つ Brian Piñeyro らしく、南半球から生まれる陽気なパーカッションやリヴァーブ、ディープ・シンセのリズムとともにレゲトンとアンビエント、ポストIDMがよりメローに融合していくようなさらなる進化を遂げている。そんなブルックリンのアンダーグラウンドで育まれたオリジナルのサウンドが「ディープ・レゲトン」として世界に広まりつつある今、DJ Phython は、間違いなくこれから活動の場を外へ広げていくNYの新世代アーティストのひとりだといえるだろう。

「Derretirse」より“Be Si To”

 そして、〈Incienso〉の第2弾には、カナダの〈1080p〉やシカゴの〈Lillerne Tape Club〉からカセットテープを発表してきたダンス・ミュージック・シーンの新星 Beta Librae のデビューLP『Sanguine Bond』をフィーチャー。実はブシュウィックの「Bossa Nova Civic Club」がオープンした当時(2012)からプレイしている Beta Librae は、この「Bossa Nova Civic Club」で、女性特定のDJ集団「Discwoman」を主宰する同郷の Umfang とともに今のNYのアンダーグラウンドで重要なポジションを占める「Techno feminism」というパーティのレジデントDJを務めている。


Bossa Nova Civic Club 2013 flyer “Techno feminism”

 そんなバックグラウンドの片鱗を垣間見せるような『Sanguine Bond』では、アンビエントなディープ・ハウスにエレクトロニック・サウンドをレイヴ感たっぷりにミックス。この新しい質感こそがまさに“今のNYサウンド”だと思わせる、NYのダンス・ミュージック・シーンに新境地を切り拓くアルバムとなった。

『Sanguine Bond』より“Pink Arcade”

 レーベルについて、「ポリシーは、“私たちが真価を認めている人たちの、新鮮でおもしろさを見出せる音楽をリリースする”こと。これまでのリリースでは身近な友人だけをフックアップしてきて、これは絶対的なルールじゃないけど、その人のことを知っているからこそすでに彼らとの信頼関係があるのは制作においてかなりやりやすいの。そして、まだリリースのない人を紹介することが何よりもエキサイティング!」と、Jenny Slattery。
 その後〈Incienso〉は、CZ Wang と Joli B. のデュオ People Plus によるEP「Olympus Mons」や、まだ記憶に新しい工藤キキのEP「Splashing」、最新作には Sleep D によるLP『Rebel Force』など、レーベル設立からたった2年でコンスタントに7つのタイトルを発表し、NYナイズされた気鋭のダンス・ミュージックを発信し続けている。さらに、Jenny Slattery は、「最初はNYの友人たち、そして次は世界中の友人たちへ。レーベルを通じて作り上げたコミュニティとアーティスト自身の小さな世界をリンクさせていくのは楽しいし、それを続けていくことがこれからも楽しみ。2020年は、DJ Python のセカンドLPから始まり、これまででいちばん有望な年になりそう」。


L to R: People Plus, Kiki Kudo, Sleep D

 そんなアンダーグラウンド・シーンで最もフレッシュなリリースといえば、ブルックリンに拠点を置き、Anthony Naples や DJ Phython、Beta Librae たちと一緒に肩を並べてきた Galcher Lustwerk のLP『Information』を真っ先に挙げたい。

 そもそも Galcher Lustwerk が世界から注目されるようになったきっかけまで話を遡ると、2013年に発表した初めてのミックス「100% Galcher」が決定的だろう。エクスペリメンタルなダンス・ミュージックをはじめ、エレクトロニック・サウンドに関連するさまざまなアーティストのミックスに焦点を当てた実験的なプロジェクト「Blowing Up The Workshop」のために未発表音源を集めて制作した「100% Galcher」は、オンライン・マガジン「FACT」の「2013年ベスト・アルバム50」では4位、「Resident Advisor(以下、RA)」の「2013年ミックス/コンピレーション・トップ30」ではオンライン・ミックス部門で堂々1位を獲得し、“無名の新人が自身の音源のみでミックスを公開するのは2013年のベスト・サプライズだった”と「RA」から絶賛された。ディープ・ハウスのようなドラムマシンに独自のスモーキーなヴォーカルをかけ合わせたサウンドは、平たく言うと控えめなヒップハウスのようで、ありそうでなかったオリジナリティーにほかならない。Galcher Lustwerk はそれほど鮮烈なデビューを果たしたのだ。


