デトロイト・スウィンドルやレイ・ファーなど、数々のアーティストの来日を手がけるイベント〈Eureka!〉の主宰として、ハウス・ミュージック・シーンに確かな実績を残してきたMidori Aoyama。〈Eureka!〉がレーベルとしても好調ななか、Midoriが次に仕掛けたプロジェクトが、インターネットラジオ「TSUBAKI FM」だ。
昨年の立ち上げ以降、毎週日曜にライヴ配信を行っている「TSUBAKI FM」だが、その特徴は〈Eureka!〉とは一線を画すラインナップにある。ロック・ステディ・クルーのスキーム・リチャーズからCMYKといった国内の若手クルーまで、ジャンルもキャリアも異なる様々なDJがこのネットラジオでプレイしてきた。とりわけ「TSUBAKI FM」が力を入れてピックアップしたのが、Masaki TamuraとSouta Rawだった。
京都在住のMasaki Tamuraは、国内でも屈指のジャズイベント〈DoitJAZZ!〉を主宰し、ジャズDJの枠を広げるような活動を行なっている。近年では、ジャイルス・ピーターソンによる「Worldwide FM」の京都サテライトとしてスタートした「WWKYOTO」のDJにも抜擢された。Souta Rawは、サダー・バハーの国内ツアーなどでも知られる茶澤音學館に所属し、アンダーグラウンドなディスコを中心に、幅広いジャンルをかけるDJだ。Aoyama TUNNELで毎週火曜のレギュラーを務めている。
Midori Aoyama、Masaki Tamura、Souta Raw。同世代ながら背景の異なる3人だが、今年2月には「TSUBAKI FM」として、東京、京都、広島、福岡の4箇所でツアーを行なった。各地を回ったあとで、彼らがDJとして見据えるものはなんだろうか。ネットラジオで日本全国を巡るというかつてないツアーを経験した3人に話を聞いた。
5年前にマッツにインタヴューしたときに、「自分がキャリアを続けられるのは、ハウス以外の音楽もやってて飽きないから」って言ってて。それ聞いたときは「何言ってるんだこのおっさん」くらいに思ったけど、だんだんわかってきた(笑)。──ミドリ
■まず、「TSUBAKI FM」の設立経緯を教えてください。クラブ・シーンでは、Midoriくんといえば〈Eureka!〉の主宰者、という印象が強いと思います。パーティやレーベルとして〈Eureka!〉の運営も好調のように見えますが、なぜ新たにネットラジオを立ち上げたのでしょうか?
Midori Aoyama(以下、ミドリ):元々、曲を探すときにジャイルス・ピーターソンの番組とか聴いてたし、自分でもいつかラジオをやりたかったんだよ。それにいま、ネットラジオは戦国時代に突入してるよね。ヨーロッパでは「NTS Radio」や「Red Light Radio」、アメリカなら「The Lot Radio」とかがあるから。日本でも最近はいろんなネットラジオが出てきた。でも、自分たち好みな、4つ打ちから生音まで扱うネットラジオってあまりなかったからさ。日本にないんだったら作ろうってことで始めた。
■〈Eureka!〉と「TSUBAKI FM」ではどのような違いを感じてますか?
ミドリ:ネットラジオの方がライフスタイルに近いかな。〈Eureka!〉は日常とかけ離れた空間を創造していくんだけど、「TSUBAKI FM」は普段の生活に音楽を持ち込むってところを意識してる。そこは大きな違いだと思う。やっぱり30代になるとクラブから卒業する人が多いんだよね。クラブに行けない人とか東京以外に住んでる人でも僕らのやってる音楽を聴きたい人がいるから、ラジオがあったほうがいいなって。あとはかける音楽が違うかな。〈Eureka!〉はハウスだし、「TSUBAKI FM」はもっと広いジャンルを扱ってる。自分も数年前までハウスしかかけてなかったけど、他のジャンルのDJにもネットラジオに出てもらって、いろんなものを吸収することができた。
■ラジオではほぼ毎回、ミドリくんも新譜のジャズやソウルをかけてますよね。
ミドリ:自分でもずっとハウスをやっていきたいと思っていたけど、続けていくうちに変わってきた。その点、〈Eureka!〉にも出演したマッド・マッツの存在が大きいんだよね。5年前にマッツにインタヴューしたときに、「自分がキャリアを続けられるのは、ハウス以外の音楽もやってて飽きないから」って言ってて。それ聞いたときは「何言ってるんだこのおっさん」くらいに思ったけど、だんだんわかってきた(笑)。それに、他の音楽を吸収することによって、ハウスの新しい面白さも見えて来るんだよね。サンプリングのネタがわかるようになるし。
■「TSUBAKI FM」ではこれまでにいろんなDJが出演してますが、とくにピックアップしてるのが、MasakiくんとSouta Rawくんですよね。この2人を選んだ理由やきっかけはありますか?
