「TT」と一致するもの

7月のジャズ - ele-king

 オーストラリアやニュージーランドはジャズの伝統が長い国ではないが、逆にジャズにまつわる様々な影響を取り入れることに長けた国でもあり、特に1990年代後半から2000年代以降はクラブ・ジャズを経由したアーティストを多く生み出している。ニュージーランドでは、現在はロサンゼルスで活動するマーク・ド・クライヴローや、ロンドンでも活動していたネイサン・ヘインズなどは、ジャズの下地があった上でクラブ・サウンドにも接近して一時代を築いたミュージシャンである。ニュージーランドのオークランドを拠点とするサークリング・サンも、そうした系譜に位置するバンドのひとつと言える。
 バンドの中心人物はカナダ生まれのジュリアン・ダインで、もともとDJとして頭角を現し、その後バーナード・パーディーからドラムの手ほどきを受け、ミゼル兄弟とレコーディングをおこなうなど、ミュージシャンとしての道も進むようになる。2009年に『Pins & Digits』というソロ・アルバムをリリースし、2011年にはセカンド・アルバムの『Glimpse』をリリースするが、この頃はスティーヴ・スペイセックのようなエレクトリック・ダウンテンポ・ソウルをやっていた。2018年の『Teal』では自身は各種楽器を演奏するようになっていて、ロード・エコーやレディ6などとセッションをおこなっている。このあたりから生演奏の比重が増す音作りへと変化していくのだが、リリース元はUKの〈サウンドウェイ〉で、このレーベルはアフロやカリビアン系のサウンドを得意とする。サークリング・サンをリリースするのも〈サウンドウェイ〉で、この頃からのコネクションが続いている。

The Circling Sun
Orbits

Soundway

 サークリング・サンのデビューは2023年の『Spirits』で、メンバーにはネイサン・ヘインズのバンドで活動してきたベン・トゥルーア(ベース)はじめ、キャメロン・アレン(テナー・サックス、フルート)、ジョン・ユン・リー(フルート、ソプラノ・サックス、クラリネット)、フィン・スコールズ(トランペット、トロンボーン、チューバ、ヴィヴラフォン)などが参加していた。ジュリアン・ダイン自身はドラムス、パーカッション演奏のほか、全体をまとめるバンド・リーダー/プロデューサーとしての役割も担う。宇宙をイメージするようなアルバム・ジャケットが示すように、ファラオ・サンダースアリス・コルトレーンサン・ラーなどにインスパイアされたスピリチュアル・ジャズと言える。DJでもあるジュリアン・ダインが率いるだけに、そうしたスピリチュアル・ジャズのエッセンスをまといつつ、クラブ・ジャズとしての聴き易さも兼ね備えている。ラテンやブラジリアン・リズム、コーラスの導入にそうした点が表われており、1990年代後半~2000年代のクラブ・ジャズ・シーンを通過したDJでないとなかなかこうしたセンスは身につかないだろう。

 新作の『Orbits』も、『Spirits』と対になるような宇宙をイメージしたジャケットで、前作の路線を踏襲している。演奏メンバーも前作を引き継ぎつつ、ジョン・キャプテイン(ピアノ、キーボード、シンセ、ギター)、ケニー・スターリング(パーカッション、シンセ)といったメンバーも参加。コーラス隊は前作からさらにパワーアップし、ラヴ・アフィニティ・コーラスという名前もついている。コーラス隊を擁したスピリチュアル・ジャズというとカマシ・ワシントンが思い浮かぶが、サークリング・サンの場合はカマシほど重く激しいものではなく、どちらかと言えばグルーヴィーさや軽やかさを感じさせるもの。例えば “Constellation” などはアジムスやロニー・リストン・スミスあたりに近い感性を持ち、ファラオ・サンダースと比較しても1980年前後の〈テレサ〉時代のサウンドを想起させるようなものだ。コーラスの使い方も “You’ve Got Have A Freedom” を彷彿とさせる。“Flying” はそのままアジムスの作品と言ってもおかしくないし、“Seki” にはロニー・リストン・スミスが持つ透明な美しさが流れている。“Mizu(水)” “Teeth” “Evening” と、今回はスピリチュアル・ジャズの中でもブラジリアン・フュージョンやラテン・フュージョン寄りの作品が多いところが特徴だ。また、1970年代の〈ブルーノート〉のミゼル兄弟のプロダクションに対するオマージュも随所に見受けられる。


Greg Foat & Forest Law
Midnight Wave

Blue Crystal

 エセックス出身でロンドンを拠点に活動するマルチ・アーティストのアレックス・バーク。彼のプロジェクトであるフォレスト・ロウについては、2024年リリースのデビュー・アルバム『Zero』を本コラムで紹介したことがあるが、それから約1年ぶりの新作はロンドンのピアニストで様々なアーティストとのコラボをおこなうグレッグ・フォートとの共演となった。そして、注目すべきは『Zero』のときとフォレスト・ロウのメンバーがガラっと変わり、トム・ハーバート(ベース)、モーゼス・ボイド(ドラムス)、アイドリス・ラーマン(テナー・サックス)と、南ロンドン周辺のジャズ・セッションで多く名を見る強者たちが駆けつけていること。トム・ハーバートはマリンバ、モーゼス・ボイドはシロフォン(バラフォン)も演奏するなど、なかなか異色のセッションとなっている。

