ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Columns #15:「すべてのロックンロールに反対してやる」 ──『UKインディ・ロック入門』刊行のお知らせ
  2. UKインディ・ロック入門──ポスト・パンク、ギター・ポップ、スカとダブ編
  3. MODE 2026 ──豪華面々が集結、灰野敬二+ダニエル・ブランバーグ、エレン・アークブロ+伶楽舎、シャルルマーニュ・パレスタイン、ジム・オルーク&石橋英子
  4. Loraine James - Detached from the Rest of You | ロレイン・ジェイムズ
  5. 異次元の常識──パンク/ハードコアの思想とメッセージ
  6. Columns #14:「すべてのロックンロールに反対してやる」 ──『UKインディ・ロック入門』刊行のお知らせ
  7. interview with Weirdcore 謎のヴィジュアル・アーティスト、ウィアードコアへの質問
  8. P-VINE 50TH ANNIVERSARY ──Pヴァイン50周年記念、スリップマット/トートバッグ/Tシャツが発売
  9. Haruomi Hosono ──細野晴臣7年ぶりのアルバムがリリース、海外では〈Ghostly International〉から
  10. オールド・オーク - THE OLD OAK
  11. Friko - Something Worth Waiting | フリコ
  12. Columns #14:マーク・スチュワートの遺作、フランクフルト学派、ウィリアム・ブレイクの「虎」
  13. DREAMING IN THE NIGHTMARE 第4回 奇妙な質問の正体
  14. The Sleeves - The Sleeves | ザ・スリーヴス
  15. FUTURE FREQUENCIES FESTIVAL 2026 ──新たなフェスティヴァルが始動、ジョイ・オービソンやザ・セイバーズ・オブ・パラダイス、ノウワーらが出演
  16. Columns ♯10:いや、だからそもそも「インディ・ロック」というものは
  17. NF Zessho ──コレクティヴ「Oll Korrect」のラッパー/ビートメイカー、最新EP「Ultima」をリリース
  18. Columns ♯13:声に羽が生えたなら——ジュリー・クルーズとコクトー・ツインズ、ドリーム・ポップの故郷
  19. ボカロが世界に与えた衝撃 一億回再生の意外な背景
  20. Columns ♯7:雨降りだから(プリンスと)Pファンクでも勉強しよう

Home >  News > Joseph Hammer (LAFMS)JAPAN TOUR 2025 - ——フリー・ミュージックのレジェンド来日、中原昌也誕生会にも出演

Joseph Hammer (LAFMS)JAPAN TOUR 2025

Joseph Hammer (LAFMS)JAPAN TOUR 2025

——フリー・ミュージックのレジェンド来日、中原昌也誕生会にも出演

May 13,2025 UP

 ウエスト・コースト・フリーク・ミュージック・シーンを代表するコレクティヴ=Los Angeles Free Music Society (LAFMS)に在籍し、テープ・マニピュレーションに独自の境地を開拓したJoseph Hammer が 11 年ぶりに来日します。
 自身のソロアクトのみならず、催眠術師でもあるパートナーの Sayo Mitsuishiとのデュオ Swinging Chandeliers としての演奏や、幼馴染のCarl StoneとのユニットLubaoによる公演などを、大阪、東京、神奈川で開催します。

2025年
5月18日(日)
「LAFMS と遊ぶ」
大阪・複眼ギャラリーhttp://fukugan.net/
13:00-16:00
Swinging Chandeliers (Joseph Hammer+Sayo Mitsuishi)
DESTROMO(大野雅彦)

6月3日(火)
東京・代々木上原hako galleryhttp://hakogallery.jp
Joseph Hammer
Lubao (Joseph Hammer+Carl Stone)
T.Mikawa(Incapacitants)+A VIRGIN

6月4日(水)
中原昌也誕生会 -おめでとう55歳-
神奈川・日ノ出町シャノアールhttps://www.instagram.com/chatnoir_hinodecho
Open 18:00/Start 19:00
【TALK】
中原昌也×三田格×TAXIM
【LIVE】
Swinging Chandeliers (Joseph Hammer+Sayo Mitsuishi)
2MUCH CREW
QUEER NATIONS+more
【DJ】
PatchADAMS
HappySet(カントリー田村+テンテンコ)
山辺圭司(LOS APSON?)