ミドリ:僕が探してないのもよくないんだけど、同世代で面白いDJってあんまり知らなかったんだよね。だから、「TSUBAKI FM」を立ち上げる前に新しいDJを見つけようと思って、ハウス以外の音楽がかかるクラブとかバーに積極的に遊びに行って探しはじめた。それで、ラジオをやって全国に発信するならまずは地方のDJがいいなって思って、沖野修也さんとかJazzy SportのMasaya Fantasistaさんとかに聞いたら、「京都にTamuraくんっていうジャズのDJがいるよ」って話になった。
Masaki Tamura(以下、マサキ):そうそう。それも最初のきっかけはマッド・マッツかな。ミドリくんがマッツのツアーをやるにあたってメールでやりとりした。僕は当日に別のイベントがあって結局出れなかったけど、ミドリくんが京都に来たときに喋って。それがラジオを立ち上げる1年前ぐらい。
■Souta Rawくんについては?
ミドリ:カンマ&マサローのツアーをやってたときに、2人と一緒にAoyama TUNNELに遊びに行ったら、Souta Rawが回してた。2人が「このDJすごくいいから聴いた方がいいよ」って言ってて。それで、別の日にNTSレギュラーのナビア・イクバルと一緒にTUNNEL行ったときも、「このDJ本当にいいから、絶対「TSUBAKI FM」のラジオでやった方がいいわ」って言われた。外タレ2組に言われてたんだよ。それ絶対ヤバいでしょ。それで声かけたんだっけ?
Souta Raw(以下、ソウタロウ):そうだね。ミドリくんから話しかけられたんだと思う。
■そうすると、3人ともお互いを知らなかったんですね。それは意外でした。
マサキ:だからまだ出会って1年ちょっとくらい。去年の2月に「TSUBAKI FM」のローンチ・パーティをThe Roomでやったときに、ソウタロウくんと初めて話した。
ソウタロウ:そうそう。「こういう人たちがいるんだ。面白いな」って思った。
■ソウタロウくんは茶澤音學館に所属していて、ディスコのシーンに近いですよね。あと、昔から7インチでDJしてる印象があります。
ソウタロウ:島くんと出会ったときは、ちょうどケニー・ドープやDJスピナが、ヒップホップやハウス、ディスコとかファンクとかレゲエなんかのジャンルを、7インチ・オンリーで跨ぎながらやっていたんだよね。彼らに影響を受けて、7インチのパーティを毎週やっていたからそういう印象があるのかも。そのときに7インチでジャンルを跨ぐのって珍しかったし、今だと当たり前のように置いてあるハウスやヒップホップの7インチコーナーもあまりなかったから、集めるのに苦労したね。
■なるほど。そうやってジャンルを横断するDJをやる前は、ディスコやハウスをかけてたんですか?