 作品のテーマとしては、ワイト島出身のアーティストであり伝説のサーファーだったデイヴ・グレイの芸術と人生にインスパイアされ、人生、死、絵画、サーフィンをテーマとした作品が収められている。こうしたコンセプト作りはサントラ的な作品を得意とするグレッグ・フォートによるものだろう。フォレスト・ロウ(アレックス・バーク)は今回はヴォーカリスト兼作詞家という役割に徹していて、グレッグ・フォートとして初めてヴォーカリストをフィーチャーしたアルバムになっている。“Imaginary Magnitude” は1970年代後半のブリット・ファンクをリヴァイヴァルさせたようなサウンドで、そこにブロークンビーツなどクラブ・サウンドのエッセンスを取り入れている。ジャイルス・ピーターソンとブルーイによる STR4TA(ストラータ)に近いサウンドで、“I Vibrate” におけるフォレスト・ロウのヴォーカルもレヴェル42のマーク・キングを彷彿とさせる。ちなみにレヴェル42もワイト島出身なので、何らかの意識があるのかもしれない。“The Undertow” はブリット・ファンクとは異なる作品だが、前述のとおりマリンバやシロフォンを前面に打ち出したエキゾティックなアンビエント・サウンドで、自然との結びつきが深いサーフィンというスポーツを表現しているのだろう。


Collettivo Immaginario
Oltreoceano

Domanda Music

 コレッティヴォ・イマジナリオはドラマーのトマーソ・カッペラートを中心とするユニットで、ピアニストのアルベルト・リンチェット、ベーシストのニコロ・マセットによるトリオとなる。イタリア出身のトマーソはロサンゼルスに渡って活動し、マーク・ド・クライヴ・ローなどとセッションしているが、たびたびロサンゼルスとロンドン、イタリアのミラノを行き来しながら演奏しており、コレッティヴォ・イマジナリオはミラノで録音をおこなっている。クラブ・サウンドやエレクトリック・サウンドの要素も取り入れ、スペイシーな風味の作品を得意とするトマーソ・カッペラートだが、このコレッティヴォ・イマジナリオもそうした持ち味を生かしたもので、それから1970年代のイタリアのピエロ・ウミリアーニ、ピエロ・ピッチオーニらに代表されるサントラやライブラリー・ミュージックにも多大なインスピレーションを受けているそうだ。

 2022年に『Trasfoma』というアルバムをリリースし、今回の『Oltreoceano』が2作目となる。『Trasfoma』は3人のみの録音で、ヴォーカルを入れる際もニコロとトマーソが担当していたのだが、『Oltreoceano』ではスピリチュアル・ジャズのレジェンド的なシンガーであるドワイト・トリブルほか、メイリー・トッド、モッキー、ダニーロ・プレッソー(モーター・シティ・ドラム・アンサンブル)など、ジャズ・シーン、クラブ・シーンの両面から多彩なゲスト参加がある。そのドワイト・トリブルのワードレス・ヴォイスをフィーチャーした “Vento Eterno” は、テンポの速いアフロ・サンバ・リズムによるスピリチュアル・ジャズ。野性味溢れるコーラス・ワークや哀愁に満ちたメロディなど、エドゥ・ロボの “Casa Forte” を連想させるような楽曲である。ダニーロ・プレッソーをフィーチャーした “Tempo Al Tempo” は、ディープ・ハウスやブロークンビーツのエッセンスを取り入れたジャズ・ファンク。1970年代のラリー・ヤングやハービー・ハンコックあたりへのオマージュが伺えるほか、途中から転調してアジムス的なブラジリアン・フュージョンへと変化していく。


Mocky
Music Will Explain (Choir Music Vol. 1)

Stones Throw

 モッキーことドミニク・サロレはカナダ出身で、ロンドン、アムステルダム、ベルリン、ロサンゼルスと世界中の街を移り住みながら活動するシンガー・ソングライター/マルチ・ミュージシャン。ジャンルレスで枠にとらわれない音楽性を持ち、ロック、テクノ、ヒップホップなどと幅広い音楽性を見せてきたが、2015年の『Key Change』あたりからがジャズやモダン・クラシカルを取り入れたポップな作品を作っている。この『Key Change』や2018年の『A Day At United』はロサンゼルスへ移住した頃の作品で、ミゲル・アトウッド・ファーガソン、マーク・ド・クライヴローらLAジャズ勢との共作となる。また、ジェイミー・リデルファイストゴンザレスケレラモーゼス・サムニーカニエ・ウェストといった様々なアーティストと共演しつつ、自身の作品では彼独特の世界に染め上げる稀有な存在でもある。なお、前述のコレッティヴォ・イマジナリオの『Oltreoceano』にもゲスト参加している。

 そんなモッキーの新作『Music Will Explain』は、コーラス・ミュージックというサブ・タイトルが付けられているように、和声をテーマにした作品集となる。『Key Change』にもヴォーカル作品はいろいろあり、ケレラ、モーゼス・サムニー、ニア・アンドリュース、ミロシュ(ライ)、ココ・O(クアドロン、ブーム・クラップ・バチェラーズ)らがシンガーとして参加していたのだが、今回はより和声のハーモニーにフォーカスしたものと言える。モッキーは自身でヴォーカルのほか、ベース、ギター、ピアノ、キーボード、パーカッション、フルートなどを演奏し、ミゲル・アットウッド・ファーガソンのストリングスはじめハープ、ハーモニカ、クイーカなどいろいろな楽器が使われる。そして、コーラスにはニア・アンドリュース、メイリー・トッドなど総勢15名ほどが加わる。