2012年のトラックを集めたプロモミックス「100% Galcher」

 そして、同年 Young Male と DJ Richard が主宰するブルックリンの〈White Material〉からヴァイナル・デビューとなるEP「Tape 22」をリリースするやいなやその新鮮なサウンドが世界のダンス・ミュージック・リスナーの心をつかみ、2015年に立ち上げた Galcher Lustwerk 自身のレーベル〈Lustwerk Music〉から立て続けに、「100% Galcher」のシングルカットとなるEP「Parlay」と「I Neva Seen」、〈White Material〉の Alvin Aronson とのプロジェクト「Studio OST」名義でLP『Scene (2012-2015)』をリリース。その意欲的な活動とユニークなサウンド・スタイルで、Galcher Lustwerk という存在を揺るぎないものにしていった。

 話を本題に戻すと、今年11月にリリースされたばかりの最新作『Information』は、2017年〈White Material〉からのデビューLP『Dark Bliss』、翌年2018年〈Lustwerk Music〉からのセカンドLP『200% Galcher』に次ぐ、待望のサード・アルバム。しかも、Matthew Dear や Gold PandaTychoShigeto などのアーティストをダンス・ミュージック・シーンに輩出してきたミシガンの名門〈Ghostly International〉のデビュー作品だ。Galcher Lustwerk は〈Lustwerk Music〉のホームページにこうコメントを寄せる。
 「アメリカはミッドウェスト、クリーヴランド出身の自分が〈Ghostly International〉と一緒に作品を出すのであれば、最もミッドウェスト的な“フックの強い”トラックを選び出すことがしっくりくると思う。このアルバムでは、ほかのクリーヴランドのプロデューサーが作る曲のなかで聴いたビターウィートな質感を表現したかったんだ」。

 その言葉の通り、『Information』は、Galcher Lustwerk ならではのスタイルが顕在しながらもよりライヴ感のあるドラムとジャズ・サックスを含んだ、これまで以上にダイナミックなサウンドを生み出している。

 このラインでブルックリンのアンダーグラウンド・シーンを紹介したなら、前編からの一連で登場した〈L.I.E.S. Records〉や〈Proibito〉、さらには Maxmillion Dunbar が主宰するワシントンD.C.の〈Future Times〉など10年代のアメリカで重要なレーベルからリリースのある“Huerco S.”こと Brian Leeds についても特筆すべきだと思うけれど、彼は、2018年に自身のレーベル〈West Mineral〉を立ち上げるとともにブルックリンからベルリンへ拠点を移した。アンビエントやドローン、エスニックに通ずるエクスペリメンタルなエレクトロニック・サウンドを発表してきた〈West Mineral〉では、Brian Leeds の故郷であるカンザスのアーティストを中心にフィーチャー。20年代が始まろうとする今、Brian Leeds はもはや「NYサウンド」というこの本題にはくくりにくい存在となってしまったが、拠点をベルリンに移した今でもNYで培ってきた大もとのスタンスは変わらないはず。

 もちろんほかにここで紹介しきれなかった新世代アーティストもたくさんいるが、実は今回取り上げた DJ Python と Beta Librae、Galcher Lustwerk は、DJ/プロデューサーの Aurora Halal が主宰するNYで数少ない野外レイヴ・パーティ「Sustain-Release」の国外初となるサテライト・イベント「S-R Meets Tokyo」のために来年1月に来日を予定している。そもそも、「NY」とか「新しい世代」とか、日常的になじみの薄い字面だけでハードルの高さを感じる人もなかにはいるかもしれない。だけど、一度彼らを見てみたら、きっと好きになると思う人たちの顔も目に浮かぶ。

Sustain-Release presents “S-R Meets Tokyo”

2020年1月25日(土)東京・Contact
OPEN 22:00

出演
Aurora Halal (NY)
Galcher Lustwerk (NY)
Wata Igarashi (Midgar | The Bunker NY)

DJ Python (NY)
Beta Librae (NY)
AKIRAM EN
JR Chaparro

Mari Sakurai
Ultrafog
Kotsu (CYK | UNTITLED)
Romy Mats (解体新書)
Celter (Eclipse)

料金
BEFORE 11PM ¥2500 | UNDER 23 ¥2500 | ADVANCE ¥2500 | GH S MEMBERS ¥3500 | W/F ¥3500 | DOOR ¥4000
詳細:https://www.contacttokyo.com/schedule/sustain-release-presents-s-r-meets-tokyo/