※詳細はこちらのXアカウントの今後をご確認ください @savemasaya1

⚫︎Joseph Hammerとは
文・坂口卓也(NEUREC主催)

Joseph Hammerは1959年に米国カリフォルニア州のハリウッドで生まれた。今年66歳の筈だが、Los Angeles Free Music Society(LAFMS)の実働体としては最も若い。彼は1980年からLAFMS 外のユニットであるPoints of Frictionのメンバーとして音楽活動を始めた。当初彼はオプティガンやギズモトロンを演奏していたが、サウンドエンジニアとしての才能に秀でていたので、楽器は演奏せず音の調整に専念することでユニットに寄与することも少なくなかったようだ。

そして彼は1982年にRick PottsとのデュオであるDinosaurs with Hornsとして活動を始めた。この時、彼がLAFMSに参加したと見做すことができる。このDinosaurs with HornsにWorld Imitation Productionという秘密結社めいた団体で活動していたSteve Thomsenが参加し、1992年にSolid Eyeが始動した。やはりJosephはサウンドエンジニアリングの才能によってこのユニットに寄与していたのだが、1998年にハワイに居た時、オープンリール・テープ・デッキを使って音楽をミックスする全く新しい方法を発見する。

彼はオープンリール・テープ・デッキのマニアで、スリフト・ストアで4ドル程度のデッキを見つけては購入していた。磁気テープを切り出し、その両端を繋げたループをデッキで再生して遊んでいたが、その時に並行して録音と消去を行う演奏法を発見する。録音はデッキに外部から入力を送りこむことによって行った。

通常、最初ループに録音されている音は新たな録音によって消え去るが、Josephは手作業で録音ヘッドと磁気テープの間に隙間を作り出す。そうすると、元々テープに録音されていた音の一部が残存し、外部から導入した音の一部がそこに被さるのだ。つまり、究極的にアナログな音のミックスが成立する。彼は消去ヘッドに対しても同様の手作業を行い、音の一部を残し一部を抹消する作業を行った。この作業によって、一本のテープ・ループをデッキで回し続けて行けば最初の音はどんどん変異して行く訳だ。

以降JosephはDinosaurs with Horns、Solid Eyeでの活動と並行してソロ演奏家として活躍する。2003年のファースト・ソロ “Dynasty Suites” を皮切りに6つのアルバムを発表しているが、日本のArt into Life から2014年に発表した“Roadless Travel” は彼の代表作だと言って良い。

さて、このようにしてソロ演奏者としての活動を始めたJosephは新しいユニット活動にも意欲的だ。サンフランシスコ在住のTomas DimuzioとのDimmerは2007年の “The Shining Path” 以降4つのアルバムを発表している。今秋にはHammer、DimuzioとScot Jenerikが日本ツアーを行うことが決まっているが、その時にDimmerの片鱗を聴くことができるかも知れない。

それに先行する今年5月には、Josephがパートナーであり催眠術師でもありアーティストSayoと結成したSwinging Chandeliersの演奏が日本で披露される。Sayoは透明シートに両手で同時に絵を描き、オーバーヘッドプロジェクターでそれを投影。Josephはこれに呼応する形の演奏を行う。

同じハリウッド出身の著名な電子音楽家Carl StoneとはLubaoを結成しているが、JosephとCarlの家はすぐ傍で、幼い頃から一緒に育ったらしい。

今年は春にSwinging Chandeliers、Lubao、そしてJosephのソロ演奏が日本で展開される。秋にはTomas Dimuzio、そしてScot Jenerikとのパッケージ・ツアーで来日するJosephの様々な活動を是非ご覧頂きたい。

NEWS