 “Infinite Vibrations” はドリーミーなソフト・ロックで、コーラス・ワークを含めて1960年代のフリー・デザインを彷彿とさせる。1990年代の渋谷系からハイ・ラマズステレオラブなど後世に多大な影響を与えたヴォーカル・グループのフリー・デザインだが、モッキーの本作もそうした系譜に繋がる1枚と言える。そして、カーメン・マクレエ、サラ・ヴォーンらの歌唱で知られ、アウトラインズがサラ・ヴォーン・ヴァージョンをサンプリングした “Just A Little Lovin’” もカヴァー。バリー・マン作曲、シンシア・ワイル作詞により、もともとダスティ・スプリングフィールドの歌で世に出た楽曲だが、前述のとおりジャズ・ヴォーカルの名曲としても知られる。今回はソフト・ロック調のジャズ・ヴァージョンといった趣で、1960年代後半から20年代初頭のカリフォルニアで活動した伝説のフィリピン系姉妹少女5人グループのサード・ウェイヴを彷彿とさせる

R.I.P. Ozzy Osbourne - ele-king

 デイヴィッド・ボウイといい、坂本龍一といい、自身の死期を見定めて人生の締めくくりに向かうアーティストが増えているようだ。そういう時代になってきたということなのだろう。7月7日、バーミンガムで行われた『Back To The Beginning: Ozzy’s Final Bow』は今世紀最大のメタル・フェスだった。長らくパーキンソン病を患っていたオジー・オズボーンが引退を宣言し、最終公演としてブラック・サバスのオリジナル・メンバーが代表曲中の代表曲4曲を演奏した。“War Pigs”で幕開けというのも彼らの意志を感じさせる。ほかにも新旧の様々なアーティストたちがオジーのために集結した。しばらくはSNSにバックステージで記念写真に興じる出演者たちの姿で溢れた。みんな楽しそうだし、オジーが大好きなのが伝わってきた。

 オジー・オズボーンことジョン・マイケル・オズボーンは英国の工業都市バーミンガムの労働者階級の出身で、10代にして酒浸りのやさぐれた生活を送る中でバンドを結成する。当初のバンド名は「ザ・ポルカ・タルク・ブルース・バンド」、まもなく「アース」と改名。もともとはブルース・バンドとしてスタートしており、サックスとスライドギター奏者のいる6人編成だったが、最終的にはギターのトニー・アイオミ、ベースのギーザー・バトラー、ベースのビル・ワードが残る。「アース」というバンド名はのちにディラン・カールソンが自身のバンド名として引用し、ドゥーム~ドローン・ミュージックのパイオニアとなる(それに対抗したのがスティーヴン・オマリーのSUNN O)))なのだが、それはまた別の話)。
 やがてイタリアのホラー映画『ブラック・サバス 恐怖!三つの顔』を観たギーザー・バトラーが、「怖いものは人気がある」と思いつき、バンド名をそのままいただくことになる。ビートルズにおけるインド思想やジミー・ペイジにおけるアレイスター・クロウリーといったガチな傾倒とちがい、サバスのオカルト/悪魔趣味は発端がホラー映画だったことからもわかるようにあくまでエンタメだった。
 1970年2月、13日の金曜日にファースト・アルバム『黒い安息日』をリリース。冒頭に収録されたタイトル曲“Black Sabbath”ではわずか三音のシンプルなリフながら、“トライトーン”と呼ばれる邪悪な音階による禍々しいリフと、オジーの切羽詰まった歌声が恐怖感を募らせる。60年代後半からメタルのルーツとされるようなハード・ロックが出現して人気を博してはいたし、ヘヴィ・メタルという言葉がジャンル名として定着するのは70年代後半のことだが、ヘヴィさと禍々しさを徹底して追求したブラック・サバスこそがヘヴィ・メタルの開祖だったとされている。
 ファースト・アルバムの時点では、まだブルース・バンドだった時代の名残を聴くこともできる。“The Wizard”ではオジーによるハーモニカがフィーチャアされているし、“Warning”と“Evil Woman”の2曲はブルースのカヴァーだ。
 以後、代表曲“Paranoid”と“Iron Man”を収録した2nd『パラノイド』、ギターのチューニングを一音半下げてより一層ヘヴィとなった『マスター・オブ・リアリティ』、より音楽性を広げていった『ブラック・サバス 4』『血まみれの安息日』と、名作を連発していく。
 歌詞のモチーフとしてはホラー/オカルト以外に反戦歌“War Pigs”やドラッグ・ソング“Sweet Leaf”“Snowblind”などがある。作詞を主に手掛けていたのはオジーではなくバトラーだった。バンド名の名付け親でもあり、バンドのコンセプトメーカーだったと言っていいだろう。それを具現化させたのがアイオミの作り出すリフであり、オジーの歌だった。