The Gerogerigegege, Jon K & Peder Mannerfelt - ele-king

 ここ数年、順調にリリースを重ねている〈C.E〉オリジナルのカセットテープ・シリーズ。なんと新たに3本の発売が決定いたしました。
 1本目は、今年〈The Trilogy Tapes〉からLPを発表しているノイズの巨星、ザ・ゲロゲリゲゲゲの新作『>(decrescendo)』で、すでに12月7日に発売されています。
 もう1本は、マンチェスターを拠点に活動するジョン・K(デムダイク・ステアの〈DDS〉がイキノックスを出すことになったきっかけは彼だそう)によるミックスで、10月に開催された〈C.E〉のパーティ(素敵な一晩でした)にて録音されたもの。
 そしてもう1本は、近年どんどん存在感を増しているスウェーデン出身のテクノ・プロデューサー、ペデル・マンネルフェルトの新作『Work』で、来年頭に発売予定。
 いずれも〈C.E〉の旗艦店のみでの販売とのことなので、売り切れてしまうまえに急ぎましょう。

The Gerogerigegege / Jon K / Peder Mannerfelt



アーティスト:The Gerogerigegege
作品タイトル:>(decrescendo)
フォーマット:カセットテープ
収録音源時間:約80分(片面約40分)
発売日:2019年12月7日土曜日



アーティスト:Jon K
作品タイトル:Recorded live at WWW X, Shibuya, Tokyo on 25 October 2019
収録音源時間:約90分(片面約45分)
発売日:2020年1月頭予定



アーティスト:Peder Mannerfelt
作品タイトル:Work
収録音源時間:約70分(片面約35分)
発売日:2020年1月頭予定

販売場所:C.E
〒107-0062 東京都港区南青山5-3-10 From 1st 201
#201 From 1st Building, 5-3-10 Minami-Aoyama, Minato-ku, Tokyo, Japan 107-0062
問合せ先:C.E
www.cavempt.com

Mars89 - ele-king

 いま東京でもっともクールかつタフなサウンドを鳴らしていると言っても過言ではないDJ/コンポーザーの Mars89 が、新たな12インチ「The Droogs」を〈Undercover〉からリリースする。先頃〈Acrylic〉より発売された「TX-55/Successor Project」もめちゃくちゃかっこよかっただけに、今度の新作も期待大だけれど、驚くなかれ、「The Droogs」にはリミキサーとしてトム・ヨークゾンビー、ロウ・ジャックの3組が参加している! これはちょっとアナタ、完全に買い逃せないヤツですよ。
 ちなみに、12月26日に刊行される紙エレ年末号(特集:21世紀DUB入門/2019年ベスト・アルバム30)(密林はこちら)には Mars89 のインタヴューが掲載されています。音楽的バックグラウンドから現在の社会にたいする想いまで、思う存分語ってくれています。また、今回リミキサーに抜擢されているパリの要注目ダンスホール・プロデューサー、ロウ・ジャックのインタヴューも載っています。ぜひチェックを。

artist: Mars89
title: The Droogs
label: Undercover
catalog #: UCR003
release date: December 12, 2019

Tracklist:

A1. Horrorshow
A2. Ultraviolence
A3. Strack

B1. Horrorshow (Thom Yorke Remix)
B2. Strack (Zomby Remix)
B3. Strack (Low Jack Remix)

DISC SHOP ZERO / JET SET / disk union

Mark De Clive-Lowe - ele-king

 ソロ・アルバム『Heritage』にロウニン・アーケストラにと、今年ノりにノっているマーク・ド・クライヴ=ロウだけれど、さらなるリリースのお知らせだ。彼の主催するパーティ《CHURCH》のセッションが音源化される。発売は年明け後の1月22日(水)。ソロ作もロウニン・アーケストラのアルバムも充実の内容だったので、このセッション録音盤もしっかりチェックしておきましょう。

Mark De Clive-Lowe
CHURCH Sessions

多岐なシーンで活躍を続けるキーボード奏者/プロデューサー“マーク・ド・クライヴ・ロウ”が主催する、セッション・イベント「CHURCH」。
ジャズ/ソウル/ヒップホップを代表するミュージシャンが多数参加した、躍動的な熱気と演奏が集約された音源が9周年を記念して一枚に!!

