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interview with Daughter

interview with Daughter

〈4AD〉のいま

――ドーター、インタヴュー

橋元優歩    通訳:Hikari Hakozaki   Mar 27,2013 UP

スペルも子音だらけだし、声に出してみても堅い感じがするのに、脆さみたいなものも感じさせるところが好き。


Daughter
If You Leave

4AD / Hostess

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ミックスやマスタリングについて、バンド側からの要望や、描いていたイメージはありますか?

エレナ:ええ、いままでのEPとかよりももっと「オープン」なサウンドにしたいと思っていたんだけど、ミキシングをしてくれたケン・トーマスに会ったとき、彼が「もっと幅の広がりが感じられる音にしたらよくなるんじゃないか」って言ってきて、わたしたち全員「それこそまさしくやりたいことだ!」ってすごく興奮したわ(笑)。彼はとても腕がいいし、以前彼が手がけたシガー・ロスやM83のレコードはとってもいい作品だから、彼といっしょに仕事ができることになったときはうれしかった。プロダクション全般では、イゴールが舵取り役として進めていってくれたからよかったわ。おかげで、わたしたちの誰も知らないプロデューサーとスタジオでじっと座って、どうしていいかわからないなんてことはなかったもの。マスタリングに関してはわたしにとっては何もかもが未知の世界ね! アビーロードでやったんだけど、すごく興味深かったわ。ジェフが機材のつまみやボタンを押したりしているうちに音がどんどんよくなっていって、まるで魔法みたい! 技術的なことはわたしにはわからないけど、とにかく彼はアルバムの音をすごく良くしてくれたの。

ドーターという命名は何に由来するのでしょう?

エレナ:特別何かはっきりした理由があるわけじゃないんだけど、単純にその言葉が気に入ったの。言葉の意味合いはフェミニンで、女性であるわたしや歌詞にも関連性があるけど、それでいて男の子がふたりいるスリー・ピース・バンドの名前としてはミステリアスさがあって、それに字面だけを見るとなんだか強そうじゃない? スペルも子音だらけだし、声に出してみても堅い感じがするのに、脆さみたいなものも感じさせるところが好き。そして「娘」って「子ども」でもあるから、守ってあげなきゃいけないような感じもあるし。いろいろな解釈のできる言葉よね。

ドーターはアコースティックな弾き語りを主体にエレクトロニックなプロダクションも構築していきますね。こうした発想の根本には、なにか手本とする音楽があるのでしょうか?

エレナ:うーん、そういうプロダクションの部分はイゴールにきかないといけないけど、でもイゴールにとっていちばん大きな影響を与えているのはレディオヘッドね。ナイジェル・ゴドリッチのプロダクションの仕方とかにもかなり影響を受けているんじゃないかしら。わたしたち3人はそれぞれ音楽の趣味が結構違っているんだけど、レディオヘッドはわたしも好きだし。でもそうやってそれぞれ違う音楽の好みを持っているっていうのもわたしたちの音楽に大きな影響を及ぼしていて、3人全員の趣味がミックスされたものになっていると思う。

方法としてはウォーペイントのほかにもエズベン・アンド・ザ・ウィッチやセント・ヴィンセントなどにも通じると思います。相対的にロックに停滞感があるように感じられるなかで、これらのアーティストやあなたがたは新鮮なかたちでロックを再提示しているようにも見えます。それが女性の手によってなされている点も興味深いです。ロックについて、また彼女たちについてどのように思いますか?

エレナ:難しい質問ね! エズベン・アンド・ザ・ウィッチはじつは聴いたことがないんだけど......これも「聴かなきゃいけないものリスト」に入れなくちゃね(笑)! でもウォーペイントもセント・ヴィンセントも好きだし、感情をかき立てるようなところがある音楽よね。どちらも本当にクリエイティヴで、セイント・ヴィンセントのギター・サウンドなんてまるで違う世界の音みたいだし、ウォーペイントもすごくのびのびとした独創性があると思う。だからわたしたちもそういった部分で彼女たちと共通する要素を持てているといいな、と思うけど、ただ自分たちがそういうシーンみたいなものに属しているのかはよくわからないわ。計算しつくしたような音楽じゃなくて、一瞬一瞬を大事にしたものを作りたいと思っているから、それが結果的に他のバンドとの共通項になっているのかも。わたし自身は10代とかのころから男性アーティストばかり聴いていて、最近まであんまり女性の音楽って聴かなかったし、いまでも聴くのは大半が男性アーティストね。べつにとくに何か理由があるわけじゃないんだけど。だから正直言ってあんまり女性だからどう、とか考えたことがないわね。

ところで、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインはリアルタイムで経験していますか? よかったら彼らの新譜についての感想や、まわりの人々の反応をきかせてください。

エレナ:いや、最近まで彼らの音楽は聴いたことがなかったの。イゴールが最近マイ・ブラッディ・ヴァレンタインを聴きはじめて、ふたりとも聴くようになったけど、彼らが活動停止する前はまだすごく若かったし、彼らの昔からのファンとは言えないわね(笑)。最近聴くようになったのも彼らの昔のレコードで、新しいアルバムはまだ聴いてないから、「聴かなきゃいけないものリスト」に入っているわ!

取材:橋元優歩(2013年3月27日)

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