 バンドは次第にドラッグやアルコール問題が顕在化していき、70年代末にはついにオジーが脱退(解雇)。アメリカに拠点を移してソロ活動を開始し、若きギタリスト、ランディ・ローズをパートナーに迎えたソロ・アルバム『ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説』『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』は、当時のLAメタルの流行もあって大成功を収める。
 当時のオジーはアルコールやコカインに溺れ滅茶苦茶な状態だった。よく語られる「鳩の首を食いちぎる」「ステージに投げ込まれたコウモリの死骸の首を食いちぎる」といった奇行エピソードはだいたいこの頃のことである。後に妻となる敏腕マネージャーのシャロンの助けもあり、次第に生活も立て直し安定したキャリアを築いていく。そのさまは2020年のMV「Under the Graveyard」でも描かれている(だいぶ美化されている気はするが)。

 オジーのソロ作は狼男に扮した『月に吠える』のアートワークやMVなどからもわかるようなホラー趣味を展開していたが、サバス時代以上にエンタメ度が高く、禍々しさよりは愛嬌のあるポップさが印象に残る。80年代のホラー映画ブームにも連動していたのだろう。一方で、“Good Bye to Romance”“Diary of a Madman”など内省的な曲が増えてくる。とはいえ作詞は依然としてオジー自身によるものよりは外部ライターや共作が多い。これはオジーが若い頃からディスクレシアに悩まされていたこととも関係があるかもしれない。

 オジーの脱退後、いわゆる「様式メタル」化の進んでいったブラック・サバスは、90年代前半ごろまでは日本ではレッド・ツェッペリンやディープ・パープルなどと比べて評価は低く、キワモノというかB級扱いだったように思う(メタル界での評価は別として)。だが、グランジ~オルタナティヴ・ロックの台頭にともなってオジー時代のサバスの再評価が始まった。カート・コベインがフェイヴァリットに挙げていただけでなく、サウンドガーデンやアリス・イン・チェインズなど明らかにサバス影響下にあるバンドが登場してくる。また、「世界一速いバンド」ナパーム・デスのシンガーだったリー・ドリアンが結成した「世界一遅いバンド」カテドラルも初期サバスを主要な参照元としており、その後のドゥーム・メタルの隆盛につながってゆく。
 90年代後半には自身の名を冠したロック・フェス「オズフェスト」の開催を始める。97年の第2回からはツアー形式をとり、オジーのソロとオリジナル編成によるブラック・サバスのダブルヘッド・ライナーとなった。旧来のヘヴィメタルにとどまらず、若手のメタルコアやオルタナティヴ・メタルなど新旧とりまぜたラインナップによる・ヘヴィ・ミュージックのショーケースとして人気を博した。2005年には日本からザ・マッド・カプセル・マーケッツが出演。2013年には日本でも開催された。2002年にはMTVでリアリティ番組「オズボーンズ」の放映が開始。オジーとその家族の生活に密着してお茶の間の人気者になる。

 はっきり言って「歌がうまい」という人ではない。なんでも歌いこなすというタイプではなく、何を歌ってもオジーにしかならない。ヘヴィメタルの帝王と呼ばれてはいるものの、独特の軽みのある声と粘っこい歌い方は、正統派のメタル・シンガーとはだいぶ異なる唯一無二のものだ。2005年のカヴァー・アルバム『Under Cover』では長年のビートルズ愛を発揮してビートルズおよびジョン・レノンの曲が3曲も収録されていたほか、キング・クリムゾン“21世紀の精神異常者”、ストーンズ“悪魔を憐れむ歌”、クリーム“サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ”といった捻りのない選曲に捻りのないアレンジで、楽しそうに歌ってるのが微笑ましい。
 2019年にパーキンソン病に罹患してからは明確に「締め」を意識し始めたように思う。とくに2020年のアルバム『オーディナリー・マン』は先述の“Under the Graveyard”のほか、「有名になる準備などできていなかった」「俺は平凡な男として死にたくはない」と歌われるタイトル曲など、自身の人生を振り返る曲が目立つ。

 最後のコンサートとなった『Back To The Beginning』チャリティコンサートとして総額2億ドル以上をあつめ、バーミンガム小児病院、エイコーン小児ホスピス、キュア・パーキンソンに寄付されたという。オジーはすでに歩行もままならない状態だったため椅子に座っての出演で、おそらく本当に最期の力を振り絞ってのパフォーマンスだったのだろうが、どの写真を観ても満面の笑顔ばかりでそんなことを微塵も感じさせない。だからこそ、あれからわずか2週間で亡くなってしまったことがいまでも信じられない。

Rave Culture - ele-king

 『レイヴ・カルチャー──エクスタシー文化とアシッド・ハウスの物語』、長らく入手困難状態にありましたが重版しました。重版の奥付(いちばん最後のページ)にはQRコードがあり、読み込むと特典の野田努の解説(久保憲司とともに、日本人ライターとしては当時のUKレイヴを経験している数少ないひとり)が読めます(7月31日以降)。
 同書は、当時のイギリスの社会背景のなか、アシッド・ハウスとMDMAを引き金に誕生し、やがて英国を揺るがすほど猛威をふるったこのサブカルチャーのありのままの歴史が読める本で、マシュー・コリンという信用できる真面目なジャーナリストが書いた名著です。
 また、同時に、これまた長らく入手困難状態にあった『ハウス・ディフィニティヴ』も重版しました。ハウス・ミュージックは、ぼくたちにとってつねに故郷です。一家に一冊。よろしくお願いします。

