ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. interview with Shuhei Kato (SADFRANK) これで伝わらなかったら嘘 | NOT WONKの加藤修平、日本語で歌うソロ・プロジェクトSADFRANKを始動 (interviews)
  2. interview with Lex Blondel (Total Refreshment Centre) すべて新録、UKジャズのトップ・プレイヤーたちが集結したコンピレーション | トータル・リフレッシュメント・センター、レックス・ブロンデル (interviews)
  3. shame - Food for Worms | シェイム (review)
  4. Laurent Garnier ──ロラン・ガルニエが8年ぶりのアルバムをリリース、アラン・ヴェガのヴォーカルをフィーチャー (news)
  5. Jungle ──UKの人気エレクトロニック・ダンス・デュオ、ジャングルによる4枚目のアルバム (news)
  6. Red Hot + Ra ──サン・ラーのトリビュート・アルバム・シリーズが始動 (news)
  7. interview with Black Country, New Road 脱退劇から一年、新生BCNRのドキュメント | ブラック・カントリー・ニュー・ロード (interviews)
  8. interview with Lankum トラッド・イン・プログレス | ──アイリッシュ・フォークの最前線に立つランクムの驚異の新作 (interviews)
  9. Masahiro Takahashi ──トロント在住のアンビエント作家による新作、H.TakahashiやTakaoなどが参加 (news)
  10. Kassel Jaeger - Shifted In Dreams (review)
  11. Tribe Original Metal Lapel Pin ──70年代デトロイトのジャズ・レーベル〈トライブ〉、そのオフィシャル・ピンバッジが登場 (news)
  12. Optimo Music ──〈オプティモ〉からアナーコ・パンクのコンピが登場 (news)
  13. interview with Toru Hashimoto 選曲家人生30年、山あり谷ありの来し方を振り返る | ──橋本徹、インタヴュー (interviews)
  14. interview with Genevieve Artadi 〈ブレインフィーダー〉イチ押しのシンガー・ソングライター | ジェネヴィーヴ・アルターディ (interviews)
  15. R.I.P. Wayne Shorter 追悼:ウェイン・ショーター (news)
  16. Columns JPEGMAFIA『Veteran』の衝撃とは何だったのか (columns)
  17. Columns talking about Yves Tumor イヴ・トゥモアの魅力とは何か | Z世代のyukinoiseとarowが語り尽くす (columns)
  18. 逆転のトライアングル - (review)
  19. Alva Noto ──アルヴァ・ノトの新作『太陽の子』は演劇作品のための音楽集 (news)
  20. Pardans - Peak Happiness | パーダンス (review)

Home >  News > Tiny Mix Tapes - ──音楽メディアの『タイニー・ミックス・テープ』が活動休止

Tiny Mix Tapes

Tiny Mix Tapes

──音楽メディアの『タイニー・ミックス・テープ』が活動休止

Jan 08,2020 UP

 昨日、音楽批評サイトの『タイニー・ミックス・テープ(Tiny Mix Tapes、以下TMT)』がツイッターにて活動休止を宣言している。

 2001年にローンチした同メディアは、おもにヴォランティアによって運営されてきたという。今回休止を決断した理由の詳細は明らかにされていないが、もともとブルックリンのアニコレやブラック・ダイスなどをプッシュしていた『ピッチフォーク』が徐々にメインストリーム寄りになったことへ対抗するかのように、『TMT』はアンダーグラウンドへの愛を表現しつづけ、独特の審美眼でその動向を捉えてきた。
 LAのサン・アロウやNNF一派、ないしはアンビエントやドローンにも着目する一方、積極的に日本のナードな音楽(アイドル含む)も紹介していたし、PCミュージックやディーン・ブラントなどのネット以降の音楽シーン、とりわけチルウェイヴ~ヴェイパーウェイヴの隆盛に一役買ったのも彼らだった。そのあり方をむりやり一言で要約するならば、OPN の台頭と並走するかたちで10年代の音楽を盛り上げてきた音楽メディア、ということになるだろう。じっさい、昨年末に発表された『TMT』が選ぶ2010年代の100枚の第1位はチャック・パーソンで、OPN 名義の作品も20位内に2作選ばれている(3枚もピックアップされたのはロパティンだけ、だったはず)。
 哲学を援用したり謎のポエムを披露したりするレヴュー文も、垢抜けない大学院生っぽさが漂っていたとはいえ、それはそれで魅力的だったし、個性的なタグ付けも毎度ほほえましく、またレコメンド作品を「ユリイカ!(EUREKA!)」と呼ぶところも気が利いていた。
 じつはわれわれ『ele-king』は2013年に、同メディアの設立者であり編集長であるマーヴィン・リンにインタヴューを試みている(その後、個人的に何度かメールで文通したりもしました)。さらに昨年は同氏の著書『レディオヘッド/キッドA』を邦訳刊行してもおり、少なからず繋がりがあった。
 ちょうど2010年代が終わるこのタイミングで『TMT』が活動を休止するのは、ひとつの大きなサイクルの終わりを象徴しているように思えてならない。
 『TMT』のみなさん、長い間お疲れさまでした。

TWEET

rajiohead久しぶりに覗こうと思ったら…Tiny Mix Tapes ──音楽メディアの『タイニー・ミックス・テープ』が活動休止 | ele-king https://t.co/hE5Qq3z6Ka @___ele_king___より@rajiohead 07.8 22:58

NEWS