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interview with Lea Lea

interview with Lea Lea

女と政治

――リー・リー、インタヴュー

三田 格    Dec 18,2013 UP

Lea Lea
Pヴァイン

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 あの手この手で続けられるM.I.A.バッシングを見ていると、マドンナが『トゥルー・ブルー』(86年)を出した頃を思い出さざるを得ない。どこか挑戦的な女を見ると無性に腹が立つ男がいるということなのかなんなのか、理由は後から取ってつけたような批判が後を絶たず、何を歌っても三流扱い、映画『シャンハイ・サプライズ』に出れば「ワースト・アクトレス」に認定と、それはもうスゴい言われようだった。「フェミニズムを10年遅らせた」という女性たちからの批判も凄まじかったし、マドンナも脇が甘いというのか、批判を寄せつけないという雰囲気からはほど遠く、むしろ呼び込んでいるような風情まであった。いまのM.I.A.にも、そうした「呼び込む」感じというのはあって、「無性に腹が立つ人たち」の琴線を刺激していることは確かなんだろうけれど、これだけ時代が経っていれば、それがマドンナと同じものであるはずがなく、格差社会やイスラム差別といったイッシューも重なっているだろうから、なかなか見えにくいとは思うものの、どこがどう変わったのか、そこが気になるところではある。M.I.A.は一体、時代の何を刺激しているのだろうか。

 ジャマイカのテリー・リンもフォロワーにたとえられたけれど、リー・リーことリー・リー・ジョーンズにもM.I.A.と重なる部分があるように思われる。彼女について考えることもひとつの方法ではないかと思い、具体的にM.I.A.の名前を出して、どこか影響があるか訊いてみたところ、これは完全にスルーされてしまった。それだけ脈があると考えればいいのか、それともぜんぜん見当はずれだったのか。ひとつ、面白かったのは、リー・リーも政治的な歌詞を過剰に歌う反面、楽園に対するイメージも強く持っていたことで、イギリスにはこれまで戦闘的なシー・ロッカーズから浮かれモードのベティ・ブーへ、あるいは、グランジ・ロックのヴードゥー・クイーンからラウンジ・ミュージックのアンジャリへと、極端な方向転換を試みたフィメール・ミュージシャンがどの時代にもそれなりにいたことで、そこには政治とパラダイスが裏表に存在しているという観念がどうしても認められてしまう。「なにも戦いたくて戦っているわけじゃないから」と、彼女たちは言っているかのようだし、M.I.A.に通じる部分もそこかなーと思ったり。

ヴォーカルのレンジとパフォーマンスと社会的なメッセージのバランスを取ろうといつも思っています。

■店頭で見かけたジャケットのヘア・デザインが気になって興味を持ちました。ドクロの髪飾りは何を意味していますか?

リー・リー:昔からドクロのデザインには魅了されてきました。ヴィジュアルも美しいだけでなく、感情にもうったえかけてきます。わたしたちはみな、頭蓋骨を持っています。みな、骨格を持っていて、それはわたしたちが生存している証拠の裏にあるものですよね。

■音楽をやりはじめたきっかけや、現在に至る過程を教えてください。

リー・リー:音楽家の家庭に生まれたので、子どものころから歌いはじめ、パフォーマンスしてきました。15歳のときにプロとして音楽を作りたいと気づいて、そのときはヒップホップのバンドに参加しました。18歳のときに初めてソロのリリースがありました。そのとき以来、順調に物事が進んでいますね。

■派手になり過ぎない演奏やどこか覚めた雰囲気を残した歌い方だと思いましたけど、それは意識して?

リー・リー:ヴォーカルのレンジとパフォーマンスと社会的なメッセージのバランスを取ろうといつも思っています。このことを常に忘れないようにし、どの曲も慎重に考えて作りこんでいます。

■曲はどうやってつくるのですか?

リー・リー:いろんなやり方があります。最初にメロディーが浮かぶこともあれば、先に詞を思いつくこともあります。キム・ギャレットとジャック・ベイカーといっしょに作曲と制作を進めてきました。型にはまった作曲方法がないので、かえってイノヴェイティブでエキサイティングなものになりました。

■ホレイス・アンディとはどんな関係? 彼から学んだことはありますか?

リー・リー:アルバムのプロデューサーのジャック・ベイカーに紹介してもらいました。残念ながら、ジャマイカに行ってホレイスといっしょにレコーディングはできませんでした。まだ実際には会ったこともないのです。彼は音楽の生きる伝説で、彼の音楽からは沢山影響を受けてきました。

■先行シングル『ブラック・オア・ホワイト』のリミックスにGOTH-TRADを選んだ理由は?

リー・リー:GOTH-TRADとは共通の友人を通して数年前にロンドンで知り合いました。すぐに意気投合したのです。いっしょに仕事をしたいとずっと思っていました。『ブラック・オア・ホワイト』のリミックスを誰にしようか考えたときに最初に浮かびました。光栄にも彼は引き受けてくれて、あのリミックスはお気に入りのひとつです。



取材:三田格(2013年12月18日)

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