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Simon Frank

Simon Frank

──Mars89主宰レーベルよりオールドスクールと未来志向が交錯するアルバムが発表

Aug 26,2025 UP

 Mars89が主宰するレーベル〈Nocturnal Technology〉より、カタログ10枚目を飾る新譜のリリースです。

 カナダに出自を持ち上海を拠点に活動する音楽家・サイモン・フランクによるアルバム『VICTIM OF A NEW AGE』は、ブルボンズ・クオークやフラックスなどの影響下にある9曲入のEBMライクな作品で、レーベル曰く「アウトサイダーポップとダンス、オールドスクールと未来志向が交錯する、ポストパンク・エレクトロ」とのこと。かような矛盾を両立させることであらたな視点を浮かび上がらせるような作風は、まさしく日本の音楽家・Mars89の持つ美学と通ずるところもあり、上海と東京の2都市をつなぐ1枚であることがうかがえる。

 マスタリング・エンジニアにはTorei名義で音楽家としても活動するRei Taguchiが参加、闇夜に立ち現れるアンダーグラウンドの美学をひしひしと感じられつつ、「ニューエイジの犠牲者」という皮肉なタイトルにはかつてレイヴがわれわれに見せてくれた夢のつづきが投影されているような気も。デジタル/カセットともにBandcampにて発売中。

Artist: Simon Frank
Title: VICTIM OF A NEW AGE
Label: Nocturnal Technology
Format: Digital / Casette
Release Date: 2025.8.21
Buy / Stream: https://nocturnaltechnology.bandcamp.com/album/victim-of-a-new-age

Tracklist:

1. Premonition
2. Unmask
3. Cave
4. Attrition
5. Puppetmaster
6. Shopping Mall
7. Pass
8. Classic Cars
9. Victim of a New Age

Composed by Simon Frank
Mastered by Rei Taguchi (Saidera Mastering)

 Mars89主宰のレーベルNocturnal Technologyより、上海を拠点に活動するカナダ出身のプロデューサー、サイモン・フランクによるNew-Wave / EBMスタイルのアルバムVICTIM OF A NEW AGEが登場。ミニマル・シンセのソングブックからそのまま抜け出したような皮肉っぽいボーカルが、アシッドなベースライン、歪んだブレイクビーツ、渦巻くダブ・エコーと組み合わさり、全体を通してオールドスクールでアナログライクな雰囲気を保ちながらも、断固として未来志向なアルバムとなっている。

アーティスト・ステートメント:
2021年の夏に前作のアルバムをリリースしてから数か月後、私はElektron Digitaktのサンプラーを購入した。しばらくの間、かなり限られた機材で音楽を作ってきたので、サンプルや、より直接的でない構造でどう実験できるか試してみたかった。制作には時間がかかった。理由の一つは北京から上海への引っ越しであり、もう一つは2022年の中国での生活がコロナ禍の影響でやや不安定だったからだ。しかし最終的に、新しいサンプラーを使ってブレイクビーツを演奏・加工する方法を習得し、それが新たな可能性を切り開いた。そして、産業音楽やパンクが新しいテクノロジーによってより柔らかくファンキーなものへと変化した2枚のアルバムのことを考えるようになった。Bourbonese Qualkの My Government Is My Soul とFluxの Uncarved Block だ。Bourbonese Qualkのアルバムを初めて聴いたとき、あまりにもアンダーグラウンドな作品なのに、子どもの頃に初めて触れたエレクトロニック・ミュージック——Fatboy SlimやThe Chemical Brothers——を思い起こさせたことに驚いた。私はそれと同じように、奇妙でありながら耳に残り、そして少し素直さを恐れないようなエネルギーを持つ作品を作りたいと思った。
 私は普段、自宅で曲を書き、その後ライブで演奏して、うまくいく部分、そうでない部分、そして即興の中で現れる細かなディテールを確認している。今作の全曲も、ロックのライブハウスやダンスミュージックのクラブで演奏しながら練り上げた。
 キックドラムが4つ打ちのときでも、パーカッション、サンプル、シンセラインを使って、リズムに動きや、見かけ以上の複雑さを与えるように心がけた。よりブレイクビーツ主体やテンポの遅い曲を作る際には、90年代に子どもとして聴いた音楽の曖昧な記憶を思い出していた。それは、前述のメインストリームなアーティストだけでなく、当時父がよく聴いていたBill Laswellのプロジェクトや、最近になって知ったScornやTechno Animalといったアーティストも含まれる。また、スウェーデンの The Flesh-Eating Bugs の2022年のアルバム Melting Pot にも影響を受けた。この作品は、まるでブレイクビーツを用いて作られたノイジーなインディーロックのようだ。「Premonition」は、非常に霧の濃い午後に、自宅近くの明代の墓の周囲を散歩した後に書いたもので、そのゴシックな音はその影響かもしれない。「Pass」については、書き始めたときには意図していなかったが、プロト・ダブステップのような響きがあるところが気に入っている。
 上海は多くの点で北京よりも暮らしやすいが、容赦なく商業主義的でもある。いくつかの歌詞を書くときには、文化が単なる消費の対象にすぎない場所で文化を創るということがどういう意味を持つのかについて考えていた。アルバム制作の終盤にはウィリアム・ギブスンの作品を多く読んでおり、その先見的で(暗い)未来像だけでなく、過去のイメージや観念が私たちをどのように付きまとっているかという彼の描写にも刺激を受けた。振り返ってみると、このテーマは「Victim of a New Age」や「Classic Cars」にも現れていると思う。

アーティストバイオグラフィー
サイモン・フランクはカナダに生まれ、ニューデリーと北京で育ち、現在は上海に在住している。彼は高校生の頃に音楽活動を始め、2008年のオリンピック前後に中国の首都で芽生えたアナーキーなノイズおよび実験的ロックのシーンに参加した。インド古典音楽や自由即興から着想を得た濁ったドローンやループによる実験を経て、彼の音楽は徐々にポストパンク・エレクトロニクスへの独自のアプローチへと進化し、アウトサイダー・ポップと没入型のダンスミュージックが同等の割合で融合するスタイルとなった。ミニマル・シンセのソングブックから抜け出したような皮肉げなボーカルが、腐食性のアシッドハウスのベースライン、重く響くドラムマシン、歪んだブレイクビーツ、渦巻くダブ・エコーの塊、そしてダンスホール特有の低音圧と結びついている。
サイモンは、兄でありGong Gong Gongのメンバーでもあるジョシュ・フランクとのデュオ Hot & Cold、アレックス・チャン・ホンタイとオースティン・ミルンとの Love Theme、そして Love Research Institute といったバンドで活動してきた。自身のイベント・シリーズ XMQ Presents を通じて、John T. Gast、Phuong-Dan、Tolouse Low Trax、First Hate、Yearning Kru といったDJやアーティストを招聘している。

instagram: https://www.instagram.com/sf_xmq/

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