ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. 別冊ele-king 日本の大衆文化はなぜ「終末」を描くのか――漫画、アニメ、音楽に観る「世界の終わり」
  2. Nídia & Valentina - Estradas | ニディア&ヴァレンティーナ
  3. Bonna Pot ──アンダーグラウンドでもっとも信頼の厚いレイヴ、今年は西伊豆で
  4. K-PUNK アシッド・コミュニズム──思索・未来への路線図
  5. Neek ──ブリストルから、ヤング・エコーのニークが9年ぶりに来日
  6. アフタートーク 『Groove-Diggers presents - "Rare Groove" Goes Around : Lesson 1』
  7. interview with Tycho 健康のためのインディ・ダンス | ──ティコ、4年ぶりの新作を語る
  8. Gastr del Sol - We Have Dozens of Titles | ガスター・デル・ソル
  9. Wunderhorse - Midas | ワンダーホース
  10. Loren Connors & David Grubbs - Evening Air | ローレン・コナーズ、デイヴィッド・グラブス
  11. ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造
  12. Columns ノルウェーのオイヤ・フェスティヴァル 2024体験記(前編) Øya Festival 2024 / オイヤ・フェスティヴァル 2024
  13. Overmono ──オーヴァーモノによる単独来日公演、東京と大阪で開催
  14. KMRU - Natur
  15. Seefeel - Everything Squared | シーフィール
  16. Columns ノエル・ギャラガー問題 (そして彼が優れている理由)
  17. interview with Conner Youngblood 心地いいスペースがあることは間違いなく重要です | コナー・ヤングブラッドが語る新作の背景
  18. Black Midi ──ブラック・ミディが解散、もしくは無期限の活動休止
  19. ele-king Powerd by DOMMUNE | エレキング
  20. interview with Sonoko Inoue ブルーグラスであれば何でも好き  | 井上園子、デビュー・アルバムを語る

Home >  News > Félicia, Akira, Takuma - ──進化するアンビエント、渡邊琢磨の新プロジェクト〈recomposed〉に注目

Félicia, Akira, Takuma

Félicia, Akira, Takuma

──進化するアンビエント、渡邊琢磨の新プロジェクト〈recomposed〉に注目

Aug 21,2020 UP

 なんでもイギリスではコロナ禍ではクラシック音楽が売れているそうで、ま、家にいる時間の多いいま楽しめるのは「家聴き」ということなのでしょうか。
 渡邊琢磨の新プロジェクトによる作品が素晴らしい。これは、彼が音楽を手掛けた映画『まだここにいる』(染谷将太監督、脚本・菊地凛子)のサウンドトラックを素材に再構築(recomposed)した曲からなる新作で、アキラ・ラブレーとアンビエント・ミュージシャンのフェリシア・アトキンソンとの共作でもある。
 ロバート・アシュレー風の声とピアノを美しいアンビエントに変換する“The Rain”やイーノ風アンビエントの最良なところを拡張した“その時間にかけ橋が生まれる”、ミニマル/ドローンの美的世界“Particle”、情感たっぷりの“まだここにいる”の4曲。アンビエント好きにはhighly recommendです。

渡邊琢磨 / Akira Rabelais / Félicia Atkinson
『まだここにいる』original soundtrack recomposed
Inpartmaint Inc.
※デジタル配信でのリリース

【渡邊琢磨】
宮城県仙台市出身。高校卒業後、米バークリー音楽大学へ留学。大学中退後ニューヨー クに渡り、キップ・ハンラハンと共同作業でレコーディングを行う。同作には映像作 家ジョナス・メカスらが参加。04 年、内田也哉子、鈴木正人らとバンド [sigh boat] を結成。07 年、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアー 18 カ国 30 公演 に バ ン ド メ ン バ ー と し て 参 加。楽 曲「The World Is Everything( ア ル バ ム 『Sleepwalkers』収録曲 ) を共作。14 年、自身が主宰する弦楽アンサンブルを結成。 自身の活動と並行して映画音楽も手がける。近年では、冨永昌敬監督『ローリング』 (15)、吉田大八監督『美しい星』(17)、染谷将太監督『ブランク』(18)、ヤングポー ル監督『ゴーストマスター』(19)、ほか。

【Akira Rabelais】(アキラ・ラブレー)
米テキサス南部生まれ、ロサンゼルス在住の作曲家 / ソフトウェア設計者 / 作家。 ビル・ディクソンに作曲、電子音楽および編曲を学び、カリフォルニア芸術大学では 電子音楽のリーダーであるモートン・スボトニックおよびトム・エルベに師事。音や 映像を歪めたりノイズを加えることができる自作のソフトウェア『Argeïphontes Lyre』を制作。アキラ・ラブレーはソフトウェアを書くことを詩を書くことになぞっ ており、例えば数あるフィルターを「形骸化蘇生法」「ダイナミック FM 音源」「時間 領域変異」「ロブスター・カドリール」など独特な言葉で綴っている。彼の作り出し たものは、数学の持つ完璧な美しさと言葉の情緒を以て、私たちを別次元へと誘う。

【Félicia Atkinson】(フェリシア・アトキンソン)
1981 年フランス生まれ。レンヌ在住。2008 年、エコール・デ・ボザールで MFA (Master of Fine Arts With honors) を取得し、パフォーミング・アートの可能性を 探求するボリス・シャルマッツと共に人類学およびコンテンポラリーダンスを研究。 彼女の作品はインスタレーション、彫刻、詩、絵画、ドローイング、パフォーマンス、 音楽など多岐に渡り、数多くレコード・リリースやライブ上演、世界各地の実験音楽 シーンやアートフェアへの参加など、国際的な活動を行っている。フランスを拠点と するインディペンデント出版レーベル・Shelter Press にて、バルトロメ・サンソン と共に共同発行人を務める。

NEWS