ソウタロウ:いまはAoyama TUNNELで毎週やらせてもらっているからディスコ・ハウスのイメージを持ってる人もいると思うけど、最初はレゲエばかりかけてたね。昔、六本木にRoots Nっていう小箱があって、そこでヴィンテージのジャマイカ音楽をかけるパーティをはじめた。そのお店のスタッフに「〈Coffe & Cigarettes〉ってパーティが面白いから」って誘われたら、そこでDJ Kenseiさんがやってたんだ。いろんなジャンルの音楽がかかっているし、そのかけ方と鳴りが最高で、いろんな音をかけたいと思うようになった。その後しばらくして、サダー・バハーのDJを聴く機会があって、そのグルーヴ感とみんなを笑顔にするあまりのハッピー感に感動して、ディスコやジャズ・ファンク、シカゴ・ハウスを集めはじめたんだよ。自分は生音から入ってハウスをかけるようになったけど、ミドリくんはハウスから入って生音をかけはじめた。逆なんだけどそれが面白かったね。
■マサキくんは京都で〈DoitJAZZ!〉ってパーティをやっていて、ジャズDJのシーンにいますよね。
マサキ:そう、基本的には生音でやってて。でも、どっちかっていうと最近はハウスに寄っていってる。さっきも話に出たけど、ミドリくんがハウスから他のジャンルに近づいてるとしたら、僕らはもうずっとジャズをやってたのが、ハウス界隈とかディスコ界隈の方に行ってる感じがある。
■ちょっと意地悪な質問をすると、変わっていったのは、やっぱりジャズを集めるのが大変というのもありますか?
マサキ:きましたね(笑)。最初ジャズをやろうと思ったときは、スタンダードにレア盤を買ってたけど、途中で絶対無理やって気づくじゃないですか。すごいコレクションの人も身近にいるけど、自分が同じようにはできない。だから、「ジャズDJが必ずしもジャズのレア盤をかけなあかんわけでもない。別の新しいものを提示していくのもジャズじゃないか」って勝手に解釈した。例えば、500円の日本人のフュージョンとか、そういう方向性でいったら結構楽になってきたかな。その延長で、フュージョンのアルバムとかやったらディスコっぽいのもあるし、「これは4つ打ちで混ぜれるやん」って。ジャズをやってるつもりがいつの間にかディスコになっていき、それがまたハウスにもつながる。そういうスタンスでやってます。もちろん勝ち負けじゃないけど、上の世代の人と同じことをやってると勝てない。
■お互いの興味が徐々に近づいて行ったときに、3人でやり始めたのがいいですね。
ミドリ:近づいてはいるけど、お互いこれまでにこだわってきた自信のある部分と足りない部分があるんだよね。自分だったらハウスでは負けないし、新しい音楽をいち早く届けるってところに長けてるけど、ジャズとか7インチは2人に教えてもらうことが多い。ラジオだとそういう不得意なところを自分で補うんじゃなくて、誰かにやってもらえるのがいい。2人とはそういう価値観を共有できるし、「TSUBAKI FM」の可能性を広げてくれる存在だと思う。
■マサキくんとソウタロウくんは、実際にネットラジオでDJしてみてどう感じましたか?
マサキ:クラブと選曲の仕方とかかけ方が少し変わるかな。あと、普段クラブに来ない人から反応があるのは嬉しい。
ソウタロウ:やっぱり知らない人から反応があるっていうのは一番面白いかな。TUNNELにたまたま来る海外の人でなぜか「TSUBAKI FM」でのDJをチェックしてて、「聴いてるから来たよ」って言われたり。それってびっくりするじゃん。とくに俺は、マイクで紹介してレコードをかけるっていうジャマイカのスタイルが好きだから、ラジオでDJする機会をミドリくんにもらってよかった。
■海外の人がチェックしてる点も含めて、手応えは感じてますか?
ミドリ:それはもう超感じてる。世界中からメッセージが来るし、「自分もラジオでやりたい」って言ってくれる。
■そうしたなかで、今回ツアーをやった理由はなんですか?
ミドリ:単純にラジオを東京でやってるだけじゃ、広がらないなっていうのがひとつ。やっぱり現場で人と出会って伝えるのが一番大事かなと。もうひとつは、僕らがやってることを日本中の人にちゃんと見てほしかった。「TSUBAKI FM」を紹介するときに、自分が面白いと思ってる2人を全国の人に紹介しなくちゃいけないっていう気持ちがあった。実際、ツアーをやってみると、「2人はすごい」ってみんな言うんだよ。そこはマジでやってよかった。
[[SplitPage]]
最初ジャズをやろうと思ったときは、スタンダードにレア盤を買ってたけど、途中で絶対無理やって気づくじゃないですか。すごいコレクションの人も身近にいるけど、自分が同じようにはできない。だから、「ジャズDJが必ずしもジャズのレア盤をかけなあかんわけでもない。別の新しいものを提示していくのもジャズじゃないか」って勝手に解釈した。──マサキ
■ちょっと話を戻すと、ラジオをやって海外の人から連絡来たりといった反応はあるけど、国内的にはそこまで手応えを感じなかったんですか?
