Home > News > The Future Eve featuring Robert Wyatt - ──日本人アーティストがロバート・ワイアットとのコラボ作品をリリース
日本人アーティストによるThe Future Eveというプロジェクトが、ロバート・ワイアットとのコラボ作品を3月に〈flau〉からリリースする。
The Future EveのTomo Akikawabayaなるひとは、調べてみるとじつは活動歴が長いアーティストで、80年代にアルバムを6枚もリリースしている。初期はダークウェイヴ系のシンセポップで、discogsを見ると作品は耽美的なデザインにまとわれている。最近アメリカの〈Minimal Wave〉というレーベルがそれら作品を発掘し、コンピレーションとしてリリースした。にわかに再評価されているらしい。
The Future Eveがロバート・ワイアットにコタクトを取ったのは、1998年のことだというが、当時まったく無名で遠方に住んでいた彼の申し出に対して、ワイアットは快く応じたそうだ。
いずれにしても、今回のアルバムは20年の歳月を経てのリリースになる。聴いて感じ、なんとも幽玄な世界というか、これは、注目するしかないでしょう。
■ The Future Eve featuring Robert Wyatt - KiTsuNe / Brian The Fox
Title: KiTsuNe / Brian The Fox
Artist: The Future Eve featuring Robert Wyatt
CAT#: FLAU61
Release Date: March 22th, 2019
Format: 2LP/2CD/DIGITAL
Product URL: http://flau.jp/releases/kitsune-brian-the-fox/
Pre-Order: https://flau.bandcamp.com/album/kitsune-brian-the-fox
音楽活動の停止を発表しているRobert WyattとTomo Akikawabayaとして近年再評価が進んでいる日本人アーティストThのプロジェクトThe Future Eveのコラボレーション作品が発表。
KiTsuNe / Brian The Foxは、Tomo Akikawabayaとして80年代より活動し、Minimal Waveからのリイシューによって近年世界的な再評価が高まる日本人アーティストThが、ロバート・ワイアットから1998年に受け取った1本のDATテープから始まったコラボレーション作品。録音された一篇の詩とベーシックなトラックがThのギター、半谷高明によるシンセサイザー、ミックスによって拡張され、膨大なワイアットのコラボレーションの中でも最もオブスキュアな作品となったオリジナル・バージョン(Disc1)。無常を見るかのように繰り返されるワイアットの声と詩、テープのMIDI変換によってプリミティヴな音階を獲得し、まるでアクションペインティングのように特異な動きへと変貌を遂げ、生命の輪廻が表現されたというリング・バージョン(Disc2)。電子エスノ・アンビエントともコールドウェイヴの極北とも呼べるかのような強烈な密度を持ったこの作品は、成長と増幅を遂げ、様々なプロジェクトが現在も派生している「KiTsuNe」の広大な世界の端緒となる貴重なドキュメントといえます。
DISC1「02.03」はワイアットのアルバムCuckoolandに収録された「Tom Hay’s Fox」の原曲。マスタリングをTaylor Deupreeが担当、アートワークにはTh自らが撮り下ろした写真が使用され、デザインをModern Love諸作を手がけるRadu Prepeleacが手がけています。
20世紀も終わりが近づいてきた頃、Thからこんなメッセージが届く‐
「僕たちが作業を出来るような新しい素材がありますか?」
素材はあった。Brian the Foxだ。宙に浮いていてまだ手の入っていない、ベーシックなアイデアのままだった。
私の曲には珍しく、厳格なテンポは無く、俳句よりも短い詩!を書こうとしたものだった。
曲の最後は即興だった‐間をおいてから最後の和音になるのは、どの和音にするか決めかねていたからだ…(自宅のカセットを使いテープに直接録音、「作品」ではなかった。)
彼らは私のアイデアを美しく高めていった。
── Robert Wyatt