ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. 別冊ele-king 日本の大衆文化はなぜ「終末」を描くのか――漫画、アニメ、音楽に観る「世界の終わり」
  2. Nídia & Valentina - Estradas | ニディア&ヴァレンティーナ
  3. ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造
  4. Neek ──ブリストルから、ヤング・エコーのニークが9年ぶりに来日
  5. interview with Sonoko Inoue ブルーグラスであれば何でも好き  | 井上園子、デビュー・アルバムを語る
  6. Bonna Pot ──アンダーグラウンドでもっとも信頼の厚いレイヴ、今年は西伊豆で
  7. Loren Connors & David Grubbs - Evening Air | ローレン・コナーズ、デイヴィッド・グラブス
  8. アフタートーク 『Groove-Diggers presents - "Rare Groove" Goes Around : Lesson 1』
  9. Wunderhorse - Midas | ワンダーホース
  10. レコード蒐集家訪問記 第⼀回 ピンク・フロイド『夜明けの⼝笛吹き』を60枚以上持つ漢
  11. interview with Tycho 健康のためのインディ・ダンス | ──ティコ、4年ぶりの新作を語る
  12. Black Midi ──ブラック・ミディが解散、もしくは無期限の活動休止
  13. ele-king cine series 誰かと日本映画の話をしてみたい
  14. Gastr del Sol - We Have Dozens of Titles | ガスター・デル・ソル
  15. Seefeel - Everything Squared | シーフィール
  16. Columns ノルウェーのオイヤ・フェスティヴァル 2024体験記(前編) Øya Festival 2024 / オイヤ・フェスティヴァル 2024
  17. アナキズム・イン・ザ・UK 第8回:墓に唾をかけるな
  18. Columns ノルウェーのオイヤ・フェスティヴァル 2024体験記(後編) Øya Festival 2024 / オイヤ・フェスティヴァル 2024
  19. interview with Still House Plants 驚異的なサウンドで魅了する | スティル・ハウス・プランツ、インタヴュー
  20. Young Echo - Nexus  / Kahn - Kahn EP / Jabu - Move In Circles / You & I (Kahn Remix) | ヤング・エコー

Home >  News > Larry Heard - ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利

Larry Heard

Larry Heard

——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利

Aug 26,2022 UP

 ビヨンセの新作はハウス・ミュージックに焦点を当てたものだったが、ハウスの故郷であるシカゴで、1980年代後半に生まれた大名曲のほとんどは〈トラックス〉レーベルからリリースされていた。しかしながら、このレーベルは早くから黒い噂に包まれていた。レコード製造のために中古盤を溶かして再利用した話はその有名なひとつで、もうひとつ有名な話は、アーティストへの印税の支払いがなく、また許可もなくがんがんに再プレスやらライセンス契約をしていたことが挙げられる。(初期のシカゴ・ハウスのシーンは、まだ業界のことなくど何も知らない純粋な若い人たちの集まりだったので、それが商売になることなど考えてもいなかった)
  
 ディープ・ハウスの先駆的作品であり、クラシック中のクラシックとして名高い“Can You Feel It?”や“I'll Be Your Friend”、あるいはアシッド・ハウスの名曲“Washing Machine”や“Beyond The Clouds”などといった、これまでいったいどれほどの枚数が売られ、どれほどの人たちに聴かれてきたのか計り知れないような曲を制作しながら、これまでいっさいのロイヤリティを支払ってもえなかったラリー・ハードとロバート・オウェンスのふたりは、この度、著作権侵害に関する2年におよんだ〈トラックス〉との法廷闘争の末に勝訴したことを昨日『ガーディアン』が報じた。かくして36年目にしてラリー・ハードとロバート・オウェンスのふたりは自分たちの曲の権利を自分たちのものにすることができたのだった。アドニスも2年前から35年以上前の未払いをめぐって法廷闘争の準備をはじめているという。
 
 とはいえ、決して晴れ晴れしい勝利というわけでもない。ラリー・シャーマンが他界し、現在その権利を継承した妻と〈トラックス〉にはすでに支払い能力がなかったため、ディープ・ハウスのオリジネイター2人はこの勝訴によっていっさいの金銭を受け取ることはできなかった。〈トラックス〉は、初期シカゴ・ハウスで何百万ドルの収益を得ているというのに、だ。それでも記事を読む限りでは、ラリー・ハードの態度はさばさばしており、昨今のハウス・ブームに素直に喜んでもいる。また、いまは自身の初期音源を整理していくことにも情熱を持っているようだ。
 今年ラリー・ハードは、〈Alleviated〉からディープ・ハウスの大名盤『Ammnesia』を再リイシューし、また、新作「Around the Sun Pt 1,」もリリースしたばかり。ビヨンセやドレイクのファンにもぜひチェックしてもらいたい。
 

 

TWEET

showgunnLarry Heard ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利 | ele-king https://t.co/uSXSlpZBOD@showgunn 08.26 16:19

tknr_koumeLarry Heard ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利 | ele-king https://t.co/8tOe76Jyel@tknr_koume 08.26 17:15

KojiroadRT @showgunn: Larry Heard ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利 | ele-king https://t.co/uSXSlpZBOD@Kojiroad 08.26 18:37

hideaki1978Larry Heard - ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利 - ele-king https://t.co/bjqgJPUYFz@hideaki1978 08.27 13:24

hxdxxkxLarry Heard ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利 | ele-king https://t.co/tyvWPqwmIW@hxdxxkx 08.28 19:55

kickthemout2これ知らなんだ。Larry Heard ——ラリー・ハードとロバート・オウェンス、〈トラックス〉との法廷闘争で勝利 | ele-king https://t.co/Ugf5BVHyZN@kickthemout2 09.4 10:44

NEWS