ミドリ:どっちかって言うと、広がってるのをもうちょっと肌で感じたかった。昔のラジオだったらラジオステーションがあって、そこに人が集まらないと放送できなかったけど、ネットラジオはネットと電源があればどこに行ってもできるから。全国津々浦々、場所を変えてやるのはすごい価値あるなと思ったし、「TSUBAKI FM」で1年間やってきたことを大きいパッケージにしたいなって思ったのが今回のツアーだね。
■ツアーをして、「マサキくんとソウタロウくんがすごい」っていう反応があったという話でしたが、一方で、3人の目から見て地方のDJはどのように映りましたか?
マサキ:地方は地方で独自に発達してるというか。どのジャンルをかけてるっていうわけじゃないんだけど、自分の色をださはる人が多いというか。自分のスタイル、世界観でやってるなみたいな。
ソウタロウ:全然違うんだよね。「いまこれかけるんだ」みたいな、独特ですごい面白いし、向こうも同じように感じてるんじゃないかな。言い方悪いけど、東京の人だと似てくるじゃん。このシーンの人はこの感じって。だからツアーで回ってみて、みんな個性的だなって思ったし、それにすごく影響を受けた。
ミドリ:広島で24、5歳くらいの若いDJがいて、みんなよかった。しかもレコードでかけてるし。
ソウタロウ:まだ1年ぐらいとか言ってた人もいたもんね。俺は1年でこんなにできなかった(笑)。
ミドリ:HitomiちゃんっていうDJ。すごいセンスあったな。広島では7時半くらいまでやってたんだけど、その子は最後まで残ってて(笑)。僕らがツアーしたことで彼女に出会えたし、彼女にとってもいい経験になるといいな。5年後とか10年後、そういうDJが面白いことやってくれるんだったら、それだけでもやってる意味があると思う。
■マサキくんは京都だけど、ジャズでDJやってると、京都が地方っていう感じはあまりないですよね。沖野修也さんと沖野好洋さんがよくイベントやってるし。
マサキ:たぶん、京都は東京の情報が結構入ってくるからそこまで変わりはない。でも、福岡とか広島とか、京都より西に行くと全然雰囲気が変わりますね。京都はちょっと中途半端かな(笑)。自分が京都だから分からへんけど。
ミドリ:それが今後効いてくると思うんだよね。だって、マサキくんは京都をベースにしてるわけだから、東京以外からも情報発信できる可能性があるわけじゃん。だから西で何かをやろうとしたときに、僕じゃなくて、彼を中心に西日本で面白いコンテンツをやるのはかなり大きいと思う。今回のツアーで、関西のDJと一緒に全国を回ったのはすごく大きい。
■そういう役割は自覚してますか?