レイヴ・カルチャー──エクスタシー文化とアシッド・ハウスの物語
マシュー・コリン(著)坂本麻里子(訳)
四六判並製/448ページ
ISBN: 978-4-910511-02-3
本体 2,700円+税

https://www.ele-king.net/books/008314/

HOUSE definitive 増補改訂版
西村公輝(監修)猪股恭哉+三田格(協力)
A5判並製/オールカラー/304ページ
ISBN: 978-4-910511-48-1
本体 2,700円+税

https://www.ele-king.net/books/009195/

DMBQ - ele-king

 前回はMERZBOW、PHEW、WOOL & THE PANTSという組み合わせで実施された、DMBQが主催する公演シリーズ《AWAKE》。今年は10月7日(火)、渋谷クアトロにて開催されることになった。こたびのDMBQ以外の出演者は、オルタナティヴR&Bバンドのんoonと、OOIOOで、またまた興味深い組み合わせとなっている。
 チケットの先行発売はQuattro Web、チケットぴあ、e+、ローソンチケットにて7月26日から7月28日まで、一般発売は8月2日より開始とのこと。

「DMBQ Presents AWAKE」

出演:DMBQ, んoon, OOIOO

10月7日(火)
澁谷クラブクアトロ
開場18:45 開演19:30
チケット:前売¥4,500 当日¥5,500
・Quattro Web、チケットぴあ、e+、ローソンチケットにて
7月26日~7月28日まで先行発売。

・一般発売は8月2日より開始。

DANNY JIN - ele-king

 先日の春ねむりにつづき、勇敢な曲が発表されている。日本とパレスティナ双方にルーツをもつ東京在住のラッパー、DANNY JIN。彼が一昨日公開した “FxCK 排外主義(団結前夜Diss)” は、「差別主義者」に向けた曲だという。
 DANNY JINはこの春、セカンド・アルバム『Dream…』をリリースしたばかり。勇気あるラッパーのアクションと、そして音楽に注目だ。

レコードはとても不思議な存在だ。デジタルのように正確ではない。聴くたびに少しずつ違う顔を見せる。針が落ちるたびに、あの「パチッ」というノイズが混ざる。でも、それがいい。むしろ、それがなければ物足りないとすら感じる。

いま、音楽は誰もがスマホ一つで持ち歩ける時代。SpotifyもYouTubeもある。なのに、なぜか再生が面倒なレコードを手に取る人が増えている。その理由は、ファッションでも、ノスタルジーでもない。「不完全さ」ゆえの魅力にこそ、人は惹かれているのではないだろうか。

ノイズ、ひずみ、わずかなピッチの揺らぎ。現代の完璧に整ったデジタル音楽とは正反対の、こうしたブレのある音が、かえって音楽を「生きているもの」として感じさせてくれる。

音楽を取り巻く環境があまりに「汚れの無い」ものになりすぎた昨今、あえて「雑味」の多いメディアであるレコードを選ぶ人たちが増えている。

私たちはレコードという存在にどんなこだわりを持ち、どんな魅力を感じているのか。単なる音の再生装置ではない、「人の手が宿る音の媒体」としてのレコードを巡って、レコードの今の現場に関わる3人が、製造と鑑賞、そして「雑味」について語り合う。

話はレコード・プレス工場、『VINYL GOES AROUND PRESSING(VGAP)』の片隅で行われた。

水谷:やっぱさ、レコード・プレス工場って、実際のところプレスの工程で音が良くなるわけじゃないよね?

牧野:そうですね。そこはよく誤解されがちですけど。

水谷:我々の最大の使命って、カッティング(音源をラッカーでコーティングされたアルミニウム製の円盤に物理的に刻み込む工程)を経て作られたスタンパー(レコード盤をプレス成型するための金型)の音を、どれだけ忠実にヴァイナル製のレコードとして再現できるかってことだよね。

牧野:まさにそこなんです。

水谷:でも、あえてうちのプレスのこだわりを挙げるとすれば、うちのプレスマシンってボイラー式なんですよ。電気式もあるんですがボイラーにしたんですね。「電気炊飯器とガス炊飯器」の違いって言えばわかりやすいのですが、別にどっちが絶対いいって話じゃないけど、やっぱり火力が強い分、ガスの方がスピーディーに美味しく炊けるっていう。

牧野:それに近い感覚はありますね。

水谷:電気式だと、同じ時間内で作れる枚数が半分くらいになっちゃうし、熱量が足りなくてプレスのときにレコードが意図せず分厚くなっちゃう。つまり、意図してないのになんでも「重量盤(通常より厚くて重いレコード)」になってしまう。

牧野:そうなんです。もちろん重量盤が好まれることもありますけど、必要以上に厚いと、見た目もバランス悪くなるし、何より材料費が無駄にかかる。結果的に製造価格も上げざるを得ないですし。だから、うちが電気式にしなかったのは本当に正解だったと思ってます。

山崎:そうなんですね。確かに7インチなのに無駄に分厚いレコードってたまにありますね。ところでプレス・エンジニアとして、マッキー(牧野)は何か特に「こだわってること」ってあるの?