Official HP: https://www.ringstokyo.com/mark-de-clive-lowe-church-sessions

CHURCH はマーク・ド・クライヴ・ロウが2010年からLAで始めたパーティ。ミュージシャンのライヴとDJのプレイを垣根なく楽しむ場だ。「教会」の名が付いているのは伊達じゃない。飛び入りのセッションもあって、時間と共に様々な人々が混じり合う特別な空間が出来上がる。パーティ9周年を祝うセッションを収めた本作からは、その熱気と演奏のクオリティの高さが伝わるはず。LAのみならずNYでも評判となった CHURCH は、ハイブリッドでオープンマインドなジャズを追求してきたマークのライフワークである。 (原 雅明 rings プロデューサー)

アーティスト : MARK De CLIVE-LOWE (マーク・ド・クライヴ・ロウ)
タイトル : CHURCH Sessions (チャーチ・セッションズ)
発売日 : 2020/1/22
価格 : 2,400円+税
レーベル/品番 : rings (RINC63)
フォーマット : CD (日本企画限定盤)

Tracklist :
01. Kamau Daaood & Mark de Clive-Lowe / Invocation
02. Mark de Clive-Lowe / Smoked Something
03. Colectivo Arte & Manha / Mystic Brew (feat. Mark de Clive-Lowe, Ricardo Pino,
Antonio Bruheim & Joao Leandro)
04. John Robinson & Mark de Clive-Lowe / A.C.H.H.
05. Colectivo Arte & Manha / Atlantic Journey (feat. Mark de Clive-Lowe, Ricardo
Pino, Antonio Bruheim & Joao Leandro)
06. Joy Jones & Mark de Clive-Lowe / Steps Ahead
07. Stro Elliot, 14KT & Mark de Clive-Lowe / Part One
08. Stro Elliot, 14KT & Mark de Clive-Lowe / Part Two
09. Stro Elliot, 14KT & Mark de Clive-Lowe / Part Three
10. Mark de Clive-Lowe / Blueberries
11. Mark de Clive-Lowe / ESSS [Love the Space] (feat. Todd Simon & Te'amir)
12. Tommaso Cappellato / Ancient Prophecy (feat. Mark de Clive-Lowe)
13. Myele Manzanza, Mark de Clive-Lowe & Matt Dal Din / Montara
14. Mark de Clive-Lowe / Ryūgū-jō (Live at Grand Performances) [Bonus Track]

interview with Kode9 - ele-king

 今年で設立15周年を迎える〈Hyperdub〉。ベース・ミュージックを起点にしつつ、つねに尖ったサウンドをパッケージしてきた同レーベルが、きたる12月7日、渋谷 WWW / WWWβ にて来日ショウケースを開催する。
 目玉はやはりコード9とローレンス・レックによるインスタレイション作品『Nøtel』の日本初公開だろう。ロンドンでの様子についてはこちらで髙橋勇人が語ってくれているが、サウンドやヴィジュアル面での表現はもちろんのこと、テクノロジーをめぐる議論がますます熱を帯びる昨今、その深く練られたコンセプトにも注目だ。この機会を逃すともう二度と体験できない可能性が高いので、ふだんパーティに行かない人も、この日ばかりは例外にしたほうが賢明だと思われる。
 ほかの出演者も強力で、アルカのアートワークで知られるジェシー・カンダの音楽プロジェクト=ドゥーン・カンダ(11月29日に初のアルバム『Labyrinth』をリリース済み)や、昨年強烈なEP「Enclave」を送り出したアンゴラ出身のナザールと、なんとも刺戟的な面子が揃っている。さらにそこに〈Hyperdub〉からリリースのある Quarta 330 をはじめ、Foodman や DJ Fulltono、Mars89 といった日本のアンダーグラウンドの最前線を牽引する面々が加わるというのだから、これはもうちょっとしたフェスティヴァルである。
 というわけで、来日直前のコード9にレーベルの15周年や『Nøtel』、まもなく発売されるベリアルの編集盤などについて、いくつか質問を投げかけてみた。(小林拓音)


photo: David Levene

『Notel』の世界はデジタル化された不死の概念を展示するような場所でもあって、そこでは死んだ友人たちが生き続けている。

今年で〈Hyperdub〉は15周年を迎えます。2004年にレーベルをスタートさせたとき、どのような意図や野心があったのですか?