マサキ:フットワークが軽いのが自分のいいところ。東京は東京の人だけ、関西は関西の人だけでやっちゃうことが多いから、みんながもうちょっと自由に適当に動けるぐらいの方がいいのかなとは思う。もちろん他の人でもいると思うけど、僕みたいにリリースをしてないDJも、いろんな場所にいけるやんっていうのがあった方がええかなと。
やっぱり知らない人から反応があるっていうのは一番面白いかな。TUNNELにたまたま来る海外の人でなぜか「TSUBAKI FM」でのDJをチェックしてて、「聴いてるから来たよ」って言われたり。それってびっくりするじゃん。──ソウタロウ
■では、これからいろんな場所で情報を発信するなかで、「TSUBAKI FM」ないし3人がとくに推したいものはありますか? ジャンルや曲だけでなく、DJでもいいのですが。
ミドリ:僕はまず、「TSUBAKI FM」でもDJしてもらったMayu Amanoを推したいね。彼女みたいな20代前半の若いDJって本当に育ってきてるけど、僕らの世代や上の世代はそれがあんまり見えてないよね。これから若いアーティストやDJがすごい勢いで出てきて、すごいスピードで追い抜いていくから。それは今回広島とか福岡に行ってみて感じた。そういう新しい世代を紹介したいし、一緒にやりたい。
ソウタロウ:ブラジルの〈ゴマ・グリンガ〉っていう、リイシューとブラジルの最新の音楽、どちらもピックアップしてるレーベルかな。ジャズとかファンクとかロックとか、いろんな要素が混ざってるバンドをリリースしてるんだけど、そのなかでもメタ・メタっていうバンドがかなり面白い。トニー・アレンも参加してるし、ノイズみたいな瞬間もあったり、でもブラジルっぽい美しさもあったり。普段かけるのとは違うけど、ラジオでかけれそうだし、尖った音楽を聴きたい人にはそのレーベルは面白いんじゃないかな。
マサキ:最近、日本人の80年代のニューエイジとかアンビエントにはまってますね。例えば、旧譜のアニメのサントラとかも、レアグルーヴ的な聴き方じゃなくて、ニューエイジ的な聞き方で聞いてみたい。シティポップとかも流行ってるけど、僕にはこっちの方が面白いな。安いし。
■日本のアンビエントなジャズだと、濱瀬元彦さんの作品とかも最近リイシューされてますしね。
マサキ:ラジオをやってからその辺の聴き方を勉強して、「いけるやん」ってなって買ってる。あと、そういうビートないものとかかけてパーティ感が薄くなっても、逆に面白いかなっていうね。
■ジャズといえば、「TSUBAKI FM」では最新のUKジャズも積極的に紹介していますよね。メディアを見るとUKジャズがかなり盛り上がってるように思えますが、ラジオではなくクラブのフロアではどうですか?
マサキ:いいんだけど、DJとしては何かが足りひんよね。
ミドリ:それディーゴも同じこと言ってた。
■UKジャズの新譜はたくさん出てるのに、そこまで現場でかかってない気がします。次々と登場する新しいミュージシャンの名前は覚えるけど、曲の印象が薄いというか、DJ的にどれがいい曲かというのがあまり定まってない。フロアでクラシック化した曲って全然ないですよね。
ミドリ:わかる。リスナーに強く訴えるだけのエンジンが足りないのかも。この曲がアツいっていうのを刺しにいくようなパーティやラジオもそんなにないしさ。あと、日本のクラブに関して言えば、日本のアーティストだったりDJがそのシーンに行かないといけないんじゃないかな。やっぱり海外のものを単純に扱ってるだけだと刺さんないよね。例えば、Ryuhei The Manさんのレーベルから出たNAYUTAH「Girl」のMUROさんのエディットとかはすごくかかってるじゃん。ああいうのが今後大事だよね。純国産っていうところはキーワードだなって思う。将来、「TSUBAKI FM」でもレーベルをやりたいって思ってるし、日本人のコンピレーションもやりたい。ジャイルスがやったUKジャズコンピ『We Out Here』の日本人版みたいな。
■国産音源だっていうのもわかりますが、メディアとは別の回路で、USジャズなりUKジャズなりの海外の作品を、クラブから独自にクラシック化させないとマズいと思ってます。自分もDJなので、クラシックをどう作るかってところは意識したいです。
ミドリ:逆だと思うんだよね。UKジャズがサウスロンドンから出たことで、今度はディーゴとか、ウエストロンドンのブロークンビーツがクラシックになったじゃん。新しいシーンができることによって、いままでやってたのがクラシック化されるっていうのもあるはずなんだよね。その流れの中で、ウエストロンドンのマーク・ド・クライヴ・ロウがジャズのアルバムを作るとか、さらに新しい動きがあるのも面白い。
■そういった動きの紹介も含めて、新譜や旧譜に限らず、新しいクラブクラシックが3人の周りから出てくることを期待しています。では最後に、3人の今後について、展望や目標を教えてください。
ソウタロウ:毎週火曜日にAoyama TUNNELでやっている〈Tunnel Tuesday〉をもっと盛り上げたい。単純にもっと深く深くプレイを出来るようになりたくて、その為に毎週トライ&エラーを繰り返すのみだね。あと、なんとか時間を作って、今年こそはEDITモノなんかを作りたい。
マサキ:僕は地元が京都なので、もっと京都を面白くしたいというのが根底にあって。「TSUBAKI FM」含めていろんなことをやって地元に還元したいし、プラスにしていきたい。できれば、東京の人とかが「京都は東京よりも面白いことやってんな」って思ってもらいたい。最終的には、音楽だけじゃなくて街としてもっと面白くなったら、逆に音楽ももっとよくなるかなって。
ミドリ:やりたいことがめっちゃあるんだよね。全部やったら5年はかかるくらいあるんだけど、もちろん「TSUBAKI FM」は大きくしていきたい。違うな。もっと濃くして価値のあるものにしていきたい。結局さ、大きくしたいってなったら、数字とかSNSのフォロワーとかになっちゃうじゃん。「TSUBAKI FM」はそれだけを指標にしたくない。数字で見えないものにも価値をつけたいから。
■数字で見えないものというのは?