牧野:こだわりというか、レコードづくりって、ものすごく繊細な作業なんですよ。日本って四季がはっきりしてて、湿気が多い/少ないなど色々な時期があるじゃないですか? だから、工場の室内環境が日々違うんです。もちろん空調設備は整っていますが、でも外気の変化で、マシンの設定も左右されるんです。前日と同じ設定じゃ通用しない。その日ごとに最適な条件を探って調整してるんです。たとえば、「今日は寒いな」とか。そういう時にボイラーの温度をちょっと上げたり、圧力をかける時間を数秒減らしたり。そういう微調整を毎日やってます。もう、経験と勘の世界ですね。「今日はこういう陽気だから、こうしよう」っていう感覚が、1年やってみてデータと一緒に自分の中に蓄積されています。

山崎:完全に職人の世界だね。レコード・プレスって、一夜漬けでなんとかなるようなもんじゃないんだね。

水谷:ほんとそう。ただプレス機を買えば良い音のレコードが作れる、なんて甘いもんじゃない。ボタンを一つ押せば自動でできるってものではないですね。

牧野:まさにその通りです。調子のいい日もあれば、うまくいかない日もある。そういう微妙な変化を察知して、その日の環境に合わせて調整していく。

山崎:そうやって、1枚1枚に気持ちが込められてるんだね。レコードって大量生産だけど、やってることはほぼ手仕事って感じだね。

牧野:はい、文字通り手を抜けないですね。

山崎:レコードは生き物ですね。作るのは本当に大変だと思います。でも、VGAPでプレスされたレコードって、かなり音がいいと思うんですよ。これは社長の前だからって媚を売っているわけでもないし、この記事が公になるからって自社の宣伝のつもりで言ってるわけでもなくて。音の鳴りが「いい音楽」として聴こえるんですよね。

水谷:真央さん(山崎)が一番そう言ってくれていますよ(笑)。でも実際、そういう声ってちょくちょく届いていて。先日もジム・オルークが、うちでプレスしたフェネス(Fennesz)のレコードを聴いて、「音がいい、素晴らしいプレッシング!」って絶賛してくれたんですよ。

山崎:それはすごいですね。ジム・オルークって、音に対してものすごくこだわる人だから、彼がそう言うってことは間違いないですね。しかも、それを聞いて僕の耳も間違ってなかったんだなって、ちょっと安心しました。

水谷:そもそもレコードって「音がいい」ってよく言われるけど、解像度とかクリアさみたいなスペック的な基準で言えば、CDの方が優れてるはずなんですよ。だから、なんでレコードが音がいいって言われるのか、説明しづらい部分もある。でも、今、真央さんが言ったように、「いい音」っていうより「いい音楽」として耳に届く、その感覚なんですよね。

牧野:でも、完璧さを求める人にとっては、レコードってちょっと不安定なものに感じるかもしれないです。ノイズはあるし同じ盤でもどうしても微妙な個体差が出たりしますから。そういう意味では、CDの方が「製品」としては優秀だと言えるかもしれません。

水谷:いや、レコードはノイズや個体差があるからいいんです。

山崎:僕もそう思います。昔はCDが登場する前、レコードには「ノイズがあって当然」という認識があって、それが当たり前に受け入れられていました。でも今は、CDやデジタル音源のように、均一でクリーンな音が当たり前になっている。なのでレコードにも同じレベルのクオリティを期待してしまう人も増えているかもしれないんだけれども、レコードのあらゆる雑音を「ノイズ」として徹底的に排除してしまうと、逆に音の「味」が消えてしまうこともあると思います。

水谷:そうですね。製品のクオリティを上げようとする美意識は大切だと思うんですが、それと「ちょっとでも雑音があったら受け入れられない」みたいな潔癖的な排他性は違う気がします。ただ近年は後者のような感覚から、ほんの少しの「雑音」や「揺らぎ」に耐えられない人が増えている側面もありますね。

山崎:昔に比べたらちょっとした「揺らぎ」や「雑味」に価値を見いだす感覚自体が薄れてきているように感じます。

水谷:でも音楽って、譜面通りに機械的に演奏されたものよりも、ほんの少しのズレや余韻、人間らしさの中にこそ感動があると思うんですよね。レコードも同じで、完璧にはならないからこそ尊い。不安定だからこそ儚さがあって、それが美しさにもつながる。物って使えば傷がつくものだし、レコードもそう。だからこそ愛おしい。

牧野:僕の仕事としては、できる限り出荷時のエラー要素は取り除かなければいけないし、そのクオリティを上げる努力は日々しています。でも、おっしゃる通り芸術的な観点での判断の方が大切なので音楽的な味わいや勢いまでそいでしまわないように気をつけています。

水谷:レコードにはデジタルでは再現できない生々しさとか、あたたかみって確かにある。CDのように、完全に均一な製品をレコードで作ることはできません。むしろ同じじゃないから僕は「それがいいんじゃないかな」と思います。それがレコードの本質かもしれない。

山崎:吹きガラスや陶芸のように、手仕事ならではの味わいに魅力があると感じる人もいます。「不完全の中にある美しさ」を見出すという感性って人の本質にはありますよね。

水谷:カレーの「アク」や「焦げ」じゃないですが、「雑味」があるからこそ、「旨味」が生まれる。レコードもいわば「大人の味」で、その「雑味」を味わうのが楽しみ方の一つだと思います。
昔、工場ができる前、我が社でリリースした、ある世界的なアーティストにテストプレスの確認をしてもらったことがありました。ほんのわずか音に「雑味」が入っていたようで、厳しい指摘をされるかと思ったのですが、返ってきた言葉は「このままでいってくれ。レコードってそういうものでしょ」と。その方も相当なレコード好きで、この事は今でも強く印象に残っています。
いま、またレコードのそうした「不完全」さに価値を見直す人が少しずつ増えてきているように感じます。だからこそ、レコードは再び注目されているんじゃないですかね。