スティーヴ・グッドマン(Steve Goodman、以下SG):はじめたときは、亡きスペースエイプと一緒にやっていた自分の音楽をリリースするレーベルにしたいと考えていただけだった。それ以上の目標は持っていなかったよ。

それは、いまでも続いていますか? この15年で大きな転換点はありましたか?

SG:それが、当初の目的はあっという間にどこかへ行ってしまって、他のアーティストたちの作品をリリースするようになった。ある意味、まったく逆のことをやっている──いまでは自分の音楽をやる時間はほとんど持てないからね。ベリアルのアルバムを出したのは、間違いなく大きな転機だった。2014年に起こったDJラシャドとスペースエイプの死もそうだ。

『Diggin' In The Carts』のリミックスは、あなたのオリジナル作品と言っていいくらい独自にリミックスされていましたけれど、そのとき意識していたことや、4曲の選出理由を教えてください。

SG:2017年から、アニメイターの森本晃司が制作した映像を使って、オーディオヴィジュアル・ライヴを続けている──音楽は、コンピレイション・アルバム『 Diggin' In The Carts』の中から14曲を自分でリミックスしたものを使っている。リミックスEPには、その14曲から好きなトラックを選んだだけなんだ。

12月7日の来日公演に出演するドゥーン・カンダ(Doon Kanda)はヴィジュアル・アーティストとしてのほうが有名ですけれど、その音楽についてはどう思っていますか?

SG:彼の映像表現は、驚きに満ちていてすごく独特だ。音楽にかんしては、鋭敏で優美なメロディ・センスを持ち合わせていると思う。初めてその音楽を聴いたとき、これは アルカの曲だろうかと思ったんだけど、いまでは彼独自のサウンドを徐々に見つけていると思う。今回のアルバムはリズムもすごくおもしろくて、電子音でワルツを刻んでいると言ってもいいくらいだ。


photo: David Levene

おなじく今回来日するアンゴラのナザール(Nazar)ですが、彼の音楽の魅力とは?

SG:ナザールは、ここ最近〈Hyperdub〉で契約した新人でもとくに楽しみなひとりだ。他にはまったくないサウンドを持っていて、それを自分で「ラフ・クドゥーロ」(訳註:クドゥーロはアンゴラ発祥の音楽形式)と呼んでいる。彼がふだん鳴らしている音を説明するなら、ベリアルの音楽をさらに騒々しくしたヴァージョンと、マルフォックスニディア、あるいはニガ・フォックスらによる〈Príncipe〉レーベルの音楽の中間にあると言える。パフォーマンスをするときは、自分の音楽だけを演奏していて、何から何まで独創的な音の世界を聴かせてくれる。彼の作品テーマはアンゴラの内戦と関わりがあって、それで僕の著書『Sonic Warfare』とも共鳴する部分がある。そこがたいていのプロデューサーとちがうところだ。

まもなくベリアルのコンピレイションがリリースされます。彼のことですので、たんにレーベル15周年を祝ってという理由だけでなく、何か考えがあるように思えます。すべて既出の音源ですが、曲順も練られているように感じました。これは実質的に彼のサード・アルバムと捉えてもいいのでしょうか?

SG:彼は適切な流れをつくれるように考えて曲順を決めていた。厳密にはサード・アルバムとは言えないだろう──アルバム『Untrue』以降にリリースされたトラックをほぼすべて網羅したものでしかない。ここに収録されたトラックはどれも、アルバムに入っていないからという理由で、見過ごされてきたように感じられる。われわれとしては、今回の楽曲には、アルバムの収録曲より優れたものさえ存在すると確信している。

今年はサブレーベルの〈Flatlines〉も始動しましたね。第1弾はマーク・フィッシャーとジャスティン・バートンによる作品『On Vanishing Land』で、フィッシャーゆかりのアーティストが多く参加しています。この作品は彼への追悼なのでしょうか?

SG:そうだと言ってかまわない。レーベルの名前は、彼が博士号を取得したさいのテーマにちなんでつけたもので、この作品は、彼の最後の著書『The Weird and the Eerie』に記されたアイディアのいくつかをオーディオエッセイというかたちで実践したものだ。

今後〈Flatlines〉はどのような作品を出していく予定なのでしょう?