ミドリ:具体的には2つあって。まずは日本をどうやって面白くしていくか。もっともっと東京以外にいるDJを探したいし、「TSUBAKI FM」でもプレイしてほしい。あとは若いアーティストだけじゃなく、ベテランでも、まだみんなに知られてないDJは紹介したい。もう1つは、今日本でやってることを海外に発信していくこと。自分も海外でツアーやってみて思ったけど、結局1人で頑張っても無理なんだよね。でも、「TSUBAKI FM」っていう器があることによって、新しいアーティストやDJを海外に紹介できると思った。2人にもガンガン海外でやってもらいたいし、やれるようにみんなで頑張りたい。ちゃんと海外のアーティストを日本に紹介していく作業と、日本のアーティストを海外に紹介していくって作業がうまいことできてくると、日本のシーンとカルチャーがもっと面白くなるんじゃないかな。

■Current Top 5
//Masaki Tamura//
Joe Cleen - Care While It Lasts
St Germain - Real Blues (Terry Laird & The Run Island mix Band Jazz mix)
Emma-Jean Thackray - Ley Lines
Jazzanova - Dance the Dance (Atjazz Remix)
Studio R - A+R feat.Capitol A (Llorca Remix)
//Souta Raw//
Frank Pisani - Please Don't Make It Funky
Special Touch - This Party Is Just For You
Joe Coleman - Get It Off The Ground
Kindred Spirit & Corina Flamma Sherman - Inner Languages
Manfredo Fest - Jungle Kitten
//Midori Aoyama//
14KT Presents IAMABEENIE - The Power Of Same ft Muhsinah
KOKOKO! - Malembe
Harvey Sutherland - Something In The Water ft. Jace XL
Wipe The Needle feat. Alex Lattimore - Enchanted (Original Mix)
Jaxx Madicine - Astral Changes
TSUBAKI FM
ABOUT
Tsubaki FM is a brand new platform for independent music, straight from the heart of Tokyo. We aim to bring new life to the underground music scene in Japan while also helping better connect artists and listeners worldwide. Get fresh tracks from diverse genres, music culture information, live broadcasts, and more.
東京発、インディペンデントミュージックを発信する新しい音楽プラットフォーム 『TSUBAKI FM』世界中から集まるクオリティの高いアーティストやリスナーをキュレーションしながら日本のシーンに対して新しい風を送ります。 様々なカルチャーや多彩な音楽そしてライブブロードキャストを中心に毎週日曜日 18:00~21:00 にしぶや道玄坂のウォーム・アップバー「しぶや花魁」から配信中
Web: https://tsubakifm.com
Facebook: https://www.facebook.com/tsubakifm/
Instagram: https://www.instagram.com/tsubaki.fm/
Mixcloud: https://www.mixcloud.com/tsubakifm/
Soundcloud: https://soundcloud.com/tsubakifm




ザ・シネマティック・オーケストラの12年振りの最新アルバム『TO BELIEVE』が3月15日に発売決定。