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おかげさまで現在、「VINYL GOES AROUND PRESSING」は各方面からたくさんのご依頼をいただき、ありがたいことに日々忙しくさせていただいております。
多くの著名な方々にもご依頼を受けており大変感謝しておりますが、私たちVGAPが目指しているのは、次世代を担う新たなアーティストたちのサポートになること。
現在、どこにも所属せずDIYで活動しているアーティストを支援するプログラムも準備中で、まもなく発表できる予定です。

今後とも「VINYL GOES AROUND PRESSING」を、どうぞよろしくお願いいたします。

Marihiko Hara, Miru Shinoda & Simon Fisher Turner - ele-king

 ガザの人びとから提供された音源をもとに、新たな音楽をつくること──ピアノを中心とした作品で知られる原摩利彦と、近年は松永拓馬らのプロデュースも手がけるyahyelの篠田ミルが、ガザで暮らす人びとの声を世界に伝えるための共同プロジェクト「THEY ARE HERE」をスタートさせている。趣旨に賛同したUKのヴェテラン音楽家、サイモン・フィッシャー・ターナーも加わり、昨日7月23日に2作品「To the sea」と「Reminder」がバンドキャンプにて公開されている。いずれもフィールド・レコーディングやサンプリングを駆使した、サウンド・ドキュメントと呼ぶべき楽曲で、利益は音源や写真の提供者に送られるとのこと。原摩利彦による下記のステートメントをぜひご一読ください。

原 摩利彦、篠田ミル、サイモン・フィッシャー・ターナーによる
THEY ARE HERE

パレスチナ・ガザとの交信から生まれたサウンド・ドキュメント・プロジェクト

音楽家・原 摩利彦が発起人としてスタートした「THEY ARE HERE」は、ガザ地区の人々との実際の交流を起点に、彼ら、彼女らから提供されたフィールド音源をもとに構成された、サウンド・ドキュメント・プロジェクトです。紛争のあらゆる暴力性や情報封鎖から、人間と文化の存在をないことにされてしまっているガザ地区の人々の「私たちの声を世界に伝えて欲しい」という願いに応えるように、音楽家たちがそれぞれの手法で、その存在を可視化していきます。
7月23日(水)より、共同発起人である篠田ミル、プロジェクトに賛同したと共に制作された音楽作品群をBandcampにて公開します。

●EP1_To-the-sea

“To-the-sea”は、原 摩利彦による、パレスチナ・ガザの音源を使った最初の作品集。
海で子どもたちと遊ぶ母親の美しい思い出のフィールドレコーディングや現地に伝わる歌、詩人であり革命家アブドゥ・ラ ヒーム・マフムード(1913-1948)の詩の朗読などが収録されている。
家を破壊され毎日攻撃される恐怖とともに生きる中「自分たちの存在や声が少しでもこの世界に伝わりますように」と願って送られてきた音源には、テント内で録音されているために時折子どもたちの声も聞こえる。
フィールドレコーディングを使った音楽の新たな展開。
https://they-are-here.bandcamp.com/album/to-the-sea

●EP2_Reminder

篠田ミルによる“Reminder”シリーズは、現地からの映像・オーディオデータを編集、ループすることによって構成される楽曲群。
スティーブ・ライヒの"It's Gonna Rain"をインスピレーション源*に、反復の中に浮かび上がるサウンドスケープをもって、パレスチナへの思いを再起させる。
"Reminder Ⅰ"ではガザの海辺で戯れるKefahさん一家の声と波音が繰り返され、異なるペースで反復される電子音と共に海辺の輝きや波打 ち際を描き出す。この動画内の一幕が本作のジャケットになっている。また"Reminder Ⅱ"では、"Airplane 3h56am"と題されたSaedaさんのオーディオファイルが反復され、ドローン監視下のガザのサウンドスケープが線描される。
サイモン・フィッシャー・ターナーは20年前にガザのカフェで録音し
たフィールドレコーディングやパレスチナの古いレコードをサンプリング。第2子を妊娠中に夫を爆撃によって失い、2歳の子どもを育てながら出産したOlaさんの子どもとの優しい対話を収録した「Give Us A Quiet Night」も収録されている。
*“It‘s gonna rain”は、キューバ危機直後の黒人牧師の演説録音を素材としており、社会的意図が感じられる作品
https://they-are-here.bandcamp.com/album/reminder


