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Home >  News > Yaporigami - ──山梨出身ベルリン在住の電子音楽家が〈Virgin Babylon〉より新作を発表

Yaporigami

Yaporigami

──山梨出身ベルリン在住の電子音楽家が〈Virgin Babylon〉より新作を発表

Jan 24,2020 UP

 これまで〈Mille Plateaux〉や〈Detroit Underground〉といった海外の名だたるレーベルから、あるいは日本の〈Signal Dada〉などからも作品を送り出してきた電子音楽家の Yaporigami こと Yu Miyashita が、今度は〈Virgin Babylon〉よりニュー・アルバムをリリースする。タイトルは『Decoded Sphere』で、サウンドはもちろん、映像やテーマもこだわりぬかれている模様。本人による興味深いコメントも公開されている。発売は2月29日。

これまで独〈Mille Plateaux〉、米〈Detroit Underground〉等国内外から多数の作品を発表し、2019年ヴェネチア国際映画祭にて上映された Jeremiah Mosese 監督作品の音楽を担当した Yaporigami が聖なるリズムと旋律を探求したニュー・アルバム『Decoded Sphere』を〈Virgin Babylon Records〉より2020年2月29日リリース決定。

全ての楽曲の拍子は6/4で展開され、耳の焦点を変えることによりメロディアスな音楽に聴こえたり、ハードなIDMにも響いたり、様々なレイヤーを持ち、新たな意味・解釈・世界を浮かび上がらせる。

動画 https://youtu.be/gwetcnOw02s
Music: Yaporigami
Visual: Kezzardrix
Venue: National Taiwan Museum of Fine Arts

CD先行予約ページ
http://www.virgin-babylon-records.com/unsupermarket/music_72.html

Yaporigami / Decoded Sphere
トラックリスト:

01. Windows X
02. Runner
03. Tilted
04. New Syndicate
05. Language
06. Xinri E
07. Escherian Rhythm
08. Music Makers
09. With Organs
10. Movers And Shakers

Yaporigami によるアルバム『Decoded Sphere』についてのセルフノート

この世界を僕達が各々のフィルターを通して知覚する時(というか、その様にしか認識出来ないのだけど)、浮かび上がってくるのがそれぞれの世界観で。このアルバムは「各々の色眼鏡を通して見えている世界の表象」という意味合いを込めて、『Decoded Sphere』と名付けました。非常に当たり前の事実なのだけど、ふとした時に俯瞰して思考してみると、人口の数だけ別の世界が存在する、という事実の森羅万象具合に圧倒される事が多々あって。

さらっと聞き流せるのだけど、集中して聞いてみた時に浮かび上がってくる構造に無限性を感じる様な音楽に僕は最近とても惹かれていて。例えば聖書を例に挙げると、物語として機能するレイヤーも備えつつ、ルターの様な敬虔な人が読めば圧倒的にハードコアに解釈されるレイヤーも備えていて。こういったピラミッド構造を持つ音楽を作る事に僕は非常に興味があって。

時間構造の話を少しだけしてみると、収録曲は全て拍子が6/4になっていて。多くの場合リズム要素を「6/4 x 2」で展開させて、メロディ要素を「8/8 x 3」で展開させていて。

今綴っている言葉が、僕の考えを「ここ」に留めるように機能するのは本意では無くて。そうではなくて、言葉が「ここ」から旅立って、新たな意味・解釈・世界を浮かび上がらせるように機能してもらうのが僕の本意であって。

最後にイヨネスコの言葉を引用すると、「言葉が未だかつて意味しなかったことをその言葉に言わせること」。僕はこのアルバムにそういう風に機能してもらいたくて。


Yaporigami プロフィール:
1984年山梨出身。ドイツ・ベルリン在住。
Yu Miyashita / Yaporigami の両名義を持つ電子音楽家。レーベル〈The Collection Artaud〉主宰。独〈Mille Plateaux〉、米〈Detroit Underground〉を含む国内外多数のレーベルから作品を発表。代表的なミュージック・ビデオに「SyncBody」、「Mimic」、「The Motion Paradox」、「Lilium」があり、各国のフェスティバルで選出、ノミネート、上映され続ける事となる 。近年では現代美術家の塩田千春、建築家の Asif Khan、米バーニングマンのインスタレーション記録映像に楽曲提供、ファッションブランド Viviano Sue の3期に渡るショー用音楽の制作に加え、国立台湾美術館にて Kezzardrix との共同展示を行う。2019年ヴェネチア国際映画祭にて上映された Jeremiah Mosese 監督作品のサウンドトラックを全編担当。

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