SG:もしかしたら、僕自身のオーディオエッセイをいくつか出すかもしれない。

AIやテクノロジーのことがよく話題にのぼる昨今、「もともと人間のために作られたシステムが、人間消滅後もシステム自らのために稼働し続ける」という『Nøtel』の設定は示唆的です。作品のもととなったあなたのアルバム『Nothing』が出てから4年たちましたが、『Nøtel』にはどのような反応が返ってきていますか?

SG:『Nøtel』は興味深いプロジェクトとして続いてきた。最初は僕とローレンス・レックが加速主義(訳註:現行の資本主義プロセスを加速することで根本的な社会変革に結びつけようとする思想)について意見を交わすことからはじまった。それがアルバムの2つ折りジャケットのアートワークにつながった。それから仮想空間に建造物を再現し、僕がライヴ演奏をしているあいだにローレンスがゲーム用コントローラーを使って内部を移動する様子を映し出す(それぞれのトラックにひとつの部屋が割り当てられている)という形式ができて、さらにはユーザー参加型のVR作品に仕上がった。そして『Nøtel』を実際のホテルに見立てた架空の広告を制作し、香港のアート・バーゼルというイヴェントで最大規模のヴィデオ展示をおこなった。12月には上海での展示がおこなわれる──『Nøtel』はこれまで突然変異を繰り返して異なる環境をつくり出し、いまもなお発展を続けている。今回、初めて日本でのパフォーマンスが実現する。


photo: Philip Skoczkowski

『Nøtel』では、資本主義を打ち破るコンセプトとして、ジャーナリストのアーロン・バスターニが描いた全自動ラグジュアリー共産主義(Fully Automated Luxruy Communism)が、資本主義的に読み替えられた全自動ラグジュアリー(Fully Automated Luxury)というコンセプトとして登場します。『Nøtel』は、人間がいなくなったあとも資本主義リアリズムがテクノロジーによって構築され続ける世界です。わたしの記憶が正しければ、『Notel』のなかには、亡くなったスペースエイプやDJラシャドがまるで幽霊のようにホログラムや映像として登場します。人間のいない『Nøtel』の世界に幽霊がいるとすれば、それはどのような意味を持つのでしょうか?

SG:『Nøtel』の世界はデジタル化された不死の概念を展示するような場所でもあって、そこでは死んだ友人たちが生き続けている。『Nøtel』は、富裕な人びとが求める社会的分離が行き着くところまで行ってしまった皮肉な事態(従業員が機械化されたのみならず、『Nøtel』には、もはや宿泊客がやって来ない──ただ、なぜそうなったのかをわれわれは語らない)をあらわすと同時に、「完全自動ラグジュアリーコミュニズム」(訳註:技術革新によって実現できるとされる豊かな共産主義社会で、アーロン・バスターニの著書『Fully Automated Luxury Communism』のタイトルと一致する)という概念があっても、それが企業体によっていかに容易に私物化されうるかという皮肉を示している。『Nøtel』では、ドローンが従業員として仕事をする。そしてこの作品は、自分たちを使役する人間が存在しなくなったと認識したドローンが自由を獲得することで結末を迎える。

あなたは、今回一緒に来日するローレンス・レックの映像作品『AIDOL』に、声優として出演していますね。『AIDOL』の舞台は東南アジアです。では『Nøtel』の世界では、「東洋」はどのように存在しているのでしょう?

SG:物語の上で、『Nøtel』は国有の中国企業によって経営されている──そのブランド戦略を担うコンサルタントのひとりはロンドンのアートスクールで学んだ経験があり、そこで「完全自動ラグジュアリーコミュニズム」という言葉を耳にして、意味をとりちがえたまま中国に持ち帰り、迂闊にも高級ホテルチェーンのキャッチフレーズに転用してしまったんだ。

『Nøtel』における機械(ドローン)には、われわれ人間と同じような肉体があるわけではないですが、人間性のようなものが宿っているようにも見えます。われわれは機械の尊厳についても考えるべきでしょうか?

SG:ドローンには、自由になりたいという欲望がプログラムされていて、それは、主人である人間に仕えるよう定めたプログラムよりも根源的なものとして機能する。どうあれ、人間は自動化を進めたまま、やがて終焉を迎えたということだ。

Hyperdub

Kode9 率いる〈Hyperdub〉の15周年パーティーが "Local X9 World Hyperdub 15th" として WWW にて12月7日(土)に開催決定!
また、孤高の天才 Burial が歩んだテン年代を網羅したコレクション・アルバムが国内流通仕様盤CDとして12月6日(金)に発売決定!