●THEY ARE HERE ステートメント
2024年8月よりパレスチナ・ガザ地区の人たちとSNSを通じて知り合い、寄付を続けてきました。交流を重ねていくうちに次第に仲良くなり、今では自分にとってとても大切な存在です。ある人は「私たちの声を世界に伝えて欲しい」と言いました。そして同時に「私たち家族に何かが起こったら、あなたが私のことを許してくれますように」とも。
あるとき、彼女/彼らより提供してもらった音源で音楽を作ることを思いつきました。この方式を取ると、音源提供料として支払うことができ、寄付する側とされる側の関係とは違う関係を築けることができると考えたのです。私がこれまで行ってきたフィールドレコーディングを使った作曲の手法を用いて、彼女/彼らから発せられる声や身の回りの音とともに音楽を作り、この世に刻むことで、人間の存在とその文化が確かに存在していることを示します。
毎日、世界中で小さな子どもを含む多くの民間人が、武力により命を奪われています。人間の命、尊厳を奪うことは、いかなる状況であれ正当化できないと考えます。みんな、必ず誰かの子どもであり大切な人です。すべての人々が満足に食事ができますように。安心して静かな夜に眠れますように。やりたいことに挑戦する自由と希望がありますように。
作品を販売した利益は、音源や写真の提供者へ送ります。
原 摩利彦(THEY ARE HERE 発起人、音楽家)

HP:https://www.they-are-here.org/jp-about
Instagram:https://www.instagram.com/they_are_here_project?igsh=MWpoZ2R2b2k1MmQxcg==

HYPER IRONY - ele-king

 今年頭、ENDONとKAKUHANのツーマンを実現したライヴ・イベント《HYPER IRONY》。「異なるフィールドで活躍するアーティスト達の親和性にフォーカス」するという同イヴェントの最新回が、9月13日(土)、東京の小岩BUSHBASHで開催されることになった。今度の出演者たちも強力で、MERZBOWMELT-BANANA、ゲーム『巨人のドシン1』サウンドトラックのリイシューも記憶に新しい浅野達彦、mouse on the keysの川崎昭と元envyの飛田雅弘による新たなプロジェクト=PULSE DiSPLAY、そしてSatomimagaeの5組が集結する(レコード店RECONQUISTAも出店)。他では味わえないラインナップの妙を楽しみたい。

イベント名:HYPER IRONY
日程:2025年9月13日(土)
会場:小岩BUSHBASH

[LIVE]
MERZBOW / MELT-BANANA / 浅野達彦 / PULSE DiSPLAY / Satomimagae

[SHOP]
RECONQUISTA

OPEN.17:00 / START.17:30
DOOR ONLY 3,500 + 1DRINK

Cornelius - ele-king

 グッド・ニュースです。昨晩、コーネリアスが配信にて発表した新曲 “Glow Within” がすばらしい。いや、楽曲自体もコーネリアスらしい創意工夫のある瑞々しいサウンドなのだが、この曲が生まれた背景にはとくべつな物語がある。知的障害がある人たちのアート(https://glowwithin.heralbony.jp/)からひとつの楽曲が生まれたその経緯は、ブルータスのインタヴュー(https://brutus.jp/heralbony-cornelius/)に詳しい。いずれにしてもこれは、小山田圭吾がオリンピック騒動を直視し、それを乗り越えての、すばらしい着地点のひとつではないだろうか。みんな聴こう。
 なお、本日(24日)から8月11日(月)まで、HERALBONY LABORATORY GINZA(東京)にて今回のプロジェクトを記念した展覧会『Glow Within -Corneliusと13人の作家の声-』が開催される。

デジタル・シングル「Glow Within」
7月23日(水)配信開始
配信URL:https://cornelius.lnk.to/GlowWithin
配信元:ワーナーミュージック・ジャパン

■Glow Within -Corneliusと13人の作家の声-

【HERALBONY LABORATORY GINZA (東京)】
会期:2025年7月24日(木)〜8月11日(月)
時間:11:00〜19:00
場所:HERALBONY LABORATORY GINZA GALLERY(東京都中央区銀座2丁目5-16 銀富ビル1F)
定休日:火曜(祝日の場合は水曜)

【HERALBONY ISAI PARK(岩手)】
会期:2025年8月30日(土)〜9月26日(金)
時間:10:00〜19:00
場所:HERALBONY ISAI PARK(岩手県盛岡市菜園1丁目10-1 パルクアベニュー川徳 1階)
休館日:カワトク休館日に準ずる
※会期中、作品の入替えあり

展覧会の見どころ
Corneliusが耳を傾け、丁寧に紡いだ楽曲「Glow Within」を、映像とともに会場で体験できる空間に。繰り返される音の奥にある“声”に耳を澄ます空間です。加えて、起用された13名の作家たちの創作風景や、息づかいを体感できる展示構成に。日々のルーティンの中に宿る創造の源を、より近くで感じていただける機会となっています。

El Michels Affair - ele-king

 NYを拠点とするエル・ミッチェルズ・アフェアといえば、かつてはレトロ・ファンクの復興主義運動の一角を担って、ウータンのメンバーたちとの交流でも知られたベテラン・チーム。ソウル&ファンクに愛情を注ぐオールドスクール主義者として知られる彼らの新作『24 Hr Sports』に、なんと、坂本慎太郎がフィーチャーされているとのこと!
 日本でのアルバム発売はチカーノ・ソウル系のリリースで知られる〈MUSIC CAMP〉から。また、すでに配信された坂本慎太郎フィーチャーの「Indifference」は、国内限定7インチ・シングルとして7/30に〈zelone records〉より発売される。

El Michels Affair
24 Hr Sports

Big Crown Records/MUSIC CAMP, Inc
日本語解説:松永良平
国内仕様輸入盤/配信にて9月5日リリース予定


El Michels Affair feat. Shintaro Sakamoto
Indifference

zelone records
7月30日発売

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