00年代初期よりサウス・ロンドン発祥のダブステップ/グライムに始まり、サウンドシステム・カルチャーに根付くUKベース・ミュージックの核“ダブ”を拡張し、オルタナティブなストリート・ミュージックを提案し続けて来た Kode9 主宰のロンドンのレーベル〈Hyperdub〉。本年15周年を迎える〈Hyperdub〉は、これまでに Burial、Laurel Halo、DJ Rashad らのヒット作を含む数々の作品をリリースし、今日のエレクトロニック・ミュージック・シーンの指標であり、同時に先鋭として飽くなき探求を続けるカッティング・エッジなレーベルとして健在している。今回のショーケースでもこれまでと同様に新世代のアーティストがラインナップされ、東京にて共振する WWW のレジデント・シリーズ〈Local World〉と共に2020年代へ向け多様な知性と肉体を宿した新たなるハイパー(越境)の領域へと踏み入れる。

Local X9 World Hyperdub 15th

2019/12/07 sat at WWW / WWWβ
OPEN / START 23:30
Early Bird ¥2,000@RA
ADV ¥2,800@RA / DOOR ¥3,500 / U23 ¥2,500

Kode9 x Lawrence Lek
Doon Kanda
Nazar
Shannen SP
Silvia Kastel

Quarta 330
Foodman
DJ Fulltono
Mars89

今回のショーケースでは、Kode9 がDJに加えシミュレーション・アーティスト Lawrence Lek とのコラボレーションとなる日本初のA/Vライブ・セットを披露。そして最新アルバム『Labyrinth』が11月下旬にリリースを控える Doon Kanda、デビュー・アルバムが来年初頭にリリース予定のアンゴラのアーティスト Nazar、そしてNTSラジオにて番組をホストする〈Hyperdub〉のレジデント Shannen SP とその友人でもあるイタリア人アーティスト Silvia Kastel の計6人が出演する。

BURIAL 『TUNES 2011-2019』

Burial の久しぶりのCDリリースとなる『TUNES 2011-2019』が帯・解説付きの国内流通仕様盤CDとしてイベント前日の12月6日にリリース決定!

2006年のデビュー・アルバム『Burial』、翌年のセカンド・アルバム『Untrue』というふたつの金字塔を打ち立て、未だにその正体や素性が不明ながらも、その圧倒的なまでにオリジナルなサウンドでUKガラージ、ダブステップ、ひいてはクラブ・ミュージックの範疇を超えてゼロ年代を代表するアーティストのひとりとして大きなインパクトを残したBurial。

沈黙を続けた天才は新たなディケイドに突入すると2011年にEP作品『Street Halo』で復活を果たし、サード・アルバム発表への期待が高まるもその後はEPやシングルのリリースを突発的に続け、『Untrue』以降の新たな表現を模索し続けた。本作はテン年代にブリアルが〈Hyperdub〉に残した足取りを網羅したコレクション・アルバムで、自ら築き上げたポスト・ダブステップの解体、トラックの尺や展開からの解放を求め、リスナーとともに未体験ゾーンへと歩を進めた初CD化音源6曲を含む全17曲150分を2枚組CDに収録。

性急な4/4ビートでディープなハウス・モードを提示した“Street Halo”や“Loner”から、自らの世界観をセルフ・コラージュした11分にも及ぶ“Kindred”、よりビートに縛られないエモーショナルなス トーリーを展開する“Rival Dealer”、史上屈指の陽光アンビエンスが降り注ぐ“Truant”、テン年代のブリアルを代表する人気曲“Come Down To Us”、そして最新シングル“State Forest”に代表される近年の埋葬系アンビエント・トラックまで孤高の天才による神出鬼没のピース達は意図ある曲順に並べ替えられ、ひとつの大きな抒情詩としてここに完結する。

label: BEAT RECORDS / HYPERDUB
artist: Burial
title: Tunes 2011-2019
release date: 2019.12.6 FRI

Tracklisting

Disc 1
01. State Forest
02. Beachfires
03. Subtemple
04. Young Death
05. Nightmarket
06. Hiders
07. Come Down To Us
08. Claustro
09. Rival Dealer

Disc 2
01. Kindred
02. Loner
03. Ashtray Wasp
04. Rough Sleeper
05. Truant
06. Street Halo
07. Stolen Dog
08. NYC

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